- 1二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:02:23でたぁ!ビッグマムの読み患いだ!!|あにまん掲示板『ルフィがウタを泣きながら抱きしめて説得して、ウタが苦しみの中生きる事を決意するSS〜〜〜〜!!!!!』bbs.animanch.com
このスレでは上記スレの読み患い
『ルフィがウタを泣きながら抱きしめて説得して、ウタが苦しみの中生きる事を決意する』
というお題に(なるべく)沿ったssを1が投下していきます。
ちと長いけどお付き合いくださると幸い。
- 2二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:03:51
君を待つ
- 3122/08/25(木) 00:04:00
「ウタ! ……ウタ!!」
シャンクスが私を呼ぶ声が聞こえる。
「魔王の力は消えた! みんな解放された! あとはお前が助かるだけなんだ!!」
「………」
「この薬を飲んでくれ!! 頼む、ウタ!!」
シャンクスが私の手に封を切った薬瓶を握らせる。
これを飲めば毒は解ける。命は助かる。
その代わり。
私は、明日もこの世界にいなくちゃいけない。
「…………!!」
私はその薬瓶を叩き割ろうと投げ捨てる。
とっさに取ろうとしたシャンクスの手が虚しく空を切って、安堵した。
なのに。
まるでゴムみたいに伸びてきた手が瓶を掴んで、私の口にねじ込んだ。
「むぐぅっ!!?」
口いっぱいに広がる薬の苦味。反射的に飲んでしまった解毒薬で喉が熱くなった。
「けほ、けほっ………え!?」
せき込みながら顔を上げて、信じられないものを見た。
ルフィが立っていた。
信じられなかった。
私も、シャンクスも、赤髪海賊団のみんなも、一様に同じ面持ちで見ていた。
たった今まで眠っていたのに。心はウタワールドにいたはずなのに。こんなに早く目を覚ますはずないのに。
それでも、ルフィは立っていた。
「ハァ、ハァ……ウタ……なにしてんだよ、お前……!」
「…………!!」
ルフィの目に、一瞬、目をそらしてしまう。
けどすぐに声を張り上げて、負けじと叫び返す。
「なにしてんのは、ルフィの方でしょ!! 勝手なことしないでよ!! 私は、もういいんだよ!!」 - 4二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:04:21
- 5122/08/25(木) 00:04:49
「もういいってなんだよ!! まだなにも済んでねェ!!」
「いいんだよっ!!!」
ライブでも出したことがないくらいの声で、ルフィの言葉を遮る。
「もし明日を生きられても……私はいつかきっと、今日と同じことをする。そのときルフィはどうするの?」
「……また、お前を止める……!!」
「なら私は……また、負けちゃうんだろうね。私の新時代を望むのは……私ひとりだけだから」
子供の頃に夢見た新時代。苦しみも悲しみもなく、平和で楽しい時間がずっと続く世界。
そんな時代が本当に訪れたら、みんなが幸せになると思った。みんなが望んでいると思った。
それを叶えれば、私の罪も救われると思った。
けど、現実は。
「……もう、いいんだ。もういい。私の新時代が望まれないなら……現実が変わらないのなら。
私はもう、現実(ここ)にいたくない」
「ウタ……」
……私の肩を抱くシャンクスの手が震えているのを感じる。
12年前に別れたあの日、私は確かにシャンクスを嫌いになった。
だけど好きだと思い出してしまった。エレジアに起きた真実とともに。
でも、私にはシャンクスを好きでいる資格はない。
けど、私にはシャンクスを嫌う資格さえない。
なのにずっと待っていた。ずっと期待していた。
―――今も愛してくれているんじゃないか、と。
その答えを、シャンクスの手のひらから感じる。
嬉しい。申し訳ない。泣き喚きたい。
ルフィより、私の方がよっぽど勝手だ。 - 6122/08/25(木) 00:05:25
「ウタ」
ぽつりとルフィが口を開く。
「お前は、お前が作ろうとした、あの世界の方がいいんだな」
「うん」
「お前は、この世界がイヤなんだな」
「……うん」
「だったらおれは」
ぐい、と麦わら帽子のつばを上げる。
「お前を、おれの作る“新時代”に連れてく」
「……え?」
私はぽかんとして、一瞬、言葉を失った。
「違う……ルフィ、違うよ、私は、そうじゃなくて」
「うるせェ! おれはそんなの聞かねェ!! 無理矢理にでも連れてくからな!!」
「なに、それ……」
あんまりだと思った。
私は苦しいのに、辛いのに、もう現実(ここ)から去ってしまいたいのに。
それを知ったことじゃないと言うルフィに、カッと血が上った。
「なにそれ!! 昔っからそう!! できもしないくせに勝手なこと言って!!!」
「できる!! おれは海賊王になる男だ!!!」
「関係ないじゃん!!!」
「ある!!!」
「私はもうここにいたくないんだってば!!」
「だからおれの新時代に来ればいいって言ってんじゃねェか!!!」
「そういうことじゃない!!」 - 7122/08/25(木) 00:06:10
なんでわかってくれないの。
どう言えばわかってくれるの。
なにを思って私を引き止めるの。
「いっつもワガママばっかり!! 私の言うこと聞いてよ!!」
「お前の方がワガママだろ!! おれの言うこと聞けェ!!」
もう埒が明かない。
ルフィは私の気持ちをなんにもわかってくれない。
ルフィの気持ちが、なんにもわからない。
「ウタ!!」
シャンクスの手から奪い取るように、ルフィの手が私の肩を掴んだ。
怒ったのだろうか。殴るのだろうか。
……ルフィはそんなことしない。
ルフィの目が、まっすぐに私を見る。
「お前はおれが新時代に連れていく!!」
力強い言葉。力強い目。昔より、ずっと強くなった男の子の顔。
その目に負けたくなくて、私もまっすぐ睨み返す。
そうしていたら。
「おれが、絶対に……!!」
ルフィの瞳が、潤んで、潤んで。
「新時代に、連れてくから……だから!!!」
ぽろぽろ、ぽろぽろ、雫が溢れて。
「おれが新時代を作るまで、現実(ここ)にいろよ!!」
ルフィの顔は、涙と鼻水でくしゃくしゃになっていた。 - 8122/08/25(木) 00:06:45
いつか、どこかで。
見た気がする顔だった。
聞いた気がする声だった。
……違う。ルフィじゃない。
この声は。この叫びは。
「どっかに行ったりすんなよ!!」
―――どこに行くの!?
「おれはお前がいねェと嫌だ!! 寂しい!!!」
―――なんでひとりにするの!?
「……!! いなくならないでくれよォ!! ウタ!!!」
―――シャンクスゥー!!! なんでだよォォー!!! - 9122/08/25(木) 00:07:14
「あ」
涙が、こぼれる。
「あ、あ」
涙が、あふれる。
「あ、あ、あ」
涙が、止まらない。
いま私の目の前にいるのは。
あの日の私だ。 - 10122/08/25(木) 00:08:05
「わあああぁぁぁぁ~~~~~~!!!!!」
私は大慌てで、涙と鼻水で顔をぐしょぐしょにしながら、力いっぱい、ルフィを抱きしめる。
「ルフィ!! ごめん!! ルフィ!! ごめんね!! ごめん!!! ごめん!!! ごめん……!!!」
泣きじゃくるルフィを胸に抱いて、謝って、謝り続ける。
ルフィがどんなに辛い思いで私に叫んでいたのか、やっとわかった。
ルフィがどんなに傷ついた気持ちで私を呼んでいたのか、ようやくわかった。
あの日の私と同じ思いで泣く男の子を、1秒でも早く安心させたくて、ただ抱きしめる。
「いなくなったりしない!! どこにも行ったりしないから!!!」
「ウタ……!!」
「私、ここにいる!! ここにいるからね……!!! そばにいるから!!!」
「ウ゛ハ゛(ウタ)ァァァ~~~!!!!」
「わああぁぁぁぁ~~~~~ん!!!!」
あの日の私が欲しかった言葉を、言葉にしつくせないまま叫んで、泣いて、喚き続けて。
ふっと遠のいていく意識に、私はとっくに体力の限界だったのを思い出した。 - 11122/08/25(木) 00:09:34
「ウタ………!? おい、しっかりしろ、ウタ!!」
「おいっ、お頭! ウタのやつ……!」
「どうした、ルウ!?」
「脈が……」
「え……」
「ある」
「…………………………」
赤髪海賊団大幹部、ラッキー・ルウ。
船長以下幹部一同の無言の議決により、即時袋叩きの刑に処される。
「……それで。どうする黄猿」
“赤髪のシャンクス”が黄猿を睨む。
「兵を退かせるか、それとも……」
覇王の風格を漂わせて愛刀を握るシャンクスに、黄猿は。
「……やめておこうかァ~~」
あっさり両手を掲げ、そのまま踵を返した。
「四皇本人に乗り込まれた時点で作戦は頓挫だねェ~~……全隊撤収させるよォ~~藤虎~~」
「了解しやした……全海兵! 民間人の保護を最優先に!」
将校たちへと指示を飛ばしながら、藤虎が耳打ちする。
「……こう言っちゃなんだが意外でしたね。黄猿さん、アンタなら仕掛けるかと」
「わっしも任務には忠実な方だがねェ~~~……」
涙と涎と鼻水にまみれたひどい泣き顔で抱き合うふたりを一瞥し、嘆息する。
「……“犬”も食わんよォ、ありゃあ~~……噛みつく気も失せるねェ~~」
「いやァ――……全くですな。ふふ」
世界が滅ぶ瀬戸際と言われてやって来たのに。
自分たちはいったい何を見せつけられたんだか。
“猿”は呆れ、“虎”は笑い。海軍の大将たちは引き上げていった。 - 12122/08/25(木) 00:10:32
腕の中で寝息をたてるウタを、ルフィはぎゅうと抱きしめる。
存在を確かめるように強く、消えてしまわないように優しく。
「薬の効果が出て寝てるだけだ。体内で解毒が済めば目を覚ます」
「……そっか」
シャンクスの言葉にほっと胸をなでおろす。
「ありがとう、ルフィ。ウタがまた現実で生きようと思えたのは、お前のおかげだ」
「気にすんなよ。友達じゃねェか、ウタもシャンクスも」
「……ウタは、友達か」
「当たり前だろ!」
「いや、そうじゃなくてだな……まあいいか、お前らしい」
「?」
友達じゃないならどういうことだと首をかしげたが、ルフィもまあいいかと流す。
「しかしルフィ、強くなったなァお前」
「ししし、まァな!!」
「おれが今のお前くらいだった頃はもっと強かったがな!」
「えー!? ホントか!?」
「……ああ!」
「そうか……ん? 今ちょっとウソっぽかったぞ?」
わはは、とシャンクスが笑う。
ししし、とルフィもつられて笑った。
「シャンクス、帽子はまだ返せねェ。いま返しても約束を守ったことにならねェから」
「ああ、それでいい」
シャンクスは満足そうに頷くと、ばさりとマントを翻す。
「さて……懐かしい顔も見れた。おれ達はもう行くよ、ルフィ」 - 13122/08/25(木) 00:11:33
「え!? 行くって……ウタはどうすんだよ!?」
「ん? ウタはお前が新時代に連れていくんだろう?」
「あ」
確かに言った。確かにそう言ったけど。
「いや、言ったけどよ! ウタをまたシャンクス達と離れ離れにするつもりで言ったわけじゃ……!!」
「ウタには社会勉強が必要だ。親のおれ達の船にまた乗せてもウタの世界は変わらないままだ。
ウタ自身が変われなければ、また今日みたいなことが起きる。
お前の船から世界を見せてやってくれないか、ルフィ」
「それはいいけど! いいけどよ、シャンクス!!」
視線を落とし、眠るウタを見る。
この世の苦しみから解放されたような、安心しきった穏やかな寝顔。
「ウタは寂しがるぞ……?」
「………そうだな。そうだろうな……」
「シャンクスだって、そうだろ!?」
ようやくまた会えたのに、また別れるなんて。
シャンクスが平気なはずがない。ウタが寂しくないはずがない。
どうしても納得できないルフィは食い下がる。
「なあ、シャンクス……」
「ウタに伝えておいてくれ。どんなに離れていても、お前はおれの娘だって」
「シャンクス!!」
「“麦わら”!!」
二つ名を呼ばれ、ルフィが押し黙る。
振り返るシャンクスは、その横顔に笑みを浮かべて言う。
「おれの子を頼んだぜ」
その顔を見て、ルフィは力強くうなずいた。
「……わかった。任しとけ、“赤髪”!!」
見聞色を使わなくてもわかった。シャンクスの笑顔が強がりだってことくらい。
強がりだとわかってしまったから……ルフィはもう、何も言えなかった。 - 14122/08/25(木) 00:12:29
自分でもびっくりするくらいぱっちりと目が覚めた。
「ここ……私の部屋?」
「ウタ! 目を覚ましたのか!!」
ベッドから起き上がった私に、ゴードンが大慌てで駆け寄る。
「身体はどうだ!? 痛むところは!? 熱は!? 痺れは!? ああ、あと、あと……」
「ゴードン、落ち着いて! 大丈夫、なんともないから!」
「あ、ああ、すまない、いやしかし……」
ゴードンがあんまり大慌てするものだから、なんだかおかしくって笑ってしまった。
「ありがとう、ゴードン。……ごめんなさい、迷惑かけて」
「……いいよ。いいんだ。また君とこうして話ができる、それだけで私は嬉しい」
ゴードンの大きな手が、そっと私の手を包む。
12年間、ずっと私を励ましてくれた手。
顔は怖いけど、不器用で優しい。もうひとりの私のお父さん。
……照れくさくって、とても言えないけれど。
「ルフィは?」
「彼らもこの屋敷にいる。呼んでこようか」
「ううん、あとでいい」
「そうかい? 君が仲間になるのを心待ちにしていたが」
「え?」
寝耳に水の話で思わず聞き返す。 - 15122/08/25(木) 00:13:12
「ルフィが、私を……?」
「ああ。仲間が増えるのをみな楽しみにしていたよ」
「私が、ルフィ達と……」
ルフィ達との冒険を頭に思い描いて、不思議と心が躍った。
もしそうできたら、どんなに楽しいだろう。どんなに素敵だろう。
ルフィ達と一緒に、海へ出られたら……
そこで、はっと気付く。
「ねえゴードン、シャンクスは……!?」
ゴードンの返事を聞く前に、答えはわかった。
部屋の窓から、エレジアの岸を離れる一隻の船が見えた。
あの帆を、あの船首を、あの船を、私が見間違えるはずもない。
赤髪海賊団海賊船、レッド・フォース号。
「…………!!!」
「ウタ……違う、待ってくれ! 彼らは最後まで君を気にかけて……!!」
また置いて行かれた。
また黙って行ってしまった。
あの日と同じ別れ方に、心がささくれだつのを感じる。
でも今の私は、あの日とは違う。
「ゴードン! 音響の準備して!!」
「ウタ……!?」
「島中のスピーカー全部使うよ!! 急いで!!」
今の私は、この声を届けられる。 - 16122/08/25(木) 00:14:08
エレジアの景色が遠のいていく。
2度目の景色。2度目の別れ。
もう2度と味わいたくなかった感情がシャンクスの胸に渦巻く。
「ホントによかったのか、お頭」
「よかったに決まってるだろ、ベック。見ろよウチの船を、いまやオッサンだらけだぞ。
もうウタとは話の合わねェやつの方が多い。若いルフィ達と一緒の方がさ、楽しくやれると思うぞ」
そういって、シャンクスはわははと笑う。
大して暑くもないエレジアの気候帯で汗を滲ませる船長を見て、ベックマンは嘆息混じりにタバコに火をつけ―――
<< シ ャ ン ク ス の バ カ ー ! ! ! >>
「!!?」
全世界に聞こえそうな大音響が轟いて、思わずタバコを落とした。
- 17122/08/25(木) 00:15:42
「え……!? ウタ!?」
聞き間違えるはずもない我が子の声に、シャンクスが船尾に走った。
シャンクスだけではない。レッド・フォース号のクルー全員が甲板に集まる。
海が震え、魚が逃げ出すほどの大音量で、エレジアからウタの声が響く。
<<バカ―!! なんでまた勝手に行くの―――!!!>>
<<シャンクスのアホ―――!!!>>
<<ヤソップのアホ――――!!!>>
<<ちょっとルフィうるさい!! 長鼻くんも!!>>
<<え? これシャンクスにアホって言ってやる場じゃねェのか?>>
<<おれは実の息子をほったらかしてる親父にアホって言ってやりてェんだけど>>
<<紛らわしいから次の機会にして!! 今は私の番!!>>
- 18二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:16:03
お前はジョイボーイとして語り継がれる…
- 19122/08/25(木) 00:16:43
<<私あの時!! シャンクスにそばにいてほしかった!!>>
<<もっとみんなと一緒にいたかった!! もっとみんなと歌いたかった!!>>
<<黙って行ったりしないでよー―――!!!>>
ひとしきり叫びきって息を切らしたウタは、呼吸を整えるとまた大きく息を吸い込んで。
<<私……ルフィと一緒に行くよ!!>>
<<会いに行くよ!! 今度は、私がみんなに会いに行く!!>>
<<どんなに離れてても、なにがあっても!! シャンクスは……みんなは、私の!!>>
<<大好きな家族だから!!!>>
そうしてはじまる、聞きなれたメロディ。
楽しいときの冒険の歌。
辛いときの船出の歌。
海賊が唄う歌。
「……『ビンクスの酒』」
<<みんな待っててね!! 私、必ずまた!! この歌を届けに行くから!!!>>
- 20二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:16:49
ガチで語り継がれる名作来たな……
- 21122/08/25(木) 00:17:16
エレジアは島影も見えなくなった。
歌声は遠く、海にはまた潮騒の音だけがあった。
ただし、このレッド・フォース号の甲板にだけは。
歌声の代わりに、鼻をすする音が残っていた。
「帽子……返して貰ってた方がよかったんじゃねェか? お頭」
「ほっとけ、バカ野郎……!」
新世界に名だたる四皇、大海賊“赤髪のシャンクス”。
それが前髪を引っ張ってべそを隠す姿に、ベックマンは目尻に涙を浮かべて笑った。 - 22二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:17:59
- 23122/08/25(木) 00:18:21
エレジアは島影も見えなくなった。
私はサウザンド・サニー号の甲板芝生を踏みしめて、全身に潮風を浴びる。
海の香り、潮風の手触り、なにもかもが懐かしい。
海賊としてのカンを取り戻すにはまだかかりそうだ。
「これが私の旅の第一歩」
この先の冒険で、苦しいことがたくさん待ち受けているだろう。
辛い出来事を、いくつも目の当たりにするだろう。
それでも、もう少し、現実で生きてみようと思う。旅をしてみようと思う。
また家族に会える日を夢見ながら。友達の夢を見守りながら。
「よーし! みんな、リクエストあるー? なんでも歌っちゃうよー!」
「よっ、待ってました! 世界の歌姫ー!!」
「ヨホホー! 耳が幸せになりますねー! 私! 耳ないんですけどー!」
「おれァ君がいてくれるだけで幸せだぜェー! ウタちゅわぁーん!!」
「サンジくん、歌ってる最中までそのテンションはやめてね」
「よし! おれも歌うぞー!!」
「えー!? ルフィが!? やめてよ音痴じゃん!!」
「音痴じゃねェよ!! ウタにだって負けてねェ!!」
「ウソ、カラオケ対決で一度も勝ったことないでしょ」
「あれはルウやシャンクスが審査員だったからだ! コーセーな審査だったらおれが勝ってた!!」
「出た、負け惜しみー」
海原に響くは喧騒と潮騒、そして歌声。
船を運ぶ風のゆくえを、まだ誰も知らない。
fin. - 24二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:18:49
素晴らしかった…とてもとても素晴らしかった………
- 25二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:18:49
- 26二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:19:14
- 27122/08/25(木) 00:19:57
以上です。
お付き合いくださり、ありがとうございました。 - 28二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:20:02
泣いた 良かったねルフィ、ウタ……
- 29二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:20:13
最高だった
これしか言えないよ - 30二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:20:27
天使のss……FILM REDの魔力に囚われた心が…解放されていく…
- 31二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:21:06
お前は…誰だ!
- 32二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:21:28
ありがとう...ありがとう...
- 33二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:21:29
この作品に出会えて心からよかった
- 34二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:21:49
最高の…SSでした…本当にありがとうございます…
- 35二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:21:58
見事な作品と…このSSは語り継がれる…
- 36二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:22:17
- 37二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:23:12
- 38二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:24:14
これから先FILM REDみた後は必ずここ来るわ
- 39二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:26:38
- 40二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:30:04
- 41二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:36:11
- 42二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:37:20
万国を救った英雄
- 43二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:37:32
どうしてこうならなかった(血涙)
- 44二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:42:26
- 45二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:42:40
えがったよ…
- 46二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:42:56
素敵だった…
- 47二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:45:42
すごい…すごいが…これSS(ショートショート)か?
- 48二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:46:46
ハッピーエンドは
実在する!!!!! - 49二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:49:48
- 50二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:50:53
- 51二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:54:48
よーしそんじゃまた明日映画見に行って脳焼いてくっか!
- 52二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 00:59:35
- 53二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 01:10:52
- 54二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 01:13:17
で゛ん゛せ゛つ゛の゛S゛S゛と゛お゛ま゛え゛は゛か゛た゛り゛つ゛か゛れ゛る゛!!!
- 55二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 01:19:21
本当に…本当に素晴らしかった
…最高だ、最高です… - 56二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 01:21:46
- 57二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 01:30:26
素晴らしい……。
- 58二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 03:53:14
映画館で観た気がしてきた
- 59二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 04:46:29
俺は今救われた
- 60二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 05:02:12
このレスは削除されています
- 61二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 05:03:28
スレ主…気が向いたら後日談も頼む
- 62二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 05:07:23
めっちゃいい話だしz袋叩きにされるルウで笑った
残当 - 63二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 05:15:14
11の犬も食わないのとこ鳥肌立ったわ、お主文豪か?
- 64二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 05:22:56
最近ウタスレに文豪現れすぎじゃない?クソありがとうございます!!
- 65二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 05:53:35
神スレと…語り継がれる
- 66二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 10:15:11
最高のSSをありがとう……!!
よかった……よかっだよお゛……!!! - 67二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 10:25:17
ウタが寝ればウタワールドも解除されるんだったっけ?
- 68二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 10:31:18
通常はウタも寝れば解除されるが、ウタが死ぬと解除されなくなって閉じ込められる。
これによって新時代計画をウタは進めたのだな。
ただトットムジカを使ったことによる侵食で、ウタワールドが魔王に掌握されて皆出れなくなってしまった。
ウタの気持ちとしてもう死にたいというのと罪滅ぼしもあって薬を拒否して、手っ取り早く命を使って歌い、皆を解放した……というのがREDの流れだね。
このSSではルフィが起きたおかげでウタに生きたいという気持ちが生まれて救われたので、おそらく問題はないと思う。
- 69二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 10:45:02
なんて素晴らしい世界…
- 70二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 10:46:46
出来たら支部とかにも上げてもらいたい…
- 71二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 11:24:31
この掲示板だけじゃなくてハーメルンなり支部なりにあげてくれーーーー!!!
ついでに他に書いているSSがあったら教えてくれーーーーー!!!!! - 72二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 11:49:57
本当に最高だった…!
ありがとう! - 73二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 14:01:54
読めてよかった
この出会いに感謝を - 74二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 17:59:54
素晴らしいssだった
掛け値無しに - 75二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 18:18:15
美しい...これ以上の救済ssはこの世に存在し得ないでしょう...
- 76二次元好きの匿名さん22/08/25(木) 22:52:03
REDでボロボロになった脳にスーッと効く………
- 77二次元好きの匿名さん22/08/26(金) 07:08:58
あげ
- 78二次元好きの匿名さん22/08/26(金) 10:43:26
あの日の自分の気持ちとリンクするのスーパー泣ける
- 79二次元好きの匿名さん22/08/26(金) 11:33:03
ありがとう……ありがとう……
支部にあげてくれ…… - 80二次元好きの匿名さん22/08/26(金) 11:45:06
ルフィは私の気持ちをなんにもわかってくれない。
ルフィの気持ちが、なんにもわからない。
↑ここから昔の自分に重なって理解するのが美しすぎる - 81二次元好きの匿名さん22/08/26(金) 14:13:07
ありがてえ...ありがてえ...
- 82二次元好きの匿名さん22/08/26(金) 14:49:16
袋叩きの刑に処されるラッキー・ルゥ地味にすき
- 83二次元好きの匿名さん22/08/26(金) 21:08:59
焼かれた脳が再生する
- 84二次元好きの匿名さん22/08/26(金) 23:34:09
虎と猿のやり取りが素晴らしかった
- 85122/08/27(土) 10:09:00
カイドウさんにアヒージョされてるイッチです。
みなさん感想ありがとナス! 楽しんでいただけてなによりです。
自分でも楽しみながら書きましたし、読んでくれたみなさんの反応をイッチも楽しんでますが、
元を辿ればマムの食い煩いがなければこのssを書くことはなかったのである。
サンキューリンリン。 - 86122/08/27(土) 10:10:23
また、スレの皆様から「支部にあげて」とのお声をいただきましたが……
ワリィな、おれのズボンがハーメルンに投稿しちまった。
次は加筆修正版を読むといい。
歌の彼方 - ハーメルン世界は続く。昨日と変わらないまま続く。それでも私は明日も歌えるだろうか。 ▼あにまん掲示板に投稿したssの加筆・修正版です。ウタ生存ルート。上中下の全3章。syosetu.orgなにが加筆されてどこが修正されてるかは……読み比べてみてね!
大筋は同じだけど心情とか増えたと思います。楽しんでいただけたら幸い。
- 87二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 20:10:50
ありがてえ…ありがてえ…
- 88二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 20:12:48
爆速赤評価草生える
- 89二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 20:21:11
1は語り継がれる
- 90二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 20:25:05
おれを仲間に入れてくれ゛ェ!!!
- 91二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 21:51:45
俺は尊さで死んだ
- 92二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 23:23:58
ありがとう………!!!
- 93二次元好きの匿名さん22/08/27(土) 23:34:54
「”犬”も食わない」の部分がとてもいい
いいSSだった、鍋を追加しなければ