【SS】増えるゴルシ

  • 1二次元好きの匿名さん22/08/18(木) 21:32:56

     ゴールドシップ増殖の報を受け、事態を重く見たシンボリルドルフは生徒会を筆頭に緊急対策チームを結成した。
     トレセン学園を歩いてみれば、どこにでもゴールドシップがいる。あちらにゴルシ、こちらにゴルシ、そこらにゴルシ。ゴルシの横にはゴルシがおり、そのまた横にもゴルシがいて、時には上、下、前、後ろ、過去、現在、未来。おおよそあらゆる方向にゴルシがいたこともある。その存在は有機物に限った話ではなく、ゴール板やパソコンのテンキーがゴルシであることさえあった。その数はオリジナルを除いて564人にのぼる。
     当人に反省の色はなく、「さすがにここまで増えるわけねーだろ!」という発言を信じるならば、「トレセン学園を未曾有の大混乱に陥れたことに対する反省が見られないことこそ、ゴールドシップが任意に事態を引き起こしたわけではないことの証左」というコトコトコトと煮込んだ良心的な主張があり、対策チームとしてはこれを受け入れた。結果として、この判断は正しかったことになる。
     アグネスタキオン率いる研究班が調査を進めたところ、増殖の原因はゴルシの右脚に巻きついたわかめであるとされた。対策チームはこれを特定、捕獲しオグリキャップの夕飯の材料とすることで事態の収束を試みる。「今日の味噌汁は格別だな。特にこのわかめ……いつもより歯ごたえがあって瑞々しい。汁物の具とは思えないほどの満足感がある」とは我らがアイドルの頼もしいコメントだ。この夜を境にゴルシの増殖は停止、事態は増えたゴルシ(わかめ)たちの処遇について検討する段階に移った。
    「君達の要望を聞かせてもらいたい」
     トレセンを代表してシンボリルドルフがわかめたちの前に立った。
    「……なでろ」
     適任者はメジロマックイーンのほかにない。全会一致で可決された議案に当初メジロマックイーンは困惑したものの、わかめたちがあまりに寂しげな眼差しを向けるので、慈悲心に満ちた微笑みを浮かべると564人の頭を順に撫でていった。わかめたちはあるべき姿に戻り、残された大量のわかめはスペシャルウィークの協力もあって無事余さず天寿を全うすることになる。
     かくしてゴールドシップ増殖事件は終わりを迎えた。

     遠征から帰ってきたメジロマックイーンは、事の顛末を聞いて、ひどく動揺した。

  • 2二次元好きの匿名さん22/08/18(木) 21:35:06

    何?意味が分かると怖い話?

  • 3二次元好きの匿名さん22/08/18(木) 21:37:44

    あれ?マックイーン途中にいるのに遠征から帰ってきてる…?

  • 4二次元好きの匿名さん22/08/18(木) 21:42:24

    増える際に極稀に謎の因子でマックイーン化しつつ増えてるとでも言うのか…?

  • 5二次元好きの匿名さん22/08/18(木) 22:05:18

    >>3

    増 え る マ ッ ク イ ー ン

  • 6二次元好きの匿名さん22/08/18(木) 23:15:08

    「貴方は誰ですの…」
    「貴方こそ…」
    「「私はメジロマックイーンですわ」」

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