リレー小説しようぜ!

  • 1二次元好きの匿名さん22/05/21(土) 08:32:01

    小説の書き出しは誰がしても良いし二つに分岐しても良いし別に綺麗に終わらなくても良いぜ!

  • 2二次元好きの匿名さん22/05/21(土) 08:34:49

    ・・・・・・・・・ブウウーーーーーーンンンーーーーンンンン・・・・・・・・

  • 3二次元好きの匿名さん22/05/21(土) 08:35:32

    なにっドグラ・マグラ

  • 4二次元好きの匿名さん22/05/21(土) 08:37:50

    こっからどう繋げろと…?

  • 5二次元好きの匿名さん22/05/21(土) 08:38:04

    令和2000年にもう成ろうかというこの時代
    あのナチスが起こしたゾンビパニックから数百年が経った
    未だナチスの残党は世界を恐怖に陥れんとしている
    高尚な目的を持ってゾンビパニックを起こした健全健康なナチスはもう居ない!
    居るのは平和な世の中で生きることができない鬼畜な蛮族である!
    これはそんなナチスと戦う一人の男の物語

  • 6二次元好きの匿名さん22/05/21(土) 08:43:50

    令和2000年……西暦じゃ無くて令和
    これナチスの手で天皇がゾンビ化された上にどっかに隠れてる世界か?
    ちょっとヤバくて手が出せねえ

  • 7二次元好きの匿名さん22/05/21(土) 08:47:19

    ルール定めてないリレー小説とかひどいことになる未来しか見えない…

  • 8二次元好きの匿名さん22/05/21(土) 08:51:44

    >>1〜200

    その時、突如としてゾロリたちが乱入し、

    オナラをして全部吹き飛ばしました

    めでたし、めでたし

  • 9二次元好きの匿名さん22/05/21(土) 08:55:55

    人口爆発が行き着くところまで行き着き、地球の資源はあらかた掘り尽くされたことによって人類の過半数が休眠カプセルにて活動を停止し、電脳世界内での生活が主流になった時代。ある日突然電脳世界で未知のネットワークが発見される事になる。
    研究の結果、それは紀元前に構築された超高度先史文明が遺したロストサイバーワールドである事がわかった。
    人類はその前人未到の電脳空間を「ムー」と呼称、どん詰まりになった人類を救う未知なるロストテクノロジー発掘するため、全世界のあらゆるハッカー達が「ムー」へと集う!
    サイバーサバイバルアドベンチャー!

    ……的なのはどうでござんしょ?
    各々自キャラ作って参戦する感じで

  • 10二次元好きの匿名さん22/05/21(土) 09:06:05

    >>4

    彼はそう言いながらスマホの画面と睨み合う。

    『王手』

    この手ではどうしたって詰みに繋がる気がしないのだが取り敢えず王手する。

    『失敗』

    『一手戻ります』

    また適当に駒を動かす。

    『王手』

    『失敗』

    『一手戻ります』

    「むっっちゃ腹立ってきた、けどここでネットで調べたりしたら負けた気がするしな……」

    気分転換にネットニュースを見る、その時に彼の人生が変わった『シンギュラリティまであと23年』という記事。

    「そうかあと23年で機械が自分よりもっと頭の良い機械を作るのか…」

    「そうだ!俺の力で作った機械なら俺の力で詰将棋をクリアしたことになるじゃん!やーろおっと!」

    こうして彼は無茶苦茶頭の良いコンピュータを作ってこの詰み将棋をクリアする事を決意したのだった。

  • 11二次元好きの匿名さん22/05/21(土) 09:29:16

    >>9

     初まりは電脳世界の辺鄙なサイバネティックオーシャンからだった。

    「今日は大量だべ〜」

     今日も漁師達が深い電子データの渦の中から情報を掘り出している、この情報は表面データが大きく破損し流線形になっている、まるで魚のように。

    「ぐわああああああああ」

     突如として海中から上空に打ち上げられた人影、始めは新人が旧世代の対ウイルスソフトに弾かれただけかと考えていた漁師達だがその様子を見ていて気が付く。

    「おい、あいつ、空を飛んでないべか?」

     それが最初のムー遺物であるイカロスであった、太陽の無い電脳世界においてどこまでも飛んで行ける最強のハッキングマシン、しかしこれは初まりにすぎない。

  • 12二次元好きの匿名さん22/05/21(土) 10:07:14

    >>9

    あらゆる情報が揺蕩う電脳の海の底の底。「それ」はひっそりと再起動した。

    小さな球状で凍結されていた「それ」はムーのデータ領域が既定値を超えたことをトリガーに自動解凍を開始した。

    球形の至るところから半透明の粘性をもった液体のようなものが滲み出し周囲のデータを覆っていった。しばらくすると液体に覆われた部分はごっそりと消失しその分液体の中央にある球形、核のような部分が一回り大きくなった。

    解凍後、「それ」は自身の稼働に必要なデータを周囲から構築するようにプログラムされている。

    しかし、「それ」をプログラムした先史文明も、起動直後のデータ構築時に高度な知能をもつ電脳体を大量に取り込んだとき「それ」がどのような挙動をするかは知る由もなかった。そして、この電脳の海の底にはロストテクノロジーを追い求め、夢半ばで電脳体としての活動を停止したハッカーたちが流れ着いていることも…

    ムー管理用プログラムの1つ、ムーのデータ容量管理とそのためのデータの削除を担う自律稼働プログラム「アトランティス」は浮上を開始した。

  • 13二次元好きの匿名さん22/05/21(土) 10:20:11

    >>11

    電脳鉱山。

    複雑な計算を行うサイバードリルで深い穴を掘り、埋もれたデータと溢れた通貨を獲得する作業。

    旧時代におけるマイニングといった行為と電脳世界特有の物理的データ取得の合わさった作業だ。

    素人でも道具を使えば発掘ができるというメリット。その代わりに、デメリットもまた物理的である。

    「おい! ガス状演算領域の反応があるぞ!」

    観測機で鉱山をスキャンしていた男が注意する。

    「だがここを掘らなきゃ今日のノルマが……」

    計算サイバードリルで掘り進める男が返す。

    「低回転数の脳してんのか!? 余剰演算領域にサイバードリルをぶちこんだらドリルの計算が演算領域に流れ込んでオーバーフロー爆発が――」


    轟音


    五感の電脳空間を焼き尽くす演算のオーバフロー。


    それは鉱山に眠っていた旧時代のものを超え、ロストサイバーワールドにまで触れ、天文学的な計算が山そのものを炸裂させた。

    「……お、オイ……生きてるか? ……どうした?」

    そこにあったのはパーソナルを持った巨大なドリル。鉱山そのものを置換した空も海も掘り進められるハイパーサイバードリル。

    ――男は、神になった。

  • 14二次元好きの匿名さん22/05/21(土) 10:42:25

    >>11

    が最初の事例

    >>12

    はムー発見からしばらく経った頃かな

    「イカロス」はハッカーの一人が現役で使ってそう

    「アトランティス」は大ボス枠だなコリャ


     始まりのムー遺物「イカロス」の発見より数年、「ムー」の探索は未だ遅々として進行していなかった。

     「ムー」は現代人類の構築した電脳空間「エデン」にまるで染みのように局地的に顕在化している。その在り方は極めて多種多様であり、単純に地続きになっているエリアもあれば侵食するかのように既存空間を上書きしていくものさえある。

     「エデン」の統括管理ソフトである「メタトロン」でさえ全く未知の機械言語により作られた「ムー」のプログラム群を押さえ込むことは叶わず、それらの管理及び対処はそれらの区域の自治組織に委ねられる事となった。

     まるで観光地のように「ムー」の異質故に目新しい空間を興業化している平穏なエリアもあれば、「ムー」より湧き出してくる敵性プログラムの対処に追われ戦地化しているエリアもまたある。

     しかし全ての「ムー」エリアに共通する見解が一つ。

     「解析不能」、である。

  • 15二次元好きの匿名さん22/05/21(土) 16:29:14

    >>14

     眠くなる映像が終わり、また別の映像が始まる。

    「さてさて、ここまでは誰でも知ってる教科書にも載ってる内容だ」

     プシュッ!

     男は缶ビールをあおり生身の肉体を動かしながら笑う。

    「羨ましいだろう?本物の酒に本物の地面、本物の暖かさ、本物の女、本物の眠り、本物の子供、これが本物の喜びってやつだ」

     その映像は現実の映像を引っ張ってきているもの、電脳世界とは明らかに違う確かに存在するリアル、畳の上に寝る子供を抱き上げ男は歩きだす。

    「君達には命を賭けてもらう、賭けに勝った者は、本物を得るだろう」

     子供を布団の上に寝かせ布団をかける、次の瞬間に男は目の前にいた、一点を除き現実の男と変わりない姿で立っているのだ、それは現実感の無い現実的な現実だった、男の目は漆黒だった。

    「この目の名はグレイ、感染するムー遺物だ」

     目が合った時、そのコンピュータウイルスは感染する。

    「その目は初まりだ、見える物が変わった、だろ?」

     黒い黒い世界が見えた黒だけなのに色鮮やかな世界。

    「さあ行け、行くんだ」

     黒が弾ける、世界が元に戻る、だがさっきと違う場所にいた。

    「おめでとう君達は最初の賭けに勝った」

     黒い涙が目から溢れた、それは産声も伴わず流れ落ちた。

  • 16二次元好きの匿名さん22/05/21(土) 18:21:33

    >>15


    「ぐ、う……」

     闇より黒い涙が流れ終えた後、気づけば俺は知らない空を眺めていた。

    「こ、こは……? 座標検索、起動」

     手持ちのマップソフトを開いてみるも、ノイズにまみれていて役に立たない。

     目の前に広がるのは、先程の視界とは真逆の地平──純白の草原だった。

    「ムーの中……それもエデンに滲み出してきたような表層じゃない。もっと深くまで引きずり込まれたのか」

     そう、そういう契約だった。ここに至るまでの経緯を俺は思い出す。

     俺はエデンの日本サーバーにて活動していたハッカー。名はハルト。

     ムーは人類を救う可能性を秘めたロストテクノロジーの宝庫であり、その探索は人類の急務となっているが、その結果は未だ尚芳しくない。エデンに顕在化したムーの一部でさえ被害を侵食を押さえ込むので精一杯なのだ。

     しかしそれ故にムーの探索、研究で結果を出せばその功績と報酬は計り知れない。エデン内のハッカーは愚か、現実世界を生きる事を許された人類の管理者達でさえムーの解析に躍起になっているという話だ。

     地位や名誉の為、或いはおそらくこの地球で最後に残った人跡未踏の開拓地(フロンティア)に対する冒険心の為、腕に覚えのあるハッカーがムーへと足を踏み入れている。

     が、俺の場合は実に俗っぽい理由。

     金銭欲の為に、今やエデン内にて星の数程溢れている「ムー深奥への道」の噂を辿り、あの男と出会ったのだ。

    「『グレイ』……感染するムー遺物、か。まずはそれがどんな代物なのかを理解しなくちゃな」

     なんせムー遺物は超弩級のロストテクノロジー、接触したヤツが2秒で発狂しただなんて話も聞いた。そんなものに感染してしまったというなら自身の状態を確認するのが先決だ。

    「あーークソ、マップもそうだったが探索ツールの殆どがポシャッてやがる。望み薄だがファイアウォールのログから『グレイ』の解析を試みてみよう。それから残った手持ちの素材でなんとか穴の空いたファイアウォールにパッチをあてとかねーと……」

     全てが未知の現状、まず装備を整えなければ話にならない。

    「……クソッ! なんとか最低限の防備は整ったが、武器が足りない。ただでさえムー探索ツールは稀少だってのに、大枚はたいて手に入れたのは全部丸焼きだ。あ"ーあ」

  • 17二次元好きの匿名さん22/05/21(土) 18:28:02

    >>16

     風一つない白の野原をあても無くただ歩く。周囲に敵性プログラムの類いが見受けられないのが唯一の救いだった。

     やがて遠目に見えてきたのは白の草原の中にあって一際目立つ黒い岩石。

    「敵性プログラム……じゃなさそうだな。ただのオブジェクトか?」

     小走りになってその岩に駆け寄ってみる。白に染まったようなこのエリアの中でポツンと所在無さげにあるこの黒には、何かしらの意味を見出だしてしまう。

    「これ、は……何かのプログラムではありそうなんだが。あークソ! 解析ツールが焼けてなけりゃあなぁ」

     間近で見てみると岩の表面に薄く幾何学的な紋様が描かれている。グルリとその周辺を回ってみて──

    「……」

     二回。

     気になった紋様を、タッチした。

    「出た、コンパネだ! クソ、疑似言語ツールさえあれば……いや、まて、なんだ? なんでソースコードの構成言語がわかる?」

     ムーのプログラムを構成するソースコードは未だにブラックボックスだ。エデンに染み出した箇所を腕利きのハッカー達が解析にかかっているが、結果は芳しくない。

     要約できた断片的なコードを何とか既存の言語に当て嵌めたあやふや極まりない疑似言語を使うのが現在の探索の主流になっているものの、どこで躓くかわかったものではなかった。

     その古代文明の未知の言語を、今俺は容易く読み解いている。

    「なるほど……これが『グレイ』の機能の一つってワケだ」

     ムーを形作る言語の解析。というより自身がムーの一部になったかのような感覚。

    「いつこれを手に入れたのか……時期次第ではあの男はおそらく地球上のどのハッカーよりもムーの深淵を覗いている……いや、それよりも今は目の前の代物だ」

     コンパネをひたすらに弾く。半分以上勘に任せて、このパネルとオブジェクトの機能を掌握するべく俺は没頭した。

    「マジかよ、渡りに船だ。これ、プロキシとして起動できるぞ! 俺以外にも『グレイ』に感染させられたハッカーはいる筈。『グレイ』感染者を見つけて、接触出来れば……!」

     このまま暗中模索していても埒があかない。他の連中と連携を取らないと満足に身動きも取れないだろう。

    「『グレイ』に呼応する信号を飛ばす。誰でもいいから、気づけ……!」

     その黒きオブジェクト、後に『オベリスク』と呼称されることとなるムー遺物は、ムーの第二層中に信号を発したのだった。


    連投失礼

  • 18二次元好きの匿名さん22/05/21(土) 21:42:51

    このレスは削除されています

  • 19二次元好きの匿名さん22/05/22(日) 06:20:17

    保守

  • 20二次元好きの匿名さん22/05/22(日) 06:20:57

    このレスは削除されています

  • 21二次元好きの匿名さん22/05/22(日) 13:05:01

    「この学校には七つ!不思議なことがある!
    一つ!どの授業中でも廊下を歩いている先生!
    二つ!一つだけクソまずい水の出る蛇口!
    三つ!毎年冬になると響くカエルの鳴き声!
    四つ!15年おきに自殺者の出る教職員!
    五つ!5回に1回ぐらいで軋むトイレのドア!
    六つ!創立15周年になったら本気を出すという赤点男!
    七つ!俺たち怪談研究部が部として成立したこと!
    俺たちの最初の活動だ!これらを7不思議として研究しよう!」
    部長はそう言った

  • 22二次元好きの匿名さん22/05/22(日) 18:02:42

    >>17

    端的に言えばそれは悪手であった。

    「おいおい初心者かぁ?カモネギじゃねぇかぁ!」

    轟音

    ハルトは全身をハックされ内側から爆発するみたいな痛みとその直前に声を聞いた、一緒に吹き飛ばされた草が針のように尖り刺さる、野原の草が剥げてその下に存在する砂漠が露わになっていた。

    「悪運の強いやつだねぇ、これで死んでないとは」

    巨大なスピーカーが片手に生えた男、スピーカーが銃口を向けるようにハルトに向けられる。

    「もう死ぬんだがなぁ!ひっくり返れ!」

     ハルトの思考は纏まらなかった何が起こっているかすら理解できず、死ぬ、そう消失しようとしていた、たったそれだけが理解できた、そして、嫌だ、死にたくない、たったそれだけの生存本能が黒の岩を動かした。

    キィキャャアアア

    金属が擦れる音が響き攻撃を遮るような形に変形する黒、轟音が聞こえる、だが痛くない、攻撃を防いだのだ、だがそれだけだ。

    「土壇場で動かしたか、ビギナーズラックは怖いねぇ、だが…」

    男は今度はハルトの頭に直接スピーカーを当てて笑う。

    「これでおw……」

    次の瞬間、男の首が滑り落ちた、地面に落ちる前にその頭の髪を掴む白い腕、白い女が立っていた、その目は瞳でさえ真っ白で、人間味を感じなかった。

    「新入りくん!最初のレッスンだよ!」

    女は表情を変えず明るい声で喋りだす、まるでジュースの蓋を開けるみたいにさりげなく簡単に左手で持っている生首から右手で両目をくり抜いた。

    「グレイはムー遺物の中でも比較的最初に見つかっている!だが一体どうして誰も知らなかったのか!」

    ハルトにくり抜いた眼球の一つを投げ渡す。

    「ハアッ?」

    わけもわからずキャッチするが本当に気味の悪い。

    「グレイが進化する遺物だからなのよ!感染直後は二次感染だってしないの!その目!よく見てみなよ!」

    ハルトに渡された眼球の裏には黒い点が数個ほど描かれていた。

    「グレイに感染してからムーで遊んでるとそれが増えるのよ!ほら!」

    女の右目が裏返る、白が全体で1割しか残っていないほど黒の点があった。

    「これが全部真っ黒になった時!グレイは遅れて(late)力を発揮するの!本当の力を発揮したグレイを私たちは!」

    女は自身の左目に眼球を触れさせる、女の右目にポポポッという音と共に黒い点が描かれる。

    「グレイトと呼ぶのよ!そしてグレイトの力を使う者を!グレイターと呼ぶのよ!」

  • 23二次元好きの匿名さん22/05/22(日) 23:31:08

    保守

  • 24二次元好きの匿名さん22/05/23(月) 10:40:15

    ほっしゅ

  • 25二次元好きの匿名さん22/05/23(月) 20:50:49

  • 26二次元好きの匿名さん22/05/24(火) 07:43:51

    ほひゅ

  • 27二次元好きの匿名さん22/05/24(火) 17:42:28

    まだ保守る

  • 28二次元好きの匿名さん22/05/24(火) 23:14:58

    >>22

     その女の言葉をハルトは脳裏でゆっくりと反芻しつつ、現状を整理した。

     突如襲撃してきたスピーカー男の電脳体は完全に活動を停止している。危険はなさそうだ。残痕メモリを漁りたい衝動に駆られるが、そういう迂闊な行動をすれば命取りになることはもう身に染みた。

    「お前、名前は」

    「最初に訊くのがそれでいいの!? 名前を重視するあたりさてはジャパニーズかイタリアンだね! HNなんかなんでもいいと思うけど! ま、いいやー! ホワイトって呼んでね!」

    「……ハルトだ」

     相変わらず快活な大声で話すのだが、その顔はピクリとも動かない無表情のままであり、向かい合って会話するととてつもない違和感を感じる。

     数百年前の黎明期のアンドロイドに存在したという不気味の谷とはこういうものなのだろうか、とハルトは思った。

    「この目の裏側が真っ黒になった時、グレイはグレイトへと進化する、って言ったな……じゃあお前のはまだグレイって事でいいのか」

    「まーねー! あと5%ってとこかな! さっさとグレイターになって三層に挑戦したいんだけどさ! もう私に喧嘩売ってくるヤツ二層じゃ殆んどいなくって困ってたんだよねー! それで次の遊び相手を探してたらあらビックリ! 呑気にSOS垂れ流してた人がいたもんだからこれ幸いと遊びに来たんだー!」

  • 29二次元好きの匿名さん22/05/24(火) 23:16:33

    >>28

    「呑気で悪かったな……ハニポに引っ掛かる程迂闊なつもりはなかったんだが」

    「あぁ、蜜壺(ハニーポッド)ね! んー、君は腕は悪くなさそうだけど些か表側の常識を持ち込みすぎじゃない? そういうのはかなぐり捨てちゃった方が身のためだよー!」

    「あぁその通りらしいな。なら常識を捨てつついくつか質問させてもらうが……お前のグレイは何処で手に入れたんだ? 俺と同じ──あの黒い男に押し付けられたか?」

    「んー、それはまだ内緒! もっと仲良くなってから教えたげるよ! ただまあ、君よりはずいぶん前から持ってたけどね!」

     その言葉を受けて、ハルトは少し逡巡する。ホワイトといいさっきのスピーカーといい、ムー内においてグレイ感染者は珍しくないようだ。ならあの黒い男は一体どういう立ち位置なのか、考えても答えは出ないが気にかかった。

    「もう一つ質問だ。何で俺を助けた? さっきのを見る限り、グレイ感染者からグレイを奪えばよりグレイターに近づけるんだろ? 現状俺は格好の獲物だ」

    「それは私が困っている人を見逃せない慈悲深い聖女の如き女の子だからだよ!」

    「…………」

    「白い目線を向けるの止めようね! まあそうしても良かったんだけどさ! 君がソレを手に入れちゃったみたいだから利用価値を見出だしたのよ!」

     ホワイトが指差した先にあるのは、ハルトに右腕にいつの間にか付いた黒曜石のような漆黒のブレスレット。あの黒岩がいつの間にか姿を変えていたのだ。

    「ソレは私が以前から目を付けてた二層内でも指折りのムー遺物! 三層以下に進んじゃった化け物ハッカー達でもそれを使うことは出来なかった! まあ遺物の使用適正って個人の相性に左右されまくるんだけど! なので君を消すより恩を売って味方にした方がプラスになるかなと判断したのよ!」

    「……正直に話してくれて嬉しいよ」

    「でもね! 私はもう流石に下へ降りていきたい! この二層で君の成長に長々と付き合ってられる時間はないの! だから、ガッツリパワーレベリングといこう!」

     ビシッと彼方へと指先を指し示し、ホワイトは宣言した。

    「この二層で唯一のグレイター! 初心者狩りやってる陰気野郎を、私達二人で倒しちゃお!」

  • 30二次元好きの匿名さん22/05/25(水) 10:52:51

    ホシュ

  • 31二次元好きの匿名さん22/05/25(水) 22:12:56

    保守

  • 32二次元好きの匿名さん22/05/26(木) 08:30:31

    保守ルンデス

  • 33二次元好きの匿名さん22/05/26(木) 19:32:55

    ほしゅるしゅる

  • 34二次元好きの匿名さん22/05/26(木) 20:22:55

    >>29

    「……そのグレイターになったらどうなるのか俺はまだ理解してないんだが」

    ホワイトは両手を口に当て驚いたような声をあげる、無表情で。

    「ああ!大変だよ!そんなことを話してる場合じゃないぞ!さあ黒の大騎士よ!陰気野郎が陰険な目つきで初心者達を狙ってる!助けに行かなくては!」

    ホワイトは明らかに話を逸らし彼方の方向を指差しながらスピーカー男の電脳体の生首を持ち上げてキスをした、その時、ホワイトの表情が少しだけ、本当に少しだけ和らいだ気がした。

    「私のムー遺物のラー・オシリス!自分の手で殺した相手を完全に自分のものにできるんだ!なんとこれを使えばこの人の過去の記憶も分かるだよ!」

    「つーまーりー!可愛さも2倍!体も2倍!美しさも2倍になるのだよ!」

    スピーカー男の生首が表情豊かに饒舌に喋りだす、停止していたはずの電脳体が起き上がりホワイトと一緒に踊りながら喋る、その電脳体はノイズが走りあり得ない明滅を繰り返しその先に無表情なホワイトが見え隠れする。

    「なっ…」

    恐怖を感じた、それは死者への冒涜なんてものじゃない、この電脳世界への冒涜、この世界に生きる、いや生きざるを得ない者達とこの世界を作った過去の偉人全てへの冒涜だった。

    「すごいでしょ!さあ一緒に初心者狩りをしてる奴らの総本山に行こう!」

    「行き先はあっち!さあ善は急げだよ!この手に掴まって!」

    その手を掴んだら二度ともう後には引けない気がした、だが、俺にはもう戻る場所なんて無いんだ、恐怖を呑み下しホワイトの手を掴む。

    「なあ…さっき言った黒の大騎士ってなんなんだ?」


    轟音


    頭がグラグラする、スピーカー男が使ってた移動手段だ、移動し始める前に彼女の口が動いた気がした『ごめんね』そう言ったように見えたのは俺の気のせいだろうか。

  • 35二次元好きの匿名さん22/05/26(木) 20:29:54

    >>34

    「ついたよ!ここに陰険ストーカー野郎がいるんだよ!」

    揺れが落ち着いてやっと普通にモノを考え認識できるようになった、そこには階段があった、少しだけ窪んだ場所にあり遠目からだと気付けないだろう

    「にしてもそろそろこの体も限界かな」

    「私の体に完全に置換されると元の体で使えたムー遺物が使えなくなるんだよね〜」

    スピーカー男の体の大半がホワイトの肉体に置き換わって既にスピーカー男の体にではなくホワイトの体にノイズが走り明滅しているといった方がいいかもな

    「「さあ行こ!」

    ホワイトが一人に融合し、ボトリとムー遺物が落ちる、有無を言わさず手を引かれて階段を駆け降りていく、思っていたよりもすぐに普通の地面に着く

    「なあ…この黒い腕輪?の使い方を教えてくれよ、もう戦うんだろ?」

    手を引かれながら廊下を歩く、ホワイトは左右にある扉を無視して真っ直ぐに歩いていく

    「うん……待ってて、ちょっと……おかしいの」

    無表情だから分かりにくいがホワイトは何かを焦ってんのか?俺は腕輪を触りながらさっき動かした時のことを思い出し反芻する、強く念じるような感じか?ムー遺物ってそういうのが多いらしいし

    「ねえ?ジャックス、どこにいるのよ!」

    ホワイトが走りだす

    「おい!どうしたんd…!」

    「あんたが私を倒すんでしょ?私が大きくなるまで見守っててくれるんでしょ?」

    ホワイトは俺の言葉を無視して廊下の最奥の開け放たれた部屋に走り続ける、回転椅子がこちらに背を向けている誰かが座っているようだ

    「ねぇ!ジャックス!いつもみたいにキモい顔を…」

    「ジャックスというのか…この男は」

    部屋の中に入った途端、ゆっくりと回転椅子が回り座っていた者が立ち上がる長い赤髪の女、部屋の壁には初老の男が磔(はりつけ)になっていた

    「この男は戦士だった、お前達はどうだ?」

    赤い髪の女の両腕が筋肉質に膨張する

    「グレイとやらは素晴らしいな!これをより深く理解できる!」

    赤い髪が女の肌に添うようにへばり付き、肉にもぐり、血管に変わる、その真っ赤な髪は短髪へ細く華奢な体は暴力的な肉体へと変貌する

    「我こそは最強にして最悪のムー遺物!ヴォーロスの使い手!戦士であるならばこの獣の為の神が牙のサビになr…」

    「うるさあああああああああい!」

    ホワイトが大きな声で叫び女の話し声を遮る、無表情なはずなのにその顔が、とても悲しそうに見えた

  • 36二次元好きの匿名さん22/05/27(金) 04:01:25

    保守

  • 37二次元好きの匿名さん22/05/27(金) 12:02:47

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オススメ

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