- 1二次元好きの匿名さん22/05/07(土) 21:02:05
ルディが女の子だった場合の無職転生を妄想するスレです。
※キャラクターに対する過度に暴力的な曇らせや、曇らせのための原作キャラの極端なクズ化は、虐待スレやキャラヘイトになるので、なるべくそのキャラが好きな人が見てもあまり不快に思われないように常識の範囲でお願いします。
>>190は次のスレ立てをお願いします。
※次のスレを貼る人はこれをテンプレにして下さい。
前スレ
ここだけルディが女の子だった世界線101|あにまん掲示板ルディが女の子だった場合の無職転生を妄想するスレです。※キャラクターに対する過度に暴力的な曇らせや、曇らせのための原作キャラの極端なクズ化は、虐待スレやキャラヘイトになるので、なるべくそのキャラが好き…bbs.animanch.com - 2二次元好きの匿名さん22/05/07(土) 21:08:12
たておつー
- 3二次元好きの匿名さん22/05/07(土) 21:27:56
- 4二次元好きの匿名さん22/05/07(土) 21:32:23
- 5二次元好きの匿名さん22/05/07(土) 21:34:45
- 6二次元好きの匿名さん22/05/07(土) 21:37:30
- 7二次元好きの匿名さん22/05/07(土) 21:43:50
- 8二次元好きの匿名さん22/05/07(土) 21:50:14
多分俺は馬鹿で、ルディを傷つけてばっかりだ…男じゃなかったらもっと気持ちが分かるのかな?みたいな割と繊細な所は見せそう
- 9二次元好きの匿名さん22/05/07(土) 21:53:06
まず明確にルディ子を傷つけてしまってる上に唯一の男だからな……自己肯定感が……
- 10二次元好きの匿名さん22/05/07(土) 22:05:02
- 11二次元好きの匿名さん22/05/07(土) 22:07:56
シルフィ♂とエリス♂は「喧嘩するほど仲がいい」になりそうだけど、百合シルフィとエリス♂あるいはシルフィ♂と百合エリス仲良くできるイメージがわかない……ロキシーの胃に穴が空きそう……
- 12新手のルディ子スコり隊員22/05/07(土) 22:16:44
自分の中ではエリスのみTSで他二人はそのままが想像しやすい
シルフィは小さい頃助けて貰った時の刷り込み補正とアリエル様の影響で「女の子同士でもありなんだ」って抵抗無くなりそうだし、ロキシーはTSした時の行動が擁護しにくくなるから… - 13新手のルディ子スコり隊員22/05/07(土) 22:27:20
あとTSなしロキシーなら、男意識の強い幼少期ルディ子が御神体を大事にするのも自分的には納得感があるというのもあるな
けどやっぱり、ルディ子が安心して甘えまくるスパダリシルフィも、師匠なのに夜の方ではクソザコ認定されるショタロキシーも良いよな - 14二次元好きの匿名さん22/05/07(土) 23:23:51
エリスが♂すぎるのは確かだけどシルフィも…てかシルフィって男になったら割とルーデウスだよね、もとから似たもの同士だし
- 15二次元好きの匿名さん22/05/07(土) 23:23:58
いやらし童貞魔族ロキシーの概念はやはりいい
- 16二次元好きの匿名さん22/05/08(日) 00:51:38
ええ、ええ、やはりシスコンムーブされるルディアお姉ちゃんは素晴らしいんですよねハイ。
久しぶりに再開して成長した姿に母の面影を重ねて甘えるもよし、ただでさえ記憶が薄れていく中、母そっくりな姉の存在でその記憶が塗り変わっていってしまうのを恐れるノルンちゃんもいいんですよねハイ
もちろん母そっくりな姉に甘えん坊になるノルンちゃんも最高ですねハイ! - 17新手のルディ子スコり隊員22/05/08(日) 01:17:31
そう、そうなんですよハイ
シスコンムーブかましてルディ子に甘える妹たちとそれを甘やかすルディ子は本当に健康に良いんですわ
こりゃパウロもだらしない顔しますわ
あと過去スレにも確か出てたけど、色々酷い目に遭ってきたルディ子の弱さを理解して護らねば……するパターンの妹たちも良いよね
ノルン「姉さん、もっと私に甘えてくれても良いんですよ?」
アイシャ「だめ、お姉ちゃんは私が甘やかすのー!」
とか言って甘やかす対象としてルディ子を取り合ってても美しい…
- 18新手のルディ子スコり隊員22/05/08(日) 01:25:00ここだけルディが女の子だった世界線101|あにまん掲示板ルディが女の子だった場合の無職転生を妄想するスレです。※キャラクターに対する過度に暴力的な曇らせや、曇らせのための原作キャラの極端なクズ化は、虐待スレやキャラヘイトになるので、なるべくそのキャラが好き…bbs.animanch.com
ところで、前スレの187で話題に出した内容のss書いたんで貼ってみたいんだけど大丈夫?
過去スレは読んできたけど現行スレに参加するの初めて(他も含めて掲示板に書き込みしたことがない)なので、タイミングとか分からないんだが……
最近スレの進行速度が落ち着いてきたらしいけど、夜中なら問題ないかな?
- 19二次元好きの匿名さん22/05/08(日) 01:29:43
- 20新手のルディ子スコり隊員22/05/08(日) 01:44:38
- 21新手のルディ子スコり隊員22/05/08(日) 01:45:24
シルフィと結婚してから数週間が経つ。
彼はいつもアリエルの護衛で忙しそうにしているが、できる限り私との時間を大事にしてくれようとしている。
一緒にいる時はとことん甘えさせてくれるし、夜の方も順調で、帰宅して夕飯と入浴を済ませた後には体力が無くなるまで組んずほぐれつ、それこそ猿みたいに求め合っていた。
まさに順風満帆な夫婦生活。これまでとは打って変わって幸せ絶頂有頂天な性活、あいや生活に、私の表情筋はだらしなく緩んでいた。
だが、初夜を迎えてから幾度となく身体を重ねている内に、私はある事に気が付き危機感を覚えていた。
それは、いつもの行為をシルフィが物足りなく感じてはいやしないかということだ。
彼は弛まぬ研鑽を積んで北王にまで上り詰めた。
当然、魔術に傾倒している私よりかは体力の限界値も高い訳で、行為が終わる時にはいつも私の方からダウンしてしまっている。
私は限界まで動いた疲労感と愛された満足感に包まれながら眠りに付いているが、もしかしたらシルフィには物足りなく思われているのではないか……。
そんな疑念が、ふと頭をよぎったのだ。
男とはスケベなもので、口にはしづらいあんな事やこんな事の一つや二つ、やってみたいと思っていながら何食わぬ顔で過ごしているものだ。妄想力が活発になる年頃ともなれば尚更だし、それは経験則で分かっている。
だが、シルフィはいつも私が果てるのに合わせてくれて、そういったイケナイ願望の類を口にしたことは一度たりともない。
もしかしなくても、私に気を遣っているのだろう。
それは良くない事だと思った。
今は上手くいっていても、そうした小さな我慢が積み重なって、いずれは私の元から居なくなってしまいかねない。
なので私は今晩、いつもとは違った趣向でシルフィを誘ってみる事にした。
- 22新手のルディ子スコり隊員22/05/08(日) 01:46:19
---
今となってはどうあっても叶える事のできない生前の願望。
十数年も煮込み続けたいつかやりたいと思っていた変態プレイ、その内の1つを試してみたのだが、効果はあったと思いたい。
シルフィは、普段とは異なるプレイに最初こそ戸惑っていたが、いつもより激しく求めてくれたし、心なしかいつもよりも体力を使っているように見えた。
「はぁっ、何だか今日のルディ……凄かったね?」
「はぁ、はぁ……、んふふ。満足して貰えたようで嬉しいです。
あ、明日も期待しててくださいね……?」
「う、うん……」
そんな会話をして、翌日、翌々日と少々アブノーマルなプレイを続けて敢行したが、これは良い。シルフィがちゃんと満足してくれているのがわかるし、私自身もご奉仕できて大満足。まだまだ試していないプレイは数多くあるし、こうしているうちは飽きられて捨てられることもないだろう。マンネリからの倦怠期、そのままお別れなんて事態の心配はしばらくなさそうだ。
よし決めた。
これから何日かかるかは分からないが、前世で私がやりたかったエロいことを全部シルフィにしてあげよう。
- 23新手のルディ子スコり隊員22/05/08(日) 01:48:42
---
「シルフィ、今日なんですけど、この手錠と目隠しをつけて……」
「あ、あの、ルーディアさん?」
そんな決意と共に、不安が紛れて少し調子に乗っていた頃。
「? どうしたんですか?」
「その……最近、無理してない? 今日はお休みしてさ、たまには、一緒に添い寝するだけの日があっても良いんじゃないかな……?」
シルフィが申し訳なさそうな顔をしながら、よそよそしくもそんなことを言った。
今日はお休み。添い寝だけ。
「えっ?」
つまり、今日はシたくないと言われたのだと、一拍遅れて理解が及ぶ。
一瞬で頭が真っ白になった。
「あの……ほら、寝る時にルディが色々してくれるのは嬉しいんだけど、ルディにばっかり負担があるような気がしてさ。たまには身体を休めて────」
「ご、ごめんなさい……。そうですよね、流石にこんな変なこと、嫌ですよね……」
「る、ルディ?」
直前まで盛り上がっていたピンク色の脳内が、瞬く間に灰色に変わっていく。そうか、シルフィ、実は嫌々付き合ってくれてたのか……。
思えば、ここ最近やっていたあんな事やこんな事は、ぜんぶ童貞として生涯の幕を下ろしたクズニートの歪んだ願望だったものだ。いくら男だからと言ったって、優しくて紳士的なシルフィがそれを押し付けられても嬉しいはずが無かったのだ。
それを私は、こうすれば良いんだと決めつけて、シルフィの気持ちも考えずに……。
「そうですね、きょ、今日はもうこのまま寝ちゃいましょうか。
あ、シルフィは明日もお仕事でしたよね、疲れてるのに毎日毎日すみませんでした……」
「ま、待ってよルディ、ちがうんだよ」
- 24新手のルディ子スコり隊員22/05/08(日) 01:50:17
生まれ変わっても所詮私は相手の気持ちを考えられないクズのままだった。そう思うと途端に自分が情けなくなって、泣きそうになってしまった。泣き顔を見られたくなくて、今日はもう布団を被って大人しくしていようと思ったところで、シルフィに肩を掴んで引き留められた。
「嫌とかじゃなくてさ。
ルディと、その……えっちできるのは、ボクも凄く嬉しいんだよ。
好きな子が毎日一生懸命シてくれるなんて、こんなに幸せで良いのかなって思っちゃうくらいで……何言ってるんだろう、ええと、そうなんだけど、そうじゃなくて」
シルフィはあたふたとしながら、何かを伝えたい様子で耳をぱたぱたとさせていた。なんだろう。
別れ話とかじゃ無さそうだが……。
「その、つまり、ルディに無理して欲しくないんだ。
どうしてかは分からないけど、最近何かと工夫しようとしてくれてるでしょ? でも、ボクとしては、前みたいに普通にするだけでも十分というか、ルディをじっくり気持ち良くしてあげたいというか……」
「ま、満足出来てないんじゃなかったんですか?」
「へ?」
「だって、いつも私の方が、シルフィよりも先にばてちゃうから……」
そう言うとシルフィはキョトンとして、少しだけ不機嫌そうに表情を変えた。や、やらかしたか? やっぱり別れを切り出されるか?
「もしかして、それで無理してたの?」
しかし、シルフィの口から出たのは違う言葉だった。
恐る恐る頷いて肯定すると、彼はハァとため息をついて呆れたように言葉を続けた。
- 25新手のルディ子スコり隊員22/05/08(日) 01:51:00
「なら、それはとんだ勘違いだよルディ。毎日こんなにか、可愛いお嫁さんを抱いて、満足出来ない訳が無いじゃないか。
そうじゃなくて、ボクはルディに無理をして欲しくないだけなんだよ。ルディはもっと自分のことを大事にしてよ」
シルフィは両手でほっぺたをムニっと抑えてきて、私が顔をそっぽに向けないように抑えた。シルフィの端正な顔立ちに至近距離から見つめられた私が、自分の盛大な勘違いに気付いた上でできる返事は一つだけだった。
「ひゃ、ひゃい……」
「うん、分かったならよろしい」
シルフィは一転してニコっと笑うと、そのまま頬に手を添えてキスをしてきた。
「ん……」
数秒間の口づけを終えると、シルフィは思い出したかのように付け加えた。
「あ、それと明日はボク休みだから。
さっきはああ言ったけど、やっぱり今夜は寝かさないよ」
「え……きゃぁ」
その言葉を皮切りに、優しかったシルフィはオオカミに変貌した。
ただし、執拗に私のことを気持ちよくしようとする意志だけは感じられたので、私はされるがままに一晩を明かした。
まあなんだ。
シルフィには勝てなかったよ……。
- 26新手のルディ子スコり隊員22/05/08(日) 01:51:33
- 27二次元好きの匿名さん22/05/08(日) 01:56:48
やっぱシルフィって天使だわ
- 28新手のルディ子スコり隊員22/05/08(日) 02:39:22
- 29二次元好きの匿名さん22/05/08(日) 02:44:25
素晴らしいですわね
- 30新手のルディ子スコり隊員22/05/08(日) 04:07:14
ss書きたいけどお題とか募集してみようかしら…
よければ何か書かせてください
あ、自分はアルスクリス等子供たちの解像度はちょっと低めなので、シャリーアグレイラット家の面々は大人組+ノルンアイシャだと助かります
学園編メンバーもたぶんいけるはず
お題は2つくらいにしようかな
これから寝るので起きた時を楽しみにしてるね - 31二次元好きの匿名さん22/05/08(日) 05:24:56
- 32二次元好きの匿名さん22/05/08(日) 10:47:32
- 33新手のルディ子スコり隊員22/05/08(日) 11:02:04
- 34二次元好きの匿名さん22/05/08(日) 13:16:29
- 35二次元好きの匿名さん22/05/08(日) 18:03:05
しかし昔のスレかぁ…懐かしいなぁ、一瞬流行ってたルディ罵倒ミリス教徒
- 36新手のルディ子スコり隊員22/05/08(日) 20:27:18
ルディ子罵倒ミリス教徒は命と引き換えに曇るルディ子を見せてくれる貴重な存在だよね
お題1個めなんとか出来たけどどうなんだろうこれ
咎めるエリスは書けなかったな…
お題に沿って書くの思ってたより難しい
それでは聞いてください。
『オルステッド戦準備編』
※3嫁TS エリスとの子供はアルスのみ、ルディ子早産の呪いあり
- 37新手のルディ子スコり隊員22/05/08(日) 20:28:08
「オルステッドを殺してよ」
ヒトガミは不気味な笑みを浮かべながら、そう言った。
---
その会話から1ヶ月が経過して、私は家族を守るために準備に取り掛かっていた。
準備。そう、オルステッドを殺す準備だ。
アルスにルーシー。二人を産んで母親になった私が、人を殺す、準備……。
考えただけで吐き気を催してしまうが、そうしないと家族がヒトガミに殺される。未来から来たロキシーが言っていたじゃないか、奴を疑え、でも敵対してはいけないと。今敵対を避けるためには、オルステッドを殺す方針で動くしかない。
あのオルステッドを殺せる可能性なんて万に一つも思い浮かばないから、どう頑張っても返り討ちにされてしまいそうだが……。ああ、でも未来のロキシーの話じゃ今の私は妊娠しているんだったか。そうすると、今お腹に居る子供は、母親の顔を知らずに育つことになるのか。それはなんというか、嫌だな。……よし、できることは全てやろう。 - 38新手のルディ子スコり隊員22/05/08(日) 20:29:14
---
魔導鎧の製作に仲間探し、戦闘方法の模索。
2つ目は保留するとして、魔道鎧の製作は方向性が見えてきた。鎧の具体的な形や性能も定まってきたことで、戦闘方法の模索も進んでいる。妊娠しているからあまり派手に動くことは控えているが、頭の中でシミュレーションするだけでも違ってくるだろう。
他にも、出来ることがあれば思いつく端から取り掛かった。魔道具を探したり、ナナホシに協力を取り付けたり。アリエルにも、懇意にしている裏家業の集団を紹介してもらった。もちろんシルフィには内緒で。
「だからって俺に同伴を頼まないでくれ……シルフィにバレたら恨まれる」
「そう言わないでくださいよ、可愛い従姉妹からのお願いですよ?
アリエル様を信用してない訳じゃないんですが、どうにもその手の連中には良い思い出がなくて。後ろで睨みを効かせてくれるだけで充分なので」
「まったく……」
頭痛を堪えるような仕草で頭を抱えると、ルークはため息をついた。
「さもないと入学した頃に口説いてきたことをバラしますよ、ルークお兄ちゃん?」
「その呼び方はよせ。それにアレはシル……いや、何でもない。分かったよ」
ぼやきながらも付き添いを承諾してくれたルークを伴って、私は暗殺用の毒を購入することに成功。物が物なので、間違って家族が手を出さないように家の地下室で厳重に封印をして保管した。家にはアイシャとリーリャ、ゼニスが居たが、買い物帰りにたまたま出会ったルークに荷物持ちをしてもらったという体だったので怪しまれずに済んだ。
「それにしても……媚薬まで買う必要はあったのか? お前、妊娠しているんだろう?流石にこんな時まで盛るのはやめた方が……」
帰り際、ルークを見送りに庭先まで着いて行くと、彼はとんでもないことを口にした。何か勘違いをしてらっしゃる。確かに否定はしないが、コイツの中で私はどんだけビッチだと思われてるんだろう。流石の私でも妊娠中にハッスルしようとは思わない。オルステッドの体調を狂わせるためなら何でも使おうと思っただけなのに。
- 39新手のルディ子スコり隊員22/05/08(日) 20:31:08
「違います。この子が産まれるまでは安静にするに決まってるじゃないですか。アレはオルステッド用です」
「は?」
「奴はとんでもなく強いので、なりふり構ってられません。使える物は何だって使います」
「お前……」
ルークは私の殺意の高さに引いたのか。言葉を失って私の顔をマジマジと見つめると、諦めたように再度ため息を付いた。
「……まぁ、お前なら有効な手段の一つではあるか。だがな、シルフィとお前の友人として言わせてもらうが、その手は出来れば使って欲しくないぞ」
「? あ、それと念押ししておきますが、今日の件は内密でお願いしますね?」
ルークの言っていることの意味はよく分からなかったが、最後にそう伝えるとルークは「何を言っても無駄か」みたいに苦虫を噛み潰したような顔をして我が家を後にした。何なのよ、もう。
- 40新手のルディ子スコり隊員22/05/08(日) 20:31:47
---
それから3ヶ月後、ちょうど魔導鎧の完成が近づいてきたのと同時期に、私は元気な女の子を出産した。
名前はララ。ロキシーとよく似た、綺麗な青髪の女の子だった。
呪いの影響で相変わらずの早産だったが、母子共に健康状態に問題はなし。私の方は一週間もすれば体調が戻るだろう。これも呪いの影響らしいが、特に困る事でもないので良いだろう。
「ルディ、ありがとうございます」
「もう、ロキシーったら。こういう時は『でかした』とか『よくやった』とか、もっと堂々としててくださいよ。私の旦那さんで、先生でもあるんですから」
「そ、そんなこと言って偉そうじゃありませんか? 大変だったのはルディで、僕はほとんど何もできなかったのに……」
「そんなことないです。先生には色んなものをもらい、何度も何度も助けてもらいました。その上、子供まで授かったんです。偉そうだなんて思いませんよ」
「じゃあ……よ、よくやった」
「ふふ、当然です」
そう言って撫でてくれる手が心地良い。
シルフィも、自分の嫁が夫の一人とは言え他の男の子供を産んだことには何か言いたい事があって当たり前のはずなのに、生まれたてのララを見て「二人によく似てて可愛いね」とアイシャたちと笑っていた。本当に、彼の器の大きさには頭が下がる。こんなに幸せで良いんだろうか。その内バチが当たるんじゃないだろうか……ああ、そうだ、オルステッドを殺さないといけないんだったな。
生きて帰らないと今いる家族にも申し訳ないが、母親の顔も知らずに育つことになるララが可哀想だ。頑張ろう。 - 41新手のルディ子スコり隊員22/05/08(日) 20:32:57
---
なんて思っていたら、しっぺ返しは意外にも早く訪れた。
一週間が経ち体調も戻ってきた頃に、目の前でニコニコしながら薬品の入った瓶を証拠品として突きつけるシルフィがそこにはいたのだ。隣にはジト目で責め立てるような視線をくれるロキシー。二人に促されて、私はリビングのテーブルの前に座らされた。えっと、どうしてこうなった。
「ルークから聞いたよ、ルディ。アリエル様のツテで色々とお薬を買ったんだって?」
どうやらルークがチクったらしい。あいつめ、昔私を口説いてきたことをシルフィに知られても良いんだろうか。だが、その件はひとまず置いておこう。まずはニコニコしながらも怒っているのが丸分かりなシルフィをどうにかしないと……。
「え、ええ、まあ。オルステッドにも毒薬は有効かもしれないので……」
「それは良いよ。ルディがそうするって決めたんなら、ボクもツテを使ったことには文句は言わない」
「な、なら」
「でもこれはなに? 媚薬だよね? こんなものどうするつもり?」
どうするつもりって。ルークから聞いたならその辺の事情も分かってくれてるんじゃないのか?
「ルークから聞いてるんでしょう? オルステッドに使うんですよ」
もはや隠し立てしても良いことはないと思い何の気なしにそう言うと、シルフィがテーブルをバンと乱暴に叩いて色めきだった。
「君は! どうしてすぐそうやって自分を軽く見るんだ!?
自分のことを大事にして欲しいってボク言ったよね!?」
いつもは穏やかなシルフィの剣幕に、思わず身体がビクついてしまう。
最近は男に対する苦手意識もだいぶなりを潜めてきたと思ったが、こういう突発的なのは心臓に悪い。相手がシルフィだからまだマシだが。
「あっ、ご、ごめん大きな音立てて……」
「う、ううん、大丈夫」
- 42新手のルディ子スコり隊員22/05/08(日) 20:33:43
それにしても、さっきから何だか話が噛み合っていない気がする。
オルステッドと戦うことについては了承してくれたはずなのに、何だって今頃シルフィはこんなに怒ってるんだ?
そんな疑問が顔に出ていたのだろう、今度はロキシーがやれやれといった仕草をした。
「シルフィが怒るのも無理はありません。
ルディ、今回は流石に僕も夫の1人として口を出させてもらいますけど。
いくら相手が七大列強だからと言って、媚薬を使って色仕掛けまでするのは許しませんよ。ルディは、み、魅力的ですから、あるいは隙の一つも作れるでしょうが……シルフィの言う通り、自分を軽く扱うのはやめなさい」
「へっ?」
ロキシーがなんか見当違いなことを言っている。
シルフィもこれには呆気に取られて……は、いない。
え? そういう話だったの?
私がオルステッドに色仕掛け? 一体いつそんな恐ろしい話が……。
『その手は出来れば使って欲しくない』
3ヶ月前、ルークが言い残した意味不明な文言が頭に過ぎる。そういえば確か、媚薬を使うと言ったら変な反応をされたんだよな。……まさか。
「あの、ちなみにルークからはなんて聞いてます?」
「ルディがオルステッドを誘惑してでも倒そうとしてるって……」
「誤解です」
私は速やかに釈明をした。
- 43新手のルディ子スコり隊員22/05/08(日) 20:36:33
---
「なぁんだ、そういうことだったんだね」
「それを聞いて安心しました」
「誤解が解けて何よりです」
結局は、オルステッドにはどんな手を使ってでも勝つつもりだと言ったのをルークが違う意味で捉えたのが原因だった。だが、これで誤解は解けた事だし二人の夫が危惧する寝取られ的な展開は無いと分かってもらえただろう。
「じゃあ、その媚薬は返してもらいますね」
「あ、それはダメ」「それはダメです」
「あれ?」
なんでよ? そう思って2人を見ると、揃いも揃って呆れた顔をされた。
「やっぱり分かってないじゃないか。あのね、ルディにそのつもりが無いんだとしても、媚薬で興奮したオルステッドに何されるか分からないのは変わらないんだからね? これは没収します」
「それと、シルフィと話し合ったのですが、やはりルディ1人に行かせるわけにはいきません。僕たちが妻を一人で危険な目に遭わせる筈がないでしょう?」
「で、でも、もしもの時は、二人に子供たちの面倒を見てもらわないと……」
「もしもの時があってたまるもんか。3人で無事に帰ろう? ルディ」
「そのためにも、僕たちが一緒に行くのですよ」
そう言うと、二人は徐に立ち上がって、私の隣に移動してきた。
かと思うと、両脇を抱えられて強制的に立たされてしまう。捕獲された宇宙人みたいな格好で、リビングにいたアイシャと目が合うと苦笑いされた。
「というわけで、行こっか」
「ええ」
「え? ちょっと2人とも、どこへ……?」
「媚薬が余るからね。勿体無いから、今から使っちゃおう」
「ルディはまだ自覚が足りないみたいですからね。お仕置にちょうど良いでしょう」
「えぇー……」
- 44新手のルディ子スコり隊員22/05/08(日) 20:37:07
この間出産したばかりだというのに、そんなことをされたらまた出来てしまうとか考えないんだろうか、この2人は。
……まあ、そう考えながらもまったく嫌な気はしていない私も私だが。媚薬なんか使われて、どれ程めちゃくちゃにされてしまうんだろう……。
そう思うだけで、2階の寝室に着く頃にはすっかりと身体の準備が整ってしまっていた。
---
「ってこともあったなぁ」
「……シルフィ、その媚薬はまだ余ってるか?」
「え? うんまあ、流石に全部は使いきれなかったから、あと少しだけ残ってるけど」
「俺にも使わせてくれ」
「……言っとくけど、ボクたちはまだ君を完全に許した訳じゃないからね?
ルディを助けてくれたし、お陰でボクたちも命拾いしたけどさ」
「そうですよ。ルディがどうしてもと言うから結婚を許しましたが、そう何回もエリオットに抱き潰されるルディを見て穏やかではいられません」
「……悪いと思ってる」
「ハァ。……まあ、どうしてもっていうなら、条件付きで許可しないでもないよ」
「条件?」
「うん。ボクかロキシーが歯止め役になって、一緒にルディを気持ちよくするんだ。それで良いなら」
「お、お前らと一緒に、か?」
「嫌ならこの話はなしです。あの媚薬はこっちで使わせて貰います」
「わ、分かったよ……」
その日の夜、グレイラット邸では女主人が悲惨な目に遭いながら悦んでいたという。
とある妹メイドは、響いてくる嬌声を聞きながらその後始末を憂いていた。
- 45新手のルディ子スコり隊員22/05/08(日) 20:41:07
- 46新手のルディ子スコり隊員22/05/08(日) 20:47:20
- 47二次元好きの匿名さん22/05/08(日) 21:00:19
- 48二次元好きの匿名さん22/05/08(日) 23:12:15
長いな…すげえ、というかなんでこのスレss作家が釣れまくるの、というか産むの…
ふと思ったが媚薬魔法(子作り用途)とかは、普通に秘匿でありそうよね。なんであの家はあんなに安定して子沢山なんだ…→秘伝魔法のおかげ!みたいな - 49新手のルディ子スコり隊員22/05/09(月) 01:13:10
- 50新手のルディ子スコり隊員22/05/09(月) 01:13:43
『前略 エリオット様。
ルーディア・グレイラットです』
剣の聖地での修行を終えたエリオットの元に、1通の手紙が届いた。
差出人の名前はルーディア・グレイラット。その名前を確認するや否や、エリオットは普段の人を寄せ付けない剣呑な雰囲気を一転させて、喜んだ。その喜びようと言ったら飼い主に尻尾を振る犬のようで、仮に尻尾が付いていたら空を飛べてしまうくらいブンブンぶん回していた事だろう。
そんな様子を見た修行仲間のニナ・ファリオンとジノ・ブリッツ、イゾルテ・クルーエルの3人は、「これがあのエリオット……?」と我が目を疑った。そして同時に、ルーディア・グレイラットはエリオットの妄想の産物ではなかったのか、と驚きもした。
「私が読み上げましょう」
文字の読めないエリオットに代わり、水王イゾルテが文面に目を走らせた。
イゾルテは最初こそスラスラと手紙を読み進めていたようだったが、次第にその表情は険しくなっていき、途中で涙を零し、やがてエリオットに殴りかかった。
「何すんだよ!」
「それはこっちの台詞です!」
ひょいと危なげなくそれをかわしたエリオットに、イゾルテは親の仇を見るかのような目を向けた。ニナとジノは彼女の豹変に泡を食いながらも、きっと手紙に書いてあった内容が原因に違いないと察して、イゾルテが説明するのを待った。
「あなた、このルーディアという子を守るために修行しに来たんじゃなかったんですか!?」
「そうに決まってるだろ!」
「ならこれは何なんですか!」
パシィッと手紙が突きつけられる。
が、エリオットには文字が読めない。痺れを切らしたニナがイゾルテを促して音読させると、エリオットの顔は打って変わって真っ青になっていった。ニナとジノにとっても、当事者ではないにしろ眩暈がするような内容がそこには綴ってあった。
- 51新手のルディ子スコり隊員22/05/09(月) 01:14:11
初めてを捧げて一緒になれると思っていたら、エリオットに捨てられて心に傷を負った事。
別れた時にはエリオットの子供を妊娠しており、一人で冒険者をしながら子供を育て、更には行方不明の母親を探していた事。
縁あって入学した大学で幼馴染と再会し、結ばれた事。
そのシルフィアスという幼馴染はエリオットの子供──アルスのことも受け入れてくれて、今は2人めの夫となった師匠・ロキシーも家族となって暮らしている事。
今でもあの時のことは忘れておらず、正直に言うとエリオットのことが怖い事。
それでも、龍神オルステッドに挑むに当たって、エリオットの助力が必要な事。
その全てが読み上げられた後、エリオットは放心していた。
「子供……俺と、ルーディアの……? 一人で育てた……?」
「率直に言って貴方は最低の男です。このルーディアも夫が2人もいるのは褒められたことではありませんが……貴方に受けた仕打ちを考えれば、支えてくれる方々が居たのは不幸中の幸いでしょう」
「ねぇ、そのルーディアって子、貴方より年下なのよね?
別れたのが5年前……ってことは、えっと、13歳で1人で子供を産んで、育ててたってこと、よね……」
「うわ……」
北方大地は厳しい土地だ。寒くて治安もあまり良くない地域だってある。そんなところに、自分はルーディアを残してきた。
エリオットにとってはずっと美しい記憶として残っていた彼女との初夜が、ルーディアにとってはトラウマものの最悪な初体験となっていた事実を突き付けられて、エリオットは愕然とした。
「…………」
「どうするんですか、エリオット」
「…………」
「ちょっと? 何か言ったらどうなのよ」
「…………」
「エリオットさん……?」
「よし、死のう」
- 52新手のルディ子スコり隊員22/05/09(月) 01:14:52
感情の一切が抜け落ちてしまったかのような声と共に、エリオットは、剣神ガル・ファリオンをも打ち倒したその腕前で、目にも留まらぬ速さで剣を抜いた。剣神の地位に興味が無かったためにその階位は剣帝ということになっているが、やはりその抜刀にはその場にいる同輩の誰もが反応できなかった。辛うじて、前兆を僅かに察知したイゾルテが抜刀の初動に気付くことが出来たが、動くことが出来なかったのは同じだった。
その場に水神レイダ・リィアが居なければ、エリオットは迷いなく自分の首筋に当てた剣で自害していた筈だった。
しかし、こちらもいつのまにか抜刀していたレイダの剣が、エリオットの自刃を阻んでいた。
「まったく、剣神流にしたってちょいと性急が過ぎるんじゃないかねぇ?」
冷や汗を垂らしながら、老齢の達人は諭すように言葉を続ける。
「そのルーディアって子は龍神に挑むからってあんたに手紙を寄越したんじゃなかったのかい? それを放っぽって逝こうとするなんざ、何のためにあたしが水神流を叩き込んでやったと思ってるんだい」
それを聞いたエリオットは、しばらくそのまま動かなかった。
そして、やがてゆっくりと剣を降ろすと、抜刀した時が嘘だったかのような鈍重さで納刀した。
「……アンタの言う通りだ」
ポツリとそう呟いたかと思うと、エリオットの瞳には光が戻っていた。
全体的に無表情で、顔色が真っ青なのはそのままだったが、ひとまずは自殺を思い留まったのだとその場にいる面々は理解した。
「待たせたな……ん? 何があった」
馬を選んでいたギレーヌがやってきた。彼女はその場の異様な空気を敏感に察知すると、エリオットを怪訝な目で見た。
「……エリオット?」
「ギレーヌ。あんたの弟子は大馬鹿だよ。せいぜい旅の間、死に急がないように手綱を握っておくことさね」
「水神様、一体何が……」
手紙の内容と併せて一連の出来事をニナが伝えると、ギレーヌもまた真っ青になった。
- 53新手のルディ子スコり隊員22/05/09(月) 01:15:43
---
魔法都市シャリーアに向かう道すがら、エリオットとギレーヌは情報を集めながら旅路を進んでいた。酒場で休憩を挟む度に、冒険者と思しき連中を捕まえては「ルーディア・グレイラットを知っているか」と話しかけたのだ。すると、5年ほど前の古い話ばかりだったが、すぐに目撃情報は集まった。
『泥沼』のルーディア。
無詠唱魔術を使うAランク冒険者で、固定パーティに属さない凄腕の魔術師。
幼いながらも歴戦の身のこなしで、はぐれ赤竜を単独で撃破した逸話を始めとして活躍のエピソードには事欠かない様子だった。
エリオットとギレーヌは相変わらず青い顔をしていたが、ルーディアの活躍を聞くたびに誇らしくなり、そして同時に少しずつ元気を取り戻していった。
だが、情報を集めるにつれて、良くない話も耳に入ってくるようになった。
それは、悪評や誹りということではなく、『可哀想な少女』として語り草になっていた、聞いているだけで胃が痛くなるようなルーディアの痛々しい様子の情報だった。
- 54新手のルディ子スコり隊員22/05/09(月) 01:17:15
曰く、性的な暴行を受けた後のような風体で泣きながらパーティを解散していた。恐らく野盗にでも襲われてパーティが壊滅したのだろう。
曰く、この辺りで一番強い酒で飲んだくれて、すぐにでも死にそうな顔をしていた。酒場のマスターによれば、それくらい強い酒じゃなければ味がしないのだと言っていた。
曰く、自身もまだ子供と言える年齢なのに、若くして産んだ子供を抱えながら宿屋を叩き出された。夜泣きを上手くあやせなくて、寒い夜に一晩中外で子供を温め続けたとか。
曰く、曰く、曰く……。
この手の話は探せば探すほどいくらでも出てきた。それを聞くたびに、ギレーヌもさることながら、エリオットはより一層生気が抜けていった。
「俺は、ルーディアになんて事を…………」
後悔してももう遅い。
情報を集めれば集めるほど、エリオットは自責の念に駆られていた。
何度も迷った。
自分はこのままのうのうとルーディアの前に現れても良いものか、姿を見せる前に彼女の知らない所で死んでおくべきではないのか、と。
しかし剣の腹を首筋に押し当てる度に、水神の言葉が脳裏にチラついた。
それでもルーディアは自分に助けを求めてきたのだ、と。
エリオットは何度も絶望感に打ちひしがれて、その度に何度も思い留まった。
そして、最終的には、自分の命の沙汰はルーディア次第だという結論に落ち着いた。生きるにしても、死ぬにしても、まずはルーディアを助けてからだ。
そのためにこの5年間、剣の腕を磨き続けたのだから。
魔法都市シャリーア。
自分が焦がれた想い人のいる街まで、あと少し。
エリオットは歩みを早めた。
- 55新手のルディ子スコり隊員22/05/09(月) 01:21:33
- 56新手のルディ子スコり隊員22/05/09(月) 01:36:36
ひとまずss欲が満たされたので何か雑談したいなぁ!
ルディ子の可能性を模索したい
語られてない概念何かないかなー - 573422/05/09(月) 04:17:17
34です。
エリオット曇らせ!
最高でした!!
自分がルディを曇らせたことを知って曇るエリオット…!
美しい! - 58二次元好きの匿名さん22/05/09(月) 05:35:35
やってることがパウロと一緒だからなぁ。ギレーヌの後悔ヤバそう。
ってか、原作でもギレーヌはチラッとでもパウロの所業思い出さなかったんだろうか……男女逆だから気づかなかった? - 59新手のルディ子スコり隊員22/05/09(月) 09:49:07
- 60新手のルディ子スコり隊員22/05/09(月) 10:44:43
あとTS世界線でもギレーヌ→ルディ子は優秀な先生って評価だろうから、
ギレーヌがこれで良かったのか?って問いかけてもルーディアを守れるようになるためだ、書き置きも残してきたから大丈夫、でギレーヌは納得してしまいそう
お互い好き同士では致したのは分かってるし、主観だとパウロしてることにはなってないから……
なお書き置きの内容は確認しない模様
- 61二次元好きの匿名さん22/05/09(月) 12:48:10
若い頃のギレーヌも、パウロとゼニスが結婚するって聞いて捨てられた気分になったのだろうか
…見たい - 62新手のルディ子スコり隊員22/05/09(月) 13:00:13
発情期にはパウロに尻尾を振ってたって話だし、ゼニスのことも仲間として普通に好きだったろうから、曇らされてるやろなぁ……
その上黒狼解散後はうまくやっていけなくて、野垂れ死にしそうになってるところをボレアスに拾われたからな……
作中描写されてないだけで心情を考えると過酷よね
- 63二次元好きの匿名さん22/05/09(月) 13:08:41
ボロ沼「何で私からエリオットを奪ったんですか?母様に父様を取られた仕返しですか?」
ギレーヌ「…」
ボロ沼「その後は既婚者のフィリップ様に取り入って…しかも今度はその息子と…恥ずかしくないんですか?」
…こんなこと言わないか - 64新手のルディ子スコり隊員22/05/09(月) 13:14:31
- 65新手のルディ子スコり隊員22/05/09(月) 13:20:09
概念おりた
平日の真昼間、それも月曜からこんなこと言うのも何なんだけど
新婚期オナ猿ルディ子概念を提唱したい
5歳までは前世との性差に戸惑ってるのと身体が未成熟だからそういう気分にならないし、家庭教師〜魔大陸転移〜帰還まではやること多すぎるのと精神的な余裕がないからそんな暇がない
やり捨てダイナミック後〜学園編では子供がいるしトラウマから性的なことに対する忌避感が凄そう
シルフィと結ばれた後にやっと精神的にもスケジュール的にも余裕ができるから、シルフィが仕事でいない夜はシルフィの匂いが染みついた服とか布団とかで致してる……みたいな
今までほぼほぼ未開発だった快感に味を占めて、一人で致しまくって蕩けきってるところにシルフィが帰ってきてそのまま襲われるんですわ
女の絶頂は男のウン倍は気持ちいいらしいから絶対にどハマりする
シルフィアスくんだと甘々に愛される女の悦びを教えてもらうことになるし、シルフィエットだと女の子の身体の気持ち良いところ教えてあげるね……しそう
いかがだろうか - 66二次元好きの匿名さん22/05/09(月) 14:25:35
おな猿同士でお似合いですねロキシー先生!
- 67二次元好きの匿名さん22/05/09(月) 15:11:33
- 68二次元好きの匿名さん22/05/09(月) 17:49:48
どうでもいい上下品かもしれないが、ロキシー♂ってルディ全身舐め回すとか髪先スンスンしたりとかフェチっぽいことしそうよね
- 69二次元好きの匿名さん22/05/09(月) 18:39:02
めっちゃチュー好きそうだよね
- 70二次元好きの匿名さん22/05/09(月) 19:52:52
ちゅーをしようとする顔とか態度の可愛さに悶えるのがシルフィなら、最中の音とか唾液混ざり合う背徳感とかに興奮しそうなのが先生よね
- 71変態の同胞22/05/09(月) 20:28:07
なんかあたらしいSS職人も来てるし凄く久々に描いたの投下―、マシュマロ焼きアイシャ&ルディ覚えてるのいるのだろうか
- 72変態の同胞22/05/09(月) 20:28:55
ぱちぱちと火が燃えて、甘い香りが漂う
ぼやーっとした目で揺らめく火を見つめていると不思議と心が安らいでいろんな重しが消えていくように楽になるのは何なんだろうなぁ、何かそういう研究とか効果とかありそうだけれども名前を付けるのも無粋なような気もする
そんなとりとめのないことを考えていると串にさして炙っていたマシュマロが良い感じに焼き色が付いた、食べごろだ
「はい」
「ありがと」
隣で同じように座っているアイシャに串を差し出すとふぅふぅしてからもくっと食べて、新しいマシュマロを刺して暖炉の前に戻す。交互だから次は私だ
(なんでこんなことしてたんだ?あぁそうだ、なんとなーく暖炉あるならやってみたいなってなって、女一人ぼーっと座ってるだけとかあまりにも絵面とか寂しいからアイシャ捕まえて・・・)
ぼんやりと考えているとすっと砂糖の焼ける甘い香りとともに綺麗なきつね色にまんべんなく焼けたマシュマロが目の前に来る。アイシャ上手だなぁ
「ん」
「ありがとう、おいしい」
食べ終わったら軽く拭ってまた新しいマシュマロを刺して暖炉の前に戻す、一つ一つなのはなんかこう・・・風情というか、複数立てたら焦がしそうだからというか・・・
(次は果物も焼いてみようか、りんごとか。アラザンみたいな砂糖用意するのも良いなぁ・・・あ、焼けた)
「ほい」
「うまうま、ありがと」
考え事が始まっても変な方向に行く前にマシュマロが焼けて中断して、気づいたら消えている。そんなことを繰り返しているとアイシャがうとうとしだした
(珍しいな、アイシャがこんな隙だらけに。ふあ、わたしも眠い・・・)
暖炉、寝落ちるまえに消さないとなぁ・・・ぼやっと眠気に侵食された頭で一応の始末を考える - 73変態の同胞22/05/09(月) 20:29:32
「ウォ・・・ふあ、ウォータ、ぁふぅ」
眠いからぼやけた頭で水を掛けようとするも・・・あくびで止まる、我ながらどんだけ眠いのか
うつらうつらする中で消さなきゃという思いと、けどこの眠気を振り切ったら心地よさは逃げるんだろうなという思いが相争う。けど私はお姉ちゃんなのでアイシャの為にもきっちり始末を・・・
そんな風にうごうごとしていると白い指先がすっと目の前にきてパシャリと火を消す。あぁ、安心だ
毛布に包まれた私の意識はあっさりと闇に飲まれて行った
「おや・・・すみなさい・・・あいしゃ、しる・・・くぅ」
「うん、お休み、ルディ」
目の前で可愛らしく寝息を立てるルディと、仲良さげに一緒に寝ているアイシャちゃんについ唇がほころぶ
(二人とも、いっつも忙しそうだったからなぁ、うん。良いなぁこういうの)
毛布に包まれたルディの膝裏と首に腕を入れて、起こさない様にと気を使いつつ持ち上げる。このままだと風邪をひいてしまうしベッドに運んであげなければ
「ノルンちゃん、アイシャちゃんはお願いね」
「はいはい」
一緒に眺めていたノルンちゃんに妹の面倒を任せ、夫婦の寝室にルディを運ぶ。何とも力の抜けた幼い寝顔だ
とさりとベッドにルディを横たえ、改めてじっくり顔を見ていると愛おしさが抑えられず唇を額に落とす、我ながら気障だ
(小さいなぁ・・・この小さな体で普段あんなに頑張って・・・うん、良いなぁ、ほんとに)
すやすやと安らかに、何も心配せずに力の抜けた子供のような寝顔のルディを最後に一撫でして、僕自身もベッドに入る
(今日は、いい夢が見れるだろうな、ブエナ村の・・・)
翌日、起きてきたルディは寝落ちして後始末全部やってもらうとか子供みたいなことをってすっごく照れて恥ずかしそうで可愛かった。そんなこと言わずに僕に甘えた姿見せてくれていいんだよルディ?僕も幸せだし - 74新手のルディ子スコり隊員22/05/09(月) 20:29:46
ロキシー♂先生は何でこうもねちっこいというか変態チックなのが似合うんだろうね
- 75新手のルディ子スコり隊員22/05/09(月) 20:45:50
初めてリアタイでss投稿されるの見れて感動してる!!
マシュマロ焼いて眠くなるルディアイシャ良いなぁ - 76新手のルディ子スコり隊員22/05/09(月) 20:47:36
人形作ってもらって叫ぶザノバの気持ちになった
- 77二次元好きの匿名さん22/05/09(月) 20:58:52
- 78新手のルディ子スコり隊員22/05/09(月) 22:13:07
ありがとう!!
- 79二次元好きの匿名さん22/05/09(月) 23:25:37
- 80二次元好きの匿名さん22/05/10(火) 00:03:13
このレスは削除されています
- 81二次元好きの匿名さん22/05/10(火) 00:04:53
ノルンちゃんはアイシャに対する姉属性とルディアに対する妹属性の両性質を持ち合わせていて最高ですわね……
- 82新手のルディ子スコり隊員22/05/10(火) 04:27:10
唐突だけど、流れで3姉妹を書きたくなった。
それでは聞いてください。
『風邪っぴき』
※妹組シスコン、ゼニス救出前 - 83新手のルディ子スコり隊員22/05/10(火) 04:28:33
姉さんが倒れた。
生徒会室の前で会ったシルフィさんにそう聞いて、私は放課後の予定を全てキャンセルする事に決めた。幸い今日の授業の課題は少ししか出ていないし、予定と言っても友達と文房具を見に行くくらいのことだから、迷うことはなかった。珍しく忙しくない1日になりそうだと思っていたけれど……きっとこれは、ミリス様のお導きだ。
最近は何かと理由を付けては10日に一度帰宅する約束を守ることが出来ていなかったから、姉さんに顔を見せに行くべきだという事なのだろう。
シルフィさんはただの風邪みたいだと言っていたけれど、心配だ。
風邪には解毒魔術が効かないし、最近は季節の変わり目だからか症状が悪化してしまいやすいと言う話も聞く。姉さんのことだから、アイシャが止めるのも聞かずに無理をしてしまうかもしれないし……とにかく、消化に良さそうな食べ物を買って帰って、看病しよう。アイシャだって、家事とアルス君のお世話をしながらじゃ大変なはずだ。別にアイシャが大変だろうと構わないけど、それで目を離した隙にでもアルス君に何かあったらそれこそ大変だ。何より、姉さんが充分に身体を休められなくなるのは嫌だった。ここは私がしっかりしないと。
学校を出る時には、アリエル様の護衛で家に帰ることのできないシルフィさんが申し訳なさそうにしていた。それは仕方がないことだと思う、だから私が行くのだ。
「まま……おふとんいこ?」
「ね、アルス君もこう言ってるんだからお姉ちゃんは寝ててよ、しっかり休まないと治らないよ!」
「大丈夫だよ、一晩寝たらかなり良くなったから……あ、おかえりノルン」
家に着くと、案の定姉さんはアイシャに怒られていた。隣ではアルス君がエプロンの端を掴んで引っ張っていたが、姉さんは頭を撫でて困ったように笑うだけだった。
姉さんはああ言っているけど、私を出迎えてくれた笑顔は熱のせいか少し赤らんでいて、足元はフラフラとしていて見ているだけで危なっかしい。玄関の方に出て来る様子を見るだけで、これは明らかに安静にしておくべき状態だと分かった。
- 84新手のルディ子スコり隊員22/05/10(火) 04:29:54
「ただ今帰りました……姉さん、シルフィさんから聞いてますよ。アイシャの手伝いは私がやるから寝ててください」
「え? でもせっかく帰ってきたんだから、ノルンはテレビでも見ながらゆっくり……」
「もう、意味わからないこと言ってないで、はやくお布団に行きますよ」
……熱い。
フラついたままの姉さんを抱き止めると、服の上からでも体温が異様に高くなっていると分かった。目つきはとろんとしていて、少ししんどそうだ。
かなり良くなったなんて嘘っぱちだ、やっぱり姉さんは無理をしていた。
「のーんねぇ、おかえりー」
「ただいま、アルス君。ママにはちゃんとおやすみしてもらうから、安心してね?」
「うん……」
そう言って頭を撫でてあげると、アルス君はホッとしたように小さく笑った。優しい子だ。そんな子供を心配させるなんて、姉さんは本当に自分を大事にした方がいい。
「アイシャ、買い物行けてないよね? 材料買ってきたけど、これで足りるかな?」
「ノルン姉にしては珍しく気が利いてるね……うん、大丈夫そう。ありがとう」
「ひと言余計です……そんな事言ってる場合じゃないか、私は姉さんを寝かせてくるから」
「わかった」
無意識なのだろうアイシャの言葉にカチンときたが、そんなのは姉さんを休ませることに比べたら些細な事だった。背が伸びてきて、そろそろ追い越してしまいそうな程に小柄な姉さんの肩を抱いて、私は2階の寝室に向かった。
- 85新手のルディ子スコり隊員22/05/10(火) 04:31:49
「姉さん、辛いところはないですか? 頭痛とか、吐き気とか……あ、お水はここに置いておきますね」
「うぅん、へいきだよ。ノルンに会えたからもうすっかり体調も良くなって……」
「嘘言わないでください、私に会えたからって何なんですか……ほら、おでこ出してください」
「……あい」
やっと観念した様子の姉さんの額に、水を絞った濡れタオルを乗せる。この人はどうしてこういつもいつも無理ばかりするのだろうか。
「……ごめんねノルン、迷惑かけて」
「そう思うなら早く良くなってください、ちゃんと寝ててください」
「はぁい……んふふ」
「なんですか」
「……久しぶりに帰ってきてくれたなって。ちょっと寂しかったから、嬉しくて」
「……家にはアイシャもアルス君もいるし、シルフィさんだって帰ってくるじゃないですか」
「ノルンに会いたかったんだよ」
「う……最近ちょっと、忙しくて……ごめんなさい」
姉さんはずるい。そんな事言われたら、自分がすごく冷たい事をしていたように思える。実際、あまり約束を守れていなかった事は悪いと思うけど。
「仕方ないよ、ノルンも一生懸命がんばってるんだもんね……」
そう言って、姉さんは腕を伸ばして私の頭を撫でた。姉さんに撫でられるのなんて、いつぶりだろうか。優しい手つきが気持ち良い……いやいやだめだめ、私は姉さんを看病しにきたのだ、何を呆けているのか。
「わかりました、分かりましたから撫でないで寝てください……あとでお粥でも作って持ってきますから」
「わぁい、お米だ……ノルンだいすき」
「はいはい……」
作るのはアイシャだけど。
姉さんはお米が好きだ。この辺りではあまり収穫されないが、市場ではたまにサナキアで獲れたお米が出回っているので手に入る時には買い溜めをしている。最近在庫を食べ切ってしまったらしいが、数日前にまた入手することができたとシルフィさんから聞いていた。
- 86新手のルディ子スコり隊員22/05/10(火) 04:32:31
ほにゃりと笑う姉さんは、その内ようやく眠気が訪れたのか、次第に静かな寝息を立て始めた。いつの間にか握られていた左手を掴む力が、少しだけ緩んでいる。
出来ればこのまま手を握って寝顔を見ていたいけれど……濡れタオルを交換したら、アイシャを手伝いに行かなければならない。
せめて眠りが安定するまでと、私は母さんに良く似た顔立ちの小さな姉を見守り続けた。
---
翌日。
看病とお粥の甲斐あって、昼を過ぎた頃には今度こそ姉さんの体調は良くなった。
体温は平熱、食欲も問題なし。
高級そうな果物を抱えたシルフィさんの苦労が無駄になったこと以外は、全てが丸く収まった。アリエル様から、お見舞いの品として持たされてきたらしい。
「ごめんねルディ、側に居てあげられなくて……。ノルンちゃん、アイシャちゃん、看病してくれてありがとうね」
「メイドとして当然のことです!」
「好きでやっただけですから、気にしないでください……こほっ……」
「ノルン……?」
姉さんが回復したことだし、これで安心して寮に戻れる……と思ったら。
「あぁ、やっぱり熱がある……ごめん、絶対私のが感染っちゃったよねこれ」
「いえ、今のはただの空咳なので、一晩寝れば大丈夫……」
「そんなこと言わないでちゃんと休みなさい。学校には連絡しておくから」
「姉さんに言われたくないです……」
「なにおう」
昨日の仕返しとばかりに姉さんに寝かしつけられて、もう一泊することになった。
まあ、シルフィさんが貰ってきた果物が美味しかったのでよしとしよう。
……姉さんと添い寝も出来たことだし。
- 87新手のルディ子スコり隊員22/05/10(火) 04:33:12
- 88新手のルディ子スコり隊員22/05/10(火) 04:35:25
- 89二次元好きの匿名さん22/05/10(火) 09:25:30
弱って人に頼る姿っていいよね…
普段頼らないで強がるのもあって - 90二次元好きの匿名さん22/05/10(火) 17:53:27
- 91二次元好きの匿名さん22/05/10(火) 17:58:21
- 92新手のルディ子スコり隊員22/05/10(火) 18:02:16
エリオットが好奇心で指でつついてチョコ塗れになった指をルディ子がイタズラ半分で舐めてエリオットが他2人から頭叩かれてそう
- 93新手のルディ子スコり隊員22/05/10(火) 19:12:34
- 94新手のルディ子スコり隊員22/05/10(火) 19:13:17
- 959122/05/10(火) 19:22:52
- 969022/05/10(火) 20:06:16
自由にどうぞー
- 979122/05/10(火) 20:19:27
- 98二次元好きの匿名さん22/05/10(火) 20:55:04
- 99二次元好きの匿名さん22/05/10(火) 22:47:07
チョコ…ルディが商品として作るとメイジチョコって名前になりそうだな郷愁も合わさって
- 100二次元好きの匿名さん22/05/10(火) 23:14:13
??「私はミルクチョコレートが好きよ」
- 101新手のルディ子スコり隊員22/05/10(火) 23:44:40
- 102新手のルディ子スコり隊員22/05/10(火) 23:45:44
気まぐれで道具屋を覗いていると、珍しい魔道具を見つけたので買ってみた。
少し大きいものだったが、一緒に来ていたザノバに頼んだところ快く荷運びを引き受けてくれた。流石は安心と信頼のザノバ運輸だ、今後も贔屓にしていこう。
魔道具と合わせて、必要な食材も買った。
嗜好品だし、この世界じゃ少々値の張る買い物になったが、社長から貰った支度金があるから懐は暖かい。甘いもの好きなロキシーあたりはきっと喜んでくれるだろう。
あ、あとアイシャもあれでファンシーなものが好きな節が有るからな。
2人には普段から世話を焼かれっぱなしだから、たまには孝行しないとな、ふふふ。
---
「で、これは何なのかな? お姉ちゃん」
家に帰って早速使ってみようと準備をしていると、洗濯物を終えたアイシャが微妙な顔で聞いてきた。まあ、実際に使っている所じゃないとあまり見栄えの良いものでもないもんな。
「よくぞ聞いてくれたねアイシャ。これはそう、チョコレートファウンテンと言って────」
ドヤ顔で説明。するとアイシャはそれがどういうものであるかを一応は理解してくれたようだったが、相変わらず表情は微妙そうなままだった。
あれ? 思ってた反応と違う。
と、そこで台所からリーリャとゼニスがやって来た。
既に家の中に充満している甘い香りの発生源を、大きめのボウルに入れて。
ゼニスは相変わらず無表情だが、今日は少し機嫌が良さそうだ。もしかしなくても、リーリャと一緒にチョコレートを混ぜてくれていたのだろう。
- 103新手のルディ子スコり隊員22/05/10(火) 23:47:23
「奥様、ご要望の通り準備できました」
「あ、リーリャさん、母さんも。ありがとうございます」
「いえ、これくらい容易いことです……が、こんなに大量のチョコレート、何に使うのですか?」
リーリャから、湯煎で溶かしてもらった大量のチョコレートを受け取る。生クリームは適当な量を混ぜてもらった。
まあ、百聞は一見にしかずと言うしな。見てもらった方が早いだろう。
「これは、こうするんです」
マシンの注ぎ口に液状化した大量のチョコレートを投入して、魔力を込める。
するとマシンは稼働を始めて、ゆっくりとポンプがチョコを吸い上げた。上まで運ばれたチョコがてっぺんから溢れ出すと、今度は重力に従って、滑らかなカーテンを作りながら基部へと落下していく。
そうそうこれこれ。これを見せたかったんだ。
「……ね?」
「うーん……それで、これをどうするの?」
「えっと、こないだのマシュマロがまだ残ってたよね? あれ持って来てくれる?」
「奥様、ここに」
「ありがとうリーリャさん。これを、串に刺して……はい。これに入れてごらん?」
「こう?」
「そうそう、上手上手。ほら、これで出来上がり」
「あ、これで終わりなんだ……」
そう言ってチョコでコーティングされたマシュマロを見るアイシャは、やっぱりどこか微妙そうな表情だ。なんでだろう、あんまりお気に召さなかったんだろうか……。
いや、まだだ。食べれば、食べれば気に入ってくれるはず。そう思ってアイシャに食べるよう勧めてみると、素直に食べてくれた。
- 104新手のルディ子スコり隊員22/05/10(火) 23:47:57
「うん、おいしい」
「……ね?」
「おいしいけど……チョコを塗るためだけならこんな機械要らなくない?大っきくて邪魔だし」
「えっ」
「こ、こらアイシャ!」
大っきくて邪魔だし。おっきくて、じゃま……。
「お母さんもそう思うでしょ? 床掃除する時にどかさないといけないし」
「そ、それは……」
強く否定しないリーリャの反応が全てを物語っていた。
そうか、これ、邪魔になるのか……。
「毎日使うものじゃないだろうし、手入れするのも私たちだよね? 別にそれが仕事だからいいけどさ、お姉ちゃんは少しそういう所も考えて買い物してくれないと」
「……ごめんなさい」
「アイシャ、言い過ぎです!」
「……じゃあお母さんは、別にあってもなくても困らないような物の手入れもしなきゃいけなくなっても文句はないんだ?」
「うっ……それとこれとは、話が違います!」
「違うくないもん!」
ああ、アイシャとリーリャが言い合ってしまっている。私がただの思い付きでこんなものを買ってきたから……どうしよう。横から慰めるように優しく抱きしめてくれるゼニスが居なかったら、泣いてしまっていたかもしれない。
- 105新手のルディ子スコり隊員22/05/10(火) 23:48:32
「何やら良い香りがしますね……何事ですか?」
すると、2階の書斎で仕事をしていたのだろうロキシーがやってきた。彼は言い合う2人とチョコファウンテンマシンを順に見やると、喧嘩の仲裁をしようと2人に近づいて……行くかと思いきや、マシンの方へとフラフラと向かっていってしまった。分かってましたよ、先生。私はそんなところが大好きです。
「ルディ、これは?」
「あ、それはチョコレートファウンテンといって、珍しいので買ってきたのですが……マシュマロとかを、こうして食べるための魔道具です」
「ほう、それは素晴らしいですね。どれどれ……」
ロキシーにフォンデュした串を手渡すと、彼は目を輝かせながらそれを頬張った。
そして、!!、と頭上に感動したかのようなマークを飛び出させると、マシュマロを嚥下してから興奮したように口を開いた。
「おいしい、美味しいですよルディ! チョコと合わせただけでこんなにも美味しくなるとは! 味もそうですが、この魔道具は見た目にも楽しいのが良いですね! 流石は僕の弟子です!」
「せ、先生は分かってくださるのですか?」
「分かりますとも!」
流石はロキシーだ、私の欲しかった感想を言ってくれた。それだけで報われた気分になる。
- 106新手のルディ子スコり隊員22/05/10(火) 23:48:58
「で、あの2人はどうしたのですか?」
「それが、アイシャにこの機械が大っきくて邪魔になると言われてしまって……」
「あっ……な、なるほど……」
説明すると、ロキシーはその一言だけでこの機械の問題点を察してくれたようだった。まあ、そうだよね。ロキシーも家事はしないから気付かなかったようだけど、言われてみればって反応をするよね……悲しくなんかないやい。ゼニスが慰めるように優しく頭を撫でてくれていなければ、泣いてしまっていたかもしれない。
「奥様だってそんなことは百も承知のはずです、きっと何か深いお考えがあるのです! 第一、主人に口答えするとは何事ですか!?」
「さっき『珍しいから買ってきた』って言ってたもん! それにお母さんはお姉ちゃんのことを買いかぶりすぎ! お姉ちゃんだって間違うんだから言ってあげないとダメなこともあるんだよ!?」
喧嘩している2人共が私のためを想ってくれているだけに胃が痛い。
どうしよう、どうしよう、考えなしな私のせいだ。
「ただいまー……あれ? どうしたの?」
すると、子供たちを連れて散歩に出掛けていたシルフィとエリオットが帰ってきた。それを迎えたアイシャはぷんすこしながらシルフィに詰め寄った。
「聞いてよシルフィ兄!」
「うん? どうしたのアイシャちゃん」
- 107新手のルディ子スコり隊員22/05/10(火) 23:49:26
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アイシャから一通りの事情を聞いたシルフィは、うんうんとまるで小学校の優しい先生みたいに頷くと、少し考えてからこう提案した。
「じゃあ、今日だけはもうチョコフォンデュパーティーにしちゃえば良いんじゃないかな? 使い終わったら別の場所に保管することにして、手入れは毎日しなくても問題ないようにすれば良いよ」
「……まあ、良く考えればそうするのが一番良いよね。買っちゃったものは仕方ないし……。お姉ちゃん、強く言い過ぎてごめんなさい」
「ううん、アイシャは私にも駄目なところがあるって分かってくれてたんだよね。私の方こそ、良く考えずに買っちゃってごめん」
お互いに頭を下げると、さっきまでの気まずい空気はもうなくなっていた。本当にシルフィには頭が上がらないなぁ……。
「じゃあ、せっかくだから今日のお昼はご飯と一緒にこれも楽しんじゃおうか。ルディ、マシュマロ以外だと何が良いかな?」
「えっと、ビスケットにクッキー、ウエハース、バナナとかの果物……あとは意外としょっぱいおつまみ系のでも合うと思う」
「では、家にあるものでも大丈夫そうですね。支度をしますので、少々お待ちください……アイシャ、手伝ってくれますね?」
「はぁい」
リーリャとアイシャが連れ立って台所に向かうのを見て、私はホッと胸を撫で下ろした。
- 108新手のルディ子スコり隊員22/05/10(火) 23:49:58
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二人が食材の準備をしてくれている間、子供たちの相手をしながらシルフィとロキシーが話していた。シルフィは似たようなものをアスラ王国にいた頃にパーティー会場なんかで見たことがあるらしかったが、アリエルの護衛、『無言のフィッツ』としての威厳を保つためにフォンデュにはありつけ無かったのだとか。ロキシーが先ほどのつまみ食いを自慢すると、「ボクも早く食べたいな」なんて言っていた。
「これ、どうなってるんだ……?」
「あ、エリオットそれ触っちゃダメっ……」
すると、マシンを興味津々といった様子で眺めていたエリオットが、子供の悪戯みたいにチョコレートのカーテンに指を突っ込んだ。私の静止は後一歩で間に合わず、エリオットの人差し指は既にコーティングされてしまっていた。
「ご、ごめんルーディア」
「まあ、今日は家族しか居ないから良いけど……他の人も一緒の時はダメだからね?」
「わ、わかった」
エリオットは叱られた子犬みたいにシュンとしながら、指先についたチョコレートをどうしたものかと眺めていた。
……そうだ、良いことを思いついた。
- 109新手のルディ子スコり隊員22/05/10(火) 23:51:32
- 110新手のルディ子スコり隊員22/05/10(火) 23:51:57
「……!! ルーディあだっ!?」
エリオットの顔がみるみる赤くなっていったのを見てしてやったりとほくそ笑んでいると、エリオットの頭が激しく揺れた。
見れば、背後から近づいてきていたシルフィの拳が煙を上げていた、ように見えた。
「エリオット……? キミ、昼間のリビングでどういうつもり……?」
「ち、ちがっ、今のはルーディアが!」
「仮にそうだとしても今押し倒そうとしてたろ!? 子供たちもいるのに何考えてるんだお馬鹿!!」
……。わ、私しーらないっ。
シルフィに見つかる前にこっそりと避難すると、そこにはロキシーが居た。
ロキシーは何か悪だくみをするかのような薄ら笑いを浮かべながら、チョコレートファウンテンに指を突っ込んでいた。
「……先生?」
「!? る、ルディ……! あ、いや、これはその……。ど、どうぞ?」
そう言って指先を私に差し出したロキシーは、背後から近づいて来ていたゼニスに気付かず、盛大に頭を叩かれていた。
そんなところも大好きですよ、ロキシー先生。
- 111新手のルディ子スコり隊員22/05/10(火) 23:55:45
以上で終わりです!
予定よりだいぶ長くなっちゃった!
でもいっぱいキャラ動かすの楽しいなぁ! むずいけど!
このあと年月が経って使われなくなったチョコファウンテンは、ザノバによって空中城砦に運び込まれます。
ナナホシにもチョコファウンテンさせてやろうというルディ子の粋な計らいで。
定番の具材だけでなく、日本人ならではの変わり種もフォンデュするので、当然ペ様は「我の分もあろうな」します。
以上現場からお伝えしました!!
- 112二次元好きの匿名さん22/05/11(水) 08:29:06
ちくわすらチョコフォンデュする、それが日本人…
- 113二次元好きの匿名さん22/05/11(水) 13:07:25
- 114二次元好きの匿名さん22/05/11(水) 13:23:06
- 115二次元好きの匿名さん22/05/11(水) 15:29:27
ルディの髪型はゴールデンポニーテールかローポニーテールか
原作だとローだけど
個人的にボロ沼ちゃんには病気で死ぬ母親の髪型をしていてほしい - 116新手のルディ子スコり隊員22/05/11(水) 16:07:08
- 117二次元好きの匿名さん22/05/11(水) 16:10:01
- 118新手のルディ子スコり隊員22/05/11(水) 16:16:20
- 119二次元好きの匿名さん22/05/11(水) 16:17:25
- 120二次元好きの匿名さん22/05/11(水) 16:22:34
- 121新手のルディ子スコり隊員22/05/11(水) 22:13:20
やっぱルディ子は活発で生意気な幼少期→色々とアレなボロ沼期→持ち直したけど拭えない苦労人感ある青年期の流れが良いよね
髪型もそれに合わせて変わってるとおいしい - 122二次元好きの匿名さん22/05/11(水) 22:32:57
- 123新手のルディ子スコり隊員22/05/12(木) 00:16:50
髪と言えば、ボロ沼ちゃん時代に育児+生活費稼ぐために冒険者の仕事+男性恐怖症+味覚障害のストレスで髪が白くなるルディ子ってもう語られてたっけ……?
駆けつけたエリナリーゼが顔立ちでゼニスの子だって判別するけど、髪色が違くて最初は半信半疑みたいな
改めてストレス要因並べるとえげつないなこれ…… - 124二次元好きの匿名さん22/05/12(木) 08:30:10
- 125二次元好きの匿名さん22/05/12(木) 15:32:42
- 126二次元好きの匿名さん22/05/12(木) 15:42:19
健常な時でもサラは結構なストレスだと思う……
- 127二次元好きの匿名さん22/05/12(木) 17:41:47
白髪ルディちゃんは何よりシルフィの胃に罪悪感を届けてしまうのがアレやね
子連れだのボロ沼だのの時点で大概?それはそう - 128新手のルディ子スコり隊員22/05/12(木) 18:39:45
ルディ子小さいとは言え巨乳だし子供離れした倒錯的な色気があるから、大学行く直前あたりのラノア到着直後で何も知らないルークが従姉妹だとは気付かずに口説いてそう
そんで怯えるルディ子に逃げられて男性恐怖症を察して、シルフィが「ボクの幼馴染で名前はルーディア・グレイラット」と嬉しそうに言うのを聞いて、シルフィへの負い目と男性恐怖症を教えていいのかわからずに苦虫噛み潰したような顔しそう
シルフィはシルフィで、(シルフィアス(女装なし)でもシルフィ(男装)でも、)無言のフィッツとしてルディ子に対面した時は避けられて正体明かせなくなる
全方面お労しい - 129二次元好きの匿名さん22/05/12(木) 22:57:13
割と話題にはなったけども、ルークヤバいやつには手ぇ出さないし特大のめんどくさいやつに入れ込むか?取り込めばいい影響出る家どころか庶子の従姉妹だし…
という流れの結果ピレモン(おとん)のほうがパウロへの反骨心もあってボレアス時代からバリバリ家に来い!(パウロが貴族復帰のためのコマとして敵対派閥に売り渡した娘を拾い上げて幸せにして親としては超えたという一種の勝ちを得る)するんじゃねという謎の結論出てたな、ルークルート - 130二次元好きの匿名さん22/05/12(木) 23:34:47
超絶個人的な性癖としては子供のために本気モードになっていて、エリナリーゼがいるから精神的にも安定した状態で学園に行ってもらいたい。
それならルークも手を出すだろうし、むしろルディ子側からある程度すり寄ろうとしてほしい。
結構仲がよくなったあたりでシルフィとのことを知ってめっちゃ気まずくなってほしい。
男シルフィと気軽に下世話な話をするルークとか正直めっちゃみたい。 - 131新手のルディ子スコり隊員22/05/13(金) 00:34:50
出てたか
たしかにルークは地雷臭のする女は避けそう
あとちょっと思いついたんだが
取り巻き女子(エルモア、クリーネ以外の一般生徒)を侍らせながら街を歩いていて、取り巻き女子がルディ子をみて「ねー、あれ見て服装ボロ過ぎありえないキャッキャ」ってバカにするのを嗜めるか嗜めないかによって仲良くなれるorなれないの分岐点になりそうじゃない?
仲良くなる場合は嫉妬した女子連中にルディ子がイジメられるルート
仲良くならない場合はシルフィの想い人だったと知って後悔するルート
後者の場合も罪悪感から親切にした結果女子連中にイジメられるイベントが起きます
どっちの場合でも幼い頃とは立場が逆転したシルフィが助けてくれるんだよね
限界ルディ子からいち早く立ち直ったパターンでルークと良い仲になりかけて気まずい三角関係になるのはアリだ
ルークは早い者勝ち理論でルディ子と幼馴染だったシルフィのために身を引く
当然下世話な会話はする
- 132二次元好きの匿名さん22/05/13(金) 07:56:30
- 133二次元好きの匿名さん22/05/13(金) 08:37:10
- 134新手のルディ子スコり隊員22/05/13(金) 09:56:05
- 135二次元好きの匿名さん22/05/13(金) 12:54:40
- 136二次元好きの匿名さん22/05/13(金) 13:00:29
- 137新手のルディ子スコり隊員22/05/13(金) 13:36:11
- 138新手のルディ子スコり隊員22/05/13(金) 13:56:48
子連れ新婚期のシルフィは「子供に父親として認められるまでは」って遠慮してるんだけど、最中に外に出そうとして腰を引こうとしたら、相手に去られることの恐怖と繋がっていたい欲のあるルディ子に「いやです、中でしてくださいっ……」てだいしゅきホールドされて愛おしさが天元突破しながら果てるんだよね
子供が大きくなってルディ子も安定してきた頃に「あの頃のルディってすごいえっちだったよね」とシルフィに零されて、「(それってだいしゅきホールドじゃん)」と気付いて悶えるルディ子
思い返すと最中の時は大体ホールドしちゃってるんだよね
- 139二次元好きの匿名さん22/05/13(金) 17:48:32
- 140二次元好きの匿名さん22/05/13(金) 17:50:03
エリス以外は治そうと思えば治せるけどわざと残してるんですね分かります
- 141二次元好きの匿名さん22/05/13(金) 21:56:52
基本的にルディって重いからな…本音が出るところではそりゃそうもなる
- 142二次元好きの匿名さん22/05/13(金) 22:23:40
アイシャ編後は月1くらいの頻度でグレイラット三姉妹で夜中に女子会してそう