- 1二次元好きの匿名さん22/05/09(月) 21:39:50
- 2二次元好きの匿名さん22/05/09(月) 21:41:08
- 3二次元好きの匿名さん22/05/09(月) 21:44:03
思い出してもらえなくて拗ねそう
- 4二次元好きの匿名さん22/05/09(月) 21:50:35
- 5二次元好きの匿名さん22/05/09(月) 21:53:10
隣に住む幼馴染「許可してない」
- 6二次元好きの匿名さん22/05/09(月) 21:56:12
取ったし。プロデューサーの許可
- 7二次元好きの匿名さん22/05/09(月) 22:17:12
シャニPと一緒ならどんな所でも喜んでくれそうで可愛い
- 8二次元好きの匿名さん22/05/09(月) 22:19:11
- 9二次元好きの匿名さん22/05/09(月) 22:20:37
天才かよ…
もうお前が書いてくれよ - 10二次元好きの匿名さん22/05/10(火) 00:00:38
透的に結構大事なところなので拗ねて動かずにいたら「俺が行くからさ」されて思わず詰め寄っちゃうんだけど、「ど、どうした……?」って驚くシャニPが別に思い出したわけではないことがわかってちょっとしょんぼりしつつ前進(?)はしてると確信して「行こうよ」って手を取る透もいいと思うんすがね……
- 11二次元好きの匿名さん22/05/10(火) 10:45:09
「透、新しい仕事が決まったぞ!」
「え?…そうなんだ」
かなり張り切って伝えたのに透の反応はいつも通りであった。
「リアクション薄いな…。今回は絶対に透も喜ぶ仕事だと思うんだけどな」
「マジすか。どんな仕事?」
「ドラマのゲスト出演のオファーが来たんだ。ドラマに出られるんだぞ!」
オファーが来たのは少女漫画が原作の恋愛ドラマで、透が貰った役は主人公に告白をするクラスメイトの女の子という役だ。主役級ではなく台詞数も少ないがドラマ初出演にしてはかなり良い役柄だと思う。
「おー、やば。ドラマかー。お母さん喜びそう」
「透もドラマとか映画とか好きだろ?」
透はよく最近見た中で面白かったドラマや映画の話をしてくれたり、日誌に書いてくれたりする。
「うん、見るのは好きだよ。でも、演じるのはやったことないからよく分かんないかも」
「まあそれもそうだな…。とりあえず読んでみてくれ」
「はーい」
俺はドラマの台本を透に渡す。透は黙々と台本に目を通していく。
「どうかな?」
「『ボク』って言うんだね、この役」
「ああ…。嫌だったか?」
いわゆるボクっ娘だ。スポーツが得意でボーイッシュな女の子という役柄で、透の爽やかで少しボーイッシュな見た目の印象から抜擢されたらしい。ただ、女の子ならボクという一人称を使わされることに複雑な気持ちを持つものかもしれないし、嫌なら強制したくない。
「ううん。…ふふっ、楽しみかも。ちょっと」
「? それなら良かった」
心配とは裏腹に透は少し声を弾ませて嬉しそうにしている。やはりドラマに出られることが嬉しかったのだろう。
「ねーねー、一緒にやろ。読み合わせ」
「ああ、良いぞ」
透はかなりやる気を出してくれたようだ。 - 12二次元好きの匿名さん22/05/10(火) 10:54:15
「急に呼び出してごめんね」
「いや、構わないさ。何の用だ?」
「僕、君のことがずっと好きだったんだ。ずっとずっと前、……初めて会って、助けてもらった時から。だから、僕と付き合ってほしい」
オファーをもらった時、透は普段から抑揚を付けた喋り方をせず、あまり感情を表に出さない方なので上手く演技は出来ないのではないかと思っていた。だが、思っていたよりもずっと言葉に感情を乗せるのも、表情を作るのも上手い。
「…ありがとう。そう言ってもらえることはすごく嬉しいよ。でも───」
「ストップ」
「…え?まだ途中だぞ」
「いい、ここから先は一人でやる。それより何か感じなかった?」
「自然体な演技ですごく良かったと思うよ。初めてとは思えないくらいだ」
「ありがと。…他には?」
「他?えーと……かなりドキドキしたよ。かわいくて魅力的だった」
「ふふっ、ちょっと違うなー。嬉しいけど」
「違うって…正解があるのか?」
「まあ、うん」
考えを巡らせるがいまいちよく分からない。
「ヒントを教えてくれないか?」
「…思い出さない?僕って言ってるの聞いて」
「ボク?」
与えられたボクという一人称についてさらに考えるが透の望む答えは見当もつかなかった。
「すまん、透…」
透はさっきまでの楽しそうな表情から一転してしょんぼりしたような表情をする。すると、間の抜けたぐ〜という音が聞こえてくる。
「…お腹減ったのか?」
「あー…うん」
「何か食べに行こう。透の好きな物で良いぞ」
「ふふっ、じゃあコンビニに買い行こ。お弁当」
「コンビニで良いのか?遠慮しなくて良いんだぞ」
「いいよ。半分こしよ、また」
「ははっ、そうだな。アイスも買おう」
「イエーイ」
そうして2人でご飯を買って、食べ終わる頃にはすっかり楽しそうな透に戻っていた。