【トレ+ウマ】運命の人ってどんな人なんだろう【トレウマ?】

  • 1クソ雑魚文章力許し亭22/08/01(月) 18:55:12

    「ねえ、アタシってどんな人と結婚すると使い魔は思う?」
    「えらく急だな」

    恋愛。女の子なら誰しも憧れを抱き、漫画、ないしは物語の世界で王子様や素敵な男の子と心を通わせる女の子に自分を重ね、いつかはアタシもそんな人と巡り合えるのかな?と期待するなんてよくある事だと思う。事実、グランマの家にある魔法の伝記本の中には、絵に描いたような完璧な王子様と結婚し、幸せにその余生を魔法と共に暮らした魔女のお話もあった。

    きっかけは些細なもの。クラスの仲良しの子達と集まり、ティーン向け雑誌に掲載されていた恋の占いについて読んでいた時のこと。どうもマヤノトップガンが言うにはアタシはちょっぴり派手な男が運命の人にあたるらしい。

    正直、ピンとこないがまだ見ぬ運命の人に想いを馳せるだけでこんなにも心が躍るから恋というものは人を変えてしまう不思議な魔法なのかもしれない。そして、恋の先にあるのは結婚な訳で────────

    「今日、教室でしっぽの占い?みたいなのをやってもらったんだけどアタシはちょっと派手な男がパートナーになるかもって言われたの。で、使い魔はどう思うかなって」
    「あー、なるほど。確かに君は新しい事や珍しい事が好きだから言い得て妙な気がする。…うん、俺もそんな気がするかな」
    「ふーん…」

    言われてみて確かに、聞き慣れないワードや物にはとても興味を惹かれるし、新作と聞くとひと目見てやろうと赴く事があるので当たっているのかもしれない。恐るべし、しっぽ占い。…あれ、そういえば使い魔って初恋とかしたことあるのかしら。

    「ねえ使い魔、アンタの初恋ってどんなのだったの?」
    「俺の?いないよ」
    「ええっ!?1人も?」
    「ないなあ。いや、別に女の子が嫌いとかじゃなくてね?ただ、男女問わず特定の誰かにめちゃくちゃ入れ込んだ事無かったし…」
    「ふーん…」

    意外だった。使い魔はかなり感情表現が豊かなので見てて楽しいし、何のかんのでアタシに付き合う心も持ってるから、てっきり知らない所でもう捕まえてるものかと思ってた。

  • 2クソ雑魚文章力許し亭22/08/01(月) 18:55:31

    「ま、今は君と魔法見つけるのが楽しくてそっちに目を向ける気がしないんだけどな。そういう意味では初恋はないかな。スイープは?」
    「アタシもした事ないからわかんないわよ。そもそも男なんてパパかアンタくらいしか関わりないし」
    「…なら、お互いいい相手を見つけなきゃだな。でもまあ…何だ」
    「?何よ」

    「君よりも俺をワクワクさせてくれる女性なんてそうそう現れないだろうなぁってさ。俺は君の魔法に魅せられた使い魔だからな」
    「!…あ、当たり前の事を何ドヤ顔で言ってんのよ」

    突然の褒め言葉に思わずにやけそうになる顔を表情筋で抑えつつ、悪態をつく。…でも、コイツは出会った時からアタシの欲しい言葉をちゃんとくれる。話を聞いてほしい時は、黙って聞いてくれる。今もそう。もしかしたら、アタシは無意識にこの言葉を求めていたのかもしれない。使い魔としての成長をこんな所で実感するなんて…。

    …でも、この使い魔もいずれは誰かと好き合い、結婚するのだろうか。もしそうなったとしても別に構わないが、その人に感けてスイーピーの事を蔑ろになるのは少し面白くない。この使い魔と契約してから、アタシの世界はより彩りが豊富になった。おいそれと、アタシだけの使い魔をどこの顔も人柄もわからない女に渡すのなんて何故か胸がもやつく。だから、我が胸中を悟られまいと首を逸らし、胸を張って言う。

    「アタシも、最低でもアンタくらいは頑張れるのじゃないと願い下げよ!あと、アンタがどこぞで女の子捕まえようと別にいいけど、スイーピーの使い魔って事を忘れんじゃないわよ!?第一優先はアタシ。わかってるわよね?」
    「まあ、影も形もない物に言及するのも変だけど…うん、わかってるよ。俺も今は、君しか見えてないから」
    「そ、ならいいわ」

    その時は理解していなかった、小さな独占力が産声を上げたのだが、自覚するのはまた先のお話。

  • 3クソ雑魚文章力許し亭22/08/01(月) 18:58:27

    練習を兼ねて書いてみたよ
    スイープとマヤの掛け合いであった尻尾の占いでパートナーについて言及されたスイープの反応が可愛かったのでなんか書きたいなとなって書いてみました
    文章力は相変わらずお察しです。許し亭許して

  • 4二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 18:58:36

    小さな独占力良いよね…

  • 5二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 19:08:15

    何のかんので使い魔もスイープ一筋なのいいね

  • 6二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 20:35:34

    >「君よりも俺をワクワクさせてくれる女性なんてそうそう現れないだろうなぁってさ。俺は君の魔法に魅せられた使い魔だからな」


    ナチュラルに惚気るの好き

  • 7二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 22:32:44

    許し亭氏の新作助かる
    小さな独占力がどう育っていくのか楽しみですねえ!

  • 8二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 22:55:04

    スイープはバレンタインのイベントでも割と子供っぽい嫉妬心を見せてたりするので見てて楽しい

  • 9二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:20:43

    いいねえ…

  • 10二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 04:25:06

    嫉妬心は良くも悪くも感情の大きなスパイスになるからもっとやれ

  • 11クソ雑魚文章力許し亭22/08/02(火) 15:33:54

    「ふふん♪これでだれにも、時間にも邪魔されずクリスマスを楽しめるわね!」

    今年のクリスマスは現時点でもう過去1番嬉しいものになっていた。担当しているスイープトウショウが、このイベントで俺の頑張りを見てくれていた事を知れたイベント。やはり、嬉しいし見てくれてたんだなと目頭が熱くなる。

    「それじゃあ、どこ行くんだ?どこでも付き合うよ」
    「トーゼンでしょ?さっきも言ったけどイチゴのショートケーキ、食べに行くわよ!それからそれからー…」

    その後、俺は彼女のやりたい事にとことん付き合った。まずはショートケーキを食べにカフェショップに行き、俺からの提案でチョコレートケーキを頼んで半分こして二つのケーキを堪能する。当然、イチゴは食べられなかったが美味しそうに食べるスイープの顔が見れただけでもうお腹いっぱいだ。

    その次はもみの木で出来たクリスマスリースを購入した。選んだスイープ曰く、これが1番魔力を持ってると思ったらしい。更には来年のクリスマスの時のためにと小物類を選ぶことになり、夢中で思案している彼女を横目に俺はと言うと来年も一緒に居てくれるんだなと言い知れぬ喜びに胸がいっぱいになっていた。

    その後、ショッピングモールに移り別れて行動し、スイープへのプレゼントにクマのぬいぐるみを購入。これは以前、彼女が欲しそうに眺めていた物なので多分喜んでくれるだろうと少し値段が張ったが…まあそんなの気にしたら多分使い魔は務まらない、うん。切り替えていけと心で唱えるのだった。

  • 12クソ雑魚文章力許し亭22/08/02(火) 15:35:41

    合流した俺たちは、華やかなイルミネーションが彩る大通りを歩き、憩いのベンチに並んで座って休む。道中で買ったホットココアを口に含んでいると彼女から質問が飛んでくる。

    「ねえ、アンタさっき何見てたの?」
    「うん?んー…色々…?」

    まだバラすわけにはいかぬと適当にはぐらかす。やっぱり、こういうのってびっくりしてほしいし…と悟られないようにする。

    「何よそれ、まあいいけど?…つ、使い魔!」
    「おう!?どうした…?」
    「…ん!これあげる!」
    「これは…えっターコイズ!?こんなのどこで…いやそんな事より、いくらしたんだ!?」

    突然大声と共に渡されたものを見て、思わずこっちまで素っ頓狂な声が出る。今申した通り、彼女が渡してきたのはターコイズのネックレス。価格高騰が著しい宝石で物によっては300万以上で取引されているとこの前ニュースで見た、宝石種の中でも希少価値の高いものだ。そんな物をどうして…?

    「ふん!アタシだっていっぱいお金稼いでるからこんなの別に余裕で買えるわ!それより!ご主人様からの命令よ、受け取りなさい!」
    「え、ええ…」
    「何よ、使い魔のクセにスイーピーの命令を無視する気!?生意気なんだから…使い魔!少し屈みなさい!」
    「こ、こうか…うおっ!?」

  • 13クソ雑魚文章力許し亭22/08/02(火) 15:36:07

    困惑して手が伸びない俺に痺れを切らし、彼女は背伸びしつつ俺の首に腕を掛け、強引に装着させると満足そうに彼女は続ける。

    「それ、幸運を呼んで邪気を祓う魔力が込められてるの。1年間頑張ったアンタにはピッタリでしょ?」
    「スイープ…でもこれは…」
    「受け取れないって言いたいの?アタシはこれを渡すくらいの価値がある働きをしてたと思ってるけど?」
    「…そっか。ならありがたく頂戴するね」
    「ふん、最初からそう言いなさいっての」
    「はは…実はそんな天才魔法少女に俺も渡したいものがあってな」
    「え?」

    空色の輝きを放つ宝石を手に感謝を表し、俺も彼女に買った50cmくらいのクマのぬいぐるみを渡す。

    「!?こ、これ…アタシが欲しがってたものじゃない!何でわかったの!?」
    「魔法少女様の使い魔たる者、これくらいわからないと務まらないってね。はいどうぞ」
    「わぁ…!!かわいい…えへ♪」
    「喜んでもらったみたいでよかったよ」
    「う…つ、使い魔!」
    「?どうした?」
    「ぁ、ありが、と…大事にする」
    「…そうしてやってくれ。あ、それと」
    「?まだ何かあるの?」
    「これ、ありがとう。大切にする」
    「…どーいたしまして」

    彼女から労いの言葉をもらえただけでも満足だったのにこんなものまでもらってしまったのだ。多分、今年のクリスマスを越す事はもうないだろうと、クリスマスの夜空に俺は想いを馳せると共に、ターコイズについて調べると石言葉が載っていた。

    ターコイズ。石言葉は────────成功、安全、そして繁栄。先を見据えてんなあと思わず心で笑ってしまったが、なるほど俺にぴったりだなと心底納得するのであった。

  • 14クソ雑魚文章力許し亭22/08/02(火) 15:38:37

    濃厚接触者で元々暇しててやる事なかったので思っクソ季節が飛んで12月時期のやつを書いてみました
    例に漏れず長いわ改行多いわ文章力はスカスカだわで散々ですがどうか許し亭

  • 15二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 16:31:39

    このレスは削除されています

  • 16二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 19:23:28

    ええやん、新しいの来てたんか!

  • 17二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 22:55:09

    ありがとう…新コロの事考えると複雑だけど、今はただありがとう…

  • 18二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 05:38:56

    良い…。

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