- 1二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 19:07:17
今日は七夕。窓の外を覗けば、その先には綺麗な天の川が見え…いや、都会の街の灯は夜でも煌々と輝いている、星空には期待できないか。ともかく、今の俺には外を楽しむ余裕などない。
【仕事が終わらない…!】
トレーナー業務は昼夜問わず激務だ、七夕らしいイベント事を楽しむ暇など無かった。
【…一息つこう】
いい加減疲れてきたし、休息も入れないと倒れそうだ。席を立ち、トレーナー室備え付けの冷蔵庫を開ける。確か栄養ドリンクはまだ残っていたはず━━?
【なんだろうこれは…】
ラップに包まれた、俺の知らない皿がふたつ入れられていた。取り出してみる。
【…そうめんだ!】
しかも、オクラや星型に切り抜かれた人参、キュウリや玉子など色とりどりのトッピングがなされた、いわゆる七夕そうめんである。もうひとつの皿にはだし汁。こんなことをするのはきっと…。加えて皿に添えられていたのはメモ用紙…にしては縦長すぎる。恐らく短冊を意識したのだろう、読んでみる。
『お仕事お疲れ様。トレーナーさん、今日一日ずっと忙しそうで、せっかくの七夕も楽しめてなさそうだったから、夜食だけでも、ボーノな七夕気分を味わってみてね♪━━ヒシアケボノより』
やはり、彼女の仕業だった。お腹も空いてきたし、ありがたくいただこう。
そうめんはすごく優しい味わいで、疲れた身体に染み渡るようだった。お腹に重たくなりすぎないようにとの、ヒシアケボノの気遣いを感じた。
ヒシアケボノはもう寝てしまったろうか。LANEでメッセージだけ送っておこう。 - 2二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 19:07:45
【『ごちそうさま、とてもボーノだった、ありがとう』】
一瞬で既読がつき、着信を知らせるブザーが鳴る。
『もしもし、トレーナーさん!』
【まだ起きてたのか、いけない子だ】
『トレーナーさんだってまだお仕事してたなんて、いけないトレーナーさんだよ〜』
【それを言われると返す言葉もないな…ああ、そうめん美味しかったよ。ありがとう】
『どういたしまして♪ 頑張るトレーナーさんが、少しでも七夕を意識して、癒されて欲しいなあ〜って思ったんだ☆』
【力を抜いて、季節の行事に目を向けるのも大事だよな…にしたって、短冊はメモ用紙には使いづらくないか?】
『だってだって〜!… あ、ううん、なんでもないよ♪ それより、こうして離れてても、お互いのことを想っている…なんだか織姫と彦星みたいで、ボーノだねえ☆』
【織姫と彦星もスマホを持っていれば、俺たちみたいにいつでも話せるのにな】
『トレーナーさん風情が無いよ〜!』
そういえば今日はヒシアケボノとあまり話してなかったなと思いながら、しばらく彼女との通話に花を咲かせた━━。 - 3二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 19:08:16
『━━━それじゃ、無理しないようにねえ。おやすみなさい〜♪』
【うん、おやすみ】
通話も終わり、部屋には静寂が戻る。仕事を再開する前に、皿を片付けておかないと。
最後に残った短冊メモを手に取る。なんだか捨てるのも勿体ない気がして悩んでいると…おや、裏にもなにか書いてあった。表のメモ書きに比べると、文字が小さい。
『トレーナーさんに、お料理を作ってあげる毎日がこれからもずーっと!続きますように♪』
━━━なんだ、やっぱり短冊だったんじゃないか。俺はペンを取り、空いた隙間に書き加える。
【『ヒシアケボノの料理を食べる毎日が、これからもずっと続きますように』】
さて、笹は部屋には無いけれど…どこに飾ろうか。 - 4二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 19:08:32
みたいなのが読みたいので誰か書いてくださいお願いします
- 5二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 19:08:37
☺
- 6二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 19:10:21
いつもありがとう
- 7二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 19:11:34
アリがてぇ…
- 8二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 19:40:54
またもや既にあるんだよなぁ…
- 9二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 20:07:38
すごく良いSSだった ありがとう
- 10二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 20:08:11
有言実行するちゃんこの鑑
- 11二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 20:55:41
いつもの人じゃない人(敬語ハヤトレの方)が似たタイトルで書いたりしてるからそろそろ作品まとめ出してほしい
- 12122/07/07(木) 21:10:12
- 13二次元好きの匿名さん22/07/07(木) 21:19:31
シーズンイベントにも対応してくれるとは…
あ~二人で末永く仲睦まじくボーノしろ〜~!