『注意深く観察して行動しろ』……だぜ　康一くん

1二次元好きの匿名さん21/08/18(水) 11:46:41

『ナガマルコガネグモ』……という種類の蜘蛛がいる。
康一くんも薄々感づいていると思うが、そうだ。交尾が特殊な蜘蛛だ。
この蜘蛛をオスとメスで分けた場合、一番最初に目に付く違いとは何か？
そう、体格差だ。
メスの体長が20から25mmなのに対し、オスの体長はなんと4から6mm。五分の一程度の差があるというわけだ。
この時点でワクワクしてくるだろう？体格差えっちは俺には縁遠い話だからな……だが本題はここからだ。

なんと、オスは交尾ののち、死に至る。
……なんだ？ミツバチのオスと同じじゃあないかって顔をしているな。
確かに似ているが、掘り下げていくと様々な違いがそこにある。よく聞いてほしい。

まず、これは蜘蛛全体の特徴だが、性器がオスの頭部に付いている。
正確に言えば『二本ある触肢の先端に精液を溜め込んでいる』……
文字通りちんぽで物を考えているという訳だ。
ナガマルコガネグモは基本的に一本ずつ使用するのだが、射精そのものはオスの体を傷つけるようにはなっていない。
だのに、きっかり二度目の射精後、ほどなくして死に至る。そこが奇妙。

ある実験では、童貞時に片方の触肢を切断した場合、一度目の交尾で死ぬことが記録されている。
どうやら、何かしらの原因でこれ以上の交尾が出来なくなった時に死ぬようになっているらしい。
そして二度目の交尾を行い死んだオスの亡骸を、メスが食うことで交尾が完了される。
交尾の際にオスを食うメスの例は枚挙にいとまがないが、子孫繁栄というシステムにおいて役割を失った瞬間、その身をメスに捧げる例はこのナガマルコガネグモのみであり、この種最大の特異性と言えるだろう。
自分より五倍近くも大きいメスとの腹上死……　やれやれ経験できないのは残念だがな。

さっきも言ったが、触肢の先端に精液が詰まっているのは蜘蛛全体の特徴だ。
交尾の際はいわゆる……おっとこれ以上は下品かな？
まぁいずれにせよ、興味深いやり方だ。一度観察してみるのも悪くないぜ。
観察しろというのは……
見るんじゃあなくて観ることだ……
聞くんじゃあなくて聴くことだ
でないと……これから死ぬことになるぜ……康一くん。