- 1二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 20:22:48
- 2二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 20:22:59
「それで、えっと…キミは」
「アタシはビコーペガサスっていうんだ。ビコーって呼んでくれよ」
「わかった、ビコーちゃん!…どうして泣いてたの?」
「…悔しかったんだ」
ひとつひとつ、絞り出すように語る。
「アタシは、キャロットマンみたいに…ヒーローみたいになりたいんだ!レースでのヒーローになりたくて…トレセン学園を目指してるんだ」
「おお、すごい夢だねぇ!きっと未来はボーノだよ!」
「…だけどな」
ビコーは俯く。
「…みんな、こんなチビじゃ…ヒーローになんてなれないって言うんだ」
「え…?」
「たしかにアタシはチビだからさ。否定できないのが悔しかったんだ…でも、諦めるつもりはないんだ…!だけど…やっぱり悔しくて…」
言っていることがあっちこっちしている。自分でも感情の整理がついていないのだろう。
…不意に…大きな手が、そっと自分を支えた。
暖かな手の感触に、思わず振り返る。 - 3二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 20:23:11
その手は、彼女のものだった。
「大丈夫だよー!みんながヒーローになれないって言っても、アタシはビコーちゃんがヒーローになれると思うもん!」
とてもポジティブな言葉。
「あたしもねー、昔からちゃんこ鍋になりたかったんだー…だけど、これを言うとみんな変な顔してた。けれど、あたしは今でもちゃんこになりたいって夢を持ってる」
「…すごいな、お姉さんは」
「あたしにしかできないことじゃないよ。ビコーちゃんにもきっとできる!」
「…アタシも…夢、持ったままでいいのか?」
「いいんだよー!それに、大きさだって気にしないでいいんだよ!大きいことはいいこと…だけど、きっと小さいことにもいいことはある!だから、ビコーちゃんはビコーちゃんの思うままに進んでいいと思うよ!」
その言葉は…確かに、支えになった。 - 4二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 20:23:21
「ふぅ…やってきたぞ!トレセン学園!」
ビコーは数年後、トレセンの門をくぐった。
「あれ?キミは…あっ!ビコーちゃんじゃない!?」
その声は、あの日聞いた懐かしい声。
「あっ!あの時の!…あれ、生徒の制服…?」
「あはは、結構歳近かったんだねぇ」
「…ええぇっ!?て、てっきり大人の人かと…!」
再開した大きなウマ娘は語る。
「ビコーちゃんが周りより小さいって言ってたけど…あたしはあたしで規格外におっきいんだ!でも、それで夢を諦めたりせずにここにきたよ!だって大きいこともいいことだからね!」
「そうだったんだな…じゃあこれからは友達になれるか!?」
「なれるよー!あっ、それなら自己紹介しないとね…」
お互いは改めて向き直る。
「改めて、ビコーペガサスだ!」
「ヒシアケボノだよ!これからよろしくね!」 - 5二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 20:24:28
友達関係になった経緯の捏造
大きいのも小さいのもいいこと!
ヒシアケボノSS前書いたけど楽しくて再びやってしまいました
過去作まとめ
【自作SSまとめ】とあるトレーナーのSS|あにまん掲示板SS読んでる?様にピックアップされたのをきっかけに作ってみたhttps://bbs.animanch.com/board/794102/?スレ画はバンブーだけどそれ以外も書くぞ!下10レスくらいは初S…bbs.animanch.com - 6ちゃんこ22/07/15(金) 20:29:52
いつものちゃんこです!またボーノのSS供給ありがとうございます!
ビコペも好きなウマ娘だから良い…… - 7二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 20:31:16
- 8二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 20:32:28
泣いた
- 9二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 22:18:47
保守させて❤️
- 10二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 22:20:29
- 11二次元好きの匿名さん22/07/15(金) 22:27:49
- 12二次元好きの匿名さん22/07/16(土) 01:10:37
- 13二次元好きの匿名さん22/07/16(土) 11:02:59