- 1二次元好きの匿名さん22/08/13(土) 13:14:44
- 2二次元好きの匿名さん22/08/13(土) 13:15:20
すぐに会話も途切れて、むずむずする空気に包まれます。今日の思い出とか、お話出来ることは沢山あるのに……どうしても喉の奥でつっかえてしまいます。理由は明白。
『クリークおねーちゃん、おにーさんとずっといっしょでなかよしさんー♪』
『おにーさん、クリークねーちゃんカノジョなのー?』
『へーすごーい!おとなー!』
違いますよと否定しても全然聞いてくれなくて、子供特有の勢いに押され、あの子たちの中ではそういうことになってしまいました。
私とトレーナーさんは、額面以上の関係ではありません。けれど、この3年間を経て、言い表せない程の深い絆で結ばれたのもまた事実です。
愛だ恋だなんて今更囃し立てられるなんて、そんなものよりもっと深く強い関係のはずです。
ただ、子供は純粋だから……あの子たちが言うのならば、本当にそう見えるのかも知れません。そして、私は確かに反論が出来ませんでした。じゃあどんな関係なの?と問われて、何も口に出せなかったんです。
……私の中の気持ちって、なんなのでしょう。いっぱい甘やかしてあげたい、その奥にある暖かい気持ち。 - 3二次元好きの匿名さん22/08/13(土) 13:15:51
考え出すと顔が熱くなってきます。今まで、トレーナーさんとどんな会話をしてきたっけ?それすらわからなくなってしまって。ほら、私がこんなだからトレーナーさんも少し頬を染めて、黙りしてしまっています。
このまま、何も話さず寮にたどり着いてしまうのでしょうか。これでは初めて出会った時どころか、それ以下の距離感になってしまいます。
トレーナーさんのことをこんなにいっぱい考えているのに、こんな近くにいるのに……あなたが、遠い。
明日も明後日もその先も……こんなふうになってしまうんでしょうか?
それは……なんだかとっても、辛いです。 - 4二次元好きの匿名さん22/08/13(土) 13:16:17
こつん、と。
私の手の甲を叩く感触がしました。隣を歩くトレーナーさんのものです。
「あっ……ご、ごめん!」
「!?い、いえいえ〜……」
……たまたま当たってしまっただけなのでしょうか?いえ、もしかしたらきっとトレーナーさんも、私と同じ思いなのかもしれません。
私は何もできずにいたのに……トレーナーさんは精一杯の勇気を振り絞って、ほんの少しだけですけど、距離を縮めてくれたんですね。
じわあっと……体中にぽかぽかしたものが溢れて広がっていきます。
トレーナーさんが私にくれたもの。これが一体何なのか、今はまだ分かりませんけど……。
私も、お返ししたいです。
でもでも!やっぱりとっても恥ずかしくなってしまって……いち、に、さん……心の中で数をかぞえて、勇気を振り絞ります。 - 5二次元好きの匿名さん22/08/13(土) 13:16:44
私の手を……震えを何とか抑えて、あなたへと届くように……。
「クリーク……?」
「……こうして、帰りませんか?」
手を繋ぐまではやっぱり勇気が出せなくて……小指だけ。小さな指1本分だけ、繋がります。
心臓は今にも張り裂けそうで……でもこんなにも嬉しいなんて、不思議です。いつもトレーナーさんを甘やかしてあげる時は、これ以上に触れ合っているのに。
「……そうだね、それがいい」
「はい……♪」
小指の繋がりはとっても脆くて、どちらかがペースを乱せば、するりと解けてしまうでしょう。
ゆっくりゆっくり……少しでも長くこの時間の中にいたくて、歩みを進めて行きます。
この指先だけは、絶対離さないで━━ - 6二次元好きの匿名さん22/08/13(土) 13:20:56
普通の女の子としてはウブもいいところなクリークさんはありまぁす!
普段はちゃんこしてます
ボーノのSS少なすぎだろfinal?|あにまん掲示板今日は祝日ということで、ヒシアケボノと共に夏の山中へ涼を取りに行こうとしていたのだが……。「雨だねえ」「雨だな」どうやら台風が近づいているらしく、あいにくの空模様だった。これでは出かけられない……残念…bbs.animanch.com - 7二次元好きの匿名さん22/08/13(土) 13:21:05
たまらん 確かな絆があるのに恋に躊躇う女の子からしか取れない栄養素がある
- 8二次元好きの匿名さん22/08/13(土) 13:56:09
良き