- 1便秘者22/05/20(金) 22:42:35
そう言うと彼女は自らの両手を彼のネクタイで縛ってしまい、そのままベッドにへと横たわった。
「手が不自由だ。何をされても抵抗なんて出来なさそうだね」
─嘘だ。その程度の拘束、ウマ娘の力ならば余裕で破れる。されどフジキセキは敢えて拘束されることで楽しんでいるようにすら感じさせる。
─フジキセキ…君は…
「ふふ、失望したかな。トレーナーさん」
悪戯っぽく笑うフジキセキはいつもの人をからかって楽しむ、その表情だ。だが今はその顔にどこか悦とした表情すら交じっている。
「所で時にトレーナーさん。トレーナーさんは猫がどのようにしてマーキングするか知っているかな?」
まるでフジは縛っていることなどないようかのように雑談を始める。
「猫がマーキングをする方法は二つ。一つは尿による匂いを残すこと…そしてもう一つは自分の物に直接擦り付けることによるマーキングだ」
それが何の関係があるかという言葉は阻まれる。
「そうさ、トレーナーさん。重要なファクターは匂いだ。このネクタイにはあなたの匂いが沢山染み込んでいる。当然だ、日中は暑けれどもネクタイは締めなければならない。ゆえにあなたの汗はこのネクタイにもつく」
すんすんと嗅いで臭いねとフジキセキは言う。
「だからトレーナーさん、これは謂わば私のマーキングなのさ。あなたの匂いで私が誰のものかをマーキングし…そして逆にあなたの物に私の匂いを染み込ませることでマーキングする、縄張り行動というやつさ」
ムクリとベットから起き上がる。相も変わらず縛っているが立ち上がり、そして耳元で囁いた。
「けれど、これだけじゃあ物足りないんだよね。トレーナーさんはさ、私のことをどうしたと思っている?」
…そ、それは
「ふふ、分かってるよ。分かってる上での質問だ。…だからさ、トレーナーさん。もっと私をマーキングして欲しいんだ」
その囁きは天使か、悪魔か。いや、悪魔だろう。けれどもその囁きは彼にとっては何よりもの誘惑になる。
「醜い私の自己顕示欲を満たしてみせて──トレーナーさん」
…彼はその悪魔の囁きに抗う術はハナから持ち合わせてなどいなかったのだ。 - 2二次元好きの匿名さん22/05/20(金) 22:43:14
https://bbs.animanch.com/board/505030/?res=155
スレ画はこのスレからです。そしてあたくしがこのスレ主です。久しぶりに創作意欲が湧いたので投稿します
- 3二次元好きの匿名さん22/05/20(金) 22:43:46
素晴らしいな
名前以外 - 4二次元好きの匿名さん22/05/20(金) 22:44:02
束縛好きフジ最高か…?
- 5二次元好きの匿名さん22/05/20(金) 22:45:52
コテハン以外最高じゃねえか
コテハン以外 - 6二次元好きの匿名さん22/05/20(金) 22:46:26
このレスは削除されています
- 7二次元好きの匿名さん22/05/20(金) 22:47:01
このレスは削除されています
- 8二次元好きの匿名さん22/05/20(金) 22:47:26
- 9二次元好きの匿名さん22/05/20(金) 22:48:31
最高だ…
なにそのコテハン - 10便秘者22/05/20(金) 22:54:43
便秘でケツが痛いのでその痛みを創作意欲へ昇華しましたの
- 11二次元好きの匿名さん22/05/20(金) 22:56:01
一生治るな創作意欲を刺激され続けろ(はやく治るといいね)
- 12二次元好きの匿名さん22/05/20(金) 23:01:11
もう二度とウンコしなくていいよ
- 13便秘者22/05/20(金) 23:02:43
まだ俺の便秘は終わってないぜ(意訳:続きます)
- 14二次元好きの匿名さん22/05/20(金) 23:03:15
- 15二次元好きの匿名さん22/05/20(金) 23:03:34
二度とウンコできなくしてやる…
- 16便秘者22/05/20(金) 23:20:41
「匂いとは、嗅覚とは生物が同志か別種かを区別するかのために備わっているか他に──自分の物かを判断するかにも使われる」
フジキセキはまるで舞台上の語り口のように独壇場で語る。
「要はそれにどれだけ匂いがついているかは、どれだけ自分の物かをマーキングしたか、それだけのアピールなんだよ。例えば普段から手を繋ぐ、腕を組む、密着する…何てことの無いボディタッチのように見えて、その実全ては自らの匂いをつけているかもしれない」
しれないと推測のように語るが彼女はその声色は確信を持って語っていることが理解できる。
「そして偶然にも私達ウマ娘というのは他の感覚が人間よりも鋭い。耳にしろ、鼻にしろ…そして触覚にしろ」
ぎゅうと抱きつき、彼の耳元で語りかけるフジキセキ。その衣服は乱れている。
「ふふ、凄いねトレーナーさん。トレーナーさんの匂いと私の匂いが交じってるよ」
実に楽しげに彼女は呟く。本当に心底楽しんでいるようだった。
「相手を自分色に染め…そして相手の色に染め上げられる。この行為は他者には理解できないだろうけどね、トレーナーさん。私はとても心地よいんだ」
首筋にフジキセキは軽く噛みつき、歯形を残す。痛みはない。ただの甘噛みだ。
「ヒトもウマ娘も所詮はケモノだ。本当に欲しいというものを独占したいという気持ちは誰しもが持ち合わせる醜い欲望だ」
首筋から口を話すとフジキセキは彼とおでこを突き合わせる。汗が交じり合う。他者からすれば臭いという空間になるだろう。されども彼には、彼女にはその空間が何よりも脳を狂わせていた。
「ほらトレーナーさん。舌を出して」
言われるがままに舌を出した。そしてあっという間に彼女の舌に絡み取られる。唇が重なる。唾液の糸が引く。くちゅ、くちゅというただの接吻の音が響く、そして長い長い余韻を経て、唇が離される。舌と舌が離れ、唾液が糸となりそれが千切れる。
「このキスもそうさ。相手に自分の唾液を飲ませることになる。これも相手の体内に自らの証を残すマーキングだ。……けれど、もうこんなのじゃあ満足、出来ないよね?」
妖しく微笑む彼女はまさに妖狐の類いに見えた。そして彼はとっくに見いられていたのだった。 - 17二次元好きの匿名さん22/05/20(金) 23:29:46
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- 18便秘者22/05/20(金) 23:42:52
「例えば世の恋人がやるような食べさせっこ。あれの真意を考えたことはあるかな?」
フジキセキは目の前でパフェを食べながら対面の彼に語りかける。
「あーんという奴さ。何てことはない恋人同士の戯れ…けれどあれも突き詰めればヒトのエゴとやらに辿り着く」
美味しそうにパフェを食べるフジキセキ。限定スイーツは彼女のお気に召したようだ。
「はい、トレーナーさん。あーん」
そしてそのフジキセキによりあーんがお望みだった。彼は口を開き、その渡されたスイーツを口の中に入れ、そして味わい呑み込む。うん、美味しい。
「これは所謂間接キスというようなものに当たる。とても初な娘はこれですら恥ずかしがるんだ、可愛いよね」
そして彼の口に入ったスプーンでもフジキセキは全く気にすること無くパフェを食べることを再開する。
「さて一件ただの恋人の戯れに過ぎないこの食べさせ合い。その本質とは結局のところ『恋人に対する独占欲』だ」
パクリとパフェを呑み込むフジキセキ。いやに物知顔に彼女は語る。
「もちろん、本人たちはそんなものを感じているはずもなくただ美味しいから、ただイチャイチャしたいから。それだけの行動をしているに過ぎない」
また差し出されたスプーンを彼は口に含み、そしてお返しに彼のスイーツを差し出し、フジは何の躊躇もなくそれを一口食べた。
「トレーナーさんはチスイコウモリを知っているかな?」
突然とまた動物の名前を出し始める。
「チスイコウモリはエサを分け合う生物として有名なんだ。彼らは一匹の哺乳類を独占するのではなく皆で分け合う。そうすることで互いを助け合い、そして生存率を高める、実に社会的な動物だよね」
またパフェを美味しそうに食べるフジキセキ。そして手招きをする。トレーナーは近くによる。近くに寄ると抱き寄せられ、また唇が重なる。まだパフェが残っていたのが甘さが共有される。そして唾液の糸が引く。 - 19便秘者22/05/20(金) 23:43:17
「……ぷは。うん、甘いね。そして人が餌を分け合うのは自己満足のためだ。貧乏な人のために食事を恵み、良いことをしたという自己顕示欲を満たす…偽善と呼ばれることかもしれないがそれは悪ではない。そして…何よりも恋人での食べさせ合いっこもそれさ」
舌でペロリと唇を舐めとるフジキセキ。
「要は『愛情表現』という名の自己満足だよ。トレーナーさん。私はこんなにも相手を愛しているのだと、そういう行動に過ぎない。愛しているからこれを食べて欲しい。愛しているからこれを食べる。そういう自己満足が重なり、互いが満足しているように見えるんだ」
そしてまた着席し、パフェを食べ始める。
「けれどそれは自己満足だ。本当に通じ合うならばやはりただの食べさせ合いじゃ満足できない…ヒトっていうのはそういう生き物なのさ。…難儀なことに………ねっ?」
そしてフジキセキはウィンクをするのだった - 20便秘もの22/05/20(金) 23:47:09
今日は快便になったのでこれまでです
- 21二次元好きの匿名さん22/05/20(金) 23:48:29
>今日は快便になったのでこれまでです
こんなことある???
- 22二次元好きの匿名さん22/05/21(土) 00:39:02
お前永遠に便秘になれ
- 23二次元好きの匿名さん22/05/21(土) 11:55:43
良きssだ