- 1二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 17:17:16
- 2二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 17:17:58
同性ならセーフ…いやアウトか
- 3二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 17:18:01
なんとなくそのアニメ古い気がする…
- 4二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 17:18:46
スイープトレが未来のスイープトレに消される!!
- 5二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 17:19:12
Fateかよ!
- 6二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 17:19:33
こうなってしまうと制御が効かないので仕方なく保健室に行ってスイープの手を握りながら座って寝る使い魔
翌日どっちも元気になった - 7二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 17:20:14
裸になってた意味が分からないってことは暗転して朝になったのか
良かった… - 8二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 17:21:42
このレスは削除されています
- 9二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 17:24:16
分かってて言ってそうなくらい聡明だからなこの子…大丈夫か本当に?
- 10二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 17:25:55
- 11二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 17:26:17
効果が実感できるまで一緒に寝る生活を送るスイープだって!?
- 12二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 17:26:51
魔力供給…
- 13二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 17:26:57
- 14二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 17:27:08
- 15二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 17:27:26
カイチョー
- 16二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 17:28:13
警察だ!
…スイープトウショウが駄々を捏ねていてこのままでは明日のレースに支障が出る?
そ、そうか… - 17二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 17:31:15
あのトレーナー、スイープちゃんと一緒に寝てるんだって!
えー!マジかよそれって
トレーナーさんも大変だな… - 18二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 17:34:08
- 19二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 17:35:12
しつこいのよ!
- 20二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 17:36:27
- 21二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 17:42:18
- 22二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 17:42:31
- 23二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 17:43:55
ロリウマ娘の中でも最もトレーナーが邪な気持ちを抱かない子だと思う
メスガキが…!とか一度も思わんかった、ひたすらにワガママ聞いてあげたくなった - 24二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 17:43:56
おうちょっと待て失礼するな。
- 25二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 17:44:39
- 26二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 17:48:21
- 27二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 17:48:41
トレーナーは普通に寝た、スイープも普通に寝た
絶好調になった - 28二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 17:53:05
- 29二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 18:00:44
折るな折るな
- 30二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 18:05:19
魔力キョーキューすればコーイの魔法がもっと使えるのよ!
- 31二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 18:33:12
使い魔は────
- 32クソ雑魚文章力許し亭22/07/04(月) 18:35:26
────────何で、こんな事に…。
俺はスイープトウショウの使い魔…いや、トレーナーだ。俺たちは、ティアラ路線の娘の割には頑張ったと言われる賞賛の裏を返したレッテルを打ち破る為にこの3年間を共に駆け抜けた。
スイープは、とても賢い子だ。ワガママ気質ではあるがそれも自分のやることなす事全てに心配されながら生きてきたが故の信頼されていない己の評価への憤りである。だから、彼女のワガママは子供っぽさがありながらも一本筋の通った事を貫くが故のものが多かったが…今回はまたいつもと違った。
「今日はアタシと一緒に寝なさい!当たり前だけど、使い魔に拒否権はないわ!」
「え、ええ…?今日練習したくないのか?」
「練習はしてあげるわ。だから、その後!アタシは寮だからムリだし、アンタの部屋で寝る。いいわね?」
────────?
やはり図りかねる。いつもは何となく意図が透ける分付き合う事も多かったが今回はてんで読めない。しかし、今の機嫌を見るにオウム返しのように聞くのは癇癪に繋がるだろう。恐る恐る親御さんに今回の件の許可を聞いたら快諾してくれたのは幸いか。 - 33クソ雑魚文章力許し亭22/07/04(月) 18:36:49
練習も終わり、スイープとは一旦別れスイープには学園寮にて入浴後、学園前まで迎えに行き、俺の家に連れて行った。…事案とか言わないで下さい自覚はあるんです。
「へえ、ここがアンタの住処なのね。もっと汚いかと思ったわ」
「使い魔は綺麗好きじゃないと務まらないだろ?」
「ふーん…ま、及第点をあげる」
彼女はフンと鼻を鳴らし、家の中を探索していく。遠慮がないと言えばそうなのだがまあ俺の家なんて寝るか飯食う以外でやる事ないから何もないだろうに…。だが、好奇心旺盛な彼女らしいなと思えば少し笑みすらこぼれてしまう。夕食はスイープのリクエストでにんじんハンバーグを振る舞い、口ではつっけんどんな評価をしつつも美味しそうな顔していた。
そして、今。俺とスイープは同じ布団にて寝ている。結局意図はわからずじまいだったなあ…と思ってると背中越しから不意に聞こえるソプラノの声。
「ねえ使い魔、最近ちゃんと休んでる?」
「えっ?そりゃまあ人並みに…?」
「ウソ。なら使い魔、アンタこの前の練習開始前にトレーナー室で寝てたでしょ?何でか説明願おうかしら?」
「っ…」
バレていたのか…。つい先日、放課後のトレーニングを前に一度睡魔に負けた事があった。起きた時は誰もいなかったし見られていないと思っていたのだが…面目ないな - 34クソ雑魚文章力許し亭22/07/04(月) 18:37:57
「ごめん、バレてたか…隠してたわけじゃないけどあの日はちょっと疲れちゃってね」
「ふん、ご主人様に隠し事なんて1000年早いわよ。だから、今日はアタシと休みなさい」
「スイープ…」
彼女なりに心配だったのだろうか。一度、彼女の眼前で倒れた事があった。目が覚めた時は大きな声でしゃくりあげて俺の心配をしてくれた彼女を見て、せめて彼女の前では心配をかけられないような使い魔でいようと固く決心したつもりだったが…。まだまだコーイの使い魔になるには遠いなぁと思っていたがふとよぎった疑問。
「でも何で同衾なんだ?」
「この前見てた魔術資料に男女の同衾は疲れを癒す魔法が自動でかけられるってやってたから。だからアンタの為に魔法少女スイーピーが人肌脱いでやったの。感謝してよね!」
どこまでも優しい子だな…としみじみと彼女の想いに感謝してると、不意に両脇から伸びてくる腕。
「うん?どうした?」
「男女のハグはこの魔法をより強化するらしいから…ほら、使い魔もこっち向いて!スイーピーだって練習頑張ったんだから!ご褒美足りないから早く!」
言われるがままに彼女の方を向き、我が両肢に彼女の身を収める。とても小さくて暖かい…なるほど、確かにこれは眠…く…なる…
「…寝たかしら?今なら…言ってもいいわよね?…いつもありがとう、使い魔…照れ臭くて普段は言えないけど…これからもスイーピーとずっと一緒にいなさいよね」
「う…ん…」
最後、何かが聞こえた気がしたが睡魔には勝てず、暖かな温もりを抱きしめ意識を投げ出すのであった。 - 35クソ雑魚文章力許し亭22/07/04(月) 18:38:29
- 36二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 18:40:52
- 37二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 18:40:53
ええやん…
- 38二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 18:43:59
素晴らしい・・・
- 39二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 18:45:19
あえて言うなら人肌→一肌 だよ!人肌脱いだらプレデター様が降臨してるよ!
でもすごくよかったよ!ありがとうね! - 40二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 18:45:30
- 41二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 18:46:17
運命の原典の魔力供給…?
- 42二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 18:46:56
- 43二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 18:48:39
C-MOONやめーや
- 44二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 18:50:47
スイープは育成実装のおかげで大分エミュしやすくなったしSSも書きやすくなったと思います
という訳で誰か書いて下さい(土下座)僕はもうアレが限界です - 45二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 18:51:04
このレスは削除されています
- 46二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 18:52:57
尊い…尊……
- 47二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 18:59:02
これ以降何かにつけて使い魔と添い寝しようとするスイープはありだな
- 48二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 18:59:32
- 49二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 19:00:40
- 50二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 19:03:31
恋愛感情というより、年の離れた才能のある姪を甘やかす叔父さんって感じ
- 51二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 19:09:50
- 52二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 19:13:00
- 53二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 19:29:50
スイープの使い魔大好きムーブ本当に癒される
- 54二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 19:47:59
21だけど、スイープ持ってなくてエミュが不十分だからSS書いてくれた兄貴ありがとう。
- 55二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 20:28:33
- 56二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 20:43:56
- 57二次元好きの匿名さん22/07/04(月) 22:40:14
朝弱い系トレーナー、目覚めたら隣の裸のスイープが目に入って絶望。
- 58二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 01:30:14
良い…とても…
- 59二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 04:05:36
子供は意味なく夜中に脱いで全裸で寝てることがあるからな
さすがにスイーピーは「えっ、なんで脱いじゃってるの!?」って恥ずかしがる年頃だろうが - 60二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 12:23:11
朝チュン(何もしてない)
- 61クソ雑魚文章力許し亭22/07/05(火) 13:59:26
「ん…」
窓から刺す日差しが瞼の門を開かせる。今日は休みだから時間を気にすることもない。窓際から吹く風は初夏の香りを感じる。
昨日はスイープが俺の疲れを取る為に見張りに来た…というよりかは同衾した。ただまあ、トレーナーとその担当なだけあってそれ以上もそれ以下も起きず、小さな大魔女の優しさに甘えて熟睡していた。女性特有の柔らかさは、男をここまで安心させるものなのか…久々によく寝たと思いスイープが起きる前に朝ごはんを作ろうと腰を上げると、
「んぅ…使い魔ぁ…どりんくぅ…」
夢の中でも俺をこき使う担当に苦笑いを浮かべ、少しはだけた布団を直そうと近づいたが──────
「!!?!!?!!!!!???!!??」
思わず後ずさった。いや、そりゃするだろう。だって彼女のパジャマのボタンが全開…つまり、当たり前のように下着が見えている状態なのだ。とはいえ昨日は熟睡していた手前、記憶が無い分寝ぼけて何かを彼女にしてしまったのか?と思ったが…すぐ解決した。
この時期に同じ布団で寝たのだ、当然暑くなって汗もかく。で、寝苦しくなって外した…と。布団から出りゃ良かったのにと思ったがそれは多分彼女のプライドが許さなかったのだろうか、それとも俺への信頼の表れだろうか…。しかし、このままだと体を冷やして風邪をひく。直しておくかとパジャマに手をかけようとした所で俺は彼女の身体を見て思わず息を飲んだ。
別に扇状的な気分に煽られたからではない。彼女の全身はとても儚く、少し力を掛ければ折れてしまいそうな程に細かった。普段から走ってる姿を見てるから知らない訳ではないが、いざ見てみると本当に細くて小さい。だがしかし、この脚が、この手が、俺たちに魔法をかけている。そして、もっとすごい魔法を彼女は見せてくれるだろう。俺は、彼女の少し乱れた前髪を分け、頬に手を寄せ──────────
「俺は君と出会ってから魔法をかけられっぱなしだよ。レースの魔法も、そうじゃない魔法も…。改めてありがとう。君が飽きるまではどうか、使い魔でいさせてくれると嬉しい。俺も、使い魔でいられるように頑張るからさ…もっとすごい魔法、完成させような」
自然に出た、これが俺の偽りのない本心。心なしか、暑さにしかめていた彼女の表情も自然と和らいで見える。微笑みながら彼女のパジャマを直し、風呂を沸かしてから朝食作りに勤しむのだった。 - 62二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 14:01:33
どう解釈しても全裸に繋げられなかった弱い僕をどうか許し亭
- 63二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 18:33:53
なぜ♡は一日一回しか押せないんだ
- 64二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 19:26:01
- 65二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 20:11:32
昇天しちまう・・・てぇてぇよぉ~
- 66二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 20:13:30
おい、その先は地獄だぞ
- 67二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 21:12:54
いや、素晴らしい……
もっと書いてくれてもいいのよ - 68二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 21:16:16
おばあちゃん公認・・・!!
- 69二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 22:29:17
否、コレで良い…コレが良いんだ…ありがとう
- 70二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 23:04:49
その後、遅れて起床したスイープに寝汗を流す為に風呂に入るよう促し、朝食作りを続ける。昨日は塩気の強いものを食べてもらったので朝は少し軽くとフレンチトーストにしたが好評だった。食後、冷たい紅茶を飲むスイープがおもむろにキッとした目つきをしながら尋ねてきた。
「ねえ、昨日はちゃんと休めたんでしょうね?」
「うん。スイープがかけた安眠魔法、すっごい効いたよ。起きた時、寝足りない感じが無かったのも君がかけてくれた魔法のおかげかな」
「…!そうでしょ!?ふふん、1日で治癒魔法もマスターしちゃうなんて流石アタシね!これでまた一歩、大魔女に近づいたわ!」
両頬に手を掛け顔をフリフリする彼女はとても嬉しそうだった。が、俺が微笑ましく眺めてるのを察したのかまた鋭い目つきに戻る。
「ふ、ふん!今回はあくまで特別なんだからね!使い魔がヘトヘトになってたらアタシ達の契約が弱まっちゃうからキンキューソチよ!」
「はは、スイープの懐の広さに感謝するばかりだよ」
「トーゼンでしょ!?アタシは魔法少女スイーピーなんだから。…だからね?…えと…あーもう!!」
何か言おうとするが言い淀み、挙句叫んだスイープは立ち上がり、俺の横に座って手を握る。
「もしまた、本当にキツかったりおねむな時はアタシを頼ってよね。アンタはアタシにとっての初めての使い魔なんだから。見てない所でまた倒れられて消滅ってのも後味悪いし」
「スイープ…」 - 71二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 23:05:03
あの吹雪の日から俺とスイープは間違いなく今までよりもずっとお互いを理解できたと思っている。彼女が言った、アンタだけはアタシを信頼してという言葉。それは、彼女が今まで生きてきた中で叫びたくても、叫んだとしても心配という優しさの側面にある彼女への信頼の否定によって埋もれていた心の悲鳴。俺は彼女の祖母の言葉を借りると彼女だけのコンパスが指し示す冒険を支えられる使い魔でありたい、だからあの時俺は改めて彼女の手を取った。ならここで返す言葉は一つしかない。
「そうだな。魔力がキツくなったら、また頼ってもいいかな?」
「…ん、よろしい。じゃ、今日もこのまま使い魔の住処で治癒魔法を施すからね。寝る時もアタシを抱えて寝なさい。資料によると効果は2日やったら5日間は保つみたいだから休みの日は魔法かけに来てあげる。だから休日は鍵を開けときなさい。もしかしたら、スイーピーがご機嫌だったら使い魔のお願いを聞いてあげなくもないわよ?」
「えっ、休みの日毎日…?まあそこはパパさんと要相談かなあ…」
後日、スイープを連れて彼女のパパさんに今回の経緯を説明すると泡吹いて困惑していたが了承してくれた。しかし、小声で娘が大人を掌で踊らせている…とたまげていたのはナイショの話。 - 72二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 23:06:33
今までに上がってた要素をオリジナル変換して詰め込みました
解釈違いという言葉は甘んじて受け入れますので許し亭‥SS自体書くのこの一連の文が初めてだから… - 73二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 23:07:48
素晴らしいss感謝…!
- 74二次元好きの匿名さん22/07/06(水) 00:54:39
すごい良き...
- 75二次元好きの匿名さん22/07/06(水) 08:54:46
感謝しかない・・・ありがとう、本当にありがとう
- 76二次元好きの匿名さん22/07/06(水) 11:03:14
完結かな?
- 77二次元好きの匿名さん22/07/06(水) 17:42:57
まあもうネタ思いつかんしそもそも文章に起こすの苦手だし…他の人が書いてくれても良いですぞ
- 78二次元好きの匿名さん22/07/06(水) 17:44:47
ほんとにお疲れ様!
- 79二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 00:53:02
素晴らしかったありがとう
- 80だそく22/07/07(木) 02:01:30
「そういえばスイープさん…最近調子が良いですね」
「え、そう?いつもと変わらないと思うけど」
休みの日に使い魔の住処で魔力供給をする日が続いたある日、シニア級にて鎬を削ったゼンノロブロイがアタシが問いかけた。彼女は、一度は諦めかけた物語に現れるような英雄になる夢をアタシの魔法に魅せられて取り戻した親友にして最大のライバル。そんな彼女とお昼ご飯を食べていた時に投げられた覚えのない疑問。
「はいっ。言葉で表現するなら…とてもキラキラしていると言うか、エネルギッシュと言うか。何か良い事でもあったのかなと思いまして」
「えー…?良い事なんて言われても特には何か変化した事なんてあったかしら…」
そう言われてうんうん思案してみる。最近…?何かあったっけ?練習は前と変わらずやりたいようにやってるし魔法の練習にも特に不満な事はない。何か劇的に変わった事…あっ、一個あった。
「変わった事と言えば少し前の休みからお休みの日は使い魔の住処に行って空っぽの魔力を供給しに行くようになったわ」
「へえ、使い魔さんの魔力供給…えっ?スイープさん、今何と?」
「え?だから、使い魔の魔力…あっ」
しまった、これは使い魔との契約で他者に知られると契約が弱くなってしまうからこの契りを関係のない他者に話すのは禁止にしたのだった。慌てて話を別の方に移そうと話そうとするも、
「ひえぇ!?えと、そ、それは一体どんな事をしているかお伺いしても…!?」
「えっ!?いや、しょの…おうちでのんびりしたりするくらい…よ?」
「おうちでのんびり…!?そういえば最近、スイープさん休みの日は毎週のように外泊届出してましたけどもしかして…」
「は、はーっ!?違うけど!?使い魔のおうちでお泊まりなんかしてないけど!?」
「やっぱり…!!だからスイープさん最近…」
「やっぱりって何よ!?アタシ誰にも言ってないはずなんだけど!?」
その後、興奮するロブロイを何とか落ち着かせ、事情を話し、他の人に口外しないように念押ししておいた。別れ際に何か呟いてて少し気になったけど踏み込むのも怖いので聞かないでおこう、うん。
────────────────────
「と、トレーナーさん…その…トレーナーさんのお部屋に遊びに行きたいのですが…ダメですか?」
その後、とある小さな英雄が勇気を振り絞ることになるがそれはまた別のお話。 - 81二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 02:05:00
スイープが慌てたのは使い魔との契約が弱くなるのを嫌った為で特に恋愛要素に関しては意識してないというニュアンスで書いてみましたがこれならどっちとも取れるかな?と思います
だそくを書く概念をあげてくれた>>40さんありがとうございます、もし解釈違いだったら誠にごめんなさい
- 82二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 05:40:34
スイーピーならギリ耐えられてもロブロイ相手は無謀だ・・・
耳年増っぽいロブロイが一線を超えかねない可能性も否定できない・・・ - 83二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 07:20:27
そういえば今日は七夕ですね
七夕限定のホーム会話があるのでぜひスイーピーのも見たって下さいな
らしさ全開でたまりませんわ - 84二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 09:41:35
ファ!?ssあるやん!
- 85二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 16:29:34
ロブロイ可愛い
- 86二次元好きの匿名さん22/07/08(金) 00:46:10
お疲れ様やで
- 87二次元好きの匿名さん22/07/08(金) 01:32:59
SS書いてて思ったけど休みの日は寝る時ずっとぴっとりくっついて寝てるわけだからお互いの香りが移ってそうだなって思いました
おやすみ - 88二次元好きの匿名さん22/07/08(金) 10:14:29
スイープとトレーナーは割と距離感近いよな
- 89二次元好きの匿名さん22/07/08(金) 10:23:11
ありがとう・・・だそくありがとう・・・
- 90二次元好きの匿名さん22/07/08(金) 16:24:15
スイープと星見に行くからな使い魔...
- 91二次元好きの匿名さん22/07/08(金) 18:01:59
最近、スイープの調子が上がらない。
具体的に言うと、反応が良くない。レースそのものは後方一気の末脚で全てを抜き去るので見栄えは良く見えるが仕掛け所のタイミングがどうにも遅れていたり、逆に早過ぎている。そしてこれは、レースの範疇には収まらない。
「スイープ、明日のメニューだけど…」
「…え?聴いてなかったわ、もう一度言ってくれる?」
「あ、ああ。明日のメニュー組んだから疑問点あったら質問頼む」
「んー…わかった…」
…こんな調子だ。普段は学友と動いているだろうから自ずと練習のある日でしか判断が出来ないが受け答えがどこか上の空のように思う。何かトラブルが発生したけど本人が自覚出来ていない…?考えれば考えるほどに悪い方に思考が向く中、
「あ…あの、どうかなさいました?顔色が悪いですけど…」
「ん、君は…ゼンノロブロイか。ごめんね、少し考え事してて」
眼鏡をかけた本好きの少女、ゼンノロブロイが話しかけてきた。彼女はスイープの友達にしてライバルというお互いが刺激となり、高めあってきた娘で俺も一目置いている。次の言葉を返そうとした時、彼女の方から切り出してきた。
「あの…最近スイープさんが元気なさそうというか疲れているような気がしたんですが何かお心当たりとかはありますか?」
杞憂ではなかったみたいだ。ロブロイから見ても今のスイープはどこかおかしく見えている。つまり、何かしらの異変が彼女に起きているのがわかる。しかし…
「…うん。確かに最近の彼女は少し精彩を欠く事が多い。だけど…これという原因はまだわからない。スイープ本人は自覚してないのか言ってこないから断定するにはちょっと情報が少なくてね」
そう、彼女はワガママこそは言うがちょっとやそっとのイレギュラーで折れるほどの心を持ち合わせてはいない。だからこそ、彼女すらも見逃している本心に気づけない。そんな自分に自己嫌悪していると、
「…そちらの助けになればですが、実は最近のスイープさんは授業中に寝る回数が増えているんです。疲れてるのかな?と思い伺ったらちゃんと休んでるの一点張りでして…。一応月曜日だけは普通に見えますけど、客観的に見ても恐らく疲労が溜まってるように見えます」
「…わかった。少し彼女と話し合ってみるよ。ありがとう」 - 92二次元好きの匿名さん22/07/08(金) 18:02:15
ロブロイと別れた後、彼女の証言とここ最近のスイープの動向を照らし合わせながら再度整理する。ロブロイが言うには、彼女は最近の授業中殆ど寝ているとの事。つまり、夜更かしか何らかの理由による寝不足が理由と考えられるが…正直、寝不足は一番線が薄いと思う。何故なら、休みの日のスイープは一緒に寝てる手前ちゃんと寝ている事を知っている。…うん?月曜日は元気?つまりは休みの翌日は元気なのか…
「…あっ?いやでもまさか…でも本当だったら…うーん」
確証は得られないが一つの答えに到達した俺は、やってきたスイープに疑問を投げかけた。
「なあスイープ、最近寝れてるか?」
「はあ?アンタ、魔力を供給してる時散々見てるでしょ?寝てるに決まってるじゃない」
「そうか…じゃあ、平日はどうだ?」
「っ…」
言葉に詰まる彼女を見て確信した。スイープは、何らかの理由で俺がいないと寝つきが悪くなっている。しかし、ここでああしろこうしろと言っても彼女はテコでも動かない。ならば─────────
「…まあ、ところで話が変わるんだけど俺も少し変わった魔法を会得したんだ」
「…えっ、使い魔が?ちょっと、見せなさいよ!ウソだったら承知しないわよ!?」
「任せてくれ。実はこれ、使役側がかけられる側と接触しないと出来ないんだ。だからちょっと魔力を供給する時みたいに少しくっつこうか」
俺が促すと、曇り無き眼でソファにトテトテ近づいてくる。そして、俺の膝の上に寝転んだ所で魔法を唱える。
「リペアリフォース…魔法少女スイーピーよ、ゆっくり眠りなさい…」
「ん…すぅ…」
そもそも寝転んだ時点で目がトロンとしていたのだが呪文を唱えつつ頭を優しく叩いてあげるとすぐに夢の世界に旅立っていった。彼女を起こさないように仮眠ベッドまで運び、とりあえず原因が特定できた事に安堵し、そして頭を抱えた。どんなカラクリがもたらすのかわからないが俺がいる事で寝れるという事は逆もまた然りな訳で…しかし平日までは流石に無理だ…やむなし、か。
「…もしもし、いつもお世話になっております…」
その日、スイープのお祖母さんに連絡し対策を講じ、スイープは俺の匂いに安堵してるのではという彼女の指摘を受けてお祖母さん経由で俺が使ってる枕を譲る形で何とか事を収めたのだった。 - 93二次元好きの匿名さん22/07/08(金) 18:03:32
途中からそうはならんやろと思いながら書いてました
許し亭 - 94二次元好きの匿名さん22/07/08(金) 19:37:32
これでよい…これでよいのじじゃ…
すまぬ…いつもすまぬのう… - 95二次元好きの匿名さん22/07/09(土) 00:43:19
新作ですか!?
- 96二次元好きの匿名さん22/07/09(土) 06:38:40
体臭を嫌がらないって良いな…
- 97二次元好きの匿名さん22/07/09(土) 08:57:58
ええやんけ・・・ええやんけ・・・
恋愛的な意味がないにしろ、好きな人の匂いは安心するもんね・・・ - 98二次元好きの匿名さん22/07/09(土) 18:08:01
迷いないスイープ好き
- 99◆pBAatN5fQvOQ22/07/09(土) 22:29:08
- 100二次元好きの匿名さん22/07/09(土) 22:47:31
- 101二次元好きの匿名さん22/07/09(土) 22:49:50
- 102長文クソ雑魚文章力許し亭22/07/10(日) 00:54:29
「出張ッ!君の手腕を見込んで、地方のトレセン学園との意見交換会に参加して頂きたい!」
それは、合宿も終わり秋に備えて始動した頃の事。例年以上に熱を帯びた上空からの光線を暑く感じる9月某日、俺は秋川理事長に呼び出され出張に行くよう言い渡された。行く分には問題ないのだが気温的に高知とか、笠松は勘弁願いたい…と思っていたので北海道だったのは幸いだったか。
「わかりました。私で宜しければ参りましょう」
「感謝ッ!即決で助かる!期待ッ!詳細は追ってたづなから説明が入ると思うが向こうでも君の手腕を存分に発揮するよう健闘を祈る!」
たづなさんから説明を受け、理事長室からトレーナー室に戻り、予定表に出張と書く。期間は4泊5日、次の週明けの月曜から金曜までで理事長の厚意で来週の月曜日に特別休暇を支給してくれたのは有難い。出張してる間、俺不在の間のスイープの練習メニューを組み、その間の臨時責任者としてゼンノロブロイのトレーナーに依頼し、了承を得たところでメニューを渡した。彼はとても誠実で一本筋の通った好青年だから大丈夫だろう。引き継ぎも終わり、トレーナー室に戻ると──────────────
「ちょっと!使い魔、これどういう事よ!出張なんて聞いてないんだけど!?」
「ああ、スイープ。授業終わったんだな、お疲れ様」
スイープがトレーナー室で仁王立ちしていた。あれ、何で怒ってるのこの子?
「ふん!授業なんて魔法でとっとと片したわ。そ・れ・よ・り・も!この出張について説明しなさい!」
「ああ、さっき決まった事でな。来週の平日は北海道のトレセン学園に意見交換会するってなって俺に白羽の矢が立ったみたいだ」
「ハーッ!?何でわざわざアタシの使い魔なのよ!そんなの別のトレーナーに任せればいいじゃないの!」
「いや、どうも先方が俺を指名したらしい」
「なっ───────────────」
そうなのである。聞いた時は俺も嘘かな?と思ったがどうも向こうは先の宝塚記念でティアラ路線出身のウマ娘による39年ぶり2度目の制覇の報を向こうの関係者が聞き、是非とも育成者である俺の話を伺いたいと理事長から言伝されており、こちらとしても地方でのトレーニングをこちらのものと融合出来る部分があるかもと思い、参加を決意した。が…、目の前の担当は何やら気に入らない様子。大方出張してる間の自分の事だろうなあ…。 - 103長文クソ雑魚文章力許し亭22/07/10(日) 00:55:31
「で、でも!その間スイーピーの事どうするのよ!?まさか放っておくんじゃないでしょうね!」
「ああ、そこは安心してくれ。君の友人のロブロイのトレーナーに臨時責任者を頼んでいるから。トレーニングはメニューを彼に渡してるからそれに則って進めてくれ。タイムは日毎にメッセージで送信してね」
我ながら完璧である。恐らくスイープは出張してる間無責任に放り投げると勘違いしてる俺に怒っているのだろう。だから、懇切丁寧に説明してやればこの誤解も晴れ──────────────
「…何よそれ…何なのよー!!バカバカバカァ!使い魔なんてどこにでもいけばいいんだわ!もう知らないッ!!」
あれ?何か…悪化してない?俺、どっか間違えた?絶句して立ち尽くしてる俺を尻目に彼女は一目散にトレーナー室を飛び出していくのだった。…何で?その後の土日は珍しく、それまで休みの日は毎日来ていたスイープは来ず、微妙な物足りなさを感じながらも準備を整え、月曜を迎えるのだった。
月曜、羽田から新千歳空港に向かい陸路を経由し北海道のトレセン学園に到着した。そして、着いた日から激動の日々が始まったがとても充実した毎日だった。特に、トレーナーを有してないウマ娘たちのトレーニングの見学、指導の時に1人、目を見張る少女がいた。荒削りながら、力強い加速に当たり負けしないフィジカル。スイープの走りを魔法と称するなら、これは重戦車と呼ぶべきか。聞けば、去年のクラシック競走全てに出走しているクラウン路線のウマ娘…つまりはスイープと同期との事だった。この娘は近いうちにGⅠを獲ると、俺の直感は叫んでいた。とても刺激的な5日間だったと思う。 - 104長文クソ雑魚文章力許し亭22/07/10(日) 00:57:06
5日間、様々な経験をした俺は東京に帰ってきた。ちなみに、スイープはあの後ヘソを曲げて結局俺に何の連絡もなかったがタイム報告だけは律儀に送ってきた。だが、タイムは日に日に悪化していったのが気掛かりだった。また何かトラブルか?と訝しむ。ロブロイのトレーナーが言うには少し元気がなさそうだったとの事で、何がそうさせるのか早く判明せねばという思いと個人的にスイープと今の関係のままではバツが悪いからはやく仲直りしたいとお土産と土産話をたくさん拵えてトレーナー室に戻ると──────────────
「…ぁ、つかいま?」
「す、スイープ!?お前どうしたんだそれ!?」
愕然とした。俺の担当は、錦糸のようにまとまった髪は少しカサつき、餅のような肌は荒れ、歌うかのようなソプラノの声は少ししゃがれていて、そして不敵に刺さるような視線が…今にも崩れてしまいそうなガラスのように弱々しいものだった。あまりの変わりように言葉を失い、動けずにいると、
「…ふぐぅ…うわああああああああん!!!」
「ぐぇっ」
号泣しながら俺めがけてスイープが飛び込んできた。背中痛ぁ…いや、今は我が身を気にするときではない。
「どうした?落ち着いてからでいい、ゆっくり聞かせてくれ」
「…!!アンタが居ないから!魔法もヘタッピになっちゃうしレースの魔法だって全然違うものになっちゃって!ロブロイにも心配かけちゃって…!!皆みんな、使い魔のクセに勝手にご主人様から離れるのがいけないのよ…!うええぇ…」
「おいおい…何でそれを俺に言わなかったんだよ…!?」 - 105長文クソ雑魚文章力許し亭22/07/10(日) 00:58:52
そう、俺が離れる事がここまでの影響を与えている事以上にワガママ盛りの彼女がなぜ俺にその事を悪態つかなかったのかがわからない。聞けば、ロブロイのトレーナーも素っ気なかったが課されたメニューは一通り真面目にこなしていたとも聞いている。なら、なぜ彼女は我慢するという選択を取ったのか?
「だって…経緯は気に食わないけど使い魔が無駄な事をするおバカさんじゃない事はアタシだって知ってるからよ!だから、帰ってきたらとっちめてやるって思ってたのに…どうしてアンタの顔を見ると涙が出るのよぉ…」
「…なんて、ことだ」
俺は、無意識に彼女に過度な我慢を強いていたというのか。俺もスイープも、今回の出張に関しては間違った事をした訳ではない事を理解している。しかし、その結果は彼女のストレスが練習どころか日常生活に影響を与えかねない状況になってしまっている。俺は、グズるスイープの頭を身体に寄せ、
「…すまない。本当に申し訳ない事をした。使い魔失格だ、俺…。ごめん、本当にごめん」
「…!!そうよ!ご主人様をほっぽって…!アンタなんかダメダメの使い魔よ!!うわあああああああああん!!!!」
彼女の涙腺が限界になったか、堰き止めてた堤防が決壊し大きな声で泣き叫ぶ。俺も、後頭部を撫でながら目尻に抑えきれない感情を浮かべ、何度も、何度も謝罪の言葉を言い続けた。
─────────────────
「…ごめん、もう落ち着いた」
「そっか」
ひとしきり泣いた俺たちは、少し目を腫らした状態でようやく落ち着きを取り戻した。側から見たら何て事はない、ただのトレーナーの出張に担当が文句つけてるだけなのだろうが…と少し自虐していると枯れた声が聞こえてきた。 - 106長文クソ雑魚文章力許し亭22/07/10(日) 01:01:19
「…ねえ、この後予定、あるのかしら」
「えっ?いや、特には…。月曜も休みにしてもらったし寝溜めしておこうかなって」
「そっ、ならアタシも月曜お休みしてアンタに魔力供給しに行くわ」
「わかった、じゃあ荷物まとめて行こうか」
土産やキャリーケースを家まで運び、5日間空けていた家の埃を少し掃除した後、スイープを中に迎え入れた。向こうでの土産話を聞かせながら白い恋人を片手にお互いのあったことを肴に盛り上がったのだった。その後、メシを食い、風呂にも入ったので寝ようと布団に潜ったらスイープが枕元に近づいてきた。そしておもむろに─────────────────
「…」ナデナデ
「えっ、何これ?」
「…アンタも、向こうで頑張ってたって事知ったから…ご褒美。ちょっとは認めてあげる」
「…これは恐悦至極だな。なら…俺もスイープにご褒美あげないとな。おいで?」
そう呼びかけると、スイープは俺の傍にモゾモゾと入り込み、身体を俺に寄せる。そんな彼女を包み込み、頭を撫でながら言う。
「ありがとうな、こんな俺を許してくれて。大魔女様の優しさに甘えてばかりにならないように明日から精一杯頑張るよ」
「…ふん、わかればいいのよ。次は無いんだからねっ」
その言葉と共に抱きしめる力を強くするスイープ。それに応えるように俺も強く包み込み…2人して夢の世界へと誘われていくのだった。
余談ではあるが、月曜になる頃には帰ってきた日の風貌は何処へやらとなるほど回復しており、安堵していたが…ワガママ度も体感上がった気がしたのはナイショだ。 - 107長文クソ雑魚文章力許し亭22/07/10(日) 01:03:59
何となくこうなったらどうなるんだろうなあみたいなの自体は想像してましたが素敵なイラストを見てよっしゃ完成させるぞとなったので勢いで書いた結果エラく長文になった上に文章力が壊滅しました許し亭
これが書く気がモリモリ湧いてきたって奴か… - 108二次元好きの匿名さん22/07/10(日) 08:20:46
いや……良い……
すごく良い…… - 109二次元好きの匿名さん22/07/10(日) 10:46:44
助かる...
- 110二次元好きの匿名さん22/07/10(日) 13:21:28
下心無しにただ好きなのとても良い…
- 111二次元好きの匿名さん22/07/10(日) 17:25:14
離れた分そりゃあ甘えますわ
- 112クソ雑魚分譲力許し亭22/07/10(日) 22:49:40
シニア期の宝塚記念が終わった頃、人気、実力共に確固たるものを得た彼女は今、正に魔法のような活躍を見せていた。レース雑誌の取材や元のルックスの良さを買われてティーンモデル雑誌の4ページ分を丸々とジャックした特集を組んでもらったこともあった。彼女の活躍は、担当してる俺としても嬉しい限りだ。…嫌な時は大体スイープが直接イヤ!と拒否してるからあまり相手の体裁を気にしなくていいのは秘密。
…だが、そのおかげかその代償か、俺の負担はさらに増えることになった。普段のトレーナー業務に加えてスイープの予定の管理、さらに出版物の検閲にてんこ盛りだ。正直言って辛いが…スイープだって頑張ってるのに俺だけ泣き言言ってちゃ使い魔失格だよなと彼女にはバレないように気丈に振る舞い続けていた。
そんな中、週末になり、恒例の魔力供給…という名のお泊まり会の日になり、今日もスイープは荷物を持って我が家にやって来た。
「使い魔ー、今日もスイーピーが来てあげたんだから感謝しなさいよね!」
「おう、上がってくれ」
「…お邪魔します」
家にスイープを迎え入れるとやる事は大抵スイープの魔法のうんちくを聴きながら溜まった家事を片付けるのが基本。だがしかし────────
「…くぁあ」
「ちょっ、何あくびなんかしてるのよ!?まさか使い魔、スイーピーの魔法講義がつまらないって言うんじゃないで…」
連日の仕事の疲れが抜けきらず、派手な欠伸をかましてしまった。スイープは何かを言いかけて口を黙み、無言でこちらに近づき、俺の顔と至近距離の位置に顔を寄せる。
「…アンタ、充血してるじゃない。目の下も少しクマ出来てるし…まさか、魔力の供給が尽きかけ…!?」
「あぁいや!そんな事ないぞ!いやもう元気元気!な!?」
まずい、疲れを悟られるわけにはいかない。今はレースに集中していてほしいし余計な心配をさせてパフォーマンスに影響が出たら事だ。オーバーに元気に振る舞うとスイープは────────
「…お風呂、沸かしときなさい。当然、使い魔が先。アタシちょっと買い物行ってくるからそれまでに終わらせておくように。わかった!?」
「は、はい…」 - 113クソ雑魚分譲力許し亭22/07/10(日) 22:51:10
担当からの圧に勝てず、すごすごと従う。言われたように、風呂を沸かして浸かった後は念のために湯を抜いてまた洗い直してから湯を張り始めた。風呂から上がり、扇風機に吹かれているとスイープが帰宅した。買い物袋からは肉や魚がてんこ盛りに入っている。一応野菜もあるが…。するとスイープはこちらを向き、
「今日は疲れてるアンタの為に特別にご飯を作ってあげる!感謝しなさい!」
胸を張って荒く鼻息を吹き、台所へと消えていった。その様に苦笑いしつつも心の中では余計な事を考えさせてしまっていることへの申し訳なさが勝っていた。
彼女は、石狩鍋を俺に振舞ってくれた。味は少しだけ濃かったが米と一緒に食べたのでアクセントレベルだったから気にはならなかった。
夕食も進み、スイープも風呂を済ませ、寝る時間となる。俺が先に布団に入り、その後隣にスイープが寝転がる。いつもの図だ。俺は、改めて今日の礼を彼女に伝える。
「今日はご飯まで作ってくれてありがとな。料理の才能もあるなんて魔法少女は凄いな」
「ふふん、当然でしょ?大魔女の卵なんだからこんなの朝飯前よ!…だから。」
自慢げに笑ったのも束の間、彼女の真剣な声色に思わず心を構える。 - 114クソ雑魚分譲力許し亭22/07/10(日) 22:55:51
「辛い時、キツイ時はアタシにも頼りなさい。アンタがアタシの為に尽くしてくれてるのは知ってる。だからこそ…使い魔のアンタだけが悩みを抱えるなんてフェアじゃないわ。使い魔の悩みなんか消し飛ばしてやるんだから!」
その優しさは、今まで耐えて来た俺の心を折るには十分すぎた。堪えろと意識しても止まらない涙、耐えろと叫んでも迸る嗚咽。もう、ダメそうだ…俺は思いの丈を全てぶつけた。
「俺さ…スイープが頑張ってるのを見て俺も頑張らなきゃって思ったんだけど…空回りしちゃったりそれで疲れたりしてっ、助けたいのに何もできない自分が歯痒くて…っ!!」
活躍する彼女を見てる中、少なからず感じていた心の闇。口に出すにはあまりにも情けない話ではあるが────────
「…アンタは自分の事を情けない奴と思ってるのね。フンッ、アタシの直属の使い魔なんだからもっと自信持ってよね。アタシが唯一認めた使い魔なんだから。…まあ、世話の焼ける奴だけど?」
帰ってきた声は棘のない、とても優しい音。そして、俺の頭を抱え、自分の胸元に抱き寄せて頭を軽くポンポンと叩く小さく、温かい手。俺は…声もなく泣いた。大の大人がとても情けなかっただろう、とても見苦しかっただろう。それでも彼女は何も言わず、頭を叩き、時折は撫で、俺が泣き疲れて眠るまで付き合ってくれた。
「…やっと寝たわね。ったく…、二度と何も出来ない自分なんて言わないでよね。アタシがレースの魔法を習得できたのは使い魔が居たから…かもしれない。それに、大人のやり方にうんざりしてた時にグランマ以外でアタシの意見を尊重してくれたのはアンタくらいなのよ?感謝してる…だからね?自分を無価値だなんて言わないで」
「使い魔が頑張ってるのはアタシも知ってるし、正直、話してくれた事がちょっと嬉しかったの。この前の、【アンタだけはアタシを信頼して】って言葉を忘れずに覚えていたんだなって…。本気でぶつかってきてくれているんだなって…。アタシも使い魔のことは信頼してるから。…安心なさい、アンタに辛い事が降りかかるならアタシの魔法で打ち消してあげる。それに、魔法少女スイーピーのお話は使い魔のアンタがいたから始まった物語よ?まだまだ終わらせるつもりはないから覚悟しなさい!」
次の日の朝、起きて昨日の夜を思い出して顔を青くしながら俺はスイープに謝るのだった。 - 115クソ雑魚文章力許し亭22/07/10(日) 22:57:03
書き終わった後に思ったけどクソ雑魚分譲力は入力ミスを気づかずそのまま書いて全部載せしたタイミングで気づいて今頭を抱えてます
消したい…消えたい… - 116二次元好きの匿名さん22/07/10(日) 23:53:45
公式でもスイープは倒れたトレーナーに対して怒ってたしこういうの好き
- 117二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 08:51:12
めっちゃいい...
- 118二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 16:33:07
とても助かるわ...スイープってわがまま女の子だけじゃなくてこういう母親みたいなところあるしね
- 119二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 23:02:48
見ない間にめっちゃ来てる...助かる...
- 120二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 23:43:48
とある日。スイープトウショウは学園に受け継がれるという呪文を探しに奔走していた。先日、彼女は使い魔と呼ぶ彼女のトレーナーと共に幸せの呪文を探しに学園内を駆け回り、見事その答えを得たのだが…今度はこれまた別の呪文、ドキドキの呪文。しかし、今回は使い魔が大学のスポーツ科の講演に呼ばれていて不在の為、不本意ながら単独で捜索していたが…
「もうっ!ロクな手がかりがないじゃないの!」
難航していた。人に聞いても見つからず、学園の至る所を回ってもそれらしい手がかりはなく、唯一得られた情報はマヤノトップガンから得た、地面にドキドキさせたい相手の名前を書き、それを中心に円を描き、その上を逸れずに渡れたら中心に書かれた名前の人物はその日、自分にドキドキすると言うもの位。正直、胡散臭さを感じていたがここまで探してないなら試す他無いと諦め、地面に箒で字を書き始めた時、
「…うん?スイープ、こんなとこで何してんの?」
「…!!使い魔!遅かったじゃないの!」
ちょうど、彼女のトレーナーが学園に向けて戻ってるところを通りがかった。状況が飲めない彼は、ひとまず彼女の元に歩くと──────────
「コラー!アタシは今からおまじないを完成させるの!邪魔になるから使い魔はそこで見てなさい!」
「えっ!?お、おう!」
スイープの一喝に思わず足を止め、その場でしゃがんで彼女の一部始終を見届ける事にする使い魔。スイープはふっと息を抜き、目を隠したまま線に沿って歩き出す。覚束無い足取りで歩を進め、一周歩いききった。
「よし、おまじないはOKね…。ねえ使い魔…今、スイーピーにドキドキしてる?」
「…?まあ、何やらかすかわからんし日々ドキドキはしてるけど」
「は…はー!?何よそれ!このおまじない逆効果じゃない!…うぅ〜!!」
「毎度の事ながら情緒安定しないなあお前も…」
ちょっとした事でご機嫌になったかと思えばプリプリ怒る瞬間湯沸かし器っぷりももう慣れてる彼は彼女に提案する。
「なあスイープ、俺実は昼食べてなくてさ…お腹空いたからこの前行ったファミレス行くけど来るか?この前の魔道具、新しいの出てたしさ」
「ホント!?アタシも動き回ってお腹すいたし行く、行くわ!こうしちゃいられない、ファミレスに出発よ!!」
探し求めた呪文は見つからなかったが、彼女にとっては結果的によい一日となったのだった。 - 121二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 23:49:59
- 122二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 06:20:08
スイープって何頼むんだろ
- 123二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 08:25:59
食堂のおばちゃんの魔法よね
- 124二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 10:04:26
ほんとにありがとう・・・
スイーピーはなにやらかすかわからんっていう点でいくらでも話を膨らませることができていいねぇ~ - 125二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 16:48:05
トレーナーと添い寝し続ける度に横に誰かいないと寝れないスイープ概念か...同室わかってないけどそのうち寮にトレーナー呼ぼうとしてそう
- 126二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 00:36:37
9月中旬、使い魔とスイープは2度目の温泉旅行に来ていた。1度目はURAファイナルズが終了して少し後に来たのだが、その際にスイープはこの旅館を大変気に入った為、今回は秋の連休に併せてやって来た。使い魔は、今年度は練習しつつも休養メインと決めていたのでこの期間に狙いを絞って前々から予約を入れていたのだ。
「んー!前来た時も言った気がするけど、なかなかいいところね!今回は前よりものんびりするわよー!」
「そうだなあ、その為にわざわざ連休狙い抜きにしたくらいだしな!」
まずは、長時間移動で疲れた足腰を癒すべくスイープは温泉に、使い魔は温泉街にある足湯に赴き思い思いの方法で疲れを取っていた。のどかな空気に身を任せてボーッとしてると光るスマホ。スイープからだった。
「もう上がったか?」
『もうっ!いつまで外ほっつき歩いてるの!?一緒に下町巡りするから早く帰ってきてよね!』
早くね?と思ったが時間を見るともう40分になろうとしている。使い魔は、寄る年波には抗えないのかと苦笑しつつ、彼女の待つ旅館へと戻るのだった。
下町に物見遊山をしに繰り出すと、目についたのは屋台に売ってたおもちゃの宝石。おもちゃと言えど、その輝きがもたらす幻想的な魅力に思わず足を止め、2人揃って見入る。
「わあ…!キレイ…」
「うおっ凄いなこれ、光の反射で色が変わって映るなんてまるで──────────」
「「魔法みたい!(だ)」」
「!フフン、使い魔も魔法が何たるかわかってきたみたいね!感心感心」
「お陰様でな。でもこれ、すごいな…土産に一個買うか」
「あっ、ちょっと!スイーピーも買う!二個買って!」
お金を払い、商品を受け取ると首に掛け、魔力維持が強固になったとスイープはご満悦の様子。使い魔も帰ったら何かにつけようかと持ってきた鞄の中にしまおうとすると、
「コラー!それはアタシたちのエンゲージジュエルよ!これがあればアタシたちの契約はより強いものになるのよ?だから使い魔も着けなさい!」
スイープからこう言われてしまったので彼女に倣いホルダーの様に首にかける。その様子を見て彼女は嬉しそうに笑うのだった。その後も、各所を巡り思い出を作っていったのだが、使い魔はスイープのお面があった事に驚き、全国津々浦々、スイープの知名度と魅力が伝わっているのだと内心ガッツポーズするのだった。 - 127二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 00:38:23
助かる...
- 128二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 00:41:41
今までまとめて出そうとしたから見にくかったんだなと反省して小出し方式に変えてみました。一応まだ続くけどなんか思い浮かばなかったら許し亭
- 129二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 06:30:48
物見遊山を満喫後、旅館に帰って風呂に入り直す。使い魔は1回目だがスイープも2回目とは言えど人混みの中を動いてたので汗だくとなり、汗を流そうと湯元に向かうのだった。そして、上がった後はこの地の郷土料理を堪能し、雑談しつつ消灯するのだった。今回は、前回とは違い、部屋を一つにしたからいつもの様に同衾して寝るのでスイープにも不満はないはず。安心しきって使い魔は夢の世界に落ちていったのだが…
「…ねえ、使い魔…起きてる?」
「…んぁ」
「使い魔ってば、起きて!」
「んぅ!?ど、どしたスイープ、喉乾いたか?」
「ぎ、逆よ…その…えと…おトイレ!着いてきてくれないかしら」
「あー…」
夜中、催したスイープに起こされる。ここの旅館は部屋にトイレが無く、ロビー内の共用トイレを使用するのだが電気代削減なのか、外も消灯してしまい、非常口の僅かな光のみが頼りなのだ、そりゃ怖いわ。
「わかった、ついでに俺も用を足すかな…サッと行って帰ろう」
「ちょ、ちょっと待ってぇ!」
「?どうした…?」
「アンタ、使い魔のくせしてスイーピーを守る気0ってどういうことよ!?この時間の魔物は魔力も高いからアンタ1人の魔力じゃ消し飛んじゃうじゃない!っ、うぅ…」
「そ、そうか…」
スイープは、言い切った後少し緩んだのか内股になりながら必死に耐える。確かに1人で行くのが怖くてわざわざ起こしたのに何もしないのでは意味がない。そしてリアクションを見て時間がなさそうだなと危惧した使い魔はスイープの左手を握り、
「これなら行けるか?」
「ん…頑張れる、かも」
「よし、ならさっさと済ませて寝直そう」
彼女の手がキュッと握られるのを確認し、歩き出す。トイレまで辿り着いた2人は各々トイレに入り、使い魔が先に済ませ、スイープを待ち、出てきた所でまた手を繋ぎ、部屋まで戻る。正直、ただトイレに行くだけだったはずなのに周りの雰囲気も相まってとてつもなく疲れた。いやーキツかった。寝直す為に2人して布団に潜ると先ほどの様にきゅっと手を握り、小声で聞こえてくる上ずった金糸雀の様な声。
「その…ついてきてくれてありがと…、使い魔のクセにちょっとだけ頼もしかった…かもね、ちょっとよ?」
「そっか、役に立てたなら嬉しいよ」
「ん…」
深夜の小さな大冒険を終えた2人は、改めて夢へと旅路を広げてゆくのだった。 - 130二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 09:18:45
スイープはこういう時ちゃんと頼るな!
- 131二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 16:59:41
スイープが年相応してて好き
- 132二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 22:45:54
翌日早朝、使い魔は先に目を覚ました。昨日の深夜に起きたのもあって少し眠りが浅かったがとても空気が澄んでおり、寝起きとしてはそこまで悪いものではなかった。起き上がる為にだっこちゃん人形と化したスイープを引っ剥し、散歩するという旨のメッセージを彼女に飛ばしてから外に出た。
外の澄んだ空気、小鳥の囀りが響く景色。普段レースに向けて動いている時には味わえない自然の安らぎ。そうそう味わえるものじゃないとマイナスイオンを体に取り込みつつ、クリアな頭でこの3年間を振り返る。
当初、レースの魔法を見つける為に走っていたスイープは、いつしかティアラ路線のウマ娘の地位向上を掲げ、そして気付けば世界中に魔法をかけるという途方もないような目的を掲げて走るようになり、見事に実現した。だが、今思うとそれは1人でやれた訳ではなく、鎬を削ったライバルや支えてくれた友人、ご家族あってのものだと言えよう。そういう意味では、彼女はとても恵まれた子だった。
だが、思えば全てが順風満帆で進んだ訳ではなかった。彼女のワガママに始まり、それに起因する優しい大人からの心配。使い魔自身も当初はそっち側だったとは言え、彼女の本心を聞き、その優しさはかえって彼女の首を絞めていたと理解してからは余程の理由がない限りは彼女のやりたい様にやらせた。気に食わないなら、彼女の意見を聞いて折衷案を出す事もあった。それは、お互いが対等だから出来ること。トレーナーだとか、担当だとかではなく、お互いがお互いを同じくらい信頼しているから成り立つのだ。これは、使い魔としても人としてもスイープから教えてもらった大きな財産と思える。
使い魔は、そんな彼女と立ち会えた事を三女神に感謝し、そして願う。許されるのなら、彼女が飽きてしまうまではどうかこの魔法の旅の果てを共に見ていたいと。使い魔としてでも、トレーナーとしてでもいい。彼女がもたらす魔法の奇跡を支えられる存在でありたい。傲慢と呼ばれようとも…
『ちょっと!ご主人様をほっぽってどこほっつき歩いてんのよ!朝ご飯できたって仲居さん言ってるからとっとと帰って来なさい!』
決意を新たにしてる中、メッセージで当の本人から招集がかかり、そそくさと旅館へと早歩きする使い魔だった。 - 133二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 23:24:49
"だっこちゃん人形と化したスイープ"
↑想像しただけで可愛すぎるんだが? - 134二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 00:49:47
スイープ可愛い?
- 135二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 08:57:41
もうこれ半分嫁じゃん!
- 136二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 15:13:48
想像出来る世代とそうでない世代が…
- 137二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 15:25:33
ざっくり説明するとだっこちゃん人形は1960年代に流行った腕にしがみつくタイプの息で膨らませる系のビニール人形なんだ
行楽地や海に腕に抱っこちゃんを纏って繰り出すナウでヤングなのがうじゃうじゃいて海外展開もされた玩具だったけどその見た目が少し黒人差別ではないかという指摘を受けて売り上げ減少もあいまって一時期は販売・製造停止にもなったんだ…
だが近年、色を変えたりダッコちゃんの様式を保って有名版権キャラに移植させた人形にしたりと何だかんだで今なお愛されているロングセラー商品なんだ - 138二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 00:34:45
スイープとの距離感が良すぎる
- 139二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 02:01:38
合流し、朝ご飯を向かい合って食べる使い魔とスイープ。朝なので軽めではあるが、1日の基盤となる朝餉なのでちゃんと腹持ちの良いものをチョイスしてくれて人気の理由が端々に見れる配慮だった。ほうれん草のおひたしを残そうとするスイープと少し悪戦苦闘したが何とか納得させて食べてもらった。
身支度を整え、この日も遊びに遊んだ。スイープの希望で精霊を探しにはずれの森に赴いたり、川の清流下り体験でべっしゃべしゃに濡れながらも楽しく満喫したり、ガラス細工作り体験では器用に六芒星が描かれたマジックストーン…という名の文鎮を作って嬉しそうに笑う彼女を見て、連れてきた甲斐があったなと我が英断に心の中で自画自賛する使い魔。1日フルに堪能したのだった。
帰り道のバスの中、うとうとしていたスイープは案の定寝てしまったので背負って旅館まで戻ることにした使い魔。おぶりながら、寝てる彼女に彼は言う。
「なあ、スイープ…朝から少し思ってたんだけどさ…俺、君と出会えて本当に良かったよ。君みたいな強い女性と出会って、俺自身の価値観も変わったし、何より君がもたらす魔法をもっと見たくなったし…そんな君を支えたい。まあ、飽きちゃうまでは頼むよ」
「…んぅ…」
睡眠の邪魔だったかな、と少し後悔したが反応的にそこまで悪い感じでもなさそうだったので苦笑しながら旅館への帰途につくのだった。
その後、起きたスイープを降ろしてから温泉を堪能し、夕餉に舌鼓を打つ。この旅館は野菜、魚、肉のバランスが良いので栄養バランスを気にしなくて楽な為、使い魔はもちろん、嫌いな野菜も食べなきゃ食後のアイスを禁止にした使い魔の言う事を聞かざるを得なかったスイープの栄養面を気にする必要がないのがありがたいと感謝するのだった。 - 140二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 09:25:27
スイープトレからの矢印もすげぇ好き
- 141二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 17:02:37
甘々スイープ助かる...
- 142二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 20:55:13
消灯時間となり、いつものポジションにつく2人。普段なら、こうなってからすぐスイープが寝息が聞こえてくるのだが、夕方寝た影響か今日は衝撃的な響きと共に声が飛んできた。
「ねえ使い魔。もしアタシがアンタと契約解除したいって言ったらどうする?」
「…それはまた、いきなりだな。先に聞きたいけどそれは、もしでもなく君の本心か?」
一瞬、使い魔は自身の心臓が跳ねるのを感じた。大丈夫、俺と彼女はそんな浅い関係ではないはず…そう思いながら彼女の問いを問いで返す。
「さあね?ただ、言ったらどうするのかなあって」
「っ、…。俺は、君の使い魔だろう?なら答えは一つだよ…解除するさ。それがご主人様の意向なら、俺に断る権限はないし…出来ない」
「…ふうん」
淡々と答えつつも、使い魔の左腕は明らかに震えていた。答えるのが精一杯で、乱さない様努めてた息も少し早くなってきた。血の気が引き、それでもなお血脈が脈動している不思議な不快感。呼吸もまともに出来てるかわからなくなってきた時─────震える使い魔の上半身を包み込む羽衣の様な質感。
「…バカ。アタシがアンタを手放してあげる訳ないでしょ?アンタは、スイーピーを見つけてくれた初めての使い魔なんだから。今の質問は、定期的な忠誠確認よ。そこまでアタシに入れ込んでるなら合格って言ってあげてもいいかしら」
「な─────」
「もうっ、本当に解除されるとでも思ったの?少なくとも現時点ではこっちから言ってやるわよ、そんなのヤダ!ってね。アンタも変なのに引っかかるんじゃないわよ?見てないとすぐどっかほっつき歩くんだから…ま、まあ!アタシが飽きるまではアンタはアタシの使い魔でいる事。いい?」
「…はは、君には敵わないよ…本当に」
なるほど、恐らく夕方のやりとりは聞かれてたからこそ今のこの会話かと使い魔は納得する。多分、スイープは暗にもっと自信を持てと言っているのだろう。なら、その期待に応えねばと彼女の小さな背と頭を抱きしめ、改めて誓う。
「私は、偉大なる大魔女、スイーピーに献身を捧げる事を誓います」
「…ふふっ、トーゼンよね?朝みたいに勝手にいなくなったら承知しないんだからねっ」
互いに契りを交わし、より深い繋がりとなった両者は、満足感と共に眠りにつくのだった。 - 143二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 22:45:31
いつもありがとうスイーピー・・・
- 144二次元好きの匿名さん22/07/16(土) 01:18:48
これは初詣の騎士と女王のくだり思い出す
- 145二次元好きの匿名さん22/07/16(土) 10:20:05
スイープの中でも使い魔は今どれくらいのクラスなんだろうな
- 146二次元好きの匿名さん22/07/16(土) 17:46:21
- 147二次元好きの匿名さん22/07/16(土) 18:11:41
乙です…毎度楽しみにしてました
スイープの実装から魂浄化されてるユーザー大杉で、魔法ってもしかして本当にあるんじゃねーのと思わされますね またネタが貯まる事を祈ってます - 148二次元好きの匿名さん22/07/16(土) 20:58:26
- 149二次元好きの匿名さん22/07/16(土) 22:00:05
スレ立てなんて畏れ多くて多分人肌脱ぎ出すのとエグイほどにアイデアが思い浮かばない人なのでなんかパーンと概念が浮かんだら概念置いて去ろうと思います…文章力ない人なんです許し亭
- 150二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 02:00:53
乙です!またどこかでお会いしたいくらいですわ...
- 151二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 11:02:38
スイープssとても助かりました!ありがとう!
- 152二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 19:16:13
スイープはとても可愛いことがわかった
- 153二次元好きの匿名さん22/07/18(月) 01:43:55
とても面白かったです!おつ!
- 154二次元好きの匿名さん22/07/18(月) 06:31:45
(実はあと一つお出ししてなかった奴あったので出しときます)
- 155二次元好きの匿名さん22/07/18(月) 06:33:19
「?使い魔、何よそれ」
「風鈴。見た事ないか?」
まだ6月だと言うのに連日の真夏日が猛威を振るっている時、トレーナー室にきたスイープは見慣れないガラス細工の様な物体を窓際に設置する自身のトレーナーを訝しげに眺める。
「まだエアコンの使用許可が降りてないからね、気分だけでも涼しくなりたくてさ」
「ふーん…音だけでそんなに変わるものなのかしら」
「これで終わりじゃない、まだまだあるぞ?」
まだ信用できないと疑念の目を向けるがそんなの気にすることも無く、トレーナーが出したのはリビングでよく見る強弱可変式の扇風機。部屋の隅に置き、電源を入れ、強弱を自動に設定し、左右に踊り出す扇風機。そして、その踊りは風鈴を煽り立て、リン…チリリリ…リリン…と不規則な風によって風鈴は色々な顔を見せ、呼応する様に歌い、踊る。それはさながら舞踊のよう。スイープも無言で風鈴と扇風機を交互に見ては目を白黒させている。
「…なんか不思議な感じ。暑さは感じるけど、心は穏やかになるっていうか」
「面白いよな。風が吹くだけでこんなにも落ち着くなんてさ。俺のおじいちゃんが昔教えてくれた魔法なんだ」
「魔法!?ちょっと、詳しく聞かせなさいよ!」
「これは口伝じゃなくて感覚で覚える魔法だからなあ。感じてごらん?音と風を」
「ぬむむむむ…」
扇風機は風鈴と踊り、スイープは珍しくトレーナーの掌の上で踊らされるのだった。 - 156二次元好きの匿名さん22/07/18(月) 06:36:39
先日、1時間でSSを書いてみようというスレを見かけて、ただでさえ時間がかかるのに雑クオリティだとどうなるのかとかそもそも間に合うのかどうかやってみようとした結果、作品は出来たけどその時間帯に我が家近辺で通信障害が発生し投稿できずに不貞寝していたのですがせっかく作ったしという事で供養させていただきます。
これにて本当にネタが尽きました。ありがとうございます。 - 157二次元好きの匿名さん22/07/18(月) 08:48:35
ありがとうありがとう・・・
- 158二次元好きの匿名さん22/07/18(月) 09:57:22
スイーピーの尊いSSをありがとう……
- 159二次元好きの匿名さん22/07/18(月) 11:22:27
とても可愛かったぜ...
- 160二次元好きの匿名さん22/07/18(月) 17:58:01
素晴らしい...素晴らしい...