【SS】息抜きの一杯

[1 二次元好きの匿名さん 22/07/10(日) 14:41:45]

…今日の仕事はまだ半分以上残っている。
「気合い、入れなきゃな…」
そう思い、机と向き合っていると、トレーナー室のドアが開いた。
「トレーナーさん！お疲れ様っス！…お仕事っスか？」
「バンブー。そう、仕事がちょっと溜まっててさ…」
…彼女の視線が机の上に向く。
そこに積み重なった資料などの山を見れば、”ちょっと”じゃないことはすぐにわかるだろう。
「…そうだ、アタシトレーナーさんに差し入れ持ってきたんスよ！」
「え、わざわざ？悪いな…」
そう思って彼女の方を見ると、明らかに差し入れ用ではなかったであろう１本しかないスポーツドリンクを手渡してきた。
「これ、どうぞ！」
「え、でもそれはバンブーのじゃ…」
「いいっスから！…あんまり無理しちゃダメっスよ？」
そう言って、彼女はトレーナー室から出ていった。
スポーツドリンクは体に染み渡る味だった。

「…ふぅ…委員会対抗競技大会の企画書、これで大丈夫っスかね…？」
別の日、彼女が難しそうな顔で唸っているのを見つけた。
「どうしたんだ？難しい顔して」
「あ、トレーナーさん。それが、今度の…」
軽く説明を受ける。
「なるほどな…あんまり悩むのも良くないと思うけど…そうだ」
ポケットに突っ込んであった、後で飲むはずだったラムネを手渡す。
「これ、差し入れ。これでも飲んでゆっくり考えてよ」
「え？これトレーナーさんのじゃ…」
「いいから！これで元気出してね！」
そうして自分はその場を離れた。

「ゴクッ、ゴク…ぷはっ、美味しいっスね…ありがとうっス、トレーナーさん」
その言葉は、小さく自分の耳に届いたのだった。

[2 二次元好きの匿名さん 22/07/10(日) 14:42:54]

今日もバンブーSSを書いた俺だ

【自作SSまとめ】とあるトレーナーのSS｜あにまん掲示板

あとこの現行スレッドを宣伝しておく、よければ見てほしいな

【SSスレ】今夜諸事情で寝れないから｜あにまん掲示板