（ブライダルの仕事を私に持ってきたあの人…）

1二次元好きの匿名さん22/05/22(日) 22:35:15

『円香に似合うと思ったんだ。その……よかったら、受けてくれないか？』

『あ…………。ま、円香……その、綺麗だ。綺麗だよ……』

『はは、何だか上手く言えなくてごめんな。でも、綺麗だって言葉しか浮かんでこなくてさ。……円香と結婚できる人は、幸せ者なんだろうなって』

――それは自分が幸せ者だって言いたいんですか？ミスター女たらし

『えっ！？そ、それって……か、からかわないでくれよ円香。撮影の代役で新郎の恰好をして円香の隣に立つってだけで緊張してるんだからさ』

……違う、あの人はこんなこと言わない。
そもそもアイドルにとっては定番とも言える水着の仕事ですら私に持ってくることを躊躇していたくらいなのに、ブライダル衣装なんて。
過保護。

……あなたが私を大切にしてくれていることなんて、とっくの昔に分かっているのだから。あなたが選んでくれた仕事を、一方的に断ったりなんてしない。口ではどう言ったとしても。
まあ、あのミスター甲斐性無しはそのことに気付けず、私にどう話をしようか悩みに悩んでいることだろうから。
私から助け船を出してあげたほうがいいかもしれない……あなたが責任を取ってくれるなら、着てあげてもいいって♡