- 1二次元好きの匿名さん22/09/07(水) 22:41:18
夢を見ている
あなたは微笑んであたしの作った弁当を頬張っている
初めて、ちゃんとお弁当を作ったあの日 小さなひとくちで少しだけ驚いた
ゆっくり小さなひとくちであたしのお弁当を食べているあなたの顔が
酷く輝いて見えた
あたしは望まれたあたしでいたい
いつもの味を望むみんなに いつもの味を渡してあげたい それがいちばんのあたしの願い
どんな味になったとしても、どんなあたしになったとしても、長く、ずっとあたしの走りを見ていたい。そんな願いがあることももちろんわかってる。わかっているけれど
いつもの味 大事なあたしのちゃんこ鍋
味の決め手の大事なつくねを あなたはいつもの小さなひとくちで頬張った
輝くライブスタジオを後にする。足が重い 足が痛い もう無理だと おしまいだと 勝利の女神は微笑んだまま告げている
走りきったあたしを、真ん中で踊りきったあたしを あなたは黙って抱きしめた
あたしより小さな体が 冷たいからだが 思い出す小さなひとくちが愛おしくて ──涙が出た - 2二次元好きの匿名さん22/09/07(水) 22:41:43
遭難してあたしも疲れたんだろう 夢を見ていた
あたしは何故か長距離ダートを走ることになっていて、走ったことない場所だなあなんて呑気に考えながらお弁当を広げていた。
今度のレースは3冠がかかったレースだからと熱く語るトレーナーさんが広げた弁当を見て言葉を止める。トレーナー室は食堂の端にあるから、すぐあなたはお茶を持ってきて食事をする姿勢になる
食堂でもレースの準備をするから軽鉄の落ちる音がする 他の子達が走る音と軽快な掛け声 ──まさに夢らしいめちゃくちゃな世界
そんな世界でもあなたのひとくちは小さくて、咀嚼する動きはゆっくりで、すごく幸せそうに あたしのお弁当を食べている
どんな世界でもあなたはあたしをきっと見つけて あたしと一緒にちゃんこ鍋になってくれるんだろう
どんな世界でもあなたは
ごちそうさまと手を合わせるあなたが愛おしくて ありがとうとつぶやく こちらこそと笑うあなたの顔
どんな世界でもあなたは あたしにごちそうさまを言わせてくれるのだろう
そんなあなたが そんなあなただから - 3二次元好きの匿名さん22/09/07(水) 22:42:22
- 4二次元好きの匿名さん22/09/07(水) 22:43:44
夢ちゃんこいい!すき!