- 1二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 20:40:26
- 2二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 21:02:09
「わぁ…! 綺麗なドレスがいっぱい!」
右に左に。これでもかと掛けられた色とりどりのドレスを前に、彼女はキラキラと目を輝かせる。全て、私がデザイナーとして手掛けたドレス…兼レースのための勝負服だ。
「ほんとに好きなの着ていいの?」
「お金はとらないから安心しなさい」
「太っ腹ー!」
「誰が太りぎみよ!?」
学生時代に戻ったようなやりとりに、どちらともなく笑みがこぼれる。
…それから暫くして。
「ねぇねぇ。キングちゃん!」
そう呼び掛けた彼女は、純白のウェディングドレス…を模した勝負服に身を包んでいる。
「これ、ビューティーさんにつくってもらったドレスみたい!」
くるりと一回転する彼女にあわせ、ドレスのフリルもふわりと舞う。実際、そのときの彼女の姿が忘れられなくて、思わず形にしてしまった逸品だ。
あのときは、着なれないドレスに四苦八苦する彼女を見かねて、着付けや髪のセットなんかも手伝ってあげたっけ。
「それにしても…元気になったみたいで良かったわ」
思うだけと胸にとどめていた言葉が、彼女の笑顔につられて口に出る。
「えっ?わたし、いつでも元気だよ?」
「…ふふ。そうね」
「でも、ありがとうね。キングちゃん!今日のお休みは特別だよ!」
そんな彼女の言葉。全く。ほんとにどっちが元気を与えてもらってるのやら。 - 3二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 21:09:29
…後日。
『しかしハルウララさんはお忙しいのにいつも元気一杯ですね。なにか秘訣とかはあるのでしょうか?』
『はい!とっておきの、元気になるおまじないが!』
『おお。では、そのおまじないとは?』
『とっても大事なお友達です!!!』
なんとなしにテレビを点け、なんとなしに変えたチャンネルから、そんなやりとりが聞こえてくる。
なんだ。私だって、きっちりと彼女に元気を与えられているんじゃないか。
そう思うと、なんだか胸の奥がぽかぽかと暖かくなってきた。
更に後日。
『ハルウララ熱愛報道!?《とっても大事なお友達》の正体は!?』
という週刊誌の報道に「おばか…」と頭を悩ませたのは別のお話。 - 4二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 21:13:22
力を与え合えるベストコンビ
史実に直接的な絡みはないけれどこの2人が同室になって良かったって改めて思えるssや
キングが自分も元気をあげられてるってなるところが特に好きです - 5二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 21:15:01
ありがとう
ただこころから
ありがとう - 6二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 21:15:45
それぞれの道に進んでも応援し合ってそうで良いよね
- 7①22/09/04(日) 21:24:27
なんとなく、キングはウララのふとした仕草から、彼女が疲れを溜め込んで、でもそれすら自覚してないことを気づいてあげられそうだなぁ、って思って書いてみました。
ウララって、たぶんご当地大使的な存在から全国バラエティに引っ張りだこになって、ほんとに心の底から楽しんで夢中になるがゆえに、自分が疲れてることに気がつかなそうで、そこが彼女の武器でもあり弱さでもあるのかなと。
そんなウララを、各々の道に進んでも支えてあげられるのはキングだし、そんなキングにも元気をおすそわけできるのはウララしかいないかなぁ、と思ったり。 - 8二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 21:30:30
もはや感謝しかない
- 9二次元好きの匿名さん22/09/04(日) 21:55:49
ありがとうございます…
なんかこの2人は卒業してもなんやかんやでルームシェアとかしてそうだなとか思ってたけどこうやって別々の道に進んで近くにいなくても支え合える関係も良いなと思いました
キンウラビッグ𝑳𝒐𝒗𝒆