- 1二次元好きの匿名さん22/06/19(日) 18:02:45
- 2二次元好きの匿名さん22/06/19(日) 18:03:15
暗黒メガコーポSEGA社製の記録端末が映し出したレース映像を見ながら、トレーナーの1人がつぶやく。
「やっぱり強いね、彼女は」
「はい。トレーナーさん」
隣にいたウマ娘の少女が応じた。
日本ダービーを勝利し晴れて勝ち組ウマ娘となった彼女スペシャルウィークは、目の前のレース映像を食い入るように見つめている。
画面の中では、グラスワンダーと呼ばれたウマ娘が他の馬を置き去りにして独走を続けていた。
「次のタカラヅカ記念にはグラスワンダーが出走を決めている。このレースでは最大の障害となるだろう」
レース映像から目を離さずに言ったトレーナーの言葉を聞き、スペシャルウィークは顔を強張らせた。
〘ツヨイ!ツヨイ!ジッサツヨイゾ!グラスワンダー!〙
記録端末が拾った視聴者のコメントが、スペシャルウィークの耳に入ってくる。
(……でも、私は負けません)
彼女は心の中でそう宣言した。
故郷のお母ちゃんは今も重金属雨で汚染された田畑でバイオ人参を栽培しているはずだ。
彼女はいつも言っていた。
『スペ、アンタだけは真っ当に生きなさい』と。
だが、スペシャルウィークはその言葉を胸に秘め生きている。
彼女は知ってしまったのだ。
レースに勝つことで得られる高揚感と達成感を。そして、己の中に流れるウマ娘の血の意味を。
だから、もう後戻りはできない。
「彼女は確かロベルトクランの所属だったか…」
アメリカ産まれの名ウマ娘ロベルト。世界ウマ娘ランキング3位の実力者ジェラートに唯一土をつけたウマ娘を祖とする中長距離を得意とするクランだ。
スペシャルウィークは改めて画面に映るグラスワンダーを見据えた。
彼女の走りからは、まるで静かな闘志が青い炎となって燃え上がっているかのような印象を受ける。
(絶対に負けない!)
スペシャルウィークは、固く拳を握った。
その瞳には、確かな決意が宿っている。
しかし、この時の彼女はまだ知らない。
この先に待ちうけているのは、まさに死地であることに…… - 3二次元好きの匿名さん22/06/19(日) 18:03:53
〘第40回タカラヅカ記念芝2200m!選手たちが入場!!〙
実況アナウンサーの声が響き渡ると同時に、観客たちのボルテージが上がっていく。
「ドーモ。スペシャルウィークサン。グラスワンダーです」
「ドーモ。グラスワンダーサン。スペシャルウィークです」
レース前に行われる“アイサツ”は互いの所属企業やクランをアピールし合い、己の優位性を示す場でもあるが、同時に相手への宣戦布告の場でもある。
故に、ここで相手が己よりも格上であることを知った場合、負け組ウマ娘は絶望に打ちひしがれることになるがG1レースで勝てるほどの実力を持つウマ娘ならば、逆に相手の力量を認めて敬意を表すこともある。
「今日はいい勝負をしましょう」
「はい。お互い頑張りましょう」
マチカネ、ニシノ、ビコー、ヘイロー、ニチヨウシズカ、名だたる名クランに所属しているウマ娘たちが続々とアイサツを交わしていく。 - 4二次元好きの匿名さん22/06/19(日) 18:04:11
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- 5二次元好きの匿名さん22/06/19(日) 18:04:35
〘さぁ、間もなくスタートとなります!!果たして、栄光の栄冠を手にするのは誰なのか!?それではスタートしました!!各ウマ娘、一斉に駆け出していきます!先頭はニシノダイオー!続いて、キングヘイロー、キインロリョテイ!〙
レース会場に敷き詰めれたオーガニック天然芝の香りとターフビジョンに映し出される様々なデータが、スペシャルウィークの鼻腔をくすぐる。
ゲートから飛び出したスペシャルウィークは、やや後方に控えて脚を溜めていた。
〘イケーッ!!勝テナイト思ッテルノカ!?
ドウシヨウ……オレモウ全財産リョテイニ賭ケチャッタ
トニカク今度ハ勝ッテクレルハズ……
…イヤ、ダメダ!ソンナコトシテシマウト負ケルナ!
ウン、ソウダナ 絶対ニ……
何ガ起コルノカワカラナイケレド…〙
第3コーナーを曲がって、最後の第4コーナーに入った。
ここから先は、もはや根性比べだ。
「イヤーーッ!!」
スペシャルウィークは気合と共に一気にスパートをかけた。
そして、そのまま先頭に立った。
「なっ!」
「ウソデショ!」
しかし、それを見逃すグラスワンダーではない。
「イヤーーーッ!!!!」
普段のヤマトナデシコ然とした雰囲気からは想像もつかないカマクラブシめいたシャウトが、大歓声を切り裂いた。
瞬く間にスペシャルウィークの背後に迫ると、その差をぐんぐん縮めてくる。
スペシャルウィークは必死で逃げようとするが、グラスワンダーとの距離はどんどん縮まっていくばかりだ。 - 6二次元好きの匿名さん22/06/19(日) 18:05:08
スペシャルウィークの脳裏を、故郷のお母ちゃんの顔がよぎった。
(私、お母ちゃんになんて言えば良いんだろう?)
その時だった。
スペシャルウィークは、己の内なる声を聞いた。
それは、彼女がまだ幼かった頃、故郷の田舎道を歩いている時に聞いたお母ちゃんの言葉だった。
―――スペ、アンタだけは真っ当に生きなさい そうだ。
私は、負け組ウマ娘になるわけにはいかない。
なぜならば、私は……
勝ち組ウマ娘なのだから! しかし、スペシャルウィークは遂に追いつかれた!!
「イヤーーーッ!!」
「グワーーーッ!!」
「イヤーーーーーーッ!!!!」
「グワーーーーーーッ!!!!」
グラスワンダーの鋭い走りがスペシャルウィークを差し切り、ゴール板を駆け抜けた。
〘タカラヅカ記念勝者はグラスワンダー!!〙
「ザッケンナコラー!!」
その瞬間、観客席が割れんばかりの絶叫と歓喜に包まれた。
勝者はグラスワンダー。
スペシャルウィークは2着に敗れた。
スペシャルウィークは、呆然としてその場にへたり込んだ。
勝利者には栄光が与えられるが、敗北者には何も与えられない。それがレースの世界なのだ。
本日の勝利者グラスワンダーの夕食がオーガニックたんぽぽスシだったことは言うまでもない。 - 7二次元好きの匿名さん22/06/19(日) 18:06:53
AIノベリストで遊んでたら生まれたサイバーパンクウマムスメssデス
マエワ
【ss】オーガニック人参ハンバーグ|あにまん掲示板〘優勝はサイレンススズカー!!〙「ザッケンナコラー!」近未来のtokyo競バ場では、負け組サラリマン達がバ券を握りしめて絶叫していた。バイオテクノロジーの進歩により、ウマ娘達はその数を爆発的に増やした…bbs.animanch.com - 8二次元好きの匿名さん22/06/19(日) 18:07:34
なんたるゴウランガか!
ブッダも立ち上がる! - 9二次元好きの匿名さん22/06/19(日) 18:07:40
そのSS、イエスだね!
- 10二次元好きの匿名さん22/06/19(日) 18:19:24
カマクラブシがシャウトする。おかしいと思いませんか?あなた
- 11二次元好きの匿名さん22/06/19(日) 18:21:42
アーイイ...遥かに良い
- 12二次元好きの匿名さん22/06/19(日) 18:24:47
おれは手に入れたぞ。おれは。真実を手に入れた。お前はどうだ
- 13二次元好きの匿名さん22/06/19(日) 18:47:11
暗黒メガコーポSEGA …
- 14二次元好きの匿名さん22/06/19(日) 18:49:04
- 15二次元好きの匿名さん22/06/19(日) 18:53:44
内なるウマソウル、スペシャルウィーク=サンは寝ているのですか!?
- 16二次元好きの匿名さん22/06/19(日) 18:55:29
アイエエエエ!ウマ娘!?ウマ娘ナンデ!?
- 17二次元好きの匿名さん22/06/19(日) 18:56:53
アイエェェェェェ⁉︎
- 18二次元好きの匿名さん22/06/19(日) 19:09:16
おかしいぞ?
ウマ娘がスパートするときはユニーク・ジツを展開して相手を攻撃するはず…
もしやスペシャルウイーク=サンのウマソウルはまだ覚醒していないのでは?
ボブは訝しんだ - 19二次元好きの匿名さん22/06/19(日) 19:16:04
話の中ので出したウマ娘ジェラートさんはイギリス名馬ブリガディアジェラード。
18戦17勝イギリス殿堂馬唯一負けたのがロベルト
ウマ娘だとグラス、ライス、マヤ、ブライアンの父系になります。 - 20二次元好きの匿名さん22/06/19(日) 19:22:13
視聴者の皆さんの中にウマ動体視力を持つ者がいたならば気づいただろう…グラスワンダーがカマクラ・ブシめいたシャウトを上げた瞬間、彼女から青く燃えさかる炎めいた幻影がナギナタ・ソードを構え飛び出し、スペシャルウイークの背にイアイド斬擊を喰らわせた事に!
これぞウマ娘がスパートのときに使うとされる伝説のユニーク・ジツが一つ、ホマレギリである! - 21二次元好きの匿名さん22/06/19(日) 20:08:42
観念してインガオホーせよ、スペチャン!ワシに体を渡せば、なにもかも差し切ってやるでな!そこのフートンで寝ておれ!
- 22二次元好きの匿名さん22/06/19(日) 20:11:48
ブレンパワードスレかと思ったら違った
- 23二次元好きの匿名さん22/06/19(日) 23:19:28
メジロインダストリアルとかありそう
- 24二次元好きの匿名さん22/06/20(月) 03:49:48
黙れウマのオバケめ!
- 25二次元好きの匿名さん22/06/20(月) 03:57:16
シンボリシンジケートとアグネスサン製薬もな