ナリタブライアン「おい、少し顔を貸せ」【SS】

  • 1二次元好きの匿名さん21/09/30(木) 22:33:09

    注意
    ウマ娘化されていない史実馬をモチーフとしたウマ娘が登場します
    また、史実を元ネタにしているのでアプリ等々と設定の食い違いがあるかもしれません

  • 2二次元好きの匿名さん21/09/30(木) 22:33:25

    ブライアン先輩に声をかけられた。
    えっ?私なにかやった?
    混乱している私の返答も聞かず、先輩に引っ張られる。
    連れてこられた先はカフェテリアの一角だった。
    小柄な女の子が先に座って待っていた。
    「……よく来たね」
    タイシン先輩だ。
    いや、接点ほとんどないんだけど!?なにやらかしたの私!?
    頭の中でぐるぐると考えていると背後から肩をつかまれた。
    「いいから座れ」
    とすん、とタイシン先輩の真ん前の椅子に座らされる。
    「……あんま乱暴なことしないでよ。ただでさえアンタ不愛想なんだから」
    「ふん、アンタに言われたくない」
    ブライアン先輩が私の隣に座る。
    しばし沈黙が流れる。

  • 3二次元好きの匿名さん21/09/30(木) 22:33:50

    やばいやばい、すんごいおなか痛い。
    というか私はこんなことしてる場合じゃ……。
    「ねえ」
    「ひゃい!?」
    タイシン先輩の呼びかけにびっくりして変な声をあげてしまった。
    「……別に取って食うわけじゃないから。アンタ、同期が引退しちゃったでしょ?」
    胃がさらに圧縮を始める。
    最初はライバルとして隣に並んでいたのに、後ろ姿ばかりを追うようになった覇王。
    きらめく輝きを誇ったまま去ってしまった一等星。
    そして私からライバルの座を奪った名将。
    ……いや、私の実力が足りなかっただけ、か。
    情けなさで泣きそうになる。
    タイシン先輩が話を続ける。
    「アタシもね、ハヤヒデやチケットがケガで引退した後もレースに出てたんだ……結果は良くなかったけどさ」
    タイシン先輩が私の手を取って両手で包み込む。
    「でも、アンタは強い。勝って自分たちの世代はすごいってことを証明できる」
    小さな手からは想像できないほど真っ直ぐで強い目でこちらを見つめる。
    つい目をそらしてしまう。
    「……どうしてそこまで私に肩入れするんですか」
    「後輩を支えるのに理由がいるのか?」
    こともなげにブライアン先輩が答えた。
    涙があふれる。
    ぐしゃぐしゃとブライアン先輩に乱暴に頭を撫でられる。
    「もう、せっかくのきれいな髪が台無しじゃんか」
    タイシン先輩の小さな手は相変わらず暖かかった。

  • 4二次元好きの匿名さん21/09/30(木) 22:34:03

    それから私はひたすら走った。
    『先頭に変わった!あとゴールまで200m!』
    私は覇王にも、一等星にも、名将にもなれなかった。
    『世代交代?なんだそれは?関係ない!』
    それでも私は、私だけの道を行く。
    『一着はナリタトップロードです!』
    それが私、ナリタトップロードなのだから。

  • 5二次元好きの匿名さん21/09/30(木) 22:35:02

    ナリタトップロード実装されないかなあ…
    早く実装しないと私の妄想をどんどん垂れ流すぞ(犯行予告)
    お目汚し失礼いたしました

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