人類最後⇒二人のマスター:保登心愛スレ3

1二次元好きの匿名さん22/05/31(火) 15:34:49

“ごちうさのメンバーが適正と魔術回路を眠らせていて、献血でカルデアに拉致されたら(一部)”

“爆破された心愛の友人(リゼ、チノ、シャロetc.)がAチームと共にクリプターにされたら(二部)”

この妄想からできたスレです

SS書きの人はありがたいですが遠慮せずに妄想を書いていきましょう

人類最後のマスター:保登心愛スレ2｜あにまん掲示板全ての元凶https://bbs.animanch.com/board/661941/感想スレ(前スレ)https://bbs.animanch.com/board/662727/これまでのあらすじ人…bbs.animanch.com

詳しいことは前スレを見てください

>>3

2二次元好きの匿名さん22/05/31(火) 15:36:30

立て乙
勢いは落ちてきたがまだまだ語りたい

3二次元好きの匿名さん22/05/31(火) 15:37:14

>>1

ssは活力になるから依存するのは仕方ないのだ……お猫様みたいなものなのだ……

4二次元好きの匿名さん22/05/31(火) 15:38:29

青山さんが魔術師・街のセカンドオーナーって説はすごい好きだった
あの人だけ浮世離れしてるから

5二次元好きの匿名さん22/05/31(火) 15:43:52

ぐだ子とのダブルマスターは傷の舐めあいしながら最後まで進んでいきそう。普段は心愛姉立香妹みたいに振る舞って要所要所で逆転してるよ。

6二次元好きの匿名さん22/05/31(火) 16:40:17

「ふぅ」
私は一息ついてその場に腰を下ろす。
この遺跡もハズレだった。私はこの異聞帯のクリプターとなってから探しているものは今もまだ見つからない。本当に私の目論み通りこの異聞帯が正解だったのだろうか？そういった不安は尽きない。
しかし、もうすぐココアさんたちがこの異聞帯に到着する。そうなればいよいよ時間がない。ここが最後の異聞帯。この時の為だけにリゼさんたちを誘導して犠牲を出した。その過程で失われた物の為にも諦めるわけには行かない。

「…凛ちゃん」
怒ってるかな？なんて意味のない妄想をする。そう、今は人理が漂白されているのだから叱責が飛んでくる事はあり得ない。この世に凛ちゃんはいない。彼らに存在を消されたのだ？そう思ったら無性に腹が立ってきた。

「いけません、平常心平常心」
そう、今は常に冷静でいなければならない。心はどこまでも冷たく、無機質に。クリプター「青山翠」になると決めたその日から私に妥協は許されない。敵も味方も出し抜いて…

「私が勝つ。私の大切なものは必ず取り返す」
その決意と共に私は再び立ち上がった。

7二次元好きの匿名さん22/05/31(火) 17:35:17

こういうの好きなんだ
回想に挟まれたら古典的とか言われようと涙腺をブレイクされる

8二次元好きの匿名さん22/05/31(火) 18:06:06

来てたか、気づかなかった

9二次元好きの匿名さん22/05/31(火) 18:08:14

青山翠という女性は半分没落した魔術師の家で生まれた。
彼女は一員として厳しく躾けられた。魔術師であれ、俗世に目を向けるなと。それは酷く狭く息苦しい世界だった。

「翠」
小学生のある日、父が私の名を呼ぶ。父の元に行くと殴られた。何故家に真っ直ぐ帰らなかったのかと問われた。仕方ない。友達が転んで怪我をしたのだ。その子を置いて1人で帰るわけにもいかなかった。そのまま黙っていると倒れている私を押さえつけてもう一度殴った。

「…フン」
反抗しない姿勢を取ると父は興味を失ったかのようにその場を去った。このような事は決して珍しくもない。何故人としての情を捨てろと言う父自身が感情を制御できないのか。私にはわからなかった。

そんな生活を続けて6年ほど、私が高校2年生になったばかりの時。父が病死した。
悲しくはなかった。父の言葉と行動は常に矛盾に満ちていて、その歪さは身をもって体感してから。そんな父を慕っているものなどおらず、魔術師としての青山家は実にあっさりと終わりを迎えた。

10二次元好きの匿名さん22/05/31(火) 18:17:13

マスター（チノ祖父）のことも父親みたいに思ってたのかも

11二次元好きの匿名さん22/05/31(火) 18:42:30

こうして魔術師ではなく、一般の人間としての私の人生が始まった。しかし、普通ではない私には何が普通なのかわからない。なので、とりあえず本を読んだ。本は自分の知る正しい答えを読者に教えてくれる。感情になど流される事はない…なんて思う辺り、私はまだ普通ではないと感じる。

そんなある日、図書室で本を読んでいるとある女の子が話しかけてきた。

「あ…あの、それって何読んでるの？」
「…なんでしょう？The Trial、だそうです」
タイトルなんて気にしていなかった。

「えぇ！？そんな難しそうな本読んでるのにタイトル知らないの！！？」
「はい。私、家の書斎にある本を右上から順に読んでるもので」
「へー…頭の良い人ってなんと言うか…凄いね！あ、ごめん、私凛って言うの。隣良い？」
これが私と凛ちゃんの出会いだった。
どうやら彼女は私が上級生だと気づいていないようで、私が自己紹介すると翠ちゃんと呼んできた。父が暴力を振るうときは決まって名前で呼ぶので、私は翠と呼ばれるのが嫌いだった。でもこれは好きだ、可愛い。

私が上級生だと知ると凛ちゃんはペコペコ謝ってた来た。許す代わりに2人の時は翠ちゃんと呼ばせる事にした。

「翠ちゃん。あぁ…翠ちゃん。なんて可愛い響きなんでしょう♪」
私はその日の帰り道、上機嫌で帰った。帰り道が楽しかったのは生まれて初めてかもしれない。

12二次元好きの匿名さん22/05/31(火) 18:50:41

凛ちゃんさんとの出会いに関しては原作でも特に言われてなかったかね。まあ多分文芸部で出会った感じだろう

13エンヴィの人22/05/31(火) 18:52:44

原作で判明していないのを良い事に盛っていくスタイル

14二次元好きの匿名さん22/05/31(火) 18:59:56

実際作中でもトップクラスに真面目に礼儀正しい人だから先輩をちゃん付けで呼んでるのにはそういう理由もあるのかもしれない

15エンヴィの人22/05/31(火) 19:37:20

「そういえば、凛ちゃんって将来どうするか決めてます？」
初めて会ってから数ヶ月が経ったある日、進路相談の時期が来た私は凛ちゃんにそう切りだした。

「私は出来るなら小説とかの評論家になりたいなぁ。青山センパ………翠ちゃんは何かあるの？」
「私…何もないんです。昔から勉強ばかりしていたもので」
「へぇ…意外。翠ちゃんっていつもフラフラしてるから家はだいぶ緩いんだと思ってた。この前も待ち合わせ場所にいなかったし」
「あはは、すみません。うさぎの行列を見ていたら、つい」
「もー！そんなに翠ちゃんっていつもフラフラしてるとどんな仕事もできないよ！？」
確かにこのままではいけない。もっとシャキッとしないと

「…翠ちゃん。目が怖い」
おっといけない。魔術師の顔になっていたみたい。これは私の忌まわしき過去。丸めて捨てなければならない。

「そう簡単じゃないけど、小説家とかは？原稿はFAXで送れるからまだ翠ちゃんでもやれるかも…」
「そうですね。小説家にしましょう！」
「えぇ！？そんな簡単に決めちゃって良いの？私も昔書いてたけどすっごい大変だよ！？」
「でも、書いたら凛ちゃんが見てくれますから」
「もー……」
凛ちゃんは嬉しがってるような困ってるような不思議な顔をした。
その後、凛ちゃんに散々ダメ出しされたり、投稿したものがダメだったり、そんな中マスターに万年筆を貰ったりするのはまた別のお話。