- 1二次元好きの匿名さん22/05/24(火) 02:19:38
メジロマックイーンには日課がある。今までにはなかった、今にはある。毎日毎日やっている日課が彼女には出来ていた。
「…………」
時刻は6時半、彼女は真剣に台所に向き合っている。トン、トンとまな板に包丁を慎重に真剣に叩き付ける音がなる。
(猫の手…猫の手…力を込めすぎずに…)
尤も彼女の内心は不安だらけなのだが。
「……………ふぅ」
ようやく食材を粉微塵にしたマックイーンは鍋にそれらを投入し、一息を付くことが出来た。
「…ええと爺やのメモによれば…」
マックイーンはエプロンの中からメモを取りだし、それを見る。ふむふむと感心をしながら鍋と見比べる。
(…しかし、自分のことながら急拵えじゃ流石に無理があるわ…けれど、でも…こ、これが世の男性の理想なのよね…)
何処か不安に狩られながらもそのメモと鍋を交互に見比べ、味噌汁を作っていく。
(…本当、我ながら変わったわね。…今まで料理なんて作られて当たり前。そんな生活に慣れきっていたから…でもあの人の作る料理は正直美味しい…美味しいからこそ恩返しがしたくて私も作っているわけだけど…)
「…上手に出来ている自信はないわね…」
またはぁ…とため息を付くマックイーン。しかしいつまでも落ち込んではいられないとマックイーンはまたお玉を握りしめた。そんな彼女の葛藤の中、ようやく部屋の主が起きてきた。まだ寝惚けた目を擦っている。
「あ………おはようございます」
そして目をまた擦った。まだ夢を見ているかのように台所に立つマックイーンを見た。
「…意外に思われるのは解っていましたがまるで現実でないかのように見られるのは心外ですわね…」
マックイーンもその大袈裟な反応に毒気を抜かれ、緊張していた心も落ち着いた。お玉片手にマックイーンは彼に向かって言う。
「…こほん。本日の朝食は私が作らせて頂きました。…顔を洗ってテーブルで待っていてくださいね」
彼は呆然とああとだけ頷き、洗面所に消えていった。
マックイーンも仕上げに入る。何度も何度も反復した爺やとの練習を思い出しながら。 - 2二次元好きの匿名さん22/05/24(火) 02:19:48
「…あとは当たって砕けろ…よ」
どこか諦観も交じった表情で堅く、決意し盛り付けに入った。お盆に乗せたものを持って二人のテーブルに向かう。彼はまだ寝巻き姿のままそこにいる。マックイーンは努めて平静に彼に語りかける。
「…こほん。私があなたに手料理を振る舞うのは始めてですが…そんなに高望みはしないでくださいね?」
しかし彼は笑顔で首を横に振った。告げられた言葉にマックイーンは赤くなる。味噌汁を最後に置き、マックイーンも席に付く。食卓には二人分の食事だ。たった二人だけの朝餉の時間が始まろうとしていた。
「…味については問題ないと思いますが…いえ、それでもやはり」
マックイーンも彼も両手を合わせ、向かい合った。
───いただきます
(こうして、貴方と食卓を共に出来るだけで幸せなのよね)
…味はもちろん、好評だった。 - 3二次元好きの匿名さん22/05/24(火) 02:22:21
出たよ
- 4二次元好きの匿名さん22/05/24(火) 02:23:56
- 5二次元好きの匿名さん22/05/24(火) 02:25:50
素晴らしいッ!
- 6二次元好きの匿名さん22/05/24(火) 02:43:14
……粉微塵……?
恨みが食材へ……?
食材に贖罪してもらうということか…フフッ - 7二次元好きの匿名さん22/05/24(火) 02:45:57
シュレディンガーのSSかな?
開けてみるまでクソスレか良SSか分からない - 8二次元好きの匿名さん22/05/24(火) 02:48:54
このレスは削除されています
- 9二次元好きの匿名さん22/05/24(火) 02:51:23
このスレまで保守トレーナー湧くのもう荒らしだろ
- 10二次元好きの匿名さん22/05/24(火) 02:53:47
つまりガチャガチャということか
- 11二次元好きの匿名さん22/05/24(火) 06:48:33
まさかの良作だった
- 12二次元好きの匿名さん22/05/24(火) 12:00:29
毎度の如くスレタイだけひどくて芝
- 13二次元好きの匿名さん22/05/24(火) 12:09:25
スレタイだけ見てグラスの間違いだろって思ったけどSSスレだった
- 14二次元好きの匿名さん22/05/24(火) 14:29:22
何なんだそのスレタイは
- 15二次元好きの匿名さん22/05/24(火) 20:20:26
豚デース?
- 16二次元好きの匿名さん22/05/25(水) 07:46:45
2人だけの朝食っていうがお嬢様のメジロ家としてあんまりないことなのいい