トレーナー「飲み勝負?」

  • 1二次元好きの匿名さん21/10/05(火) 21:44:33

    「はい♪明日の午後18時に
    トレーナーさんの部屋で♪
    …逃げないで下さいね?」
    「…言ったね?
    もう一度言うけど結構強いよ?俺。」
    「フフフ♪期待していますね♪
    …明日になれば分かる事ですもの、ね?」

    なぜこんな事になったか。
    それは練習前にトレーナーが言った
    一言に理由がある。
    「そういえばグラスってお酒は強い方?」
    「あら、いきなりどうしたのですか?
    トレーナーさん?」

  • 2二次元好きの匿名さん21/10/05(火) 21:45:00

    「この前、君の二十歳の誕生日を
    祝ったよね?
    あの時は飲まなかったけど
    トレーナーとして担当の
    飲める量くらいは把握して
    おきたいなって思ってね。
    今度行く旅館で頼むお酒も
    グラスがどのくらい飲めるかで
    何を頼むか決めるつもりだったし。」
    「そういう事でしたか。
    そうですね~…
    父も母もお酒は
    笊とまではいきませんが
    わりと強かったので
    私もそれなりに強いのでは
    ないでしょうか?」
    「へぇー、そっか。
    そういう事なら色んなお酒を
    頼めそうだね。」
    「はい。
    故郷のお酒も家に帰った時に
    飲みたいですね~♪
    …トレーナーさんはお強いのですか?
    お酒。」

  • 3二次元好きの匿名さん21/10/05(火) 21:45:25

    この時のグラスは知らなかったが
    トレーナーの故郷は
    東北の田舎で、実家に帰省する度に
    親戚から日本酒を飲まされる程の
    飲んべえの巣窟なのだという。
    そんな所で育ったからなのだろう。
    トレーナーは自信満々に
    グラスの問に答えた。
    「フフフ…
    俺、飲みに関しては一家言持っててね…
    ビールなら中ジョッキで10杯くらいは
    いけるよ。」
    「あら♪
    なかなかお飲みになるのですね。」
    「ハハハ…
    まあ、少なくとも君よりは
    飲めるんじゃないかなぁ~。」
    この発言がグラスの負けん気に
    火をつけた。
    「…トレーナーさん、知ってますか?」
    「何?」
    「…ウマ娘って、体に宿る力の
    おかげでお酒に強い娘が多いんですよ?」
    「知ってるよ。
    一応はトレーナーの端くれだからね。」
    「知ってなお、[私より]お酒が強いと…?」
    「…グラス?」
    「トレーナーさん、提案があるのですが…」

  • 4二次元好きの匿名さん21/10/05(火) 21:45:50

    『で、こうなったんだよなぁ…』
    「テキーラとショットグラス
    買って来ましたよ~♪」
    「…ありがとう…多いね…本数…」
    「フフ♪沢山飲むと聞いて
    沢山買って来ました♪」
    『…帰りたい………
     なんであの時飲みの自慢なんか
     したんだ…俺…』
    袋の中には、ゆうに十本を越える
    テキーラが覗いている。
    既に互いの手元にはショットグラスが
    置かれている。
    『………ええい!やってやる!!
     親戚同士の飲みに比べれば天国だ!』
    「ルールは言わなくとも分かりますね?」
    「あぁ…つぶれた方の敗けだろ?」
    「フフ♪…では、勝負といきましょう。」
    二人は、同時にテキーラの瓶の封を
    切った。
    トレーナーは最早やけくそであった。

  • 5二次元好きの匿名さん21/10/05(火) 21:46:14

    『うへへへ!グラスさ~ん!
     沢山飲めよ~!!』
    『ウフフフフ♪トレーナーさ~ん♪
     私まだまだ行けますよ~♪』
    『ガッハッハ!!俺もまだまだ!!
     飲めるよ!!』
    『私も負けませんよ~♪』
    両者は既に出来上がる所まで
    出来上がっていた。
    トレーナーの顔は日本猿のように
    真っ赤に染まり
    常にゲラゲラと笑い倒し
    グラスの方は表情こそ変わらないものの
    耳は赤く染まり、目はとろんと
    潤んでいる。
    「あちゃーお酒がもうない。」
    「あら~♪他に何かありませんか?」
    「待て待て。
    冷蔵庫に確か…あった!缶ビール!
    そして南蛮漬け!」
    「いいですね~♪
    それで飲みましょう!」
    「ハッハッハ!!まだまだ飲むぞー!!」
    「おー♪」
    既に勝負など忘れ普通に酒を飲む二人。
    午後11時。
    このどんちゃん騒ぎは
    2時まで続いたという。

  • 6二次元好きの匿名さん21/10/05(火) 21:46:42

    「……その、大丈夫か?…」
    「あぁ………なんか……ウップ…頭が痛い……」
    昼10時、隣の部屋に住む同僚が
    トレーナーに声をかける。
    昨日の大騒ぎの事は
    気づいていないようだ。
    「大丈夫か?今日は休めよ?」
    「あぁ…どうせ非番だしな…………
    部屋で寝てるよ………」
    あの後、朝5時に二人して目が覚め
    なんとか見つからないように
    グラスを寮に帰した。
    お互い二日酔いで満身創痍の
    体たらくだった事はよく覚えている。
    「…それからお前さー」

  • 7二次元好きの匿名さん21/10/05(火) 21:47:13

    「何?」
    「担当の娘とお泊まりしたって
    本当か~?」
    「…………え?」
    「周りで話題になってるぞ?
    ついにそこまでいったかって。」
    「…おい、待て。どういう事だ?」
    「ついさっきうちの担当から
    連絡入ってな。
    お前の所の担当が秘密裏に
    朝帰りしたって。」
    「…エルか!?眠っている物だと…」
    「まあ、お前の所は特に親密な仲だし
    大丈夫だろー。多分。」
    「いや、ヤバいって!!
    こんな事たづなさんに知られたら
    絶対に面倒な事になるぞ!」
    「…まあ、気になるなら
    説明すればいいと思うけど…」
    『たづなさん、別に否定しないと思うけど…』
    トレーナーとグラスはこの噂の
    払拭に一週間程費やす事となった。
    噂の大元であるエルは
    三日間の間、グラスに食堂でおごる事で
    手打ちにして貰った。
    この出来事からグラスとトレーナーは
    お酒は楽しく飲む物という
    当たり前の精神の大切さを
    学んだという。

  • 8二次元好きの匿名さん21/10/05(火) 21:47:17

    大学の時九州出身が何人かいたけど、マジで強かったな…

  • 9二次元好きの匿名さん21/10/05(火) 21:48:22

    因みに馬のアルコール耐性は人間の比じゃないくらい高い
    瓶ビール一気しても全く酔わんしお馬さんによってはもっと寄越せと催促してくるくらいビールと馬は相性が良い

  • 10二次元好きの匿名さん21/10/05(火) 21:48:53

    本当はいけない事なんだけどさぁ、グラスが酒飲んだらどうしても土曜日じゃあ!が浮かんで来るんだ

  • 11二次元好きの匿名さん21/10/05(火) 21:49:42

    >>9

    牛だったか馬だったかは肉にしたときにうまくするためにビール飲ませるって聞いたことが…

  • 12二次元好きの匿名さん21/10/05(火) 21:50:11

    >>10

    はよう酒を注がんかいエルゥ!

  • 13二次元好きの匿名さん21/10/05(火) 21:56:09

    おう!久しぶり!また飲もうぜ!

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