- 1BBQカルビ22/07/05(火) 18:10:05
- 2BBQカルビ22/07/05(火) 18:10:25
夜中にいきなり、フジキセキから次の休日はいつ?というラインが入る。
次の休みは来週の日曜日と、送り返せば私ではなく、トレーナーさんのと返されて。
自分は少し、迷いながらも土曜日と送り返せば彼女から1分もたたずに返事が来た。
『なら海へ行こう、水着を新調したんだ』
すぐさま断りの連絡を入れようとした瞬間、震える携帯。画面に出る名前はフジキセキの文字。
『やあ、トレーナーさん? まだ起きていたかな?』
「フジ………そういうのは他の人と。なんなら君のファンの子の方が」
「いやいや、男性の目からの意見が欲しいんだ。だから、ね?」
電話からの電子音でなく、耳元で囁かれた甘い言葉とドルチェの甘い香水に振り向けば、彼女がトレーナー室に侵入していて。
「それに、トレーナーさんは………私の水着姿、見たくないのかな?」
「それは………」
「いい大人だから、見たくないじゃなくて。男として、私の水着姿は期待に値する、かな?」
小首を傾げて、フジキセキは問う。
彼女は自分の答えを分かっていて、そう問いかけたのだ。
自分が、彼女の誘惑に──勝てないと知ってるから。 - 3BBQカルビ22/07/05(火) 18:10:45
「お待たせ、トレーナー」
結局、フジキセキの誘惑に勝てるはずもなく彼女を助手席にたどり着いた海岸で、彼女を待つ。
「ふふ、勝負服より露出が多くてね。ここに来るまでにもキミと同じような目で見られてしまったよ」
フジキセキは潮の香りを連れて、黒のビキニに身を包んで現れた。
普段制服で隠れている部分、うっすらと割れた腹筋に走り続けた事で鍛えられたしなやかな太腿を惜しげもなくさらし、
「それにしても暑いね。トレーナー飲み物をくれないかな?」
彼女の豊かな谷間を汗が伝う。
普段から勝負服で見慣れていなければ、前屈みになっていた事は間違いない。
彼女に飲み物を渡せば、しっとりした唇をつけて喉を潤す。さながら夏の飲料水のCMのような一幕に目を奪われていれば、
「トレーナーも水分補給した方がいいよ。熱中症は危ないからね」
当然のように彼女が飲んでいたペットボトルを差し出して、目を白黒させてる自分を楽しむかのように笑っていた。
慌てて、キャップを閉めて自分の飲み物を取り出し、がぶ飲みすれば更にフジキセキは愉快げに楽しむように、
「じゃあ、トレーナー。申し訳ないけど………背中にサンオイル塗ってくれないかな? 日焼け痕が残るのはちょっとね」
成人男子の理性を容易く折るようなお願いに、自分はただ理性を働かせる以外に抵抗の余地はなかったのだった。 - 4BBQカルビ22/07/05(火) 18:11:03
「お願いするよ、トレーナー」
フジキセキが水着の紐を解いて、雪原を思わせる白い肌を無防備に晒す。
うつ伏せになった彼女の横に流れる山を見ないようにしつつ、オイルを取り出し、塗り出した。
「ん………っ、ふふ、気持ちいい。トレーナーさん、手大きいね………」
くすぐったいような、甘い声に肺から全ての息を吐き出して下半身に集まる血液を抑えようと必死になる。
とはいえ彼女の素肌を撫でる感覚がそれを許してくれなくて。
長きにわたる拷問のような感覚に耐え切り、悟りをひらけば紐を結んだフジキセキは
「じゃあ、泳ぎに行こうか、トレーナー」
「え、いや、フジキセキだけ泳いできなよ。自分はここで待ってるからさ」
「何を言うんだい? 今日は私の休みだけど、トレーナーの息抜きでもあるんだよ? それに夏に海に入らないなんて勿体無い。そうは思わないかな?」
太陽よりも眩しい笑顔で、自分を波打ち際に誘う。引かれた手は何より強くて、優しくて。
「………仕方ないな」
歳の離れた彼女に連れられて、今だけ自分は少年に帰ったのだった。 - 5二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 18:19:32
これには思わず前屈み…
しかしトレーナーに敬称がついたりつかなかったりは狙ってやられてるのですか? - 6BBQカルビ22/07/05(火) 18:26:50
ははは、そんな馬鹿な………まじやんけ。
フジキセキはトレーナーさん呼びだよな。不安になってきた - 7二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 18:57:40
そんな軽いノリで良作ssを生み出すな
- 8二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 20:48:09
さすがカルビ