カフェ「焚き火ですか?」

  • 1二次元好きの匿名さん21/09/29(水) 22:34:36

    21時現在、仕事終わりの日課でも、と思って校舎裏で焚き火をしていたら、声をかけられた。

    ー君は、確かマンハッタンカフェ。こんな時間にどうしてここに?門限は?
    「…ちょっと、校舎に忘れ物を。ついでに、夜の散歩をしていました。あなたは、学園のトレーナーさんですよね?……こんなところで焚き火ですか?」
    ー許可なら取ってるよ。片付けもちゃんとするし。
    「いえ、非難したいわけではなく。……何故、焚き火を?」
    ーコーヒーを飲もうと思って。
    「焚き火で、コーヒーですか?」
    (ちょっとだけ声色が変わった。コーヒーに興味があるのだろうか?)
    ー興味ある?
    「……はい。そうですね。」
    ー君さえ良ければ、一緒に飲むかい。
    「…!…いいんですか?」
    ーいいよ。コーヒーを淹れるのはこれからだから。…椅子、持ってくるね。
    「ありがとうございます。…コーヒーの淹れ方は何を?エスプレッソですか?パーコレーター?…ああ、でも、ケトルしかありませんね。ドリップですか?」
    ーううん。どれも違う。
    「……?では、何を?」
    ー使うのはケトルだけ。レンメルコーヒーだよ。
    「…聞いたことがあります。水の量もコーヒー粉の分量も計らない、アウトドアコーヒー…。」
    (あら。声のトーンが下がったな。)
    ー不服かい?
    「…コーヒーは科学です。そんないい加減に作るなんて…。」
    ーまあ、一度飲んでみて。

  • 2二次元好きの匿名さん21/09/29(水) 22:35:20

    ーまずケトルに水を淹れて、直接火にかける。
    「…ちょっと、火、強すぎませんか?」
    ー大丈夫だよ。こんなもんこんなもん。グツグツに沸騰させるんだ。
    「…いい加減な…。」
    ーついでにパンも焼こう。君も食べる?いちごジャムもあるよ。
    「…いただきます。」

  • 3二次元好きの匿名さん21/09/29(水) 22:36:01

    ー沸騰したら火から下ろして、コーヒー粉を突っ込む。
    「本当に計らないんですね。というか、入れすぎではありませんか…?」
    ーネズミが歩いても足が濡れないくらいだよ。
    「例えがよくわかりません…。」

    ーコーヒー粉を入れたら少し待ちます。
    「どれくらいですか?」
    ーコーヒー粉が全て濡れるまでだよ。……もういいかな?
    「…本当に感覚的ですね。」

  • 4二次元好きの匿名さん21/09/29(水) 22:37:01

    ーそれからもう一度沸騰させる。
    「…!…それでは香りが飛びませんか?」
    ー確かにそうかも。
    「ええ……。」
    ーまあ、これした方が味がいいんだ。なんとなくそんな気がする。
    「ええ………。」

  • 5二次元好きの匿名さん21/09/29(水) 22:37:40

    ーはい、できたよ。
    「…ありがとうございます。…やはり、あまり香りません。」
    ーそうだね〜。まあ、飲んでみてよ。
    「……あっ………美味しい。」
    ーよかった。
    「…少し強い苦味と、コーヒー独特のコクがあって、でもクセがあまりありませんね。コーヒー粉で口の中が少しザラつきますが、思っていたよりちゃんとコーヒーの味がします。…とても飲みやすいです。」
    ーでしょう。

  • 6二次元好きの匿名さん21/09/29(水) 22:38:44

    ーはい、パンも焼けたよ。ジャム乗っける?
    「ありがとうございます。お願いします。」

  • 7二次元好きの匿名さん21/09/29(水) 22:39:37

    「……。」
    ー…………。
    「火、綺麗ですね。」
    ーパチパチって音も、楽しいよね。
    「はい…。いつも、焚き火を?」
    ー…そうだね。最近始めたんだ。
    「何故?」
    ーうーん。…トレーナーとしてここに来て、まだ担当も見つけてないんだけど、それでもできる仕事をしようって、先輩の仕事を見たり、資料を探したり、でも、ちょっと疲れたんだ。担当もついて無いのにね。
    「……。」
    ー元々キャンプが好きで、それで、久しぶりに火が見たいなって思ったんだ。それで始めた。許可は以外と簡単に降りたよ。毎日忙しいけど、…仕事が終わって、それから火を起こして、眺めながらコーヒーを飲んでパンを食べる。この時間が好きなんだ。…質素な夕食だけどね。
    「……ええ。…でも、とても贅沢です。」
    ー…ありがとう。
    「……私も、担当がいないんです。…地味だから。」
    ーうん、君は静かな人みたいだからね。
    「はい。」
    ー……………。
    「……………。」

    それからお互い、何も言うことなく火を見続けた。
    静かで落ち着いた夜だった。

  • 8二次元好きの匿名さん21/09/29(水) 22:40:38

    いい………空気がいい……

  • 9二次元好きの匿名さん21/09/29(水) 22:40:49

    すげえ本格的だ

  • 10二次元好きの匿名さん21/09/29(水) 22:41:17

    雰囲気出すぎでは?

  • 11二次元好きの匿名さん21/09/29(水) 22:42:13

    まだお互い担当のいないカフェとトレーナーのssです。
    実装される前ならキャラ掴めてなくてもなんとかなる!と思って書きました。
    次はトルココーヒーを飲んでもらいます。

  • 12二次元好きの匿名さん21/09/29(水) 22:43:05

    いいね、興味深い

  • 13二次元好きの匿名さん21/09/29(水) 22:43:52
  • 14二次元好きの匿名さん21/09/29(水) 22:53:13
  • 15二次元好きの匿名さん21/09/29(水) 23:38:50

    カフェがコーヒーの淹れ方とか解説するスレで今度レンメルコーヒー淹れてみますって言ってた人?

  • 16二次元好きの匿名さん21/09/30(木) 00:39:02

    >>15

    あ〜そうです

    今度やるって言ったし需要なくてもやりたいなって

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