- 1二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 07:42:07
- 2二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 07:43:12
刑期を終えた真島くんが遊びに来る回!?
- 3二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 07:43:34
- 4二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 07:44:31
- 5二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 07:44:46
ちさまじはマズイ!やつが来るぞ、逃げろ
- 6二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 07:47:17
- 7二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 07:49:11
他スレ持ってきて申し訳ないが
たきな→千束→真島→ミズキとかなってたら地獄 - 8二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 07:52:11
- 9二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 07:52:34
花の塔ってちさまじだったのか…
- 10二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 07:54:00
おいおい、、まじたきの修羅場になっちまうよ、、、
- 11二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 07:54:50
このレスは削除されています
- 12二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 07:55:19
真島さんは「女の子」相手には紳士になるイメージ。
まあ、千束は「化け物」扱いされてるのでどうなるか分からんけど - 13二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 07:55:47
恋愛かはともかく映画の趣味は合うみたいだからそこにジェラるたきなを見たくないといえば嘘になりますね
- 14二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 07:56:37
- 15二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 07:56:54
しきりに口にされるアサイラムなる謎の組織名
- 16二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 07:57:16
- 17二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 07:57:16
「このシーンがいいよね!!」
「そうそう!!ここは緊迫感があって〜」
「、、、、、」
「どったの?たきな」
「いえ」 - 18二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 07:57:18
- 19二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 07:59:06
「兵士」扱いじゃない……?真島さんがリコリスを女の子扱いするとしたら生きたまま無力化しないと、無理
- 20二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 12:42:13
- 21二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 12:45:19
真島の方が格上なんだよなあ
- 22二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 12:48:12
- 23二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 12:50:37
- 24二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 12:53:03
真島は「ガキに興味ねーよ。映画観てるだけだわ」とか言うけどたきなは「え!?なんでですか?千束はあんなに魅力的なのに!?」ってキレそう
- 25二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 12:54:48
面倒くさすぎて草
- 26二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 15:18:28
- 27二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 16:09:20
- 28二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 16:25:28
真島に会うときにおしゃれする千束はだいぶ脳が壊れる…
- 29二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 16:36:06
おしゃれを解するようになったたきなにフキさんもにっこりだわ
- 30二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 16:37:20
- 31二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 17:03:57
- 32二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 17:06:54
- 33二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 17:17:22
真島「馬鹿かおめぇ! 自分の足で赴いて見つけ出して帰って観るまでのワクワク感も楽しさの一つなんだよぉ!」
- 34二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 17:18:53
- 35二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 17:30:23
最近、たきなの様子がおかしい。
「たきなさぁ」
「…………」
「最近、反応悪くない?」
「…………別に」
いや、目に見えておかしい。
以前から、私の冗談やスキンシップをスルーされることはあったけど、ここ最近は明らかにそれとは違う反応だ。
明確に、敵意と、悪意を持って、無視されている。
返事をしたと思っても、こっち見ないし。一言しか返してこないし。理由は、まあ分かっている。
「……だから真島のことはさぁ」
「……………っ!」
どすどすどす、と分かりやすい反応をしながら控え室に下がっていく。顔が見えなくなる前に、まるで唾でも吐き捨てるかのような目で一瞥して、そのまま壁の向こうへとたきなは消えていった。名前を出しただけでこれかぁ。
「お子さまめ」
ここ最近、私のセーフハウスに真島が顔を出している。
なにも命の取り合いをしているわけではない。……最初は撃たれたけど。あいつが一方的に訳のわからないことを喋ってきたり、勝手に映画を見たり、そんなことをしているだけだ。
私はといえば、真島の話に相づちを打ったり、映画を一緒に見たり、コーヒーを出してやっている。
……こうして考えてみると、結構友達感覚だな。そんなこんなで、セーフハウスは元のまま、時おり訪れる異質な来訪者を迎えているのが今の生活だ。
そして先日、そんな生活を「何か隠し事をしているんじゃないですか」とたきなに詰め寄られて白状した。
話を聞いた直後のたきなは、水族館の水槽のように顔面全体を真っ青にし、それからマグマみたいにぐつぐつ赤くなって激怒した。あの表情の変わり様は、正直見ていて面白かったのだが、あんなに怒られるのは二度とごめんだ。
たきなはすぐに銃を持って乗り込もうとしたのだが、私が大丈夫だからと止めた結果、たきなと今のような関係になってしまった。
とりつく島もないというか、なんというか。前はぞんざいに扱われていてもそこにトゲのようなものは感じなくて、とても心地よかったのだけど。
「…………なんか、イラっとくるなぁ」 - 36二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 17:30:35
あっ、と思った時には、控え室から着替えを終えて出てきたたきなとバッチリ目があってしまった……しまった……?
「……ふん」
「おつか、れー……」
これまた分かりやすく顔をぷいっとそらして、足を慣らしながらお店を出ていく。私の小さな挨拶も聞こえてはいないだろう。
一緒に着替えるのも気まずくて、こうしてタイミングをずらしているけど、どうしてかな。前はたきなと一緒にいるのがあんなに楽しくて嬉しかったのに。こんなに気を遣って行動するような間柄じゃなかったのに。なぁ相棒。
「あーあー……」
今日は平日で、明日は休日で。帰れば真島が勝手に私の部屋でくつろいでいる頃だろう。
今は全く気を遣わなくてもいい、あの極悪テロリストといる方が気楽に感じてしまう。リコリコの制服を脱いで私服に袖を通しながら、ふとそんなことを思う。
ペンダントを首にかけながら「あれ」と違和感を感じた。そういえば、私はどうして私服で来ているんだろう。
普通、いざって時のためにリコリスの制服でいるのが当たり前だったんだけど。記憶を辿ってみると、1つの答えに行き当たった。
「お前ら、その制服もっとチビの頃から着てっけど。飽きねーの?」
「いや、制服だし」
「窮屈だな。どうせ学校もねーのに。好きにオシャレでもすりゃいいのに」
…………マジか。私、あいつの影響を受けてた?
よりにもよってか。
「マジかぁ」
頭の中を言葉にして繰り返す。あんな男の言葉でねぇ。
ただ不思議と思ったほどの嫌悪感はない。出掛ける前に私服を選ぶ楽しみっていうのは、確かにある。
自分が選んだ服で、オシャレだねって褒められたら……やっぱり嬉しいと思う。
そんな風に家を出てくる時に考えていたことを思い出す。
「しかしだよ千束ちゃん、」
自分に語りかけるように名前を呼ぶ、がその後が続かない。
「…………」
結局、店を出て帰路についても、続きの言葉は出てこなかった。何を言おうとしたのか、なぜ言えなかったのか。
自分でも答えはわからないまま、男の待つ……待ってるのかな。家へと足を運ぶ。
足取りは、軽い。 - 37二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 17:31:27
SSかいてみる
- 38二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 17:36:31
ちさたき派だけどこれはいいSSですね…
- 39二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 17:37:54
- 40二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 18:01:08
NTRやんけ〜!!
- 41二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 18:04:23
- 42二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 18:29:27
「来客というかなんというか」
イライラする。
「たきなはきっと知らない人だよ」
ふざけている。
「……真島、です」
馬鹿げている。
「どう、似合う?」
聞いてくる。
本当に、おかしくなっている。
なんで? どうして? どうなって?
どこからおかしくなったのだろう。わからない。なにも。
何日も千束とまともに口も聞いていない。
今日も閉店後、お店の片付けもろくにしないまま、飛び出すようにして帰ってきた。扉を開けて玄関に座り込んで、どれだけ経っただろう。
10分とも1時間とも判断がつかない。スマホ持って確認する気力もない。
もう少ししたら体が勝手に動いて、覚えている日々の活動を勝手にこなしてくれるだろう。食事も洗濯もお風呂も歯磨きも。
ここ数週間の私には、それらの活動を行った記憶がない。でも朝目が覚めた時には、家の中でそれら活動が行われた記録が残っている。
だからきっと体が勝手に動いてくれているのだろう。体から不快な臭いもしてこないし。
「……………………ちさ、と」
そういえばと、何日も呼んでいなかった名前を呟いてみた。
つっかえた名前はざらざらとした質感をもって、形になることなく口の端から零れていった。
こんな響きだったかな。なにか違うかな。あの子の名前はもっと、スルスルと当たり前のように何度も呼べていたのに。
「オシャレでしょー」
屈託のない笑顔。あの日、あんなことを聞いていなければ。あんな話をしていなければ。私の言うことを聞いてくれていれば。きっとその笑顔に私も笑顔で応えられたのに。 - 43二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 18:29:42
「真島、です」
あの言葉と、そらされた千束の表情が、ずっと焼き付いて離れない。
裏切られた。真っ先に浮かんだのは、そんな気持ち。
それから千束のことを心配して、真島がいるなら、今度こそ捕まえようって乗り込もうとして、千束に止められた。
なんで、なぜあんな奴を庇うんですか。
そんな言葉も出せないまま、私を止める腕を振り払って、千束の家までいって。
結局、私はあの男を捕まえられなかった。同じ轍は踏まないと構えていたはずなのに、軽々といなされて逃げられた。
追ってきた千束に心配されて、その腕も振り払って、一人で帰ってきて、情けなくて。
その翌朝、千束はまた私服で出勤してきた。オシャレでしょ、似合うでしょ、なんて満面の笑みを浮かべながら。
頭が真っ白になった。その言葉の意味することが、どういうことか。
そんなありえないことを言う千束が、腹立たしくて、くだらなくて。
「もう昨日のことも忘れたんですか、千束は私のことは何とも思ってないんですね」
えっ、と固まる千束の表情を見たのを最後に、もう千束とはろくに会話もしていない。私に向けて笑った顔も、見ていない。
当然か。私が顔を背けているのだから。もしかしたら何度か話しかけてくれていた中で、笑顔で話しかけてくれていたのかもしれない。
でも、私は千束の顔を見ていなかったから。
だってその笑顔は。
その笑顔で語る言葉の向こうには。
私は。
ああ、本当にどうしてこうなったのだろう。
「…………ち……ちさ、…………」
もう一度名前を呼ぼうと試みる。
先程よりも、強くハッキリと声を出そうと。
「………………ち…………さ………………ち…………」
だが、出ない。声が、息が出てこない。
次第に口も開かなくなるほど全身から力が抜けて、壁に背中を預けて座ることすらままならなくなっていく。
ずるずると玄関に倒れこみ、見上げる天井が次第にぐにゃりと歪んで滲む。
「……………………」
結局、名前を呼ぶことさえできないまま目を閉じた。
次に気がついた時には、また明日になっているはずだ。
この悪い夢が終わっていればいいな。そう願って。 - 44二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 18:35:36
いいなぁ、精神的に寝とられる感じがたまらん
- 45二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 19:34:44
こういうの大好き
- 46二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 19:56:49
「……………おはよ」
また変わらない格好。
「……………………」
また、変わらない朝。
「……………ねぇたきな」
また……変わらない千束。
「話を……」
変わってしまった、大切な人。
「……………………」
私は今日も、その言葉に背を向けて、にこやかな笑顔を作る。背後から聞こえる大きな溜め息も、舌打ちも、聞こえないフリをして。
「おはようございます、店長」
何がいけなかったのか。
「そりゃあこんな風にしてることだろ」
それもそうか。普通に考えればわかる。
「お前がおかしいんだよ。俺と同じだ」
一緒にすんな、とだけ返す。
こいつと過ごす時間の中で、何度も繰り返されたやり取り。
何度も見た、同じ映画の、同じ場面。
「あんたが二度とこなけりゃ解決する話なんだけど」
「そりゃ無理だ。お前がここにいる限りは遊びにくるぜ」
確かにそうだ。居場所が完全にバレてるのに、隠れ家を変えない方がどうかしているのか。
「殺せるもんならぶっ殺してやるけどなぁリコリス」
「……やってみろよ」
「そん時にな」
こんなやり取りも、今の私の日常だった。 - 47二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 19:57:08
家に帰ると案の定、鍵が開いていた。
勝手に人の家に入るなら、せめて戸締まりしておけよ、と悪態をつきながらセーフハウスへと足をおろす。
リビングでは真島が部屋の電気もつけずに、床に寝転がって勝手に映画を見ていた。派手なアクションのやつだ。それ好きだから、見るなら私も最初から見たかった。
「おーう邪魔してるぜ電波塔」
人を名前で呼ばないことに若干の苛立ちを覚えながらも、荷物をおろし、コーヒーを入れてテーブルに置いてやる。砂糖は勝手に入れろと容器ごと。部屋の電気はつけなかった。テレビの明かりで事足りたし、なんとなく、そんな気分じゃなかった。
はて、私はなぜこの男にこんな行動を許しているのか。
殺されないって余裕? それとも映画の趣味が合うから?
……いやいや、おかしいおかしい。情報収集が目的だったはずだ。
それがいつの間にかこんな日常が当たり前になりつつある。
ソファに腰掛け、テーブルの上に置かれた真島の銃に目をやる。私と真島、共に銃からの距離は同じぐらい。
でも腕の長さでは不利かな。
でも先に動けば取れるな。
「このシーンのよぉ、撮影方法って知ってるか?」
「合成でしょ」
「合成前の撮影現場とか」
「あー、あの緑のね」
「そうそう、なんもねーのよ。こんな背景とか」
「わーかる。すごいよね、本当にそこに道があるみたいに動いてて」
「俺らなら合成の必要もねぇけどな」
「カメラどうすんのよ」
「そりゃそうか」
結局、銃からは目を離す。なんでかなー。ぼんやりした意識で考える。情でも移ったか。こういうのを……ス、ス……フォーム?……何とか症候群って言うんだっけ。たきなならわかるんだろうなー。少し眠い頭が一人の存在を思い起こさせる。
たきな。
最近たきなの顔も上手く思い出せない。可愛くて綺麗で、あんなに大好きな顔だったのに。 - 48二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 19:57:38
「……寂しいな」
「は?」
口に出ていたらしい。
「なんでもない、寝言」
「いや、寝てたら殺してるっつの」
こいつが寝ている獲物を見逃すはずもないか。
どんな理屈か知らないけど、こいつも常人より観察力が優れている。その秘密が暴けなければ、正面切って戦うことも危険だと判断してリスクを承知で家に上げているのだが、まだトリックは掴めていない。そんなこんなの内に、こんな日々が日常化してしまった。
「で?」
「はぁ?」
「何が寂しいんだよ」
「なんであんたに教えなきゃなんないのよ」
こいつはテロリストだ。大量殺戮犯だ。私の家に踏み入れさせても、心にまで踏み入らせてやる義理はない。
「お前の相棒のことか?」
「…………違う」
「図星だな」
こいつの観察力とは関係なく、今のは私が迂闊な反応だった。
心底面倒くさいことをアピールするために分かりやすく、はぁぁぁぁ~と深く長い溜め息をついてやった。
そして事情を説明した結果が、私がおかしい、という話だ。
「普通隠れ家バレたら逃げるだろ」
「で、私はこうして元気ですけどぉ?」
「ははっ、ちげぇねぇ」
元気にゃ見えねぇがな、と付け足される。
そうかー。まあそうだよね。
なんか相談に乗ってほしそうな女子、みたいな。思い返せばそんな挙動をしていたと思う。そりゃあ元気には見えないか。
「言葉が足りねぇよな」
「あぁん?」
「お前のだよ。行動に言葉が足りてねぇ」
「…………」
バランスってやつか。この数週間でこいつに関して分かったことは、異常に、偏執的なまでにバランスというものに拘っていることだ。 - 49二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 19:59:42
「相棒だからって甘えてんじゃねえか」
「…………むっ」
「表に出さなきゃ、世の中わかんねぇことは山ほどあるぜ。お前らリコリスみてぇにな」
なるほど、こいつ、まさか。
「本気で相談に乗ってるねぇ。聞いてないんだけど」
「俺の方が大人だからな。素直じゃねえガキといいバランスだろ」
またバランス。なんなんだ。顔を上げて明かりに目を向けると、映画がクライマックスシーンに差し掛かっていた。ビルの窓から飛び降りて、大爆発するシーンだ。
「ぼかぁーん!」
真島が突然、口で効果音を鳴らす。
「俺がその気なら、家ごとお前をぶっ飛ばしてやれるぜ?」
「あんたも一緒に?」
「アホか、お前が一人の時に決まってんだろ」
ああ、相棒と一緒の時もいいか? なんて脅しをかけてくる。
確かに留守に爆弾仕掛けられてたらヤバイか。でもそれをわざわざ言うってことは。そんな気はないってこと? 余裕か?と聞く。
「面白くねえからな。こっちも観察させてもらってるってのに。そりゃバランスが取れてねえだろ?」
またまたバランス。こいつはバランスとやらに拘るために、自分の有利な条件さえも捨てているのか。本当に分からない奴。
「相棒はもう来ないよ」
「どうだろうな、お前次第だろ」
スタッフロールが始まると、真島は立ち上がって玄関へと向かう。
「最後まで見てかないの?」
「あー時間がな、ウチの相棒?……みたいのに任せた仕事が終わったか確認しねえとだからな」
「あっそ」
がちゃり、と音を立てて真島が部屋から出ていく。今度こそ本当に一人。騒がしい男がいなくなり、テレビの音以外は何も聞こえなくなる。スマホの画面を確かめる。着信はない。
「電話もかけてこないのかよ……」
ソファの上で、膝を抱えてうずくまる。
「3コールって……なんだよ……」
暗い部屋の中、真島が言っていた言葉を頭の中で反芻する。
表に出さなきゃ伝わらない。何を伝えたらいいんだろう。
「たきな」
暗い部屋には、テレビ画面の音だけが響いていた。 - 50二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 20:06:14
う あ あ あ
なんか凄いのが上がってる - 51二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 20:13:59
たきなと不仲になることで加速するまじちさ
- 52二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 20:16:40
- 53二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 20:19:11
俺は完全にちさたき派だがほかのスレでは見られないガチ喧嘩ちさたきからしか得られない栄養素がある(断言)
- 54二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 21:32:03
「だから大丈夫だって!今までもずっと無事だったじゃん!」
「それは今日も無事である保障にはなりません!」
「たきなのわからず屋!!」
「それはこっちのセリフです!もう好きにしてください!!」
ああ、まただ。たきなは私のことを心配してくれてるのに。真島と映画について語り合える時間をどこか心地よく思ってしまってるのだろう。だから、あの時間が無くなってしまうのが惜しい。だから、たきながあの時間を妨げようとするのを鬱陶しく思ってしまう。たきなとの時間も真島との時間も欲しいと思ってしまう私はきっと欲張りだ。この時間もいつまでも続かないだろう。いつかどちらかを選ばないといけない、その時、私はどちらを選ぶのだろうかどこか他人事に自分の胸聞いてみるのだった - 55二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 21:47:20
「もう好きにしてください!!」
ああ、好きにさせていいわけないのに。もう二度と会えなくなるかもしれないのに。自分の心配を汲み取ってくれない千束にイラついてしまう。今日も遠ざかってく千束を止められないのはプライドだろうか、いや、違う、千束が真島との時間を楽しんでると分かってるからだ。私にはきっとあんな風に映画を語り合うことは出来ない。千束が楽しく過ごしてくれるならそれでいいのだ。明日もまた笑顔で生きていてくれるならそれでいいのだ。その隣には私が居たいなんて、、、欲張りすぎだ、
「また明日、千束」
どこにも届かない自己満足のための言葉が今日も宙を舞う - 56二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 21:48:57
- 57二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 21:54:29
「なぁ、タバコいいか?」
「あ?」
言うが早いか彼は煙草に火をつける。
「ちょ、ちょいちょいちょい…良いって言ってないよね?」
「なんだよケチくせぇなァ」
ケチ臭いとはなんだ。そもそもうちには灰皿などないのに。
ほぅ、と彼の吐いた紫煙が無駄に広い部屋に広がる。
「けほっけほっ、くっさ…」
わざとらしく咳き込んでみる。
「なんだよこのくらいで…お子ちゃまだな」
「むっ、コーヒーに大量に砂糖入れないと飲めないお子ちゃま舌の人に言われたくないですよーだ」
「ははっ、ちげぇねェ」
「…そういえばコーヒーはダメなのにタバコはいいの?」
どちらも苦手もののはずだ。少なくとも千束の認識はそういうものだ。
そういった千束の意図を彼は汲み取る。
「これは甘いやつだ」 - 58二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 21:54:50
言われてみればチョコレートの香りがする。
どんな味なんだろう?甘いものに目がない千束は彼の吸うタバコに興味を示した。
「ねね、1本ちょーだい」
「あ?お子ちゃまにはまだはえーよ」
「お子ちゃまじゃねーし!」
千束は同年代の女の子と比べ発育の良い胸を張る。ふはっ、と何故か彼は吹き出した。
「まぁいいけどよ…ほれ」
彼は胸ポケットから煙草を1本取り出し咥えさせてくれる。
唇を舐めると確かに甘い。
「へぇ、こういうのもあるんだね」
煙草を吸うと煙が口を喉を肺を甘い香りが侵食する。
「けほっけほっ…やっぱり苦い…」
翌日、たきなに千束から煙草の匂いがすると言われた。そんなに臭かったかな? - 59二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 21:59:54
「なぁたきな」
「なんですか」
「お前たち最近、会話してるか?」
「……私と……誰が?」
「千束」
下から覗いてくる小さな顔が、グサリと、まっすぐ私の胸を真ん中を刺してくる。
「えぇ、必要な分は」
「嘘つけ」
「お客様が来たので」
おい、と呼び止めるクルミの声を無視して店のフロアに出る。
平日の朝のこの時間、まだまばらな客足で、手が足りなくなることはまずない。
それでも私が対応に出たのは、クルミの切り出した話に、これ以上深入りされたくなかったからだ。
もうここで働くようになって数ヵ月、とっくに作り慣れた笑顔で表面を固めて仮面を作る。その下にある自分の感情はおくびにも出さないよう。
笑顔を作る。喫茶リコリコに来る前までの私には絶対にできなかっただろう技術。やってみれば簡単なもので、ただ顔の筋肉に力を入れるだけのことだった。こういう理屈でわかることは簡単でいい。合理的に対処できるから。
問題は、理屈ではないところ。
私が笑顔の作り方を知ったきっかけ。私に笑顔を教えてくれた人。
今は2階の席に座った客に対応している姿が、視界の端にちらりと見えてすぐに目を横に流して視界からその鮮やかな赤を消す。
「お好きな席へどうぞ」
我ながら見事なほど朗らかな調子で、二人連れの女性客に対応する。
見たことのない顔で、最近のネットの評判を見て来たのだろう、メニューを開くこともなく「これください」とスマホの画面を指差して注文してきた。
朝から"あの"スイーツは重いのではないかな、色々と。そんなことを考えながら厨房へと受けた注文を流す。
とんとんとん、と階段を降りてくる音が聞こえてくる。千束が対応を終えたのだろう。
この数日間、私も千束も変わらないままだった。
クルミにも指摘されたように、いい加減周囲も無視できなくなっているのだろう。
背後を通る気配に振り向くつもりもなく、にこやかに目の前の客と談笑をする。笑わない、笑えない心を覆いながら。
まるで心だけが、千束と出会う前に戻ったみたいに、笑い方なんて忘れてしまったみたいだ。今の笑っている顔なんて、笑っているように見せているだけで、ただ筋肉の動きをコントロールしているだけにすぎない。楽しいことも、嬉しいことも、何もない。
- 60二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 22:00:40
ただ一人でじっとして、生活のルーティーンを繰り返して、その日が過ぎ去るのを待っている。
前はそれでよかった。周りに誰もいなくて、でもそれが当たり前で、一人が気楽で、孤独なんて知らなかった。ただ独りでいることが孤独だなんて思わなかった。
今はどうだろう。私の周りには誰がいるのだろう。
思えばこの喫茶リコリコで出来た人との繋がりも、元を辿れば一人に行き着く。
千束。
私の繋がりは千束が起点になっている。千束一人が大きな木の幹で、そこから何本も枝分かれするように色々な人との繋がりが生えている。
その枝の太さに大小様々な違いはあっても、結局は幹から繋がっている枝でしかない。
真ん中の幹が無くなってしまえば、枝は全て地面に落ちる。私の中で人との繋がりは、千束を失えばそれだけ希薄なものになってしまう。
今私の周りにいる人たちは、本当は千束の周りにいて、私も千束から繋がっている枝の中の一本でしかなかった。
千束からしてみれば、その無数の枝の中から一本なくなったって、なにも変わらない。私がいなくなっても、変わらない。いても、いなくても。
「本当に、馬鹿馬鹿しい」
- 61二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 22:01:07
休憩室で一人、呟く。
休憩なんて言っても、ただ座って、何もすることなく、空っぽのテーブルの上を眺めているだけ。
何もないまっさらで起伏のない板の上。今の私の心みたいだ。何も引っ掛かることもなく、何かに彩られていることもない。
昔からこんなだったかな。心なんて不合理なもの、あまり意識していなかったから今と比較はできないかもしれない。でも、もっと何かあったと思う。少なくとも、指令に認められたい、とかもっと実績を上げて評価されたい、とか。
そんな些細な価値観をのせたテーブルの上を全て……そう全て取っ払らわれて、全く別の新しいテーブルの上に次から次に頼んでもいない料理を乗せられていくように、千束は私の心を変えていった。
今はもう、そのテーブルの上には何もない。全部、私が、引っくり返して捨てた。そしてテーブルだけが残った。向かいに座ろうとする千束から顔を背けるだけのための、私の中の最後の千束。
顔を上げて時計を確認すると、いつの間にか休憩終了時間が目前に迫っていた。考え事のせいか、鉛のように重くなっていた体を無理矢理立ち上がらせ、店舗に出る。
入れ替わりに休憩に入る千束への合図に、声はかけずにその視界に入るよう体を動かす。
「休憩入りまーす」
「…………」
お互いに、お疲れさまもよろしくもない。
すれ違うだけの関係。
千束の姿が見えなくなったのを確認して、私はまた仮面を被る。
「いらっしゃいませ、こちらのお席にどうぞ」
あぁ、嗚呼……どうして私は千束と出会ってしまったんだろう。沢山の喜びを知ってしまったんだろう。なんで千束は私に、あんなに優しく笑ってくれたんだろう。知らなければ、何も分からない頃の私のままでいれたら、こんなに苦しむことなんてなかっただろうに。私は戻りたい。あの頃に。孤独さえ知らなかった私に。
- 62二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 22:04:15
あああ、エンディング回収されたあああああ
- 63二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 22:08:40
いつの間にかss書きが大量発生してて驚いてるんだよね
もっと流行って♡ - 64二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 22:10:48
文豪が多い
- 65二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 22:51:58
なんか意外と三人でアラン機関なりの共通の敵を倒して、国外逃亡エンドとかもありえそうだな
千束を挟んでたきなと真島で三人漫才やりながら
この手の敵はPSYCHO-PASSの槙島っていう前例がいるし方向性を変えてさ - 66二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 22:55:41
- 67二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 23:01:03
ああ、永遠に真島さんの顔を心に刻んで虚ろになるのもいいぞ
- 68二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 23:06:19
またいつもと……変わり果てた「いつも」と、同じように仕事を終える。
レジを締めて真っ先に更衣室へ。
誰もいない更衣室で手早くお店の制服から学生の制服へ。
偽りの学生服へ足を通した時、ふと目に入った"それ"に手が止まる。それは自分の下半身。足の付け根。股間部。もっと具体的に言うなら、パンツ。
パンツ。
そう、下着のパンツ。
その柄を見て、数ヵ月前の記憶がフラッシュバックする。
「なにこれ……」
「男物じゃん!」
「パ・ン・ツ!買いにいくの!」
千束に半ば無理矢理に連れられて、私服や下着を買いにいったあの日のこと。
まだあれから半年も経っていないのに、ずっと昔のことのように思えてしまう。色褪せかかった記憶。けれど、今の自分には、その褪せた色さえも鮮やかに思えて、それを意識した途端、ぐつっと喉に痛みがつかえる。
この数日はもう流すことさえなかった涙が、堰を切ったようにぼろぼろ溢れ出す。
止めようと拭っても、上を向いても、喉を焼く息苦しさも、涙も、一向に止まる気配はない。
あまり時間がかかると、後に待っている千束が不審に思って入ってくるかもしれない。
えぐえぐと、意識とは裏腹に抑えられない声と涙を無視して、制服に袖を通す。何日も何週間も、ここまで声を上げて泣いたことなんてない。
いや、人生で一度だって無かったかもしれない。記憶にないほど小さな頃は、分からないけど。少なくとも、私の記憶にはこんなに泣いた記憶はない。
- 69二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 23:06:38
まさか自分のパンツを見て号泣することになるなんて、ただの一度だって考えたことすらなかった。
なんとか着替えを終えたが、やはり涙が止まる様子はない。喉もぎりぎりと痛むし、胸がぎゅうぎゅうに締め付けられているし、お腹も力が入りっぱなしで痛いし踏んだり蹴ったりだ。
こんな状態で更衣室から出て、千束に気づかれないのは無理だ。また店の中で待っているなら、必ずすれ違う。
いや……千束に泣いているところを見られたからなんだというんだろう。どうせ千束は、他に優先することがある。私を目に止めることはあっても、きっと帰る方を優先するだろう。だって私たちはもう……。
そう思ったら、余計に涙が溢れてきて、鼻水まで垂れてきた。実にみっともない顔をしているだろうことは明白だ。でも、きっと、もう、千束には関係ない。
私は、千束にとって、ただの枝なんだ。
「ぅうう゛う゛ぅ゛ぅ…………!」
「うおおぉうぇ!? た、たきな!? ちょちょちょい……!」
更衣室の扉……引戸だった、ものを蹴飛ばして勢いよく飛び出し、店の外まで一気に駆け抜ける。途中で聞こえた声も振りきって。呻き声を上げながら夜道を走る姿は、人が見れば妖怪にも見えるかもしれない。でも、今はそんなことは全く気にならなかった。
「う゛あ゛ぁぁぁ゛ぁ゛ぁん………!」
夜空に顔を向け、言葉にならない叫びを上げる。どこに向かって走っているのかもわからないまま、ただひたすらに走る。真っ直ぐに、道が見える限り。どうして走っているのかも忘れて。
「馬鹿あ゛ぁ゛ぁぁぁぁ……」
誰に向けた言葉かも分からないまま。
- 70二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 23:20:08
何の気なしに開いたスレで文豪に訪れられると睡眠時間がゴミになるんだけど?(ありがとう)
- 71二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 23:23:28
良スレやんけ
- 72二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 23:27:05
流れ変わったな?
- 73二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 23:27:25
苦しい…けどいいっすね…
- 74二次元好きの匿名さん22/08/23(火) 23:28:24
個人的に好きシチュは引き金を引く瞬間に真島との歪だけど何気ない日常が一瞬よぎるが躊躇せずに引き金を引いて彼の頭を撃ち抜く千束
全てが終わった後に人を殺した、誰かの時間を奪ったって事を実感して「……最悪」って小さく呟いて家に変える千束
気分を持ち直す為に映画を見るけど、真島と語り合った記憶が浮かび、ふと「もし違う形で出会えたなら、友達になれたのかな」って思ってしまいまた気分が悪くなる千束
たきなとの仲も今まで通り持ち直し、再びたきながセーフハウスに訪れるんだけど映画のコレクションがなくなっており、そのことを尋ねると「あ…あ〜〜あれね?全部売っちゃった!」っと言い、買いたいゲームが思いの外高くその為のお金が欲しくて、と誤魔化す千束
そして新しいマグカップでコーヒーを出してくれるんだけど、自分のやつに砂糖を無意識にドサドサ入れる千束が見たいから誰かお願いします
- 75二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 00:17:01
ビビった。超ビビった。
いつもみたいに、たきなの着替えを待って畳でごろごろしていたら、突然店の奥から、ばごぉん、なんて音が聞こえて、怪物みたいな叫び声を上げた物体がものすごい勢いで店の外に飛び出していった。
それがたきなだとはすぐに分かったけど、すぐには分からなかった。
何言ってるんだろう……。
少しの間呆気にとられて呆然としていたが、ともかくこれはただ事ではないと思い、お店の制服は脱ぎ捨て、動きやすい服装、鞄の中に入れておいたリコリスの学生服へと素早く着替えて、追って店を飛び出した。
たきなもリコリスのセカンドだ。私の方が足は速いが、どっちに走っていったのかも、着替えなんて挟んでから追いかけたんじゃ、とっくに分からなくなっていた。
「普通に考えたらたきなん家の方向だけど~……」
あれはどう見ても"普通"じゃないよなぁ。
飛び出していった時みたいに、叫びながら走っているのなら、少しは見つけやすいかもしれないし、できれば叫んでてほしい。不審極まりないけど叫び続けていてほしい。
しばらく走った時点で、少し冷静になった頭がようやくのように思い出す。
クルミがリコリコにいる。クルミに頼んで監視カメラやドローンで空から探してもらえばいい。すぐさまポケットを探ってスマホを取り出す。……スマホを取り出す。…………ポケットからスマホを……。……………………。
脱ぎ捨てたリコリコ制服を思い出す。
「あっちに入れっぱなしじゃん!」
慌てていたのでさっぱり気がつかなかった。どうしてこの大事な時に限ってこうなんだ私。
たきなが凄い音出して飛び出していったし、ワンチャン気づいたクルミが探してくれないかな。駄目だ、私のスマホがないから結局連絡とれない。たきなもあの様子じゃスマホなんて見ないだろうし。せめてクルミが見つけて無事を確認してくれていれば、それだけでもいいんだけど。
- 76二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 00:17:39
「どこいったんだ~……」
困った。正直、たきながこんな時にいきそうな場所なんて、全然心当たりがない。そもそも、どうしてあんな状態なのかもわからない。
立ち止まっても向こうから走ってくる保証もないし、当てもなく走り回って探すしかない。この街中を……あの叫び声も聞こえないほど遠くにいるのに。こちとら体力には自信があるので構わないが……。
「見つけたら……どうしよ……」
足を動かしながら、最近の私たちの関係を振り返る。そうだ、見つけたところで、たきなは私と口を利いてくれるだろうか。そもそも飛び出していったのは、私から離れて……逃げていくためなんじゃないだろうか。だとしたら追いかけても、それはたきなにとっては、逆に迷惑な、嫌なことなんじゃないだろうか。
私はたきなに避けられている。そんな事実が、嫌な考えを浮かばせる。
それでも足は止めない。ただ、放っておけないって、そう思うから。
そういえば、たきなと出会ってから少しした時も、そんな風に思ったことあったっけ。
DAの身体測定の時。あの時たきなは、楠木さんやフキやサクラに酷いことを言われて、すごく落ち込んで、それで私はたきなに……たきなに……。
あぁ、そうだ。私、たきなに会えて嬉しかったんだ。
最初は私と同じだって思った。指令にばっかり縛られないで、誰かのために、自分の意思で動くリコリス。私以外にも、そんな子がいたんだって。嬉しかった。
でもたきなはDAに戻りたいって考えてて、少しショックだったなぁ。結局、戻れなかったわけだけど。
- 77二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 00:18:02
でも、そのおかげでたきなといっぱい色んなところにいけた。色んなことをした。買い物も、水族館も、花火とか、同棲とか。めっちゃ楽しかったなぁ。今は、どうしてこうなっちゃったんだろ……いや、それはもう話したな。私がおかしかったんだ。バカやったな……私。
たきなにちゃんと相談して、たきなの言うことも聞いておけばよかったんだ。私一人でなんでもなるなんて、そんなこと思ってなかったのに。
私の独りよがりで、たきなと全然バランスとれてなかった。くっそ。まさか、あんな男のアドバイスに気づかされるなんて。ちくしょう。元々はあいつのせいなのに。
「たきなぁ~……どこだよぉ……ぶへっ」
休みなく走り続けてどれだけの時間が経ったのだろう。時計を見ると、針はもう大分遅い時間を指している。店を飛び出したのは閉店後だから……3時間は全力で走ったのか。なるほど、息もあがる。
一度足を止めて、ふうーと大きく息を吐きながら夜の闇を見上げる。そこには、ただ真っ暗闇が広がっているだけで、機械の羽ばたく音も、光る目もない。
クルミは更衣室周りの惨状に気づいたかな。気づいても片付けはしてくれないだろうな。
「……うっし」
膝を叩いて気合いを入れ直す。
これでたきなは家に帰ってたなんていったら、私はとんでもない大マヌケだし一度寄ってみた方がいいかな。でもせっかくなら、朝の出勤時間までは走り回って探してやろうか。本当に帰ってたら、心配させやがってと怒鳴ってやる。朝まで探し回ったと文句を言ってやる。それならさすがに無視もできないだろ。
街頭の当たらない暗い闇の向こうに、たきなの姿があるかもしれないと信じてまた走り出す。
どこにいても駆けつけてやる。
- 78二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 06:13:43
たきなも初めての感情を知ってしまったな
- 79二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 07:48:24
「……み、……みづけ…………だぁ…………」
「……………………」
汗だくの千束が、目の前でバタン音を立てながら仰向けに倒れた。
「なんで……こんな、とこ…………いん、の…………」
「……………………」
気づけば私は、千束のセーフハウスがある建物の前で座り込んでいた。ごみ捨て場の、ごみの中で、埋もれるように。ごみと同じように。
自分でもいつからここにいたのか、どんな道筋を辿ってここに着いたのか、さっぱりわからない。馬鹿みたいに流していた涙も、鼻水も、今はすっかり落ち着いて「ずずっ」はいなかったが、飛び出した時よりはずいぶん大人しくなっていた。
「朝まで…………探そうと、思っ、てぇ…………でも、やっぱ…………限界で…………帰ってきた、らさぁ…………」
「………………………」
「ふ、…………ふざけん、なよぉ…………」
息も絶え絶えな千束の言葉を、黙って聞く。
「まあ……いいけどさぁ……」
もう呼吸が整い始めた千束が立ち上がり、私に目を向ける。
街灯に照らされるその顔を、じっと見つめ返す。久しぶりに千束の顔をまともに見た気がする。汗で髪が額に張りつき、何度も拭ったのかメイクも落ちている。その表情から読み取れる感情は、誰がどう見ても、怒りの感情を読み取ることができるだろう。
「何してんの」
「…………別に」
短い質問に、短く返す。
「汚いよ」
「…………別に」
ごみ袋の山に埋もれていることを言っているのだろう。
「臭くなるでしょ」
「…………千束には関係ない」
「ある」
「ない」
だったらなんでこんな場所にいんの、という質問に、言葉がつまる。
- 80二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 07:49:34
ここは千束の家の前。こんなあからさまに座り込んでいれば、もう「見つけてください」と言っているようなものだ。自分が千束の家の前に立っていると気づいた時、千束に追いかけてきてほしかったのだと、見つけて欲しかったのだと気がついた。そんな甘えた自分に吐き気がして、嫌気が差して、でも散々走り回って叫び回って、立っているだけでも目眩がして、動く気力もなくて、せめて自分がこのごみ達と同じになれるように、この場所を選んで座り込んだんだ。
「…………家、入りなよ」
「…………いいです」
「入りなって」
「嫌です」
「いいから」
「嫌だ」
まるで駄々をこねる子供みたいに縮こまって、ここから動かない、と意思表示をする。
なんて情けないのだろう。気づいてほしい癖に、気にかけてほしい癖に、いざ声をかけられればこの有り様。あまりにも惨めだ。一度は止まったはずの涙がまた零れてくる。呆れた。あれだけ流したのに、まだ枯れてないなんて。
視界の隅では、相変わらず千束の足先が動かずにいる。
「…………はぁ~、めんどくさ……」
「そうですか、じゃあ放っておいて、」
千束の見放すような言葉に、ズキッと胸を刺されるような痛みを感じたが、とっさに買い言葉で返す……途中で突然体がぐんと引き上げられる。後ろ襟を掴まれて持ち上げられたのか、前襟が首に食い込んで、むせる。
「いいから来いっつの」
「ぐぇ……」
そのまま千束に引きずられて連れられていく。振りほどこうと抵抗するが、千束の手は信じられない力で握られていて、全くほどけなかった。そのまま階段もがつがつと引きずられながら登り、千束の部屋の前まで来る頃には全身をぶつけ回って、今度は痛みにうずくまることになった。
「鍵は……開けっぱなしじゃねえか、あんにゃろう」
頭上で呟かれた「あの野郎」とは恐らく真島のことだろう。
やはり、またここに来ていたのだ。そして千束はそれを認めていて、そして……そして……。
- 81二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 07:50:11
「ほらいくよ」
「あっ、痛っ!」
またしても無理矢理、引きずれらながら家の中へと連れ込まれる。
さすがにセーフハウスへの梯子から落とされることはなかったが、今の千束は相当怒っているのか、今までからは想像もできないほどに私を乱暴に扱ってくる。
私が怒らせたのだという自覚はあるが、それでもこれだけの扱いは、千束にとっての私は、特別な位置付けではない、無数の枝の一本なのだと悟らせるには十分な根拠だった。
リビングにつくと、同棲した頃と……その後も何度か来た時と変わらない光景が広がっていた。
ぐちゃぐちゃに広げられて散らかされた映画のディスクと放置された紙袋。
それらを尻目に、部屋の隅を陣取り膝を抱えて体を丸める。引きずり回された時にぶつけたのか、痛みで膝を曲げるのも辛かった。
「……なんか飲む?」
「……………………」
「……シャワーする?」
「……………………」
「…………何か言ってよ」
「……………………」
「……………………言えよ」
「……………………」
はぁ~、と、敢えて聞こえるようにだろう、千束は大きなため息をついてシャワールームへと消えていった。
- 82二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 07:50:37
その間に、ここから逃げることもできるのだろうに、私から目を離したのは逃げないと高を括っているのか、それとも……どうでもいいと思われているのか。
結局、私はここを動かなかった。
ただでさえ走り回って疲れているのに、体はあちこち痛いし、立ち上がる気力もない。もう、どうでもいいと思っているのは私自身だった。
「たきな」
しばらくして、頭の上から声が聞こえた。
どうやら疲れていたせいか、うっすらと眠っていたみたいだった。頭がぼんやりする。
顔をわずかに上げて、千束の足元をみる。部屋の明かりが目に刺さり、痛い。
「酷い顔してる」
「……………」
それはそうだろう。さすがに千束も顔をぶつけ回すような運び方はしなかったが、今言われているのは、泣き腫らした顔のことだ。
自分では確かめていないが、きっと人に見せられるような顔ではない。
走っている時には涙も鼻水も、拭わないで走っていたのだ。
千束は先程までの、怒りを露にしたような無表情をすっかりと潜め、苦笑いを浮かべていた。
その表情は、私がよく知る、あの千束だ。
「拭いてあげるから、じっとしてて」
顔に温かくフワリとした感触が押し当てられる。
濡れたタオルのようで、千束は優しく触れるようにして、私の顔全体をゆっくり拭きあげていく。
「せっかくの可愛い顔が台無しだよ……」
頬を持ち上げるようにぐりぐりとなで回してくる。目の前で、困ったような顔で優しく包み込んでくれる千束に、DAでの出来事を再び思い出す。
あの時と変わらない千束が、ここにいる。
「……ふっ……ぐっ…………うぇぇ……」
「あーあー、せっかく綺麗に拭いたのに」
しょうがないなー、と千束は私の頭を抱えるように抱き寄せてくれる。
顔に触れる柔らかな感触が、心地よく包み込んでくれる。
枯れる気配のない涙は、またしばらくの間、垂れ流しになった。
- 83二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 07:52:34
「話、聞いてくれる?」
「……………………」
「おっけー、ってことでいいよね」
「……………………」
「んじゃ話すけどさ……」
あれから10分ほど泣きじゃくって、ようやくたきなも落ちついたみたいだ。
相変わらず部屋の隅っちょに縮こまったまま、口は利いてくれないけど。でも怒って話しも聞かずに帰られるよりは、ずっといい。
「私、真島から情報を引き出そうと思っててさぁ……」
私の狙い、真島との会話、そして、いつの間にかその日々が日常になりつつあること、それを受け入れ始めている自分……思っていたこと、考えたこと。色々と、改めて口にすることで、考えが上手くまとまってないことに気づきながらも、全部説明した。
その間、たきなは身じろぎ1つしないで、ただじっと私の顔を見つめて話を聞いていた。こいつ本当に顔がいいな、なんて思いながら。でも、それを今言ったらぶちギレるかなとも思ったので、素直にやめておいた。
「そういうわけで、す」
「……………………」
「…………なんか質問とか、」
ある? という最後の言葉だけ出てこなかった。たきなの眼力が強い。
キチンと全部言葉にして説明したつもりだけど、それでもやはり怒っているのだろう。
じーっ、という音が聞こえてきそうなぐらいにめちゃくちゃ見てくる。もしかしたら、人は本当に見つめるだけで穴を開けられるのかもしれない、と思うほど見てくる。
「……………………まだ」
「まだ?」
「………………服のこと」
「ふく?」
はぁん? ふく……福? いや、服?
「えっと…………何かあったっけ?」
「……………………」
穴、開きそう。 - 84二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 07:53:07
ちょっと待ってと、手をつきだすジェスチャーをして頭を抱える。
何だろう、服、服。
たきなは私が真島を捕まえたり、拠点を移さなかったことを怒っていたわけじゃないの?
いやまあ、それも怒っていたんだろうけど。「まだ」ってことはその"服"以外の話にはまあ納得してくれたのだと思っておいて。肝心の"服"の意味がわからない。
最近で思い当たることと言えば……私服か。
そうだ、私服。リコリスはいつでも動けるように、その制服を着て行動している。私服ではリコリスの権限は生きない。たきなは私がその制服を着ていなかったことに怒っていたのか。
「あ、あれはー……その……軽率だったなぁ、と……ごめんなさい」
素直に謝る。たきなの言い分はもっともだ。公私混同して、いざという時に動けなかったら、おマヌケじゃ済まされない。
任務が入っていたわけではないにしても、休暇が入っていたわけでもない。そこで気を抜いていたのは事実で、もっと自覚を持つべきだというたきなは言いたかったんだ。真島と同じ空間にいるという緊張感が薄れていたのも、きっと同じ。
「ちゃんと今度からは、制服着るから……反省してる」
深々と頭を下げる。こんなに頭を下げたことは、千束史上初の快挙だ。
「………………ちがう」
「…………えっ?」
「………………服、」
……? 違うって何が? 制服のことじゃないの? 服だけじゃわかんない……。
たきなは「服、」の後に何か言いたげに口を金魚みたいにパクパクさせているけれど、その先がつづかないようだった。
「えぇっと……私服のセンスに怒ってるとか……?」
まさかとは思って聞いてみるが、たきなの首は横に振られる。まあそうだよね。じゃあ「服、」ってなに……。
- 85二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 07:54:16
「……………………おしゃれ」
「……………………」
「……………………」
「……………………え?」
おしゃれ? なんか突然褒められた? いやいや違うよね……この流れでそれはないない。
たきなの言葉が少なすぎて、何を言いたいのか全然伝わってこない。お願いだから単語以外も喋ってほしい。
「……………………真島、来客って」
…………あっ。
「もしかして、オシャレして会ってる……ってやつ」
こくこくとたきなの顔が縦に揺れる。正解を指したのに、その顔はぶくっと膨れ上がって、ハリセンボンみたいになっていた。
「あーあーあー……あれは別になんでもないないから」
真島に「リコリスは制服ばっかで窮屈そう」って「好きにオシャレでもすりゃいいのに」って言われたこと。私服の原因はそれだ。それを鵜呑みにしたのは確かにバカ丸出しだが、そのオシャレの部分が引っ掛かっていたのだろうか。
「………………なんで、会う時、おしゃれ……」
たきなはカタコトの原住民みたいな喋り方で声を震わせている。
「んーあー、なんていうかさぁ……朝、出掛ける前に服を選ぶのが楽しくって。それで頑張って選んだ服、褒めてもらえたら嬉しいなー、なんて思って」
「…………………褒めて、もらったん、ですか…………それで…………いつも………」
たきなの声が一層くぐもる。顔はもうとんでもないぐらいの憎悪を飛ばしている。命の危険すら感じる。
「えぇ? な、なに、なんで……褒められたことないの知ってるでしょ!?」
「……知り゛ま゛せんよ……!! ぞん゛なごと!!」
たきな一層に顔を歪ませて睨み付けてくる。こわい。たきなはひょっとして目だけで人を殺せるんじゃないか。あの射撃も本当は目線で殺せるから当たってるように見えるだけで。いやいやいや、今はそんなことじゃなくって。
- 86二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 07:55:07
「知らないわけないでしょ!? たきな一回だって話も聞いてくれなかったし!」
「だから知らないってぇ!!」
「じゃあ褒めてよぉ!!」
「なんで私が!!!真島の代わりですか!?」
「なんで真島が出てくんの!!!」
「だって千束がぁ!!!」
「たきなが褒めてよぉ!!!」
よく、わからない。多分、お互いに。何も噛み合ってない。んだと思う。
一度、落ち着くべきだ。手を前に付き出してたきなを制止する。
今まで出したことがないぐらいの大声で叫んだせいか、喉がヒリヒリと痛い。
「わたしは……たきなに、褒めてほしくて……」
「…………は? えっ?」
「かわいいって、言われたくて……似合うって……」
「…………えっ?」
真島に言われて、思えばそうだと。たきなと何度も出かけたけれど、私は一度もたきなに私自身のことを「可愛いね、綺麗だね」って言われたことがなかった。それで、真島に言われたように、私服で出勤するようになったんだ。朝、たきなに「どうしたんですか?」「今日はオシャレですね」って、そう言ってほしかった。
でも、何も言われなくて、それで「どう、似合う?」って聞いたら、たきなは「私のことは何とも思ってないんですね」って怒って、それから話を聞いてくれなくなって。
「……なんで、たぎなが、怒ったのが、わがんなぐってぇ……」
話している内に、涙が溢れてくる。
もしかしたら、それでこころの拠り所をどこか適当なところに求めてしまったのかもしれない。それがよりにもよって……という感じだが。
「……えっ」
「なんで! ちゃんと聞いてよ! さっぎがらずっっっと「えっ」って言ってて! ぞればっかりでぇ! 真面目に聞いてよぉ!」
「えっ、あっ、はい……」
「だからばだじばぁ! だぎばにほめでぼじぅっべぇ!」
落ち着いたつもりだったが、話している内に段々とヒートアップしていく。もう自分でも何を言ってるのか聞き取れなかった。一方で、すっかり落ち着いているたきなが恨めしくて、自分でもよくわからないまま叫び続ける。
「べもばぎば、ずっどおぼっべへ、ばなび、ひびぃって! ぐれなぶふぅっでへぇ!」
「すみません、もう一回」
「だぁらぁ! だびなずっどおごっべふぇ!」
「いや、あの、そうじゃなくて……」
- 87二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 07:56:18
私とは対照的に、冷静な口調のたきなが確認してくる。
「千束、私に褒められたくて、オシャレを?」
「ぞぅいっべるじゃん!」
「…………でも来客が、真島がくるからって」
「ぞんなの! じょうじきにほべでなんで! ばがみだいじゃん!」
「あぁ……えぇ……?」
「まじまに、言われで、いじぎし始めたどか、ばかみだいじゃん……」
あまり聞き取れるものでもなかったが、たきなには何とか伝わったようで、これでたきなまで、さっきみたいに興奮していたら、会話になっていなかっただろう。冷静なたきなの存在が、ありがたかった。
「……じゃあ馬鹿じゃないですか」
「なんでだよぉ! だぎなのばかぁぁぁ!」
ありがたくなかった。
- 88二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 07:58:16
たぶん次の投下でおわります
- 89二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 07:59:13
俺も泣きそう
- 90二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 08:24:36
なんで平日の夜〜朝にかけてこんな良作が投下されてるんだ
- 91二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 10:41:19
ちさまじからこんなシチュが生まれるんだな
- 92二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 10:56:52
不和も与える 和解の糸口も与える
流石はバランスのとれた悪役だぜ真島サァン! - 93二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 11:22:54
たきなにイラついて乱暴な言葉遣いになる千束概念はなかなかクるものがある
- 94二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 11:32:23
真島……いや真島サン!ナイスゥ!
- 95二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 11:43:34
お前の始めた物語だろ
- 96二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 11:49:35
倦怠期の空気を感じる
- 97二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 12:00:27
「ふん!もう知らない!」みたいな喧嘩よりも舌打ちしたりため息ついたりするガチな感じが好き、超好き
- 98二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 12:09:23
狂犬レズわらわらスレかと思ったらちさたきで喧嘩してるのは驚く
- 99二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 12:24:28
狂犬レズ好きなみんなも言い出しにくいだけで、結局は不仲な感じもすきなのよ多分
- 100二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 13:19:09
不仲が好きっていうかイチャラブからは摂取出来ない栄養素は確かにある
ラブコメでも喧嘩は胃がキリキリするけどなくならないのは需要があるからなんだ - 101二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 14:41:44
普段は見られない側面だったり
すれ違いを乗り越えたその先への期待だったり
不仲にこそ輝くものが確かにあると思う
まあ俺は和解前提な所があるんですけどね - 102二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 17:11:20
「いっつ……」
体に降り注ぐ暖かな粒が、打ち付けられた全身のアザを刺激する。
あれから千束と、どっちが馬鹿だそっちがバカだと言いあいになり、落ち着くまでシャワーを借りることした。確かに体にはごみの臭いが染みていたので、興奮していたときには気にならなかったものが、冷静になってみると物凄く臭かった。
「私も、褒めてたつもりだったんですけど……」
千束に言われたことを思い出す。
何度も出かけて、千束のことを見て、綺麗だなって思ったりもして。
直接それを言葉にして伝えるのは、なんだか気恥ずかしいように思えて、少し、遠回しな言い方をしてしまっていたのかな。
千束は、自分のことを褒めてほしいって、そう言っていた。
「褒めて……かぁ」
千束は結構、というかかなり甘えたがりに見える。初めて会った時には「私の方がお姉ちゃんだね」なんて言っていたけど、それなりに一緒にいると、私に貼り付いてきたり、物をねだったり。
「どう、似合う?」
あの言葉に、笑顔に、千束は何を込めて、何を求めていたのか。
それに私が返した答えは……思い出して吐き気がする。
「褒めて、あげますか」
ひとしきり洗い終え、シャワーを止める。曇った鏡を拭って、そこに見えたのは、酷い顔をした、酷い女だった。
「千束」
着替えを借りて……私の制服はごみの臭いが酷かったので、洗濯することにした。着替えを借りて部屋に戻ると、今度は千束が部屋の隅に丸まって俯いていた。
あぁ、私もさっきまでこんなだったのかと思うと、自然と口角があがってしまう。きっとさっきの千束みたいな苦笑いをしている。
「千束」
ダンゴムシみたいに丸まっている千束の目の前にしゃがみ、もう一度呼び掛ける。
目を赤く腫らした膨れっ面がこちらを覗いた。
「酷い顔ですね」
お湯で温めた濡れタオルでそっと、壊れ物を扱うようにして顔を拭ってあげる。
「せっかくお風呂に入ったのに、ぐしょぐしょになっちゃいましたね」
しかし、それで台無しになったとは、思わない。むしろ、愛おしいぐらいだった。千束の顔が、こんなにも愛おしい。
- 103二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 17:11:37
こんなに近くにいるのは、何日ぶりだろう。まるで何年も離れていたような気さえする。
そう思うと、次第にもっと強く千束の顔を、存在を、この手で確かめたくなる。タオルを動かす手に、自然と力が入り、ぐしぐしという音が聞こえそうなぐらい両脇からその顔を挟んで手を回す。ぐにゅう、潰れた顔のまま、大人しく拭きあげられている姿は、さながら人懐こい猫のようだ。めっちゃ可愛い。
「はい、いいですよ」
顔全体を綺麗に洗い、若干の口惜しさを感じながらも、千束から手を離す。
その顔は相変わらず、拗ねた子供みたいに膨れたままで、その顔がなんだかおかしく見えてくる。泣き腫れた顔をおかしいと思っている、と思われたのか、千束はすっ、と目を伏せて顔を逸らす。そんな仕草がまた子供みたいで、年上なのに、1つだけだけど、本当に可愛いと思う。
かの感覚が懐かしくて、私は今、千束といるんだなぁって、しみじみと感じる。本当に、懐かしい。
思うとか、感じるとか。何だか合理性の欠片もない思考になったなぁ、私。それもこれも、千束が悪いんですけど。
「じゃあ、改めて」
千束もすっかり落ち着いていることが確認できたので、この話に決着をつけるための一歩を踏み出す。
「色々と、誤解があったみたいですね。私の方も。すみませんでした」
「…………ん」
深々と頭を下げる。生乾きの髪がぱらぱらと床にたれていくのは、気にしない。
顔を上げて、千束を見る。
相変わらず膨れたままの横顔だが、目線だけはこちらを向いているのが確認できた。
「では事実確認として……千束はどうして出勤時と退勤時に、私服を着るように?」
「…………たきなに、かわいいって、ほめてほしくて」
「1つ飛びましたね、その前に?」
「…………まじまに、せいふくばっかりで、つまらなそうだって」
つまり、真島に服のことを指摘されたのが切っ掛けで、毎回違う服を着てくるようなったと。それも私に「オシャレだ」と褒められたくて。
うんうん、と千束の頭が縦に動く。
- 104二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 17:12:17
なるほど。だが私にも言い分がある。
「なぜそんなオシャレをしているのか、と私は千束に聞きました」
帰るだけなのに、なぜ、と。
千束はそれを来客だと一度誤魔化した。それは真島なのだからまあ、わかる。詰め寄られて白状こそしたが。だが、これが問題だ。
あんなの、あんな態度。恥ずかしそうに、気まずそうに「真島が来てるから、オシャレして帰ります」なんて言っているようなものだった。
さらにその翌朝に「似合う?」なんて言って、くるくるとオシャレな服装を見せびらかしてきた。
こんな、こんなの。嬉しそうに「真島に見せる服を選んできました」と言っているようなものだ。
ふざけている。自分の行動を、前後の繋がりをまるでわかっていない。事情のろくな説明もないまま。
千束の行動に、その行いに、何を考えているのかの言葉が、全く足りていない。言ってくれなきゃ、わからない。
「誤解しないわけ、ないじゃないですか……」
「…………ごめん」
千束が目に見えてしゅん、となる。多分、私も。
千束が挙動不審な態度をしたのは、さっき聞いたように、真島が切っ掛けだったと知られること、そもそも真島と会っていること、などからくるもので。
翌朝に私服を見せびらかしてきたのは、真島のことがバレたことと、千束なりに気まずい雰囲気を払拭しようと、気を遣っていることも含めての行動だったのだろう。
ただ行動と行動の間に、接続詞がなかったおかげで、とんでもない誤解を生むことになってしまったのだが。
「真島にって……そんなわけないじゃん……」
「そうですが、自分の行動をもっと考えてください……」
真島を来客と言って家にあげて、真島を捕まえにいくと言ったら止めて、庇っているとも言える行動。
当時の私も、冷静ではなかったが。冷静さを失うような発言をしたのは、千束だ。
「だから……悪かったって……」
「それはもう……ああ、もういいです」
私も悪かったのは事実ですから。と。
せめて一度、どこかで千束の話をちゃんと聞いていれば。あるいはここまで拗れることはなかったかもしれないのだし。
それを全部突っぱねたのも、間違いなく私だ。そこは私が悪い。
- 105二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 17:12:56
私たちはお互い、信頼が過ぎていたのかもしれない。
それは信頼に足りない、という意味ではなく、相棒という関係に甘えて、お互いのことを心の内まで分かっているのだと。言葉がなくても理解しあえているのだと。そんな慢心があって、それがすれ違って、今回の軋轢を生んでしまったのかもしれない。
心なんて不確かなもの、自分の目にも見えないのに。他人の心なんて分かるはずもないのに。それを少しでも理解してもらいたいから、人は言葉という形で、心を言語化して伝えようとする。言葉もないままに伝わる想いなど、ありはしないのだ。
「ちゃんと、もっと、話しましょう」
「……ん」
「もっと、千束のことを知りたいです」
「……うん」
「私のことも、千束に知ってほしいです」
「……うん」
「なんでも、言ってください。聞いてください。今度は、話しますから」
「うん」
「はい」
ぱん、と手を叩いて立ち上がる。腰に手を当てて、ぐっと胸を張って、真っ直ぐに。萎れた心を張るように、体を張る。
「じゃあ、この話しはおしまいですね」
「おっけ」
ずび、と小さく鼻を鳴らして、千束も立ち上がる。若干ふらついて、倒れないように、手を伸ばす。
「らしくないですね、電波塔のリコリスが」
「いいでしょ別に……」
手を取られながら、千束は恥ずかしそうに顔を逸らす。それでも、握った手はぎゅうと強く握られて。私もそれに応えるように、力を込めて握り返す。
「…………泊まっ、てく?」
「まあ、深夜ですし」
シャワーも済ませたし。
- 106二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 17:13:18
同棲していたのは、ついこの間のことだったのに、もうずっと昔のようで。毎日のように同じ空間で寝泊まりしていたのが、今では嘘みたいに新鮮に感じる。
「一緒に、寝る?」
「……そうですね……」
千束が顔を俯けて、不安げに見上げてくる。
あの頃は、安全のためと、交代で眠っていた。私が目を覚ますと、見張りのはずの千束が眠っていたりもしたっけ。
あの時は、何度も一緒に寝ようと提案されたけど、駄目ですと断っていた。でも今は。
「一緒に寝ましょう」
「……うん!」
明かりをつけたように、ぱぁっと千束の表情が輝く。もし千束が犬だったら、尻尾をぶんぶん振り回しているのだろうな。そんなことを思って、自然と顔の筋肉が緩むのを感じる。
ここ何週間も貼り付けていた仮面とは違う、私の本当の顔。笑顔。自分では見えないけど。千束の瞳には、私のその顔が映っている。
変わらずに尻尾を振り続けている千束の手を引いて、ベッドルームへ。
寝転がって、千束の匂いに包まれる。同棲していた時と何も変わっていない、優しい匂い。
横に寝転がる千束と目が合う。
「ベッドは貸さなかったんですか?」
「ぶっとばすぞ」
冗談のつもりだったが、声のトーンは本気だった。まあ「貸しました」なんて抜かしていたら、私の方も本気でぶっとばしていたと思う。
「セーフハウスは、移動してくださいね」
「ここ、気に入ってたんだけどなぁ」
「前にも聞きました。また遊びに行きますから」
「前にも聞いた。また同棲しようよ」
「家事、じゃんけんで決めないなら、いいですよ」
千束は、うえぇ……と嫌そうに顔を歪める。
「んんー……考える」
「じゃあ私も考えておきます」
それだけ交わして。二人して散々走り回って、叫び合って、疲れ果てた体を一度ベッドに預けると、急速に眠りへと向かって沈んでいく。
千束の方へ意識を向けてみると、同じようにしぱしぱと目を細めていた。完全に眠気に掴まれて、もう体を揺らす気力もない。
「ちさと……おやすみ、なさい」
「ん……おやすみ……たきな」
口を動かすことさえも億劫になる意識の中で唯一、繋いだままの手にだけは、不思議と力を込めることができた。やっぱり柔らかくて、温かくて、安心する。その心地よさと、匂いに包まれて、深い微睡みの中へと意識を手放した。
- 107二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 17:13:53
鍵穴に入れた2本の針金を軽くちょちょいと揺らしてやると、かちゃりと小気味よい音を立てて扉が開く。
なんのことはない、俺にとっちゃセキュリティですらない鍵を開けて、部屋の中へと上がり込む。
「あぁん?」
使われていない部屋を抜けて、隠し扉の奥の梯子を降り、本来使われているはずの部屋へ。だが、違和感。
人の気配がない。この時間、部屋の主は出ていて人がいないのは当然だ。だがそういった気配とは、また別の気配。ニオイ。
家具や道具はそのまま置かれているが、どうにも使われた気配がない。
人がいたはずの痕跡が、ここにはない。ここはもう、
「やーっと消えたか」
抜け殻の伽藍堂だ。
形だけの、主のない部屋。二度と使われないであろう、空っぽの部屋だ。
「まだ電気はきてるなぁ」
持ち主を失ったソファに、身を投げるようにして横になる。
床に置かれた、背の低いテーブルを見れば、いくつものアクション映画のパッケージが積まれている。また、違和感。
あのガキが、こんな丁寧に片付けておくか。ないな。俺がここに顔を出して、一度だってこのテーブルが片付いていたことはない。となると、相棒の方か。つまり、ガキのおなやみは解決したってことか。歯抜けの腑抜けリコリスは解決か。
「こりゃめでてぇ」
これでようやく、バランスが取れるってもんだ。ハッキリ言って、最近のあのガキは雑魚だった。少なくとも他のリコリスよりは次元が違うだろうが、その気になればいつでも殺れる。そんな抜け方だった。
- 108二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 17:14:58
俺が欲しかったのはそんなもんじゃねぇ。最初の内はよかった。見えるように銃を置いておいてやりゃあ、いつ取ろうか、いつ動こうかとギラギラ殺気を飛ばしてた。殺すつもりはなくとも、だ。あの命を懸けた椅子取りゲームのような緊張感は、他じゃ味わえない。俺とバランスを取れる、唯一の存在。
だがそれが、あのガキは目に見えて腑抜けていきやがった。ソファに膝抱えて丸まって、動く気配もない。部屋に爆弾でも仕掛けて吹っ飛ばしてやろうかとも思ったが、そんな簡単に殺れたってつまらねぇ。あいつと俺とで、バランスが取れてねぇ。
それじゃ困る。柄にもなく、豊富でもねぇ人生経験から、さらに人生経験のねぇガキのお悩み相談なんてものに乗ってやった。それが功を奏したようで、おえっと吐き出しそうな歯の浮く台詞を吐いたことにも、価値が出るってもんだ。
さて、暇潰しに映画でも見るかと、積まれたパッケージに目を落とすと、テーブルの上に一枚、白地の紙に文字と不思議な絵が記されている。なんだこりゃ。
『あんたが触ったやつだからいらない。あげる。
もう二度とくるな。
P.S. ばーか』
- 109二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 17:15:22
追伸の意味あんのか、これ。
文章の横には、謎の絵が描かれている。なんだこりゃ。
「なんだこりゃ………………かまぼこの怪物か?」
半円の記号が円形の中にぺたぺたと福笑いのように並べられていて、気味の悪い生き物のようだった。
いや、横の追伸と合わせて考えるとこりゃあ……。
「ひょっとして、あっかんべーか……?」
そう言われてから見ると、舌を出しているようにも見える…………やっぱ気のせいかも知れね。てかこの怪物、2体いるし。片方は赤で、片方は青。赤鬼と青鬼って言われりゃまだ納得だ。角ねぇけど。リコリスってのは絵心がねぇのな。
よくわからない暗号の解読は諦めて、紙を床に捨てる。積まれたパッケージの一番上のタイトルに目を落とすと、そこにあったのはここでよく見ていた映画だった。高層ビルで秘密組織のエージェントとテロリストが戦う映画。あのガキとは映画の趣味は合ったが、映画の評価は相容れなかったな。
なんせあいつはエージェントで、俺はテロリスト。まさに映画の中の敵対関係と同じだ。
「俺とお前だよ、なぁ?」
ポケットから拳銃を取り出し、パッケージの表面をでかでかと飾る主演の顔に銃口を向ける。
当然、返事などない。はん、と息を鳴らして引き金を引く。爆音と共に砕け散ったガラスやプラスチックが、辺りに飛び散る。
「俺たちには、合成技術なんかいらねぇよなぁ」
あのガキとの会話を思い出す。カメラも下で構えてる奴らだけで、充分。
俺たちの戦いは、俺たち自身がカメラだ。勝ち残った方が、生きて記録する。記憶する。
窓の外に目を向けて、折れ曲がった平和の象徴に、内心で指を立てる。
ロボ太の見せてきた資料にあった、あのガキの名前は何だったか。西だか東だか。千歳あめみたいな感じだったか? まあどうでもいい。
「次に会うのを楽しみにしてるぜ、リコリス」
窓の外、歪んだ象徴に向けて、引き金を引いた。
- 110二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 17:16:05
「千束、朝の準備中に聞くべきでしたが、1つ聞きます」
「はいはい?」
「なんでまた私服を?」
「どう、似合う?」
「質問に答えてください」
「えぇ~……たきな制服だし、よくない?」
「よくないです、次からはちゃんとリコリスの制服で出勤してください」
「はぁ~い……」
「それともう1つ」
「な~にぃ……」
「……………………めっちゃ似合ってます」
「えっ? なに? 聞こえなかった! もう一回!」
「もう言いません」
「えぇ~! もう一回言ってよぉ~! たきな~!」
「聞こえたでしょ! もう言いません!」
「ね~え~! 似合うでしょ~!」
「やっぱり聞こえてるじゃないですか……」
「……」
「……」 - 111二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 17:18:51
- 112二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 17:41:32
- 113二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 17:43:42
- 114二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 17:47:59
すれ違いからの和解する瞬間のカタルシスいいよね…
- 115二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 17:50:58
- 116二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 18:17:50
たきなの脳破壊からここまでルート構築できるものだ
- 117二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 18:38:51
>>27がちさたき同衾という結末のssだとは思うまい
- 118二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 18:42:26
ちょっとBADルート?も見たかったなーなんて思ったりした。
- 119二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 18:46:03
分岐するなら走ってくたきなを追いかけなかったらバッドに向かうかなー
- 120二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 18:51:15
まじちさよりまじちさした結果脳破壊されるたきなを求めていたのかもしれない
- 121二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 18:52:43
真島の方が特にカプ要素ないから二人の関係が破綻して終わるだけになっちまうな…
あとは序盤の方だけで終わっておくとか
最初がギスギスだからこそ解決に向かっていくのがいいんだろうけど - 122二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 18:52:49
違いない。多分多くの人はまじちさよりも喧嘩するちさたきを見に来たちさたき過激派だと思う
- 123二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 18:56:22
そりゃ泣きながら走ってくたきな見たら追いかけるさ
- 124二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 18:56:59
たきなの本部復帰とまじちさの密会が重なるルートが見たい
見たい - 125二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 18:58:15
そうねー。この流れでたきなをDAに戻すとか、千束の方でもいいけどリコリコ解散は書くのだるそうだし。もう居場所を失ったから養成所に帰るたきなとかにすれば取り返しはつかなくなる。とりあえず物理的に距離をおくのはぱっと思いつくかな
- 126二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 19:01:32
- 127二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 19:02:11
間違いねえ
- 128二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 19:02:54
- 129二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 19:04:23
それはそう
- 130二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 19:04:27
その破滅敵な曇りが見たいのでは?ただ理由付けが厳しいのは同感
- 131二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 19:04:39
- 132二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 19:05:26
- 133二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 19:07:57
- 134二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 19:11:53
千束も束縛拒まないくらいにはたきな大好きだけど、たきなは行動原理:千束ってレベルに極まってるからな…
- 135二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 19:12:35
安達かな?
- 136二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 19:13:14
電話かけないけどかけてくるの待ってるみたいな状況いいよね…
- 137二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 19:18:40
駄目だお前が書け
- 138二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 19:30:10
- 139二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 19:32:42
でも真島ってタバコ吸わなそう
コーヒー駄目だし
健康的にも - 140二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 19:35:17
- 141二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 20:29:03
- 142二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 20:36:51
改めて素晴らしかった
真島という異物によって2人に生じた初めての感情
リアルなすれ違いの中で深まる軋轢
信頼から省みる必要のなくなったお互いの内面へと改めて目を向けあって
次のステップを踏み出せたちさたき2人の姿が眩しかったです - 143二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 20:41:10
真島との距離感が近すぎないし敵のはずなんだけど少し受け入れてしまっているっていうのが絶妙なNTR感
- 144二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 20:45:46
真島さん、明確に敵なんだけど
独特の価値観で動いてるから上手くやっていけるかもっていう一縷の感覚を伴ってて好き
単純に敵だったら有り得ない距離感が出る
改めて見事なトリックスターやな…… - 145二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 20:51:27
現状、真島さん側にたきな枠がいないっぽいから
(千束と真島さん、クルミとロボ太、DAとアラン機関、
リコリコと愉快な仲間たち、みたいな対応関係を見た場合)
千束へもそうだけど
真島さんからたきなへの最終評価が楽しみ
たきな側からはまあ凶悪人物で終わりそうだけど - 146二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 21:00:22
いいものを見た
- 147二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 21:04:12
勇次郎かな?
- 148二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 21:25:01
- 149二次元好きの匿名さん22/08/24(水) 21:50:06
真島が悪いよ~真島が~
- 150二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 01:10:03
- 151二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 07:56:36
- 152二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 12:11:29
- 153二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 12:27:20
- 154二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 13:58:08
一緒に徹夜で映画観続けていつの間にか2人共寝落ちしてるシチュエーションみたい
- 155二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 14:06:37
なんでどこまでも追ってくるんだよこえーよ
- 156二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 18:09:20
脳の破壊と再生を感じた
- 157二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 23:02:49
- 158二次元好きの匿名さん22/08/26(金) 07:48:02
- 159二次元好きの匿名さん22/08/26(金) 07:50:26
聴覚と視覚が優れてるとか強すぎて草
- 160二次元好きの匿名さん22/08/26(金) 09:36:46
- 161二次元好きの匿名さん22/08/26(金) 15:12:48
30000字もあったのか
内容といい筆の速さといい文豪すぎる
すばらしい作品を読ませてくれてありがとう - 162二次元好きの匿名さん22/08/26(金) 15:16:02
三万
そりゃ長くなる
真島を呼び止める追加シーンが脳破壊度高い