【SS】ライスシャワー「ココンさんと付き合いました」【百合注意】

  • 1二次元好きの匿名さん21/09/23(木) 22:56:45

    最初は怖い人かと思ってました。
    チームで併走したときも、こっちを睨んでるような気がして、ライスは嫌われているのかと思ってました。
    でも、ある日お掃除でバケツのお水を運んでいた時に私は転んで頭から水を被ってしまいました。
    周りには誰も居なくて、携帯も教室で途方に暮れていた時に通りかかったココンさんが助けてくれました。
    「大丈夫?上着貸すから、ほら風邪引くからアンタは脱いで」
    そう言って自分の上着を私に貸してくれたココンさんは私が寮に着替えを取る所までついて来てくれました。
    「あの時はさ、誤解してた。ごめん」
    私が溢してしまった水筒の事でした。
    「あれは、ライスが悪いの...」
    「でも、ぬるくならないように移動させてくれたんでしょ?」
    「人の為にそこまでしてくれる奴なんて中々いないよ」
    そう言って私の前を歩くココンさんはとても格好良く見えました。

    それからは特に一緒になる事もなく私たちのチームもココンさんのチームも会えば少し会話する程度でした。

    私は怪我をしました。とても大きな怪我でした。
    アオハル杯のレースも近い時のレースで怪我をしてしまい、私は凄く落ち込みました。
    もう、走るのなんて辞めてしまおう、どうせライスの事はみんなヒールだと思っているんだ。
    そう、私は思っていました。
    チームの子達も来てくれましたが私の気持ちは落ち込んだままでした。
    ある日の夕方、面会時間ギリギリにココンさんが来てくれました。
    「随分と落ち込んでるじゃん」
    ベッドの傍の椅子に腰掛けると、持ってきた果物を丁寧に剥き始めました。
    「食べる?」
    「剥いてから言わないでください...」
    「それもそうか、じゃあはい、口あけて」
    よく分からない時間でした。
    私はただココンさんの剥いた果物を親からエサを貰う小鳥さんのように食べるだけでした。
    「ん、満足した。じゃまた」
    それだけ言うとココンさんは帰って行きました。

  • 2二次元好きの匿名さん21/09/23(木) 23:09:44

    それから、毎日ココンさんはお見舞いに来てくれました。
    時間は決まって面会時間ギリギリで、毎回果物を持ってきてくれました。

    「あのさ、いつ退院なの?」
    そんな日常が続いた時、ココンさんはそう聞いてきました。
    「分かりません、もしかしたらもう一生走れないかもしれません」
    「でも良いんです。ライスが走ってもみんなを不幸にするだけだから...」
    私の溜まった気持ちが噴き出てしまったのでしょう、でも、止まりませんでした。
    「ココンさんも、ライスをバカにして見にきてるんでしょう?」
    「仲良しこよしで練習して、結果が出なくて、私も結局こんな怪我して」
    思ってもいない事まで溢す自分が嫌になりました。
    でも、ココンさんから出た言葉は私への罵倒でも、慰めでもありませんでした。

    「じゃあ、もうアオハル杯も出ないんだ、それじゃ最後に勝つのはファースト決定だ」
    「アンタのチームこの間の試合も勝ってたよ、でも私たちには勝てない」
    「そしてこの学園は徹底管理の元自由なんて一切なくなるんだろうね」
    「そ...そんな事...」
    「私の勝利を脅かすのはアンタだけだったけどアンタが出ないんだったら楽勝だわ」

    私の言葉は出なくなりました。

    「...こんなに分かりやすい『ヒール』が居るんだから立ち上がりなさいよ『ヒーロー』」
    「私だってアンタたち見て少し変わって行きたいと思ったんだからさ、でも負ける気はない」
    「だから私の為に戦って私の大好きな『ヒーロー』」

    そう言ってココンさんは病室から出て行きました

  • 3二次元好きの匿名さん21/09/23(木) 23:12:01
  • 4二次元好きの匿名さん21/09/23(木) 23:13:25

    ぐっ!(サムズアップ)

  • 5二次元好きの匿名さん21/09/23(木) 23:15:36

    諦めるなよ!
    お前なら書けるって!

  • 6二次元好きの匿名さん21/09/23(木) 23:17:33

    書こうと心で思ったならその時すでに行動は終わっているんだ
    お前ならやれる俺は信じてるぞ

  • 7二次元好きの匿名さん21/09/23(木) 23:23:21

    5年掛けてもいいから書け
    書いてください

  • 8二次元好きの匿名さん21/09/23(木) 23:53:33

    次の日もココンさんは来てくれました。真っ赤な顔をして。

    「あーあのさ、昨日の話だけどさ、告白のつもりだったんだけど...」

    普段クールなココンさんが真っ赤になりながら恥ずかしそうに言う様子を見て入院してから初めて私は笑いました。
    「な、何笑ってんの!?本気なんだからさ!」
    「女同士とか、色々あるかもしれないし、アンタにとって私はただ一緒に走っただけかもしれないけどさ」
    「いいよ」
    「え?」
    「ライスもココンさんが好きだよ」
    「私の好きはライクじゃないよ...それでも?」
    「うん!これからもよろしくお願いしますココンさん」

    私に力をくれた人、お兄さまやチームの子たちでは無い大切な人。
    いつの間にかふと探してしまうそんな人。

    こうして、私たちは付き合い始めました。もちろん、チームのみんなにはナイショです。 


    私の今の楽しみは、アオハル杯で勝ってまたこっそりとココンさんとデートをする事です。
    勝てば「自由」だから。

  • 9二次元好きの匿名さん21/09/23(木) 23:54:34

    とりあえずここまでです。
    デートとかキスとか書きたいけど体力がもたないので落ちてなかったら書くと思います。

  • 10二次元好きの匿名さん21/09/23(木) 23:55:37

    よくやった!
    これは俺の性癖には合っていた!
    書いて正解だった!

  • 11二次元好きの匿名さん21/09/24(金) 01:29:31

    いい!いい!とてもいい!

  • 12二次元好きの匿名さん21/09/24(金) 01:59:56

    絶対に落とさん

  • 13二次元好きの匿名さん21/09/24(金) 03:46:27

    保守してやる

  • 14二次元好きの匿名さん21/09/24(金) 05:46:30

    はあ"ッッ(尊死)

  • 15二次元好きの匿名さん21/09/24(金) 05:47:17

    あっー!!いいですねっー!!

  • 16二次元好きの匿名さん21/09/24(金) 06:05:40

    ココライはいいぞ

  • 17二次元好きの匿名さん21/09/24(金) 08:36:04

    良い

  • 18二次元好きの匿名さん21/09/24(金) 12:41:50

    このスレが落ちる未来なんて私は絶対認めない

  • 19二次元好きの匿名さん21/09/24(金) 12:45:55

    好き

  • 20二次元好きの匿名さん21/09/24(金) 19:37:07

    私たちのデートは集合場所までが遠い。
    あんな感じだけど感が鋭いグラッセにバレないように私はライスに連絡をする。

    念には念を入れて4駅先の喫茶店に時間をずらして待ち合わせをする。
    帰りの時間もずらさなければいけないから、デートの時間は短くなる。
    少しの辛抱、チームのいざこざさえ無くなったら一日中デートしてやるんだから。
    「あのココンさん、まった?」
    頼んだアイスコーヒーを飲み終わる頃にライスは到着した。
    「待った、だから今日は楽しませてよね」
    とは言いつつ、とりあえずライスを触らせて注文をさせた。

    喫茶店から出た後、調べておいたブティックに直行する事にした、時間は有限だ。
    ライスの小さな手を引き頭に入れて置いた地図通りに道を進む、何故か信号によく引っかかる。
    「ごめんね、ライスのせいだ...」
    「別に、大したロスじゃないし、私、歩きながらは私 喋るの苦手だからこの間に何か話そうよ」
    手を引き早歩き、信号でお喋りの繰り返し、本当は信号に引っかかるなんてロスだし嫌いだったけど、これが好きって事なのかな?ライスといるとそれすら楽しい。

  • 21二次元好きの匿名さん21/09/24(金) 19:51:17

    >>20

    良いぃ...

  • 22二次元好きの匿名さん21/09/24(金) 19:52:40

    待ってた

  • 23二次元好きの匿名さん21/09/24(金) 19:52:59

    続けて、どうぞ

  • 24二次元好きの匿名さん21/09/24(金) 19:54:20

    「あわわ...こんなに可愛いお洋服ライスに似合わないよ...」
    「ふーん...ライスは私のセンスを疑うんだ?」
    ブティックに着き、私はライスに似合いそうな服をどんどん手に取りライスを試着室に押し込む。
    こんな事、チームの誰にも出来なかったし、やろうとも思わなかった。
    私が渡した服に着替えたライスが試着室のカーテンを開くたび、私の胸の高鳴りは大きくなる。
    「こんなに買ってもらうなんて悪いよ!」
    「平気だよ、私はそんなに買い物とかしないからこう言う時に使わないと」
    寧ろ、ライスに私色の服を着させていく事が今後も癖になりそうだった。
    「あのね、ライスからはこれをプレゼントしたいんだ」
    いつの間にライスが買っていたのは青い薔薇のネックレスだった。
    「本当はお揃いにしたかったけどバレちゃうから、でもネックレスなら服の下に入れてればバレにくいと思って」
    なんだろうこの可愛い生き物
    「ありがと、大切にする」

    楽しい時は一瞬だ。
    ブティックを出て、ライスが行きたいところなどを周ってる内、時間はすぐに過ぎてしまう。
    「そろそろ帰らなきゃ、だね」
    駅まで送り、電車を待つ
    「また時間ずらすからライスは先帰ってて」
    本当は一緒に帰りたい、この子は私のものだ!と抱き寄せながら帰りたい気持ちを抑えながら今日の別れを告げる。
    「ココンさん」
    呼ばれてライスの方を向く。

    唇に柔らかい感触。

    「ココンさん寂しそうだったから...」
    ほんの一瞬のキス、それはライスを先に電車に乗せて、私が寮に帰っても私の唇に残った感触は消えなかった。

  • 25二次元好きの匿名さん21/09/24(金) 19:55:40

    はじめてのチュウ編はここまでです。
    もう一つぐらいネタは浮かんでるので、文にできたら書きます。

  • 26二次元好きの匿名さん21/09/24(金) 20:01:25

    素晴らしいココライをありがとう……ありがとう……
    次回も楽しみにしてる

  • 27二次元好きの匿名さん21/09/24(金) 20:03:21

    しゅき…

  • 28二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 02:32:47

    いい…

  • 29二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 04:30:58

    はぁー五臓六腑によう染みる

  • 30二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 15:26:26

    この火を絶やしてはならない……

  • 31二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 19:15:18

    ココライ幸せになれ

  • 32二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 20:36:38

    今日は勝負の日です。

    私達はいつも通りに遠い駅に別々の時間に待ち合わせします。
    いつもはココンさんが先に来てくれますが、今日は私が先に行く事にしました。
    「珍しいね、別に構わないけどさ」
    なんて、ココンさんはいつも通りの態度でした。
    ココンさんとのデートは最近、毎回帰る時にキスをしています。
    小さくて短いキス、お互いに言わないけれど私もココンさんもそれでは物足らなくなってしまいました。

    ライスは今日悪い子になります。

    「おまたせ、待った?」
    いつもの喫茶店、私はいつも頼む甘いカフェオレ。
    「ココンさんの気持ちが少し分かった気がします」
    席に着くとココンさんはいつも通りのブラックのアイスコーヒー。
    「ライスの決めたデートコース、楽しませてよね」
    少しいじわるな微笑みのココンさん、こんな表情は私にしか見せてくれません、そう思うと胸が高鳴って今すぐにでも抱きしめて欲しくなっちゃいます。
    「が、がんばります!!」
    勢いよくそう答えましたが「がんばりすぎ」ってココンさんは私の頭を乱暴に撫でてくれました。
    暖かいその手が私に触れるたびに私の中の独占欲が強くなるのが分かって、少し罪悪感を覚えました。

  • 33二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 21:08:35

    私の好きな絵本を見てまわったり、ココンさんに本を紹介したり、とても楽しい時間でしたが楽しい時間はあっという間に過ぎていきます。
    「ライス、今日は楽しかったよ」
    ココンさんは名残惜しい感じで私を駅まで送ってくれました。
    「ココンさん、ライスのデートはまだ終わりじゃないよ?」
    驚くココンさんの手を引き、私は目的地へ走る電車へ向かいます。
    「ちょっと!今からだと門限が!!」
    慌てるココンさんを他所に私たちは電車に乗りました。

    着いたのは遠い遠い寂れた無人駅、ウマ娘でも学園まで走るのは難しい距離です。
    「どこよ、ここ...」
    ココンさんは呆然とそう呟きます。
    「ココンさん、ライスね寮長さんに宿泊許可もらってきたんだ」
    「え、は?宿泊?」
    「ココンさんは優等生だから一回ぐらいならメールでも大丈夫だよね?」
    今日の私は悪い子です。

  • 34二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 21:08:47

    「ったく、グラッセに感づかれたら怒るからね」
    ココンさんは素早くメールを打つとすぐに電源を切りました。
    「で?悪い子は私を満足させてくれるの?」
    私の好きないたずらっぽい笑みでココンさんは私を見つめました。
    紅く染まった顔は夕陽のせいなのでしょうか?そんな彼女の顔を見て私は一歩、歩み寄ります。
    また一歩、互いの体温が分かる距離。
    言葉は無く、とても長い静寂でした。

    我慢の糸は切られ、求め合うように私たちは触れ合いました。
    聴こえるのは互いの吐息、舌のぶつかる音。
    長く長く求め合い、息継ぎは一瞬。
    また、長い長い求め合い。

    どれぐらい経ったのでしょうか?
    赤く染まっていた空はもうすっかりと暗くなっていました。
    「こんな時間まで帰らなかったの久々だよ」
    ココンさんは満足気に笑います。
    「で?ここからどうするの?」
    「この近くに小さな宿があるみたいだよ」
    下調べはして置いたので私達はその場所に向かいました。


    「本当に誰にもバレないようにしててよかった...」
    「ごめんね...ライスがもっとよく調べれば良かった...」
    小さなお城のような宿は私達をさらに悪い子にするのでした。

  • 35二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 21:09:29

    一回消えて後半部分書き直した。
    下書きは大切だと思いました。

  • 36二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 21:13:06

    これは悪い子だわ

  • 37二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 21:28:55

    たまらねえ…

  • 38二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 21:46:21

    微笑ましさと背徳感がないまぜになってたまらん

  • 39二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 21:55:18

    バレないようにってのがポイント高いね

  • 40二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 01:10:51

    ライココ流行れ

  • 41二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 11:23:07

    アゲ

  • 42二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 19:53:38

    期待

  • 43二次元好きの匿名さん21/09/26(日) 22:32:48

    最高

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