- 1二次元好きの匿名さん22/05/21(土) 02:31:19
話に花を咲かせるための紅茶ができたようだね。
たまには私が注いであげよう、カップを出して待っていたまえ。
個人的に寮長のフジ君と話す機会はそこそこあるんだよ。そう、場合によって彼女はかなり実験に興味を示す一面を持っていてね?こちらも色々知見を得られるから助かっているんだ。
そんなフジ君の依頼でなんてことのない光る花びらを作っていたんだが…相手を驚かせ五感を刺激するような体験をさせる、というマジックのやり方には私の考える速度に関する理論のヒントが隠されているんじゃないかと思ったんだ。そんなわけでモルモット君、タキオンのマジックショーの始まりだよ!ぜひ楽しむといい!!
まずはそうだな、お決まりの文句の一つでも言えと雑誌に書いてあった。その謳い文句はたしか…タネも仕掛けもないだったかな?実際は見破れるかどうかは別としてタネと仕掛けで溢れているわけだが…最初にこのハンカチを消して見せよう。
君、好きなタイミングで消えろとでも言いたまえ。勝手に消える。…ほら、消えた。どこに行ったのかって?私にもわからないよ、この学園のどこかに転送されているとしか。
次だ。この帽子の中になんでもいいから物を入れると、代わりと言わんばかりにトランプが飛び出してくる。…おい、さっさと何か入れてみろ。帽子に入るものならなんでもいい。…ふぅン成功だね!ただクククッ…これは射出の勢いが強すぎた!モルモット君、大丈夫かい?いやはや、失敗失敗!
そして最後は君が光るマジックだ。仕込みはもう済んでいるからね、鼻を摘んだら光るぞ。
…ハッハッハッハー!バレたか。そうだよ、さっきの紅茶がタネさ!しかし君の驚いている表情は、なかなか興味深いものがあったよ。さて…私はハンカチを探しに行くから、トレーニングの時間になったらまた会おうじゃないか!