【オリ鯖有・閲覧注意】プリテンダー永倉新八2

  • 1二次元好きの匿名さん25/12/02(火) 21:54:02
  • 2二次元好きの匿名さん25/12/02(火) 22:01:42

    立て乙!

  • 3前スレの125/12/02(火) 22:09:28
  • 4前スレの125/12/02(火) 22:12:58

    以下ダイス結果を踏まえ編集した前回までのあらすじ


    カルデアで非番の日を何気なく過ごしていた永倉は、周回メンバーの急な欠員に伴いマスターからの依頼でレイシフトへ帯同することに
    しかし目的座標へ到着できたのはマスターと他の同行サーヴァントたちだけ、勿論カルデアに居残っているわけでもなく、レイシフト中に忽然と姿を消してしまったことが発覚する
    一方、他の新選組サーヴァントたちも宴会でもするつもりだったか否か皆で集まる筈が永倉だけ一向に現れず、カルデア内を探し回っても何処にもいないことに気付く
    そこへマスターたちが帰還し、永倉が単身どこかへ失踪したことを告げられた
    解析の結果、永倉は19世紀後半の京都・太秦村まで飛ばされていることが判明、鱒と組メン7名は永倉捜索のため一路そこへ向かうのであった

  • 5前スレの125/12/02(火) 22:14:03

    到着した先は組メンたちにとっても馴染みある光景の広がる街並み
    だが不自然なくらい閑散としており、更には鱒の姿さえ見当たらない
    7人が訝しんでいると背後から何者かに声を掛けられる
    「やっと来やがったな!さっさと支度しろ、撮影もうすぐ始めるってよ!」
    振り返るとそこにいるのは隊服(を模した)姿の、沖田や藤堂と同じ背格好をした少女が一人
    「なんだその目は?…俺?どこからどう見ても、お前たちんとこの永倉新八だろうが!」
    似ても似つかぬ顔立ちの彼女は、しかし白い髪と浅葱の瞳、屈託のない笑い方は、一同見慣れた本物の永倉とそっくりであった

  • 6前スレの125/12/02(火) 22:15:04

    その頃、永倉は閉じ込められた広いシアタールームの中で一人、レイシフト中の奇妙な体験を思い返していた
    コフィンの中で何者かに腕を掴まれたのだ
    咄嗟にその方を見て目撃した犯人の顔に、永倉は見覚えがあった
    「どっかで会ったってことは分かるんだけどなぁ……」
    しかしそれが誰なのか、どこで会ったのかはどうしても思い出せない
    考えていると目の前の巨大スクリーンが徐ろに映像を映し出していく
    どうやら映画を上映するらしいが、そのタイトルは
    「『新選組顛末記』……!?」

  • 7前スレの125/12/02(火) 22:16:06

    組メンたちと偽永倉(?)は大勢のスタッフやエキストラキャストに囲まれながら、映画『新選組顛末記』の撮影へ挑むことに
    ところが開始早々に偽永倉と監督から「あんたたちは邪魔だから要らない」と宣告された土方と近藤が、無数の腕に掴まれて消されてしまう
    驚く間もなく撮影は進められていくが、シーンを撮る毎に沖田、斎藤、山南、藤堂、そして原田までの全員が「要らない」「邪魔」と偽永倉に告げられ、その度に監督の背後から伸びる腕に掴まれ脱落していく
    その様子を、本物の永倉は成す術なくスクリーン越しからただただ見せられるばかり
    「みんなみんな、永倉新八を……お父ちゃんを傷付けて、居場所を奪って、独りぼっちにさせた悪人だらけ!あんたたちがいたら、お父ちゃんはいつまで経っても幸せになんかなれない…他人を不幸にすることしかできないあんたたちなんか要らない!」
    “お父ちゃん”なんて、まさか
    偽永倉の正体は、永倉が島原の芸妓に産ませ、京都で生き別れとなった娘──女優「尾上小亀」こと岡田磯子だったのだ
    「それでは皆々様、どうぞ潔うお逝きやす!ほな、さいなら!」

  • 8前スレの125/12/02(火) 22:17:22

    すべての組メンが「いない人」となり、「永倉新八」に都合の良く気持ちの良い独壇場となった“喜劇”
    新選組を、自分が遺した物語を、あろうことか娘の手で好き勝手且つ陳腐に捏造された永倉は我慢ならず部屋からの脱出を試みるが、出口扉はびくともしない
    「てて様……やっと、うちらふたりだけになれたね」
    そう声が聞こえてスクリーンの方を向くと、なんとそこから身なりを変えた磯子が飛び出し、永倉の方へ歩み寄ってきていた
    顔を複雑に歪ませる父の気持ちを知ってか知らずか娘はとても嬉しそうだ
    「てて様に悪い事しでかさはったひどい人らは、みぃんな、うちが片づけておきましたえ!これでもう安心どす……てて様はこれからようやっと、誰にも傷つけられはらへんと、幸せになれますの。ねぇ、てて様、うちのこと……褒めてくださいます?」
    永倉は苦悶を噛み潰し叫ぶ
    「…こんなことされても、俺ぁちっとも嬉しかねえよ!!」

  • 9前スレの125/12/02(火) 22:18:24

    鯖たちから引き離された鱒もまた、永倉とは異なるシアタールームに通されていた
    スクリーンに映るのは「名もなき映画」──生まれて間も無く母を亡くし父とも生き別れた若い女が成長して一晩だけ父と再会するも、父には既に新しい家族があり、また棄てられない昔馴染も多くあるため、翌朝には再び娘を残して遠くの街へ去ってしまう……という内容だった
    鱒は気付いた
    この映画の父親役の人物こそ、自分たちが探してきた永倉新八その人であることに

    土方は「永倉が甲陽鎮撫隊を脱退した瞬間」
    近藤は「永倉が近藤に関して建白書を出した時」
    沖田は「鳥羽伏見の戦いに際し自分が大阪へ送られる前の病床」
    斎藤は「完成して間もない板橋の慰霊碑付近」
    山南は「切腹前の猶予期間に永倉が来た時」
    藤堂は「“あの日、あの瞬間”の油小路」
    そして原田は「永倉と過ごした最後の日」
    舞台上を追われた7人はそれぞれ「永倉に対して精算すべき役(つみ)」の場面と対峙していた
    「ここから脱し、物語の“次”へ進みたくば『演じなさい』。演じることで“あるべき生”を掴みなさい。何故ならば、この場に集う全ての者は皆プリテンダー──即ち『役を羽織る者』。世という戯劇を己が身ひとつで渡り歩く役者なのですから!」
    どこからともなく、監督の高らかな声が聞こえた

  • 10前スレの125/12/02(火) 22:19:30

    自らの行いを否定され、父に拒絶された磯子であったが、怒りも悲しみもせず浮かべたのは歓びの笑顔であった
    「ああ、てて様……!もしうちのしたことに何ぞ行き届かんところがありましたら、ごめんなさいませ。せやけど、そないに取り繕わはらへんと、まっすぐに叱ってくださるなんて……嬉しゅうてたまりませんの……!今のうちは“てて様の娘”なんやって、胸の奥から強う感じております。やっと……やっと貴方様の“家族”になれた気ぃがいたしますの!」
    半狂乱に陥ったのか会話が成り立たなくなりつつある娘は続けてこんなことを迫ってきた
    「ねぇ、ねぇお父ちゃん。うち、お芝居は得意やけど、お話を書くんはほんまてんで出来しまへんの。せやし、さっきまでの活動写真で気に入らへんところがありましたら、なんでも言うておくれやす?それでな、お父ちゃんが満足できはる“幸せなお話”ができあがりましたら……そしたら、うちら一緒になりましょ?お父ちゃんの霊基があれば、これまでの『新選組顛末記』も、新しゅう書き直せますえ。
    つらいことばっかりの昔話なんて忘れてしもて……英霊の座いうところにも新しいお話を持って帰って、“ふたりでひとりの永倉新八”にもなって、ずっと……ずぅっと幸せでおりましょ?」
    それは娘から父への可愛らしい「おねだり」の体をした「脅迫」であった

  • 11前スレの125/12/02(火) 22:20:31

    戦うことも、逃げ出すことも、話し合うことさえも叶わず追い込まれた永倉のもとに次の瞬間、何の前触れもなく鱒が送り込まれてくる
    「あー!永倉さんいた!!新選組の皆さん心配して探しにきてくれてるんですよ!?」
    その場に似合わぬ能天気な様子に永倉も磯子も呆気に取られるが、逃さんとする磯子の猛攻を躱しつつ、鱒と永倉は令呪二画を使用しなんとか脱出に成功する

    2人は「役(つみ)」から解放された組メンたちと久方ぶりの再会を果たす(但し近藤と原田はこの場にいない)
    加えてその場には、映画撮影の監督役をしていた筈の女性の姿もあった
    彼女は自らの素性と特異点の正体について、先んじて復帰していた隊士たち5名へ明かしていたのだ
    彼女の真名は「マリー・グロショルツ」、またの名を「マリー・タッソー」──世界的に知られる蝋人形師マダム・タッソーその人なのである
    この特異点はすべての地点、すべての空間が彼女の宝具の内部となっており、磯子とカルデア陣営を除く凡ゆる生物は彼女が制作した蝋人形であることも明かされる
    聖杯の元の持ち主もこのタッソーであり、その経緯も成り行きのようなものであったのだが、偶発的に流れ着いてきた小亀の身の上に同情を覚えた結果、今回のような「クソデカ反抗期」の片棒を担ぐことを決めたのであった
    ところが、ターゲットである永倉を座から直接召喚するのではなく他の召喚先から誘拐してきたり、組メンや無関係な鱒まで巻き込んで執拗に叩きのめそうとする小亀を彼女は危険視しつつ若干鬱陶しく思っており、元々「大衆・ポピュラー・マジョリティ」のために働くのが自身のポリシーでもあったために、小亀に見切りをつけてカルデア陣営に寝返ってきたのである

  • 12前スレの125/12/02(火) 22:23:34

    タッソーの裏切りを小亀は嘆き、自分の元から逃避した父と幇助者である鱒を小亀は恨み呪った

    父を棄て、忘れ、蔑ろにした罪人のくせに、これ以上彼を傷付けるな
    自分はただ「家族」に焦がれ続け、それを得ることを許されなかった人生だったから、世の中の「普通の親子」みたく父と共に過ごしたかっただけ
    父と、自分の幸せを邪魔するなら、それが誰であろうと殺してやる

    孤立し負の感情に取り憑かれた磯子は暴走、無数の蝋人形たちを従えて攻撃を開始する
    カルデア陣営もタッソーからの支援を受けてこれを迎え撃つ
    特異点における最終決戦が幕を開けた


    以上ここまで
    これ以降の大まかな展開も元スレに記載していますが、ダイスの出目次第で変わる可能性はあります
    1は相変わらずダイスを振りまくろうと思っていますが皆様もぜひご自由に振ってください
    全然ぐだぐだ出来てないので、その辺ネタいただけると非常に喜ばせていただきます

  • 13二次元好きの匿名さん25/12/02(火) 22:24:36

    スレ立て感謝!!!
    いや本当にイベントで出てもいいぐらい出来がいい

  • 14二次元好きの匿名さん25/12/02(火) 22:25:50

    スレ立て感謝!
    監督に扮したマダムはサングラスかけててほしいです!

  • 15125/12/02(火) 22:28:56

    >>13

    どうもです!

    「絶対に実装されない」からこそですよ…ホホ


    >>14

    どうもです!

    サングラスいいな〜!プロデューサー巻きもしちゃいましょうか(胡散臭い)

  • 16125/12/02(火) 23:00:51

    永倉はタッソーの第二宝具(マテリアル参照)が磯子の手により改装されて出来たシアタールームに閉じ込められていた

    それ以外の空間について dice1d4=1 (1)

    1 永倉のシアタールームのみが第二宝具製

    2 1+組メンの「役(つみ)の空間」が第二宝具製

    3 2+鱒がいたシアタールームが第二宝具製

    4 何なら最終決戦の舞台も第二宝具の内部


    上記ダイスで1以外の場合、第二宝具を複数展開できている理由 dice1d3=2 (2)

    1 聖杯で強化された結果、複数展開可能になったから

    2 第二宝具によるひとつの巨大な空間を人数分で区切って宛てがっていたから

    3 永倉の部屋については改造し過ぎて最早第二宝具としてカウントされていなかったから

  • 17125/12/02(火) 23:08:23

    磯子め……1個の宝具(借りパク)を父親のためだけに使いやがっておる……!!


    永倉はシアタールーム内でデバフを受けていたか dice1d3=2 (2)

    1 単に閉じ込められていただけで特段デバフは掛かっていない(扉が開かなかったのは耐久性の問題)

    2 弱体デバフは掛けられていたが、令呪で魔力を回されたor部屋を脱出したタイミングで解除されている

    3 弱体デバフを掛けられており、部屋脱出後もまだ残っている


    上記1以外の場合に掛けられていたデバフ dice1d3=2 (2)

    1 攻撃弱体化

    2 精神汚染系

    3 両方

  • 18二次元好きの匿名さん25/12/02(火) 23:32:24

    精神汚染…魅了とかか?

  • 19125/12/02(火) 23:36:07

    精神的に弱らされていて、心理的に自分一人だけでは娘のやることなすことを振り切れなくなっていたんだな……ふむふむ

    …鱒が来なければ遠からず折れて詰んでたってこと?うわ…if出来ちゃうかも……


    仮に鱒が来なかった場合、永倉は娘からの脅迫に耐えられた? dice1d3=2 (2)

    1 なんとか正気を保って耐えられる

    2 自責の念から折れてしまい、娘の我儘に付き合って霊基を明け渡してしまう

    3 正気ではいられなくなるが、どうあれ娘に座まで干渉されるのは御免なので、その場で自害し消滅する

  • 20二次元好きの匿名さん25/12/02(火) 23:37:20

    >>18

    魅了!スタン!恐怖!豪華3本立て!!()

  • 21125/12/03(水) 00:04:49

    ええ……お父ちゃん取り込まれちゃうんだぁ…

    本筋から離れちゃうけど個人的に気になり過ぎたからダイス振ろ


    磯子と霊基を共有するようになったif永倉のクラス dice1d4=1 (1)

    1 狂気が深まってバーサーカーになる

    2 最早自他のすべてを欺くプリテンダーになる

    3 半ば磯子に邪神判定が出てフォーリナーになる

    4 皮肉にも一周回ってセイバーになる


    実体として表に出るようになるのは dice1d5=4 (4)

    1 見た目も中身も永倉

    2 見た目も中身も磯子

    3 中身が磯子に引っ張られている永倉

    4 中身が永倉に引っ張られている磯子

    5 2人一緒に出てくるようになる

  • 22125/12/03(水) 00:21:07

    殆ど乗っ取られてる……表に出てこない「お父ちゃん」と嬉しそうに会話してるタイプの狂人になるのか…

    クラススキル「狂化」のランク dice1d15=15 (15)

    1 EX

    2 A+++

    3 A++

    4 A+

    5 A

    6 B+++

    7 B++

    8 B+

    9 B

    10 C+++

    11 C++

    12 C+

    13 C

    14 D+++

    15 D++


    戦闘スタイル dice1d3=3 (3)

    1 永倉の剣才と筋力ランクを継承しているため、真っ当に刀を扱い戦える(単体宝具)

    2 あくまでも身のこなしは磯子のままなので、やはり刀は扱えないし爆発オチに頼りっぱなし(全体宝具)

    3 最早刀剣を扱うことはなく、手元の手記(=顛末記)に書き込む遠隔攻撃型になる(全体or補助宝具)


    そもそも召喚に応じるか否か

    カルデアのマスター dice1d4=2 (2)

    他の魔術師(一般論) dice1d4=3 (3)

    1 非常に機嫌が良いので気前良く応じる

    2 応じるがマスターの指示には従わず、自分や父にとって「有害」だと思った時点で裏切り殺す気満々

    3 喚び出された時点で自分と父にとって邪魔者なので、応じたら速攻で召喚者を殺し退去する

    4 お父ちゃんを傷付けたくないので応じない

  • 23125/12/03(水) 03:40:59

    最終決戦時、磯子は主に誰を狙って攻撃してくる? dice1d4=4 (4)

    1 永倉

    2 永倉以外の組メン

    3 鱒

    4 タッソー


    カルデア陣営の布陣 dice1d2=2 (2)

    1 組メン+鱒+タッソーの8人で固まっている

    2 鱒側とタッソー側で二手に分かれたりする


    磯子の姿はカルデア陣営から見える? dice1d2=2 (2)

    1 見える場所で暴走している

    2 シアタールームから出ないまま

  • 24125/12/03(水) 03:48:10

    バッファーを潰せば自分に利があるからって…なんでそういう時だけ冷静なの…


    「どうやらわたくしの始末をが最優先の様相でございますので、どうでしょうここはひとつ、こちらで雑魚処理をしている間に鱒様と何名かで彼女を叩きに行くのが賢明かと」


    組メンの分かれ方

    土方 dice1d2=1 (1)

    沖田 dice1d2=2 (2)

    山南 dice1d2=1 (1)

    斎藤 dice1d2=1 (1)

    藤堂 dice1d2=2 (2)

    永倉 dice1d2=1 (1)

    1なら鱒側

    2ならタッソー側

  • 25125/12/03(水) 03:55:29

    沖田と藤堂だけが行くって(池田屋的な理由で)かなり不安だけど、(池田屋的な理由で)かなりアツいところではあるな

    機動力があるからタッソーに適宜道案内されながら複雑に動き回って陽動するのかもしれない

    あと何気に親なしトリオなので幕間が捗る

    タッソー自身と磯子の生涯について一番細かく教えてもらえそうな2人ではある


    鱒側は永倉もいるから「目の前に現れないとするなら向かうべきはさっきのあの部屋だろう」という見立てから来た道を戻る感じだろうか

    鱒側がシアタールームへ着くまでに磯子は現れて彼らの妨害をするのか? dice1d2=1 (1)

    1 する

    2 しない

  • 26二次元好きの匿名さん25/12/03(水) 07:07:21

    ワクワクしてきた

  • 27125/12/03(水) 13:13:22

    雑魚は雑魚でタッソー・沖田・藤堂の方へ走らせといて、永倉・鱒・斎藤・山南・土方と、磯子にとって憎さ100倍みたいな人たちが自分の方へ向かってくるから自分の手で排除してやる!的な感じなのだろうか
    そうやって考えると割れ方エグいなぁ…

  • 28125/12/03(水) 13:45:04

    近藤は復帰時どちらに合流する? dice1d3=1 (1)

    1 タッソー側

    2 鯖側

    3 どちらでもない

  • 29125/12/03(水) 13:48:49

    池田屋の再演(永倉いないけど)じゃん…アツ
    沖田と藤堂が数に押されそうになってるところに現れてくれる局長……

  • 30二次元好きの匿名さん25/12/03(水) 21:35:58

    支援

  • 31125/12/03(水) 23:46:28

    >>23

    これ、もしかして二手に分かれちゃったのは戦略とかじゃなくてたまたまだったりする…? dice1d2=2 (2)

    1 そうです

    2 ちがいます


    何なら鯖側も磯子の妨害でまたどんどんバラバラにされていったり…? dice1d2=2 (2)

    1 そうかもね

    2 それはないんじゃない?

  • 32125/12/04(木) 00:13:43

    >>27

    やっぱこの線かあ…

    カルデア陣営の中で有効なバフ役ができるタッソー(と一応近藤)、機動力に優れた沖田と藤堂をわざと遠ざけたね…

    永倉を閉じ込めていた第二宝具を外骨格代わりに、磯子は巨大ロボめいた蝋人形に姿を変えるのかも

    外からは壊せず内からも崩せず、掴まれ閉じ込められれば最後、精神を汚染されて腐敗するしかなくなるかもしれない

    「アレには近付いてはいけない」──直感的にそう分かる感じ

    ゲーム上のバトルパートを挟むとしたら、超巨大エネミーで開始時味方全体にめちゃくちゃデバフが入って、ダメージ通らないまま3〜5ターンの耐久戦みたいな


    まあそんな「死が目の前に見えている瞬間」のために死損ね左之助がいるわけですけど

  • 33125/12/04(木) 00:33:16

    超巨大磯子(便宜名)、二臨をもっと喪服っぽくさせた格好で、顔の部分は覆われてて見えにくいだろうけど dice1d3=1 (1)

    1 全身が白骨化した人型

    2 顔面全体が抉り取られた人型

    3 首から上が切り取られた人型

    なのかなって


    原田が戻ってくる瞬間の話 dice1d2=1 (1)

    1 暴走し襲いかかってくる超巨大磯子の脳天を槍でぶち抜いて動きを止める

    2 無数の腕を伸ばしてくる超巨大磯子から鱒ないしは永倉を庇いそれを撥ね返す

  • 34125/12/04(木) 01:31:20

    永倉 dice1d4=1 (1)

    原田 dice1d4=2 (2)

    斎藤 dice1d4=1 (1)

    山南 dice1d4=1 (1)

    土方 dice1d4=3 (3)

    沖田 dice1d4=2 (2)

    藤堂 dice1d4=4 (4)

    近藤 dice1d4=1 (1)

    1 特になし

    2 「磯子の暴走を力ずくで止めるのは果たして最適解なのだろうか」という疑問を内心抱く

    3 「逃げるでも戦うでもなく、永倉と磯子はちゃんと話し合うべきかもしれない」と思いつく

    4 「リスクはあるが、この場は武力ではなく父娘間の対話で解決すべきだし、実際の攻略方法としてもそれが正解だろう」というところまで考える

  • 35125/12/04(木) 01:46:31

    ああ…平ちゃん…!!
    家庭に、両親にコンプレックスがある彼だからこそ、磯子にとって本当に必要なものが分かるんだ……
    違和感を抱くのが沖田ちゃんと原田なのも良いな
    土方さんはちょっと謎だけど、多分アレだな
    鱒は別室で、磯子の生涯と彼女が見てきた希望と絶望を追体験している上に、自分がそうしている間に組メンがどういう目に遭ってきたかというのは伝聞程度にしか把握できないわけで
    磯子は「永倉の娘」だからこそ、永倉の幸せを願い、それを叶えることで「自分も報われて幸せになれる」と思っていたんだろうなって
    自分の、血を分けた一人きりの家族
    生まれた頃から憧れ続け、そして死ぬまで焦がれ続けた父親が相手なんだから
    親が侮辱されたり、辛く苦しくなっていたり、老いて弱っていく姿──それを見るのが自分の何よりも悲しくてたまらない
    「誰かの子ども」って、そういうところありますから

  • 36二次元好きの匿名さん25/12/04(木) 07:24:29

    おぁ〜〜……藤堂くん……

  • 37二次元好きの匿名さん25/12/04(木) 10:35:23

    永倉さんが気づくことができないの、身内のせいで皆に迷惑をかけてしまった、一刻も早くおさめなければ、という思いが先に立っている気がしてダイスがすごい
    気付けない組に斎藤さんと山南さんがいるのも、いつかの激おこ組なので、冷静さがあるとやっぱり何か変だな、と気づくことができる感じなんですかね
    近藤さんは一番最初に消されて最後の方に戻ってきたから磯子自体を見る時間が少なかったとか、味わいが深すぎる結果だ……

  • 38二次元好きの匿名さん25/12/04(木) 12:09:18

    この絶妙なダイス良い……

  • 39125/12/04(木) 12:45:08

    身内の不始末は身内で片付ける……娘を殺して自分も死ぬつもりか?そうなのか永倉……

    でもそこに対して「まだやれることあるかもしれねえのに一人合点すんなよアホンダラ」って言えるのが原田だし

    「お前の戦場はここじゃない、ってことだろうな」って磯子の方を見上げるのが土方だし

    「そうですよ!永倉さん、娘さんはきっと、貴方を待っているんです。今は憎しみで頭がいっぱいなのかもしれませんけど、それでも貴方のことが大切だから、ずっと会いたかったから──“あの日”も、そうだったんじゃないんですか」って諭せるのが鱒だと思う

    お前さん何故それを……って永倉は一瞬思うけど、それが本当なら、「そうしてもいい」と他が許してくれるなら、「やらなきゃいけないこと」はもう決まったも同然で

    「あ〜あ、こんな馬鹿馬鹿しい親子喧嘩に巻き込まれて迷惑されるこっちの身にもなれっての。…ま、僕も一応ひとの親だし、今回はコロッケそば一杯でロハにしてやるよ」

    「こちらの攻撃がまともに通らない以上、無闇に戦い続けるよりも永倉くんに行ってもらうのが本当の最適解なのかもしれないね。私も手伝おう、そこから先は……君にしかできないことなのだから」

    とか何とか斎藤と山南も手伝ってくれることになって、「超巨大磯子の撃破」から「妨害を退け、永倉をその中枢へ送り飛ばす」へ作戦が切り替わる


    同じ頃、藤堂もこの可能性に気がついて、「永倉さんの援護をするために戻った方が良いんじゃないか」って話になる

    このままここで雑魚処理をしててもキリがないし、こちらの身があとどれだけ保つかも分からないから

    でもどうやって? dice1d2=1 (1)

    1 わたくしにお任せください

    2 アレがあるじゃない

  • 40二次元好きの匿名さん25/12/04(木) 20:51:41

    うおおマダム頼む

  • 41125/12/04(木) 20:54:42

    「わたくしにお任せくださいませ!向こうの皆様方が今どちらにいらっしゃるのは分かりかねますが此処はわたくしの宝具の中ですもの!道筋を開けるくらいのこと…」
    タッソーが言いかけると同時に近藤、沖田、藤堂の身体がキラキラと消えかかる
    「…いや、申し出は有難いが、貴殿の御手を煩わせることはせずに済みそうだ」
    「ほんとナイスタイミングですね!」
    「それはそうですが、永倉さんって“アレ”持ってましたっけ?」
    「彼の手元に無かったとしても、あちらには歳も、主もいるのだろう?持ち主が誰かというのはこの際瑣末なこと、我々にとって最も重要なのは、“それ”が『誰』による『何』なのかだ」
    何のことか分からず困惑するタッソーに3人は挨拶する
    「マリーさん、ここまでのご支援に感謝いたします。僕らはこのまま永倉さんたちの元へ向かいます」
    「いきなりすみませんね!蝋人形、斬るまでそうとは思えないくらい凄かったです。今度は斬り合いじゃなくて、もっとよく見られればいいなぁ」
    「世話になったにもかかわらず、貴殿を置いて去ってしまうご無礼、何卒お許しを。しかし我々は心に決めているのです──『誠』あるところへ共に集うのだ、と」
    そう言い残して何処かへと消えていった3人をタッソーは見届けた

  • 42125/12/04(木) 21:22:00

    「『誠』に集う、ですか」
    わたくしには──私には、彼らの言う「誠」が何なのかは分からない
    ただ、私だって私なりの「誠意」を抱いて生きて、死んで、ここまでやってきたつもりではあった
    私の「誠意」──「人々が『見たい』と望むものを創りなさい」という師の言葉
    望まれるものを望まれる通りに、精巧で、正確で、リアルなものを
    嗚呼だけど、私にそれを与え返してくれた人は皆、私を置き去りにして逝ってしまったではないか
    国王様、王妃様、おかあさま、おじさま──リゼット、そして、おとうさま

    コカメの癇癪は単なる逆恨みで、同時にあまりにも純粋な反抗心なのだろうと思った
    だって貴女のお父上も、そのお仲間も皆、実に誠実で素晴らしい「役者(つみびと)」でしたもの
    監督として、わたくしが保証いたしますわ
    できることなら、あの子の疑念も失望も、すべて杞憂なのだと励ましてやりたいけれど、
    その役に最も相応しいのは私ではないだろうから

    「皆々様、どうか後はよろしく頼みますわね」
    自ら創り上げた傑作たちが私を襲い、覆い被さっていく
    このまま消えてしまうとして、コカメや彼らがどうなってしまうのかは不安だけど──ああでも、鱒様がいるなら、きっと最良の結果を得てくれるはず

    ──羨ましい、そう思った
    数多くのお仲間に恵まれた鱒様が、
    『誠』の下に集うと語った彼らが、
    その彼らに支えてもらえるであろう永倉様が、
    形はどうあれ、大切な父親と再会を果たしたコカメが。
    私には何もない、何もなかった
    信頼に足る味方も、志を同じくする同胞も
    愛し、向き合おうとしてくれるような父さえも
    ……それだけど、何もないなら無いまませめて、
    私が生まれる前に戦地で散ったというおとうさまにも、彼らのような仲間がいてくれたならいいなと、そう思った

  • 43125/12/04(木) 21:30:20

    永倉は『誠の旗』を dice1d3=3 (3)

    1 取り出し、地面に突き立てる

    2 土方から投げ渡され、地面に突き立てる

    3 実は何らかの理由により近藤から旗を預かっていた鱒から託され、地面に突き立てる

  • 44125/12/04(木) 21:53:20

    「永倉さん、これ」
    永倉は鱒から、「誠」の一字が刻まれた旗を渡された
    “向かった先で、永倉君がこれを必要とする瞬間が訪れるような気がするのです。ただの考え過ぎであればそれに越したことはないのですが──万一のことがあれば、主よ、どうか頼みます”
    そう語る近藤から預かっていたものであった

    「……俺たちの『誠』を、こんな身内の揉め事ごときに使うなんて…本当に良いのか?」
    「あの人にとっちゃ、こういうことも承知の上ってことだ。異論はねぇよ」
    「僕は正直思いますけどねぇ、『新八のクセに』って」
    「まあまあ斎藤くん、今はそう言わずに」
    「近藤さんも、沖田さんも藤堂くんも、きっと分かってくれる筈ですよ。この旗は、そのためにあるんですから」

    永倉は受け取って暫く考え込んだ後、
    「……本当にすまねえ。こんな恥ずべき事をどう詫びれば良いか分かんねえことも申し訳ないが、どうか頼む──“俺たち”のために、今は力を貸してくれ…!」
    そう言って旗を、力強く地面へと突き立てた

    「──此処に、旗を立てる!」

  • 45125/12/04(木) 22:33:25

    「誠の旗」の下に、その場にいなかった沖田、藤堂、そして近藤が現れる

    「やはり主に預けておいたことは間違いでなかったようだな」

    「まさか永倉さんが立てた旗に集まる日が来るなんて思ってませんでしたけどね」

    「手伝いますよ、永倉さん。“あなたたち”のために、僕らを必要としてくれるのでしょう?」


    磯子は骸骨の内側からすべてを見ていた

    うそ、そんな、ああでもやっぱり

    お父ちゃんは新選組のお仲間を選んで、それで自分を殺すつもりなんだ

    ……もう、今となっては仕方がないのかもしれない

    自分は何もかもを滅茶苦茶にしてしまったから

    お父ちゃんを、お父ちゃんの大事な人たちを傷付けて、危険な目に遭わせてしまったから

    ……なんだ、お父ちゃんを辛くさせている『酷い人』って、自分のことじゃないか

    だからきっと、取り返しがつかないくらいお父ちゃんを怒らせてしまって、嫌われてしまったんだと思う


    うちがしてきたこと、みんな無駄やった

    もう、自分で命を絶って詫びるしかない


    もうええ、もうええの、お父ちゃん

    ぜんぶ悪かったんはうちやし、このまま消えていなくなりますさかい

    お仲間さんらと一緒に、どうぞ帰っておくれやす


    そう独り言ちる磯子を見上げて永倉は声を張る

    「いいか磯子、よく聞け!俺はお前と dice1d2=2 (2)

    1 殺し合いなんかしたくねえんだよ」

     そう言ってその場で武器をすべて投げ捨てた

    2 話し合う必要がある、そうだろ?」

     そう言ってその場で「誓いの羽織」を脱ぎ捨てた

  • 46二次元好きの匿名さん25/12/04(木) 22:49:38

    行けーーーーーお父ちゃん今だ行けーーーー!

  • 47125/12/04(木) 22:54:12

    永倉にとって「誠」は尊い
    それを共にする仲間も、新選組も尊い
    しかしそれと矛盾することなく、「家族」だって尊いのだ
    「どちらがより大事か」ではなく、本当は最初からずっと「どちらもとても大事」だったのだ
    欲張りで臆病な奴だと嗤うかもしれないが、しかし今この場にはその弱さを「それでいい」と許してくれる者たちが集まっている
    「そんなことで『誠』は揺らいだりしない」のだから

    だから今は、その「誠」を、仲間を信頼し、恥を承知で甘えることにしたのだ
    今ここに立っているのは、その背中に負うものを何も持たない「ただの永倉新八」──

    「磯子、今の俺は新選組でも二番隊長でも、神道無念流の剣士でもねえ、『ただの父親』で、『ただの永倉新八』だ。八つ当たりだろうが何だろうが全部受け止める覚悟はしている!だからよ磯子……全力で来い!」
    仲間たち、そして鱒に合図を贈るように目配せをして、父は娘のもとへ真っ直ぐ駆け出していく

  • 48125/12/04(木) 23:29:27

    磯子は愕然とし、絶望していた

    嫌、お父ちゃん来んといて、こっちへ寄らんといて
    どうしてなん?もう、うちのこと……磯子のこと、失望しはったんやなかったんどすか?
    うちら、これ以上分かり合えることなんて、もうありまへん!
    今さら話し合うようなことなんて、ひとつもないやろ!?
    お願いやさかい、もう放っておいて……
    ただ消えていなくなるだけどすのに、お父ちゃんを巻き込んで、これ以上ご迷惑なんて掛けとうない……!

    そう泣き叫びながら近付いてくる父を追い払おうと、骨のような腕を無数に、乱暴に飛ばす
    その度に他の仲間たちがそれを払い、先へ進む道を築き上げていく
    新選組の集団連携に成す術などあるはずもなく、永倉はあっという間に磯子の目の前までやって来た
    一瞬、ブラックボックス状態になっていて見えないはずの肋骨の下、磯子の瞳と永倉の浅葱が合ったような気がした
    「…見つけた、そこにいるんだな!?マスター!!」
    永倉の声に応じ、鱒は残された令呪、その最後の一画を彼に使う
    魔力も、気合いも、有り余るほどに満ち満ちていた
    「ついでだ磯子!お前芝居はピカイチだが剣の方はからっきしの滅茶苦茶だったからな、『剣術』とは何たるか…“お父ちゃん”が『本物』を見せてやる!その身に叩き込んでよく覚えとけよ!!」

    やめて……やめてぇ、お父ちゃん
    自分の子どもに手ぇかけるような真似……うち、そないなことしてほしくて、ここまで頑張ってきたんやあらしまへんのに
    うち、もう大人どすえ
    自分の不始末ぐらい、自分でちゃんと片づけられますさかい……

    せやから──さようなら、お父ちゃん。
    あなたに、愛されたい人生でした。

    「──『夢想絶技・龍飛の剣』!」
    「『龍飛剣』!!」
    ふたつの声、ふたつの炎、ふたつの風が重なり、その場のすべてが吹き飛んだ

  • 49125/12/04(木) 23:52:10

    忘れられない記憶がある
    あれは本当に、生まれて一年も経っていなかったであろう頃のこと
    凍てつく空気が冷たく、雪でも降りそうな冬の日だったと思う

    誰かが赤ん坊の私を抱いて、人の間を縫って走っていた
    お母ちゃんは身体を悪くしてその頃亡くなったって後になって聞いたから、伯母様か誰かだったのだろう
    ややあって立ち止まったかと思えば人を待っていたらしく、その人と一緒に何か建物らしいところに入ったような気がする

    その人は、立派な身体をした男性だったと思う
    ふんわりと柔らかく抱かれた腕から離れ、私はその人の、不器用で……だけど優しく、力強くて温かい懐へと包み込まれた
    幼い記憶というのは残酷なもので、微睡むように朧気なそこにあの人の顔のことは残されていない
    それでも愛しむように頰を寄せ、何か声を掛けてくれたこと、その言葉尻が少し涙ぐんでるような気がしたことは何故かよく覚えている

    「──起こさないでやってくれねえか。目が合えばきっと、余計に離れがたくなっちまうだろうから」

    赤ん坊に言葉なんか分からなかったはずなのだけど、そう聞こえた時はっきりと「この人の目を見なければ」というような衝動に駆られた
    できる限り目をぱっちりと開いて、お願い、どうか気付いて──と
    そうしたら次の瞬間、その人は綺麗なその瞳を私に見せてくれた
    ──そう、とても綺麗な、澄んだ青空の色をしていた
    だけど、雲なんかひとつもない晴れ空なのに、そこから滲んで雨が降るものだから、それだけは何だか不思議な気分だった

  • 50125/12/05(金) 00:23:25

    廃墟同然のシアタールーム

    所々破れて穴の空いたスクリーンに映し出される活動写真

    布が裂けて座面から綿やら発条やらが好き放題飛び出しているベロア椅子たち

    それでもどうしてか、最前列の中央2席だけは新品同然のまま残っている

    片方に腰掛ける父親は dice1d2=2 (2)

    1 スクリーンをじっと見つめていた

    2 隣の席の娘をじっと見つめていた

    その隣に腰掛ける娘は dice1d2=1 (1)

    1 スクリーンをじっと見つめていた

    2 無言でただ俯いていた


    1 いつか着てみせていた余所行きめいた服装

    2 いつか隣立てるようにと憧れの父を模した服装

    dice1d2=2 (2) をした娘は、姿勢も目線もそのままにポツポツと喋り出す

    「マリーさんが教えてくれはったんどす

    『恐怖の部屋』いう名のこの場所の本質は或る種のブラックボックスでしてな、何が起きてるんか外からは確かめられへんくて、内側におる者しか知り得へんのやと

    言い換えますと、このお部屋そのものが大きなコフィンみたいなもんで……うちが貴方様のお腕を掴んだ“あの場所”の仲間みたいな存在なんや、って」

    「そないな性質やさかい、この場所にとって“外から見えへん”いうんは、存在そのものの前提どす

    それが破られて中身が露わになって、“外から見えてしまうもの”になんて、決してあってはならへんこと。

    もし、ほんまにそうなってしもたら──」

    「此処を観測不可能な『外』に行き当たり、存在の『前提』を回復するまで無尽蔵に広がり続ける──『裸の特異点』というやつか」

    娘は無言で頷いた

  • 51125/12/05(金) 01:25:50

    「特異点の中に『特異点』があるやなんて、ほんま馬鹿みたいなお話どすけど…こんな世界でも、ちゃんと“見えてしまう”んやろ?お父ちゃんたちのいてはる、そのカルデアいう機関は
    せやから、全部が真っ暗闇の中へ飲み込まれて、それまでの何もかもが、意味をなさんようになってしまうさかい、……ほんまはね、お父ちゃんたちには何もせんと、そのまま帰ってほしかったんどす」
    「意味ないわけあるかよ……なあ磯子、俺は一度ここを中から破壊して脱出したから感覚的にはちゃんと分かるつもりだ
    さっき剣を振り下ろした時は、『斬れねえモンを無理矢理叩っ斬る感触』がなかった──つまり俺は、お前が言う意味でこの場所を壊したわけではないはずだ…代わりに内装は滅茶苦茶にしちまったけど
    あの時、俺の攻撃にお前は宝具をぶつけて威力を相殺して、その上で俺を此処へ“安全に”招き入れてくれたんだろ……違うか?」
    お前が危惧しているようなことは絶対に起こらない、だから安心しろ──父がそう声を掛けると、娘はスクリーンから視線を外して少し俯く

    「…さっきも言ったが、俺はお前と話をするために戻ってきた
    『話し合ってこい』と起こられちまってなぁ……だけど俺は今、自分から色々話すよりも、お前の話を、声を聞きたいと思ってる
    だからよ、磯子──どうか聞かせてくれねえか
    あれからお前が、どんな思いを抱えてきたのかを」

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