- 1二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 21:41:43
「ふふん♪次はアレに乗りに行くわよ!」
5月某日、スイープトウショウと使い魔…トレーナーである俺は遊園地に来ていた。実は、レースの魔法にひと段落がついたら遊園地に行こうと2人で約束してたのだが、1回目はお疲れ気味だった俺を慮ってか温泉旅行に彼女が変更してくれた。おかげで久々に疲れを癒やし、羽を伸ばせた上にスイープから厚意を受けられる程度には信頼されている事がわかった。だから、今回はそのお礼も込めてサプライズだ。
「きゃーっ!すごいすごい!反転魔法よ!」
「ゆっくり世界が一回転するのはバイキング特有だよねえ」
「一度端っこで乗ってみたかったのよね!振り子運動の慣性の力って凄いのね…」
「忘れかけてたけど君頭良かったんだったな…俺何も考えず楽しんでたよ」
「ほらほら♪チンタラしてると置いていっちゃうわよ?」
「ゴーカート初めてだから操作が何から何までわからん!車とは違うのかこれ!?」
「あははっ!使い魔ってばヘタクソね〜。これなら何回やってもアタシの勝ちね!」
「ぐぬぬ…もっかい!次こそは勝つ!」
「つ、つつつ使い魔!手を出しなさい!スイーピーが特別にアンタに魔力を供給してあげるわ!使い魔のヘボヘボ魔力じゃここに居る魔物に負けちゃうから、ほら早く!」
「いや、ここは俺の実力を試したいしこのお化け屋敷は魔力パスなしで行こう」
「あ、ちょっと!?置いてかないでぇ!ヤダヤダヤダ!待ちなさいよぉ!待って…うわああああああああん!!!!」
「スイープがたじたじになってるの新鮮で面白いな…やべえ、やり過ぎたかもわからん…」
「バカバカバカァ…グスン」
「悪かったって、初めて来た所だから俺も存外ワクワクしてさ、怖いもの見たさにズンズン突き進んじゃった」
「ホントよ!スイーピーが何度も待ってって言ってるのに勝手に行くんだから!」
「だからこうやってハンバーガー奢ってるんだから機嫌直してくださいよ、お姫様」
「イーヤー!もっともっとご馳走しないと許さないんだから!次はチュロスとポップコーン買ってきなさい!あと美味しそうなジュースもよ!?」
「仰せのままに…そんなに怖かったか?あそこ」
「こ、怖くなんてないわよ!?スイーピーは勝手にうろちょろする使い魔に怒ってるの!フジさんの時と言い目離すとすぐどっか行くんだからぁ…!!」
「ハハ…(フジさん?何の話だろう…)」 - 2二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 21:42:27
そんなこんなで言い合ったりしつつも全力で楽しんだ俺たちはこの他の全てのアトラクションも踏破し、最後に残しておいた観覧車に乗って今日の感想をお互い言い合う。
「んー…!!たっくさん遊んだわね!」
「いや本当にな。遊園地とか中学生の時以来だったけど年甲斐もなくはしゃいじゃったよ」
「にしても歩き回って脚が疲れたわ…ねえ使い魔!脚、マッサージしなさい?」
「はいはい」
観覧車の中で脚を俺に差し出すスイープ。この細い脚から数々の魔法を生み出してるんだよな…としみじみしつつも担当の脚を揉む。字面だけだとなかなか際どい気がするが一応お互い合意の上なので多分許されるはず。…許されますよね?と自答しているとスイープが口を開く。
「ねえ使い魔、アタシまだ遊び足りないわ」
「え、マジ?結構遊び倒したと思うけど…」
「今日は外泊届も出してるし泊まりで楽しむわよ!」
「…はは、なんかそんな気がしてたからさ。遊園地横のホテル、予約してたんだよ。いやホントに予想当たってよかったあ」
「ホント!?使い魔の癖に気が利くじゃない!部屋は分けてないでしょうね?」
「この前の温泉旅行で一緒の方が良さげみたいだから相部屋にしたよ。これなら心置きなく寝るまで話せるだろ?」
「うんうん、ちゃんとスイーピーの考えを理解してて感心感心。それじゃ、観覧車降りたらホテル直行よ!ん、でも新しい使い魔(ぬいぐるみ)の剪定もアリね…」
「お、それもいいね。俺も何か買ってからホテル行くかな…」
前回、スイープは俺のことを気遣って温泉旅行に変更してくれた。その道中も、大きな駄々もこねずに大人しく着いてきてくれた。そして、彼女はここに至るまで、俺に思わず奇跡は起こせるのかもしれないと思ってしまうような魔法を見せてくれた。彼女から受けた様々な恩を今回で少しは返せたのかなとその笑顔を見て思うのだった。 - 3二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 21:43:34
スイープはワガママな面が目立ちますが育成内やキャラストを見てるとそれだけに止まらない優しさに溢れた子なのでその恩返しをする使い魔が見たくなったので書きました。
文が拙くて誠にごめんなさい - 4二次元好きの匿名さん22/07/24(日) 22:16:08
優しいよねこの子
何のかんので根っこは良い子と思ってたけどシナリオ見て癖はあるけど良い子じゃねえか…てなった