【CPネタ・閲覧注意】シュライグ×フェリジットを語るスレ 5

  • 1二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 21:50:34

    以前のスレ主ではありません。
    前スレが落ちてしまったので勝手ながら立てさせていただきました。
    (まずかったら消します。)

  • 2二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 21:51:10
  • 3二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 21:51:40

    書きかけのssをトロトロ書いていたので供養させてください

  • 4二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 21:52:19

     シュライグは困っていた。困惑や不安や怒りが顔にまで現れている。控えめではあったが、それでも彼にしては珍しいことだった。
     外は季節外れの土砂降り。せめて雪であったなら…、いやそうであったとしても下手に動くのはまずいだろうか。
     彼の腕の中には小さな鳥人がひとり。それも乳飲み子である。

     今は使われていないこの小さな旧アジトに私用でやってきたシュライグが、その弱々しい気配に気が付いたのは小半時ほど前のことだった。
     粗末な箱とボロに包まれて、僅かにわかる程度に震えていた赤子。一瞬死んでいるのかと思う程冷たくなった体を抱き上げて、せめて体温を逃すまいと翼で覆う。彼に今できることはそれだけだった。
     かつて補給のためにひっそりと設けられたここは、現在使われているアジトからは離れた場所に位置している。
     加えて、この低温下で機械の翼は不調だった。グリスの粘度が増しているのだ。少しでも早く戻らなければならないのだろうが、寒さと雨の中で立ち往生するリスクが頭を過ぎる。
     ようやく温もりを取り戻してきた体が、しかし凍えるように身を丸くした。
     …そもそも迷う時間などないのだ。一刻も早く安全な場所へ連れていかなくてはならない。

     とにかく全速力でアジトへ。
     残っていた毛布で赤子を厚く包んで扉を思い切り開こうとしたその時。
    「わっ」
     勝手に開いたその扉から、見知った顔が金の瞳を丸くして軽くのけぞった。

  • 5二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 21:53:03

    「で、この子どうしたの」
     あんたの子?と髪を湿らせたまま、肩にタオルをかけた彼女が赤子を覗き込んでくる。
    「フェリジット、俺に子供はいない」
    「冗談に決まってんでしょ。親が戻って来られなかったか捨てられたかってとこでしょうね。どのくらいこんなとこにいたのかしら」
    「俺がここに着いたのがだいたい40分前。気がついたのはそのすぐあとだ。周囲に人の気配はなかった」
     濡れていなかったことから、恐らく天気が崩れる前からだろう。少なくとも5、6時間はこの寒さに置かれていたことになる。
    「ふーん、根性あるじゃん。親はいないものとしていつも通り預ける感じかな」
    「もといた場所に書き置きだけ残しておく」
     もっとも、こちらの場所は伏せるから辿り着くことは困難だろうし、そもそも捨てた者が文字を読めない可能性もある。
     難民から育てられない子を預かったり、親を亡くした子を保護したり、アジトの前にぽつんと子供を捨てられたりすることは度々あった。そういった場合、協力者に里親になってもらったり、同盟内の施設に預けている。
     だが、今回のように悪環境に放置されていたのは初めてのことだった。
     青白い顔が居心地悪そうに顔をくしゃくしゃにする。見つけて此の方、泣きもしない。
    「急いで戻らなくては」
    「…正直もうちょっと天気が落ち着いてからにしたいわね」
     薄暗い部屋、暖房の火を跳ね返した金が落ち着きなく動いている。フェリジットは何か言いたげに、言い出せずにいるようだった。
    「…おなかすいたよね」
     赤子の額に触れながら、意を決したように彼女は言った。
    「この子とこの部屋ちょっと借りるね。シュライグは部屋の外にいてくれる?」
    「? わかった。俺は外と、他の部屋の様子を見てこよう。他に使えそうなものがあったら持ってくる」
    「あ、いや、そういうの探すのは一緒にやるよ!とにかくちょっと待ってて!」
     何やら焦ったように言う。
     いーからいーからとシュライグを部屋から押し出したフェリジットは、「あと、絶対に覗かないでね」と言い残して固く扉を閉めた。

  • 6二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 21:53:45

     あの子も抱きかかえられるなら女性の方がいいだろう。フェリジットなら心配はいらない。
     シュライグはその間に私用を終わらせた。
     拍子抜けするほどすぐに終わり、手持ち無沙汰になったので、使えそうなものの物色を開始する。フェリジットも手伝ってくれるようだったが、手を煩わせたくはないし、ここからも早く出たい。
     布類がまとめて置いてあった収納棚から、より暖かそうな毛布はないかと丸ごと内容物を取り出す。

     と、床になにかが落ちて柔らかく跳ねた。  
    「これは…」
     毛糸の塊…ではなく、あみぐるみというやつだろう。多分。
     黄土色の毛糸が先細の楕円形に編み込まれ、中央あたりからは魚のヒレのように薄い毛糸の生地がそれぞれ2つ生えている。目であろうものは青い大きめのビーズ。吻には小さな三角のフェルトが縫い付けられ、細くなった先端は先のヒレと垂直になるように、やはり毛糸の生地が扇形に取り付けられている。
     尾ビレが上下に動く黄土色の魚のあみぐるみ。モデルは謎だったが慰めにはなるかもしれない。
     一緒に見つけた、比較的質の良い毛布も携えてフェリジットのもとに戻る。
     ふと外を見ると、空模様は穏やかになっていた。しかし相変わらず雲は厚い。今のうちに戻った方がよさそうだ。
     

  • 7二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 21:54:07

    「フェリジット、少しいいk」
     なんの気なし扉を開けたシュライグの目に飛び込んできたのは、
     硬直するフェリジットと
     彼女にぴったりとくっつく赤子と
     服と下着を剥ぎ取られて露わになった白く大きな―――
    「すまん!!」
     状況を把握して瞬時に扉を閉めた。視界に入ってから0.1秒ほどしか経っていなかった筈。大きな音をたててしまった…驚かせてしまっただろうか…と思考を切り替えて冷静さを取り戻そうとする。 

     静寂が恐ろしい。
     フェリジットからはなんの反応もない。
     赤子の声も、ふたりの動く気配すら感じられない。
     入るなとは言われていなかったから普通に開けてしまったがそういうことだったのか…
     一瞬とはいえ見てしまった…いや先端は見ていないし…先端とかなにを考えているんだ俺は想像するな。
     手元のあみぐるみを見る。モデルとなった生き物の生きている姿を想像する。なんとも泳ぎにくそうなフォルム…。この世には俺の知らないことが溢れている。きっと何処かで懸命に生きているんだろう。

  • 8二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 21:54:38

    「シュライグ…」
     名前を呼ぶ、その声はとても優しかった。
    「…なんだろうか…」
    「いいわよ、用があるんでしょ?入ってきて」
    「…わかった」
     尋問を受ける捕虜のように項垂れて部屋に入る。

     フェリジットはすっかり着衣を直していた。シュライグに背を向けて、ゆらゆらと赤子を揺らしている。ただその子は既に眠っているようで、手慰みに、或いは気を紛らわすためにそうやってあやしているようだった。
    「私、言わなかったかなあ?覗かないでねって」
    「返す言葉がない。本当にすまない…」
    「まーシュライグさんに『入るな』とも言わなかった私の落ち度でもあるんですけどね?
    そこは流石に汲んでほしかったなー」
    「申し訳ない…」
    「あ、でもわざとじゃないのもよくわかるから。こっちも言い過ぎたからそんな謝んないでよ」
     シュライグが頭を下げようとする気配を感じて、フェリジットは慌てて振り向く。その顔は赤かった。一瞬合った目はすぐに逸らされる。
    「まあ…うん、反省してくれたならいいわ」
    「いや、どうにかして侘びたい。なんでも言ってくれ」
    「ん?今なんでもって言ったわね?」
     声色だけは冗談めかして、彼女は続ける。

     じゃあ、責任とってくれる?
     俯いてそう言ったフェリジットの表情は髪でよく見えない。ただ、顔色が一層赤くなったのは見て取れた。

  • 9二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 21:55:23

    >>8

     

     責任。

     たった今認識の問題でやらかした男に、そんな曖昧な指示をしていいのだろうか。

     また誤解があってはまずい。シュライグは追求することにした。

    「…すまないが、できれば具体的に言ってほしい」

    「……すう〜〜〜〜〜〜…っ」

     その言葉に、フェリジットは大きく息を吸い、

    「…っ、はあぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜……っ、げほっ」

     それはそれは大きなため息をついた。

     

     フェリジットはしばらく沈黙し、シュライグは座して宣告を待つ。

     しばしの静寂のあと。

    「……ほんっと私、どうしてこんなクソボケのこと好きになっちゃったのかしら」

     失望されたことを覚悟していたシュライグには、そのストレートな言葉の意味を一瞬理解できなかった。


    「……えっと?」

    「つまりね!もうヤケクソだから言っちゃうけど!私あんたのことが好きなの!年頃の女のおっぱいガン見したからには責任取って引き取っ…結婚しろって言った方がいいかしらシュライグには!?そう言ったのよ!説明終わり!なにか質も…」

    「ふえぇ…」

    「あっごめんね」

    「フェリジット…ひとつ誤解を解かせてくれ、俺は誓ってガン見などしていない」

    「あーうんそうねよしよし」

     彼女はふたたび背を向けて起きてしまった子をあやし始めた。

     母乳を飲んで少しは回復できたのだろう。元気に声をあげて泣く様子にひとまず胸を撫で下ろす。

  • 10二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 21:56:13

    このレスは削除されています

  • 11二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 21:57:29

    >>9

     ……母乳?

     母乳とは、出産した女性が子供のために分泌する体液…のはず。

     自分が知る限りフェリジットには当てはまらないが…。

     …自分の常識が果たして正しいものなのか自信が無くなってくる。


     先程の発言は、本気なのだろうか?

     手の中のあみぐるみの形を確かめながら口を開こうとしたシュライグを、フェリジットの突き放すような声が遮った。

    「冗談よ。じょーだん。本気にしちゃった?」

     赤子はまだグズっている。揺れながら続ける。

    「今日はさー、ホントなんて日なの。雨に降られるわ捨て子に遭遇するわおっぱい見られるわそんなモンまで見つかるわ…」

    「これのことか?」

    「せっかく作ってみたし、ってことで捨てなかったんだけど、やっぱダメね。捨てといてくれる?」

    「そうか。…フェリジットが作ったんだな」

  • 12二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 21:58:38

    >>11

     背を向けたフェリジットの向こうから、シュライグは赤子にそれを差し出す。暖かい海の小魚がするように小刻みに揺らしてやると、その子は泣き止んで不思議そうに見つめた。

    「いらないというなら俺が貰おう。この子が気に入ったなら、引き取り手に一緒に預けるのもいいと思う」

     どうだ?いいだろう、と赤子に押し付けてみると、しっかりと掴んでニギニギといじり始めた。どうやら機嫌を直してくれたようだ。

    「俺もこれを気に入ったぞ。かわいいし触っていて癒やされる。せっかく作ったんだ、駄目だと決めつけて捨てるのはやめてほしい」

    「……ふーん…、そ。シュライグ、パス」

     そう言ってフェリジットは子供を渡して出て行ってしまった。


    「……彼女の機嫌は直せず、か」

     ――いや、それも当然だろう。

     彼女のことをなにもわかっていなかった。

     趣味が編み物であることも、どういうわけか母乳が出ることも、何故か自分を好いていてくれた…のかもしれないことも。 

     赤子はすっかり血色がよくなっていた。

     やはり栄養をどうにかして摂取できたものと見て間違いないだろう。

     見間違いでなければ――あまり思い起こすべきではないのだろうが――確かにこの子はフェリジットの胸を食んでいたし、やはりそれは母乳と考えるのが自然だ。

    (なぜそんな体質に…)

     病気か、それとも…

    (いや、考えても仕方ない)

  • 13二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 22:00:09

    >>12

     厚い雲は少し流れて行ってくれたようだ。白い空には薄く光を差している場所すらある。

     いい加減帰らなくては。

    「シュライグ」

     呼びに行こうとした矢先、ちょうど背後からフェリジットの声が聞こえて、

    「動くな」

    と命令された。

     言われるがまま固まるシュライグの首に、何か柔らかいものが巻き付けられる。

    「あんたにあげようと思ってさ、むかーし作ったのよ、それ。捨てようと思ってたんだけどね」

     手編みのマフラーだった。


    「…つまり、冗談じゃなかったのか?」

    「ええ、そう。でも責任云々の話は忘れて」

    「そう言われてもな」

    「侘びだの責任だのもういいのよ。そもそもシュライグに悪気があったわけじゃないし、あのときはそっちの都合も考えずに勢いで言っちゃったしね。シュライグが私のことなんとも思ってないのに責任感でお付き合いされても虚しいだけだっての」

    「そんなことはない。俺もずっと前から、フェリジットのことが好きなんだ。お付き合いなんてむしろこちらからお願いしたいくらいだ」

    「そうね、だからもうここでのことはお互い忘れて…………」

    「そうだな、忘れることはできないが、皆戦っている時にすべきことではない。もしフェリジットの気が変わらないなら平和になってから…」

    「今なんつった?」

    「……今はまだその時ではないと」

    「そうじゃなくて、その前」

    「ええと……俺はフェリジットのことが好きだと………」

    「………そ、そうだったの…」

  • 14二次元好きの匿名さん22/07/05(火) 23:27:19

    このレスは削除されています

  • 15二次元好きの匿名さん22/07/06(水) 04:16:42

    前スレの途中っぽいssももし来てくれたら嬉しいです保守

  • 16二次元好きの匿名さん22/07/06(水) 07:24:35

    フェリジットの概念急に増えたなって

  • 17二次元好きの匿名さん22/07/06(水) 09:16:56

    現パロで弁護士フェリジットはありかもしれない、そして冤罪吹っかけられてるシュライグ

  • 18二次元好きの匿名さん22/07/06(水) 14:39:49

    何かフェリジットよりはシュライグの方がヤンデレになりそうなのは意外かもしれない

  • 19二次元好きの匿名さん22/07/06(水) 15:45:09

    俺が片手間で作ったコラ達がスレ画になってて笑ったわ。

  • 20二次元好きの匿名さん22/07/06(水) 19:13:16

    金曜日辺りに立てようかと思ったけど、なんか復活してたのでよし!

  • 21二次元好きの匿名さん22/07/06(水) 19:31:48

    リズ姉がヤンデレにならないのって竹を割ったような性格だって描かれるの多いからだろうな

  • 22二次元好きの匿名さん22/07/06(水) 20:44:50

    くっつく切っ掛けを作るのはシュライグだと思う

  • 23二次元好きの匿名さん22/07/06(水) 21:05:38

    【朗報】鉄獣生還

  • 24二次元好きの匿名さん22/07/06(水) 21:10:03

    生存したけどシュライグの羽が…

  • 25二次元好きの匿名さん22/07/06(水) 21:10:35

    >>24

    なあにリズ姐が看病するさ

  • 26二次元好きの匿名さん22/07/06(水) 21:10:55

    >>24

    でも生きてる……生きてるんだ……

  • 27二次元好きの匿名さん22/07/06(水) 21:11:47

    激戦で羽がなくなったシュライグってシチュか!

  • 28二次元好きの匿名さん22/07/06(水) 21:22:08

    シュライグってルガルに担がれてるの?

  • 29二次元好きの匿名さん22/07/06(水) 21:24:20

    >>28

    多分、カードの右下あたり

  • 30二次元好きの匿名さん22/07/06(水) 21:44:39

    ルガルに取られるぞリズ

  • 31二次元好きの匿名さん22/07/06(水) 21:57:45

    生還したのが分かったからこれで心置きなく気ぶれる

  • 32二次元好きの匿名さん22/07/06(水) 22:53:15

    シュラリズに生存注意とか書かなくてすんでよかった…

  • 33二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 01:00:54

    鉄獣の後日談はみたい

  • 34二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 07:37:51

    とりあえずハッピーエンドに向かってるようで良かった

  • 35二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 07:39:42
  • 36二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 12:47:32

    シュライグどうやって戦うん?スプリンド装備するの?

  • 37二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 14:18:26

    >>36

    あんな状態じゃ周りが止めんじゃね?

    と思ったけどシュライグさんは装備があれば制止を聞かずに戦いそうだ

  • 38二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 15:52:54

    羽根もだけど腕も取れてるっぽいし自立歩行も出来ないレベルの重症だなこれ

  • 39二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 17:56:18

    このレスは削除されています

  • 40二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 19:09:44

    リンク組3人でリンク5になりそう

  • 41二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 22:44:11

    大エースとして改めて現れるシュライグは見たい

  • 42二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 22:54:24

    エ…ssが消えてしまった…
    どうして…

  • 43二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 23:07:51
  • 44二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 23:09:55

    >>43

    うう…ちゃうんじゃ…

    幻覚でなければ>>39にssがあったような…

    時間なくて読めなかったんじゃすまん…

  • 45二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 23:10:18

    >>19

    ごめんまずかったかな

  • 46二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 23:42:42

    仮に両腕義手になったら
    おっぱい揉んでも感触がわからないな…

  • 47二次元好きの匿名さん22/07/08(金) 07:12:57

    >>46

    リズ姉が抱きしめてあげればええんやない?

  • 48二次元好きの匿名さん22/07/08(金) 13:55:38

    顔で揉むっきゃねえ

  • 49二次元好きの匿名さん22/07/08(金) 14:41:54

    シュライグ、サイボーグ化するのか?

  • 50二次元好きの匿名さん22/07/08(金) 14:54:14

    前スレ主が書いたやつまとめておくわ

     ラビーナ「初めましてぇ。あたしぃ、十二獣のラビーナっていいますぅ」

     ラビーナの一言で男たちは色めき立った。ゆるふわ系と言うのだろうか、鉄獣戦線には存在ないタイプである。

    「凶鳥のシュライグさんですよねぇ。わぁ〜」

    その女はシュライグにすり寄ってまじまじと顔を見つめた。

    「なんだ」

    シュライグのぶっきらぼうな言葉にラビーナはゆったりとした口調で続けた。

    「噂通り格好いいな〜。なーんてぇ」

    「…照れる」

    「うふふっ、彼女とかいらっしゃるんですかぁ?」

    「いない」

    「じゃあ、あたしが立候補しちゃおうかなぁ〜」

    「そうか」

     シュライグはまんざらでもなさそうな返事をした。

     こっ、この女…フェリジットは奥歯を噛み締めた。初対面の相手に対してそこまでグイグイ行くとは誤算である。

    「シュライグと、後で二人っきりでお話したいなぁ〜」

    「そうか」

     ラビーナはシュライグの耳元で何かを呟いた。フェリジットの忍耐力はそろそろ限界を迎えそうになっていた、

    「それは大事だな。後で話をしたい」

    「自分で言うのもなんですけどぉ〜結構男性受けが良いんですよねぇ〜」

    「そうか。俺が必要だと思う人選も連れて行っていいか?」

    「いいですよぉ。でもぉ…
    telegra.ph
    鉄の国シュラリズ シュライグは煉瓦の壁に寄りかかっていた。時々時計を見ては鉄の国の人たちの往来に視線を戻す。工場が吐く煙で街はすす汚れているが、人々は活気があった。種族を問わずこの国では労働力が必要とされる。ゆえにこの街は部族での出来事など興味がなかった。

    「お待たせ、シュライグ。さ、デートに行きましょ」

    「時間通りだ」

     フェリジットは少し駆け足でシュライグの元に駆け寄ってくる。それに合わせて二人は街の往来の中に混じった。

    「でも、意外よね。シュライグっていつもなら一緒に家を出ればいいとかいいそうじゃない」

    「そうか」

     シュライグ自身なぜフェリジットの提案に乗ったのか言葉に出来なかった。


     戦いが終って鉄獣戦線は解散した。その後の故郷に帰るものや、別の土地に移り住むもの、その場に留まるものがいた。

     シュライグとフェリジットは鉄の国に戻ることにした。二人の行く宛はそこしかないような気がしたのだ。どうせ家を借りるのだから、二人で住むことにした。

     二人の休日は大抵家で過ごす。シュライグの機械いじりをフェリジットは寝転びながら見つめるのが日課だった。

    「ねぇ、シュライグ。デートしない?」

    なんとなくの思いつきをフェリジットは言葉にした。…
    telegra.ph
    シュラリズキット添い寝 

     シュライグは上半身の服を脱いでうつ伏せでベッドに寝ていた。静かな寝息が口から漏れている。

    「へっへっへっ…凶鳥のシュライグほどの人物が無防備な背中を晒しちゃって、おじさんの好きにしちゃっていいカナ?」

     忍び寄る小柄な影が一つ、ベッドの側にすり寄った。

     シュライグの背中は傷が多くあった。それでいてバランスの良い筋肉が美しい。

    小柄な人物は彼の背中、肩甲骨付近の羽の根本に顔を埋めた。

    「キット」

     シュライグの声で、小柄な彼女の耳がピクリと反応した。

    「なにをしている?」

    「モブおじごっこかなー」

     キットの照れた声を聞いてシュライグはまた眠り始めた。


     シュライグの機械の羽は定期的にメンテナンスが必要になる。それを担当するのはメカニックのキットの仕事だ。シュライグは上半身裸になって接合部をキットに見せる。

    「ねえ、シュライグ…」

    「ああ」

     キットが声を掛けても、シュライグはとても眠そうにしていた。椅子に座る彼はまぶたが重いようで、船を漕ぐという表現がぴったりなほど頭が上下していた。

    「忙しいのは知ってるけど、仮眠する?」

     キットの研究室には彼女の仮眠用のベッドが置いてある。夜遅くまで開発をして…
    telegra.ph
    フェリジットがアルバスに相談されるやつ 大事な話があるなどとアルバスに言われてフェリジットは部屋に上げた。ホットミルクを二つ作って一つをアルバスの前に置く。そんなアルバスが語り始めたのがこんな話である。

     フェリジットはアルバスにデコピンした。

    「あうっ」

    「男の子なんだからそういうのは普通なのよ。普通」

    「フェリジット、オレは真剣な話を……」

    「だいたい、なじってなによ? 別に私はエクレシアの保護者でも親族でもないのよ。でもエクレシアとは仲良くしているし泣かせたら許さない。それは怒るわよ」

    「でも、俺はこのままじゃ本当に無理やりしてしまうかもしれない。彼女を裏切る真似はできない」

     はぁ、とフェリジットは大きくため息をついた。

    「あのね。女の子にも性欲はあるし、女の子の方が意外と色んなこと知っているの。アルバスはエクレシアに抱いている感情をエクレシアも持っているのよ」


     普段の二人の様子を見ればすぐにわかる。エクレシアが彼をどんな顔をして見ているのか。そもそも、エクレシアからも相談されているのだ。

    『フェリジットさん、添い寝をしてみたんです』

    『あら、良かったわね。どうだった?』

    『それが…抱いてくれるどころかキスもしてくれなくて…』

     エ…
    telegra.ph
  • 51二次元好きの匿名さん22/07/08(金) 16:40:33

    >>50

    それだけ書いたんなら保管庫に入れて作者名付けてページ作ってもいいかもね

  • 52二次元好きの匿名さん22/07/08(金) 16:43:47

    >>50

    ありがたやありがたやありがたや…

  • 53二次元好きの匿名さん22/07/08(金) 17:27:11

    >>51

    エッチなのほとんどないけど大丈夫?

  • 54二次元好きの匿名さん22/07/08(金) 17:35:59

    添い寝のやつほっこりするすき

  • 55二次元好きの匿名さん22/07/08(金) 18:01:18

    COC風シュラリズSSは完成したら最初から投稿する感じにしますね

  • 56二次元好きの匿名さん22/07/08(金) 18:03:38

    >>53

    あそこ非R18のSSも時々あるし問題ないと思うよ?

  • 57二次元好きの匿名さん22/07/08(金) 18:53:18

    >>56

    じゃあ、ページ作って見るわ

  • 58二次元好きの匿名さん22/07/08(金) 21:04:32

    >>55

    期待機

  • 59二次元好きの匿名さん22/07/08(金) 21:45:25

    仮に義手になったらフェリジット側から触れるスキンシップが増えそう

  • 60二次元好きの匿名さん22/07/08(金) 23:14:38

    >>59

    胸に抱くのがデフォになりそう

  • 61二次元好きの匿名さん22/07/09(土) 06:47:05

    >>48

    触れてもわからないなら胸に抱いてわからせるくらいはしそう

  • 62二次元好きの匿名さん22/07/09(土) 15:52:02

    シュライグ残った方の腕でリズ姉のおっぱい揉めるじゃん

  • 63二次元好きの匿名さん22/07/09(土) 23:48:36

    熟年夫婦みたいなシュラリズ好き
    以心伝心な二人が見たいんだわ

  • 64二次元好きの匿名さん22/07/09(土) 23:53:23

    おっさんになったシュライグはなんとなく想像できるけどフェリジットはどんな感じに年取るのかな
    肝っ玉母ちゃんかな

  • 65二次元好きの匿名さん22/07/10(日) 02:25:33

    何だかんだフェリジットはシュライグに甘いかもしれない

  • 66二次元好きの匿名さん22/07/10(日) 10:21:32

    老夫婦シュラリズはめちゃくちゃ強そう
    全盛期ほどの動きできないけど、マリアビートルぐらいの活躍してほしい

  • 67二次元好きの匿名さん22/07/10(日) 10:21:45

    あんまり好き好きするわけではないけどふとした時に距離が凄く近いやつ

  • 68二次元好きの匿名さん22/07/10(日) 18:49:49

    異種の獣人で交わると両親の性質を両方受け継ぐのかそれとも片方だけの性質を受け継ぐのか

  • 69二次元好きの匿名さん22/07/10(日) 22:03:39

    シュライグが揉むかフェリジットが揉ませるかで意見が分かれる

  • 70二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 00:24:49

    異種だと子供できるのかな…
    できてほしいけどできないならできないでくっついて身寄りのない子でも引き取ってほしい

  • 71二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 02:06:52

     寝る前のスキンケアもほどほどにフェリジットはベッドに寝転んだ。目をつぶって眠ろうとしたが、その日は暑くてにじむ汗が不快で眠ることが出来なかった。寝返りを何度も打って身の置き場を探したが、それが逆に眠気を覚ましてしまったようだ。
    「お腹空いたわね」
     フェリジットは起き上がった。半分眠った思考でキッチンになにか食べ物が置いてなかったか考えた。料理当番でない日はキッチンの様子を窺い知ることはできない。行けば何かあるだろう、そんな考えにまとまった。
     部屋のドアを静かに開けて、足音を立てないように歩いて行く。夜のアジトに明かりなどないが、フェリジットは暗闇の中でも平気だった。もし、夜目の効かないものがここにいたら、金色の瞳が動いていくように見えるだろう。
     キッチンに明かりがついている。
    「〜♪」
     シュライグが鼻歌を歌いながら、包丁で焼豚を切っている。暗闇の中にいるフェリジットに気が付いていないようだ。シュライグもこの暑い夜のせいで眠れなくなって、お腹が空いて夜食を作りに来たのだろうか。
    「何作っているの?」
     フェリジットは驚かすつもりはなかったが、シュライグの体が一瞬ピクリと震えた。すぐに彼はフェリジットの方に視線を向ける。
    「ラーメンだ。フェリジットも食べるか?」
     シュライグは袋のラーメンを指さした。鍋は火をかけたばかりなのかまだ沸騰していない。
    「いいわね。何か手伝おうか」
    「ああ」
     その後は特に言葉もなく二人は一緒に作った。お互いにお互いのやることを見ながら、なんとなくで動いた。
    「うまい」
    「袋のラーメンも美味しいじゃない」
     夜遅くのラーメンは罪悪感を覚えるものらしい。二人で食べると少しはその罪悪感は減ったようだ。
    「おやすみ」
    「ああ、おやすみ」
     食器を片付けて二人はキッチンの前で別れた。お腹が満たされたおかげかこんな暑い夜でも眠ることができそうだ。

  • 72二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 02:16:22

    異種間の子供って存在するのだろうか?

    シュライグ似で猫耳しっぽある男の子とフェリジット似で翼が両方ある女の子みたいな感じになるのだろうか?

  • 73二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 07:07:02

    夜目の効く鳥人が生まれるかもしれない

  • 74二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 07:08:49

    >>71

    いいですねえ

    幸せそう…

  • 75二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 07:41:28

    なんかもう子供時代から戦争までずっと苦労してるし本編ズタボロだからふたりしてずっとだらだらのんびり過ごして欲しい
    ふたりの性格的にだらだらなんてしないんだろうが

  • 76二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 12:21:12

    >>67

    酒で酔ったら凄くベタベタしてそう

  • 77二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 19:39:50

    へべれけフェリジット概念割と好き
    シュライグにダル絡みしてくれ

  • 78二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 19:41:47

    どっちも酔ってたらフェリジットがシュライグのテレ顔とか見たくてダル絡みするけどシュライグが意外と乗ってきて逆にフェリジットがタジタジになりそう

  • 79二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 21:32:40

    「ね〜シュライグ最近さあ〜、キットがお化粧上手になっちゃってさあ〜、気になる子でもできたのかなあ大人っぽくなっちゃってお姉ちゃんなんかさみしいし心配だよお〜ヒック」
    「心配いらないさ、キットはしっかりしてるし姉がフェリジットなことは知れ渡っている」
    「ちょっとどーいう意味〜?徒花のフェリジットがおっかないってこと〜?は〜キットはおっかない姉と違ってかわいいからな〜」グデェ
    「フェリジットだってかわいいぞ」サスサス
    「えー//// 」

  • 80二次元好きの匿名さん22/07/11(月) 21:41:40

    >>78

    急にキスして「フェリジットの味がする」とかほざいてそう

  • 81二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 00:05:14

    >>80

    周りが止めないとエスカレートするやつ、当人達だけだと絶対止まらない

  • 82二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 00:20:31

    なんか酔ったらシュライグの方が大胆な行動しそう

  • 83二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 01:22:22

     月が満ちた前日か翌日の夜、三人は料理を持ち寄って酒を飲む。この日はルガルはマリネを、シュライグが魚の燻製を、フェリジットがヒラメの煮付けを持ってきた。
    「魚ばっかりだな。ワインにするか?」
    「ヒラメが被ったな」
    「ウイスキーならなんでも合うのよ」
     フェリジットは棚から酒瓶を取り出した。琥珀色の液体が揺れる。この酒は蒸溜所から送られてきたものだ。それなりに高い酒で他のメンバーに知られたらすぐに空になってしまう。
     三人はグラスをコツンとぶつけた。
    「ぷはぁ。やっぱりうまいな。この酒を飲むとアヤメが咲いている景色が目に浮かぶ。きっと水源付近にあるぞ」
    「えっ、そんな香りする?」
     フェリジットは自分のクラスの匂いを嗅ぐがよく分からない。ウイスキーはバニラのような甘い香りがした。もちろん、ルガルの方が鼻が利くのはよく知っている。彼がそういうならそうなのだろう。
    「この酒が旨いことしか分からん」
     シュライグは酒に文句を言わない。彼が言うには酒には二種類あるらしい。飲める酒と旨い酒だ。
    「いい酒は開けちまったら飲み干すしかねえ。味が落ちるのはしのびねえからな」
     ルガルの一言のせいか、旨い酒はたくさん飲みたいのか、三人のペースが上がる。時々、肴をつまんで水を飲む。そしてグラスに何度も琥珀色のウイスキーがそそがれた。
     そもそもウイスキーはそんなにごくごく飲むものではない。
     当然、三人共酔っ払った。

    「シュライグってさぁ。お酒飲んでも顔変わらないよね」
     フェリジットは赤くなった顔をシュライグに近づける。肩に手を回して逃げられないように捕まえる。
    「体質だ」
    「ふーん。シュライグの顔って綺麗よね」
    「そうか」
    「だから、ちゅーしましょ。ちゅー」
     フェリジットは唇を窄めてシュライグの顔に更に近づける。ルガルはそんな二人を眺めながら、「いいぞ、もっとやれ」などと煽っている。
    「ああ」
     シュライグはフェリジットの唇を奪った。突然のことでフェリジットは大きく目を見開くが、酔った頭の理解力を超えている。
    「ヒラメの味がする」
    「シュライグだってヒラメ食べてるじゃん」
     シュライグの言葉は接吻の感想としては最低だった。フェリジットもまだ酔いが冷めていない。
    「おっと、じゃあ俺はそろそろお暇するか。お二人さんごゆっくり〜」
     ルガルは千鳥足でこの部屋を後にした。

  • 84二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 07:15:50

    フェリジットを酒のつまみにするシュライグ?

  • 85二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 09:07:11

    ジャックダニエル飲みてえな

  • 86二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 11:38:38

    この後美味しくいただかれるんですね

  • 87二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 17:23:43

    積極的なリズ姉いいですぞ
    個人的にこっちの方がイメージに合う

  • 88二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 18:52:06

    シュライグとフェリジットが酔った勢いでいちゃつき始めても主要メンバーは誰も止めなさそう

  • 89二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 23:38:20

    リズ姉はシュライグもいるのに宿の部屋一つか予約しなさそう

  • 90二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 23:40:38

    あんまりシュライグを煽りすぎてお持ち帰りされてそう、リズ姉はそれも織り込み済みだろうけど

  • 91二次元好きの匿名さん22/07/12(火) 23:40:40

    シュライグさん付き合う前なら迷わず床で寝るな

  • 92二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 07:08:48

    シュライグさん釣り好きそう
    ルアーなんかも自作して釣れたの仲間に振る舞ってほしい

  • 93二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 11:14:23

    シュライグは湖に釣りに行って日がな一日ボートの上で過ごしそう

  • 94二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 12:31:46

    リズ姉って祝日とかイベント事を気にするタイプなのかな

  • 95二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 12:38:00

    >>94

    相手に押し付けたりはしないけど自分は覚えてて、相手の記念日には何かするし自分の記念日には何かしてもらえたら嬉しいと思ってるタイプ


    だと嬉しい

    ホワイトデーとか特に何も言わないけど実はそわそわしてる的な

  • 96二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 21:02:53

    シュライグは意外と相手の記念日は覚えてそう

  • 97二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 22:01:02

    >>96

    やたら凝ったメタルアクセサリーブレゼントしそう

  • 98二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 05:35:38

    >>97

    シュライグが実質つけてくれると尚良き

  • 99二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 12:51:40

    結構メカニックにも精通してる筈

  • 100二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 20:01:33

    リズ姉付き合い出したらそれなりに記念日に期待してそう

  • 101二次元好きの匿名さん22/07/14(木) 23:02:40

    シュライグは多分記念日とか関係なくプレゼントする

  • 102二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 01:25:38

    ステーションバー怪人になって、シュラリズを眺めてぇな

  • 103二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 10:06:12

    戦いが終わったあと、自分自身もボロボロなのにシュライグ含めた負傷者の看病とか亡くなった仲間の埋葬とかの事後処理で精神的にも肉体的にもヘロヘロになったリズ姉
    見かねたシュライグが自分も働こうとするもぶっ倒れて叱られてしまう
    自分の看病の最中にダウンしてベッドに突っ伏したリズ姉をベッドに抱き上げて寝かせ、体を小さくして端に寄るシュライグだっだが、死んだ仲間の名前をうわ言で言って涙を流しながら寝るリズ姉を見て、そっと抱きしめるのであった
    的な妄想した

  • 104二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 17:32:08

    シュライグのボート釣りはフェリジットが暇して尻尾を水面に漬けたり猫パンチしたりしてそうだな

  • 105二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 18:17:10

    湖、記念日、釣り、シュライグが記念日に何したいってフェリジットに聞いたら山でキャンプしたいみたいな返事あったのかな?

  • 106二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 20:30:29

    リズ姉マジでリラックスしてる時は無言で見つめてきそう

  • 107二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 20:51:45

    このレスは削除されています

  • 108二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 21:01:20

    フェリジットも待っていればシュライグが釣れるのでは

  • 109二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 22:00:41

    フェリジットが少し身を引くと逆にシュライグがフェリジットに構い出しそう

  • 110二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 22:38:25

    このレスは削除されています

  • 111二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 22:40:04
  • 112二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 22:42:31

    >>111

    このイラストとSSを見たときこんなテンションだったけど、作者様に引かれそうだったから普通の感想といいねを押しておいた

  • 113二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 22:43:07

    >>112

    なんやこれ…

  • 114二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 22:44:05

    黒い水着似合いすぎじゃ

  • 115二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 22:49:31

    >>113

    俺が作った雑コラ

    ネタが分からないなら、あにまん復権派で調べて

  • 116二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 23:23:55

    >>111

    >>112

    >>114

    喜んでいただけて良かったです。

    44時間かけた甲斐がありました…。

  • 117二次元好きの匿名さん22/07/16(土) 00:15:48

    >>116

    よよよ44時間…

    平伏致しますおかげ様でよく眠れそうです

  • 118二次元好きの匿名さん22/07/16(土) 00:17:44

    >>115

    ネタは知ってたけどまさかこんなコラが存在するとは思わなくての


    うおおおおおシュラリズ復拳!!

  • 119二次元好きの匿名さん22/07/16(土) 00:22:42

    ロゼとかラブリーラビュリンスの奴とかもだいすこです…
    ありがとうございます…

  • 120二次元好きの匿名さん22/07/16(土) 01:51:39

    せっかくだし、顔をキットにした。台詞はこれでいいんだろうか?

  • 121二次元好きの匿名さん22/07/16(土) 10:58:44

    リズ姉の水着にTシャツ着せるシュライグいいよね。リズ姉はTシャツを絞って着そう

  • 122二次元好きの匿名さん22/07/16(土) 13:37:30

    シュライグは海に来ても泳がずに砂遊びしてそう

  • 123二次元好きの匿名さん22/07/16(土) 17:12:04

    なんか二人は海で泳いではしゃぐよりもパラソルの下でまったりしてる方が似合う気がする

  • 124二次元好きの匿名さん22/07/16(土) 18:00:59

    >>122

    >>123

    ちょうど2ヶ月前にそんな話書いた気がする

  • 125二次元好きの匿名さん22/07/16(土) 20:04:10

    意識したらシュライグの方が先に掛かりそう

  • 126二次元好きの匿名さん22/07/16(土) 21:27:06

    >>125

    不意に容姿とかスタイルに目が言ってドキドキしてそう

  • 127二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 01:07:50

    リズ姉の水着が流されて羽根で隠してあげるシュライグ

  • 128二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 03:44:54

    >>13

    ちょっと長くなっちゃったからまとめて置いておきます


    子供を拾っちゃって困る話 シュライグは困っていた。困惑や不安や怒りが顔にまで現れている。控えめではあったが、それでも彼にしては珍しいことだった。

     外は季節外れの土砂降り。せめて雪であったなら…、いやそうであったとしても下手に動くのはまずいだろうか。

     彼の腕の中には小さな鳥人がひとり。それも乳飲み子である。


     今は使われていないこの小さな旧アジトに私用でやってきたシュライグが、その弱々しい気配に気が付いたのは小半時ほど前のことだった。


     粗末な箱とボロに包まれて、僅かにわかる程度に震えていた赤子。一瞬死んでいるのかと思う程冷たくなった体を抱き上げて、せめて体温を逃すまいと翼で覆う。彼に今できることはそれだけだった。

     かつて補給のためにひっそりと設けられたここは、現在使われているアジトからは離れた場所に位置している。

     加えて、この低温下で機械の翼は不調だった。グリスの粘度が増しているのだ。少しでも早く戻らなければならないのだろうが、寒さと雨の中で立ち往生するリスクが頭を過ぎる。


     ようやく温もりを取り戻してきた体が、しかし凍えるように身を丸くした。

     …そもそも迷う時間などないのだ。一刻も早く安全な場所へ連れていかなくてはならない。…
    telegra.ph
  • 129二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 10:00:35
  • 130二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 10:13:41

    あのぬいぐるみメルクーリエだったんだ。シュラリズ幸せそうだからよし!

  • 131二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 19:30:01

    最近サボっているからなんか書くか

  • 132二次元好きの匿名さん22/07/17(日) 19:31:52

    >>130

    駄文ですが読んでくれてありがとうございます!

  • 133二次元好きの匿名さん22/07/18(月) 02:33:24

    フェリジット意外とサーフィンしてそう

  • 134二次元好きの匿名さん22/07/18(月) 03:22:42

    日焼け止め塗るの頼むとき付き合う前だと凄く吃りそう、ただ照れなくなるとシュライグがムスッとしそう

  • 135二次元好きの匿名さん22/07/18(月) 10:20:32

    リズ姉のウェットスーツ姿が見たい

  • 136二次元好きの匿名さん22/07/18(月) 18:17:53

    >>134

    確かにシュライグはフェリジットの恥じらいを見たいタイプかもしれない

  • 137二次元好きの匿名さん22/07/18(月) 18:33:20

    「サーフィン日和ね」
     フェリジットは海水浴場を見渡した。ここはそこまで混んでない。水温は高めだろうし、沖まで出ればそれなりに風も良さそうだ。
     今日は鉄獣戦線の夏季懇談会で海に来ていた。日のあるうちは海で遊び夜は酒をしこたま飲む。
     海の家や釣具屋や公衆トイレがある海水浴場だ。
     ボードを持って意気揚々と海に向かう。フェリジットはウェットスーツをすでに着ていた。
     彼女の視界の隅になにかが引っかかった。
     海水浴場での注意。よくある立て看板だ。
     フェリジットはその中の一文に奇妙なものを見つけた。
    『●●を海に入れないでください』
     特に注意をして見ていたわけではないが、●●の部分が明らかにモザイクがかかっているように見えた。その単語を認識させないようにこの世ならざる力が働いているように感じた。
     フェリジットは立ち止まったが、立て看板からその一文は消え去っていた。
    (あれ…さっきまで変な一文あったよね。見間違いかな?)
    「フェリジット、どうかしたのか?」
    「別になんでもないわ。ちょっと見間違いしちゃったみたい」
    「そうか、浮かれているんだな」
    「シュライグこそ。そのクーラーボックスと釣り竿はなに?」
    「いいだろう。新調した」
     シュライグは得意げだったがフェリジットは釣り竿のことをよく知らない。
    「へえ、今夜のツマミは魚になるのね」
    「釣れたらな。日中はあまり魚が釣れない」
    「まっ、素潜り勢が結構獲ってくるでしょ」
     素潜り勢代表ルガルはシュノーケリングを用意している。
    「おいおい、勝手に期待しないでくれるか?」
     ルガルの言葉に二人は笑った。

     今日の海は悪くないとフェリジットは思った。何度か波に乗ったし、新しい技も練習できた。
     休憩しようと、海岸を目指す。ボードに乗って泳ぐフェリジットは少し違和感を覚える。海の中に人がいない。さらに沖側でキットはモーターボートに乗っていたが、その音も聞こえない。
     海岸に着いたときに流石にフェリジットは困惑した。人が誰一人いないのだ。

  • 138二次元好きの匿名さん22/07/18(月) 19:22:50

    >>137

     今日は良く釣れると、シュライグは思った。小物ばかりであるものの入れ喰いと言っていいほど釣果だ。

    (唐揚げにでもすればフェリジットは喜ぶだろう)

     魚はバケツの中で悠々と泳いでいる。ここの波止場は二人ぐらいしか釣りをしてる人がいなかった。案外魚が釣れる穴場なのだろうか。

     シュライグは釣りをやめて周りを見渡した。先ほどまでいたはずの釣りをしている人達はいなくなっている。

     砂浜の方に目を移してもやはり人はいない。

     海の家にでもいるのだろうかと考えたが、賑わう声すらしないのはさすがにおかしい。

     流石にシュライグも穏やかではないなと思った。

     シュライグは砂浜を歩いていく。人がいないと言うこと以外はごくごく普通の海水浴場に見えた。

     ガランとした海の家はやはり違和感の塊だ。日差しが照りつける中、軽食や飲み物が飛ぶように売れているはずだ。作りかけの焼きそばやら座敷に置いてある荷物やらさっきまで人がいたという痕跡はあれど、人影らしきものすら見つからない。

     何かないだろうかと辺りを見渡したところ、黒電話が一つ置いてある。その隣に管理人と書かれた電話番号の書かれた紙が置いてあった。番号は数字の羅列のようで市外局番も無茶苦茶だとシュライグは思った。

     やることもないので電話を掛ける。

    『はい。管理人です』

     ノイズが混じっているものの声は聞こえた。本物である保証はないが情報を得ることができる。

    「オカルトライターをしているものだが、そちらの海水浴場で起こったオカルト事件について調べている。取材はできないだろうか」

    『あー、はいはい。昔はどうあれ、今はなにも起こってない平和な場所なんです。開発前の出来事を記事にされるのいい加減迷惑しているんですよ』

     イライラとした声が返事をした。ガチャンと電話が切られる。

    「昔、なにかあったのか。まずそこを調べるか」

     浜辺から女の声がする。シュライグは一瞬警戒したがすぐに安全だと分かった。

    「キット。シュライグ。ルガル。どこ〜!」

     海から上がってきたフェリジットがボードを片手に声を出していた。

  • 139二次元好きの匿名さん22/07/18(月) 20:18:52

    >>138

    「なるほど。この海水浴場では昔なにかあったのね」

    「フェリジットはなにか分かったことがあるか?」

     二人は海の家で情報交換を行っていた。

    「ない……わね。なんだかサーフィンの調子がいいぐらいでおかしなことはなかったわ」

     フェリジットは立て看板のことを泳いでいるうちにすっかり忘れていた。一瞬の出来事であったため見間違いだと思っている。

    「それ以外だと小さめだがよく釣れたぐらいだな。とりあえず分かったことをまとめると、ここが異空間か俺たちが他の人を認識できなくなっているかだろうな」

    「そうね。でも他の人を認識出来なくなっているなら私の周りにキットいるわよね。キット、お姉ちゃん怒らないからほっぺ抓っていいわ」

     フェリジットは虚空に向かって声をかける。しばらく待っていたがなにも反応はない。

    「違うんじゃないかしら。他のものも見て回る?」

    「一度車に戻って武器でも取りに行くか。釣り竿とサーフボードだけでは心許ないだろう」

    「そうね。武器はあっても悪くないし、海水浴場の外に出れるかも調べてみたいかな」


     車のあった場所にはなにもない。他にも何台かあったはずなのに影も形もない。

    「世界の造りが雑になったな」

     シュライグは道路の先を見たが虚空が広がっている。夢の端のようにその先がないことが分かった。

    「異空間で正解みたいね」

    「そうだな。だが武器になるものがない」

    「ボードは殴れるし、釣り竿は…釣れるんじゃない?」

    「何をだ」

    「遺物とか邪神とか」

    「釣れる訳ない…ないよな。釣具屋にモリがないか探すがフェリジットはどうする?」

    「ここが異空間なら荷物漁っちゃおうかな。昔なにかあったならそれ目当ての客もいるんじゃないかしら。そこで調べられそうだし」

  • 140二次元好きの匿名さん22/07/18(月) 22:42:52

    >>139

     シュライグは釣具屋に入った。入り口には魚の餌の冷凍庫、そして店の奥には生餌の水槽がある。

     ルアーや釣り竿は置いてあるが、スピアフィッシングはこの場所では禁止のようでモリのようなものは置かれていない。

     他に目ぼしいものはないかとを探したところリールを一つ見つけた。

    〜マグロでもラクラク!キット印の最強リール〜

    「ないよりはマシか…」

     シュライグはそれを拝借して釣具屋を出た。

  • 141二次元好きの匿名さん22/07/18(月) 22:43:19

    >>140

     フェリジットは悩んでいた。海の家に置かれている荷物を漁ったところそれなりに情報が集まっている。

     一つは数字の羅列、もう一つは雑誌だ。

     シュライグの情報からするとこの番号にかけると誰かと通じるらしい。管理人と繋がったという番号とは違うものだ。

    「雑誌の方はシュライグに任せちゃおっかな」

     フェリジットは電話を掛ける。

    『もしもし、お姉ちゃん?今、どこにいるの?シュライグもいないの』

    「キットね。シュライグは私と一緒よ」

     ふう、フェリジットは息を着いた。確かに聞こえてくるのはキットの声だ。雑音が混じっているものの、聞き取れない訳ではない。

    『良かった。ってシュライグも一緒なの?もしかして二人で盛り上がっていた?』

    「違うわ。変な事件に巻き込まれちゃってね」

    『そうなんだね。でもシュライグと一緒なら平気じゃない?異空間からの脱出なんて二人なら出来るでしょ』

    「まあ、そうだといいわ。今のところ手がかりが全然なくてね。なにか知っていることない?」

    『あたしもこの海に来るのは初めてだからな』

     少しの間キットの声は沈黙した。

    『お姉ちゃんは海に●●を入れてないよね?』

    「えっ、なに?」

    『だから●●だよ。●●。それを海に入れちゃダメだからね。そんなことしたら大変なことになっちゃうし…』

     キットの声が少しずつ低くなっていく。

    『●●を海に入れないで。●●を海に入れないで。●●を海に入れないで。●●を海に入れないで。●●を海に入れないで。●●を海に入れないで。●●を海に入れないで。●●を海に入れないで。●●を海に入れないで。●●を海に入れないで。●●を海に入れないで。●●を海に入れないで。●●を海に入れないで。●●を海に入れないで。●●を海に入れないで。●●を海に入れないで。●●を海に入れないで。●●を海に入れないで。●●を海に入れないで。●●を海に入れないで。●●を海に入れないで。●●を海に入れないで。●●を海に入れないで。●●を海に入れないで。●●を海に入れないで。●●を海に入れないで。●●を海に入れないで。●●を海に入れないで』

     ノイズ混じりの電話はそこで切れた。

  • 142二次元好きの匿名さん22/07/18(月) 22:50:57

    素直に恐怖です

  • 143二次元好きの匿名さん22/07/18(月) 22:52:42

    こんなことができると真っ先に疑われるキットちゃんの技術力やばない?

  • 144二次元好きの匿名さん22/07/19(火) 08:21:45

    リズ姉には恐怖体験をしていただいたあと「ひとりで眠れないの」とか言って添い寝を所望していただきたいでござるという気持ちとリズ姉にそんなこと言えるか?という気持ちが

  • 145二次元好きの匿名さん22/07/19(火) 12:40:00

    >>141

     シュライグが海の家に戻ってくると、放心したフェリジットがへたり込んでいた。彼女を支えるように隣に座った。

    「無理」

     フェリジットはシュライグに体重を預けた。

    「そうか」

     フェリジットの頭にシュライグは手を添えた。

    「雑誌があったからシュライグ読んで」

    「ああ」

    「私、ちょっとその辺歩いてくるから」

    「一緒にいなくていいか?」

    「ここにいたくない」


     フェリジットは白い砂浜を一人で歩いて行く。パラソルや荷物がそのまま残されているが、人の気配などこの場所にはない。

     気が付くと太ももまで海に浸かっていた。

     フェリジットは揺れる水面を見つめる。

     小さな小さな赤い魚が彼女の足を取り囲んでいる。

     ああ、綺麗だ。フェリジットはぼんやりとそんなことを考えていた。


     シュライグは雑誌をめくる。それらしい記事はすぐに見つかった。

    『……今は海水浴場として賑わうこの海岸の昔の姿を知るものは少ない。

     この海は波がよく荒れて転覆する船も多かった。最初に港として整備された時には土台がよく流されて人身御供が行われたとも言われている。それによって海が荒れることはなくなり、無事港が完成したという。

     この話には続きと隠された言い伝えがある。

     人身御供は港が完成してからも続けられていたのだ。

     古い文献を当たると、波が荒れた時や不漁の時に人身御供が行われた。多くの場合子供に経文の刻まれた石を抱えさせて海に沈めた。

     人が沈められると大きな赤い魚が海から顔を出す。それがこの海の神が生贄を受け取った証だと言われている』

  • 146二次元好きの匿名さん22/07/19(火) 12:40:18

    このレスは削除されています

  • 147二次元好きの匿名さん22/07/19(火) 12:55:18

    >>145

    『隠された言い伝えを知っている老人たちは口を噤んでいた。

     筆者はこの話を聞き出すことに成功した。語ってくれた老人の名は伏せる。このような話であった』

    『釣りをして暮らしている男がいた。その日は小物しか釣れなかったが仕方がないのでその魚を食べようと思った。

     しかし小さな赤い魚が男に命乞いをした。その小さな魚は自分は神になると言った。

     男は小さな魚を海に返した。何日かして男がまた釣りをしている時にあの時の魚がやってきた。

     魚は男より大きくなり、あの時のお礼がしたいと海に誘った。

     海に入った男を魚は一口で食べてしまった……』

     シュライグはそこで雑誌を読むのをやめた。フェリジットはまだ散歩しているのだろうか。


     フェリジットは大きな影が近づいていることに気がついた。ゆったりと泳ぐその姿はこの海の主のように見えた。彼女の両手を広げてもまだ大きい魚だろう。

     大きな大きな赤い魚が水面に顔を出した。

  • 148二次元好きの匿名さん22/07/19(火) 17:35:17

    はえー
    元ネタとかあるんだろうか

  • 149二次元好きの匿名さん22/07/19(火) 20:32:29

    海行ったらシュライグがフェリジットにピッタリくっついてそう

  • 150二次元好きの匿名さん22/07/19(火) 21:14:17
  • 151二次元好きの匿名さん22/07/19(火) 22:22:21

    よくフェリジットの発情期は語られるけど逆にシュライグの発情期ってどうなんだろ

  • 152二次元好きの匿名さん22/07/20(水) 06:14:28

    偏見だけどシュライグは付き合いだしたらフェリジットの恥じらう姿を観たいて言う欲求が出て来そう、ただし他人に見せると不機嫌になる

  • 153二次元好きの匿名さん22/07/20(水) 10:58:12

    付き合い始めた又はその直前のシュライグは独占欲が強くされがち

  • 154二次元好きの匿名さん22/07/20(水) 12:45:28

    このレスは削除されています

  • 155二次元好きの匿名さん22/07/20(水) 12:56:28

    >>147

    「フェリジット!」

     シュライグは駆け出した。遠くのフェリジットの様子が明らかにおかしかった。

     潮風で錆びてしまうからと機械の羽をつけていない自分を恨んだ。砂浜で足を取られて転ぶこともなく、彼女を止めることができたはずだった。

     何度も声をかけてもフェリジットは海の中に進んでいく。そして彼女が立ち止まると伝承通りの赤い魚が水面に現れた。


    「とりゃー!」

     フェリジットは反射的にサーフボードで大きな赤い魚を殴打した。足の踏ん張りは効かなかったが、腰や背中の筋肉がその重い一撃を作り出す。

     ギャッと音を発した赤い魚は水面に潜る。その隙をついてフェリジットはボードに乗り、浜辺のほうに戻って行く。

    (あの魚が原因なのかな。咄嗟に殴れたから良かったけど、肝が冷えたわね)


     パラソルの下で二人は休憩がてら情報交換した。

    「それにしてもシュライグ、砂まみれね」

    「転んだ」

     フェリジットは怪訝な顔をした。

    「それで情報をまとめるとあの赤い魚が怪物みたいな感じなのね」

    「まあ、そうだろうな。この雑誌に載っている話と一致する」

    「すっかり忘れてたんだけど、立て看板におかしいことが書かれていたのよね」

    「…。立ち止まっていたな。なにが書かれていたんだ」

    「海に入れるなと書かれていたんだけど、なにを入れちゃいけないのか読めなかった。一瞬のことだったから見間違いだと思ったのよね」

    「調べてないところは波止場ぐらいか。立て看板見てから波止場に行くのが無駄がなさそうだな」


    「…うん。うーん?」

     フェリジットは立て看板を見て少し考える。シュライグも考えているがこの一文の意図が分からない。

    立て看板には『生贄を海に入れないでください』と書かれている。

    「生贄を海に入れないでください、か。電話は味方だったということか?」

    「だったら!もっとこう!伝え方があるでしょ!」

     フェリジットは結構怖かったのだ。

    「①あの魚に妨害されていた。②キットが黒幕。③電話の主は味方ではないが魚と敵対している。考えても埒があかないな。波止場に行くか」

    「そうね。あの魚をぶちのめしたいし」

  • 156二次元好きの匿名さん22/07/20(水) 19:36:55

    シュライグの方が暗い感情持ちがち、フェリジットは意外とカラッとしてるイメージが多い

  • 157二次元好きの匿名さん22/07/20(水) 21:03:32

    かわいい(かわいい)


  • 158二次元好きの匿名さん22/07/21(木) 06:27:05

    シュライグってコミュ力のある義勇さんみたいな感じがする

  • 159二次元好きの匿名さん22/07/21(木) 06:57:59

    コミュ力…
    あるかな…?
    まあ義勇さんに比べたら…?

  • 160二次元好きの匿名さん22/07/21(木) 07:12:29

    比較対象が低すぎる

  • 161二次元好きの匿名さん22/07/21(木) 07:19:37

    まぁ最低限無いとトップにはなれんだろうし

  • 162二次元好きの匿名さん22/07/21(木) 10:47:21

    シュライグのイメージは冨岡さん以外にもあるだろ。湊斗景明とかクラウス・V・ラインヘルツとかナナミンとか…
    これ、俺の推しの開示では?

  • 163二次元好きの匿名さん22/07/21(木) 10:51:24

    >>148

    瀬戸内海系話を混ぜ混ぜしました

  • 164二次元好きの匿名さん22/07/21(木) 19:09:03

    リズ姉も尻尾の付け根をトントンされたら喘いじゃうのかな

  • 165二次元好きの匿名さん22/07/21(木) 21:32:48

    トントンされたら猫ってケツ付き出すんだよね

    もう立ちバックの前戯じゃん

  • 166二次元好きの匿名さん22/07/21(木) 21:48:34

    >>155

    『……怪魚となったその魚は船を一呑にした。

     それから怪魚の望むままに人々は生贄を差し出した。そうすれば海が荒れることもなく豊漁になったからだ。

     そのうち、村人は旅人を捧げるようになった。

     ある時、山伏がこの漁村を訪れた。村人はいつも通りに酒を勧めたが、山伏に意図を見抜かれた。

     怪魚は山伏によって倒された。

     わざと飲み込まれ怪魚の腹を切ったとも、背に跨って退治したとも伝わっている……』


     波止場へ向かう途中の防砂林に小さな石の祠があった。長年掃除をする人がいなかったのか、屋根や観音開きの扉に苔がむしている。

     フェリジットは迷わずその扉を開けた。中には石碑のようなものが入っていた。文字らしきものが刻まれていることが分かった。

    「読めない」

    「巨魁になれど、雑魚は雑魚。陸に上げれば息できぬ。だそうだ」

    「陸に上げる…。波止場には漁船あるわよね。それで沖まで出て釣るとかどう?」

    「伝承の船を一呑の部分が怖いな。そもそも操舵技術は俺もフェリジットもないから動かせるとは限らないし」

    「モーターボートぐらいなら動かせるけど、あの魚に体当たりされたら沈むでしょうね。船は使わない方がいいか。とりあえず、普通に釣りしてダメだったらその時に考えればいいか」

    「俺は釣り竿に〜マグロでもラクラク!キット印の最強リール〜をつけるから、その間フェリジットは海の家に行って刃物を取って来てくれ」

    「そうね。ついでに調味料とバーベキューコンロも持ってくるわ」

    「……食う気か?」

    「相手をビビらせたいだけよ」

     フェリジットはウインクした。


    「ゴラァ!三枚に下ろすから大人しくしろ!ゴラァ!」

     フェリジットは包丁を構えてビッタンビッタンと跳ねる赤い魚を恫喝していた。

     魚は海の中にいたときよりも明らかに縮んでいる。全長2m弱、体重は100kgぐらいだろうかとシュライグは思った。

    「リールは壊れたか。キット印じゃなかったら危なかった」

     海の中にいた魚が船を一呑と言うのも納得の大きさになるとは思わなかった。ファイト中にリールは熱を持ち、釣り竿は折れそうなほどに曲がった。

  • 167二次元好きの匿名さん22/07/21(木) 22:02:00

    普通に食いつくんかい!

  • 168二次元好きの匿名さん22/07/21(木) 23:05:29

    >>166

     シュライグはまだ抵抗を続ける赤い魚に向かって静かに言葉を投げかけた。

    「おい、雑魚。このままフェリジットの食事になるか、俺たちを元の場所に返して二度と俺たちに関わらないか選べ」

     雑魚、雑魚ってなんだ。シュライグは自問した。

     波止釣りしかしない彼の一番の大物は五十七cmのヒラメである。その三倍の大きさはある魚に向かって雑魚呼ばわりはどうかと思った。

     あの大物を釣った時の喜びが薄れてしまうような気がしたのだ。

     しかし赤い魚はまだ抵抗を続けている。

    『もう、やめましょうよ。●●●様』

     声がどこからともなく聞こえてきた。その言語は二人とも知るはずのないものであったが、その意味は理解できた。

    『自分で決めた食事制限期間ぐらい守りましょう』

     赤い魚は抵抗をやめてその言葉を聞いていた。耳が痛くなるような部下の進言を聞いている王のようだ。

    『制限期間が終わったら、たくさん食べていいですから』

     その瞬間、シュライグとフェリジットの意識は暗転した。


     フェリジットは海の中にいた。息をすることが出来ない。体の力を抜いて海上に浮かぶ。

    「ぷはぁっ!」

     海水を飲んだがなんとか吐き出すことができた。ボードは近くにあった。

    (波に飲まれて溺れかけたんだ)

     フェリジットは海の家に戻って休もうと思った。


     シュライグが目を開けると消波ブロックがあった。いつの間にか眠っていたようだ。椅子に座っていたが、眠っている間に体勢が崩れて頭から落ちるところだった。

     流石のシュライグでもこの高さを頭から落ちれば命が危ない。


     夜の飲み会でシュライグは少し離れたところで本を読んでいた。酒瓶を片手にフェリジットは絡みに行く。

    「シュライグさぁ、何読んでるの。もっと飲みなよぉ〜」

    「この辺りの伝承だ」

    「へぇ、そうなんだ。なんか面白いことあった?」

    「海で死んだものは神の供物になるらしい」

    「つまんないこと言ってないで飲め〜」

     フェリジットはキョトンとしてから、シュライグに酒を飲ませた。

  • 169二次元好きの匿名さん22/07/21(木) 23:23:59

    フェリジットのケツドラムするシュライグ

  • 170二次元好きの匿名さん22/07/21(木) 23:56:55

    抗議しようにもケツドラムされ続けてると声が出ちゃうから抗議できない

  • 171二次元好きの匿名さん22/07/22(金) 00:05:06

    ケツドラムで声が出ちゃうフェリジットはエッチすぎて法に触れそう

  • 172二次元好きの匿名さん22/07/22(金) 02:50:58

    そのあと「怖くて眠れないの…」とか言って添い寝したんだよねリズ姉

    …酔って寝てる…

  • 173二次元好きの匿名さん22/07/22(金) 04:34:21

    異種獣人同士の恋愛が一般的ではなかったら、という妄想によって生まれた駄文です。

    あとお互い年齢不詳ならリズ姉には自分が姉だと主張していただきたい


    シュライグに絡むリズ姉猫の獣人と狼の獣人のカップルが誕生した。

    猫の方は私と仲がよく、恋愛に関する相談を持ちかけられたこともある。


    いいと思う、とか、頑張ってね、とか、当たり障りのないことしか答えられなかった。

    …正直に白状したが、私にはそういった経験がないのだ――そしてすごく意外そうな顔された。


    「シュライグも知ってたんだ?」

    「噂になっていたからな。俺も影ながら応援していた」

    「へえ〜…意外」


    異種獣人間の恋愛は、正直言ってあまり一般的ではない。

    なんならタブー視する人もいる。

    生理現象や生活習慣、文化も違うし、子供を授かりにくいという話もある。


    幸せになるのは難しい組合せ。

    世間一般的には、そういうものだと認識されていた。

     

    通常、男女の関係にはなりえない……だからこそ、この10年ちょっと、ルガルとシュライグとはきょうだいのような、本当の家族同然のような関係性を持てたのだと思う。

    異種に恋愛感情なんて普通持たない。

    家族に恋愛感情なんて普通持たない。

    ―――おかしいのは私だけだ。


    「シュライグにはそういうのないの?お姉ちゃんそろそろ心配になってきたな〜」

    「残念ながらないな」


    ほっとしてしまった自分にチョップでも食らわせたくなる。…
    telegra.ph
  • 174二次元好きの匿名さん22/07/22(金) 08:09:23

    何かシュライグは獣部分の精神的特性が薄そうで逆にフェリジットは濃そう

  • 175二次元好きの匿名さん22/07/22(金) 12:10:12

    >>173

    ああ、良い…

    このフェリジットの年上幼馴染ムーブめっちゃ好き。安定した関係性だからこそ冒険できない感じはわかる

    このシュライグはもっとフェリジットに迫っていけ

  • 176二次元好きの匿名さん22/07/22(金) 12:41:45

    シュラリズCOC風SS『あくる』完結したけど、次はどうしよう。魔女の家が思ったより難航しているし、書き上がる頃にはこのスレ完走してそうなんだよな

  • 177二次元好きの匿名さん22/07/22(金) 13:28:18

    >>176

    ぜひとも見たいです…

    あと魔女の家続いてて安心


    狭いところでイチャイチャするやつとか

    発情期のやつとか

    マタタビのやつとかも続きこないかな…

  • 178二次元好きの匿名さん22/07/22(金) 14:40:59

    >>177

    狭いところでイチャイチャするやついいですよね。あの続き読みたいですね


    マタタビのやつってひょっとしてスレ2の最初の方にあるキウイフルーツですか?

    フェリジットがキウイフルーツで酔う話 教導国家の旧市街は異教徒や獣人たちの街である。

     歴史があるといえば聞こえがいいが、多くの建物はいつ崩れてもおかしくない。治安もいいとはいえないし、あまり長く住みたい街ではなかった。

     そんな街のアパートの一室にシュライグとフェリジットは潜伏していた。

    「シュライグ、外はどうだった?」

    「街中お祭り騒ぎだ。聖女さまと騎士団御一行を一目見ようと集まっている」

     変装用の外套をシュライグは脱ぐ。片手に持っている紙袋には食品が入れてあるようだった。

    シュライグが紙袋の中身を机に並べていく。パンやベーコン、キウイフルーツを買ってきたようだ。

    「おかげで露天商が混んでいた」

     フェリジットはキウイフルーツの手に取り匂いをかぐ。

    「へえ、いい匂い」

     フェリジットは猫ではない。

     別にキウイフルーツごときで酔っ払ったりはしないのである。

     さらに言うと猫にキウイフルーツで反応するかは個体差がある。キウイフルーツで少し遊び興味をなくす猫もいる。そんな猫も枝や木の根ならばマタタビのような反応を見せる。キウイフルーツの猫害は主に木の根を齧ることだ。

     このキウイフルーツには枝がついていた。

    「今日は水道が使えるらしい。食事…
    telegra.ph
  • 179二次元好きの匿名さん22/07/22(金) 19:55:14

    >>178

    リズ姉がフルルドリスを泥棒猫だと勘違いする話のことだったんですが、あれよく見たら終わってたんですね。

    まさかエクレシアによって解決されていたとは…ありがとう聖女

    あの話のエクレシアへの妙な信頼好きです。

  • 180二次元好きの匿名さん22/07/22(金) 22:40:32
  • 181二次元好きの匿名さん22/07/22(金) 22:59:08

    シュラリズの純愛えつちSSください...

  • 182二次元好きの匿名さん22/07/23(土) 07:38:50

    リズ姉キスしてる時もゴロゴロ言ってそう

  • 183二次元好きの匿名さん22/07/23(土) 09:45:43
  • 184二次元好きの匿名さん22/07/23(土) 10:53:05

    このレスは削除されています

  • 185二次元好きの匿名さん22/07/23(土) 18:13:43

    シュラリズ純愛エチチでしか得られない栄養素は多い

    なんか豪華客船の個室で初めてほしい。二人は贅沢してくれ

  • 186二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 00:00:19

    フェリジットってイク時の顔を見られたくないから、シュライグの顔に枕を押し付けるところあるよね

  • 187二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 01:56:18

    前戯が凄く長そう

  • 188二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 03:06:54
  • 189二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 09:29:23

    >>188

    あっ…好き……


    フェリジットはエッチですし、雰囲気をぶち壊す二人は解釈一致です


    めちゃくちゃいいssありがとうございます!

  • 190二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 10:54:43

    そろそろ次スレを立てる頃だけど、188が流れてしまうのは勿体ない

    どうすればいいんだ。次スレ立てたら来てくれ……

    173も来てくれ……128も来てくれ……

    夕方頃に立てます

  • 191二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 16:14:53
  • 192二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 16:28:52

    >>191

    ありがとうございます!

  • 193二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 18:05:29

    フェリジットとキットは鉄の国の教会に保護されていた概念

  • 194二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 18:06:40

    フェリジットと女ばかりの修道院で、不良感があり修道女からモテまくっていた概念

  • 195二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 18:08:03

    みんな一旦教会で保護されたのかも?

    ところでコナミさん鉄の国とは一体

  • 196二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 18:08:56

    女子校出身で男性免疫ない感じのフェリジット
    シュライグに一目惚れするも話し方が分からない

  • 197二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 18:11:39

    鉄の国って何だよ!コナミ!
    そもそも教会あるのかどうか知らねえよ!
    ヴィクトリア朝イギリスで考えているけど分からねえよ!

  • 198二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 18:15:53

    ヴァリュアブル・ブックEXの3巻で強い感じの鉄獣新規つけて烙印世界解説も増やしてくれ!!
    コナミ様!!!

  • 199二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 18:19:41

    200ならシュライグ幼少期編がカードで出てくる

  • 200二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 18:28:44

    うめ

オススメ

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