【SS】読書の秋でも君は落ち着かない

  • 1二次元好きの匿名さん22/09/01(木) 21:41:46

    ”秋”になった。
    まだまだ暑いし蝉もうるさいが、きっと9月なら秋なのだろう。
    そんな秋にふさわしいトレーニングを、今日は担当とする予定だった。
    …いささか不安はあったが。

    「トレーナーさん!今日もよろしくお願いしますっ!」
    『こんにちは、バンブー!今日は読書をしようか』
    読書は賢さを養うのに効果的だと聞く。
    なので、いろんなジャンルの本をトレーナー室に揃えておいた。
    「こんなにたくさん…アタシのために用意してくれたんスか!?」
    『いろんな本を読むのはいいことだからね!』
    「おおおぉ…!ありがとうございます!早速読むっス!」
    そう言って彼女は近くにあった本を1冊手に取り、読み始めた。
    ⦅ここまではいいんだけど…⦆

    「おおぉ…っ!!!」
    しばらく自分も本を読んでいると、彼女が突然そこそこ大きな声を上げた。
    「なっ、なんスかこの話は!大切なライバルのためにボロボロになって走る主人公…!アツいっス!アタシも今すぐ走りたく…!」
    『落ち着いて!今日は座学だから!』
    「はっ!そうだったっス…」
    彼女を座らせ、また本を読み出す。

    …不安とはこのことだった。
    彼女は感情が昂るとすぐに行動に移す節がある。
    これは長所でもあるが短所でもある。
    そんな彼女をすぐに止められるよう、トレーナー室に本を用意したのだった。

  • 2二次元好きの匿名さん22/09/01(木) 21:42:06

    「…うわああああん!こんな、こんなのってないっスよぉ…こんなのヒロインがあまりに報われないっス…!こうなったら、この主人公に一発喝を入れ…!」
    『待って待って、最後まで読んでみて!』

    「わあ…!これは…これはハッピーエンドっス!やっぱり走りで分かり合うのはアツいっス…!アタシもつられて走りたく…っ」
    『今日は座学だから!』

    「…これは!風紀が乱れまくって…!な、なんでこんな本が学園にあるんスか!?」
    『…その本、恋愛ものだよね?』

    すぐに大興奮する彼女を落ち着かせながら、1日中一緒に読書をした。
    「お疲れ様でした!今日はすみません、ついつい大興奮しちゃって…」
    『大丈夫。それもバンブーらしさだよ』
    「えへへっ…こんなアタシのために、わざわざありがとうございます!…こんなバタバタしてたんじゃ図書室では迷惑になるし…多分気遣ってくれたんスよね?」
    …確かに、迷惑にもなってしまうかもしれない。
    『気遣いなんて…』
    「でもありがたかったっス!次からはもう少し落ち着いて読めるようにするっス…」
    『いや、バンブーはそのたくさん感動できる感性を大事にして欲しいな!今日やったことくらいならできるからさ』
    「そうっスか?」

    彼女が本を読み、口をついて出た感想を聞くのは…楽しかった。
    落ち着きのない彼女だが、その落ち着きのなさも…少なくとも自分は好きだった。

  • 3二次元好きの匿名さん22/09/01(木) 21:42:35
  • 4二次元好きの匿名さん22/09/01(木) 21:45:16

    最近バンブーの育成をした俺にタイムリーなスレ

  • 5二次元好きの匿名さん22/09/01(木) 21:46:48

    よかった
    恥ずかしながらバンブー引けてないけど意外と勉強できそうな気がしてるんだ

  • 6二次元好きの匿名さん22/09/01(木) 21:47:18

    愛嬌のあるうるささだよねバンブー

  • 7二次元好きの匿名さん22/09/01(木) 21:48:03

    >>5

    パワーサポカのイベント1つ目ではヤエノに勉強を教えてもらってましたね

    あれも可愛かった

    ただ勉強自体ができるかはわからないけどかなり頭バクシン族ではあった…

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