- 1進行◆85m2FRFiao22/06/17(金) 20:21:36
- 2進行◆85m2FRFiao22/06/17(金) 20:22:10
- 3進行◆85m2FRFiao22/06/17(金) 20:22:44
(※これは時系列的には過去の導入部であり、干渉はできません)
「ここが、依頼にあった人滅の拠点ね」
【物陰から様子をうかがい、入り口を見張っているリザードマンに死の魔法、『ブラッドミスト』を詠唱する。
血の霧に惑わされた相手は、目の前を通りすぎる女に気づかない。イビルナイトは中へと足を踏み入れ――】
「ようこそ、お客様」
【その声に足が止まる。次々と近づいてくる足音にぎり、と歯噛みする】
「待ち伏せ――いえ、"見てた"わね?」
【『ブラッドミスト』は発見されにくくするための魔法。既に認識されていたなら何の意味もない。】
【最悪目撃者がいなくなれば見つかっていないのと同じ。そうするしかないか、と大鎌を握りしめたイビルナイトに、予想外の言葉が投げ掛けられる】
「以前に同胞がお世話になったね。せっかく生き返った竜をもう一度殺して、哀れな薬草医を殺して逃げるなんて。あの城の主人は悲しんでいたよ」
「貴方――まさか、あのヴァンパイアドラゴンを作っていた奴の―――!?」
【そこまで言って、異変に気づく。体が動かせない――相手の目から視線を離せない。恐らくは、魔眼。だけど、相手の態度も不可解だ。てっきり仇敵を血祭りにあげるのだと思ったのに、敵意は感じられず、まるでむしろ哀れむかのような――】
「そんなに警戒しないでくれ。君、本当は人間ではないね?
竜なんだろう?それも……人が憎くて仕方がない竜だ」
「――何を、戯れ言をっ……!?」
【驚愕に見開かれる青い目、瞬時に思考が沸騰する。
何故、どうして。あり得ない。今は死んでも魂の姿まで人間のはずなのに――】
「羨ましくて、あんなことをしたんだね?安心してくれていい、本当の君を開放してあげるから」
【それに返す言葉はでてこなかった。言葉を紡ぐ前にシャドウと思われる真っ黒な手が後ろから伸ばされ、イビルナイトの頭にずぶりと沈み、精神そのものに触れる。
意識が闇に落ち、全身から力が抜け、床へと倒れる】
【あたりに咆哮が響き渡った】 - 4進行◆85m2FRFiao22/06/17(金) 20:24:37
【――床へと倒れ、投げ出された深紅の大鎌を白い手が掴む。
そのまま足音と喧騒が遠ざかり、後には静寂だけが残された】
※導入終わり - 5人形職人◆eqIBLlW7is22/06/17(金) 20:31:47
(立て乙です!)
(このジジイどうやって合流した事にしようかな…いやマジでどうしよう…) - 6〈斬糸〉◆dlOeiCHAaM22/06/17(金) 20:32:35
立て乙です
ズタボロで体を引き摺りながら駆けつける展開にしようかと思いましたが……
やめました - 7シャドウナイト◆YYwoqOEEiE22/06/17(金) 20:33:41
- 8人形職人◆eqIBLlW7is22/06/17(金) 20:35:07
- 9進行◆85m2FRFiao22/06/17(金) 20:36:30
合流遅れ了解です
本編行きます
【続いていたのは暗く冷たい石畳の通路。だが、恐ろしい程に静かで動く気配は感じられない】
【反響する自分達の靴音だけを耳に、奥へ進むとほどなくして誰かがうつ伏せで床に倒れていた】
【見覚えのある桃色の髪、漆黒の革鎧に作り物の翼。ただ1つ、武器である大鎌だけは見当たらない】
【その回りにはおそらく人滅の構成員であろう、凄惨な死体がいくつも転がっている】 - 10シャドウナイト◆YYwoqOEEiE22/06/17(金) 20:39:57
【異世界のゲート、『アルター』。本来はイビルナイトが申請呪文で召喚するものがなぜギルドに?あれは本人から離れて出現させることはできないはず】
【混乱しながらワープアウトした先の光景に僅かに眉を顰める。何があったのか……下手人はどこにいるのか】
「ちょっと…ねえ?起きなさいよ…」
【イビルナイトに手をかけ、起こそうとする】 - 11〈斬糸〉◆dlOeiCHAaM22/06/17(金) 20:41:13
「……ここで何があったのかしらね」
【倒れているイビルナイトの介抱をシャドウナイトに任せつつ、その周囲を観察、警戒している】 - 12進行◆85m2FRFiao22/06/17(金) 20:41:23
【だがかけられる声に答えることはなく、駆け寄った冒険者は異変に気づく。】
【その背がぱっくりと裂けていた。しかし血の一滴も流れておらず、中から覗くのは肉と骨ではなく、真っ暗な恐ろしい程の空虚――あり得ない光景に、冒険者達の脳裏にあり得ない考えがよぎる】
【"ここには何もいない"】
【目の前にあるのは確かにイビルナイトの体だが、魂はおろか死の気配すらない。
周囲の人滅構成員とみられる死体は確かに生きていたものが死んだことがわかるのに、ただ1つイビルナイトだけが生も死も感じられない】 - 13〈斬糸〉◆dlOeiCHAaM22/06/17(金) 20:44:09
「なんていうか、これ……
背中を斬られたとかじゃなく、『抜け殻』……? みたいな感じね……?」
「だとすれば、中身はどこに……?」 - 14シャドウナイト◆YYwoqOEEiE22/06/17(金) 20:44:27
- 15進行◆85m2FRFiao22/06/17(金) 20:45:46
- 16〈斬糸〉◆dlOeiCHAaM22/06/17(金) 20:48:13
- 17シャドウナイト◆YYwoqOEEiE22/06/17(金) 20:51:29
- 18〈斬糸〉◆dlOeiCHAaM22/06/17(金) 20:53:00
- 19進行◆85m2FRFiao22/06/17(金) 20:53:35
【散らばる死体を踏み越えて、さらに奥へと。
目に飛び込んで来たのは、鱗の生えた巨大な姿。
頭には角、鉤爪を備えた四肢に長く太い尾、背には翼を広げたその姿はおよそ5.5m弱はあるだろうか――ドラゴンだ。おそらくここまでの死体の傷の主はこのドラゴンだろう】
【そして、他には物言わぬ死体しかない中でただ1つ、ドラゴンと戦っているものがいる。】
【桃色の髪、青い目、手には大鎌。先程倒れていたのと同じ姿――イビルナイトである。ただ1つ違いがあるとすれば、身に一糸纏わぬ姿であることだ。】
【気づくだろうか。その薄い桃色の鱗は、かつてイビルナイトがシャドウナイト、斬糸、そして歌唱機械人形に渡した"異世界の竜の鱗"であることに。
激しい怒りと嫌悪に燃える菫の瞳は――イビルナイトがここでシャドウナイトと出会った日、闘技場で見せたそれであることに】
※シャドウナイトさん相手に異世界でどの程度ボロ出して気づいていたかは完全にお任せします - 20進行◆85m2FRFiao22/06/17(金) 20:54:35
※中から出てきて服着てたらおかしいなって思ったら全裸になってしまった
- 21シャドウナイト◆YYwoqOEEiE22/06/17(金) 20:59:43
- 22〈斬糸〉◆dlOeiCHAaM22/06/17(金) 21:03:48
- 23〈斬糸〉◆dlOeiCHAaM22/06/17(金) 21:06:07
こいつ今まで何かあると思ってても詮索してなかったんだよなあ……
会話イベント尽くスルーした感じだろうな - 24シャドウナイト◆YYwoqOEEiE22/06/17(金) 21:07:30
こいつが距離なしズカズカマンだから釣り合い取れてていいねということで……
- 25人形職人◆eqIBLlW7is22/06/17(金) 21:09:38
- 26進行◆85m2FRFiao22/06/17(金) 21:10:37
ほら、そこは人によるから…
多分オブラートは着せまくってたと思いますし
『その名で呼ばないで――』
「みんな、どうしてここに――」
【ドラゴンと人、戦っていた両者が同時に口を開き"同じ声"で答えた。
一方は怒りで、もう一方は悲痛な叫びだ。見られたくないものを見られてしまったかのような。しかし両者はすぐにお互いに敵意を戻して牙と刃が交差する。咆哮し、刃風が渦巻き、尻尾で乱打して。】
「今さら、出てこないで!」
『やっと取り戻した、爪も牙も、翼も』
【ドラゴンの尾が横薙ぎに払われ、それを躱してイビルナイトが大鎌を振るう。】
「もうとっくに諦めたのよ――」
『ずっと求めていたわ、翼のかぎり飛んでいく日を――』
【背後に回り牙をたてようとしたイビルナイトを、ドラゴンの羽が払いのける】
『私であることを捨てられなかった癖に!』
「違う、私は―――」
【生まれた一瞬の迷いが隙となり、ドラゴンの手がイビルナイトを捉え、ついにその息の根を止めんと牙が迫る】
※止めてOK - 27人形職人◆eqIBLlW7is22/06/17(金) 21:12:11
「!?」
【何が何だか分からない、ただ…目の前の親しき女を…「あの時のように」見殺しにする訳にはいかない】
【人形職人は自前の硬い糸を蜘蛛の巣のように貼り、イビルナイトのその身を庇った】 - 28シャドウナイト◆YYwoqOEEiE22/06/17(金) 21:12:49
- 29〈斬糸〉◆dlOeiCHAaM22/06/17(金) 21:13:11
- 30人形職人◆eqIBLlW7is22/06/17(金) 21:16:11
「そういう事か…」
【あの桃色の鱗には、見覚えがある】
【かつて、彼女と共に外出した愛娘が「お姉さんから貰った」と見せびらかしてきた鱗にそっくりだったのだ】
「わかった。とにかく今は、やれる事をやろう」
- 31進行◆85m2FRFiao22/06/17(金) 21:20:26
- 32〈斬糸〉◆dlOeiCHAaM22/06/17(金) 21:22:30
- 33シャドウナイト◆YYwoqOEEiE22/06/17(金) 21:26:05
「ねえ、イビルナイト――アメールちゃん…一体、どうしてこんなことに…」
- 34人形職人◆eqIBLlW7is22/06/17(金) 21:26:51
「……ったく、やっと本音を明かす気になったようだな、桃色の小娘」
「…話せる限り話してみろ、老いぼれジジイ相手でよけりゃ聞いてやるよ」
【腕を組み、ゆっくりと竜の様子を見据える】
【相変わらずぶっきらぼうそうな顔つきだが、その目線はどこか優しい】 - 35進行◆85m2FRFiao22/06/17(金) 21:31:59
『この似非救済者気取りの嘘つき!死がもたらす救いなんて私には訪れなかったわ――』
「シャドウナイトちゃんを悪くいわないで!シャドウナイトちゃんは私を助けてくれたのよ――」
【ドラゴンが謗れば、人間が正反対のことを口走る。最初の矛先は、かつて世界を共にした相手。
きっかけは失った牙を求めて、しかし利用したはずの相手はもはや掛け替えのない友達で】
『いつだって願っていたのに!この惨めな姿から解放されることを――こともあろうに人間だなんて!兄を殺したのは――』
「ここにはティアドラの国はないのよ!相手なんてどこにもいない、筋違いに恨むのはやめて――」
【知られたくなかった。自分が本当は人を憎むドラゴンであることを。今の自分が本当に彼らを好きだから。】
『けれど、何度死んでも逃れることなど出来なかった!』
「そこから力を得た癖に、今さら泣き言なんて!」
【初めは受け入れられぬ人の体に絶望して、自ら命を絶った――それが死に近しい力を与え、旅人は死獄の騎士への道を歩んでイビルナイトとなる】
※とんでもない暴言をここにお詫びします - 36人形職人◆eqIBLlW7is22/06/17(金) 21:33:52
「…………」
【黙って様子を眺めている。少なくとも今相手になっているのはイビルナイトとアメール、そしてシャドウナイトだ。自身が今介入する余地はない】
【…が、もし何かあった時には、すぐに駆けつけれるようにしているようだ】 - 37〈斬糸〉◆dlOeiCHAaM22/06/17(金) 21:36:54
「……死が齎す救い……」
【それを聞いて、妹の顔を思い浮かべる。彼女は救われたのだろうか。苦痛に満ちた生から解き放たれて、浮かばれたのだろうか】
『私は死ぬ前からずっと、救われてたよ。だから今は前を見て。お友達を、あのお姉さん達を助けてあげて』 - 38シャドウナイト◆YYwoqOEEiE22/06/17(金) 21:40:41
「ふふ…ふふふ…そうね…
死は誰にでも平等に訪れる…
『私達を除いて』…!」
【それはあの島の冒険者が奈落教に触れるときに、常に抱える矛盾。モラの秘術によって、自分たちにだけは本当の終わりは訪れない。
なのに死の救いを口に出す。ある意味欺瞞だ。もっとも、自分は『終わりたい』と思ったことなど一度として有りはしない。
だから、そんな自分がこんなことを言うのは筋違いかもしれなくても。】
「ねえ…『どっちも』あんたなのね…
ふふ、闇の中では何もかも同じ…苦しみも悩みも、全て等しく包み隠して…
だから、戻ってらっしゃいよ…闇は全部受け入れてくれるわ…」
- 39シャドウナイト◆YYwoqOEEiE22/06/17(金) 21:43:16
※ちなみに指揮剣あたりに万が一闇は全てを受け入れるんじゃないの?と言われた場合、こいつ「闇は受け入れるけど私はあんたを受け入れない」と答えます。自分勝手!
- 40進行◆85m2FRFiao22/06/17(金) 21:44:26
「――『私達』――まだ――そう言ってくれるのね」
【言葉を聞いて、『人』のイビルナイトが呟いた】
『離して――ああ、忌々しい糸、どこまでも私を縛るのね』
「違う――これがなかったら前に進もうなんて思わなかったもの!」
【未練がましく踠くドラゴンが、爪にかかかる鋼糸に怨嗟を叫べば、人が悲痛に否定する】
【イビルナイトを変えた、あの日その身に受けた1本の糸】
【それまであり得なかった、同じ枷に縛られたはずの友人が見せたそれは、元は糸の刺客が操るもので。
永遠に続く時の輪の中で、いつしか諦念で蓋をした渇望がよみがえり、変わろうともがきはじめた。
変われることを知ったから。変わろうと足掻き続けるその人を見ていたから】
『なら何故あの時迷ったの――空へと飛べたあの時に!』
「わかっているくせに――大切な人を――心を置いてはどこへも行けないことを!」
【あの時、禁書庫で自分を解放し、ドラゴンの姿を取り戻そうと願うつもりの自分に語りかけたのもまた、自分。
自ら望んで縛られたいと願った。
大好きな人の側にいたい――それは縁と言う名の切れぬ糸】
※重ねて暴言をお詫びします - 41人形職人◆eqIBLlW7is22/06/17(金) 21:49:19
「…ああそうかい、残念だったな?そう言われてタダで離すような男じゃあないんだよ、オレは」
【…救われたのは、前に進もうと思えたのはこっちの方だ。】
【自分には娘がいればそれでいい、彼女さえ幸せなら、他はどうなったって構わない。そんな独りよがりだった彼が、数百年ぶりに初めて出逢えた、「対等な存在」】
「ま、お前も色々愚痴はあるんだろ?全部聞いてやるよ。ただ………オレは死んでもこの糸を、この手を離すつもりはないからな」
【もう、「彼女」のように失うのは懲り懲りだ】
【離さない、何があっても、この固く細い確かな糸を】
- 42人形職人◆eqIBLlW7is22/06/17(金) 21:52:56
※ジジイなんでおまえイビルナイトさんと元妻(妻ではない)(互いに両片想いではあったし駆け落ちする約束はしたけど死別した)のこと重ねてみてんの…怖…
- 43〈斬糸〉◆dlOeiCHAaM22/06/17(金) 21:54:12
書き込みが……書き込みが消えた……
しばしお待ちを…… - 44進行◆85m2FRFiao22/06/17(金) 21:56:56
- 45人形職人◆eqIBLlW7is22/06/17(金) 22:00:34
※恋愛感情とかではなくシンプルに「目の前で死別しそうになってる親しくなれた(ビジュアルは)若い美人」ってので奥さんのことが浮かんでるんだと思います…
なのでイビルナイトさんが死んだらクッッッッッソ引きずりますねこの過去重ジジイ
- 46〈斬糸〉◆dlOeiCHAaM22/06/17(金) 22:06:11
【竜のイビルナイトに、あらゆる感情が綯い交ぜになった言葉を浴びせられた、当の糸の刺客は】
「───なんだ、そんなこと?」
【実にあっけらかんと答えた】
「そんなの、今からでもいつからでもどうにでもなるじゃない。『諦めなければ、少しずつ進んでれば、いつかは辿り着く』んでしょう?」
【言葉を返す。それは目の前の闇の使徒の『先輩』に、かつてかけられた言葉。自分を励まそうとしてくれた、大好きなものを見せてくれた人の言葉】
「『何ができるかより、何がしたいか』よ」
【続けて、親友の言葉。こんな自分を見捨てないでいてくれた……照れくさいけど、大好きな人の言葉】
「……もっとも、私には貴女が『本当はどうしたいか、自分でもう分かってる』ように見えるけどね?」
【その次は、妹の言葉。ずっとずっとそばにいてくれた、たった一人の家族の言葉】
「…………だから、帰ってきてよ。また一緒にクエストに行ったり、馬鹿やったりしましょう?
今なら後輩がもう一人増えるかもよ?」
【最後に、自分の言葉。色んな人に助けられて、支えられて。どんなに惨めで無様でも、歩いてきた者の言葉】
【泣きもすれば笑いもする。生きた感情を持っている】
【彼女が『人』だろうと、『竜』だろうと】
【心は、そこにあると知っている】
- 47〈斬糸〉◆dlOeiCHAaM22/06/17(金) 22:08:20
ちなみに、地味に『何ができるかより、何がしたいか』はこいつの行動指針になってます
あとは『敵だからって嫌いになる必要はない』とかですね - 48進行◆85m2FRFiao22/06/17(金) 22:11:30
「―――覚えてて、くれたのね」
【その言葉は、ここでイビルナイトとして――人として生きてきた1つの証】
【抵抗が次第に弱くなっていく。戦意を喪失したかのように。なおも頭を巡らせて、最後に人形職人に向かって口を開く】
『貴方が思い出させたのよ――もう2度と届かない、故郷の空を』
「願ったのは私よ――そんなこともわからなくなったの」
【2つの言葉から敵意は消え、まるで子供が愚図るかのように弱々しい】
【人の青い目も、ドラゴンの菫の瞳もいつしか涙に濡れていた】
※この子人形職人さんにあんまり軋轢なかったんであっさり目 - 49進行◆85m2FRFiao22/06/17(金) 22:12:02
あと外界神襲来につきちょっと次の反応遅れます
- 50人形職人◆eqIBLlW7is22/06/17(金) 22:19:02
【目の前の男は、糸はしっかりと握りつつも、彼女の様子を眺め続けている。時折頷き、相槌をし…】
「…そうかい、そうかい」
【どこか、泣きじゃくる我が子を宥める父親のような目で、しっかりとその顔を見つめ続ける】
「なあ小娘。男だって、女だって、竜だって、人だって関係ねぇ。泣きたい時は泣けばいい……その後、また笑えばいいんだよ」
【彼は、イビルナイト達の事情を細かく知っている訳では無い、ここに来て日も浅く、彼女とは昔からの仲という訳でもない】
【それでも、彼女は大切な友人だ。自分には話を聞いてやることしか出来ない、宥めてやることしか出来ない…けど、その出来ることを精一杯やるつもりだ】
- 51〈斬糸〉◆dlOeiCHAaM22/06/17(金) 22:22:44
「『泣きたい時は泣けばいい』、か」
「……案外、枯れ果てたと思ってても湧いてくるのよね」
【何が、とは言わない】 - 52進行◆85m2FRFiao22/06/17(金) 22:48:13
【その言葉に返事はない。ただ返ってくるのは堰を切ったような嗚咽だけ】
【今は遠い。でも思わない日などなかった。口にだせなかった郷愁】
【いつしか抵抗は止んでいた。ドラゴンは体を支えるのが精一杯で、人間は倒れたまま動かない。
結局としてドラゴンであったことを捨てれば今のイビルナイトは存在しない。しかしドラゴンであることを選ぶには、大切なものが多すぎて。
裂けた存在が耐えられずに消えつつあった。】
【息も絶え絶えに、2つの声が同時に乞い願う】
『せめて、慈悲があるなら――』
「お願い、こんなお別れは嫌――」
【正反対の、それでもどちらも心からの願い】
『終わらせて』
「助けて」
※すみませんお待たせしました
ラストの2択です - 53人形職人◆eqIBLlW7is22/06/17(金) 22:49:54
- 54進行◆85m2FRFiao22/06/17(金) 22:50:32
※たとえ物理で縫い合わせて締めてもパイルバンカーみたく心臓ぶち抜いても辻褄は会わせますので思う存分やっちゃってください
- 55シャドウナイト(正装)22/06/17(金) 22:52:45
「終わらせるなんて…お断る…あんたを失うなんて絶対嫌…!」
【クレセントを起動し、シャドウナイトの纏う服が変わる。
胸元の開いたコルセット状のインナーに、金の装飾が施された紫紺色のコート。同じ色のグローブとブーツ。
それは『シャドウナイト』となったものにだけ許される、特別な衣装。
何かこれでないといけなかったわけではない。だが――今はほんの少しでも、故郷とのつながりが欲しくて。
こんなことに使うのは初めてだから。僅かでも、かの神の力を引き寄せたくて。絶対に、失敗できないから】
『奈落の神■■の名において、その使徒たるアニエスが請願する』
【この世界では誰も知らない、異世界の古き言葉。魂を縛る真言、『ソウルバインド』】
『彼の者の魂を縛り――』
『死しても帰るべき場所を』
・・
『我らのもとへと定める!』
【死と闇を司る奈落の神の力が、全く同一の魂を、『イビルナイトとアメール』を一つに縛る】
- 56人形職人◆eqIBLlW7is22/06/17(金) 23:00:40
「悪いな小娘、オレはアンタらが思うほど優しい人間じゃない」
「実際はただのワガママで自己中な老いぼれさ、だから……だからこそ、オマエが何と言おうとも!オレはアンタを救って見せる!」
【周囲から、子守唄のように優しいオルゴールが流れ出す、それが鳴り終わるのを合図に、彼の腹部の収納部分から、一体の、竜に匹敵しかねない大きな機械仕掛けの少女が姿を現す】
「…行け、『ドーリング・マリア』!」
【まるで彼の愛娘のように、キラキラと輝く青い髪を持った機械人形は、その髪を糸にするように、その指先を貼りにするように、2人のことを縫い合わせていく】
【この技は、使ってしまうと自身の人形となっている部分がしばらく使えなくなる、リスクの大きい技だ。それでも…彼にとっては、彼女を救うことが最優先事項なのだ】
【人形は、2人を縫い合わせると、糸を引くように、両手を思いっきり後ろへと引っ張った】
【人形の、星空のように、青空のように青い鉱石の瞳が、ただじっと目の前の光景を見つめている】 - 57進行◆85m2FRFiao22/06/17(金) 23:25:51
もしかして斬糸さんIP規制に巻き込まれたかな…
どうしましょうあと決着シーンだけですが、時間切って入れておきますか…? - 58シャドウナイト(正装)22/06/17(金) 23:26:59
おのれ外界神……!どこまでも邪魔を……!
- 59シャドウナイト(正装)22/06/17(金) 23:29:15
あ、自分は異論ないです。
最近ほんとIP規制強いですね…… - 60進行◆85m2FRFiao22/06/17(金) 23:30:50
ひとまず人形職人さんの糸の描写を緩く入れておけばあとから描写を足せると思うのでそんなかんじで…?
- 61進行◆85m2FRFiao22/06/17(金) 23:34:26
あるいはその他スレ3日持つので、書きこみ待ちにしておいて描写投げられ次第決着移行でもいいかも
- 62シャドウナイト(正装)22/06/17(金) 23:35:02
このままお二人の反応が無ければ、無事戻ってきましたの結末は変わらないので星の涙復活時式に斬糸さんの描写待って→GMが描写して→それぞれ自由な時間にエピローグ書いて〆で本スレでは終わった体で扱うというのもありかもしれません
- 63〈斬糸〉◆dlOeiCHAaM22/06/17(金) 23:39:27
すみません、戻りました
- 64進行◆85m2FRFiao22/06/17(金) 23:39:51
よかった…!
- 65シャドウナイト(正装)22/06/17(金) 23:40:44
セーフ!
- 66人形職人◆eqIBLlW7is22/06/17(金) 23:40:57
こちらもおります!
- 67〈斬糸〉◆dlOeiCHAaM22/06/17(金) 23:51:33
- 68〈斬糸〉◆dlOeiCHAaM22/06/17(金) 23:53:58
外界神の急襲を受けておりました……一時間もお待たせして申し訳無いです……
あと結局糸命の天使使ってる……
概念レベルだとこいつ本当にできることが無いので仕方なくはあるんですが - 69シャドウナイト(正装)22/06/17(金) 23:55:45
まあそれ言うとこいつもソウルバインドを本来と違う使い方無理矢理してるし…
- 70人形職人◆eqIBLlW7is22/06/17(金) 23:58:11
「…任せろ!」
【既に片足は動かず、片目も見えなくなっているが、それでも…今、引くわけにだけはいかないのだ】
【人形職人は更に残った生身の左腕を使い、糸でしっかりと2人を縫い合わせていく】
「早く帰ってこい!!小娘!!」
【ドーリング・マリアもそれに合わせて動き、2人を青く輝く空の糸で縫い合わせていく。どうか__二度と離れることはないようにと】
このおじさんしばらくマトモに歩けないんで送り迎えはよろしくです…小娘たちに運ばれる自称48歳父を名乗る不審者…
- 71進行◆85m2FRFiao22/06/17(金) 23:59:01
【シャドウナイトの言葉。斬糸と人形職人の糸。2つに裂けた魂が、命が、そして心が1つに縫い合わされていく】
「ありがとう――みんな――」
【幸せそうなイビルナイトの言葉に重なって、同じ声の『アメール』の泣き言が響く】
『そちらを選ぶのね、過去(わたし)ではなく――』
「――いいえ、選ばないわ」
【鼻面から涙を撒き散らす桃色のドラゴンの顔を、白い人間の手が抱き寄せる】
「もう、選んだりしない――全部、全部私のものよ!1つとして捨てたりなんか――置いていったりするものですか!
・・・・・・・・
全部抱えて行くわ!」
【だから泣くのはおよし、と優しく呟いて、離すまいと抱き締めたドラゴンと人が、1つに溶けていく。人であり続けることを望んでも、その本質は強欲なドラゴンのもの。選ぶことで失うなら、いっそ全ては自分のものだ。ドラゴンであったことも、人であれと縛る呪縛さえも、いつかこの身が抱えたもので裂けるとしても】
【2つの姿が溶け合い、いびつながら1人の姿を形作る。人でも、ドラゴンでもない――そして、そのまま逆再生のように縮んでいく。
白い肌に浮く鱗と背の翼が消えていき、やがて元のイビルナイトの姿に戻ってそのまま床に倒れ込んだ】
- 72シャドウナイト(正装)22/06/18(土) 00:00:15
あれ?斬糸もたおれるから実質シャドウナイト一人で運ぶのでは?
- 73進行◆85m2FRFiao22/06/18(土) 00:00:46
※ちょっとだけ強化形態チラ見え
あと全裸です今
…いいのよイビルナイトに起きろしても。 - 74〈斬糸〉◆dlOeiCHAaM22/06/18(土) 00:02:10
- 75〈斬糸〉◆dlOeiCHAaM22/06/18(土) 00:03:16
ポーションかけて叩き起こしてくださっても全然大丈夫です
- 76進行◆85m2FRFiao22/06/18(土) 00:04:03
現在の惨状
・倒れたおじさん
・瀕死の成人女性
・幸せそうに気絶した全裸
・を見て途方にくれるシャドウナイト - 77進行◆85m2FRFiao22/06/18(土) 00:05:48
なおイビルナイトを起こせば転移で帰れる
- 78二次元好きの匿名さん22/06/18(土) 00:06:30
このレスは削除されています
- 79〈斬糸〉◆dlOeiCHAaM22/06/18(土) 00:07:02
糸命の天使に加えて《星紡斬歌》の宇宙☆パワーにも接続したので本当に命に関わってきてるかもしれない
- 80シャドウナイト(正装)22/06/18(土) 00:07:35
- 81人形職人◆eqIBLlW7is22/06/18(土) 00:08:20
- 82人形職人◆eqIBLlW7is22/06/18(土) 00:11:56
- 83〈斬糸〉◆dlOeiCHAaM22/06/18(土) 00:13:15
- 84進行◆85m2FRFiao22/06/18(土) 00:16:19
【黒馬の背に揺られ、イビルナイトは微笑みながら呟いた】
「ねえ、ずっと一緒よ……私は欲張りだから……もう、離さないわよ……」
【多分、それは寝言でしかなかっただろうが――】
イビルナイトは起こされるまで幸せにスヤァでしょう
これで展開は全て終わりです!ありがとうございました!
一応今後のイビルナイトについて
・吹っ切れたので一部トラウマ以外で曇らなくなります
・元がドラゴンであることを隠さなくなり過去語りのオブラートも剥げます
・強化形態解放、ただし発動方法は自分で気づく必要あり
・ぬいのバグが直ってしゃべります
・どこかのタイミングで残された家族が全員幸せになってることを知るのでそっちも晴れます - 85シャドウナイト(正装)22/06/18(土) 00:18:04
お疲れ様でした!
こいついわゆる『全力の一撃』持ってないんですよね、放ったら疲労困憊系の
なのでたいていイベント最後で一人立ってるっていう
ソウルバインドは本来NPC権能なのでちょっと拡大解釈しました - 86人形職人◆eqIBLlW7is22/06/18(土) 00:18:58
お疲れさまでした!おっさんずっと勝手に父親目線になる怖い人になってて申し訳ないったらなんの
お誘いいただきうれしかったです! - 87〈斬糸〉◆dlOeiCHAaM22/06/18(土) 00:20:48
お疲れ様でした!
途中お待たせして申し訳ありません
ちなみにこいつが何をやったのかは中の奴にも分かりません
あとどうでもいいですが、イビルナイトさんへのレスの「心は〜」は元ネタがあります - 88イビルナイト◆85m2FRFiao22/06/18(土) 00:28:12
この子の台詞もいくつか元ネタはあるんですが、今回はほぼオリジナルですね
元元ネタも元ネタもそんなんじゃないのに恐ろしく女々しいことになってる
この子の元ネタありの台詞は今までいくつかあるけど斬糸さんほど素敵なものはなくて
「あなたをごちそうに出す」と
「お前の不面目一覧に臆病者を追加してやろうか」
と斬糸さんを最初に拉致した時と白銀の女王相手の人間のビジュアル評価、
あと「肉を燃やす」ですね
一番上の台詞、嫁姑戦争で出てるんですよね。ドラゴンおそろしや - 89〈斬糸〉◆dlOeiCHAaM22/06/18(土) 00:34:40
元ネタは
「見よ これが父と慕う者の姿か」
に対して
「心は 人であると知っている」
という流れです
今回のお話のながれで"人"というのはおかしいと思ったのでそこは変えていますが、言わんとしてることは(多分)同じな筈 - 90シャドウナイト(正装)22/06/18(土) 00:38:40
いい改変だと思います!