"バトロワ"をやります gemi坊 古代時空バトロワ-2

  • 1二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 19:03:48
  • 2二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 19:22:44

    [SYSTEM LOG]

    >>> TIME UPDATE: 19:00 (夜間)

    >>> ERA: 新生代・更新世(氷河期)

    >>> ENVIRONMENT:

    [天候] ブリザード(極大・視界ゼロ)

    [気温] -45℃(ダラ・アマデュラ周辺のみ18℃)

    [Threat] 「白銀の影」による監視継続中

    >>> TEAM STATUS:

    [Survivors] 5/5

    - 境井仁 (HP:100% - 警戒)

    - 血の魔人 パワー (HP:100% - 満腹・睡眠欲)

    - 蛇王龍ダラ・アマデュラ (HP:95% - 炉心安定)

    - マーティ・マクフライ (HP:90% - ホームシック)

    - 節乃 (HP:100% - 仕込み完了)

    >>> ACHIEVEMENTS:

    [Food] 特製マンモス鍋(節乃作)

    [Key Item] 「時間の欠片」 (1/3)

    >>> BOSS ANALYSIS:

    [Unknown] 10% (人型であることのみ判明)

  • 3二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 19:26:54

    猛吹雪を避けるため、チームは蛇王龍ダラ・アマデュラがその巨体でとぐろを巻いて作った生きたドームの中にいた。

    鱗の隙間から漏れ出る熱が、内部を春のような暖かさに保っている。


    中央には、節乃が持参した巨大な鍋が据えられ、グツグツと食欲をそそる匂いを漂わせていた。


    「はいよ、マンモスの特製センチュリー鍋じゃ。冷えた体にはこれが一番じゃわい」


    節乃が器に盛り付けると、マーティ・マクフライが涙目で受け取った。


    「うぅ……あったかい……。信じられないよ、こんな氷河期でシチューが食べられるなんて。ママの料理より美味いかも」


    彼は一口食べると、あまりの美味さに「ヘヴィだ……」と呟いて昇天しかけた。


    「ガハハハ! 肉じゃ! 肉をよこせ!」

    血の魔人 パワーは行儀悪く鍋から直接肉を掴み取る。


    「ウヌら人間にしてはやるではないか! このババア、ワシの専属シェフにしてやってもよいぞ!」


    「……感謝する」


    境井仁も椀を受け取り、一口啜る。全身に活力が漲るのを感じた。


    「……美味い。対馬の民にも食わせてやりたいものだ」


    彼は食事を摂りながらも、ドームの入り口にあたるダラ・アマデュラの胴体の隙間を警戒し続けている。

  • 4二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 19:30:14

    「グルルゥ……」ダラ・アマデュラが低く唸る。彼もまた、節乃が投げ入れたマンモスの塊肉を丸呑みし満足げに瞼を閉じていた。

    種族も時代も異なる彼らだが、「同じ釜の飯」を囲むことで奇妙な連帯感が生まれつつある。

    「さて、明日の予定だが」 仁が地図を広げる。


    「欠片はあと2つ。ここから東、山脈の麓に洞窟がある。おそらく古代人が壁画を残した場所だ。そこに反応がある」

    「洞窟か。あそこなら風も防げるし探索も楽じゃろうて」節乃が頷く。


    「でもよ、あの『白い影』……気にならねえか?」


    マーティが不安そうに言う。


    「さっきから視線を感じるんだ。僕たちのこと、ずっと見てる気がする……」


    「フン! 見ているなら出てくればよい! ワシが血祭りにあげてやるわ!」パワーが鼻を鳴らす。

    「……いや、奴は慎重だ」仁が刀の柄に手を置く。


    「俺たちの戦力、特にあの龍の脅威を測っている。勝てると確信した時に牙を剥くだろう」

  • 5二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 19:31:05

    氷河期の環境なんてダントツの外れ環境だと思ったのになあ
    お前は成長しないのか 古龍の力を常識の範疇で考えたらいけないんだよ

  • 6二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 19:33:40

    「あらあら、またしてもグルメ番組ですね」


    音花姫が呆れたように、しかしお腹を空かせた様子でモニターを見つめる。


    「あのマンモス鍋、ダシが黄金色に輝いています…。あとで同じレシピで再現してみましょうか」


    バルカン・ボビーは悔しそうにテーブルを叩いていた。


    「クソッ! 俺のチームの時は虫と泥だったのによぉ! あっちのチームに行きたかったぜ!」

    和修政は冷静に分析する。


    「……節乃という老婆、底が知れない。食事によるバフ効果が異常だ。彼らの身体能力は現在、通常の150%近くまで向上しているだろう。……だが、それすらも『白い影』には通用しない可能性がある」

    女王モルガンは興味深そうにダラ・アマデュラのドームを見ていた。


    「……あの龍、ただのトカゲではないな。星の熱そのものを内包している。我が夫が欲しがりそうな素材だ」

    ランペイジマンは静かに言った。


    「来るぞ。夜明けと共に。あの影は狩りの作法を熟知している。彼らが最も油断する瞬間…すなわち移動の時を狙うだろう」

  • 7二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 19:35:02

    [SYSTEM LOG]

    >>> TIME UPDATE: 06:00 (翌朝)

    >>> ERA: 新生代・更新世

    >>> ENVIRONMENT:

    [天候] 晴れ(放射冷却・極低温)

    [視界] 良好

    >>> TEAM STATUS:

    [Survivors] 5/5

    - 全員バフ状態(節乃の料理効果:寒冷耐性UP / 筋力UP)

    >>> MISSION:

    [時間の欠片] 1/3

    [Current Task] 凍結した洞窟壁画への移動

    >>> WARNING:

    「殺気」の接近を感知。回避不能

  • 8二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 19:35:19

    マジで虎杖が一言も発してなくて笑ってしまう
    (望まぬ殺し合いに巻き込まれてる側だし)ま、なるわな…

  • 9二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 19:37:42

    翌朝。吹雪は止み、ダイヤモンドダストが舞う美しい朝が訪れた。

    チームはダラ・アマデュラのドームを解き、東の洞窟へ向けて移動を開始する。


    「うへぇ、晴れてても寒いのは変わらないね」


    マーティが白い息を吐くが、昨夜の鍋のおかげか、体の芯は温かい。

    「グルオオオオッ……!」 ダラ・アマデュラが動き出し、雪原に巨大な轍を作っていく。

    その背中に乗るか、影に隠れる形で一行は進む。


    その時だった。 境井仁の「冥人の感覚」が、強烈な違和感を捉えた。


    「ッ! 伏せろ!」

    音はない。気配もない。 ただ、物理法則を無視したかのような「不可視の衝撃」が先頭を歩いていたダラ・アマデュラの顎を襲った。


    ドゴォォォォンッ!!


    数万トンはあるはずのダラ・アマデュラの巨体が、目に見えない巨大なハンマーで殴られたかのように横ざまに吹っ飛んだ。


    「ゴガァッッ!?」


    蛇王龍が雪原を転がり、地響きを立てる。

  • 10二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 19:42:40

    (他の時代のボスたちのコメント)
    なんか……ワシらよりも強くない?

  • 11二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 19:43:07

    「な、なんじゃ!? 何が起きた!?」

    パワーが目を丸くする。敵の姿は見えない。


    「そこだ!」仁が苦無を投げる。何もない空間――否、雪景色に完全に溶け込んでいた「白銀の影」が実体化した。


    それは、毛皮を纏っただけの人間の男に見えた。 身長は180cmほど。筋肉質ではあるが、ダラ・アマデュラを吹き飛ばすような体格には見えない。ただ一本、粗末な石斧を持っているだけ。「白銀の超越者」である。

    彼は仁の苦無を指先で摘むようにキャッチすると、興味なさげに捨てた。

    「……フッ」 彼が短く呼気を漏らす。 次の瞬間、彼はマーティの目の前にいた。


    「え?」 マーティが反応する間もなく、超越者の掌底がマーティの腹部に添えられた。

    軽く押しただけに見えた。しかし、その一撃には体重操作によって数トンの質量が乗せられていた。


    「ぐ、ぼッ……!?」

    マーティの体がくの字に折れ、砲弾のように後方へ弾き飛ばされる。全身破裂。即死級のダメージ。


    「マーティ!!」

    仁が抜刀し、斬りかかる。 「水の型・連撃!」 流れるような剣技。

    しかし、超越者はまるで柳のように体を揺らし、全ての刃を最小限の動きで回避する。剣が当たらない。


    「遅い」 超越者の声ではない。

    仁の脳がそう理解した瞬間、石斧が仁の刀を受け流し、その衝撃が手首を砕きにかかる。


    「ヒッヒッヒ、元気な若者じゃのう!」

    節乃が割って入る。彼女の杖が、超越者の石斧を受け止めた。


    「若いの、下がっておれ! コイツはただの原始人じゃないわい!」

    節乃と超越者が対峙する。 小柄な老婆と最強の霊長類。 周囲の雪が、二人の覇気だけで蒸発していく。

  • 12二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 19:46:17

    仲間が死んだ…いよいよ節乃の調理が始まる

  • 13二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 19:46:45

    「ついにお出ましですね、白銀の超越者。アマデュラを素手で殴り飛ばした上に節乃さんと互角。いったい何者なんでしょうか」


    ランペイジマンが身を乗り出した。

    「…質量操作。自身の体重を瞬時に変化させているのだ。小鳥のように軽く動き、象のように重く打つ。……技術の極致だ」


    和修政は、吹き飛ばされたマーティのバイタルを見る。


    「……心停止。全身粉砕、内臓損傷。……即死だ。一般人が反応できる速度ではない」


    ゴースト・ボビーが叫ぶ。


    「おい! あのギター小僧、死んじまったのかよ!? 飯の時は元気だったのによぉ!」


    雪原に、マーティ・マクフライが動かなくなって倒れている。 その手から、未来の道具であるスマホが滑り落ち、雪に埋もれていった。


    [SYSTEM LOG] >> マーティ・マクフライ 死亡 (State: DEAD)


    だが、ここは「時代の円卓」。 死は終わりではない。

  • 14二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 19:48:23

    マーティの体から青白い幽体がふわりと抜け出した。

    彼は自分の死体を見て「マジかよ……」と頭を抱えたが、すぐに顔を上げた。


    『ドクが言ってた。「考えるな、感じるんだ」ってね…いや、それは別の人か? まあいいや! みんな、僕のビートに乗ってくれ!』


    ゴースト・マーティは愛用のエレキギターを構え、ジャラァァン! とかき鳴らした。

    その音色は単なる音楽ではない。仲間たちを鼓舞し、リズムを同調させる加速のバフとなって生存メンバー全員に降り注いだ。


    『ロックンロールの時間だぜ!!』

  • 15二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 19:50:31

    [SYSTEM LOG]

    >>> TIME UPDATE: 12:00 (昼・戦闘中)

    >>> ERA: 新生代・更新世

    >>> ENVIRONMENT:

    [天候] 晴天(気温上昇 -20℃)

    [BGM] "Johnny B. Goode" by Ghost Marty

    [Effect] 全員に「敏捷性UP」「テンションUP」付与

    >>> TEAM STATUS:

    [Survivors] 4/5 + 1 Ghost

    - 境井仁 (HP:80% - 手首負傷だがBGMにより痛覚麻痺)

    - 血の魔人 パワー (HP:100% - ノリノリ)

    - 蛇王龍ダラ・アマデュラ (HP:90% - 激怒)

    - 節乃 (HP:100% - 本気モード)

    - Ghost マーティ (State: 演奏中 / 物理干渉不可)

    >>> MISSION:

    [時間の欠片] 1/3 -> 2/3 (Targeting…)

  • 16二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 19:50:52

    節乃の料理バフとダラ・アマデュラの暖炉バフ・マーティのギターバフが氷河期組を支える……ある意味最強だ

  • 17二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 19:54:51

    >>16

    最初のメンツ以降の2組の戦力バランスが意外と取れていて結構ビックリしてるのは俺なんだよね

  • 18二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 19:58:11

    Marty Mcfly With The Starlighters - Johnny B. Goode (Official Audio)

    『ワン、ツー! ワン・ツー・スリー・フォー!!』

    ゴースト・マーティがかき鳴らすエレキギターの音が氷の壁に反響し、天然のライブハウスを作り出す。


    「うるさい音だ……だが、血が滾る!」境井仁が疾走する。ゴーストのバフによりその足運びは氷上とは思えぬほど鋭く、速い。

    「フッ」白銀の超越者が、再び不可視の速さで仁の懐へ潜り込む。

    体重を変化させた重い掌底が放たれる。 だが、今の仁には「リズム」があった。

    「受け流す!」 ギターのリズムに合わせてステップを踏み、直撃の瞬間に刀の峰を合わせ、衝撃を横へと逸らす。


    「ガハハハ! 踊れ踊れぇ! ワシの舞踏会じゃ!」

    血の魔人 パワーが、マンモスの死骸から大量の血液を操作する。

    「ブラッド・レイン!」 空中に作り出した無数の血の槍をボスめがけて降り注がせる。

    超越者は最小限の動きでそれを避けるが、足元の雪が濡れ、ぬかるみとなる。


    「シャアアアアッ!!」

    そこへ起き上がった蛇王龍ダラ・アマデュラが突っ込む。 彼はもう、ボスを目視で狙ってはいなかった。扇状に放たれた超高熱のブレスが、ボスを含む広範囲の氷床を一瞬で溶解・蒸発させる。

  • 19二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 20:00:50

    「……!」さすがの超越者も、足場そのものを消されてはたまらない。彼は蒸気の中を跳躍し、後方の洞窟入り口の岩棚へと着地した。


    「逃がさんよ」節乃が、空中に見えない足場を作って跳んでいた。

    「重さ操るなら、こっちは気圧で対抗じゃ。『お猪口の圧』!」 彼女が杖を振るとボスの上空の気圧が急激に下がり、真空の刃が襲いかかる。

    ボスは石斧を回転させ、真空の刃を受け流して相殺したが、その隙に仁が岩棚の下に滑り込んでいた。「そこだッ!」 仁が岩の隙間に見えた輝き――凍結した壁画の一部にはめ込まれた「時間の欠片」を、苦無で抉り出すように弾き飛ばした。


    宙を舞う欠片を、パワーが血の触手でキャッチする。

    ボスは欠片を奪われたことになど頓着せず、ただ純粋な本能でニヤリと笑った。彼は洞窟の奥へと身を翻し誘い込むように姿を消す。来るなら来いと背中が語っていた。

  • 20二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 20:06:49

    「すごい! すごいです! 幽霊のロックンロールに合わせて侍と魔人と龍と料理人が連携しています。なんというカオス!」

    音花姫がペンライトを振って応援する。


    本編後の虎杖悠仁はマーティの演奏に合わせて無意識にリズムを取り、「あの爺ちゃん(仁)、怪我してんのによく動くなぁ」と感心しきりだ。


    暴走龍 5000GTはエンジンをふかすように唸った。

    「ブォン! ブォン! いいビートですわ! わたくしの排気音とセッションさせたいくらい! ……あの白い原始人の方も、わたくしのスピードについてこれるかしら?」


    優雅な彼女(?)も、このスピード感あふれる展開には興奮を隠せない様子。


    山田浅ェ門佐切は、静かにボスの動きを分析していた。

    「……あの『超越者』、構えがありません。自然体そのもの。だからこそ攻撃の起こりが読めない。…境井殿は、音に乗ることで思考を捨て、反射だけで戦っています。理にかなった対処法です」


    博麗霊夢は耳を塞ぎながらもお茶を飲んでいた。「あーうるさい。幽霊になったら大人しく成仏すればいいのに。でも、あの婆さんの圧力操作、便利そうね。賽銭箱の中身を増やすのに使えないかしら」


    ティアマトはモニターの中の「白銀の超越者」をじっと見つめ、小さく言葉を漏らした。


    「Aaaaa…」


    彼女にとって、魔術も異能も使わず、肉体一つで古龍や英霊と渡り合うただの人間の存在は、原初の母として興味深いもののようだ。

    音花姫がマイクを握り直す。


    「さあ、欠片はあと一つ。ボスは洞窟の奥へ逃げ込みました。残るは『巨大な氷塊の内部』にある欠片、そして決着です」

  • 21二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 20:08:38

    洞窟への侵入不要っ
    ダラ・アマデュラの熱線で洞窟諸共消し飛ばせばいいっ

  • 22二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 20:13:13

    おおっ虎杖悠仁が遂に喋った!
    心地よい音楽に心が動かされたんや!

  • 23二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 20:15:20

    [SYSTEM LOG]

    >>> BATTLE STATUS: [BOSS戦:最終局面]

    >>> ERA: 新生代・更新世

    >>> LOCATION: 氷河洞窟・最深部

    >>> BGM: "Power of Love (Remix)" by Ghost Marty

    >>> TEAM STATUS:

    - 境井仁 (HP:70% - 疲労困憊だが闘志満々)

    - 血の魔人 パワー (HP:95% - ハイテンション)

    - 蛇王龍ダラ・アマデュラ (HP:85% - 狭い空間に苛立ち)

    - 節乃 (HP:99% - 本領発揮)

    - Ghost マーティ (State: クライマックス・ソロ演奏)

    >>> BOSS STATUS:

    - 白銀の超越者 (HP:??% - ゾーン突入・リミッター解除)

    >>> MISSION:

    [時間の欠片] 2/3 (Target: 天井の氷柱内部)

    Huey Lewis and the News - The Power Of Love (Rock am Ring, August 3, 1985)


  • 24二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 20:20:05

    洞窟の最深部は青白い氷柱がシャンデリアのように乱立する広大なドーム状の空間だった。

    その中央、天井から下がる最も巨大な氷塊の中に、最後の「時間の欠片」が眠っている。


    『ラストだお前ら!! 最高のフィナーレを見せてくれ!!』


    ゴースト・マーティがギターソロを叩きつける。空間が音圧で震え、天井の氷柱が揺らぐ。


    「……フッ!」 白銀の超越者が動いた。 もはや目で追える速度ではない。

    彼は壁、天井、氷柱を縦横無尽に跳ね回り全方位から攻撃を仕掛けてくる。

    ドンッ! バギィッ! 仁が吹き飛び、パワーの血の武器が砕かれ、ダラ・アマデュラの鱗さえも拳打でヒビが入る。

    ボスは質量操作により小石のような軽さで加速し、インパクトの瞬間だけ隕石のような重さを叩き込んでいるのだ。


    「シャアアアアッ!!(小賢しい!!)」

    蛇王龍ダラ・アマデュラが咆哮する。彼は狭い洞窟内で暴れるのを我慢していたが、限界に達した。

    「グオオオオオッ!!」 彼が全身を赤熱させ、洞窟の床に潜り込んだ。地盤そのものを溶解させ、地形を変えるつもりだ。

    「おっと、やりすぎじゃよ大蛇ちゃん!」

    節乃が杖を突き、気圧の壁で崩落を防ぐ。

    「じゃが、熱気がこもって『蒸し焼き』状態じゃな。…若いの、準備はいいか?」

    「ああ……見切った!」境井仁がボスの軌道を予測する。ボスは氷柱を足場にしている。


    その足場がダラ・アマデュラの熱で脆くなっている今こそが好機。

    「パワー! 上だ!」


    「ガハハ! 任せろ! 血のハンマー・ギガント!」

    血の魔人 パワーが、ありったけの血液を凝固させた超巨大ハンマーを振り回す。

    「大当たりじゃああッ!!」 彼女はボスではなく、天井の「時間の欠片が入った氷塊」の根元を叩いた。

  • 25二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 20:24:46

    ズガァァァン!! 巨大な氷塊が落下する。ボスはそれを足場にしようと跳躍するが――

    『そこだぁぁぁぁッ!!』

    ゴースト・マーティがアンプのボリュームをフルテンにしてコードをかき鳴らす。

    音の衝撃波がボスの平衡感覚を一瞬だけ狂わせた。

    その一瞬の隙。「冥人の型・一閃!!」 仁が駆け抜ける。


    ボスの足元、着地狩り。 刀がボスの腱を捉えようとするが、ボスは空中で体をひねり、仁の刀を指で挟んで止める。

    「……&FA#」ボスが初めて言葉のような音を発し、ニヤリと笑った。

    だが、仁は囮だ。 ボスの背後、湯気の中から現れたのは節乃。


    「チェックメイトじゃ」


    彼女の杖が、ボスの眉間に軽くトン、と触れる。


    「ノッキング・氷河」

    物理的なダメージではない。神経系を直接操作し、動きを強制停止させる技術。 ボスの動きがピタリと止まる。質量操作も、高速移動も、全てが封じられた。


    直後、落下してきた巨大な氷塊と、地中から飛び出したダラ・アマデュラのアッパーカットが同時に炸裂した。


    ドゴォォォォォォォンッ!!!


    洞窟全体が揺れるほどの衝撃。 氷塊は粉砕され、中から「時間の欠片」が弾け飛ぶ。 白銀の超越者は瓦礫の中に埋もれ、満足げに天を仰いで動かなくなった。


    [SYSTEM LOG] >> 「時間の欠片」入手 (3/3) -> MISSION COMPLETE


    輝く「帰還ゲート」が出現する。マーティはギターを掲げてウィンクし、パワーはVサイン、ダラ・アマデュラは鼻息荒く熱気を逃がし、節乃はやれやれと肩を叩き、仁は静かに刀を納めた。

  • 26二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 20:28:40

    「ブラボー! ブラボー!!」


    音花姫が立ち上がり、ホログラムの花火を打ち上げる。

    「音楽・力・料理のハーモニー! これぞまさにエンターテインメント!チーム・ブラックキャット、文句なしのクリアです!」


    ランペイジマンは深く頷いた。

    「個々の無秩序さが、結果として予測不能な連鎖を生んだ。計算できない強さ…認めるしかないな」


    女王モルガンもわずかに口元を緩めた。

    「フン……退屈しのぎにはなった。あの原始人、私の近衛兵にスカウトしてもよかったがな」


    和修政は、マーティの活躍に少し悔しそうに眼鏡を直した。

    「…音によるバフか。非科学的だが、戦意高揚の効果は無視できない。…私の指揮下でも使えたかもしれないな」


    ゲートをくぐり、ボロボロだが晴れやかな顔のメンバーが帰還する。

    マーティも五体満足で復活し、「生きてる! 最高!」と仁に抱きついている。


    これにて、全3チームの挑戦が終了しました。

  • 27二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 20:29:18

    オトン……やっぱりこのチームって他よりも頭1つ抜けて強いんやないかな……

  • 28二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 20:30:36

    >>26

    なんじゃあ、この豆粒は

  • 29二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 20:32:40

    かなり安定したチームやったのぉ

  • 30二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 20:32:53

    「おかえりなさいませ。チーム・ブラックキャット」


    光の粒子が収束し、最後のチームが帰還ゲートから吐き出された。

    猛吹雪の極寒地獄から一転、快適な空調の効いた円卓へ。


    マーティ・マクフライは五体満足で復活した自分の腹部を何度もさすり、「痛くない! 穴が空いてない!」と歓喜の声を上げている。

    血の魔人 パワーは「ワシの活躍見たか!? 伝説じゃったろう!」とふんぞり返り、蛇王龍ダラ・アマデュラは体を縮小し定位置で丸くなって休息に入った。


    これで、参加者15名全員が円卓の広場に揃ったことになる。


    会場の照明が落ち、中央のステージにスポットライトが集中する。

    そこには、満面の笑みを浮かべた音花姫が立っていた。彼女の頭上から、ホログラムの金色の紙吹雪が降り注ぐ。

  • 31二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 20:36:04

    「ブラボー! ブラボー!! なんという素晴らしいショーでしたでしょう!」


    彼女はくるくると回りながら、パチパチと拍手をする。


    「古生代の蟲毒、中生代の音響兵器、そして新生代の最強霊長類……。私の用意した『理不尽』を、あなた方は力で、知恵で、あるいは食欲と音楽でねじ伏せてしまいました。正直、全滅するチームが一つくらいあると思っていましたが。嬉しい誤算です」


    彼女は扇子で口元を隠し、視線を巡らせる。


    「特に、一度死の淵をご覧になった皆様。バルカン・ボビー、和修政、マーティ・マクフライ。…死後の世界の居心地はいかがでしたか? 私のゲームでは、死すらも一つの『機能』。あなた方の犠牲と魂のサポートがあったからこそ、この結末があるのです」


    そして彼女は居住まいを正し、少しだけ真面目なトーンで告げた。


    「約束通り、ゲームはクリアです。あなた方は『時間の欠片』を集め、生きてここへ戻ってきました。…ええ、私は気まぐれですが嘘つきではありません」


    音花姫が指を鳴らすと、全員の目の前に、淡い光を放つ「願いの契約書」が出現した。


    「さあ、報酬の時間です。 当初の契約通り、『小さめの願い』を一つだけ叶えて差し上げましょう。 元の世界に持ち帰るお土産でもよし、ちょっとした幸運でもよし、あるいは腹いせに私に一発デコピンしたい……なんてのも、可愛らしい範囲なら受け付けますよ?」

  • 32二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 20:37:42

    境井仁は静かに刀を置き、安堵の息をついた。

    「……終わったか。狐に化かされたような夢だったが、生き残ったことに感謝しよう」


    ランペイジマンは腕を組み、満足げに頷く。

    「秩序なき戦いだったが、個々のポテンシャルは評価に値する。……願いか。考える余地はあるな」


    博麗霊夢は、目の前の契約書を見てニヤリとした。

    「小さめって言ったわよね? 賽銭箱が溢れるくらいは『小さめ』に入るわよね?」


    ディアボロは、まだ周囲を警戒していたが、自分が五体満足でかつ報酬を得られる状況にあることを確認し、ようやく表情を緩めた。

    「……『過程』は地獄だったが、『結果』として報酬を得る。ならば良しだ」


    ティアマトは「おしまい?」と少し寂しそうにしながらも、契約書の光を不思議そうに突っついている。


    「それでは皆様、少し時間を差し上げます。 欲張りすぎず、謙虚すぎず、あなたらしい願いを思い浮かべてくださいな。 準備ができ次第、一人ずつお聞きしますね」

  • 33二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 20:37:56

    >>31

    サーバーの強化……

    スレミュートの実装……

  • 34二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 20:39:31

    >>31

    アク禁機能の実装…

  • 35二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 20:41:07

    音花姫が契約書を浮かべると、我先にと前に出た者、控えめに手を挙げた者、ふてぶてしく歩み出た者がいた。


    1. 血の魔人 パワー(チェンソーマン)

    【願い】:「ワシにノーベル賞をよこせ! あとこの会場の支配権もじゃ!」


    パワーは胸を張り、契約書に汚い字で大きくサインをした。

    「ワシの活躍見たじゃろ! あの恐竜も、氷の巨人も、ワシが半分くらい倒したようなもんじゃ! よってワシは王になり、ノーベル賞をもらう権利がある!」


    🎀 音花姫の対応:

    「ふふ、大きく出ましたわね。ですが『小さめの願い』と申し上げましたでしょう? 会場の支配権はあげられませんが……称賛は差し上げましょう」


    彼女が指を鳴らすと、パワーの首に「金ピカのメダル(中身は高級チョコレート)」がかけられ、手には

    「賞状:すっごい魔人賞」が握らされた。 「はい、ノーベル賞(仮)です。元の世界で自慢なさってください」


    「ぬおお! 金じゃ! 輝いておる! ガハハハ! 見ろ人間ども! ワシは認められたぞ!」

    パワーはチョコレ-トメダルを齧り、単純に大喜びした。

    なんじゃあ、このいい性格した音花姫は

  • 36二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 20:43:11

    【願い】:「賽銭箱を満タンにして。……あと、神社の修繕費も」


    霊夢は非常に現実的だった。

    「あんた、管理者ならわかるでしょ? 異変解決には経費がかかるのよ。あれだけ働いたんだからバチは当たらないわよね」


    🎀 音花姫の対応: 「ええ、労働には対価を。あなたの守銭奴……いえ、堅実な精神は嫌いじゃありませんわ」


    音花姫が手を振ると、霊夢の足元にずしりと重い麻袋が出現した。

    「中身は白亜紀の地層から精製した純度100%の砂金です。現代の通貨に換算すれば賽銭箱10杯分はくだらないでしょう。ただし換金はご自分でどうぞ?」


    「……砂金? ま、いいわ。ありがたく貰っとく」


    霊夢は重さを確かめ、ホクホク顔で懐にしまった。

  • 37二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 20:45:52

    【願い】:「俺を殺したあの『トンボ』と『恐竜』……あいつらの肉を食わせてくれ。一番美味い調理法でな!」


    ボビーは腹をさすりながらニヤリと笑った。

    「一度死んでるからな。食いっぱぐれた分と殺された恨み、食って晴らさねえと気が済まねえ」


    🎀 音花姫の対応: 「あら、復讐を食で果たすとは、野蛮で素敵です。節乃さんほどではありませんが、私も腕利きですよ?」


    テーブルの上に、湯気を立てるフルコースが出現する。『古空帝の直火焼きステーキ』と『不滅の暴君のカルパッチョ』だ。


    「毒素は抜いてあります。さあ、因縁の相手を骨まで味わってくださいませ」


    「へっ、上等じゃねえか!」


    ボビーはナイフとフォークを握りしめ、かつての強敵たちに喰らいついた。


    「ウメェ! これだよこれ!」

  • 38二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 20:48:32

    【願い】:「……対馬の民を癒やすための、薬と食料が欲しい」


    仁は自身の力や富ではなく、守るべき民のための物資を願った。

    「この円卓の技術…あるいは未来の知識でもいい。戦で傷ついた者たちを救う術を持ち帰りたい」


    🎀 音花姫の対応: 「あなたという人はどこまでも誉れなき英雄なのですね。個人の欲を持たぬその姿勢はいささか退屈ですが尊いものでもあります」


    音花姫の表情が少しだけ優しくなる。彼女が用意したのは、古びた木箱に入った時代を超越した医療キットと高栄養の保存食だった。

    「見た目はあなたの時代に合わせましたが中身は未来の技術で作られた特効薬です。多くの命が救えるでしょう」


    「持って行きなさい、冥人」


    「かたじけない」 仁は深く頭を下げ、木箱を大事に抱えた。

  • 39二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 20:51:03

    【願い】:「えっと、ドクへの土産話になるような『証拠』が欲しいんだ。夢じゃないって証明できるような…集合写真とか?」


    マーティは少し迷った末、未来を変えるような危険なものではなく、この冒険の思い出を選んだ。

    「誰も信じないだろ? 恐竜と戦って、幽霊になってギター弾いたなんてさ」


    🎀 音花姫の対応: 「ふふ、謙虚で可愛らしい願いですこと。ええ、最高の『証拠』を差し上げますわ」


    空中にホログラムが展開され、カシャリと音が鳴る。現像されて落ちてきたのは、「ブラックキャットのメンバーが、ダラ・アマデュラの背中でマンモス鍋を囲み、ゴースト姿のマーティがギターを弾いている写真」だった。


    「裏には私のサイン入りです。未来の博士も腰を抜かすこと間違いなしですわ」


    「うわぁ、最高だよ!ありがとう姫さん!」 マーティは写真をダウンベストのポケットにねじ込み、ガッツポーズをした。

  • 40二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 20:54:57

    【願い】:「この時代の円卓という城、悪くない造りだ。私の別荘として徴収する。鍵を寄越せ」


    モルガンは玉座の音花姫を睨みつけることなくあくまで対等、あるいはそれ以上の態度で要求した。


    「妖精國の支配者たる私に相応しい拠点が不足している。ここならば夫を招くにも丁度良いだろう」


    🎀 音花姫の対応: 「まあ、なんて強欲で素敵な女王様。ですが、この城は私のものです。差し上げるわけにはいきませんね」


    音花姫は拒否したが、すぐに悪戯っぽく微笑んだ。

    「代わりと言っては何ですが、こちらを差し上げます。『円卓の箱庭(スノードーム)』です。この中には円卓の機能が完全に再現されたミニチュア空間が広がっています。観賞用として、あるいはドールハウスとしてお楽しみください」


    「……フン。箱庭か。まあいい、私の魔術で内部を拡張すれば住めなくもない。受け取っておく」


    モルガンはスノードームを優雅に受け取り、少しだけ気に入った様子で中を覗き込んだ。

  • 41二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 20:56:30

    【願い】:「私の『記録』を消せ……! このゲームに参加したという事実、映像、データ、他の参加者の記憶…全てだッ! 私の正体は誰にも知られてはならないッ!」


    ディアボロは冷や汗を流しながら、必死の形相で訴えた。


    「報酬などいらぬ! 私の『絶頂』を脅かす痕跡を消し去ることだけが願いだ!」


    🎀 音花姫の対応: 「あらあら、恥ずかしがり屋さん。せっかくMVP級の活躍でしたのに」


    音花姫は指をパチンと鳴らす。

    「記憶の消去は他の参加者の権利を侵害しますので却下。ですが、『認識阻害の仮面』を差し上げましょう。これを被れば、あなたの正体に関するデータはノイズがかかり、誰の記憶にも『ピンク髪の奇妙な男』という曖昧な印象しか残りません。これで安心でしょう?」


    「……本当だろうな? ならばよし…。私は帝王、永遠に絶頂にい続けるのだ…」


    ディアボロは安堵の息を漏らし、影の中へと後退した。

  • 42二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 20:59:51

    【願い】:「あー……美味いもん、かな。伏黒と釘崎……あと五条先生にも。ここのメシ、すげー美味かったからさ。みんなで食えるやつ、頼むわ」


    虎杖はポケットに手を突っ込み、少し照れくさそうに笑った。世界を救う力を持っていても、彼の根っこは変わらない。仲間のことを一番に考える、等身大の少年の願いだ。


    🎀 音花姫の対応: 「ふふ、良い子ですね。あなたのそういうところ、嫌いじゃありません」


    音花姫が用意したのは、重箱のような巨大な「時空お重」だった。

    「中身は節乃さん監修、『マンモス肉のスタミナ焼肉弁当』と『古空帝の唐揚げ』の詰め合わせです。時間が経っても温かいまま、鮮度も落ちません。いかなる時代、『どんな場所』にでも送れますから、お友達と仲良くお食べなさい」


    「うおっ、マジで!? サンキュー、あいつら絶対喜ぶわ!」


    虎杖は重箱を受け取り、嬉しそうに、抱え込んだ。

  • 43二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 21:01:32

    【願い】:「この時代の円卓の管理システム……その『ルールブック』を所望する。如何にしてこれだけの超人を管理し、秩序を保っているのか。参考資料としたい」


    ランペイジマンは腕を組み、真摯な眼差しで音花姫を見据えた。彼にとって、このカオスなゲームが破綻せずに終わったこと自体が興味の対象であり、今後の調和の神としての活動に活かしたいと考えたようだ。


    🎀 音花姫の対応: 「あら、私の管理手腕に興味がおありで? 光栄ですね」


    彼女が手渡したのは、分厚い革表紙の本、「時代の円卓運営マニュアル(抜粋版)」だった。

    「私の秘伝のレシピ……とまではいきませんが、システムログや転送技術の概要、トラブルシューティング集です。『死者のゴースト化における精神安定プロトコル』なども載っていますよ」


    「……感謝する。秩序維持のために役立てよう」 ランペイジマンは本を開き、満足げに頷いた。

  • 44二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 21:03:47

    【願い】:「おうち…かえりたい……あと…きれいな……いし」


    ティアマトは円卓の煌びやかな装飾や、集めた時間の欠片の輝きを思い出しているようだった。

    彼女の願いは極めて純粋で、幼児的ですらある。


    🎀 音花姫の対応: 「お家にはすぐに帰してあげますからね。そして、綺麗な石……ええ、あなたにぴったりのものを」


    音花姫が差し出したのは、虹色に輝く「時空結晶のペンダント」だった。ゲームで集めた「時間の欠片」の欠片を加工したもので、中には小さな星雲のような光が渦巻いている。


    「これを身につけていれば、いつでも楽しい夢が見られますわ。……良い子でおやすみなさい、母なる神よ」


    「Aaaaa…」

    ティアマトはペンダントを胸に抱き、嬉しそうに頬ずりをした。周囲の空間に花が咲くような穏やかな空気が流れた。

  • 45二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 21:06:16

    承知いたしました。 それでは、宴の最後を飾る5名。 暴走する淑女、復権を狙うエリート、迷いなき処刑人、伝説の料理人、そして千剣の山そのもの。 彼らの願いを聞き届け、この狂宴の幕を下ろしましょう。


    【ⅻ. エピローグ:円卓の閉会式】

    🌟 最終陣:誇りと探究心、そして食欲

    音花姫の手招きに応じ、最後の5名(と1匹)がステージへ進み出る。


    1. 暴走龍 5000GT(デュエル・マスターズ)

    【願い】:「わたくしの美しいボディについた、この時代の汚れを落とす『最高級エステ』を所望しますわ! あと、わたくしが全力で走れる道路も欲しいですの!」


    5000GTは、石炭紀の泥や氷河期の雪で汚れた装甲を気にしていた。「あのような野蛮な環境、淑女には耐え難いですわ。ピカピカに磨き上げてくださらない?」


    🎀 音花姫の対応: 「お洒落への気遣いが素晴らしいです。道路は建設できませんが…こちらをどうぞ」


    音花姫がスプレー缶のようなアイテムを渡す。「ナノマシン・オートワックス(無限容量)」だ。

    「これを吹き付ければ泥汚れも返り血も一瞬で分解し、新車のような輝きを取り戻せます。しかもコーティング効果で、次は汚れがつきにくくなりますわよ。これで心置きなく暴走なさってください」


    「まあ! なんて素晴らしい輝き! 感謝いたしますわ、ごきげんよう!」


    5000GTは早速ワックスを使い、ダイヤモンドのような光沢を放ちながらエンジンをふかした。

  • 46二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 21:08:33

    【願い】:「あの『不滅の暴君』、および『白銀の超越者』の生体データと戦闘記録を寄越せ。今後の…研究材料にする」


    政は自身の死因となったボスの能力、そしてマーティを殺したボスの異常な身体能力に執着していた。

    「ただでは転ばん。奴らの強さの秘密を解明し、私の糧とする」


    🎀 音花姫の対応: 「勉強熱心なエリート様には、花丸をあげちゃいます」


    手渡されたのはタブレット端末に入った「円卓ボス・解体新書(データファイル)」。

    「骨格構造からDNA配列、弱点まで網羅してあります。元の世界で再現できるかはあなた次第ですが…まあ、あなたの組織なら有効活用できるでしょうね」


    「フン……悪くない。有意義な時間だったと評価を修正しよう」


    政はデータを懐にしまい、眼鏡を光らせた。

  • 47二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 21:10:26

    【願い】:「……特にありません。ですが、強いて言うなら……この刀を研ぐための『砥石』を頂ければ」


    佐切は欲を持たず、ただ自身の務めを果たすための道具を求めた。

    「異界の硬い骨や皮を斬り、刃こぼれしてしまいました。次の斬首に備え、手入れが必要です」


    🎀 音花姫の対応: 「道具を大切にする心、美しいですね。では特別な一品を」


    音花姫が差し出したのは、青白く透き通った「氷河の砥石」

    「更新世の氷河を圧縮して作りました。これで研げば、どんな鈍ら刀も名刀の切れ味を取り戻し、斬られた相手は痛みを感じる間もなく凍りつく……そんな安らかな死を与えられるでしょう」


    「……冷たく、静かな石ですね。大切に使わせていただきます」 佐切は砥石を受け取り、深く一礼した。

  • 48二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 21:12:14

    【願い】:「ヒッヒッヒ、決まっておるじゃろ。あの『雷翼のトンボ』、『不滅の恐竜』、『白銀の熊』……ボスたちの肉を、店への土産に持ち帰りたいのう」


    節乃は満面の笑みで空になった鍋を叩いた。

    「特にあの恐竜の肝、調理次第ではセンチュリースープの良い隠し味になりそうでのう。一度じっくり煮込んでみたかったんじゃ」


    🎀 音花姫の対応: 「さすがは伝説の料理人。食材への探求心には脱帽です」


    音花姫が指を鳴らすと、巨大な保冷コンテナが出現した。中には、各時代のボスから切り出された「最高級部位の詰め合わせ」がぎっしりと詰まっている。


    「鮮度保持機能付きです。あなたの世界の方々が、この未知の味にどんな反応を示すか……ふふ、楽しみですわね」


    「おお、こりゃ豪勢じゃ! 次郎ちゃんの良い酒の肴になるわい!」


    節乃はコンテナを軽々と担ぎ上げた。

  • 49二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 21:14:07

    【願い】:「グルルゥ……」


    彼は言葉を発しない。ただ巨大な体を丸め、心地よかった「氷河期のドーム内での暖かさ」を思い出しているように、目を細めて鼻を鳴らした。彼の願いは戦いではなく「安息」だった。


    🎀 音花姫の対応: 「ええ、わかりますとも。大きな体は、維持するだけでも大変ですものね」


    音花姫が用意したのは、巨大な「地熱発生オーブ」


    「これを寝床に置いておけば、マグマのような心地よい熱が半永久的に発生します。もう自分で発熱して疲れる必要はありませんわ。ゆっくりおやすみなさい、千剣の王よ」


    「シャアアア……」


    ダラ・アマデュラはオーブを口に含み、穏やかな眼差しで音花姫を一瞥した。

  • 50二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 21:16:31

    15名全員の願いが叶えられた。 円卓の広場は達成感と少しの名残惜しさ、そして「早く帰りたい」という空気に包まれている。


    音花姫が立ち上がり、最後の挨拶を行う。


    「これにて、異次元時空サバイバルゲーム『時代の円卓』、全プログラムを終了いたします!」


    彼女が両手を広げると、円卓の天井が開き、無限の星空――それぞれの世界へ繋がる時空の扉が開かれた。

    「楽しんでいただけましたか? 命を懸けた遊び、理不尽な死、そして予想外の友情。これこそが最高の娯楽であり私が求めていた輝きです」


    参加者たちの体が、光の粒子となって浮かび上がる。


    「さあ、お帰りなさいませ。元の退屈で、けれど愛おしい日常へ。 もしまた、退屈で死にそうになったら……いつでもお呼び出しいたしましょう」


    「ごきげんよう、愛すべき『駒』の皆様!」


    音花姫のウインクと共に、強烈な閃光が視界を覆う。


    光が収まると、そこには誰もいない。

    静寂を取り戻した円卓の広場に音花姫だけが一人、紅茶のカップを持って残っていた。

    彼女は満足げに微笑み、虚空に向かって呟く。



    「……さて。次はどんなメンバーを招待しましょうか? ねえ、『観測者』のあなた?」

  • 51二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 21:21:21

    本日を持ちまして古代時空ロワを終了させていただきます

    4日もの長い間の御観賞 誠にありがとうございます


  • 52二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 21:21:42

    >>51

    オツカレーッ

    面白かったよ…

  • 53二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 21:22:26

    >>51

    オツカレーッ

    よかったらおプロンプト見せて

  • 54マザーバトロワを継ぐ者25/12/05(金) 21:31:32
  • 55二次元好きの匿名さん25/12/05(金) 21:34:31

    >>51

    おもしれーよ

    俺……好きだぜ

    はーっ第二回もあったら参加してみたいのォ

  • 56二次元好きの匿名さん25/12/06(土) 00:33:54

    オツカレー!
    長丁場を乗り越えたマザ継ぐに勲章を与えたいよ

    このロワのネカピン今までバトロワに出てきたネカピンの中じゃ屈指の善良さと有能さじゃないスか?

  • 57二次元好きの匿名さん25/12/06(土) 00:36:28

    >>56

    まてよマネモビアン・セブンのネカーピンも若いのに街を守ろうとしたいい子だったんだぜ

スレッドは12/6 10:36頃に落ちます

オススメ

レス投稿

1.アンカーはレス番号をクリックで自動入力できます。
2.誹謗中傷・暴言・煽り・スレッドと無関係な投稿は削除・規制対象です。
 他サイト・特定個人への中傷・暴言は禁止です。
※規約違反は各レスの『報告』からお知らせください。削除依頼は『お問い合わせ』からお願いします。
3.二次創作画像は、作者本人でない場合は必ずURLで貼ってください。サムネとリンク先が表示されます。
4.巻き添え規制を受けている方や荒らしを反省した方はお問い合わせから連絡をください。