ヘルスを呼んだらウララが来た

  • 1二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 19:37:35

    どうやら遊びに来たらしい
    あと同時に嬢も来た
    その場を誤魔化すために嬢にこっそり事情を話して友達を呼んだことにしてもらって三人でマリオパーティーをした
    翌週ウララが遊びに来たらたまたま道で会った嬢もついて来た
    また三人でマリオパーティーをした
    今では彼女もウララのファンです

  • 2二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 19:38:03

    happy end

  • 3二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 19:41:27

    まるでシコリに来た俺の心が汚いみたいな目をやめろ

  • 4二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 19:44:11

    もう嬢の人とそういうの関係なくウララちゃんのここ好きポイント語り合ってそう

  • 5二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 19:44:28

    >>3

    恥じることは無い

    心が清い奴なんてこの世には居ねーんだ

  • 6二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 19:45:28

    だから店舗型にするかホテルに呼べとあれほど指導されてたのに

  • 7二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 19:47:01

    >>6

    いま店舗型は殆ど無いんだよ…。法律の関係で事実上新規開店できないんだ。

  • 8二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 21:36:44

    取りあえず嬢の人にもウララちゃんのセコムになってもらおうか

  • 9二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 21:37:49

    >>7

    勉強になるなー

  • 10二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 21:43:24

    このレスは削除されています

  • 11二次元好きの匿名さん22/08/04(木) 21:44:31

    また頼むけどもう二人の間にそういう雰囲気が出来にくそう

  • 12二次元好きの匿名さん22/08/05(金) 00:37:19

    >>10

    ウララちゃんはうちで売り子やってくれてるけど彼女の笑顔のおかげで繁盛してるよ

    何時も助けられてるねえ


    レースが嫌になった? おいおいどこでそんなデマを聞いたんだい?

    それにもうすぐ彼女の元トレーナーと結婚するらしいのに何言ってるのかね君は

  • 13二次元好きの匿名さん22/08/05(金) 00:40:42

    ウララのようなウマ娘との出会いを求めて最終的にトレーナー試験を検討する嬢

  • 14二次元好きの匿名さん22/08/05(金) 00:43:12

    こういうので嬢はトレーナーのことが好きになるけどウララのことが大好きなのでその気持ちを仕舞って送り出すとかだと好き!
    後にウララが「おねーさんみたいな優しい大人の女になりたい!」と言ったら「私はそうなってほしくないなぁ」と曖昧に否定して欲しい

  • 15二次元好きの匿名さん22/08/05(金) 00:47:26

    >>14

    本人達にそのつもりはないけど、側から見たら親子に見えるってパターンも捨てがたい

  • 16二次元好きの匿名さん22/08/05(金) 12:46:59

    このレスは削除されています

  • 17二次元好きの匿名さん22/08/05(金) 13:14:56

    このレスは削除されています

  • 18二次元好きの匿名さん22/08/05(金) 13:17:08

    嬢がウララをかわいい~!って抱きついてなでなでしてる様子を見せてくれるサービスはありますか?

  • 19二次元好きの匿名さん22/08/05(金) 23:44:11

    ウララちゃんが愛のキューピットになるのではないのか!?

  • 20二次元好きの匿名さん22/08/05(金) 23:45:33

    >>7

    こんなスレ(失礼)でこんな豆知識を得られるとは…

  • 21二次元好きの匿名さん22/08/05(金) 23:45:36

    平和な世界で助かる

  • 22二次元好きの匿名さん22/08/06(土) 08:44:14

    ヤバい奴相手した後にウララちゃんに会うと癒されると思う

  • 23二次元好きの匿名さん22/08/06(土) 08:47:15

    >>22

    ヤバい奴の後少し落ち込んでるのをウララに慰められて大人気なく泣いちゃうんだよね

  • 24二次元好きの匿名さん22/08/06(土) 09:05:01

    なんかちょっと爆サイみたいな流れになってきてる…

  • 25二次元好きの匿名さん22/08/06(土) 09:31:37

    ウララが切っ掛けで風俗から足洗った嬢とウラトレ結婚しろ

  • 26二次元好きの匿名さん22/08/06(土) 19:21:13

    ウララちゃんが娘みたいになっちゃうじゃん

  • 27二次元好きの匿名さん22/08/06(土) 21:25:19

    >>26

    何か問題でも?

  • 28二次元好きの匿名さん22/08/07(日) 07:04:56

    いつものように奇妙な三人組でハルウララのトレーナーの部屋で遊んでいた所
    恐らくトレセンからだろう、少し出てくる。と言って出ていった。

    ウララに声をかけようとした瞬間
    私の隣に座るウララが何が言いたげに、だけど遠慮しているように私を見ていた。

    「ウララちゃん、どうしたの?」

    ウララは意を決したように
    「あのね…とれーなーとお話してるのを聞いちゃったの…」
    「おねーさんは画家さんになるために東京に来て頑張ってて、今はお休みしてるんだって。」
    「でもおねーさん、前におでかけした時に絵を見てとても辛そうな顔してたから…ごめんなさい。」

    見られた。見られてしまった。
    ウララのシューズをデパートに一緒に見に行った時に、たまたま見えてしまったのだ。
    美大にいた時の同期が開いていた個展が、そして取材を受けて光り輝く場所にいた彼女が

    恐らくその時の私の顔をウララは見たのだろう。
    眩しかったのだ。夢破れて不貞腐れてしまい、地元にも帰れず、こんなになってまでもここにしがみついている私には

    私の境遇についてはウララのトレーナーに話したことがある。
    若いながらも落ち着いていて、それでいながらもどこか子供っぽい彼はとても聞き上手で
    私の情けない過去を聞いてくれた時も、肯定も否定もせず、ここにいて良いのだと言ってくれた。

  • 29二次元好きの匿名さん22/08/07(日) 07:24:59

    「おねーさん…いなくならないよね?」

    何も言えなかった。仕事の時のようにいくらだって嘘をつくことだって出来たはずだ。
    なのに何も言えない。この子に嘘をつくことなど出来なかった。

    「ごめんね…ごめんね…!」
    「私!…弱いから!卑怯だから!…汚いから!貴女の側にはいられないの!」
    「ごめんなさい…ごm…」

    ギュッと強く抱きしめられた。お日様のようにポカポカと包み込むような優しさで

    「大丈夫だよ」
    「おねーさんは優しいもん!それでそれで!おねーさんは綺麗で!とー--ってもキラキラしてるもん!」
    「とれーなーもおねーさんのこと大好きだもん!」

    もうダメだった。
    一回りも年下の女の子の胸の中で私は大泣きして…そのまま泣き疲れて意識が落ちてしまった。

    起きた時、あたりを見回すと外が真っ暗になっていることに気づいた。
    まずい!…そう思いベッドから出た瞬間

    「大丈夫ですか?」

    ウララのトレーナーが部屋に入ってきた。

    「お店には体調が悪そうだったので、本日はお休みと連絡しておきました。」
    「すいません…ウララが失礼なことを言ったようで…」

    ウララから聞いたのだろう。
    大の大人がこんな情けない姿を見せたのに謝られるとは思わなかった。

  • 30二次元好きの匿名さん22/08/07(日) 07:40:40

    「いえ、大丈夫です。ご迷惑をおかけしました。」
    「でも知られちゃいましたね。しかもあんな情けない所まで見せちゃって」
    「ウララちゃんは大丈夫でしたか?」

    「はい、あの後ウララもずっと付き添うと言ってたのですが、遅くなってきたのでキングヘイローさんに連絡して迎えにきてもらいました。」

    そう話しながら彼は机の上に置かれていた紙を手渡してきた。

    「貴方が寝ている間、ウララが貴女宛に手紙を書いていたようです。」
    「今日はもう遅いので、このまま泊まっていって下さい。」
    「雑な料理ですが、食欲があれば夕食も食べていってください。」

    泣き疲れたためか、気持ちに反して空腹だっため頂くこととした。
    夕食の間、言いたいことも聞きたいこともあるだろうに彼は何も聞かず笑顔で今日あったことを話してくれた。

    トレーニングのこと、レースのこと、ウマ娘のこと、そしてハルウララのこと。

    眩しかった。夢を追いかけて夢を叶えようとする生き生きとした眩しさだ。
    私が失ってしまった眩しさだ。だからダメだ。私はここにいていい存在じゃない。

    「あの…私は」
    「もうここには来られない、ですか?」

    次言うことを言い当てられ、言葉に詰まった私に彼は静かに一言だけ告げた。

    「僕には止める権利はありません。でもウララの手紙を読んでから決めてはもらえないでしょうか?」
    「今日は色々ありすぎました。とりあえず休んで寝てしまいましょう。」

    未だ思考が定まらない私は彼の言葉に従い、シャワーを浴びてそのまま床に就いた。

  • 31二次元好きの匿名さん22/08/07(日) 08:00:29

    夜中、ふと目が覚めた私はウララの手紙を読むことにした。
    暗いため、隣の部屋で寝ている彼に迷惑がかからないように布団の中でスマホのライトをつけた。

    ”ウララからおねーさんへ”
    ”おねーさん、今日は変なこと言ってごめんなさい”
    ”でもおねーさんを元気にするためにウララいいことを思いついたの!”
    ”ウララが有馬記念に勝てばおねーさんも喜んで元気になってくれるよね?”
    ”だからウララは勝つよ!おねーさんも見に来てください!”
    ”ウララより”

    ウララが有馬記念に。いやそもそも出れるのか?
    仮に出られたとしても今年は英雄と呼ばれるウマ娘がいる
    ウマ娘のレースに興味がない私でも知っている無敗三冠確実と称されるウマ娘だ。
    それ以外でも凄い戦績を誇っているウマ娘が沢山出るだろう。
    未だ勝ったことがないウララが、ダートを主戦場としているハルウララが挑むにはあまりに高い高すぎる壁だ。

    そうやって色々考えている内に再び眠気がきてそのまま寝てしまった。

  • 32二次元好きの匿名さん22/08/07(日) 08:01:25

    寝ます。気が向いたら続き書きます。

  • 33二次元好きの匿名さん22/08/07(日) 08:08:22

    ここで切るなんて…!!

  • 34二次元好きの匿名さん22/08/07(日) 18:47:59

    あげ

  • 35二次元好きの匿名さん22/08/07(日) 19:06:31

    どうか続きを……

  • 36二次元好きの匿名さん22/08/07(日) 21:21:18

    どうか続きを…保守

  • 37二次元好きの匿名さん22/08/07(日) 21:22:58

    >>9

    >>20

    風営法関連だと新規のラブホ開業も難しいし

    お風呂屋さんはリフォームは出来ても建て直しがダメだから外観だけボロとかそういうのもあるぞ

  • 38二次元好きの匿名さん22/08/07(日) 23:15:43

    ウララのトレーニング資料を作りつつ、トレーナーはあの日から連絡が取れない奇妙な関係の女性のことを考えていた。
    出会ったきっかけは本当に偶然というよりは出来の悪いコントみたいな状況からだった。

    トレセンのトレーナーは激務だ。
    激務すぎてウマ娘に生活を管理されて、そのままゴールインしてしまうトレーナーもいるくらいだ。
    ハルウララを担当している自分には全く無縁のことではあるが、それでも異性との触れ合いに飢える時がある。
    その日、それが抑えきれず同僚のトレーナーから教えてもらったアプリを使った。

    誤算だったのは呼んだ方の隣に、一緒に担当しているハルウララが満面の笑顔で立っていたことだろう。

    「トレーナー!このおねーさんおともだち!?」
    「おねーさん!トレーナーのおともだちなの?ウララと一緒に遊ぼうよ!」

    そんな空気に自分と彼女は目を合わせて笑ってしまった。
    予約していた時間をウララと一緒に遊び、すっかりウララは”おねーさん”に懐いてしまった。

    そこからは言わずもがなだ。
    道端で会ったおねーさんと一緒に自分の家で遊ぶのがすっかりと日課になってしまった。

    しかし…仲良くなるにつれて彼女のこちらを見る視線に複雑な感情が混じっていることに気づいてしまった。
    親愛や憧憬…そして嫉妬、怒り。
    彼女の身の上話を聞いた時にその視線に込められた感情が理解出来てしまった。

  • 39二次元好きの匿名さん22/08/07(日) 23:34:08

    彼女が一回だけ絵を描くのを見たことがある。
    ウララが彼女に似顔絵を描いてほしいと願ったのだ。

    絵を描いている彼女は美しかった。
    不安そうに筆を走らせながらも、集中して形を作っていく。
    本当に絵が好きで、本当に絵を描くのが好きで、本当に…本当に憎んでいるのだと感じた。

    だから、身の上話を聞いた時もその部分には触れずに一言だけ伝えた。

    「ここにいて下さい。ウララも僕も貴女に救われてます。」

    誇張でもなんでもない、自然と出た言葉だ。

    「勝てないウマ娘」「負け組の星」「愛想だけのアイドル」

    世間はアイドルだなんだともてはやすが、こういった陰口や嫌がらせの言葉を受けることなんて珍しくない。
    無論トレーナーたる自分が矢面に立ち、守ろうとするが、しょせん新人トレーナーと落ちこぼれのウマ娘と鼻で笑われることも珍しくない。
    同僚のライスシャワーのトレーナーやマヤノトップガンのトレーナー、ミホノブルボンのトレーナーもかばってはくれるが
    華々しい成果を上げているウマ娘のトレーナーの影に隠れているだけとしか見られなかった。

    でも彼女はこう言ってくれた。

    「二人は輝いていますね。諦めないで諦めないで、絶対に次こそはっていうのを全身で感じるんです。」
    「初めてウララちゃんのレースを見た時に…そう思ったんです。」
    「だから諦めないで下さい。私みたいにならないで下さい。」

    その言葉を聞いた時にウララと決めたのだ。

    「おねーさんのためにもG1レースを勝つ」と。

  • 40二次元好きの匿名さん22/08/07(日) 23:59:52

    ハルウララは今まで以上に練習していた。
    ウララだって知っている。有馬記念というレースの重みを。
    何より今年は無敗でクラシック三冠を制した、最強と称されるウマ娘が出ることも知っている。

    トレーナーを信じていない訳じゃない。でもそれだけでは足りないと感じたのだ。
    だからお邪魔になることも承知で、いろんなウマ娘に教えを乞いにいった。

    ライスちゃんに、スペちゃんに、セイちゃんに、マヤちゃんに、オペちゃんに、ドトウちゃんに
    デジタルちゃんに、かいちょーさんに、ブライアンさんに、キングちゃんに

    ライスちゃんからは長距離のペース配分を
    スペちゃんからは鋭い末脚の使い方を
    セイちゃんからは相手のペースを乱す方法を
    マヤちゃんからは相手を翻弄する天衣無縫の走り方を
    オペちゃんからは競り合いになった時の執念を
    ドトウちゃんからは粘り強く走るための方法を
    デジタルちゃんからは砂と芝の走り分け方を
    かいちょーさんには自分のペースを作るための心の持ち方を
    ブライアンさんからは勝利への飢えの持ち方を
    キングちゃんには絶対に絶対に諦めない心を

    全員厳しいけどいやな顔一つせず、沢山のことを教えてくれた。
    レースまで後二日ということで、みんなから明日からレースまでは練習を切り上げて疲れを取るように言われて、練習が終わった。
    最後に、ウララはみんなに言った。

    「みんな…ありがとう!ウララぜー--ったい勝つからね!」

  • 41二次元好きの匿名さん22/08/08(月) 00:25:56

    レース場に入ってもいないのに、凄い歓声が外から響いているのが伝わる。
    中山競バ場、今日行われるのはG1有馬記念という国内最高峰のレースだ。

    場内に入ると少し迷いながらも、何とかハルウララのトレーナーと合流した。
    場内の案内を受けつつ、レースを観戦するための座席まで辿り着いた。

    「ウララちゃんは大丈夫でしょうか…?」

    あの日からハルウララの顔は見れていない。
    いや忙しいと言い続けて必死に見ないように逃げていた。

    「ウララは勝ちます。」

    静かに彼が私を見ながらそう言った。
    ふと気づくと彼と私の周りに沢山のウマ娘がいることに気づいた。
    きっとウララの友達なのだろう。みんなハルウララ応援グッズを持っている。

    「そうですね…そうですよね」

    私は願った。ウララの勝利を
    醜い私は願った。ウララは夢かなわずに敗北することを…

  • 42二次元好きの匿名さん22/08/08(月) 00:26:55

    寝ます。気が向いたら続き書きます。
    考えながら書いてるんで時間かかりますね。
    初めてSS書くから勝手がわからん。

  • 43二次元好きの匿名さん22/08/08(月) 00:29:45

    乙乙!続き待ってますよ、今回も引き込まれました
    初めてのSSとかマジ?凄くない?

  • 44二次元好きの匿名さん22/08/08(月) 00:36:04

    ブラボー・・・おおブラボー・・・!

  • 45二次元好きの匿名さん22/08/08(月) 00:38:38

    続きを楽しみに待ってます!

  • 46二次元好きの匿名さん22/08/08(月) 11:13:35

    嬉しい……嬉しい……

  • 47二次元好きの匿名さん22/08/08(月) 19:56:15

    ウララもけっして順風満帆な子ではないんだけど
    ウマ娘で中央学園で走っているって時点でおねーさんには眩しいんだろうな
    だから頑張ってほしい気持ちも眩しすぎて仄暗い気持ち両方を抱えてしまうのも分かるわ

  • 48二次元好きの匿名さん22/08/08(月) 23:48:17

    ”驚いた”というのが一番の感想だろう。
    あのハルウララがここまで食らいついて来るとは全く思わなかったからだ。
    そろそろ第四コーナーさしかかる中、英雄と呼ばれたウマ娘はそう思った。

    トレセン学園にいる以上、あの桜色のウマ娘を知らないものはいないだろう。
    いつも明るく、天真爛漫。だけど競争バとしては失格としか思えない。
    誰よりレースを楽しんでいるが”勝利”ということに対して全く無関心なのだ。

    なのに!…なのに!…そのハルウララに対して、私はレースで初めて脅威を感じているのだ。

    「だけど…これで!!」

    第四コーナーを抜けて最後の直線、彼女は”翼を広げた”
    いつもと違うのは、それがまるで「何かから逃げているかのよう」ということだけだ。

  • 49二次元好きの匿名さん22/08/08(月) 23:58:46

    ハルウララはもう何も考えられなかった。
    教えられたあらんかぎりを尽くしてここまで来た。
    最後の直線、イメージしたのはスペシャルウィークとキングヘイローの末脚だ。

    恐ろしい末脚で追い詰めにかかるが、やはり後一歩足りない。
    恐らく半馬身は足りない。

    瞬間、ハルウララは確かに聞こえたのだ。

    「ウララもう少しだ!がんばれ!!」
    「ウララ!!頑張って!!…勝って!!!!」

    トレーナーと…”おねーさん”だ。
    こんな私を誰よりも信じて、色んなことからかばってくれた、助けてくれたトレーナー
    自分だって辛いのに、必死に必死に我慢してるのに、私をギュッと抱きしめて慰めてくれたおねーさん

    二人が涙で顔をぐしゃぐしゃにしながら応援してくれてる。
    私を信じて応援してくれてる!!!

    ハルウララは何も恐れず、ただ前へ走りだした。

  • 50二次元好きの匿名さん22/08/09(火) 00:08:01

    彼女がゴールした瞬間、一陣の強い風が吹いた。
    その風が、私の醜い心を連れ去っていったと思った。

    涙が止まらない。視界が滲んで何も見えない。
    ゴール手前で「ハナ差」で差し切った彼女を、栄光を手にした彼女を見たいのに。

    隣のトレーナーと抱き合って、声が枯れるのも考えず、ひたすらにウララに向かって叫んだ。

    「ウララー--!!おめでとう!!!…そして!ありがとう!!!」

    ウィニングランの時、満面の笑顔を浮かべた彼女と目が合った気がした。
    多分勘違いではないだろう、私はそう信じたかった。


    あのレースの後、私は嬢を辞めた。
    辞めた時、店長から「頑張れよ」と声をかけられた。
    私が見ていなかっただけで、周囲の人たちは色々と見ていてくれたのだろう。

    そこからは大変だった。
    少ない貯金で再び画材道具を買いなおし、生活費のために昼夜問わず働いた。
    ブランクを取り戻すために、少ない時間を全て費やすように絵を描き続けた。

    あのレースの後、ハルウララのトレーナーにお願いをした。

    「いつか私がもう一度胸を張れるくらい頑張れたら…また会ってもらえますか?」

    彼は何かを言いたげだったが、最後は納得してくれた。

  • 51二次元好きの匿名さん22/08/09(火) 00:22:25

    結論から言うと、私は画家にはなれなかった。
    だけどあのレースから3年、大きな賞を受賞することが出来た。
    しかしその時賞に応募していた有名な画家の息子の特別賞にのみ注目がいき、あまり評価はされなかった。

    昔の私ならそこで腐っていただろう。
    だけど今のは私は違う、何より…そんな評価よりもあの二人に胸を張って会いに行けることが何よりの栄誉だった。

    久しぶりに会ったウララは3年の月日もあってか大きくなっていて、それでも中身は変わっていない。
    今は高知のレース場で広報の仕事をしているらしい。

    そして再開したその日の晩にハルウララのトレーナーからプロポーズを受けた。
    自分の過去のことを再度伝えながら何度か断ったが、「絶対に諦めません!」の言葉に負けてしまった。
    私はやはりこの二人には勝てないのだろう。

    数年後、彼との間に生まれた子供の世話をしながら、ふとテレビを見ると

    「名ウマ娘特集-ハルウララ編」

    そこには私にとっての”最強”のウマ娘の姿があった。

  • 52二次元好きの匿名さん22/08/09(火) 00:23:54

    以上!疲れた!
    色々調べながら書いたけど間違えてる部分もあると思うから見逃して。
    初めて尽くしで自分の語彙力がいかに足りないか思い知らされた。

  • 53二次元好きの匿名さん22/08/09(火) 00:25:59

    ブラボー・・・おおブラボー・・・!とてもすごい・・・すごい・・・こう、すごい・・・!!

  • 54二次元好きの匿名さん22/08/09(火) 10:53:36

    すげぇ助かる....

  • 55二次元好きの匿名さん22/08/09(火) 11:21:14

    最初の面白展開からこんなSS予想つかんよ…ありがとう…

  • 56二次元好きの匿名さん22/08/09(火) 11:27:57

    ネタスレかと思って開いたらss投下されてるししかも初めてらしいのにめちゃくちゃ良かった…

  • 57二次元好きの匿名さん22/08/09(火) 11:31:00

    これこそ”勇気を与えるウマ娘”だ…
    良いものが読めた…ありがとう

  • 58二次元好きの匿名さん22/08/09(火) 12:13:28

    >>53

    >>54

    >>55

    >>56

    >>57

    読んでくれてありがとう。

    最初は3、4行くらいでネタを出そうかと思ったんだけど、妄想で深堀してったらこうなった。

    展開的にくどくなるから削った部分もあるんだけど、最後の方が駆け足になってたかも。

  • 59二次元好きの匿名さん22/08/09(火) 18:42:24

    ウララちゃんの行動が色んな人を助けるの好き

  • 60122/08/09(火) 18:44:12

    概念だけ立てて放置してたら素晴らしいものが投下されてあった……
    大変感謝いたします

  • 61二次元好きの匿名さん22/08/09(火) 23:25:17

    最高すぎる……

オススメ

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