- 1二次元好きの匿名さん22/05/13(金) 20:30:14
- 2スレ主22/05/13(金) 20:31:22
「というわけで、皆さんには担当となるウマ娘のスカウトを行って貰います」
「了解だ」
「分かりました」
「了解だ」
「分かった」
俺達は返事をした。
その後細かな説明を受けた後、部屋を出て寮へ向かった。…が
「道に迷っちまった…」
「大丈夫かい?」
「いや、全然分かんねぇ」
「クソっ、日本の建物っつーのはどうしてこうも複雑なんだ…!」
「お困り?新人トレーナーさん達」
そこには赤い髪をツインテールにした緑の耳飾りのウマ娘がいた。
「おいっす〜ナイスネイチャでーす」 - 3スレ主22/05/13(金) 20:31:55
「ああ、どうも……」
「トレーナーさん達、何処に行きたいの?案内してあげよっか?」
「本当か?助かるぜ」
「いえいえ〜」…… そう言って俺達は彼女に連れられ、何とか目的地にたどり着いた。「ありがとよ、おかげで辿り着けたぜ」「いやぁそれほどでも……」
……それから少しして、俺達の部屋に着いた。
「ここだよ、それじゃ私はこれで失礼するね〜」
「ああ、ありがとう」
そして彼女は去っていった。 - 4スレ主22/05/13(金) 20:32:44
次の日…
選抜レース当日になった。
「さぁ始まります、第4回選抜レースです」
実況の声が聞こえてきた。
「今回注目のウマ娘は、トウカイテイオー、ナイスネイチャ。メジロマックイーン」
そんな声を聞きながら、俺は観客席にいた。
『さぁいよいよスタートです!』
「あのウマ娘…」
刹那が呟いた。
「昨日の子だな」
「ああ」
「どうする?」
「とりあえず様子を見よう」 - 5スレ主22/05/13(金) 20:33:16
「各バ一斉にスタートしました!先頭はやはりこの子、トウカイテイオーです!」
「よし……」
俺はそう言いつつ、彼女を観察し始めた。
「良い走りだ」
ティエリアが言った。 - 6スレ主22/05/13(金) 20:33:55
「ああ、だけどあのトウカイテイオーというウマ娘は、既にギャラルホルンっていうチームに入ることが決まってるらしい。」「選抜レース前に決まっているのか」
「ああ、だから俺達が狙うのは、他のウマ娘になるな」
俺は二人に話しかけた。すると二人は黙ってうなずいた。
「昨日居た子だな」
「え?」
「ほら、あの赤髪の……」
「ああ、確かにそうだな」
その時だった。
「おっとここで、一着になったのはトウカイテイオー!しかし二着との差は僅か!これは大接戦になりました!」 - 7スレ主22/05/13(金) 20:34:53
「へぇ……」
「どうした?」
刹那が聞いてきた。
「いや、ちょっと気になることがあってな」
そう言って俺はウマ娘の方を見た。
「なあ、あいつの走り、何か変じゃないか?」
「ん?」
「どういうことだ?」
ティエリアが聞いた。
「いや、何て言うか、無理矢理走ってるような感じがしたんだよ」
「そうなのか?」
「分からねぇ。けど、何となく違和感を感じたんだ」
「ふむ……」
刹那は考え込んでいた。するとアレルヤが話しかけて来た。
「僕も少し気になってきた。確かめてみないかい?」
「……ああ、分かった」
「なら決まりだな」
そして三人で話し合った結果、俺達はそのウマ娘の元へ向かった。 - 8スレ主22/05/13(金) 20:35:33
「なぁ、君…ナイスネイチャだったか、ちょいと聞きたいことがあるんだが」
そう言って俺は彼女に話しかけた。
「…ちょっと走り方で気になった事があってな、少し話を聞かせてくれないか」
「はい?まあ、いいですケド……」
「悪いな、助かる」
「いえ、別に構わないですよ〜」
そうして俺達は、彼女の走りを見ることになった…「それでは、始め!」
合図と共に、彼女はスタートした。
「……やっぱりだ」
俺達は確信を得た。
「……おい、アレルヤ」
「ああ」
「……お前も気づいたみたいだな」
「うん、間違い無いと思うよ」
「刹那、ティエリア、俺達で確認しよう」
「……分かった」
「了解だ」
そして俺達は、ウマ娘に近づき、話を聞いた。 - 9スレ主22/05/13(金) 20:36:10
「なぁ、アンタ……」
「はい?」
「少しだけ、アンタの足を見せてくれないかな」
「は?いきなり何を……」
「頼む、見せて欲しいんだ」
「いや、意味が分からないんですケドー……」
「お願いします」
「おねがいしまーす」
「……分かりましたよ」
そう言って、彼女は靴を脱いだ。
「青くなってるじゃねぇか!まさかさっきのレースで…とりあえず保健室行くぞ!!」
「えっ!?ちょ、待って下さいよ〜!!」 - 10スレ主22/05/13(金) 20:36:37
俺達三人は、彼女を保健室に運んだ。幸い軽い捻挫だけで済んでいた。
「いや〜すみません…新人トレーナーさんに迷惑かけちゃって……」
彼女は申し訳なさそうな顔をしていた。
「大丈夫だ、それよりアンタは平気なのか?」
「はい、私は全然……」
「良かった……じゃあ俺はもう戻る……と思ったが」
「?」
「困ったな…夕ご飯の具材がねぇ。買いに行くかぁ……」
「それならウチの商店街寄っていきませんか?」
ナイスネイチャは言った。
「良いのか?」
「はい、私もちょうど買い物しようと思ってたんで」
「そうか、んじゃ案内してくれ」
「はいっ!」……そうして、俺は彼女と商店街に向かった。 - 11スレ主22/05/13(金) 20:37:11
「へぇ、結構賑わっているんだな」
「ええ、ここはトレセン学園から近いですし、地元の人もよく来るんですよ」
「なるほどなぁ」
そんな会話をしながら、俺達は歩いていた。すると彼女が言った。
「あの、もし良ければ荷物持ちますよ?」
……正直ありがたかった。だがしかし……「いや、それは流石に……」
「遠慮しないでください。私が勝手にやるんで」
そう言って、彼女は俺の持っていた袋を持ってしまった。
「あっ……」
「ほら、早く行きましょう!」
俺は彼女に引っ張られながら歩いた。そして商店に着いた。
「あらネイちゃん!今日は何を買いに来たの?」
「こんにちはおばさま、今日はこの人に色々と教えようと思って……」
「そうかいそうかい。頑張ってねえ」……どうやら知り合いらしい。
「ほら、着きましたよ」「おう。サンキュー」
俺は礼を言って店に入った。 - 12スレ主22/05/13(金) 20:37:51
「へぇ、中々綺麗だな」
「そうでしょう?この商店街の自慢の一つですよ。ところで、どんな食材を買う予定なんですか?」
「えっと、肉と野菜と調味料と……」
「随分と多いですね」
「まあ、寮暮らしだからな、そりゃあ多くもなる」
「ふむふむ……」
そう言って彼女はメモ帳を取り出した。そして何かを書き始めた。
「何やってんだ?」
「今買うものを書いています。忘れたら大変じゃないですか」
「そりゃそうだが……」
「はい、書き終わりました」
そう言って渡された紙には買うものが事細かに書かれていた。
「……本当に全部覚えてるんだな」
「え?まあ、大体は……」
(こりゃあスゲェな)
そう思いつつ、俺達は買い物を始めた。まずは八百屋に行った。そこでネギと白菜を買った。次に魚屋に行き、アジを購入した。最後に精肉店で鶏肉を買って会計をした。そして俺達は商店街を出た。
「いや〜大量でしたね〜」 - 13スレ主22/05/13(金) 20:38:18
彼女は満足げに笑っていた。そして俺達は帰路についていた。
「にしてもアンタ、よくあんなに細かく書けたな」
「まあ、一応記憶力はある方ですから」「そうか……っと、もうこんな時間だ…帰らねぇとな」
時刻は6:00を下回っていた。
「分かりました〜…そういえば名前聞いてませんでしたね」「ああ、そうだったな。俺はロックオン・ストラトス、成層圏の向こう側まで狙い撃つ男だ」
「改めてこれからよろしくお願いしますね、トレーナーさん♪」「こちらこそ頼むぜ、ネイチャ」
こうして俺達の出会いは終わった。 - 14スレ主22/05/13(金) 20:38:46
次の日、俺はトレセン学園のグラウンドに来ていた。そこには既に何人かウマ娘がいた。その中には昨日の彼女もいた。
「ロックオン、彼女をスカウトするつもりなのか?」
刹那が聞いてくる。「いや……まだ決めていない」
俺はまだ迷っていた。確かに彼女は才能がある。だが……彼女の目を見た時、俺は思った。彼女は……俺と同じだ、と……。
「……そうか」刹那が言った。
「そろそろ始まるみたいだな……」
「各バ一斉にゲートインしました!」実況の声が響く。
いよいよ模擬レースが始まるようだ。 - 15スレ主22/05/13(金) 20:39:17
『さあ始まりました!注目の一番人気ナイスネイチャ、先団につけています!』俺はその様子を見ていた。他のトウィンクルシリーズを走る子達も見ておくことにした。
「ナイスネイチャ、二番手の位置につきます!」
俺はネイチャの方を見る。するとネイチャもこちらを見てきた。その時、ネイチャはニヤリと笑って見せた。まるで、「ついてきな」と言っているように……
「第三コーナーに差し掛かり、先頭が代わってナイスネイチャ!しかし後続の子達が追い込んで来る!」
俺の心臓が激しく鼓動する。そして、俺の中で何かが変わった気がした。 - 16スレ主22/05/13(金) 20:39:47
「第四コーナーで早くもナイスネイチャかわされました!」
「残り200m、ここで一着争いに決着がつくか!?」
…差が縮まらない!このままじゃ…!
『残り100m!ここでナイスネイチャ仕掛ける!!』……っ!! 私は必死に走った。でも、差はどんどん開いていくばかり…… そして一位に入着は私ではなくあの人だった。
「1:34.92!素晴らしいタイムです!」
「はぁ……はぁ……負けた……」
私は息も絶え絶えになりながら呟いた。
すると彼が近づいてきた。 - 17スレ主22/05/13(金) 20:40:20
「お疲れ様だな。いい走りっぷりだったぞ」
「ありがとうございます……」
「それで……どうする?うちのチームに入らないか?」
彼は真剣な表情で言ってきた。
「それは……アタシの実力じゃ無理だよ……見た?一位の子。トウカイテイオー。チーム入りも決まってるみたいだね…あんなにキラキラして……」「……」
「ごめんなさい。やっぱり無理です……」……そう言って去ろうとした瞬間、彼の手が私の肩を掴んだ。
「待ってくれ!!」
「え?」
「俺はお前をスカウトしたいんだ!」
「な、なんですかいきなり……」
「俺は……昔兄貴を失った。兄貴は何でも出来てな、俺は嫉妬してたんだよ。だけどある日、自爆テロに巻き込まれて死んだ」
「……」
「だから俺は誓ったんだ。俺は兄貴を超えると。どんなことがあっても前に進むってな」
「……」
「だからこそ、俺は君をスカウトしたいんだ」
そう言って彼……ロックオンは手を差し伸べた。 - 18スレ主22/05/13(金) 20:41:00
「……どうしてそこまで……」
「……同じ目をしていたからな」
「え?」
「俺と君は似ていると思ったんだ。だから、俺と一緒に前に進んで欲しい」
「……分かりました」
そして、アタシは彼の手を握り返した。
翌日。
「今日からうちのチームに入ることになった、ナイスネイチャだ。」
「宜しくお願いしま〜す」
アタシは軽く挨拶を済ませた。
「刹那・F・セイエイだ、宜しく頼む」
「アレルヤ・ハプティズム、宜しくね」
「ティエリア・アーデ、宜しく」
「よろしくお願いします〜」
「よし、それじゃあさっそく練習を始めるか」
「はい!」
こうして、トレーニングの日々が始まったのだった。 - 19スレ主22/05/13(金) 20:43:05
終わりです…疲れました
反響次第では渋と笛への投稿も考えます - 20二次元好きの匿名さん22/05/13(金) 20:43:48
面白かったよ〜
- 21二次元好きの匿名さん22/05/13(金) 20:44:43
兄ロックオンかと思ったら弟ロックオンだった…
意外だったけどネイチャと合ってて良いね - 22スレ主22/05/13(金) 20:46:33
感想ありがたい…
因みにチームギャラルホルンにはテイオーとガエリオが所属してます - 23二次元好きの匿名さん22/05/13(金) 20:47:21
捻挫直後に荷物を持たせる流れは軽く引っかかったけど 細かい事は気にしないが吉だな…
- 24スレ主22/05/13(金) 20:47:21
マクギリスとマックイーンもね
- 25スレ主22/05/13(金) 20:47:59
すまん…全然読み返した時に違和感無かった…
- 26二次元好きの匿名さん22/05/13(金) 20:48:12
誰がガンダムなの?
- 27二次元好きの匿名さん22/05/13(金) 20:48:25
まぁai君だし多少は許して差し上げろ
- 28スレ主22/05/13(金) 20:49:41
- 29二次元好きの匿名さん22/05/13(金) 20:50:49
- 30二次元好きの匿名さん22/05/13(金) 20:51:31
- 31二次元好きの匿名さん22/05/13(金) 20:51:56
- 32二次元好きの匿名さん22/05/13(金) 20:53:31
何ていうか…その…こういうの好き〜!
- 33二次元好きの匿名さん22/05/13(金) 20:56:00
このレスは削除されています
- 34二次元好きの匿名さん22/05/13(金) 20:56:24
兄貴の台詞継承してるの好き
- 35二次元好きの匿名さん22/05/13(金) 21:00:41
まさかガンプラバトル…!?
- 36n_i_t_r_o◆XvJ.nW/Rn222/05/14(土) 11:13:04
とりあえずpixivとハーメルンには上げました
Twitter作ったので宜しく
n_i_t_r_oって名前です - 37二次元好きの匿名さん22/05/14(土) 20:53:12
保守