- 1二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 10:41:06
ここは東京レース場。本日行われるレースはジャパンカップ。来たるべき勝負に向けエアグルーヴは地下バ道を歩いていた。仕上がった体は火照っているが、心は落ち着いている。調子は最高ということだ。
「始めまして、エアグルーヴ。」
後ろから声をかけられ振り向くと瀟洒な勝負服に身を包んだウマ娘が一人いた。
「あなたは、ピルサドスキー。」
「名前を知ってもらえているとは光栄だ。今日はお互い全力を尽くそう。」
そう言って握手を求められ、手を握る。
「…やはり本物の方が美しい」
「は!?」
妙な気配を感じ取り思わず声が出たが、ピルサドスキーは構わず続ける。
「今日の出走者のレースは一通り見させてもらった。そして、エアグルーヴ。その中でも君が最も強く美しく、輝いていた。」
「貴様、何を言っている?」
語気が強まるが、ピルサドスキーは変わらない。
「確信したのだ。この輝きは私の傍にあることがふさわしいのだと。」
「いい加減にしろ!」
手を振りほどき、距離をとって、エアグルーヴは睨みつける。ピルサドスキーは優雅に右手を差出し言う。
「私は宣言する。このレースに勝つ。我が走りの強さと美しさをもって、君を魅了し我がものとする。」
内容はともかく、勝利宣言をされては引き下がれず言い返す。
「ほざくな。女帝を"攻略"するのは容易くないぞ。」
不穏な空気を漂わせながらレースは始まった。 - 2二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 10:41:24
「そんな事があったんだ。」
トレセン学園のトレーナー室で、エアグルーヴのトレーナーはそう言った。レースの結果はエアグルーヴがピルサドスキーに差し切られて負けた。今は反省会の最中である。
「それで調子落としちゃったかな。」
「いや、その程度で崩れることはない。相手の方が強かった。それだけだ。」
エアグルーヴがそう言うならとトレーナーは納得したが、何かが気になっている様である。
「大丈夫かな。彼女、なんて言うか凄かったし。」
レース後のピルサドスキーは留まることを知らなかった。
ウィナーズサークルでは、
「さあ、私の胸に飛び込んできたまえ!エアグルーヴ!」
と叫び、ウィニングライブ後には、
「次は二人で歌おう。愛の歌を!」
と言っていた。当のエアグルーヴは全く相手にしていなかったが。
「で、どうするの?それ。」
トレーナーが指差すところには封筒が置いてある。中身は航空券だ。ピルサドスキーが帰国する飛行機の。
「どうもこうもあるか。まだレースはある。"お姫様"になどなっていられるか。」
ほっとした様子のトレーナーを見ながら、エアグルーヴは思う。
(私は女帝で、必要なのは杖なのだ。最期まで放すわけがなかろう)
- 3二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 10:43:54
ピルサド神ウマ娘化しねぇかなぁ……
- 4二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 10:44:51
いいSSですね
ピルサドさんのヤバいやつ感が凄いことになってるな - 5二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 10:45:26
先越されたああああ!!!(ネタ被り)
面白かったです(小並感) - 6二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 10:51:43
寮でファインがメッチャ謝ってそう
- 7二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 10:53:54
電話で「もしまた迷惑かけたら絶縁だからね!」とガチ説教するファイン
- 8二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 10:56:22
エアグルーヴがお姫様になる相手はもう決まってたのね
- 9二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 10:57:40
- 10二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 11:57:21
ピルサド実装して欲しいけどウマ息子で来て欲しい
- 11二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 11:59:28
エアグルーヴ怪文書の流れきてる?(昨日の夜のアレ)
- 12二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 13:28:42
- 13二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 13:54:16
- 14二次元好きの匿名さん21/09/25(土) 14:03:14