- 1二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 23:40:17
「ふぎゃああああああ!!!」
その日のマチカネフクキタルの運勢の占い結果は、とにかく散々だった。
「だめです…手相もタロットにんじん占いも…全てが私の運勢が散々だと言ってます!こんな…こんなっ…!!!」
しかしどう足掻いても占い_自分の好きなものそう言われている以上仕方ない。
その日フクキタルは、
「決めましたっ!ちょうどよく休みですし!今日は部屋から出ません!!!」
そう宣言した。
「…甘いものが食べたいです…そう言えば甘いものは運気が上がる…って聞いたような聞いてないような…まあいいでしょう!買いに行きます!」
いきなりそう思い立ち、フクキタルは立ち上がる。
「…あ、でも今日は部屋から出ないんでした…いやいやでもっ!家の中でも不運はどうせあります、それなら少しでも改善に向かうべきではっ…!?」
1人でそう結論付けると、財布を片手に近くのスーパーへ買い物に向かった。 - 2二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 23:40:43
道路を歩いている時。
「ほぎゃああああああああ!!!」
昨日降った雨のせいだろう、泥の混じった水溜まりがあった。
それだけならいいのだが、車が思いっきり轢いて行った。
フクキタルの制服に泥が飛ぶ。
「あぁ、汚れてしまいました…これはやっぱり早く帰らなければ!一刻も早く!なのでさっさと買いに行きましょう!」
そうして彼女は小走りでスーパーへ向かう。
「さて、何を買うかですが…そういえばおマチさんがこの間食べてたプリンが美味しそうでした…!」
…しかし、売り切れていた。
「なんとっ!そ、それなら…そうだ!ちょっと奮発して、この間スズカさんが食べてた美味しそうなケーキを…!」
そのケーキを見つけ、財布を開けると…
「…あれ…お札が一枚も…120円しかお財布にないっ!?」
どうやら少し散財し過ぎていたようだ。
「うう…やっぱり今日は不運なのですね…おや」
視線の先にあったのは駄菓子コーナー。
特に目を引いたのが、タブレット菓子だった。
「懐かしいですねぇ、コレ…顔の書いてあるやつが欲しかったんですけど、滅多に入ってなくて…これなら買えますね…これにしましょう!」
その駄菓子を購入して、また不運に見舞われながら寮への帰路を辿った。 - 3二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 23:40:56
「はひ、はひ…ただいま帰りましたっ…!」
汚れた制服を洗濯物にまとめ、適当な服を着て買ってきた駄菓子を開ける。
「この薬みたいな入れ物を1つ1つプチプチっと開けるのが楽しいんですよね…あ」
そこには、満面の笑みが彫られたタブレット菓子が1つあった。
「…やったっ!ラッキーがついに巡ってきました!!!…なんだか…子供騙しかもですが、今でも嬉しいものなんですねぇ」
人によってはどうでもいいし些細なこと。
それでもその些細なラッキーが、彼女の心に少し活力をもたらしたのだった。 - 4二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 23:42:34
自分の写真フォルダの一番最新の写真をお題にする、というアイデア出しを見てみたらなぜか某タブレット菓子の顔つきのやつだったので。
フクキタルはこういう些細なラッキー喜んでくれそうな印象があって可愛いと思うんだ!
過去作まとめを
【自作SSまとめ】とあるトレーナーのSS|あにまん掲示板SS読んでる?様にピックアップされたのをきっかけに作ってみたhttps://bbs.animanch.com/board/794102/?スレ画はバンブーだけどそれ以外も書くぞ!下10レスくらいは初S…bbs.animanch.com - 5二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 23:55:50
こういう小さな幸運っていいよね……
- 6二次元好きの匿名さん22/07/13(水) 23:58:26
ちょっと前向けるよな