文学で記憶に残った文章、作品

  • 1二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:05:11

    さっきのスレは楽しかったが流石に読んでなさすぎる人がいてたのが気になった
    俺は宮沢賢治で 原体剣舞連 詩への愛憎
    後高村光太郎で 道程

  • 2二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:07:10

    私は太宰治の「女生徒」と、伊藤左千夫の「野菊の墓」、中島敦の「都南先生」が特に好き

  • 3二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:07:53

    さっきのスレが俺の見てたスレと同じなのならだが
    文豪のあれこれ読んだ上でのエピソード弄りや語りだと思ってたら「読んだことないけどクズってことは知ってるから小馬鹿にして話の肴にする」みたいなノリで戸惑ったところはある

    内田百間『東京日記』幻想小説とはこういうものかって思わされた

  • 4二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:08:47

    有名どころだけど、谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」
    闇に質量がある描写が好きすぎた

  • 5二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:09:24

    >>3内田百聞は最近贋作吾輩は猫である買ったよ

    それなんだよな…ノリが違った

  • 6二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:10:44

    遠藤周作の「沈黙」

  • 7二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:11:24

    >>5

    あーわかる エッセイとか私小説系・幻想小説系統でもまた違うよね

    贋作~も楽しんだしノラやも好きだし阿房列車も好きだけどやっぱ「冥途」系列のそっちに惹かれてしまう

  • 8二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:11:58

    さくらももこの「もものかんづめ」

  • 9二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:12:02

    或旧友へ送る手記の「何か僕の将来に対する唯ぼんやりした不安である」

  • 10二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:12:34

    芥川「河童」詩人トックを霊媒する場面、生活教の教会に行く場面
    太宰「人間失格」シノアント、喜劇悲劇名詞で遊ぶ場面、老女中がカルモチンとヘノモチンを取り違える場面

  • 11二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:12:37

    >>4

    わかる

    陰や闇のイメージというか捉え方は俺もあれが一番印象的

  • 12二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:12:39

    >>7良いね

  • 13二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:12:53

    中島敦の李陵が好きだな
    選択を迫られた人間とその選択の結果の無常さというか、史実を鮮やかに描き出し感情をつけるあの表現がとても好きだ

  • 14二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:14:38

    >>10

    芥川の河童だと俺はラストの電話帳の下りが忘れられない

    いやあるべくしてなったラストなんだけど頭をガンと殴られたように感じた

  • 15二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:15:36

    高村光太郎は智恵子抄読んで泣く
    愛妻との長い闘病生活、生活苦、心身に滲む疲労の果ての死
    それらを美しいものに昇華して生きていける前の、茫然自失の記録
    レモン哀歌だけでも綺麗だけど積み重ねを追っていくとまた違った味わいがある
    最期に智恵子がかじった生レモンの苦味と甘みに似たものを光太郎さんも味わっていたのだろうなというか

  • 16二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:16:27

    山月記の「尊大な羞恥心」好き
    方向性の違う意味の言葉を組み合わせているのに、これ以上なく的確な心情になってるのがすごい

  • 17二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:16:49

    >>8

    文学…広義の文学か 確かに特に初期三部作は不朽の名随筆だなあれ


    随筆と言えば俺は寺田寅彦の妖怪論がすごく新鮮というか面白くて頭に残ってる

    頭ごなしに否定したり論を打ち切るのはやめようと思うようになったのは寺田寅彦のおかげ

  • 18二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:18:39

    萩原朔太郎と中原中也の詩集(すまん、詩集行方不明で題名忘れた)

  • 19二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:18:44

    『赤毛のアン』
    小さい頃は違う人間になることを望んでいたアンが、最終的に「あたしは自分のほか、だれにもなりたくないわ」って言った時はちょっと泣いた

  • 20二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:18:46

    東海林さだお 
    電車のおばさんとか株式会社野菜でめちゃくちゃ笑った

  • 21二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:19:29

    中島敦が挙がってるが俺は『弟子』かな
    俺の中の孔子のイメージはこの作品が大きく占めてる
    不器用で無骨だけど情に脆くて一本気なキャラクターが好きになったのもこれのせい

  • 22二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:19:41

    個人的に中原中也さんの読みやすいんだわ…

  • 23二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:21:03

    「白痴」
    新聞で連載してた。

  • 24二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:21:18

    >>22

    中也は教科書にも載ってた「骨」が好きだな

    あっけらかんとしたそれでいて寂しい自己の客観視というか

  • 25二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:21:59

    >>21

    弟子もいいよね、結末の鮮烈さと最後の締めくくり方のシンプルさというか、中島敦作品の簡潔だからこその余韻の美しさが素晴らしいと思う

  • 26二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:22:05

    『アルジャーノンに花束を』のラストの文
    あれが言えたってことはそれまでのチャーリィの歩は無駄じゃなかったと思う

  • 27二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:22:32

    坂口安吾の『夜長姫と耳男』
    狂気的なヒロインが本当に化け物みたいなのに妙に可愛いんだよなあ
    あの独特の文体から感じる迫力も合わせて好きな作品だ

  • 28二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:22:34

    >>24

    ありがとう!探します!!

  • 29二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:23:22

    カフカの変身
    読んだ後、本気で死のうか悩んだ

  • 30二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:23:45

    三島由紀夫『金閣寺』
    最初に読んだときはよくわからなかった作中人物の衝動がある時を境にふっと理解できた

  • 31二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:23:49

    >>26アルジャーノンに花束をは本当に感動した

    当時小学生?だったから言語化出来ないけどかなり心動かされた

  • 32二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:26:17

    >>25

    わかってくれてうれしい

    中島敦はちくま文庫か何かでまとめて当時ハマったのだが「文字禍」とか「狐憑」みたいな洒落の利いた短編もパラオ島滞在の島の空気が何となくわかるようなエッセーも楽しかったな

  • 33二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:26:58

    『はてしない物語』
    読み終わった後に、この話だけじゃなくて今まで読んできた話も別の物語があったんだろうなと思った。

  • 34二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:27:01

    >>30この「ふっと理解」する瞬間のために俺は教養をつけている気がするよ

  • 35二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:27:41

    魍魎の匣のラスト一文
    めちゃくちゃ羨ましくて鳥肌立った

  • 36二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:28:29

    ロアルド・ダール『カティーナ』
    ギリシャ侵攻の話で戦争物なのに詩的なシーンが多いのが印象的だった

  • 37二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:29:34

    >>32

    文字禍は自分も大好きだ。虎狩の少し寂しい感じも味があったし、牛人とかのホラーチックも面白かった。

    文体がさっぱりしていて読みやすいし、それでいながら表現力にもずば抜けたものがあるから、中島敦はどの作品も安定して面白いと思う

  • 38二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:30:04

    トルストイ「復活」克己心と使命の為カチューシャと離別の道を選んだネフリュードフの、敢えて苦難の道を歩む1人進む高潔さが好き

    ドストエフスキー「罪と罰」ひたすら切実にロージャに愛を与え続けたソーニャが最後に報われ、新しい生を歩むのが希望に満ちてて好き

  • 39二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:30:45

    国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。夜の底が白くなった。

    川端康成の『雪国』の冒頭。
    簡単な文に思えるけどこんな文章普通じゃ書けない。

  • 40二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:30:46

    忘れられない一作なら芥川龍之介「邪宗門」を……
    「地獄変」とか「六の宮の姫君」とかであのジャンルの芥川にハマりあれこれ読んでこの作品を読み始め「おっ!今度のはクールイケメン貴族主役でワクワクする感じの伝奇ものか?おっこんなスタンドバトルみたいなのもやるのか芥川?!面白い…そしてついに主人公の見せ場来た!!」からのあれでリアルに「は????????」って声が出た

  • 41二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:30:48

    太宰治の『駈込み訴え』めっちゃ好き。太宰が書く執着心の描写がいい。主人公に師がパンを食べさせるところはセクシーな場面じゃないのになんとも言えない色気を感じる

  • 42二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:32:21

    芥川龍之介の蜜柑がめっちゃ好き。
    それまではくたびれてギスギスしてた語り手と田舎のよくいる不幸な子供を書いていたのが、蜜柑を窓から放り投げる鮮やかなワンシーンによって爽やかで美しい物語に一変するのが本当に素晴らしい。

  • 43二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:32:22

    夢野久作先生の「少女地獄」のうち「火星の女」
    周囲に振り回された女が自分の死を引き金に周囲を振り回すだけでなく、最後に自分の死体をぞんざいに扱うことで振り回されている周囲をコケにする。美しい復讐だと思ったよ

  • 44二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:32:26

    >>41

    最後のユダの矛盾大好き

    スラスラ読める名文

  • 45二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:32:52

    >>39

    伊達に最も有名な文学の冒頭の一つに挙げられてないよな

    川端康成は短編も鮮烈な筆遣いが多くて好きだった

  • 46二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:32:56

    子どもの頃、周囲の大人と上手くいってなかったからダールの『マチルダは小さな大天才』にかなり励まされた。
    今でも読み返すけど、マチルダの兄は両親について行っちゃうのがリアルでドライだなと思う

  • 47二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:33:44

    ゴーゴリ『外套』
    あのオチは今でも通用する

  • 48二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:34:56

    >>33

    その話はまた別の機会に語ろう とかそれはまた別の話 形式が好きになったのは間違いなくエンデのせいだわ

    あの一冊で本当にページ数以上の無限の物語の奥行きを感じさせてるのすごいと思う

  • 49二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:34:58

    宮沢賢治「雨ニモマケズ」
    個人的にラストの南無~の部分収録してない文庫本は分かってないなってなる(面倒くさいオタク)
    国語の資料集で見た肉筆の文章の命感が凄くて今でも印象に残ってるわ

  • 50二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:35:28

    >>43

    「火星の女」良いよね。特に最後の火星の女の置き土産のくだりはおぞましくも美しい。

  • 51二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:35:44

    >>43

    わかるー!

    「もしかすると埃及の木乃伊の一片よりも貴重なものではありますまいか」という序盤の表現が「私の肉体は永久にあなたの物ですから……ペッペッ……」って吐き捨てるような表現になるのと、それによって卒業式の晩のことを火星の女がきっちりと恨んでいることがわかり、彼女の「黒焦になって清算しなければ元の無に戻れない」って感情がはっきりと伝わってくるのがゾクゾクするんだあれ!

  • 52二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:36:47

    H・P・ラブクラフト
    「狂気の山脈にて」から

    「何であれ、彼らは人間だったのだ」

    ラブクラフト自身の出自への恐怖と疑問感
    人間という存在への不信感と猜疑心を背景とすると
    屈折した思考の中で、彼らは確かに人間だった。

  • 53二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:37:39

    北方謙三『三国志』
    死に際の表現が物悲しくていい
    ただ死に様を書くのではなくて匂わせるとか間接的に書くんだけどそれが良いのだ
    呂布の死に際の赤兎馬とか良いぞ

  • 54二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:38:44

    このレスは削除されています

  • 55二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:39:18

    >>35

    良いよね境界の向こう側へ行ってしまったものたち

    魍魎は作中作の雰囲気もあって近代文学のあの病んだような雰囲気を上手く作品に取り込んでるなーとも思った

    そういえば『文豪てのひら怪談』って文豪の怪談集めた本に遊びの要素として久保竣公名義で処女作の「蒐集者の庭」の抄録が掲載されてたのは面白い試みだった

  • 56二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:39:38

    江戸川乱歩の『孤島の鬼』も最近になって読んだけど面白かったな。犯人がやっていることはめちゃくちゃ胸糞悪いのにすらすら読めちゃう

  • 57二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:39:59

    『銀河鉄道の夜』
    会話の一つ一つの儚さが凄い
    読むたびどうしようもなく切なくなる

  • 58二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:40:09

    ジョージ・オーウェル『動物農場』
    『1984』も有名だけど風刺小説としてはこっちの方が好き
    最後の豚たちと農場主が見分けがつかなくなるのが痛烈

  • 59二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:40:29

    『おーいでてこーい』と『ボッコちゃん』は背筋が本当にぞぞっとなった話

  • 60二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:41:51

    1だけどハードル上げそうで書けなかったが詩への愛憎は本当に感動したんだ
    これは農民を想っていた賢治の自己矛盾の叫びだと思って衝撃だった。

    あなたのむら気な教養と愚にもつかない虚名のために
    そこらの野原のこどもらが小さな赤いもゝひきや足袋ももたずにゐるのです
    旧年末に家長らが
    魚や薬の市へ来て溜息しながら夕方まで行ったり来たりするのです
    さういふ犠牲に値する巨匠はいったい何者ですか
    さういふ犠牲に対立し得る作品こそはどれなのですか
    もし芸術といふものが蒸し返したりごまかしたりいつまでたってもいつまで経っても
    やくざ卑怯の遁げ場所ならそんなもなものこそ叩きつぶせ

  • 61二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:43:17

    >>57

    宮沢賢治の文章は本人の鉱石好きが反映してか鉱石質というか硝子質な輝きと色合いがあると思うけど

    銀河鉄道の夜はそれが極まってるというか最も結晶性が高い気がする

    序盤の活字拾いの場面や天の川の講義の時点から文章に星の瞬きや火の閃きを感じた

  • 62二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:43:36

    スカーレット・オハラは、なんだこの女という思いとがんばってほしいという気持ちでグチャグチャになる女

  • 63二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:43:59

    星新一なら「処刑」と「殉教」かな
    惰性の生命活動や死の恐怖をテーマにしてる作品は無条件に好き

  • 64二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:44:14

    >>61感極まり高速で頷いている

    わかります…!

  • 65二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:45:33

    >>56

    乱歩の描く変質者とか偏執狂ってどこかに妙な清々しさというか突き抜けたパワーを感じてグイグイ読まされるところがある

    パノラマ島綺譚読んだときにも思った

  • 66二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:47:24

    >>26

    アルジャーノンはラストもそうだけどパン屋の同僚がチャーリーのためにマジギレする場面が本当に好きだなんだ。知性を失って初めて、本当の友達を見つけることが出来たんだって

  • 67二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:48:16

    >>60

    詩の方はそんなに読めてないけど「春と修羅」とか未刊詩編のあれこれを読んで

    ただの夢見勝ちな理想家なんかじゃなかったんだなあと感じた思い出

  • 68二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:48:24

    ファン・ルルフォの『ペドロ・パラモ』
    メキシコの作家の作品で主人公がいつの間にか死んだのには驚いたけど当たり前のように死人が隣にいて話しかけてきたり何より全体的に乾いた作風なのが気に入った

  • 69二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:49:51

    >>61

    全体的なモチーフが星や鉱石や電気だらけなこともあって何か文章が透き通って見えるんだよな変な言い方だけど

  • 70二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:50:10

    太宰治の短編は印象に残るのが多い
    『葉桜と魔笛』と『黄金風景』の心情描写が綺麗で特にお気に入り
    詩は立原道造が好きだけど作品数少なくて悲C

  • 71二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:51:28

    >>59

    星新一だと「月の光」は純文学好きな自分にすごく刺さったというかすごく詩を感じて忘れられない

  • 72二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:52:44

    稲垣足穂のポップで不思議な少し怖い世界観好き

  • 73二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:52:52

    >>70

    「葉桜と魔笛」、あれ色々解釈ができるんだろうけど俺はお父さんがそうしたんだと解釈して忘れられない一作になってる

  • 74二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:53:29

    翻訳かつ海外の作品だけど『老人と海』
    これだけは外せない

  • 75二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:53:41

    >>72

    一千一秒物語とか幻想的で綺麗なのに出てくる連中が妙に喧嘩っ早いの笑える

  • 76二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:56:33

    ベタだが梶井基次郎の「檸檬」
    丸善に檸檬を置くあの心情描写の異様な極まり方と奇妙な納得感というかあの主人公の病んだような視点に引きずり込まれるような感覚がショックで文学作品を読み始めたな

  • 77二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:56:36

    『刺青』はなんとも言えんエロスティックと読者も悪事に加担している気分になってドキドキした

  • 78二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:56:39

    高瀬舟
    みんないい人、正しい人ばっかなのに地獄が形成されてるの性癖歪みますよ

  • 79二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:58:39

    マチルダは小さな大天才 
    凄い昔に図書室で読んだこの作品がずっと1番好きなままでいる
    日本語訳が秀逸で、イギリスとかアメリカの空気感というか、オートミールやぬったぬたのチョコを美味しく平らげて笑い合うような雰囲気の中に、どろりとした目がしんと見つめる緊張感のある文章が好きなんだ…

  • 80二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:59:26

    少し毛色が違うけど柳田國男の「山の人生」第一節が大好きで今も読み返している
    数千年にも渡る日本の歴史の中で 今でも語り継がられるのはほんの一部の天才か狂人だけども。じゃあ、普通の日本の民はどう生き、どう死んだの?って問いに対して、あれ程までに完璧な答えを叩きつけた文章はそうないと思う。
    青空文庫で無料公開されてるので、是非。

  • 81二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 21:59:45

    >>72

    「一千一秒物語」のやたらとお月さまとボコりあったり星があちこち落ちてきたり転がったのを拾ったり叩いたりしながら不思議な光景が次から次へ流れていく感じ好き

    「星を売る店」の不思議でお洒落であの町のあの店へ入っていきたい感もいいし「鶏泥棒」のあーあもうめちゃくちゃだよ…感も癖になるね

  • 82二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:00:42

    学校の教科書にあった『夢十夜』の
    「百年はもう来ていたんだな」が印象に残っている。
    真っ白な百合が再会した感じで好き…

  • 83二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:01:15

    >>79

    ロールダールは天才だよね...チャーリーとチョコレート工場とかツイットとかマチルダとかどれもすごく印象に残ってる

  • 84二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:02:07

    うわああ宮沢賢治、稲垣足穂がわかる人がいるのが本当に嬉しい
    理系だし10代だから周りに誰もいなかったんだ…
    嬉しすぎる

  • 85二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:02:23

    柳田国男は「日本の昔話」が子供の頃の愛読書だったな俺
    単なる民話の紹介じゃなくて語り口が癖になった

  • 86二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:04:07

    ダールはブラックユーモアの奇才と言われるだけあって、明るい笑いの中にそこはかとない冷たさも混ざってるよね

  • 87二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:04:19

    >>69

    わかる 初めて読んだときに「なんだこのうつくしい文章……!!」ってなったのが忘れられない

  • 88二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:04:20

    >>82

    俺も夢十夜大好きなんだけど一節を選ぶならそれだわ…

    夢のあの理屈が通ってないのに通ってる感じが最も美しく結実してるフレーズだと思う

  • 89二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:05:18

    三島由紀夫の禁色がすきです みんなもよければよんでね

  • 90二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:06:17

    >>85

    いいよね柳田國男先生の民話

    別に絵本の昔話を悪くいうつもりは無いけど、何らデチューンされていない方言口語混じりのどろどろした語り口の昔語もそれはそれで好き

  • 91二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:08:06

    >>82

    夢十夜は色々と執筆背景やメタファーもあるとか聞くけどそういうの一切なしでもまず夢を書いた話としての完成度がメチャメチャ高いよね

    個人的には和尚と約束した侍が悟ろうとしてる話のこっちまで歯を食い縛りたくなるような緊張と運慶が現代で仁王彫ってる話の「あっ夢ってこんなんだわ」って感覚の狂い方が好き

  • 92二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:08:31

    >>85

    翁や嫗の語り部が滔々と語るイメージでもって、読者を引き込んでいくよね。民俗学者の特色なのかしらん

    あと俺は折口信夫の死者の書が好きです

  • 93二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:09:00

    >>87

    本当に文章がこう水晶とか鉱石みたいに思えてくるんだよなぁ

    脆さとか儚さも含めて

  • 94二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:09:13

    坂口安吾の「夜長姫と耳男」
    残酷で美しい少女にハマった原因
    好きなものはのろうか殺すか争うかしなければならないのよ

  • 95二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:09:20

    >>84

    賢治と足穂好きなら山尾悠子も好きかも

    もし読んだことなかったら山尾悠子作品集成でも読んでみてほしいな、たぶん図書館にあると思う

    硬質で綺麗な文章と不思議な世界観が魅力の作家だよ

  • 96二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:09:46

    >>95ありがとうございます!読んでみます!

  • 97二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:10:42

    >>84

    タルホ・ワールド良いよな 「薄い町」なんかも好きだぜ

    賢治もタルホも鉱石や科学や飛行機なんかで理系の属性も混じりあってあの世界が成立してるのすげぇ面白いと思う俺は文系だが

  • 98二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:11:00

    松本清張の『顔』が好き
    すごい人間臭い

  • 99二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:15:14

    谷崎潤一郎「幇間」
    三平は卑しい Professional な笑い方をして、扇子でぽんと額を打ちました。

    最後にいきなり横文字が出てきて面食らって、でも確かにprofessionalだ…ってなってすごく好き

  • 100二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:17:42

    >>95

    横からだが山尾悠子好きにここで出会えるとは…

    全部読めてるわけじゃないけど凄まじいよね あの作品世界の構築力というかまさに幻想とバロックの牙城って感じの言語力というか

    アンソロジーに載ってた「夢の棲む街」でハマってあれこれ読んだけど「ムーンゲイト」とか「透明族に関するエスキス」とか「マスクとベルガマスク」で文章に酔いまくった

    あとは「黒金」のあの時計と共に場面が逆に動いていくのとか凄く印象に残ってる

  • 101二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:19:20

    芥川龍之介の「戯作三昧」
    アマチュアでも何かしら小説書いてるとすごく刺さるし芥川の描く馬琴が一人の人間としてめちゃくちゃ魅力的で忘れられんのだ
    最後の下りとかなんか涙が出てくる

  • 102二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:20:33

    山尾悠子いいよねえ
    SF作品集に載ってた円環世界の短編で引き込まれたな

  • 103二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:20:48

    岩波文庫世界児童文学集から
    ツバメ号とアマゾン号 著者アーサーランサム

  • 104二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:22:08

    おや〔一字不明〕、川へはいっちゃいけないったら。

  • 105二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:23:40

    牧逸馬「世界怪奇実話」
    マリーセレスト号や切り裂きジャックの話はこれで知ったなあ
    まさか丹下左膳の原作者と同一人物とは思わなかった いや丹下左膳自体は読んだり見たりしたことないんだけどね

  • 106二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:25:54

    本筋じゃないけど、『黄いろのトマト』で意地悪する蜂雀を叱る番人のおじいさんのシーンほっこりする

  • 107二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:26:28

    >>104

    オツベル来たな…

    これ最初に読んだときめちゃくちゃ不気味で頭から離れなくなったんよね

    確か無難な解釈があってたぶんそれで合ってるんだろうけど俺の中ではこのよくわからない最後の一節の不気味さ込みでの「オツベルと象」だわ

  • 108二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:27:39

    >>89

    俺も

    好き

  • 109二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:28:21

    湊かなえの『豆の上で眠る』の最後の文章
    あれを読んだあとは怖くて眠れなかったな

  • 110二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:29:21

    たんぽぽ娘は爽やかで胸が詰まるいい話だった
    おとといは兎を見たわ きのうは鹿、今日はあなた

  • 111二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:34:57

    >>101

    気難しくて怒りっぽい困った偏屈ジジイなのにひたむきで不器用でそれでいて作家としての強さも感じさせる芥川馬琴好き

  • 112二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:35:50

    大岡昇平の『野火』
    主人公が地獄の戦場で孤独や飢餓から狂気に落ちていくまでを描いた作品なのに人食を自制する場面は理性的で厳かだったのがすごく印象に残ってる

  • 113二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:36:34

    國木田独歩「牛肉と馬鈴薯」の岡本の悲痛な叫び、苦しみ、懊悩に心打たれる
    僕は驚く人に分類されるのだろうか

  • 114二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:38:48

    村上春樹はあんまり好みの作家じゃないんだけど幾つかのエッセーと「パン屋再襲撃」だけはすごく好きで何度も読み返す

  • 115二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:40:45

    >>113

    牛肉と馬鈴薯のあの「驚き」に対する感覚の話いいよね

    というかあの小説の中での男たちの会話はなんか今にも通じるものがあると思う

  • 116二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:42:42

    これは良い読書スレ
    読みたい作品がどんどん出てくる

  • 117二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:44:41

    何か前にもどこかのスレで挙がってた気はするが芥川龍之介だと「芋粥」がめっちゃ記憶に残ってる
    芋粥うまそうすぎる

  • 118二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 22:49:59

    高瀬舟と書きに来たらもう出ていた
    いいよね

  • 119二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 23:00:59

    >>107

    今でもたまに考えてしまって気になって眠れなくなる

  • 120二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 23:12:58

    カミュの作品全般

  • 121二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 23:27:53

    >>76

    めちゃくちゃ分かる

    小学生の頃教科書で読んで「これが文学作品というものか」と感銘を受けた

    本屋に檸檬を置いたまま出ていく行為に謎の爽快感を感じて大好きな作品なんだよなあ

  • 122二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 23:37:55

    ツルゲーネフの『初恋』を前知識無しで読んだら脳が破壊された
    ジナイーダの好きな人を何となく察しつつもそれだけは……その可能性だけはやめてくれ……って気持ちでいっぱいになって主人公にめちゃくちゃ感情移入してしまう

  • 123二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 23:40:36

    井上靖の「あすなろ物語」
    あすなろの木は「明日は檜になろう」と毎日思って頑張ってるから「翌檜」と書く、だけど檜には絶対になれない。というわりとマイナスの意味で最初は書かれるんだけど、作中進んでいくにつれ、戦争でぼろぼろになった国の中でも明日を夢見て頑張るあすなろのような人たちがいる、とどんどん明るく前向きな要素として意味を変化させて行くことで読んでる方も前向きな気持ちになれてすごく好きな作品

  • 124二次元好きの匿名さん21/09/21(火) 23:41:12

    ツルゲーネフで脳を揺らされたやつがここの住人で俺以外にも居たか…

  • 125二次元好きの匿名さん21/09/22(水) 00:17:14

    小川洋子の「博士の愛した数式」
    数字達が登場人物を、あるいは場面や状況を描写しているのが好き
    ひとつひとつの数式に温かみがある

    数学つながりでエンツェンスベルガーの「数の悪魔」も大好き
    子供向けの数学教本としても勿論優秀だけど、少年が夢の中のすてきな友達と成長していく物語部分が本当に美しい
    第12夜で何度も泣いた

  • 126二次元好きの匿名さん21/09/22(水) 00:22:12

    >>122

    これがツルゲーネフの体験を基に書かれてるという事実

  • 127二次元好きの匿名さん21/09/22(水) 02:09:48

    アガサ・クリスティの「春にして君を離れ」
    ある意味とてもいいホラー

    「わたしがこれまで誰についても真相を知らずにすごしてきたのは、こうあってほしいと思うようなことを信じて、真実に直面する苦しみを避ける方が、ずっと楽だったからだ。」

  • 128二次元好きの匿名さん21/09/22(水) 02:12:52

    「夢十夜」挙がってるけど、好きなら「夢十夜を十夜で」って本おすすめ

  • 129二次元好きの匿名さん21/09/22(水) 04:41:56

    >>128

    調べたら面白そう、ありがとう

  • 130二次元好きの匿名さん21/09/22(水) 07:03:54

    少女地獄の何んでも無いが好き。
    彼女の吐き散らかした嘘で世界ができているように見えたという表現や、こいつが黒幕だなという書き方から臼井先生が妻や姉同様に彼女を全く悪人だと考えていないところに、姫草百合子という存在の恐ろしさが見えるような気がする。

  • 131二次元好きの匿名さん21/09/22(水) 12:14:38

    夢野久作はいいぞ…ぶっちゃけドグラマグラ以外のが好き
    いなか、の、じけん とか

  • 132二次元好きの匿名さん21/09/22(水) 12:31:51

    >>127

    めちゃくちゃ、分かります!!!

    タイトルの「春にして君を離れ」も読み進める毎に意味の捉え方が変わってくるのも、とても良かったです…

    アガサ・クリスティーはミステリーが有名だけれども、サスペンスも面白いことを教えてくれる良い作品だと思います!


    個人的に好きなのは、重松清の短編集「送り火」です!辛かった時期の助けになりました

  • 133二次元好きの匿名さん21/09/22(水) 12:35:10

    >>131

    夢野久作いいよね……

    個人的には『ビール会社征伐』でこの人おもしろエッセイ系もいけるんだ!?って才能の幅にビビった

  • 134二次元好きの匿名さん21/09/22(水) 15:27:16

    夢野久作、太宰治、芥川龍之介なんかはネガティヴな印象が先行しがちなんだけど皆ユーモアが凄く上手なんだよね
    爆笑するとか下品に振ってるとかでなくユーモアなんだ

  • 135二次元好きの匿名さん21/09/22(水) 20:25:57

    やっぱり柳田國男「遠野物語」よ
    作者が日本民俗学者ってのもあるけど淡々と不可思議な事をさも当然そうに書けるのはそうそうないわ
    最初っから物語として造られた訳じゃないからこその面白さだと思う

  • 136二次元好きの匿名さん21/09/22(水) 23:31:38

    >>130

    何んでも無い好き……

    「彼女を生かしたのは空想です。彼女を殺したのも空想です。ただそれだけです。」ってフレーズが印象的で


    ユリ子は恐ろしいんだけど、現実を空想で塗り替えようとする気持ちも分かるというか

    他人事だと切って捨てられない複雑な気分になる

  • 137二次元好きの匿名さん21/09/22(水) 23:36:49

    >>15

    智恵子抄はいかに深く愛していたかとか、その永続性というか、それをあれだけ表現しているのが凄まじい。

    茨木のり子著の詩のこころを読むで「照れくさかったり、むずがゆくなるのはダメな詩で、特に恋唄のばあい、それがはっきりでます」と述べてるんだけど本当にそういうのがなくて、唯々圧倒されるというか、それだけ愛せる相手が居たということを羨ましく思ったわ。元素智恵子とか特に好き。

  • 138二次元好きの匿名さん21/09/23(木) 10:10:13

    泉鏡花「高野聖」
    日本語ってこんなに美しいんだって

  • 139二次元好きの匿名さん21/09/23(木) 16:05:42

    太宰治の女生徒がすっごい好きなんだ。
    あまりにもみずみずしくてドロドロしてて、その上でキラキラしてるっていうか。
    女生徒というものを過不足なく表しているって書くと変なんだけど、でもそんな感じなんだよなぁ。

  • 140二次元好きの匿名さん21/09/23(木) 16:07:22

    誰か僕の眠っているうちにそっと絞め殺してくれるものはないか?
    太宰治 歯車

  • 141二次元好きの匿名さん21/09/24(金) 00:50:20

    太宰の初期作品明るくていいよね
    後期は...うん...自殺を何度も繰り返す人間の鬱々とした精神状態を圧倒的な文章表現力で書くとこうなるんだなぁって説得力がすごいね...
    人間失格は読み終わったあとしばらくしんどかった

  • 142二次元好きの匿名さん21/09/24(金) 00:57:14

    三島由紀夫『禁色』
    これまで周りの全てを虜にして支配していた無邪気で残酷な美青年が、老人の自殺と遺産にこれから先の一生支配される結末でこれぞ耽美かと思い知らされた
    私が拙く要約したらこんなんになるんだが実際マジ美文で美しく書かれてるからみんな読んでくれ

  • 143二次元好きの匿名さん21/09/24(金) 04:38:04

    >>63

    小学生の頃読んで衝撃を受けたな

    生と死、悟りをストレートに叩きつけられた

  • 144二次元好きの匿名さん21/09/24(金) 04:54:59

    京極作品はやっぱ魍魎がよく上がるけど
    個人的には「狂骨の夢」のラストシーンが大好きかな
    というか妖怪シリーズのラストはどれも良い

    ところで鵺は…

  • 145二次元好きの匿名さん21/09/24(金) 15:02:06

    江戸川乱歩の人間椅子が好きだな
    豪華な椅子を見るたび中に誰か入ってないかと思ってしまう
    あと座られることの快感に共感できるというか、人に圧をかけられる、体温を感じる歓びは自分の中にもあるものだったからそこを切り取るか!っていう衝撃

  • 146二次元好きの匿名さん21/09/24(金) 15:05:41

    誰かもう出してるかもだけど
    夏目漱石の『夢十夜』
    「百年はもう来ていたんだな」
    このセリフが何故か忘れられない

  • 147二次元好きの匿名さん21/09/24(金) 15:22:31

    コノサカヅキヲ受ケテクレ
    ドウゾナミナミツガシテオクレ
    ハナニアラシノタトヘモアルゾ
    「サヨナラ」ダケガ人生ダ

    原文は「勧酒」って漢詩で、井伏鱒二の翻訳(盗作疑惑があって断言はできない)
    別れをこんなに美しく捉えることができるのかと目が覚めるような気持ちだった

  • 148二次元好きの匿名さん21/09/24(金) 15:28:49

    夏目漱石「坊ちゃん」
    「親譲りの無鉄砲で子供の頃から損ばかりしている。」で書き出されるがなんとなく印象に残ってて自分で一次創作作る時も真似したりする。
    あとやっぱり痛快な小説が一番好きだから他の作品に比べて自分によく合う。

  • 149二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 02:59:43

    >>33

    メタフィクション要素を取り込んだ作品を初めて読んだから当時は驚いたな

    特に前半部

  • 150二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 03:09:01

    石牟礼道子『苦海浄土』かなぁ 重そうでなかなか手が伸びず、読み始めてすぐ石牟礼さんの訃報が出た思い出がある
    とてつもなく凄惨なものに苦しんでいる人々の悲しみとか汚されたふるさとへの怒りとか、生と死へのまなざしとか
    いろんなものを内包していてとても一言じゃ言い表せない作品だった
    特に花びらを拾おうとしていた娘さんのくだりはとてつもなく心に刺さった
    「苦海浄土」からの引用じゃないんだけどNHKのサイトで紹介されてるので読んでみてほしい
    ttps://textview.jp/post/culture/26113
    石牟礼作品はどれも引っ張り込まれるすさまじさがあるけど好きなものばかり

  • 151二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 03:19:00

    三好達治「測量船」
    「太陽はまだ暗い倉庫に遮ぎられて、霜の置いた庭は紫いろにひろびろと冷めたい影の底にあつた」
    冬の庭を描写するだけでこんな美しくて繊細な文章になるんだと驚いた
    「紫いろにひろびろと冷めたい影の底」なんてどうやったら思いつくんだろう

  • 152二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 03:33:56

    >>144

    同じく狂骨のラスト大好きです

    痛快ですよね

  • 153二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 07:47:59

    江戸川乱歩は「人でなしの恋」とか印象的だったな
    下手に書いたらいくらでも俗っぽくなりそうな話がちゃんと幻想譚になってるというか
    小説って何を書くか以上にどう書くかが大切なんだなと

  • 154二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 07:59:47

    ユゴーの『レ・ミゼラブル』が好きだなぁ
    翻訳しかまだ読めてないけどどう言ったらいいかわからないけどなんか好き

  • 155二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 08:22:35

    夏目漱石なら『京に着ける夕』が好き
    「汽車は流星の疾きに、二百里の春を貫いて、行くわれを七条のプラットフォームに振り落す」っていう一文目が言葉選びの美しさといいリズム感といい声に出したくなる名文だと思う
    紀行文は自分も旅してる気分になれるからステイホーム中に読むのにいいよね

  • 156二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 08:28:24

    漱石だと「カーライル博物館」が何か大きな事件とかじゃないんだけど雰囲気が何か好きだな
    文豪カーライルの住みかを観光客向けに公開してるところへ訪ねてくエッセイ

  • 157二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 08:28:59

    >>140

    節子 歯車は芥川や

  • 158二次元好き匿名さん21/09/25(土) 08:38:01

    太宰治の「駈込み訴え」
    ジャンル云々以前に素直に面白かった。日本舞台の話かなと思ったらまた別のよく知ってる話だったのも良い意味で騙されたというか愛憎紛いの独白と疾走感が良かった

  • 159二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 19:30:06

    あるかな

  • 160二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 04:06:14

    葉山嘉樹「セメント樽の中の手紙」
    恋人がセメントになるのが衝撃的すぎて忘れたくても忘れられない

  • 161二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 08:51:24

    尾崎翠の第七官界彷徨
    文体とそれを通じて描かれる少女の感覚が何か好きなんだよね

  • 162二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 20:27:12

    このスレに出てきたタイトル眺めてると名作ってタイトルの時点で美しいんだなって思う

  • 163二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 20:33:32

    >>151

    いいよね三好達治

    同著に収録されているEnfance finieが好きなんだけど

    「海の遠くに島が……、雨に椿の花が堕ちた。鳥籠に春が、春が鳥のゐない鳥籠に。」

    と綺麗な描写から入って、続く言葉が「約束はみんな壊れたね」でノックアウトされた

  • 164二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 20:38:08

    高村薫の『照柿』
    夏のじわじわとした蒸し暑さと共に狂気も増していく感じで息苦しさを感じた
    その蒸し暑さの中で刑事も犯人も狂気に呑み込まれていって
    最後の「おかぁんに会いたい」でやっと息を吐けた

  • 165二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 20:41:50

    デミアンは内容を完全に理解できてるかは怪しいけど
    「鳥は卵の中から抜け出ようと戦う。卵は世界だ。
    生まれようと欲するものは、一つの世界を破壊しなければならない。
    鳥は神に向かって飛ぶ。
    神の名はアプラクサスという。」
    というフレーズは美しすぎて暗記した

  • 166二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 20:45:48

    吉屋信子「花物語」
    大正時代の少女小説なんだけど文章があまりにも綺麗

  • 167二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 20:47:42

    「誰かが私に言ったのだ/世界は言葉でできていると」山尾悠子の遠近法はバベルの図書館めいた世界を書いた神がかった美しさの作品

  • 168二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 20:51:13

    きつぱりと冬が来た
    八つ手の白い花も消え
    公孫樹いてふの木も箒ほうきになった

    きりきりともみ込むような冬が来た
    人にいやがられる冬
    草木に背そむかれ、虫類に逃げられる冬が来た

    冬よ
    僕に来い、僕に来い
    僕は冬の力、冬は僕の餌食ゑじきだ

    しみ透れ、つきぬけ
    火事を出せ、雪で埋めろ
    刃物のやうな冬が来た
    高村光太郎 冬が来た

  • 169二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 21:13:54

    詩も文学だよね
    エミリー・ディキンスンの
    ひとりの心が壊れるのをとめられるなら 私の人生は虚しくはない
    ひとつのいのちの痛みを癒せるなら
    ひとつの苦痛を鎮めることができたなら
    いちわの傷ついた駒鳥をもう一度巣に戻してやれるなら
    わたしの人生は虚しくはない
    という詩が大好きだ

  • 170二次元好きの匿名さん21/09/27(月) 04:13:41

    ボルヘスの短編はその短さが信じられない密度がある気がして好きだな 伝奇集とか

オススメ

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