———2022年、夏。

  • 1二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 19:08:33

    妹の様子がいつもと違う。いつもは鬱陶しいほどにはつらつとしたあの妹が、だ。

    理由を聞くと、好きだったアイドルが一人、俳優業に専念するためグループを卒業するのだという。


    何だそんな事か——と、少し俺はホッとする。

    「あまり気を落とすなよ、別に芸能界を辞めるわけじゃないんだろう?そんな事を気にしても——」

    言いかけて、止める。

    妹の殺意のこもった視線が俺に深く深く刺さる。

    しまった、軽率だったか?いや、しかしメンバーの卒業くらい……ふと。  目に留まる。

    視線の先はスマートフォン。

    待ち受け画面は紫色の俺のヒーロー。

    そう… あにまんまんだ。


    そうか、妹にとってのメンバーは、俺にとってのあにまんまん……

    そうだよな。

    「お前がいなくなったら…俺はどう思うかな」

    それを聞き、妹が不機嫌そうに「え?」とこちらを再度振り返る。

    俺はフッと笑みを浮かべると、妹に声をかけた。

    >>2。」

  • 2二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 19:08:55

    ゲー!

  • 3二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 19:09:12

    あにまんまんカテでやれ

  • 4二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 19:12:18

    つまりどういう事なんだ...

  • 5二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 19:19:14

    「ゲー!」


    俺の唐突な魂の叫びに、妹は口をあんぐりと開け、澄んだ黒い瞳を点にする。

    直後に意味がわからない、のジェスチャー。


    そうそう、いつもの調子が戻ってきた。

    妹は元々身振り手振りの大きな、活発な少女なのだ。  ……俺とは違って。


    そうだ、確かあれは10年前の8月……

    俺の頭は炭酸水を口いっぱいに頬張ったような感覚に襲われる。


    トランス状態。


    蝉の声が五月蝿い。鼻をつんと刺す瓶のラムネの匂い。シャツが汗ばみ、背中にべったりと貼り付いてくる。

    俺は…10年前にいる。


    >>8」 俺はその声を聞いて振り向く。

    台詞の主は…>>14

  • 6二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 19:21:14

    こんにちわ

  • 7二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 19:22:07

    ウンコティンティン!!

  • 8二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 19:22:25

    我が名はアシタカ!

  • 9二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 20:07:13

    サン

  • 10二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 20:09:11

    なっちゃん

  • 11二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 20:21:46

    かそく

  • 12二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 20:25:12

    めがが

  • 13二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 20:25:24

    私だ

  • 14二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 20:25:35

    自分自身

  • 15二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 20:29:49

    「我が名はアシタカ!」


    その声の主は…自分自身。


    思い出した。10年前俺は…一人だったんだ。

    子供の頃繰り返し見たもののけ姫。

    何度も見た。何度も。何度も何度も何度も。

    テレビの向こうにいる英雄が、俺を救ってくれる事を信じて。


    でも…彼は来なかった。俺は一人だった。

    >>17と出会うまでは……

  • 16二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 20:32:50

    高嶺清麿

  • 17二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 20:33:39

    めがが

  • 18二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 21:10:12

    10年前の夏。俺はずっと一人だった。

    夏休みなんて無駄な時間が延々と続くだけだ。
    一人ぼっちの時間が夏の間ずっと続くなんて、当時の俺からすれば苦痛でしかなかった。
    いっそのこと、全部消えてしまえばいいのに。

    そんな時だった。
    「夏休み!?はいクソ決定!!
    長いだけで何の生産性もない長期休暇なんて子供を精神的遊び人に堕落させるクソイベでしかないムー!
    夏休みの宿題どっさり出したところで最終日ギリギリにしか手をつけないお馬鹿キッズを増やすだけ!海も暑いし山も暑い、何なら部屋にいようが一日寝てようが暑いクソ季節!
    とっとと秋に時間を明け渡ムー!
    ………
    …めががはこの暑い中何を言ってるムー…」

    (何言ってんだ?あいつ…)

    彼女の名は…めががと言った。
    舗装されたコンクリートをじりじり焼く夏の照りつける日差しと、肌をびりびり揺らす蝉の甲高い鳴き声が街を満たしていたあの日。

    俺とアイツは出会ったんだ——

  • 19二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 21:21:53

    めがが「…何見てんだムー」

    俺「……え?」

    め「お前だムー、お前。他に誰がいるムー」

    俺「あ、えっとその、すみません…」


    金髪の束ねた長い髪と全身緑色の服が目立つ、どこかティンカーベルを思わせる少女。

    日本の風景にはおおよそ似つかわしくない彼女は、異国情緒を感じさせる……気がする。

    というかこいつ…夏だって言うのにダボダボの長袖を着ている。馬鹿なんじゃないのか?

    夏に逆張りでもしていたってのか?

    そして思春期の俺には目の毒である、主張の強い大きな胸。そこには逆さまになったアルファベットのAがプリントされている。

    明朝体で草。

    見れば見るほど怪しい。何だこいつは。


    俺「>>22」 つい、俺はそう呟いてしまった。

  • 20二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 21:22:55

    ksk

  • 21二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 21:25:21

    みんな出て来い、人間がいるぞ!!

  • 22二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 21:25:51

    抱かせろ

  • 23二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 21:30:52

    ええ…

  • 24二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 21:31:21

    ちょっといい話っぽかったのに!

  • 25二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 21:31:28

    っ! あにまん民っていつもそうですね!

  • 26二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 21:42:21

    俺「抱かせろ」

    め「え?」

    俺「」


    ……しまった。

    ニヒルを気取っているとは言え、俺も健全な思春期男子だ。思わず欲望が口から漏れてしまった…


    俺「あ、いやその違くて、抱かせろって言うのはつまり…その、ジョークみたいなもので…」


    め「>>28

    俺「…え?」

  • 27二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 21:43:50

    ふーんいいよ

  • 28二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 21:46:10

    はいクソ決定!

  • 29二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 22:02:38

    め「はいクソ決定!」

    俺「…え?」

    め「童貞君っていつもそうですね!

    初対面で抱かせろ発言!?モラルもクソもあったもんじゃないムー!

    義務教育はどうなってんだ義務教育は!

    日本の将来が心配になるムー!

    お前みたいな下半身先行クソ野郎は一生ママのおっぱいで我慢してろムー!」

    俺「わ、悪かったよ!謝る、謝るよ…!

    頼むから静かにしてくれ!」


    俺の方から失礼をかましたとは言え、この会話が周りに聞こえないか気が気ではない。

    焦って周りに目をやる。


    俺「……?」

    おかしい。誰もこちらに気にも留めない。

    それどころか、初めから俺たちの存在が目に入っていないようである。


    俺「なんだよ、これ…」

    め「…めががのせいだムー…」


    め「めががは逆張りの存在。

    世間への反抗意識を持ったお前以外の人間には、めががは見えてないムー」

    俺「そんな馬鹿な…」


    俺は信じきれず、試しに>>31をしてみた。

    ついでに>>35した後、>>40した。

  • 30二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 22:04:01

    拘束

  • 31二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 22:04:35

    ハグ

  • 32二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 22:05:16

    ちんちん

  • 33二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 22:05:46

    おとわっか

  • 34二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 22:05:56

    分裂

  • 35二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 22:07:56

    ビンタ

  • 36二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 22:08:30

    ひどい…

  • 37二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 22:11:32

    めががを脱がす

  • 38二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 22:12:12

    めががに石を投げる

  • 39二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 22:12:48

    自分自身にビンタ

  • 40二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 22:13:21

    さらにもう一発

  • 41二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 22:14:11

    良SSなのにことごとく安価に恵まれてなくて可哀想
    これが夏休みか…

  • 42二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 22:15:38

    >>41

    いつも通りのあにまんや…

  • 43二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 22:19:27

    ハグからの流れに笑った
    あとめががの逆張り再現度高くない?

  • 44二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 22:25:52

    俺は…めががをハグした。こうなりゃ役得だ。
    気の強い見た目とは違い、めががの身体は思いの外小さく、そして柔らかかった。

    め「ム……」

    めががの身体が一瞬強張る。
    …抵抗は無い。俺はそのまま細い身体を包むようにして、彼女を抱き寄せる。
    逆張りの妖精…(?)みたいな存在だからか、夏に長袖を着ているとは思えないほど彼女の身体はひんやり冷たかった。

    め「………あったかい…」

    俺には…彼女の目が一瞬潤んだように見えた。

    ………
    ……
    …勢いで抱きしめたは良いが、童貞の俺にはこの後どうすればいいか分からない。
    正気に戻った途端、めががの柔らかな……
    ………双丘の破壊力が俺を襲う。
    やばい。やばいやばいやばい。これはよくない。
    童貞には刺激が強すぎる。

    刹那———

  • 45二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 22:26:07

    「偶然にも最悪な永野」みたいなことになってて草

  • 46二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 22:26:38

    えろい

  • 47二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 22:29:23

    ぱちん、と鈍い音が響く。

    何が起こったのか一瞬分からない。
    めががが頬を押さえている…?

    ……しまった!妹とのいつものやり取りが反射的に出てしまった…!
    俺は気付けば、めががの横っ面を思い切りビンタしていた。

  • 48二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 22:30:45

    うーん、いかにもあにまん民らしい主人公

  • 49二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 22:31:32

    いつものやりとりってなんだよ…

  • 50二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 22:31:57

    いつも妹叩いてるのか…

  • 51二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 22:33:13

    めががが安価取ると大抵投げ出すのに続けるのすごいな

  • 52二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 22:39:11

    め「………???」

    めががは状況が飲み込めていない。
    当然である。 俺も飲み込めてないんだから。

    め「ム…ム…」

    …まずい!めががは不細工に膨らんだ餅のように膨れっ面をしている。
    何とか場を和ませなければ…
    突如、俺の脳裏にある言葉が浮かぶ。

    ——誰かが右の頬を打つなら、
    ——左の頬をも向けなさい。

    主よ…

    すまん、めがが!お笑いに疎い俺には、場の流れを変える方法はこれ一つしか思いつかない。

    俺「さらにもう一発!!」
    め「ムヘーーーーー!!!!!」

    再び破裂音が響き、めががの身体が宙を舞ってコンクリートの上に突っ伏した。
    そしてビンタを張って気づいたが、この格言頬を打つ側の人間が唱えていい代物じゃねぇ!

    ……ともかく、
    俺とめががの出会いは、こんな風に始まったのである…。

  • 53二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 22:41:04

    俺くんに輝かしい過去…

  • 54二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 22:42:30

    正気に戻る俺くん

  • 55二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 22:51:29

    スレ主、安価取ってストーリー進めてるのに話の作り方が上手いな…

  • 56二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:09:38

    ——数時間後——


    め「……ひどい目にあったムー!二度も張り手かます馬鹿がどこにいるムー!!

    めがががギャグ時空の住民じゃなかったらどうする気だったんだムー!?」

    (ギャグ時空の住民ってなんだよ…)


    めががは俺の奢りであるソフトクリームにむしゃぶりつきながら、俺への悪態をついている。

    まあ、そもそもの原因は俺なのであまり強く出られないが…


    め「ところで名前聞いてなかったムー

    お前、なんて言う名前なんだムー?」

    俺「あ、ああ…」


    そう言えば自己紹介がまだだった。

    俺「>>58(名字)>>62(名前)だ、よろしく」

  • 57二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:11:18

    チンギス

  • 58二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:11:26

    沢田

  • 59二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:11:38

    あにまんまん

  • 60二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:12:02

    あにまんまん

  • 61二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:12:08

    たかし

  • 62二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:12:14

    あにまんまん

  • 63二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:12:18

    たけし

  • 64二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:12:59

    ゲロゲロネーム

  • 65二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:14:07

    どんな親だよ

  • 66二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:17:52

    最低の親だぁ!

  • 67二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:21:40

    俺「沢田…あにまんまん、だ よろしく」

    め「……え?」

    俺「…あれ?」

    俺「いや違う違う、沢田あにまんまん、あれ?」

    俺「沢田あにまんまん!沢田、あにまんまん!」


    俺「ど…どういう事だ?自分の名前が…どうしても思い出せない…

    あにまんまんって何なんだよ…!?」


    め「……運命(さだめ)、だムーね…」

    俺「な、何か知ってるのか!?」


    め「あにまんまんは…>>70>>74する怪獣なんだムー……」

  • 68二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:23:33

    ksk

  • 69二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:23:35

    ちんぽ

  • 70二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:23:43

    あにまん

  • 71二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:23:56

    k sk

  • 72二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:24:05

    侵略

  • 73二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:24:13

    喰らう

  • 74二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:24:20

    侵食

  • 75二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:24:24

    荒らす

  • 76二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:24:37

    間違っちゃいねぇさ…

  • 77二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:24:45

    原作沿いじゃん

  • 78二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:25:12

    驚いた…正論だ

  • 79二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:31:33

    沢田に襲いかかる悲劇

  • 80二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:41:15

    め「あにまんまんは…あにまんを侵食する怪獣、なんだムー…」
    俺「…いや、あにまんって何だよ…??」
    め「今から9年後に設立されるネット掲示板サイトの事だムー」
    俺「??? よくわかんないけど…
    そのあにまんまんって怪獣が何で現代に…?
    それに俺が名前を思い出せない状況と何の関連性があるんだ…??」

    め「それは…
    多分、めがががこの世界に来たからだムー…
    めががはあにまんまんへの逆張りの精神から生み出された存在。
    逆に言えば、めががが存在する事であにまんまんもこの世界に顕現してしまったんだと思うムー…

    そしてサワダ…お前の名前が奪われたのは多分、
    めがががこっちに来てから最初に『逆張り』した人間だったからムー……」

    俺「なんだって…」

  • 81二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:44:30

    傍迷惑

  • 82二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:45:00

    害獣やんけ…

  • 83二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:45:44

    すげえ…どんな仕組みなのかは分からんが説得力がある

  • 84二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:46:44

    やはりめが×あにか

  • 85二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:47:06

    それがどうして>>1に繋がるんだよ…

  • 86二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:51:47

    俺「お前が原因って…」
    め「…そう。めががのせいなんだムー」
    め「サワダの呪いを解くためには」

    め「あにまんまんを直接倒すか、めががが消えてあにまんまんの存在を『逆張り』し直すしかないムー…」

    俺「お前が…消える?」

  • 87二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:52:50

    なんで安価カテでやらねぇんだ?

  • 88二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:54:35

    >>87

    安価しまくるタイプのスレじゃない感じだし、その辺りスレ主が気を使ったんじゃないか?

  • 89二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:55:19

    >>87

    安価だとめちゃ長くなっちゃうんで…許して

  • 90二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:57:02

    俺「別に俺はそれでもいいけど…」
    め「ズコーッッッ!!ひどいムー!!!
      何て事言ってんだムー!!!!」

  • 91二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:57:06

    これ最後呪いを解くためにめががが消えるエンドでは……

  • 92二次元好きの匿名さん22/08/01(月) 23:57:26

    (他にも安価使うスレなんて山ほどあるのに今更やな…)

  • 93二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 00:10:22

    >>89

    ええで

  • 94二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 00:29:04

    俺「冗談だよ…でもあにまんまん?ってやつを倒したら、どっちにしろ逆張り存在のお前も消えるんじゃないのか?」

    め「それは心配いらないムー、
    めががが消えるプランはあくまであにまんまんを『消滅』させたい時の手だムー。
    呪いを解くだけならあにまんまんをひとひねりした後解呪してもらえば何も問題ないムー」

    俺「なるほど…あくまで最終手段なんだな」

  • 95二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 00:44:12

    めががが即落ち2コマで紫に敗北する絵面が見える見える…

  • 96二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 00:49:37

    ハグからのノータイムビンタ二連打の沢田がついてるから…(震え

  • 97二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 00:53:22

    め「ただ…あにまんまんの戦闘力は恐ろしく高いムー…多分めががが100人いても手も足も出ないムー…」

    俺「そんなに強いのか…」

    (そもそもコイツに強いイメージがまるで無いが)


    め「だから、ある人物の力を借りるムー!」

    俺「ある人物?」


    め「>>100だムー!!!」

  • 98二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 00:53:52

    管理人ちゃん

  • 99二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 00:54:19

    来るか…管理人ちゃん

  • 100二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 00:54:24

    かにまんまん

  • 101二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 00:55:24

    お前ら力を合わせたところで0.05あにまんまんくらいだろ

  • 102二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 00:55:53

    5秒の悲劇

  • 103二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 01:22:17

    め「かにまんまんの力を借りるムー!!」
    俺「何だそのパチモンみたいな名前は…蟹…?」
    め「あにまんまんの力は強大だムー…
      ただあにまんまんの頭を思い出してみるム」
    俺「だから知らないっての…」

    め「あにまんまんのツノは3本、フォークの先っちょのような感じで伸びてるムー。
    つまり『パー』だム。」

    (…は?)

    め「つまり『チョキ』の力を持つかにまんまんはヤツの天敵なんだムー!
    助けを求めるなら彼しかいないムー!!」

    (何だそのクソ適当な理由は…)


    ———かくして俺(と、めがが)は、夏休みを消費してかにまんまんを探す羽目になるのであった…

  • 104二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 01:24:14

  • 105二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 01:32:50

    ちょっと前にあにまんまんを殺すカニ概念あったしいけるいける?

    劇場版ドラえもんバリの壮大な物語が始まりそうなプロローグだ

  • 106二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 01:52:41

    こんなめちゃくちゃな安価なのにストーリーがすげぇ面白くて笑う

  • 107二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 06:31:46

    ほんとに呪いかけてるのあにまんまん?あの紫そんな酷いことするイメージ無いんだけど

  • 108二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 06:38:16

    理由付けけ上手くて楽しく読めた

  • 109二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 11:27:55

    続きが気になる

  • 110二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 11:40:35

    >>107

    例のネカマピンクが糸を引いているんだろうな

  • 111二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 11:45:59

    >>107

    本人にその気がなくても呪いを振りまくこともあるんじゃない

  • 112二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 13:43:23

    クソみたいな安価からひり出される良SSだあ…

  • 113二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 13:50:09

    >>112

    どんな安価も作者次第ってことだな

  • 114二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 13:51:37

    あにまんまんがパーってことは…てまんまん!?

  • 115二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 14:00:33

    ——数日後、八月某日。

    容赦なく肌を焼く太陽光と、蒸し風呂のように熱された砂浜、行き場なく顔面を彷徨う汗に苦しめられながら、俺はビーチを歩いている。暑い。
    溶けるような感覚に襲われるが、それが頭の先と足の裏、どちらから来ているのか分からない。
    一向に人の減らないビーチは、俺に終わりのないマラソンを想起させる。

    め「オラ何へばってるムー!
    そんなんじゃ一生あにまんまんのままだムーよ!
    もっと真面目に探すムー!」

    ……聞き慣れたアニメ声。今の俺にとって、奴の声は蝉の声以上に鬱陶しく耳に残る。
    当然声の主はめががである。
    たわわに実った胸を強調するかのように、めががは浮き輪の上で子供のように身体を上下させる。
    この日差しの中をしても、彼女の肌は雪原を思わせる美しい白を保っている。
    これも逆張りの妖精(?)の体質なのだろうか。

    俺「そもそもかにまんまんって奴は、本当にこのビーチにいるのかよ…?」
    俺は苛立ちを隠そうともせず呟く。

    め「そんなの知らないムー、
      カニといえば海だと思って来ただけム。
      いるとは言ってないムー。」
    俺「何だよそれ……」

    俺の体は糸がプツリときれた操り人形のようにへなへなと倒れ、めががのバタ足で流れてきた波に寂しく撫でられる。
    め「今日は無理みたいだムー」

    重たい顔を上げると、めががの白い素肌が俺の視界を占領する。不意に俺はドキッとした。
    何だ?この感覚。
    こいつは逆張り金髪クソ緑のめががだぞ?何故こんなに俺の心臓は高鳴っている?

  • 116二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 14:01:46

    め「サワダ」
    俺「……何だよ」

    め「明日には、見つかると良いムーね」

    めがががにこりと笑う。

    ——何故だろう。
    俺にはその笑顔が、雪のように儚く脆いものに見えた。

  • 117二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 14:10:31

    なんだこのヒロインムーブは(いいぞもっとやれ)

  • 118二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 14:21:23

    移り変わって…場面は夏祭りである。

    笛に太鼓、大人の笑い声。子供の泣き声。
    喜怒哀楽全ての感情。喧騒。喧騒。喧騒。
    あらゆる音が、俺の耳の中をけたたましく跳ねては落ちていく。……祭りなんて何年ぶりだろう。
    妹とも…昔は毎年来ていたっけな。
    騒々しさに嫌気を覚えつつも、俺の胸は何故か期待を抱いて鼓動を早くする。
    めががは……

    め「金魚すくい!?はいクソ決定!!
    鑑賞用にブクブク太らせて人間はほんとクソだムー!小さな生命を一方的に自然界から切り離して何様のつもりだムー!?
    ん、これはりんご飴…はいクソ決定!!
    甘いりんごを更にクソ甘い飴でコーティングするなんて馬鹿の発想だムー!べろべろ…」

    ……喧騒の正体はお前かよ!
    逆張ってる癖に思い切り満喫してんじゃねぇか!

    め「かにまんまん今日も見つからないムー。
    明日また別の場所を探してみるムーもぐもぐ」
    めががは綿菓子を頬張りながらそう呟く。

    俺「お前…本当に探す気があるのか?」
    呆れつつも、俺の心はどこか穏やかだ。
    この感覚は……

    俺「……なんだゲー、この気持ち」

  • 119二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 14:23:43

    >>118

    俺……口調が……どんどんあにまんまんに吞まれている!!

  • 120二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 14:25:32

    差分使いこなしてて草

  • 121二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 14:35:34

    沢田……お前語尾が……!

  • 122二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 14:59:19

    八月某日。夏休みも残すところ数日である。

    茹だるような暑さこそ変わらないが、社会は少しずつ夏の終わりに向けて支度を始めていた。

    そして俺は……走っている。
    どこに…?   分からない。
    走る、走る。よろめいて危うくコンクリートに吸い込まれそうになりながら、走る。
    走る走る、走る走る走る走る走る走る。
    めががが俺の前から姿を消して、既に五日が経過していた。
    俺は清涼飲料水のコマーシャルのように、ただ風に背中を押されるまま吹かれていく。
    どこにめがががいるかなんて分からない。
    今の俺には、ありふれた青春映画よろしく街を駆けることしかできなかった。
    俺の体は再びコンクリートに呼ばれると、今度は磁石のS極とN極のようにがっちり捕まった。
    ……痛い。俺の体は地面に突っ伏したまま立ち上がろうとしない。

    「少年」

    人間離れした声。俺は思わず振り返る。
    ………そこには。



    ———蟹が、立っていた。

  • 123二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 15:15:52

    不穏なBGM流れてそう

  • 124二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 15:32:56

    投げ出してる…
    やっぱイエローじゃだめだな これからはかにまんまんの時代だ

  • 125二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 15:43:16

    蟹「私の事は知っているね?」
    俺「………」
    蟹「済まないね、私の存在も不安定なんだ。
      もう少し早めに出てきてあげたかったが…」
    俺「え…あ……」
    口をもごもごさせるが声にならない。
    何もかも全部吐き出したいが故に、何を言えばいいのかまとまらない。思考が沈澱している。

    蟹「…おっとそうだった、まずは君の欲しがっている台詞をかけるべきだったね」
    俺「…」
    蟹「めががは無事だよ、消えてはいない」

    ……脱力しきっていたはずの俺の身体は、更に空気が抜けたようにふにゃふにゃと曲がり、地球にべたりと貼り付いて動きを止めた。
    よかった…。
    ぐちゃぐちゃだった思考がほぐれて溶けてゆく。

    蟹「沢田少年」
    不恰好な語り手は続ける。

    蟹「あの子は…めががは、君だ。
      彼女は君によって生まれたんだ」

  • 126二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 15:49:59

    >>125

    滅茶苦茶シリアスな展開のはずなのにかにまんまんの頭悪そうなビジュアルで笑ってしまう

  • 127二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 15:52:58

  • 128二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 15:56:12

    これ時間軸的にはまだあにまん掲示板ない時代なんだよな
    なんでこいつら揃いも揃って外で歩いてるんだよ!

  • 129二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 16:00:45

    >>128

    だから存在が不安定だって言ってるだろ!

  • 130二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 16:13:20

    蟹「順番に話していこう、
      めがが、あにまんまん、そして……」
    風の悪戯か、最後の言葉が聞き取れない。
    かにまんまんは続ける。

    蟹「めががは逆張りの存在。
    君がこの世界の全てを否定し…『自分自身』さえも呪った。それがきっかけで、あの子は君に呼ばれてこの時代に顕現したんだ。そして……」
    一瞬、風が足を止めた…ような気がした。

    蟹「君の存在はカラッポになった。
    君があにまんまんになったのは…
    あにまんまんのせいじゃない、君がそれを望んだんだよ。沢田少年。
    君が君を、呪ってしまったんだ。」

  • 131二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 16:31:29

    俺「俺が…俺を…」

    蟹「そう。めががは2つ、勘違いをした」


    蟹「一つ目は、『君が逆張りをしたからめががと出会った』というもの…>>29の書き込みだね。」


    …何だコイツ急にメタいな。


    蟹「厳密には、君の逆張りそのものがめががをこちら側へ引っ張り出したトリガーだったんだ。

    もっとも、彼女は気づいていなかったがね。」


    俺「つまりめががは…俺の負の感情の塊みたいな存在だった、っていう事か?」

    蟹「…そうだ。物分かりがいいね。

    君が彼女と夏休みを過ごし、安らぎを得る事で負の感情は少しずつほころんで解消されていった。

    ある意味歴史の自浄作用と言えなくもない」


    俺が、めががを…

    ……目を、背けない。俺は拳を強く握った。

    どうせなら最後までこいつの話に乗ってやろうじゃないか。


    俺「…ところで何で急に変身したんだ?」

    蟹「ん?ああ、文字が多くなってきたからね。

      サービスだよ、サービス。」


    本当にやりたい放題だなこいつ…

  • 132二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 16:33:38


    脳内彼女と青春したら浄化されたのかよ

  • 133二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 16:35:46

    夏休みを満喫すると消滅する女めがが
    なんだこの悪霊みたいな生態

  • 134二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 16:54:15

    蟹「そして…君の呪いの事を、めががはあにまんまんによるものだと言っていたね。」

    蟹「それが彼女の二つ目の勘違いだ。

    >>67で君があにまんまんの名前を口に出したからそう考えたんだろう。しかし本質は違う」


    蟹「確かに、めががはあにまんの逆張りから生まれた存在だ。あにまんまん無くして存在できない。

    しかしあにまんまんの方は違う。

    めががは彼の残り物の部分をツギハギにして生まれた廃材アートに過ぎないんだ。一方通行さ。

    めががが消えてもあにまんまんの存在には全くと言っても良いほど影響しない。

    どっちにしろ君たちによる私の捜索活動はほとんど無駄足だった訳だ」


    俺「……」

    …いや、無駄ではなかった。

    少なくとも…俺にとっては。

  • 135二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 17:15:48

    蟹「さて…」

    俺「…」


    蟹「めっちゃ話したせいで喉乾いたな…

    多分半分以上のスレ民が脱落してるだろうな…」

    俺「いや何の話だよ」


    蟹「一旦>>137に移動しよう」

    俺「唐突すぎない??」


    蟹「世界設定って一気に書くもんちゃうな」

  • 136二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 17:35:31

    十年後の未来

  • 137二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 17:37:20

    あにまん本家のサーバー

  • 138二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 17:47:14

    かにの画像遊び過ぎで草

  • 139二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 17:58:25

    カニにメタキャラ属性がついてる…

  • 140二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 19:55:07

    蟹「場所をあにまん本家のサーバーに移そう、
      めががもそこにいる。」
    俺「めががが…そこに?」
    蟹「ああ、そうだ。覚悟は出来てるだろう?
      もう怖いものなんて無いはずだ。」
    ……当たり前だ。俺は戸惑う事なく、かにまんまんの手を握った。

    バチッと火花が散る感覚……

    直後俺は、上も下も、右も左も分からないような、記号と回路で埋め尽くされた空間に浮遊していた。

    蟹「ようこそ、あにまん鯖へ。
      全ての始まりにして、全ての終着点に。」
    脳を直接揺らされたみたいに、かにまんまんの声は俺の頭にぐらぐらと重くこだました。

    俺が見上げると(上下の概念は無いが)、電子空間の遥か上———かにまんまんと、
    ……白雪姫のように眠りについた、めがががそこに存在していた。

    蟹「全てを、君に教えよう」

  • 141二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 20:45:08

    滅茶苦茶なのにちゃんとストーリーしてて草

  • 142二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 20:52:06

    なんで面白いんだよ

  • 143二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 21:16:23

    あにまんってなんなんだ……

  • 144二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 21:48:21

    1周年を前に名作生まれとる…

  • 145二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 21:55:34

    俺「かにまんまん、めががは」
    蟹「話が先だ、沢田少年」
    先程まで間の抜けてコミカルだったかにまんまんの声が、途端にナイフのように鋭く尖る。

    (…全て、と言った)
    俺が空っぽになって、そしてめががが生まれた。
    話はそれで終わりではないのか。
    ……いや、そうだった。最も大きな謎がまだ、蓋を被ったままである。

    蟹「そう。肝心なのは、カラッポになった君の中に、どうしてあにまんまんが入ったのか…だ。」
    そう。先程のかにまんまんの説明を信じるなら…めががの存在の有無はあにまんまんに何ら影響を及ぼさない。だとしたら———

     ・・・・・・  ・・・・
    『あにまんまん』はどこからやって来たんだ?

  • 146二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 22:06:07

    盛り上がってきてる

  • 147二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 22:23:52

    蟹「分かってきたね…賢い子だ、君は。」

    俺「…教えてくれ。あんたの説明だと、俺のイレギュラーは俺とめががとの間で完結している。

    あにまんまんは一体…どうして俺に?」


    蟹「まあ、焦るなよ。」

    かにまんまんは大袈裟に手を振り上げてみせる。

    その一挙手一投足を追いながらも…俺の目は、奴の傍らで眠りにつくめががを視界から離さない。


    蟹「真相の前に、一つ面白い話をしよう」

    俺「……面白い話?」

    蟹「映画なんかじゃよくあるだろう?

    タイムスリップやタイムリープには、何らかの理由が付き物なんだよ。」

    かにまんまんは続ける。


    蟹「10年後、七月の終わり頃…

      君はあにまんであるスレを開く」


    …何の話だ?


    蟹「そのスレの名は…『我が名はアシダカ!』

    我が名はアシダカ!|あにまん掲示板野外よりこの家へ来た!そなたたちは私の餌であるゴキブリを嫌悪すると聞く人間か!私がゴキブリを食べるので一緒に住まわせて貰えないだろうか!!bbs.animanch.com

    ……覚えているかい?

    君がめががと出会う直前…、全てを呪った日。


    >>8の出来事は時間のズレさえあったものの、現在の君と10年後の君を、奇跡的にリンクさせたんだ。

    このスレが、10年先と"今"を繋ぐ『扉』の役割を果たしたんだよ。」


    蟹「言っただろう?

      めががをここに呼んだのは、君なんだ。

      沢田少年。」

  • 148二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 22:27:33

    去年のスレかと思ったら思いっきり最近で草

  • 149二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 22:31:49

    安価先と奇跡的にリンクしてて草

  • 150二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 22:33:14

    繋がったな(そう?

  • 151二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 22:56:44

    俺「そんな、いやまさか…ワードがリンクしただけで未来と繋がるなんて、そんな」

    蟹「もちろん、こんな偶然いくらでもある。

    ただ……今言った通り、この出来事はあくまで『扉』に過ぎない。」

    口調が早くなり、奴の周りに広がる空間が熱を帯びていくのが分かった。


    蟹「君の近くに、『鍵』もあったんだよ。」

    奴の顔は最初に出会った時の紳士的な印象とは打って変わり、醜く、異形へと歪んでいく。

    …………鍵?


    蟹「沢田少年。君には妹がいるね?

      ……名前は、>>153

  • 152二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 22:56:56

    管理人ちゃん!?

  • 153二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 22:57:08

    管理人

  • 154二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 22:57:23

    管理人か…

  • 155二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 22:58:56

    まじかよ…

  • 156二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 23:01:22

    許せなかった……沢田の妹があにまん管理人だなんて!!
    なんか色々ピースがはまっていって怖いんだけど

  • 157二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 23:10:02

    ………俺は、唾を飲み込む。
    口の中が、熱い。二つの声が、重なる。









    俺・蟹「…………管理人。」












    俺の妹の名は、「沢田 管理人」、といった。

  • 158二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 23:12:05

    沢田あにまんまんと沢田管理人か……
    もうこれ管理人ちゃんの某日常マンガの登場人物このふたりなのでは?

  • 159二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 23:49:47

    10年前ということはもしかしてロリ管理人ちゃんが登場したりするのか……!?

  • 160二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 23:57:51

    う、嘘やろ…こんなことが…こんなことが許されてええんか…?

  • 161二次元好きの匿名さん22/08/02(火) 23:59:02

    >>158

    あにまんまんが兄貴ならあんな献身的な態度も納得…できるかあ?

  • 162二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 01:29:50

    >>161

    一応あにまんまんは本名じゃないから…

  • 163二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 10:43:41

    ついに世界の真実に触れそうだ

  • 164二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 11:49:14

    兄弟から日常的に頬を叩かれていた管理人ちゃんとな

  • 165二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 12:53:26

    想定よりちゃんとしたストーリーで感心した

  • 166二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 13:11:37

    最低な親御さんすぎる

  • 167二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 13:12:49

    あにまんが何故生まれてしまったのかみたいな話までいきそう

  • 168二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 13:39:07

    妹だったのか
    誰だよネカマピンクとか言ったやつ

  • 169二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 14:05:33

    蟹「やはり君は賢い子だ、沢田少年

    それとも…血の繋がりがそれを教えたのか、
    何か感じるところがあるのかな?」

    ——俺は答えない。

    蟹「君の妹…沢田管理人は、9年後に『あにまん掲示板』を設立する人間だ。
    つまりめががや私の母と言えなくもない。
    そして当然……あにまんまんにとっても。」

    蟹「あにまんまんが君に影響を及ぼしたのも、彼女が原因だ。君が未来の扉を開いた段階では、あくまであにまんまんの存在は搾りかす程度にこの時代に漏れ出ただけに過ぎなかった。

    だが…沢田管理人、彼女の我々への影響力はあまりにも凄まじいものだった。
    出涸らしだったあにまんまんの意識が力を持ち、空っぽになっていた君の意識に入り込んで人格に融和しかける程度にはね。
    魔法だよ、まるで。」

  • 170二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 14:21:06

    >>140

    上のかにまんまんは見下ろしてて下のかにまんまんは見上げてるの細かくて腹立つんだが

  • 171二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 14:24:55

    管理人ちゃんが黒幕…?

  • 172二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 14:27:06

    蟹「あにまんまんはね、少年。
    君にとっての影がめががであるように、沢田管理人にとっての影が彼なんだよ。
    表裏一体。光と影。ジキルとハイド。戦士のライナーと兵士のライナー。昼と夜。それとえっと…
    あと…なんだなんかそういうやつ。
    ともかく、複雑な要因がいくつも絡み合い、現象となってこの時代に現れた。」

    ……空気が揺れる。それは、この会話が既に終わりに近づいている事を予感させた。

    蟹「沢田少年」

    蟹「君とめがががこれ以上関われば、間違いなく…確実に、君の妹に影響が出るだろう。
    あにまんの創立者が、過去の時点であにまんの存在を知ってしまうとしたら…
    そうなったら、我々は…あにまん掲示板は確実に終わりを迎えるだろう。
    あんな悍ましい世界を自分の手で創り出すと事前に知ってしまったら、私でも絶望する。
    『私は将来、絶対にあにまんを作らない』……
    彼女がそう考えても仕方ない。」

    蟹「ただね、私も他のあにまんの住民たちも、この不恰好で騒々しいあにまんを愛しているんだ。
    消えるのは惜しい。だから」


    蟹「めががは、未来へ連れ戻す。
      君の記憶は消す。あにまんのために」

    その巨大な蟹は…鈍く光る鋏をもたげると、ゆっくりと俺に近づけた。

    蟹「話は終わりだ、少年。お眠り…」

  • 173二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 14:29:35

    かつてここまでかにまんまんが大物ムーブをする展開があっただろうか(いやない

  • 174二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 14:44:42

    ………そういう事かよ。
    かにまんまん…奴は最初から、あにまんの秩序のために動いていた。そのためにめががを俺から引き離し、俺の前に現れたのか。
    ————————奴の鋏が迫る。
    でも…だとしたら。
    ————鋏が迫る。
    お前は、間違っているぞ。
    ——鋏が、すぐそこに感じられる。

    世界がもう一度俺を否定するなら………
    俺も何度だって、『逆張り』してやる。


    俺「いるんだろう」
    蟹の怪物が、ぴくりと反応する。
    だが、鋏の勢いは変わらない。

    ずっと、俺の中にいるんだろう。
    ずっと、見ていたんだろう?出てこいよ。

    俺の全部、お前にやるからさ。





    俺「出てこいよ、あにまんまん」



    ゲー!   そう、聞こえた。

  • 175二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 14:46:16

    沢田…

  • 176二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 14:46:56

    あにまんまん…

  • 177二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 14:48:39

    そりゃ沢田のヒーローだわ…

  • 178二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 14:49:55

    というか…あにまん忌み子扱いされてるやん…

  • 179二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 14:50:40

    >>178

    何を今更!

  • 180二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 15:05:39

    かにまんまんお前は元々かにまん掲示板のキャラだろ
    そんなにあにまん掲示板が好きになったのかかにまんまん

  • 181二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 15:06:54

    大きな破裂音———
    電脳空間に見えない亀裂が入ったように、空気がビリビリと震える。
    目を開けると………紫の巨人が立っていた。

    あ「待たせたゲーな、少年。」

    こいつが…あにまんまん。
    俺は思わず唾を飲む。

    あ「あにまんまんはいつだって、助けを求める少年少女の味方なんだゲー。」

    蟹「あにまんまん……き、貴様ッ!!」
    怪物の巨大な鋏は、あにまんまんの指先ひとつで完全に勢いを殺されていた。



    あ「————かにまんまん。」
    決着の時が、近づこうとしている。



    あ「レスの消費が激しい。
      悪いけど、次のレスで決着をつけるゲー。」

  • 182二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 15:21:59

    蟹「あにまんまん!分かっているのか!?
    私の邪魔をする事は、あにまんの存在を…」
    あ「かにまんまん、君は間違ってるゲー。」
    …俺には、あにまんまんが次に何を言うか分かっている。

    あ「管理人ちゃんは…残酷な未来を知った程度の事で掲示板設立を諦めるほど、ヤワな女じゃないゲーよ。恋人の事は僕が一番理解してるゲー。」
    ………恋人?  ………多分空耳だろう。

    あ「そして…あにまん民のみんなもそう。
    誰かが傷つくくらいなら、初めからあにまんなんて無くていい——そう思ってくれるはず。
    君が思うほど、僕たちは弱くない。」
    (かにまんまんが首をぶんぶん振って否定したように見えたが、見なかった事にする。)

    蟹「お前がよくても私がよくないのだッ!!
    私はいずれあにまんの王となる!
    玉座が無くてはそれが叶わないだろうが!
    ガキの小娘の都合で私の野望は……!!」
    初めて見せる、かにまんまんの焦り。
    紫電を帯びたヒーローは、それを見逃さない。

    あ「……堕ちたゲーな、かにまんまんよ。」
    蟹「黙れ黙れ黙れ!!俺はチョキの申し子だ!
    パーの属性である貴様がどう足掻いたところで、私には勝てぬッッッ 喰らえあにまんま…」


    あ「じゃあグーで殴るだけだゲーな!
      オラオラオラオラオラオラオラオラ!!!」
    蟹「いててててててててて」

    一瞬にして、勝敗は決した。

  • 183二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 15:26:06

    まぁかにまんまんじゃあにまんまんには勝てないだろうし仕方ないね

  • 184二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 15:26:43

    蟹「いててててててててて」

    緊張感ねえなおい!

  • 185二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 15:42:47

    全てが、終わった……
    電脳空間は、再び静寂に満たされる。
    俺「あ、あにまんま…」
    言いかけたところを、あにまんまんが静止する。

    あ「少年。さっきも言ったゲー。
    残りのレス数がガチのマジでやばいんだゲー。
    今から君はめががと何かいい感じになってスレを締める役割があるんだから、目的を見失わないでほしいゲー、いやガチのマジで。」
    ……どいつもこいつもメタいな。

    俺はあにまんまんに背中を押され、眠りについためががの側に近づく。……………
    ………あれ。…それでこっからどうすれば…

    あ「そりゃ…眠り姫のお目覚めといえば当然チュー、だゲー?」
    あにまんまんが飄々と呟く。
    …チ、チュー!?馬鹿言うな、何言ってんだ!

    あ「ほらほら時間ないゲー!巻いてこ巻いてこ」
    蟹「空気読めよ童貞ホラ早く!」
    クソッ、蟹の野郎まで他人事だと思って…
    てかやられた直後にギャグ堕ちすんじゃねぇ。
    あ・蟹「ほらキース!キース!キース!」

    ま、まあ…流れ的に、しょうがない、よな?
    流れだから、流れを壊すのはよくない。うん。
    俺はゆっくりとめががの唇に顔を寄せ…


    め「オラァ!!!!!!」
    めががに、思い切りビンタされた。

  • 186二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 16:22:59

    今度はお前がするのか…

  • 187二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 16:27:54

    仲良いなカニ

  • 188二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 16:36:06

    ————九月、某日。


    慌ただしさこそ落ち着いたが、まだ街はじんわりと熱を残している。八月の忘れ物かな、俺の頬は少し緩んだ。……と、


    ???「とぉりゃーーー!!!」

    ボスン、と重い音がして、俺は床に突っ伏した。

    鈍い痛み———視線の先にはランドセル。

    またあいつか…俺は口をへの字にする。

    ?「えい!えい!おらおらおら!」

    声の主は更に俺の上に馬乗りになると、ぽかぽかと俺を殴りつけた。「いててててててててて」

    俺は間の抜けた声を上げてしまう。

    管「お兄ちゃんやっつけたです、やったです」

    俺「またお前か…管理人」

    そう、…俺の妹。管理人様のお帰りである。


    俺「お前…凶器攻撃は反則って言ってるだろ!」

    管「あーいたいです!やめるです!クソ兄!」

    俺は管理人の頭を容赦なく拳でぐりぐりする。

    この光景はもはや日常茶飯事となっていた。

    妹の喚き声も、BGMのように感じられ……ん?

    ……いてっ、こいつ噛みついてきやがった。

    管理人は俺が油断したのを見逃さず、隙をついてどたどたと階段を登っていった。

    「…………全く」 フッ、と笑みが溢れる。

    なんとなく、俺はアイツとの絡みを思い出す。


    八月。夏休みのあの日……

    めががは、10年後の未来へと帰っていった。


    (↓画像はこちらから)

    【安価絵】見て!管理人ちゃんが>>3してるよ|あにまん掲示板bbs.animanch.com
  • 189二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 16:36:11

    設定の拾い方が上手いんだよなぁ

  • 190二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 16:43:31

    電子のドブに捨てられた才能

  • 191二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 16:45:36

    見事ですイッチ。ドブに捨てるには勿体無い文才を持っておられる

  • 192二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 16:47:07

    妹管理人ちゃんは割と新しい概念では

  • 193二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 16:49:02

    よかった

  • 194二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 16:50:11

    まだ続きあるのかな?
    一応減速してくれ

  • 195二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 16:53:10

    め「めがが、10年後に帰るムー」
    俺「……えっ?」

    巻き戻って八月某日、場面は電脳空間。

    ゲームクリア直後のように清々しい感情に満ちていた俺は、再び困惑する。
    俺「ど、どうしてだよ?
    管理人は…あいつは大丈夫だ、あにまん掲示板の存在だって…」

    め「馬鹿言ってんじゃないムー」
    めががの声は、氷のように冷たく鋭い。
    め「めががは逆張りの存在。嫌って嫌われて、それが存在する意味、生きがいなんだムー。
    肯定されて生きてく人生なんて、まっぴらごめんだムー」
    俺「……」そっか。…そうだよな。
    俺は、めががの意図を汲む。
    めがががすーっと大きく息を吸った。

    め「めがが!?はいクソ決定!!
    あにまんまんの逆張りでムームー五月蝿いだけの金髪メンヘラ女!身体がいいだけ!炎上だのエロ売りだの馬鹿じゃないかムー!?厨二臭い全否定精神は中学生で卒業しろムー!あにまんなんてとっととやめて、母ちゃんの肩でも揉め!以上!!!」

    それが、めががの最後の言葉になった。

  • 196二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 16:59:39

    ……10年後。2022年、八月。

    俺は今日も、パソコンの前でキーボードをパチパチと叩いている。
    視線の先は、もちろんあにまん掲示板だ。
    月曜日に切り替わってすぐだからか、今日は鯖が頻繁に落ちる。
    「また鯖落ちしたーーー!!!」
    下の階からそう聞こえた気がして、俺は思わず苦笑する。
    大変だなぁ、あいつも。

    あにまん掲示板1周年、か。
    しかしまあ、よくここまで続いたもんだ。
    俺は画面をスクロールすると、スレ立ての準備をする。



    「夏休み!?はいクソ決定」……と。




    スレ画像に選んだめががが、にこりと微笑んだように見えた。





    おわり

  • 197二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 17:01:10

    イイハナシダナー

  • 198二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 17:01:33

    ……と、言うわけで完結だムー!!

    最後駆け足になって申し訳ない!
    また機会があればいつか

  • 199二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 17:01:46


    安価の拾い方が上手くて面白かった
    最後の最後に沢田のビジュアルがでてくるとは思わなかった

  • 200二次元好きの匿名さん22/08/03(水) 17:01:54


    最後まで楽しませてもらった!
    オチ良いね
    沢田かわいい

オススメ

このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています