- 11じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/25(金) 12:42:58
- 21じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/25(金) 12:43:53
- 3二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 12:50:38
保守、もう6スレ目か。早いなぁ
- 4二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 13:05:23
たておつ
- 5二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 13:18:19
立て乙です
とりあえず無事に立てれてよかった
あとは消されたりしないといいですが - 6二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 13:22:31
立て乙です
- 71じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/25(金) 13:34:48
- 8二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 13:58:09
保守
- 9二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 14:00:18
とりあえずほしゅ
- 10二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 14:00:35
10まで保守
- 11二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 18:34:59
立て乙です
- 12二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 19:22:22
お、立ってた
おつです - 131じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/25(金) 19:49:43
- 141じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/25(金) 20:10:42
【9日目夜・探索イベント】
【立ち入り禁止区域『廃墟』・拠点】
USBの中にあった動画ファイルを見終えた私達でしたが、誰も何も。言葉を発するという事を忘れてしまったかのようでした。当たり前です。ヒマリさんが言うには現状で最も確実に聖杯戦争を恒久的に停戦させるには一人のマスターと七騎のサーヴァントの方全員を犠牲にならなきゃいけません。
確実な方法という形で、私達の目指すハッピーエンドを否定するような事実を突きつけられた形となります。そしてマスターは永遠に聖杯の中でシステムを管理しなくちゃいけない。それがどんな形になるかは分かりませんけど、まず間違いなくその方法を選択すればトキさんとは永遠に会えなくなると『直感』が煩いぐらいに警鐘を鳴らしています。
何より。
「モモイちゃん……」
「……ごめん。どうしたらいいんだろうって……わたし……」
「モモイ……アリスは、トキは……」
『私は……あの子に……』
彼女達にとっては同じ学校の先輩や後輩、そして友達であるトキさんが自ら犠牲になると決めていた。そしてその想いはとてつもなく『重い決断』です。誰も口を開けない。どうしたら良いのか、何をしたらいいのか。ハッピーエンドを目指すのは諦めていなくても、突然見えていた道筋が呆気なく掻き消えたようで心細くなってしまう。踏み出す先に不安が募る。だから誰もが口を開けない。話を切り出せない。
『だから』。その中で、最初に口を開いたのは。
「かなりの収穫だな。今後の動きに直接的な関係があるかは定かじゃないが、少なくともマスター側の願いやその思想はこれで分かった」
「そうだねー。おじさん的にもちょっと気になる箇所あったけど、とりあえずはあのトキちゃんの話、続けちゃおっか。それとも一旦分かったし、別のこと話す?」
今日初めてこの場に来てくれたミノリさんとホシノさんでした。二人の顔には悲壮感なんてこれっぽっちもない。それはトキさんとの付き合いが薄いからもあるかもしれません。まだ事情をしっかりと知らないからかもしれません。だけどそれ以上に。
「お二人とも……」 - 151じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/25(金) 20:18:53
「はいはい、おじさんですよー。悲しい顔なんてしない、しない。確かにさー、ちょっとキッツい内容だったけど……まだ誰も犠牲になんかなってないよ、ヒフミちゃん」
「既に手遅れなら話は別だ。でもまだそうじゃない。ならば今やるべき事は悲嘆に暮れて足を折る事ではないだろう?」
二人は『強い』んです。どんな逆境でも、いいえ逆境こそをひた走る彼女達は決してこんなところで止まらないのだと私に勇気をくれる。
だから二人は……いいえ。二人だけじゃありませんでした。
「挫折も苦悩も私達は何度だって味わってきた。世界は悲劇に満ちていて、きっと残酷な真実は其処彼処に溢れている。それでも、それは足を止める理由にならない───そうだろう?ヒフミ」
ただの確認。今までだってどんな辛い事も乗り越えてきた。その度に私達は強くなってきた。どんな不安を覚えたって、先が見えなくたって。
「……はい。トキさんが辛い選択をしたというのなら、丸ごと全部、ハッピーエンドに。トキさんが犠牲になる終わりを認めてなんかやりません!」
アズサちゃんの言う通り、私の背中にはこれまで頑張ってきた思い出がたくさんあります。
【Recommend BGM……〈不撓の覚悟〉】
だから前を向く。胸を張る。トキさんが犠牲にならなきゃいけない、サーヴァントの方を殺さなきゃいけない、確実な方法はそれしかない。だからなんだって言うんですか。
「私は、私達はこんな所で足踏みしてなんかいられません!トキさんが自分を犠牲にしようとしているなら、それでモモイちゃんのように悲しむ人がいるなら私達で止めてみせます!……だから、みなさん!」
お友達がいなくなるなんて嫌です。そんな辛い想いをするのはもう二度とごめんです。そしてそれをモモイちゃん達に味わせるつもりだってありません。セイバーさんが頷きを返してくれる。私のやり方を、サーヴァントを犠牲にしない方法を見つけるのを彼はその優しさから一度は反対した。その理由も気持ちもよくわかっています。そして今、その上で私と共に戦ってくれる。だから怖さなんてありません。辛い現実なんかに、負けません。 - 161じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/25(金) 20:35:11
「……いいね。少女を熱くさせるのはいつだってこういう空気だ。嘆いている暇なんてない、たかが腑なんかに怯えているの馬鹿らしい。もう止まってる暇はないね、ヒビキ、コトリ!『大人』が投げ出した最高のゴールを私達の手で掴み取るなんて痛快な逆転劇が待っている!ハッピーエンド、上等じゃないか!」
「ヒフミ達の言う通りです、会長。私達セミナーは全校生徒の為に、自治区住民の為に存在します。トキの一人救えないんじゃお話になりません!」
ウタハさんとユウカさんが力強く机を叩く。その目には力強い熱が籠っています。
「……しょげてる暇なんかないよ、お姉ちゃん。私達でトキさんを救うの。あの人意地っ張りな癖に面倒くさがりなんだから、さっさと重たい荷物降ろさせてあげなきゃ!」
「アリスちゃん、大丈夫。私達だけじゃなくて……ここには沢山の人がいるから。みんなで考えればきっと良いやり方……その、絶対思いつくから」
まだ終わってないと、下を向いていたモモイちゃん達の前に立ってミドリちゃん達が弱々しく垂れた手を握る。
「うふふ♡たとえ無理難題があっても前を向いてしっかり⬛︎って歩く♡いつも通りの私達ですね♡」
「なんでこんな時までふざけるのよ!おばか!……でも今更よ。なんてたって私達、あの時だってちゃんと試験をパスしたんだから!バカだった無理だって、そう思っても!ちゃんと頑張れば最後にはちゃんと乗り越えられるのよ!」
コハルちゃん達が吠える先にあるのはきっと、目に見えないけど私達に襲いかかってきた辛い現実。負けてやるかと自分達のこれまでを掲げてくれる。
みなさんの目にやる気が灯り、空気が一変しました。
「なら手早く情報の共有を済ませようとしちゃおうか。私達ヴェリタスとエンジニア部からの調査報告はこれでお仕舞い。ここからは次の話───小鳥遊対策委員長」
「うへー。私ぃ?いやさぁ、こういうのって……」 - 171じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/25(金) 20:42:14
これからの話ということもあってか、アビドスの話をするのに言い淀むホシノさんに対して、フォローを入れてくださったのはいつも頼りになるお二方。
「ヒフミが気になるという話だからね。僕からもぜひ話を聞きたい。アーチャーやライダーとの戦いを経た君たちの近況も気になるところだしね」
「情報共有は必要だ。我らは同盟を組み、志を同じくして問題解決へと乗り出したチームである。そしてこの場で最も情報を交わせていないのもお前とだ、アビドス、神秘満ちる土地より来た娘よ」
「……ふぅん。そういう感じなんだね」
何やら意味深な感じにセイバーさん達も不思議そうにしていますが、ホシノさんは流し目をしつつのんびりと答えます。
「いやぁ?ヒフミちゃんの隣にいるっていうのはそういう事なのかなぁってさー」
それがどういう意味なのか聞こうとする前にミノリさんから提案がありました。
「スパルタクスのステータスを全て提示しよう。なに、見てくれ通りのそれだ。私が言うのもなんだが……期待してくれていい」
「なら私達が集めたシャドウサーヴァントも含めた各サーヴァントについての情報もおさらいしておきましょう。データを表示するから確認お願い」
ユウカちゃんの一言で画面にサーヴァントの方達のデータが表示されます。ホシノさんがこれまで戦った経験なんかを聞けば、さらに具体的な形にもなるでしょう。
『……ユウカ達もこの話し合いを終えたらそれぞれの部署に戻る予定よ。今日最後の検討会となるわ……明日からまずどの陣営の攻略に注力するか、まだ情報が足りない陣営はどこか。今後の動きも含めて話を重ねていき、結論を出しましょう』
調月会長もいつも通りの調子に戻ってきました。
あとは彼女だけ。そう思って見れば。
「くよくよなんかしてられないね。ごめん、ヒフミ。情けないとこ見せちゃった!」
「モモイちゃん……」
いつもの元気な笑みを彼女は見せてくれました。
「もう大丈夫!ヒフミの願いを叶えにいかなきゃ!さあ話し合いだよ、ヒフミ!こんな所でヒフミもみんなも折れたりしない……でしょ?」
「えぇ勿論!」 - 181じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/25(金) 20:48:39
【味方サーヴァントのマテリアルが記録されました】
【ご確認下さい】
クラス:バーサーカー
マスター:安守ミノリ
真名:スパルタクス
性別:男性
身長/体重:221cm/165kg
出典/地域:史実/ローマ
属性/副属性:中立・中庸/人・大人
好き/苦手:叛逆/圧政者
聖杯戦争への参加理由:叛逆の意思を見たから
【HP(最大値/現在値)】
998/998
【絆レベル】
6(累計値:29)
【ステータス】
筋力:A(実数値:53)
耐久:EX(実数値:58)
敏捷:D(実数値:20+dice1d9=9 (9) )
魔力:E (実数値:10+dice1d9=9 (9) )
幸運:D(実数値:20+dice1d9=4 (4) )
【保有スキル】
スキル名:被虐の誉れ
ランク:B+
適正値:B−
説明:魔力により一定時間経過するごとに傷が自動的に治癒される。また魔術的な治療を行う際に必要な魔力の消費量を1/4に抑える。
痛めつけられるほど闘志が燃え上がり、秘めた力のすべてを引き出すに至るスパルタクスとは相性が非常に良いスキル。反面、ミノリは別に痛めつけられる事に別段の性癖は持たないのでマイナス補正を受けている。
効果:毎ターン行動開始前に供給魔力量の1/4回復。戦闘イベント時、発動後から毎ターン終了時に受けたダメージ量の1/4回復する。
- 191じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/25(金) 20:48:57
スキル名:不屈の意志
ランク:A
適正値:EX/-
説明:あらゆる苦痛、絶望、状況にも絶対に屈しないという極めて強固な意思。
肉体的、精神的なダメージに耐性を持つ。ただし、幻影のように他者を誘導させるような攻撃には耐性を保たない。ミノリとの相性は言うまでもないが、そもそも彼女が本質的にそれに類似した精神性を兼ね備えている為、ミノリ本人はスキルの恩恵を受けていない。
効果:スキル発動後にHPが0になった場合、HPを1回復する。
スキル名:剣の凱旋
ランク:A
適正値:B
説明:スパルタクスの生涯、その中にある一つの謎。アルプス越えを目指した彼が、それを取りやめてまで南下した逸話に基づくスキル。その真意は彼にしか分からないがミノリは何となく察している。スパルタクスはミノリの体調が悪そうな時にポージングを取る事で、無断使用しHPを勝手に回復している。
効果:『筋力』『耐久』『宝具』でのステータス判定時、1d40のボーナス。HPを1d1000回復。
【宝具】
疵獣の咆哮(クライング・ウォーモンガー)
ランク:A+
コスト:100
種別:対軍宝具/メイン
レンジ:0
最大補足:1人
効果:常時発動型の宝具。伝説が昇華されて宝具化したタイプ。敵から負わされたダメージの一部を魔力に変換し、体内に蓄積して貯められた魔力はステータス強化と治癒能力の増幅などに転用される。つまり傷つけられれば傷つけられるほど強くなる。魔力への変換効率は彼の体力が減少するほどに上昇する。また真名解放により魔力を解放すると、爆発と見間違う程煌々とした一撃で周囲を更地にする。
最大1000ダメージ(絆15)、戦闘イベント開始時から受けたダメージ分を加算。 - 201じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/25(金) 20:54:35
- 211じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/25(金) 20:55:53
【改めまして皆様】
【こんばんは】
【サポートシステムが起動しました】
【これより行動安価を行います】
【安価内容は今回話したい話題について】
【誰かに聞きたいこと、共有しておきたいこと】
【質問したいことや相談したいこと】
【今いる18人と通信越しで話せるヴェリタスの部員3名、生塩ノア、黒崎コユキの2名も合わせた23名で話し合いたい事を決めて下さい】
【話したい事というかなり抽象的な安価となりますので特に文章量等の制限は設けません】
【安価先>>30】
【それでは皆様】
【よき検討を】
- 22二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 21:11:31
- 23二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 21:23:31
ミノリに、前の交渉に際に拒絶反応の話をした時にその反応が薄かった理由や、戦った陣営やその様子辺りに関して聞く
ホシノに2日目や3日目にあったアーチャーやライダーによるアビドスへの襲撃についてや、襲撃の件への心当たりとかについて聞いたり、ライダー陣営に協力しているらしいオクトパスエンジニアリングについて話してカイザー関連らしいしそれについても聞いてみる
ホシノにはあとヒマリのメッセージでは共有しきれてない聖杯戦争についてヒフミ達が知ってる事があればそれと、自分たちがハッピーエンドを目指してる事も伝えておくのと
ゴルゴネイオンでアルと面識のあるホシノとユウカ(というかまだ見てない皆でも良いかも?)にライダーとアルの記録を見せてから、アルの願いについて何か思い当たりそうな事が無いか質問したりとか
シャドウサーヴァントが出没してるという事について、ヒマリのメッセージで知れた聖杯戦争の根本等も考慮した上でのそれぞれの考察や見解を話し合うとか
あとは、ウイにヒナタに対してサクラコの様子について伺うメッセージを送ってもらうよう頼むとかかな
トキとの交渉の際にホシノかクロコいれば犠牲になる者に対して残される側というか親しい者を亡くした側の心情伝えるのに良さそうかな?とも思うけど、ヒフミ達はホシノやクロコの事情知らなそうだし頼むのは難しそうではあるな - 24二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 21:31:45
仮に各陣営と正面衝突することになった場合に備えての対処をどうするか、各陣営に対して勝てる見込みはどれぐらいあるかとかかな
後現時点で居場所が分かっていて会おうと思えばすぐ会える黒服にはいつ会うべきか
ヘルタースケルターや無理ならオートマタをより増産する方法はないか
より戦力を増やす手段はないか
対処に関しては特に戦闘規模がデカくなりそうなライダー陣営に関してはしっかり話しておきたいかな
街中での衝突なんて事態になったら大規模な被害は避けられないし - 25二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 21:44:14
仮に他陣営が百鬼夜行や山海経などに逃げ込んだ際はどうすればいいか
シュロが言っていたあのシステムとは何か
ゲマトリアは集団であるそうだが黒服にフランシス以外のメンバーが裏で何かしら戦力供給などの支援をしている可能性はあるか
ゲマトリアについてみんなはどう思うか - 26二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 22:02:07
どの陣営が一番攻略難易度が低いと思うか
逆に一番高そうなのはどこか
ライダー陣営と戦う際にはどのように戦うべきか - 27二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 22:10:26
- 28二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 22:11:52
かそく
- 29二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 22:12:32
- 30二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 22:12:46
- 31二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 22:15:01
・情報共有や個々人への質問
各陣営のサーヴァントの情報およびマスターが誰か、誰が仲間なのかなどの基本的な情報の共有
ミノリに、前の交渉に際に拒絶反応の話をした時にその反応が薄かった理由や、戦った陣営やその様子辺りに関して聞く
ホシノに2日目や3日目にあったアーチャーやライダーによるアビドスへの襲撃についてや、襲撃の件への心当たりとかについて聞いたり、ライダー陣営に協力しているらしいオクトパスエンジニアリングについて話してカイザー関連らしいしそれについても聞いてみる
ホシノにはあとヒマリのメッセージでは共有しきれてない聖杯戦争についてヒフミ達が知ってる事があればそれと、自分たちがハッピーエンドを目指してる事も伝えておく
ゴルゴネイオンでアルと面識のあるホシノとユウカ(というかまだ見てない皆でも良いかも?)にライダーとアルの記録を見せてから、アルの願いについて何か思い当たりそうな事が無いか質問したり
シャドウサーヴァントが出没してるという事について、ヒマリのメッセージで知れた聖杯戦争の根本等も考慮した上でのそれぞれの考察や見解を話し合うとか
ウイにヒナタに対してサクラコの様子について伺うメッセージを送ってもらうよう頼む
ゲマトリアについてみんなはどう思うか
セイバーはアーラシュのことを知っていたが宝具についても知っているか
・戦略面の相談
今後の方針やまずどの陣営から攻略していくべきか仲間になってくれそうな人に心当たりはないか
各陣営と正面衝突することになった場合に備えての対処をどうするか、各陣営に対して勝てる見込みはどれぐらいあるかとかかな
後現時点で居場所が分かっていて会おうと思えばすぐ会える黒服にはいつ会うべきか
ライダー陣営と戦う際にはどのように戦うべきか
仮に他陣営が百鬼夜行や山海経などに逃げ込んだ際はどうすればいいか
シュロが言っていたあのシステムとは何か
仮に七陣営が街中で激突するなんて事態になってしまった場合セミナーはどうやって対処するか
あと、22のエリドゥへのハッキングは確かそもそも現状だと無理ってチヒロが言ってなかたっけ? - 32二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 22:15:59
纏めてたら安価終わってた
- 333024/10/25(金) 22:16:05
- 341じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/25(金) 22:26:35
- 351じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/25(金) 22:30:00
- 36二次元好きの匿名さん24/10/25(金) 22:32:56
多分それでいいんじゃないかと
- 373124/10/25(金) 22:33:46
あ、纏めたと言ってもそこそこ独断で必要なさそうだなとか話してるメンバーが知らなそうだなって部分省いちゃってるから、纏めた元のレスした人が良いかどうかによりそうかも?
- 383024/10/25(金) 22:36:49
私としては一応シュロが言っていたあのルールの発言的にまだ私たちが知らない何かしらの特殊なルールがあると思うが
仮にそれを黒服に聞いたとして黒服は無条件に答えてくれるかの部分追加してくれたらそれで大丈夫です - 391じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/25(金) 22:38:46
- 401じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/25(金) 22:48:43
今回の安価結果で話し合う内容は>>31さんのを参考というかほぼ丸パクリした以下の通りじゃんね☆
【情報共有や個々人への質問】
1.各陣営のサーヴァントの情報およびマスターが誰か、誰が仲間なのかなどの基本的な情報の共有
2.ミノリに、前の交渉に際に拒絶反応の話をした時にその反応が薄かった理由や、戦った陣営やその様子辺りに関して聞く
3.ホシノに2日目や3日目にあったアーチャーやライダーによるアビドスへの襲撃についてや、襲撃の件への心当たりとかについて聞いたり、ライダー陣営に協力しているらしいオクトパスエンジニアリングについて話してカイザー関連らしいしそれについても聞いてみる
4.ホシノにはあとヒマリのメッセージでは共有しきれてない聖杯戦争についてヒフミ達が知ってる事があればそれと、自分たちがハッピーエンドを目指してる事も伝えておく
5.ゴルゴネイオンでアルと面識のあるホシノとユウカ(というかまだ見てない皆でも良いかも?)にライダーとアルの記録を見せてから、アルの願いについて何か思い当たりそうな事が無いか質問したり
6.シャドウサーヴァントが出没してるという事について、ヒマリのメッセージで知れた聖杯戦争の根本等も考慮した上でのそれぞれの考察や見解を話し合うとか
7.ウイにヒナタに対してサクラコの様子について伺うメッセージを送ってもらうよう頼む
8.ゲマトリアについてみんなはどう思うか
9.セイバーはアーラシュのことを知っていたが宝具についても知っているか
- 411じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/25(金) 22:52:36
【戦略面の相談】
10.今後の方針やまずどの陣営から攻略していくべきか仲間になってくれそうな人に心当たりはないか
各陣営と正面衝突することになった場合に備えての対処をどうするか、各陣営に対して勝てる見込みはどれぐらいあるかとかかな
11.ヘルタースケルター等を増産する方法はないかも含めて戦力を増やせないか
12.現時点で居場所が分かっていて会おうと思えばすぐ会える黒服にはいつ会うべきか
13.黒服との交渉の際にどの程度の範囲であれば聞いても素直に答えてくれると思うか
14.ライダー陣営と戦う際にはどのように戦うべきか
15.仮に他陣営が百鬼夜行や山海経などに逃げ込んだ際はどうすればいいか
16.シュロが言っていたあのシステムとは何か
17.仮に七陣営が街中で激突するなんて事態になってしまった場合セミナーはどうやって対処するか
18.コユキ+ヴェリタスの総力戦で会長&ヒマリ謹製のセキュリティシステムにハッキングを仕掛けたらどうなるか
● トキとの交渉の際にホシノかクロコいれば犠牲になる者に対して残される側というか親しい者を亡くした側の心情伝えるのに良さそうかな?とも思うけど、ヒフミ達はホシノやクロコの事情知らなそうだし頼むのは難しそうではあるな(ちょっと保留。どうやって調理するか悩んでます。丁寧に書きたいです)
と順番とかはごちゃ混ぜになるからいつもみたく『①〜、⑤〜』みたいな感じで表記してく感じにするじゃんね☆
怒涛の19個+1個じゃんね☆かなりふわふわした安価だったのにたくさん考えてもらえて嬉しいじゃんね☆時間かかっちゃうけど頑張って書いてくるじゃんね☆ - 421じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/26(土) 01:03:37
【Recommend BGM……〈Neo City Dive〉】
『情報の共有とホシノへの質問(①、③、④、⑤)』
「……なるほどねー。聖杯戦争、殺し合いの強制参加者はもれなく棄権もまとめに出来ないし、殺し合わないって方針を選んでも最終的には……かー」
私達が知っている聖杯戦争についてとこれまでの経緯をお伝えした後、腕組みをしたホシノさんは難しい顔をしていました。私自身、逆の立場で自分のお友達からそんなお話をされたらなんて返すべきか迷うところ。そんな悩ましい話にしばらく目を瞑ってから、ぱちりと彼女のオッドアイが開きました。
「いやー、これは確かにアビドスみたいに小さな自治区で手に負える問題じゃないねー。万一の実働協力って形で前に対策会議に参加させてもらえただけでもありがたい話だよー」
「ホシノ先輩……それについては……」
三校でしたという会議。実際協力関係を結んだとかの話は聞いていましたが、具体的な細かいところだったりは甘えさせてもらってきました。そんな会議をナギサ様と共に主導してくれていたユウカちゃんは申し訳なさそうにして頭を下げようとしたところを、ホシノさんが手を振って止めました。
「いーよいーよ、ユウカちゃん。トリニティの紅茶ちゃんとも話し合ってうちを巻き込むのは最低限にしようって心配してくれたんでしょ?分かってるってー」
にこやかにそう言いつつ、彼女の思考はそれとは別の方へと向かったのを感じました。その予想通り、次に口にしたのはやはり『彼女』のことについて。
「しかし便利屋ちゃん達もマスターねぇ……しかもあの様子かぁ……」
この話をする際にみなさんに改めてお見せしたアルさんの記録(https://bbs.animanch.com/board/3694325/ →>888)。そこに残されていた彼女の姿についてをホシノさんは口にする。
─── 少しだけ……少しだけでいいの。時間を頂戴、ライダー。
アルさんとは私もホシノさんも、そしてこの場ではユウカちゃんもお付き合いがあります。気丈で優しくてとても爽やかな方です。
- 431じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/26(土) 01:06:27
世話焼きさんで私にもいつも良くしてくれる大好きなお友達。そんな彼女が誰にも聞かせないように真っ暗な部屋で一人、堰を切ったように泣いていた姿。それを見た、直後でしたからホシノさんが彼女について話題に触れるのは自然でした。
「アルさんは……今もマリーちゃんや他の陣営と小競り合いを続けていると聞きます」
「ヒフミには悪いが、はっきりしておこう。私達のところにも、なんならレッドウィンターまで足を伸ばして彼女達は殴り込みに来ている。一度や二度の話じゃない。恐らく、この聖杯戦争でもっと好戦的かつ意欲的に戦闘行為を行っている陣営だ」
「ただ、どうして意欲的なのか。勿論サーヴァントや陣営の強さもそうでしょう。でも、一番はきっとそこが問題ですね」
ミノリさんとハナコちゃんの話を聞いて改めて考える。ミノリさんの願いは『富の分配』。それは聖杯で願いを叶える権利という富も含めて全員が平等に得られないといけない矛盾した願いだったから、ミノリさんは『叶えない/願わない』と決意された。それもあって彼女は戦いにも消極的でした。
マリーちゃんの願いは『ランサーさんの受肉』。ですがこれについては……まだ妙に足りていない。そう思います。
同じようにモモイちゃんは『キャスターさんの受肉』、キャスターさん自身もそれを願っている。これは私達の思う犠牲のないハッピーエンドを目指す方針とも合致していたという理由もあって同盟を組めました。
そしてトキさんは『聖杯戦争の恒久的な停戦』。そのためには七騎全てのサーヴァントの方の命とご自分を犠牲にする以上は勝ち残る必要がある。だから無駄な戦闘を控えて令呪とサーヴァントを引き渡すよう交渉したり、それが駄目なら他陣営との戦闘も私達以上に積極的に行っているらしいです。
なら、アルさんの願いはなんなんでしょうか。
「……ヒフミも分かると思うけど、アルさんはしっかり者だわ。内容……は今は置いとくとしても会社の運営だって立派にされてるし。そんな彼女が人を殺す事を選んだ」
「思い詰めてる感じだったねー。じゃあ、何をって話だけど……もしかして私達が知ってる内容、全部最初から知ってたんじゃない?あの子」
ホシノさんはそう言うとぐるりと私達を見渡しました。それは推測というよりどこか確信めいた言い方。 - 441じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/26(土) 01:07:37
「考えてもみなよー。言っちゃ悪いけど、あの子って度がつくぐらい真っ直ぐだよ?不義理な事なんて出来っこない、それこそ空回りすぎて一周しちゃうぐらいにはさ。だったら『人殺し』にならざる得ない『理由』がある。つまり、トキちゃんだっけ?その子と同じパターンってこと」
そう、引っ掛かるのは『あの』アルさんがどうして聖杯戦争に、殺し合いに積極的なのか。なんらかの理由がある。そうしなくてはいけない理由が。改めてそれを知らないと前に進めないと再確認していると、ウイさんも頷きながらホシノさんの話に補足をしてくれます。
「……聖杯戦争という物は基本的には魔術師達が願いを叶える為に聖杯を奪い合う儀式です。その願いというのは形はどうあれ俗人的な物ではなく、『根源』と呼ばれる物への到達、魔術師自身のアイデンティティや存在に纏わる願いです。であれば、私達のように巻き込まれた人間というか魔術の存在しないキヴォトスで、人を殺してまで叶えたい願いを抱える。その重みは相当な物でしょう」
「前に話したが人を殺すというのは倫理的な枷、そして社会的な枷、この二つのハードルを越えない事には発生しない事象だ。勿論、時に感情はそんなハードルを踏み越えてしまう事はある。だが聖杯戦争は『長過ぎる』しあまりに『大掛かり』だ。そういった一時の感情を持ち続けて……というには君達から聞く限りの『陸八魔アル』という人物像と一致しない。後は立場だが、人が善良な倫理観の一線を踏み越える時というのは大抵『社会的な要因』がある。そして彼女は……」
「会社を運営し、社員、それも友達を養う『立場』にあるか。調べた限り、決して大儲けしてるわけではないけど首が回らなくなるほど彼女達は困窮してたわけじゃないわ……そのここ最近は、という話になるけど」
ミノリさん達もまたお昼に話してくれたことを続けながら、アルさんのパターンに置き換えて話してくれます。聞く限り、アルさんが誰かの命を奪ってでも利己的な願いを叶えたい、という風には思えませんでした。それにしても……。
「いやー、しっかり者が多いねー。おじさん、安心だよー……ところで、ウイちゃんだっけ?随分詳しいんじゃない?───聖杯戦争のこと」
にこやかに目を細めた奥からなぜでしょう、鋭さを感じる目線をホシノさんが送ると。
「……ヒナタさん経由である程度聞きましたから」 - 451じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/26(土) 01:19:56
初対面ということもあって緊張なさったのでしょうか。目線を逸らされてしまいました。
それになんとなくぎこちない空気が流れ出しそうになったタイミングでぽつりと静かな声がホールに思いの外響きました。
「陸八魔さん、すごい思い詰めてた。もし初めから全部、聖杯戦争のシステムを知ってたなら。あんな風になるのも分かる気がする……それに逆説的にだけどヒフミさん達の動きとの違いも説明できるんじゃないかな?」
ヒビキちゃんの言葉に私達の頭の中で描くのはこれまでのこと。確かに初日に襲われて、二日目にランサーさんと戦って、そこからまたランサーさんと戦うまではケセド戦はともかくあまりサーヴァントの方と戦ったりはしてきませんでした。とにかく情報を集める事に集中していたのは、他の方との命の取り合いなんて嫌だったのもありますが。そもそも『初めての聖杯戦争』という事で事前の情報が何もなかった、というのも大きいんです。
「初日からマスター含めて随分派手に動いてたからね、彼女達。聞けば脱獄の幇助もやってるんでしょ?それに戦闘となれば監視カメラにマスター本人が映るのも気にしないぐらい。ちょっとランサー陣営とは動きが違わない?ほら、拒絶反応発症済みでマスターになるリスクとか分かってるあそこはわりと慎重に動いてるし」
「うちにも喧嘩吹っかけてきたしねー。いやぁあれはびっくりしたよー。つい一日前にあーちゃーとかいう大人がうちの可愛いかわいいセリカちゃんに粉なんかかけてさー……本当、次会ったら必ず仕留めてやる」
「あはは……い、一体何があったかお聞きしても?」
チヒロさんの言葉に頷くホシノさんの目は笑っていない。なので恐る恐る聞いてみると───。
「んー、まぁ。あんまり聞いてて気持ちいい話じゃないんだけどさ」
「うちの可愛いセリカちゃんを」
「あろうことか夜遅くにナンパしてきたんだよ、アイツ」
そう笑顔で、ですが綺麗な青筋を立ててそう言われました。 - 461じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/26(土) 01:29:28
訂正じゃんね……ホシノちゃんの台詞はただしくは以下の通りじゃんね☆
×「うちにも喧嘩吹っかけてきたしねー。いやぁあれはびっくりしたよー。つい一日前にあーちゃーとかいう大人がうちの可愛いかわいいセリカちゃんに粉なんかかけてさー……本当、次会ったら必ず仕留めてやる」
○「うちにも喧嘩吹っかけてきたしねー。いやぁあれはびっくりしたよー。うちの自治区でパトロールしてくれたトリニティの……ええっと正義実現委員会だっけ?あの子達を路地裏で襲おうとしてたから止めに入ったんだけどさ。そのつい一日前だってアーチャーとかいう大人がうちの可愛いかわいいセリカちゃんに粉なんかかけてさー……本当、次会ったら必ず仕留めてやる」
というところで今日はおしまいじゃんね☆
ホシノちゃんの話で引くかミノリちゃんの話で引くか迷ったけど今回はこっちじゃんね☆
明日はこの続きからじゃんね☆さっと軽く経緯を話ちゃってアーチャーと遭遇した時のことなんかはまた別の形で短編として出すじゃんね☆
まだ夜にやらなきゃいけないことがあるからじゃんね☆
色々サクサクやりたいからなるべく長引かせないようがんばるじゃんね☆
明日は15時から続きじゃんね☆
それではみなさん、おやすみなさい……じゃんね☆
キャラクターの数がえらいことになってるじゃんね……喋ってない子がいたらごめんじゃんね…… - 47二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 01:40:09
更新乙!アンド遅ればせながら立て乙!
またミカ主が腱鞘炎になりそうな安価になってる……
でも情報交換は大事だろうから頑張ってほしい - 48二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 01:41:55
おつかれさまです
なかなか大人数での作戦会議ですしねキャラクターの把握が大変そう - 49二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 07:59:49
あのアーチャーが粉かけるとは考えにくいが、一体何があったのやら……
- 50二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 08:05:38
お疲れ様でした〜!
まぁ、ホシおじからしたら発端はゲマトリアとか自分一人が犠牲にとか色々と刺さるモノはあるでしょうね
そして、シャドウサーヴァントのHPが666/666ってのは不吉だな
まるで獣の………
そして、聖杯戦争のゴタゴタが早く終わって此処のマリーが例のアイドル衣装になれる事を祈ります…!!
あっ、アイドルマリーのチェキはお願いしますね! - 51二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 12:44:43
ほしゅ
- 521じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/26(土) 15:53:27
半ドンとは何だったのか……今帰ってきましたじゃんね☆とりあえず今から書いてきますじゃんね☆
ありがとじゃんね☆以前は戸惑っちゃった量も今はもう慣れたもんじゃんね☆とはいえ時間かかるのは相変わらずで申し訳ないじゃんね……頑張って書くじゃんね☆
普段こんなに大人数動かしたりしないから難しい……けど頑張るじゃんね☆
そこんところどうなんです?ってアーチャーかセリカちゃんあたりに聞くと彼や彼女の視点から事実が分かるじゃんね☆それか柴関の大将に聞くといい……けどとりあえず今回で経緯は軽く書くじゃんね☆
ここのホシノちゃんは時系列的にはアビドス編3章前、諸々片付いてないし納得もできてない……のでヒフミちゃんの元気そうな顔見れたかと思えば会議の内容で色々ぐさぐさきてるじゃんね☆
ストレス発散させてあげたいじゃんね☆
シャドウサーヴァント関係はステータス作り忘れてて慌てて投下直前に拵えたじゃんね☆数字?のーこめんとじゃんね☆
謝肉祭に早く参加させてあげたいじゃんね☆
アイドルマリーちゃんのチェキはちょっとコハルちゃん判定必須だったじゃんね☆
本スレ的にはオタ芸披露する300人とか書きたいじゃんね☆
保守ありがとじゃんね☆
頑張って書いてくるじゃんね☆
- 531じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/26(土) 15:58:39
- 54二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 16:05:27
リオとキャスター
ハナコとセイバー
ミノリとウタハ
ヒフミとモモイ
って感じでいいのかな - 55二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 16:17:36
質問なんですが
ヒフミとモモイ
ヒフミとセイバーって感じで
複数のペアに同じ人が入ることは可能ですか? - 561じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/26(土) 16:20:07
- 57二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 16:31:25
- 58二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 16:44:20
かそく
- 59二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 16:44:37
- 60二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 16:44:52
- 611じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/26(土) 16:52:20
- 62二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 17:06:13
あ、ホシノが候補に入ってなかった事見落としてた申し訳ない
- 631じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/26(土) 17:09:17
- 64二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 17:11:33
この後話し合い終わってから各ペアで話す感じかな
それともその前に何が起きるか
戦闘はスレ主の発言的に高確率で起きそうだが - 65二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 18:13:53
そういえばセンチュリオンちゃんはどこいったっけ
- 66二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 20:28:24
夜に戦闘起きる場合は相手は誰なんだろうな
- 67二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 22:38:31
話し合いで少しでもいい方向に行くといいな
- 68二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 22:49:36
黒服がマスターとしったホシノの反応はどんな感じなんだろうな
後今日は何時ぐらいに更新あるんだろう - 69二次元好きの匿名さん24/10/26(土) 23:22:09
遅いけど大丈夫かなスレ主
なんか問題起きたとかじゃないといいけど - 701じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/26(土) 23:32:29
- 71二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 08:21:46
眠れたのかミカ主は……
いくら休みとはいえ心配じゃんね…… - 72二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 12:09:20
スレ主大丈夫だといいが
- 731じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/27(日) 14:53:34
- 74二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 19:15:52
おつです、無理せず
待っときます - 751じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/27(日) 19:26:41
- 76二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 19:40:45
お疲れ様です
無理せずにです - 771じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/27(日) 20:49:12
【Recommend BGM……〈Vivid Night〉】
『情報の共有・相談(⑦、⑧、⑨、12、13、16)』
「詳しく聞いても?」
「……別にいいけど」
セイバーさんからの問いに言い淀みつつ、ホシノさんは頭をかきました。ふわりと髪が膨らむようにその線を揺らしながらホシノさんの眉間には皺が寄る。
「アーチャーだっけ?その大人がセリカちゃんにちょっかいかけたのは、夜の10時頃。明らかに変な気配なのに姿が見えないから尾行してたらセリカちゃんが働いてる柴関ラーメンに入ってさ」
以前先生から頂いた報告書にもあった話です。どうやらホシノさんの話を聞く限り、セリカさんとアーチャーさんの間で問題が発生するより前から霊体化してアビドス自治区に入ったアーチャーさんの気配を偶然見つけた彼女が尾行していた。なら彼は一体何のために自治区に来ていたのでしょうか?
「そこは屋台だから、何してるかは外からでもよく見えたよ。普通に食べて、その後会計して立ちあがろうとしたタイミングでセリカちゃんに喋りかけた……セリカちゃんは大した話じゃないって言ってたけど確か『その耳は本物なのか?』とか、聞いてきて。その後色々話をしてからセリカちゃんの腕を掴もうとしたから私が割って入って……まー、あとはおじさんと追いかけっこって感じかな?」
「アーチャーさんはその時何か、たとえば自治区に来た理由とかは?」
「『偵察』とか言ってたかな?なんかマスター……ああ、トキちゃんだっけ?その子が気にしていたから『一応見に来ただけ』とか言い訳してたよー」
話し終えた彼女へハナコちゃんの疑問に投げられますが、これといって詳しい話は分かりません。アビドス自治区に何かあるのか。それとも本当にただの偵察だったのか。真相を知っていそうなのは当人達と、あとは『彼女』ぐらい、でしょうか。
「どう思う?セイバー」
「さて。彼とはそれなりの付き合いがあるけど……どうだろうね。本人に聞くか、より詳しくその時話していた内容と状況を聞いてみないと少女の腕を掴もうとした理由も僕には分からないとしか言えないかな」
「なんだ、セイバーは随分とアーチャーについて詳しいんだな。生前からの付き合いか?」
「……いや、彼とは前の聖杯戦争でね。今と同じクラスで互いに呼び出された事があったんだよ」 - 781じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/27(日) 21:00:37
アズサちゃんとセイバーが交わした会話にふいに疑問を持ったのかそう尋ねたミノリさんに、セイバーさんは少し困ったような顔をする。馴染みがあるとは前に少し聞いていましたが、具体的にどういう関係だったかまでは聞けませんでした。ただなんとなく、敵とか味方とかそう単純な話ではないんだろうという直感はありました。なにせ、それだけならそう言えば済む話ですから。
「ふぅん。じゃああれとか知ってるの?あの、えと、ほうぐ?とか言うの」
「そうだね。僕は彼の宝具を知っているし実際にそれが使われた場所にもいた事があるよ、コハル」
下唇をセイバーさんが軽く噛んだのが一瞬だけ見えました。隠しておきたい話、というより言いたくなかった事なんでしょうか。けれど彼は僅かに逡巡してから結局話してくれました。
「……彼が宝具はかなり特殊でね、一度発動すると絶大な威力と引き換えに霊基の消滅を引き起こす物だ」
「それは……」
「自身の霊基をも注ぎ込んだ壊れた幻想か。中東の大英雄ともあろう男のそれだ、さぞ凄まじい威力となろう」
キャスターさんがそう締めくくりましたが、大きな問題です。威力も確かにそうですが、それ以上に彼がこの話をしたがらなかった理由の一つもなんとなく察しました。
「打ったら即死の自爆技……それって、使わせる事自体が私達にしてみたら……負け、かな……」
「はい。ヒフミ達の目的は犠牲のない聖杯戦争の終結です!アーチャーが宝具を使ったら、一瞬でゲームオーバーです!」
「HP調整必須なタイプのボスかー。これ下手に追い込むとマズイかな?」
使う事自体、いえ『使われてしまう事』が私達の敗北に繋がる宝具。威力も危険でしょうがそれ以上にその選択をアーチャーさんに、トキさんにさせてしまった時点で彼の命を奪う事になる。なにより、トキさんがそれを選択するという状況は、想像してしまいたくありません。
「どうかしら?トキとしても自分の目的を果たしたい筈よ。私達からしてもアーチャーが宝具を撃つというのは困るけど、逆に言えば勝ち残りたいトキとしても一回しか切れない宝具は早々に切れない手札」
「……トキさんがヒフミちゃん達のマスター権を譲渡しろって交渉してたの、もしかして……」 - 791じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/27(日) 21:13:09
そしてセイバーさんがこの宝具について話さなかった理由はきっとそれでしょう。ユズちゃんが気づいた瞬間に、さっと彼の目線が下がったのをみれば私の想像が正しかったように思います。
『既にマスターになる事のデメリットを知っていたからこそというのもあるでしょうけど。その可能性もあるでしょうね。何せキヴォトス自体を救う為という理由が彼女にはある。一度限りの爆弾しか手元にないなら保険は複数用意するというのは合理的よ』
リオ会長の言う通り、トキさんのこれまでの行動は謂わばアーチャーさんに対してどういう風に思っているか、そしてどういう形で『運用』するつもりかをまざまざと突きつけてくる事実のようにも感じさせます。直接本人の口から聞いていない以上、断言は出来ませんが嫌な想像だけは容易に浮かんでくる。だからこそセイバーさんは今日までアーチャーさんの宝具について話さなかったのでしょう。トキさんに対して少しでも悪感情を抱かせないように、そんな気遣いだったのだと気づいた時には少し空気が澱みすぎていました。
「ま!とりあえずおじさんが今『自分から』話せる事はこんなところかなー?あのライダーとか言うのと戦った時の話はまたレポートみたいな形でユウカちゃんに預けとくよー。ステータス、だっけ?そういうハイカラなのおじさん分かんないからさー」
その空気を払拭するように室内に響いたのはホシノさんの柔らかい声。見れば彼女は軽いウィンクを返してくれました。それに合わせてミドリちゃんも別の話題を切り出してくれます。
「……ありがとうございます、ホシノさん。また後で詳しいアーチャーとライダーの身体能力等についてもユウカの方にお願いします。それじゃあ……そうだ、オクトパスエンジニアリングについてはどうでしょうか?」
「それはおじさんよりセミナーの子とかに聞いた方がいいかもね?ほら、うちは確かにカイザーと因縁浅からぬ?ってやつだけど、あそこも大きいグループだからさー」
一介の女子高生じゃ知ってる事なんてたかが知れると嘯く彼女を見つつ、私も気持ちを立て直して次の話題に移っていく。暗い想像はいくらでも出来ますけど、あくまで『想像』でしかありません。そんな物に一々振り回されるより、目に見えて確実な情報から一つひとつ確かな物を積み上げて良い道を探していく方がずっと建設的なんですから。 - 801じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/27(日) 21:25:34
「そうね、オクトパスエンジニアリングについてはこちらでも調査を進めたわ。結論から言えば完全なペーパーカンパニー。経営実態は殆ど確認できなかったわ。ただ、設立されたのはちょうど二年前よ」
「ということはウイさんから伺っていた例の事件がゲヘナであった時期と一致しますね。であれば、記念教会設立時期にどんな形であれ当時のゲヘナ生や生徒会、なんなら調査報告を行った『ご本人』とも面識があったのでしょう」
『……なるほど。鬼方カヨコ経由で聖杯戦争に誘われた口ね。あれでそういう人脈を残していたとは、恐れ入った、いえ。流石はあの鬼方カヨコか、というべきかしら』
調月会長が唸るようにそう言うのは鬼方カヨコさんについて。確か便利屋68の課長でゲヘナ学園の3年生、いつも落ち着いていてとても頼りになる、とアルさんから前に聞いた事があります。調月会長の口ぶりを聞く限り、もしかして生徒会の方々には有名な生徒さんなのかもしれないと思っているとかなりアグレッシブな意見が飛び込んできました。
「うちで調べた限りは資金や物質の流れには幾つかカイザーの息のかかった企業との繋がりがあった。多分ライダー陣営に卸してる物資関係でしょうね。型番とかは削られてるんでしょうけど、オートマタもかなりの数が納品されてる」
『……物流のストップ、試してみる?私達なら出来るよ』
『おーいいじゃん!』
「やめときなさい、兵糧攻めなんて碌な顛末にならないんだから」
『下手に追い詰めて自暴自棄……最悪ですね。もしも傍受の一つでも出来れば内情が分かってそういう作戦もできたかもしれまさんが……』
食料含め物資の供給を断つ。確かに効果的ではありますが、決して取りたくない選択肢です。誰だってお腹が空く、それも何日も食べられないなんてあってはいけないと思うんです。それにそういう極限状況で人は普段とは予想もつかない選択をしてしまうとも聞きますから。
「とはいえギリギリのラインなら狙う価値はあるな。物資は複数のルートから供給されているんだな?」
「そうだけど……ってもしかして、そっち狙いでもするつもり?」 - 811じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/27(日) 21:32:21
アズサちゃんの言う『ギリギリのライン』というのが分からず私やコハルちゃんは首を傾げましたが、理解できたのかハナコちゃん達はチヒロさんと同じように苦笑とも取れるような形で顔を顰めていました。
「あぁ。オートマタや弾薬辺りを抑えてみるのは良い手かもしれない。ジリ貧になれば相手は穴熊は決め込めない。どんな形であれ、戦況も動く」
「物資なき戦いは負け戦である。それもまた叛逆……だが、拮抗した状況を撃ち破る打開の一手。これもまた叛逆である」
「……まぁ、一応あとでルートだけは割り出しとくから」
腕を組みながら深く頷くスパルタクスさんの説得、いえ説得なのでしょうか。ミノリさんは頭を抱えていますが、とにかくアズサちゃんの案は一応いつでも使える状態に出来るように、チヒロさんも調べておくのを約束してくれました。中々大事になってきたなんて、企業相手に流通を止める話を聞いて今更ながらそう感じていましたが、どうやらそれは私だけではなかったようです。
「しかし改めて聞いて思うけど、通常の聖杯戦争ではまず考えられない動きだね。まさに神秘の秘匿という考えがないキヴォトスならではというか」
「そうなんですか?」
「まず有り得んだろうな。そんな事をすれば教会から委任された監督役は勿論、魔術協会、神秘を秘匿せんとする団体とて黙っておらんだろう」
戦闘の規模はともかく、と続いたキャスターさんの言葉に乾いた笑いが漏らしつつ聞いているとコトリちゃんもまた、不思議そうに話し始めました。
「そうやって考えると不可思議な話ですね!監督とは指示、指揮をする人物を指す場合と人々や組織を監視・指導を行う行為またはそれをする人物や組織を指します!今回は後者にあたりますが、取り締まるということはそれを明記したルールが存在しない事には叶いません!ルールとは即ち規範!規則!法則!秩序を維持する為に設けられた人々が物事に対して従うべき準則です!では一体、彼が監督している聖杯戦争でのルールとはなんなのか!?」
「黒服、だったね?アサシンのマスターであり監督役を兼任する彼。これまでの動きの中でも特に読めないマスターだ」 - 821じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/27(日) 21:41:02
コトリちゃんからの疑問にウタハさんも同じように悩ましげに眉を顰めています。実際、私も気になるところではあります。聖杯戦争の仕組みやシステムはこれまで色んな形で触れてきました。ですが『ルール』、破ってはいけない規則については私達はまだ何も知らない。彼は一体、どんな形で監督役という仕事をしているのか。
『……そうね。一度、整理をしましょうか。ヒフミさん。貴女はライダーからの強襲を受けた際に会っているという話だけど、その時はどんな話をしたのかしら?』
調月会長の言葉を受けて、私はあの夜の事を思い返す。ライダーさん、そしてアルさん達と戦っていよいよ令呪を切ろうかどうかを決断した時に助けてくれたあの時の事を。
───ああ、よいよい。ライダー共が少々目に余ったからな。お主らはついでよ、ついで
─── 私と彼女の関係はあくまでビジネスパートナー、必要に迫られて『マスター』の役を被っただけ。監督役こそが本業で間違いありません
─── 謂わば自然発生した『事故』の副産物
───今晩のはあくまでも今の質問に答えたのも『含めて』監督役としての勤め、取り立てて何か返礼を求めるつもりはありません
思い出したのは彼らとの会話。
「黒服さんは私達を助けてくれたのは『ついで』、ライダーさん達の動きが目に余ったからという理由でした。それからアサシンさんとの関係はあくまで『ビジネスパートナー』で、あくまで彼自身の『本業は監督役』……」
思い出した話を自分なりにまとめながら口にする。重要な事を話しそびれる事がないように気をつけながら伝えていく中で気づく事。
「それから……私達の質問に答えるのは監督役としての務め、だからそれ以上を求めるなら『取引』を、と」
彼は監督役としての務めと、取引する立場を分けているという事。それがどんな意味を持つのかはまだ分かりませんが、なんとなく大事な事だと『直感』して、頭の片隅に留めておくことにしました。
「ゲマトリア、地下で活動する研究者集団ですね。噂では聞いていましたがそんな存在まで関わってくるとは……ただ、話の限り少なくとも聖杯自体の鋳造には関わっていても、私達が問題視している聖杯戦争のシステム周りには関与していないという話でしたか」
「はい。ただそれもどれだけ信用できる話か……」 - 831じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/27(日) 21:48:41
苦々しくウイさんに告げるユウカちゃんに届いた待ったの声は意外にもハナコちゃんからでした。
「彼らがどの程度の規模の組織かは分かりませんが、一枚板というわけではないでしょう。話ぶりからして、黒服さん本人は聖杯についても聖杯戦争についても良くは思ってないのでしょう。モモトークでの提案も含めて度々ヒフミちゃんとの接触を図ったというのも、彼本人としては聖杯戦争自体への忌避感がある事が考えられます」
あくまでも根拠のない主観にはなりますが、と前置きするハナコちゃんの言葉に私も思考を巡らせる。確かに黒服さんの言い分は自分は聖杯戦争の監督役を嫌々引き受けた、そんな風に感じられる言葉でした。そしてヒマリさんからの話も含めてこれまで集めた情報から聖杯を作ったのは黒服さんの同僚さんになる『フランシス』という方だそうです。もしかすると彼にしてみると、あまり綺麗な言い方ではありませんが『フランシス』さんの尻拭いをされている、なんていうのも有りえる話かもしれません。
「それにビジネスパートナーという言葉。それにアサシンさんとのやり取り。聞く限りでは恐らく、彼と彼女はともすれば私達以上に主従関係が薄い、ある程度アサシンさんが自由に動ける裁量を任せているのかもしれません。後日、すぐにヒフミちゃんの元を訪れたのも、楽観的ではありますが一種のアフターケアと考えれば……早期に彼が姿を見せたのも分かります」
「確かに。私達の所に来たのは召喚してから二日、三日経ってからだったかな?それも夜間の事だ」
「うちも大体そうだったかなー?」
「……となれば昼間にわざわざ顔を出している事を考えても、ヒフミちゃんとの接触には意味があります。もしかすると彼にしてみれば都合が良かったのかもしれませんね。聖杯戦争に否定的な立場を明言しているマスターというのは」
そうハナコちゃんが言い終えた後には私達の間でまた沈黙が流れてしまいます。監督役でありながら、アサシンのマスターを兼任している。普通であれば見た目も相まって胡散臭いこと極まりない。ですが彼と敵対したのはただ一度きり。それもマスターになる前です。であれば今の私達は彼とも協力できるのでは、なんて考えすら浮かんできます。
「……えと、あの……ほ、ホシノ先輩?」 - 841じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/27(日) 22:01:13
「おへー?なになにー?どしたのコハルちゃん?」
ふいに沈黙を破ったのはコハルちゃんのおずおずとした声。それに不思議そうにしながらホシノさんも笑顔で対応してくれたのにホッとしたのか、ちょっともどかしげにしつつもコハルちゃんは尋ねました。
「あの、その……なんか、黒服さんの話をしてる時の表情が、辛そうかなって……いやその!勘違い!勘違いだったかも!なんですけど!?」
慌てる彼女にむしろ驚いた表情を一瞬だけ見せたホシノさんはすぐにいつも浮かべている柔和な微笑みを見せながらコハルちゃんの頭を撫で始めました。
「すごいねーコハルちゃん。しっかり人のこと見てるんだねー。どう?良かったらうちの子にならない?」
「あひぇっ!?えと、その……あの私はっ「うふふ♡だめですよー小鳥遊先輩♡コハルちゃんは補習授業部の子なんですから♡」ちょっと!ハナコ!」
「ありゃ、振られちゃったかー」
残念と肩をすくめるホシノさんはそれから私達の方に向き直って、少しだけ嫌そうな顔をしながら教えてくれました。
「まぁでも、そうだね。黒服とはさ、それになりに付き合いがあるんだよ、『私』」
『望外ね。なら彼やゲマトリアについて聞いても?』
「いやー、分かってて聞いてるでしょー会長ちゃん……おじさんからアイツについてどうこう言うのはやめとくよ。だって私、アイツのこと『嫌い』だし。そういう考えが混じるとさ、話もややこしくなっちゃうでしょ?」
嫌いの一言は驚くほど重かったです。ホシノさんと彼との間で何があったのかは分かりませんが、決して簡単には埋められない溝があるのだけはしっかりと感じ取れました。けれど彼女は笑って私達に協力を申し出てくれる。
「だから私がアイツに関わるのは最後の番。アイツのところにヒフミちゃんが行くって決めた段階で話聞かせてよ。その時は私も付き合うからさ」
その優しさに甘えて、私はしっかりと頭を下げる事にしたんです。 - 851じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/27(日) 22:12:47
「会いに行くなら早い方がいいわ。『取引』の内容が分からない事には私達も動けない。逆にそれが分かっても準備する時間がなければ対応できない。取引をするなら最低でも明日の午前中に、行かないならもう取引自体しないって考えて今後の行動を考えた方がいいわね」
「どんな話になるかも『取引』の内容を聞かなきゃ分からない。ただ、取引って言ってるんだから、双方にメリットがある。とりあえず行って損はないんじゃない?それに監督役としての質問に関してはきちんと話してくれるんでしょ?だって実際、そうだったんだし」
ユウカちゃん達の言う通り、明日は彼に会う事を想定しておいた方が良いかもしれません。ただ気になる事がまだあります。それは、つい今日のこと。彼女から教えられたある一つのヒントについて。
「『あのシステムの起動』……もし黒服さんに会うなら私はそれについても聞いてみようと思います」
「シュロだっけ?その子の話していた内容だよね」
モモイちゃんの言葉に頷きながら、頭の中に響くのはあの時のシュロちゃんの言葉。
───何せ時間は待ってくれない!そう、中途半端な結末なんて、『あのシステム』の起動だなんて終わりだけは手前は勘弁です。
侮蔑する程苦々しく呟いたその一言がどうにも気がかりでした。
「十中八九、間違いなく聖杯その物に関わる機能でしょう。なら監督役として話をしてくれると思って間違いないかと」
「私達も知らない聖杯戦争のシステム……というよりこの聖杯戦争についても知らない事が多すぎる。一度きちんと確認しておいて損はないでしょ」
「レギュレーションは守ってこそです!そもそも分からないとアリス達も守りようがありません!」
概ね、話はまとまり。黒服さんと会ってシュロちゃんから聞いた『あのシステム』と呼ばれる私達も知らないそれについて尋ねてみるという結論に落ち着きました。
ただ、なんでしょうか。どうしてだか私は、その時、シュロちゃんの顔が脳に焼き付いて離れてくれませんでした。あの苦味切った、まるで大好きな物を途中で取り上げられた小さな子のような、そんな苛立ちに満ちたあの顔のことを。 - 861じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/27(日) 22:15:48
- 87二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 22:18:03
このレスは削除されています
- 88二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 22:19:31
おつかれさまです
- 89二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 22:24:10
この感じだととりあえず明日午前中に最優先で黒服には会いに行った方がいい感じかな
取引の内容が分からなきゃ判断出来ないわけだし - 90二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 23:35:31
この感じだと黒服絡みの時はホシノは必ず同行してくれそうな感じではあるかな
明日は何時ぐらいに更新あるんだろう - 91二次元好きの匿名さん24/10/27(日) 23:48:54
とりあえず明日は午前中に黒服に会いに行って午後の1回目で美食との話し合いって感じになるのかな
黒服には聞くべきことはかなりありそうだし - 92二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 03:08:05
お疲れ様です
黒服に明日の午前中に会って色々聞くことになりそうかな
聖杯大戦のことをヒフミたちも知ることになりそうではある - 93二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 07:35:19
お疲れ様です
アイドルマリーちゃん、マジ可愛すぎじゃんね☆
ちょっとチェキ買ってくるじゃんね☆
例のシステム(恐らく大戦システム)は本当にどうなるんだろうか?
このままだと発動の可能性は高そうらしいけど
黒服相手の交渉だとかなり苦戦しそうだよなぁ……
後、交渉時にホシおじが自分を犠牲にしないように少し気をつけた方が良さげか? - 94二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 11:35:05
保守
- 95二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 12:37:27
黒服に会えば聖杯大戦について聞けるだろうし
メリットデメリットがはっきりしそうかな
どのみち黒服がマスターである以上必ず会わなきゃいけないんだし明日の朝は黒服に会うことになるかな - 961じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/28(月) 13:08:07
おっ昼じゃんねー☆
まとめてコメント返してくじゃんね☆1の密かな生き甲斐じゃんね☆
いつもたくさんありがとじゃんね☆遅くなってもなるべくお返事できるよう本編含め頑張るじゃんね☆
ゆっくり夜を楽しんでほしいじゃんね☆場面外でも地の文で遊んだりお料理したりしたのは書いてるけど実際に絡んだところも書きたかったじゃんね☆
……修理と改良が済んでスタンバってるじゃんね☆
とはいえ最近ヘリ移動多いから使われてないじゃんね☆当初の予定はクルセイダーちゃんだけだったのに、センチュリオンちゃん増えて、その上ヘリまで来て……どうしてこうなったじゃんね☆
あんまり出番ない子に回すじゃんね☆1はもうずっと書きたかった子と、それからコメント見て急遽イベント生やした子じゃんね☆
とりあえず良い方向には行ってる?じゃんね☆
ホシノちゃんは今回は黒服に対しては特に何も言わないのを決めたじゃんね☆基本的には冷静、大人な対応ができるし心もつえー女の子じゃんね☆
3章?あれは思考操作に状況もガチガチにメタった結果だし、あれぐらいやんないとアビドス高校支えてきたホシノちゃんのメンタル崩せないって感じで1は捉えてるじゃんね☆戦力云々は分かんないけど、めちゃ健気で最後まで崖際でも踏ん張る子っめイメージじゃんね☆
1のお家の都合で忙しかったのと普通に難産じゃったじゃんね……どこまで開示してどれを張っとくか悩んで読み直してたけど結局地の文入れ損ねたりとかあったじゃんね……
ありがとじゃんね☆昨日はちょっと頑張れたじゃんね☆
- 971じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/28(月) 13:09:04
今日は20時から書いてくじゃんね☆
とりあえず会議は今日で終わらせて次も書き始めていきたいとこじゃんね☆
1としてはどっちでも良いじゃんね☆ただ会いに行くならお早めに、会いに行かないなら会う選択肢自体なくした方が行動選ぶのも楽かなーってぐらいの話じゃんね☆1は大戦√になってハッピーエンド目指しても黒服の立場は最初から最後まで変えるつもりはないじゃんね☆
黒服とアサシンだけが最序盤から唯一なんにも設定も行動も弄ってないキャラじゃんね☆
ミノリちゃんとバーサーカー?あの子達は🎲の絆関係でしっちゃかめっちゃかになったから大幅に変更したじゃんね☆
遅くなってごめんなさいじゃんね☆
今日は20時スタートじゃんね☆
(やっべ……午後イチだったじゃんね……ごめんじゃんね⬛︎⬛︎⬛︎ちゃん……)
黒服、大好きじゃんね☆
ありがとじゃんね☆そろそろ風呂敷畳んでくじゃんね☆
ありがとじゃんね☆めーちゃめちゃ可愛かったしシナリオすごい良かったじゃんね……やばかったじゃんね☆個人的にはティーパーティが見れて大満足じゃんね☆周年……期待してるじゃんね☆
大戦√はご期待の声が多かったから急遽作ったけど我ながら大好きなゲームをぱく……リスペクトした良い展開になる……と思うじゃんね☆
3章前ホシノちゃんはわりと扱い難しいじゃんね☆
保守ありがとじゃんね☆いつもありがたい限りじゃんね☆
よーやっとメリットに関してお喋りできるじゃんね☆
- 98二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 13:58:36
黒服相手の交渉はどうなるのかな
簡単にはいかなそうだけど
交渉が上手くいけば今後かなり有利になりそうではある
聖杯大戦ルートのメリットデメリットはなんなんだろう - 99二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 15:22:14
4スレ目の829を見る限り、
”大戦√は通常√とは随分方向性が違うじゃんね☆
通常√は『知る』事が大切で主軸だからどうしても謎が多いじゃんね☆
大戦√は『戦う』事が大切でそれが主軸になるじゃんね☆謎なんてたぶんほぼないじゃんね☆
ぶっちゃけやる事は敵陣営を願いなんて無視して完全撃破する√になるから多分今よりずっと分かりやすいじゃんね☆”
らしいし、個人的には折角だしこのまま通常√で行って欲しい気持ちはある
ここまで他陣営の願いを知る、交渉するって流れて進んできた訳だし - 100二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 16:10:15
UBWとHFの違いみたいになるのかな
- 101二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 18:20:37
今までの話の流れからすると通常のがいいよなぁ……
- 102二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 18:40:39
まあ聖杯大戦に関して聞くことはデメリットはないだろうし
とりあえず聞いてみるべきではある
選択肢の幅が広がるし
大戦√のメリットデメリット次第ではとりあえず通常√で行きつつ状況次第で大戦√にという感じにするのもありだろうから - 1031じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/28(月) 20:09:39
- 1041じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/28(月) 20:46:44
『戦略面の相談(2、10、11、15、17、18)』
「とはいえだ、今は分からない物を考えていても仕方がない。目の前にある問題の話をしよう」
「問題というと、やっぱりアルさん達ライダー陣営でしょうか?」
「勿論、他の陣営も含めてだけれど。目下、一番危険視するべきはやはりライダー陣営だろう」
ミノリさんが私の言葉にそう返したのに合わせて、キャスターさんも蒸気を噴き出されました。
「ライダーに関しては確かに相当な戦力と言える。数で言えば我らよりも揃え、質で言えばライダー単体でも凶悪の一言に尽きる。だが言い換えれば、我らにとっての脅威もまたそれが全てと言える」
なんでも室内の加湿も兼ねているのだという白い蒸気を漂わせつつキャスターさんは机を軽く叩きました。モニターに表示されるのはライダーさんのスキルやステータスが書かれた物。ホシノさんの話も合わせて少しアップグレードしたそれ(https://x.gd/T4c1s)を見る私達にキャスターから機械音の混ざった低い声が届きます。
「ライダー本人の強さは恐るべき物だが、我らが二騎で相手取っても十分に戦えた。宝具を使わずしてだ。相手もまた未知数ではあるが、あれからバーサーカーとミノリという得難い戦力が我らの陣営に加わった。あのオートマタにしてもヘルタースケルターならば数さえあれば戦える」
「あの、キャスターさん。ヘルタースケルターさんをもう少したくさん作る、とかそういうのは可能だったりしますか?」
「これ以上の増産は見込めんわけではない。だが我のスキルを越えた形での生産となる。魔力的には余裕があるが……今から工場の生産ラインを整えるとなると時間がかかるぞ」
思わず身を乗り出して聞いてみますが、色良い返事は返ってきません。残念ですが、これ以上、毎日建造できるペースを増産するのは難しいようです。
「さっき話した通り、聖杯戦争のセオリーはマスターかサーヴァントを抑えてしまう事。元より僕らはサーヴァント……英雄だ。数の強みを単騎でひっくり返す、それが出来るから未練がましく僕らはその席に着いた。なに、寡兵で攻め入るならまだしもキャスターの使い魔に関しては今でも十分に数が揃ってるんだ。早々に遅れは取らないよ」
セイバーさんがそう言って慰めてくれますが、唐突にそれに反応した方が一人。
「宝具か。異邦にして同郷たる剣士よ」
- 1051じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/28(月) 21:07:56
今の話のどこに宝具が、と疑問符を浮かべる私の横で苦笑いを浮かべつつも私に説明してくれました。
「……なるほど。貴方は本当に話が早い方だ、バーサーカー。ヒフミ、バーサーカーの言う通り問題は数じゃないんだ。さっき僕らは人数差をひっくり返せるとは言ったけど、相手もまたサーヴァント。幾らでも盤面を切り返すだけの切り札を持っている。そしてライダーというクラスは僕の経験上、規格外の規模や手数の宝具こそが強みだ……そこに関しては少し考えないとね」
思えばセイバーさんは当初からかなりライダーというクラスに警戒していたように思います。私達に各サーヴァントの特徴をお話ししてくれた時もそうでしたから、彼の経験を踏まえてもやはりまだ見ぬライダーさんの宝具には気をつけなくてはいけない。ただそれをどうやって調べるべきかと頭を悩ませそうになったところでアズサちゃんから提案の声が上がりました。
「……一当て、するか?」
一当て、つまりは一度試しに接触して戦力を測るという方法。これまで基本的に私達から積極的に攻勢に出るというのはなかったですが、今後は必要になるかもしれません。
「それもありかもしれないね。ランサーやアサシンと違ってライダーに関しては手札がまだ見えてこない。退路の確保さえあれば、交渉という形で接触して、その上で必要ならもう一度くらい実際に戦って確かめてみるというのはありだろう」
「無駄な血を流す必要はあるまい。やるならば確実にライダーとの戦いに注力する必要がある」
「槍試合でも開けたなら良かったけれど、そうも言ってられないからね。ぶつかるとなればこちらの兵力を削らず、どうにかライダーに僕たちだけを確実にぶつけて戦力を測れる機会を作りたいところだよ」
顎を撫でる彼を見つつ私も考えを巡らせてみますが、中々良い考えは浮かびません。しばらく悩んでみますが、私の頭はうんともすんとも答えてくれないでいます。
『……悩んでいても仕方ないわ。その段取りになってからまた考えましょう。今日は折角人数が揃っているのだから、ライダー陣営だけを考えれば良いという話ではないわ』
「はい、他の陣営についてですね」
そうやって腕を組んで顰めっ面をしていた私達の耳にミドリちゃん達の言葉が飛び込んできて、少し頭の中をリフレッシュさせます。悩んでいても仕方ありません。 - 1061じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/28(月) 21:22:52
「アサシン陣営は現状中立。ランサー陣営はライダー達とは勿論、僕達とも敵対している。アーチャーは言わずもがな。ただ、残る四つの陣営はいずれも強敵だけれど、一つの陣営で僕達三騎を相手取るとなると厳しいんじゃないかな?」
「パワーバランスは私達に傾いている。けれどその均衡はあくまで他の陣営が同盟を結んでいない、という前提ですね」
「他には漁夫の利を狙われると厳しい、というのもあるでしょうか?三騎全てを一つの陣営にぶつけるだけでなく、残った陣営に睨みを効かせておける戦力を残しておくというのも出来ますね」
セイバーさん、キャスターさん、バーサーカーさんの三騎。私達の同盟の最大の強みはサーヴァントの方の数とも言えるでしょう。それに私達含めて協力してくれる方も沢山いらっしゃいます。三騎の方全員で戦うのも、残る四つの陣営それぞれにぶつける。そんな方法もありかもしれません。
「そうやって争っているうちに相手が今の拠点を捨ててしまう可能性、というのもなくはありませんね。そういえばチヒロ先輩、ヒフミ達から受け取った資料からマリーの居所についてはどうです?」
「受け取ってからまだ1時間経ったかどうかなんだけど……とりあえず大体dice1d100=59 (59) %完了ってとこ」
「進んでいるなら問題ありません。引き続きよろしくお願いします」
「はいはい、餅は餅屋。ところで話は戻るけど今の拠点を捨てられたらどうするわけ?今でさえゲヘナ絡みでライダー陣営とか面倒でしょ。他の自治区に移動でもされたら叶わないじゃない」
チヒロさんの仰ることを聞いて思わずお腹が痛くなります。なんとかそれぞれのマスターの方の居場所を探してきたのに、ここで逃げの一手を打たれると苦しいどころの騒ぎではありません。それを感じてか、調月会長とウイさんはそれぞれ考えられる対策やフォローを口々に伝えてくれました。
『最悪の場合は私と桐藤さん達の連盟で勧告なり交渉する形になるかしらね。時間もあるし手間はかけないわ。仮にそうなったとしてもある程度、貴女達が自由に動けるようには出来ると思ってちょうだい』
- 1071じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/28(月) 21:28:17
「実際のところ、伊落さん含めてどのマスターも時間制限を知っている筈です。今から他の自治区で新しい拠点を作るより一気に攻勢へと出る可能性の方が高いでしょうから……それに仮にそうやって別自治区で新しい拠点を築くとなれば勝手も分からない土地です。捕捉するのもそう難しい話ではないでしょう」
今現在、他自治区に動かれるという可能性は少ないですし対応も可能。そうなってくると問題は一つ。
「やはり主戦場に恐らくなるのは、トリニティ、ミレニアム、ゲヘナの三つか……」
「あぁ頭痛くなりそう……」
『ユウカさん、実際のところミレニアムで複数の陣営が戦うとかになった場合はセミナーはどう動くつもりですか?』
「……それこそヒフミ達が戦っている間は静観よ。まず徹底して避難勧告を出す。同時にシャーレも呼ぶしC&Cだって動かす……っていう実働記録は残すぐらいになるかしらね」
頭を抱えるユウカちゃんに寄り添うような言葉は通信越しの生塩さんからでした。
『残酷な言い方になりますが、私達自治区の運営サイドが聖杯戦争に加担した事実というのはあってはいけないんです。今はまだ三大校やアビドスまでで話を止めていますけど、下手に話が流布されたら私達の立場だけでなく、自治区自体に決して小さくない影響を内外に与えてしまいますから』
「代わりにどれだけ壊そうが、めちゃくちゃにしようが取り返しのつかない事さえ起きなかったら、なんとでも補填してみせる。一緒に戦えない分、うちのことも……きっとトリニティのことも気にしないでいい。だから、思いっきりやってきなさい」
机に向かって項垂れていたユウカさんが顔を上げて私達の方に目を向けてくれる。その表情に浮かんでいたのは申し訳なさや心配もありましたが、同じくらい強さが秘められていて、私達も安心して頷けました。
「どちらにせよ、サーヴァントという戦力、ヘルタースケルターという数、そしてお前達協力者の質。いずれも稀有な戦力が揃った我らは、数ある聖杯戦争の中でも特に強力な陣営である。悩みの種はいつだって尽きぬ。だが手元にある物を見てみよ。なにも悲観する事はないのだ」
まとめるよう深々と頷くキャスターさんの言葉に私は緊張していた肩の力が抜ける気がして、目が合ったモモイちゃんと思わず笑い合ってしまいます。 - 1081じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/28(月) 21:34:34
難しい話題は続きましたが、忘れてはいけません。私達にはこんなにたくさん仲間がいる。どんな困難だって、今この場にいるみなさんを見ていれば大丈夫だと思えるんです。
「さて、そういう事ならもう少し踏み込んでこれからを考えていこうか。個人的にはアサシンの立場をはっきりさせておきたい。今は大きな動きはないけれど、彼らの動向次第ではさっき話したパワーバランスも容易に崩れかねないからね」
「はいはーい!私はちゃちゃっとトキをなんとかするのに一票!」
「私もモモイと同意見。遠距離からの攻撃手段、それも他自治区にも届くほどだ。仲間にできるなら越した事はないし、そうじゃなくても何かしら決着を着けない事には正直不安がある」
「なら、おじさんもかなー?アーチャーもライダーとも戦ったけど、正直隠し玉あったとしてもアーチャーの方が強い感じだったからさー」
セイバーさんが切り替える形で出した話題、今後について。どの陣営から接触するかという話にモモイちゃん、アズサちゃん、ホシノさん、それから頷いているアリスちゃんはトキさんに会うことを。
「では、私はランサー陣営を。今残っている陣営の中なら恐らくマリーちゃんが最も私達の願いと近い位置にいる筈です。少なくとも聖杯戦争その物への願い自体はサクラコさんが話した物で間違いないでしょうし」
「やっぱり、まだありますよね……伊落さんって人も、あの歌住先輩も無理してるから……私はランサー陣営に、その……明日とか会えたらって……それにトキさんは……あの、あんまり序盤に接触しない方が良い気がします……」
『あまり追い詰めるというのもいけないけれど、私達の目的はあくまでサーヴァントを含めて犠牲者を出さずに聖杯戦争を終結させる事。安易に宝具を使わせる選択肢が生まれてしまわないように、そして過激な手段を取らせない為にも、可能な限りサーヴァントが残っている現状での接触は控えた方がいいわ』
ハナコちゃん、ユズちゃん、調月会長はマリーちゃんとの接触を。 - 1091じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/28(月) 21:45:50
「でもやっぱり、その……ライダーが私気になる……前に攻めてきた事あるし……」
「コハルさんの言う通りアサシンもそうだけど、セミナーとしては早急にライダー陣営への対処をお願いしたいところね。他自治区への影響もそうだし……うちにも一度攻めてきているんだから」
『ふふっ。みなさんのことが心配なんです、ユウカちゃん』
「ばっ!違うわよ!そういうのじゃなくってあくまでもセミナーの立場としての見解!トリニティ周りが活動拠点の監督役や伊落さんとは違うってこと!」
「まぁユウカは置いとくとして、私もコハルちゃんに賛成です。一番未知数の陣営ですから、手遅れになったりしないように本腰入れて明日から対ライダー陣営について考えたり情報収集したいです」
コハルちゃんとユウカちゃん、ミドリちゃんはライダー陣営との接触を優先していきたいということのようです。
「エンジニア部としてはどこからでも……とだけ。それに合わせて万全にサポートするだけさ」
「うちも同じくよ。実働はあんた達、なら私達がとやかく言える話じゃないからね」
ウタハさんとチヒロさんがそう言われたタイミングで。
「まあライダーについては私とスパルタクスであればある程度は抑えが効く。白兵戦ならうちの筋肉達磨の十八番だし、なんなら『魔の血脈』だったか?ヒフミ達が気味悪がっていたオートマタや記録で見たライダーの謎のスキルについてだが……あの手のスキルの影響を『私達』は受けないしな」
ぽつりと、ミノリさんがそう言われました。思わず私達全員が振り返ってしまいました。
「そ、そうなんですね……一応資料は見させてもらったんですけどそういうのは思いつかなくて……でもそういう事ならとってもありがたいです!」
「ああ、任せてほしい。私にしろスパルタクスにしろ、ああいう手合いとの相性はどうやら悪くないと思うんだ。きっと力になるよ」
今まで難敵だと思っていたライダーさん。私達が勝てないと思わせられた物量や最後に受けた『声』に対して彼女ははっきりと問題ないと言い切ってしまった。 - 1101じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/28(月) 21:49:40
- 1111じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/28(月) 21:50:44
- 112二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 22:27:09
乙じゃんね!
ちょっとセイバーとキャスター! - 1131じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/28(月) 22:47:19
「『契約継承(バックフロー・ファンタズム)』というらしい。まぁ、私もあくまで監督役の奴から聞いた話だが」
セイバーさんの顔を見ればはっきりと分かるのは明らかな動揺。いえ、セイバーさんだけでなくキャスターも目の光を瞬かせるように点滅させておられます。私は、そして真向かいにいるモモイちゃんも頷く。今から聞く話は、恐らくセイバーさん達サーヴァントの方も全く予期していない物なのだと、そう確信して。
「あくまでキヴォトス固有の現象、というやつらしい。このキヴォトスの住民は多少の多寡はあれどサーヴァントに準ずる神秘とやらを保有しているらしい。サーヴァントの持つ霊基や魔力とそれらが反応して所謂逆流現象のような形でスキルの恩恵を、現界中のみだがマスターは受けるのだと」
信じられないと言葉をなくしてるセイバーさんとウイさん達を置いておいてハナコちゃんは疑問を投げかけました。
「では、もしかしてミノリさんが拒絶反応が軽かったというのは?」
「あぁ。私の場合は『被虐の意思』というスキルがそれに該当する。おかげで魔力が溢れようが拒絶しようが、体内に魔力がある事自体で体力が回復するっていう寸法だった。もっとも、それでも抑えきれなくて結局君たちの厄介になったわけだけどね」
情けない話だと少し冷めた珈琲を啜りつつそう語るミノリさんに私達もようやく納得がいきます。何故かミノリさんだけ軽かった症状。その理由はスパルタクスさんとの契約を通じて獲得したスキルによってでした。そうやって考えると、もう一人の理由も分かるかもしれない。そう思って真剣な眼差しで聞いているモモイちゃんの方をちらっと盗み見ました。
「契約継承に該当するのは契約したサーヴァントの持つスキルのうち、ある程度相性がよく、かつ特異性のない物だそうだ。大抵は1つ、多くても二つ程度。要するにサーヴァントが持つスキルの中で親和性がある物を『使える』という話だ。私は相性が良すぎて不要だったのが一つ、スパルタクスの逸話に強く依存していたのが一つ、だから該当したのが『被虐の意思』だけ……さて、二人にも思い当たる節があるんじゃないか?」
「わわ、私達、ですか……?」
急に話題が振られた中で必死にこれまでのことを思い出そうとしたタイミングで降ってきたのは一つの疑問、いえ、『直感』。
「もしかして『直感』……でしょうか?」 - 1141じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/28(月) 22:54:27
そうずっと、この聖杯戦争が始まってから気になってはいました。妙に勘が冴えたり、考え事をしていても大事なところだとこれを忘れてはいけないと直感する事が度々あったんです。そしてそれは、確かにセイバーさんのスキル欄にもある物でした。
「なるほど。確かめる術はないけれど、恐らくはそうだろうね。流石に魔力放出をヒフミが持っているとは考えにくい」
「あはは……確かにそれはちょっとですね」
自分の身体からセイバーさんのように魔力を噴き出して、というのはちょっと想像できません。けれど、自分がこれまで信じたり頼ったりしてきた『直感』には理由があった。知らず知らずのうちに彼が助けてくれているみたいだと思うと、それがなんだか嬉しくてはにかんでしまいます。困った時も悩んだ時も、考える時も、私は一人じゃなくて。心が温かくなる気がしました。
「(……ありがとう、セイバーさん)」
『(ははは……どういたしまして)』
『(もうっ!そうやってすぐ一人言に割り込んでくるんですから!)』
そんな風に私達が念話でやり取りしているとモモイちゃん達も困惑顔で考え始めていました。
「じゃあ、私の場合はなんだろ?一意専心とか?」
「モモイよ。お主がその恩恵を受けているのなら遅々として進まんシナリオなる物の筆運びにも幾許かの力になっていよう物だろう」
「私のシナリオ進んでないのは聖杯戦争のせいだからノーカン!」
確かにキャスターさんのスキルはかなり特殊な物が多いです。宝具に付随する形の物がほとんどですから、キャスターさんは揶揄っておられましたがモモイちゃんの言う通り『一意専心』かなと考えていると。
「……モモイのは『機関の鎧』ではないでしょうか?」
アリスちゃんの小さな呟きが、私達の耳に届きました。 - 1151じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/28(月) 23:04:16
当然、その呟きに待ったの声を掛けたのはモモイちゃんでした。
「ちょ、ちょっとアリスー!いくらなんでも私に鎧はついてないよー!」
「はい!ですからモモイのそれは魔力の抑制に転用されているとアリスは推測します!」
『機関の鎧』。確かキャスターさんの発明されたという蒸気機関を搭載した鎧自体の効力を示すスキルの筈です。勿論モモイちゃんにそんな鎧はありませんし、キャスターさんが彼女用の物を作っているなんて話も伺っていません。
『(言い忘れていたけど、ヒフミ。キャスターに防刃ベストを作ってくれるよう頼んでおいたよ)』
『(あはは……ちょっと静かにしててくださいね、セイバーさん)』
とりあえずセイバーさんの話を無視する事にしてアリスちゃんの説明を待っていると彼女は両手を腰に当てて胸を張ってから話出してくれました。
「キャスターの『機関の鎧』はキャスターが身につけている鎧があってこそです!でもモモイにはありません……ならもし仮に適用されるとしたら何を強化するでしょうか?アリスはきっと、モモイの神秘を強化しているのではと推理します!今日のアリスは名探偵です!そして、それならモモイが拒絶反応になっていない理由になります!」
なるほど、鎧がないから代わりのものを強化しているというのは確かにしっくり来ます。しっくり来るんですが、何故でしょう。違和感を忘れるなと『直感』が騒ぎ立てる気がしたんです。
「よ、よく分かんないけど、ミノリ先輩のスキルみたいな事?」
「で、できると思いますか、ウイ先輩……?」
「わっ!?私に聞くんですか!?……ぃぇぇっと、そっ、そうですね。サーヴァントのスキルや宝具というのは杓子定規な物ではありません。ある程度の融通が利きますから……可能、かもしれないとだけ」
「はいっ!アリス、そんな風に推理しました!」
とはいえ、みなさんは納得した様子です。そしてそれはスキルを持っておられるキャスターさんもそうでした。
「……ふむ。一理あるな」
「……なるほど。考えられない話ではありませんね」
「はい!ですよね!キャスター!」
「……うむ。ならばその話は今は置いておくとしよう。まだ気になる問題はある。ミノリよ、霊基の逆流についてマスターへの影響は?」 - 1161じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/28(月) 23:11:43
そのキャスターさんの疑問に『一切ないそうだ』の二言でミノリさんが返したところで。
『なら聞かなくてはいけないのは一つね。貴女達であればライダーに対処できるという話だけれど、それはどうやって?』
調月会長がすっかり外れていた本題へと話をもどされました。それにミノリさんも不適な笑みを浮かべられました。
「スパルタクスのスキルに『不屈の意思』というものがある。君達が問題視しているオートマタやライダーのスキルを相手にして私はともかくスパルタクスは精神的な不調を一切受けない。そしてそれはそのスキルの恩恵を受ける『必要がなかった』私も恐らくは同じだろう」
「数の差を覆す戦い!寡兵を率いて敗色濃い戦場に立つ!これぞ叛逆!圧政者よ見るがいい!スパルタクスが今剣を摂るぞ!」
「……というわけでやる気も十二分だ。ライダー戦では私達が前面に出よう。敵の坑道を破壊するなり攻略するというのなら陽動を引き受ける形も出来るな」
「二面作戦か……だがあの坑道をどう崩すべきか……」
あんなにどうしようか悩んでいた特殊なスキルやオートマタについても解決の糸口が見えたところで、今度出てくるのは『どうやってライダー陣営と事を構えるか』、もっと簡潔に言えば『どう攻勢に出るか』という問題。いずれにせよ、なんとか交渉しようにもその席についてもらえないことには始まりません。
「サーヴァントの影響がなくなれば良いという話なら、個人的には坑道は触れなくても良いかもしれない。足を踏み入れるだけでも危険だし、火薬でも飛ばそう物なら内部のガスと反応して酷い事になる」
「だが彼処は敵の兵廠を兼ねている可能性が高い。そこを突かれれば相手も反応せざる得ない。それこそ逆に陽動という形で坑道に潜入するのも一つの手だ。踏み入れるのが危険なら、無人機を使うというのもある」
「地面の崩落が怖いな。私達でも修復作業となればそれなりに手間だぞ?ゲヘナがそこまで許してくれるかどうかだな」
坑道から侵入するにしてもあの映像から危険性はよく分かりますし、かといって正面から吶喊、というのも坑道で産み出される戦力を放置する事になります。消耗戦になった時に不利になるのはこちらでしょう。アズサちゃんが言ったようにオートマタや銃弾の供給を断つという方法をしっかり検討した方がいいでしょうか。 - 1171じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/28(月) 23:15:14
結局、アルさん達のところの攻略をどうしようか悩んでいるとハナコちゃんの両手が乾いた音を鳴らしたのが聞こえました。
「ひとまず対ライダー陣営については置いておきましょうか?アズサちゃんがお話ししてくれたみたいに一当て、という形になるかはさておきまだまだ戦略的な意味で彼女達の情報が足りません」
実際、まだ現地にすら赴いていません。今後のことを考えるとなるべく早く、実際に彼女達のところに行って色々と戦略を練るのも大切かもしれない。そう考えたところでおずおずとホシノさんが話を切り出されました。
「えぇっと話終わった感じでいいのかな?それじゃあちょっと聞かせて欲しいんだけど……」
「ユウカちゃん。私達が昨日送った報告書の件ってどうなったの?」
「……はい?」 - 1181じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/28(月) 23:22:43
【Recommend BGM……〈Formless Dream〉】
「いやいや、昨日の話だよー。うちでパトロール手伝ってくれてる正義実現委員会の子達経由で連絡したじゃーん。アビドスに『おかしな生徒』が現れてるよーって」
やだなーと手をはたくように振るホシノさんに、ユウカちゃんは困惑顔のまま、思い返すようにしながら答えました。
「……いえ、トリニティからはもちろん。正義実現委員会からもそういった報告は届いてません。定時報告書はありましたけど、特にそういう話は……」
「えー!?そうなのー?おじさんの勘違いだったら申し訳ないんだけどさ、一昨日送ったのは?それも似た内容だったよ」
「……いいえ」
「アビドスからなにか変わった事があったっていう連絡は、先週の会議からこれまで、私達もトリニティも受け取ってませんよ」
本当に心当たりがないと、ユウカちゃんがそう言った時。一瞬だけ、ホシノさんの目が揺れた。さっと私達全員を見渡して、私の顔を見て強張るような緊張と動揺が走っていく。その姿になんだかとてつもない不安が頭をよぎりました。 - 1191じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/28(月) 23:27:58
何か気になることがありましたか?たった一言、それを喉の奥から出そうとして。
けれどその前にホシノさんは照れたように頭をかきながら口を開いてしまいました。
「そっかそっかー。おじさん、勘違いしてたみたい!いやー、ごめんねー。ちょっとさ、うちで『不良の子がやたら増えたから』気になっちゃっててさー……おじさん、敏感すぎたけど、あの子達気を利かせてくれたのかな?」
「そういう事でしたか。確かに連絡の際は聖杯戦争に関わりある内容に留めるよう伝えてましたし、不良生徒に関しては対応した数を報告するだけに簡略化してましたから」
「いやー、焦った焦ったー!そういえばそういう取り決めだったのにねー、ごめんねユウカちゃん。心配させちゃってさー」
そんな風に話す、ホシノさんの言葉を皮切りに私達の会議は終わりました。
ある程度の収穫もあります。いくつか今後検討していきたい案も出ました。結論こそ出ませんでしたが、明日からの動きも色々考えられました。
けど私は。
『(……ヒフミ。君に任せるよ)』
『(はい。後ろ、お願いしますね)』
ホシノさんがその会議終わりにちらりと私を見た時の。
あの綺麗なオレンジと青が射抜くように鋭く私に『警告』を知らせる視線を送ってきたのがどうしても気掛かりでした。 - 1201じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/28(月) 23:38:30
まーた不穏な引きをしつつ!今日のところはおしまいじゃんね☆
無事にオリジナル要素をこそっと入れたじゃんね☆
あんな物は型月原作には存在しないじゃんね☆
……最初期から色々保険として仕込んでたネタの一つだったじゃんね☆中盤、ポイ捨てしようかと思ったけど今回拾えて良かったじゃんね☆
明日は安価にあったホシノちゃんとのお喋りの代わりをちょろっとしてから、『ヒフミちゃんとモモイちゃん』『ミノリちゃんとウタハちゃん』『リオちゃんとキャスター』のお喋りやるじゃんね☆
終わったらあと一組分、おしゃべりするペアの安価するじゃんね☆
同盟内にもメンバー増えたしコミュニケーションじゃんね☆でも今後もこういう形でイベント後に話す時間をどこかでいれてくから、あんまり気負わず決めてほしいじゃんね☆
長くならずにサクッと、今度こそサクッといくじゃんね☆熱烈歓迎はいいとして前スレにもう一個🎲消化してないのあるから早くやらなきゃじゃんね☆
というわけで今日も読んでくださりありがとうございました!明日は20時頃からまたのんびり書いてくじゃんね☆
ではではおやすみなさい……じゃんね☆
ありがとじゃんね☆セイバーもキャスターも可愛いじゃんね☆それぞれ個別でイベントどこかで作っていきたいとこじゃんね☆
- 121二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 23:46:48
お疲れ様です
色々謎が多いな
ヒフミの直感は色々役に立ちそう
大戦√にほぼ強制移行するパターンもあるらしいし
明日の午後二回目以降どう動くか悩むところではあるな
黒服に会えば強制移行するパターンに至る理由とかも分かるのかな - 122二次元好きの匿名さん24/10/28(月) 23:53:16
ホシノの警告やモモイのスキル絡みなど気になるところが多いな
明日は会話してから明後日戦闘起きる場合は戦闘なのかな - 123二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 00:00:49
おつかれさまです
ヒフミの『直感』での違和感的にモモイに影響してるスキルは何かありそうね。『機関の鎧』じゃなくて『オーバーロード』の可能性もあるかもだし、もしくは『機関の鎧』でブーストされて問題なく動けている様に見えてるだけで負荷が蓄積されてるとか、みたいな可能性も考えられるか
モモイの検査結果の不穏な部分もそれが影響してたりする可能性はあるかもか
それはそうとトキに関してはある程度情報が出そろった感もあるから翌日の夜つまり10日目の夜に行くのも選択肢としてはありなんだよな
集まってる情報から鑑みて、どう交渉するかという悩みはあるが
むしろ、願いを知るというのは達した以上、先に犠牲の無い形での聖杯戦争への対処方を探してからというのも手か?とも思ったけど、むしろそれを探すのにヒマリ居た方が良い可能性もありはするか - 124二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 00:18:46
- 125二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 00:24:17
ミカ主がどのキャラにも高い理解度とリスペクトを持って書いてくれるから読んでてストレスが少ないの地味にすごいと思う
- 126二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 00:35:13
そのまま受け取ると正義実現委員会がアビドスからの情報を握り潰してるとなるが、トップ陣の性格からしてそんな風になるか?という…
これで政治まで関わってきたらいよいよ頭爆発するぞ俺 - 127二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 01:14:25
連邦生徒会とかが圧力かけてるとか?
あるいは先生が口止めしてるとかかもしれない
理由は分からないけど
何かしら重大な見落としとかしているのかな - 128二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 01:22:36
可能性としては正実は他の陣営の味方をしていて、その情報がバレたらその陣営にとって不都合だから報告を握り潰していたとか?
あるいは正実の幹部の誰かが他陣営と通じていて報告させないようにしていた可能性もあるか
後は黒服が何かしらの理由があって介入していて報告されないようにしていたとかかな
ただまだこの件は謎が多いからなんとも言えないけど - 129二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 01:35:23
そういえばシュロは、
"知ってる情報、手前がぜぇんぶ話しちまうとなんて白けちまいますからねぇ。それにそういう事してちょっかい出されると困るんですよ"
"決まってるでしょう?───連邦生徒会ですよ"
と言っていたからな
それに4スレ目でのライダー陣営の回想で先生がうまく立ち回って睨んでる影響で派手にカイザーは動けないって話をしていたし
連邦生徒会と先生は何かしらの都合の悪い情報を握りつぶしたり、大きな影響を与えかねない支援をさせないようにして聖杯戦争をコントロールしようとしてるとか?
まあ考えすぎかもしれないけど全く連邦生徒会や先生が聖杯戦争に介入しないとも考えにくいし何かしらはしてそうなんだよな - 130二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 02:07:56
ぶっちゃけそこに関しては現状では不明瞭だし情報の無い今考えても答えは出ない気はする
現状わかる事といえば、この場で言わなかったという事は何かこの場では言うべきでは無いと判断した理由があるって所じゃないかな?
情報の少ない部分まで過度に思考を回しても空周るだけだろうし、聞けそうなタイミングを見計らってホシノに詳しく聞いてみるってくらいで良いんじゃないかな?
あまり答えを急いても仕方ないと思う。わからないものはわからないとしたまま、わかるための手がかりが出るのを待つのも大事 - 131二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 02:47:30
このレスは削除されています
- 132二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 02:56:02
どの陣営から攻略していくかは重要になりそうだな
順番によって難易度が大きく変わる可能性もありそう - 133二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 09:23:56
ほしゅ
- 134二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 14:33:14
保守
- 1351じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/29(火) 15:10:39
おひるーじゃんね☆今日は8〜9時な感じじゃんね☆上s……先生、ピリついてていやじゃんね☆
ありがとじゃんね☆謎についてはそんなに引っ張らないようにしたいじゃんね☆ヒフミちゃんが直感持ちっていうのに関しては実は地の文で度々『直感』という形で書いてたじゃんね☆
ホシノちゃんは心配性じゃんね☆
戦闘イベントについては今日は触れるかもぐらいのふんわりした予定じゃんね☆お喋り終わって9日目夜の内容解決しないと次行けないじゃんね☆
モモイちゃん……不穏じゃんね☆まぁでもモモイちゃんじゃんね☆体はきっと大丈夫じゃんね☆
ありがとじゃんね☆1も悩み悩みで書いてるからそんな風に仰って頂けるとありがたいというか嬉しくて跳ねちゃいそうじゃんね☆中々上手く書けないかもだけど、原作の子達を大事にして、リスペクトしながら書いていきたいです……じゃんね☆かっこいいとこ、書きたいじゃんね☆
爆発させないようにするから安心して!じゃんね☆
……ノーコメントじゃんね☆1から唯一127さんに言える事はこれじゃんね☆
1は正義実現委員会、大好きじゃんね☆
でもそれ言ったのシュロちゃんじゃんね……?ぶっちゃけシュロちゃんは狂言回しという役割はあるけど、それ以上にシュロちゃん自身の思惑もちゃんとあるじゃんね☆そしてシュロちゃんはラストまで絶対裏切らない『阿慈谷ヒフミ』の味方じゃんね☆
ヒント、なるべく早めに出していきたいじゃんね☆
とはいえもうそろ、じゃんね☆
明日の話し合いでアサシン、ライダー、ランサー、アーチャーの四つから、どの陣営を優先して攻略してくか決める感じじゃんね☆
保守ありがとじゃんね☆今日は夜からじゃんね☆
- 1361じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/29(火) 20:22:05
- 1371じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/29(火) 21:12:16
【9日目夜・交流イベント】
【Recommend BGM……〈Signal Abydos〉】
【コミュ:ヒフミとホシノ】
「本当に泊まっていかれなくて良いんですか?ホシノさん」
「ごめんよー、ヒフミちゃん。私もそうしたいのは山々なんだけどさー……ちょっとやらなきゃいけない事、残してきちゃったからさ」
拠点の入口。久々に小雨が降り出し始めた外に向かって傘を広げたホシノさんはそう言って困った顔をしました。会議が終わって、遅くなったからと申し出たところ、すぐに帰らなくてはいけないと言った彼女を見送りにきていました。
「でも『来て良かった』。色々不安なことはあるけどさ、ヒフミちゃんの元気な顔見れたのが私は一番だよ」
「ありがとうございますっ、私もっ!……私もホシノさんに会えて、すっごく嬉しかったです!」
「……うへへー」
優しく目を細める彼女は、身長は私の方が高いのにとってもお姉さんな感じがします。包容力、というのでしょうか。安心できる雰囲気が私を包んでくれます。
「ねぇ、ヒフミちゃん」
「はいっ!どうしましたか?」
しとしとと、搬入口の屋根から地面にかけて流れていく雨粒の音に混ざって、柔らかく私の名前が呼ばれる。そっと掌で包むような、大切に、丁寧に。そんな風に、ホシノさんの眼差しには慈しむような心配が込められていました。
「これから大変なこと、たくさんあると思う。時間制限の話とかさ、流石におじさんも聞いてて辛いぐらい。それを全部乗り越えるって、何も捨てずに全部抱えて歩くのは……うん、とても辛い筈だよ」
「あはは……とっても、大変です」
「……そうだよね。ねぇ、ヒフミちゃん。ヒフミちゃんは優しい子。本当はおじさんみたいに戦うのだって、人を傷つけるのが得意な子なんかじゃない。だから、そのさ」
心配してくれている。一つ年上で、出会いはブラックマーケットで、その後は銀行強盗したりとはちゃめちゃで。暮らしている自治区も通っている学校だって違うけど。
この他校に出来た、強くて優しい私の大事な『お友達』は、私のことを心配してそれを言おうとしてくれているのに気づきました。 - 1381じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/29(火) 21:45:27
「それでも」
だから。言わせてなんてあげない。いつも頑張って、一人で無茶しちゃう人だって事は私もよく知ってますし、『みなさん』からも聞いてます。それに。
「……うん」
大好きなこの人にしっかり私の気持ちを伝えたいですから。
「それでもハッピーエンドを目指します。だって私がそれを見たいですから。だって私、ハッピーエンドの物語が好きなんです!」
私のやりたい事、目指す事。それは困難だしもっと分かりやすくて簡単な道もあるでしょう。でも、それでも。やり遂げたいと真っ直ぐに伝える。彼女は困った顔をしつつ、仕方ないなぁとため息を吐いた。
「……もうーっ、ほんとさー。ヒフミちゃんは頑張り屋さんでおじさん参っちゃうなぁー」
「あはは……ごめんなさい。でも」
「んん?なになにー?言ってご覧?おじさんなんでも「私一人じゃなにも出来ませんから」……」
もう一つ。届けたいのは『覚悟』だけじゃありません。心配性なこの人にしっかりその気持ちが届くようにと胸を張ります。今日久々に会った時の顔を覚えているからです。会議中の真剣な眼差しだって忘れてません。だから、精一杯背伸びして、ホシノさんみたいに言葉を優しさで包んで。
「みんなで歩いていきます。モモイちゃんもミノリさんも、ハナコちゃんも、コハルちゃんも、アズサちゃんも、セイバーさんも。他にもたくさんの人が傍にいてくれるから、だからきっと大丈夫なんです」
ずっと私を心配してくださったこの人少しでも安心させられるように、私はそう言ったんです。
少し冷え始めた雨空から振る音より小さくなくて、でも決して響くほど大きくはなかったその声に、ホシノさんは微笑ってくれました。
「そっか。そうだよね。うん、なら───安心した」 - 1391じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/29(火) 21:45:50
「はいっ!あっ!も、もちろん!ホシノさんの事も頼りにしてますよっ!」
「あははー、分かってるよー」
ホシノさんは口元に笑みを浮かべつつ力瘤を作られながら、もう片方の手に持っていた傘を手放した。鉄板で出来た床に小気味いい音が鳴る。
「よーしっ!おじさんもヒフミちゃんの為に頑張っちゃうぞー!」
それから彼女は、私のそばに来てそっと、私を包んでくれました。それからそっと私の髪を撫でてくれる。彼女の掌の温かさは染みるように優しかった。
「だからいつでも頼ってね」
その言葉に頷いてから、返事をしようとして。けれどその前にホシノさんは囁くように。
「……詳しい話はまた後で。朝になっても連絡出来なかったら、アヤネちゃんにお願いしとくから」
そして誰にも聞かれないように、そう耳元で囁いた。
「えと、ホシノさ「よーしっ!」はえっ……?」
「それじゃあ、またねー!」
そしてすぐに、パッと私の身体を離すと、傘を拾い上げて駆け出していかれました。 - 1401じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/29(火) 21:46:55
- 1411じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/29(火) 22:31:32
【Recommend BGM……〈Vivid Night〉】
【コミュ:ミノリとウタハ】
室内に響いた洒落っ気の一つもない無骨なブザー音を聞いて、ウタハが来客が来た事に気がついたのは数瞬の時間を要した。工具を握ったまま周りを見渡す彼女は誰か出てはくれないかと淡い期待を持ったが、今この作業室兼エンジニア部臨時部室にヒビキとコトリの二人はいない。シャワールームもとい、ついに完成した檜風呂での入浴を楽しんでいるからだ。頼れる後輩の姿がないことにため息を吐きつつ、それでも気を取り直して扉の向こうで待っている少女へと声を掛けた。
現れたのは、
「やぁ、いらっしゃい。きちんと挨拶を交わすのはシャーレの当番でご一緒して以来かな?ミレニアムサイエンススクールのエンジニア部部長、白石ウタハだ」
「お招き頂きでよかっただろうか。カフェですれ違う事はあってもお互い、中々ね。レッドウィンター工務部、安守ミノリ。これから厄介になる、よろしく頼む」
今日ヒフミとモモイの同盟に加わったばかりの安守ミノリ、その人だった。
機会油の香りに混じって、深みのある独特な芳香が室内を漂う。適度に聞いた空調の恩恵を受けながらジャケットを脱いでくつろぐミノリへ、ウタハは話を切り出した。
「しかし君から話がしたいと切り出させるとは、あぁ、珈琲でいいかな?……結構。思わなかったよ、てっきりヒフミさんかモモイ辺りと話すかと思っていたものさ」
「ヒフミとはゆっくり話をしておきたかったけれど、なに、これからまだ時間はある。あの子の胸の内はしっかり聞けているんだ、ゆっくりやるさ……良い味だ。ビーカーというのがまた憎いな」
視線の先。エンジニア部だというのにわざわざ用意したカットリングを備え付けたスタンドと並々の黒い液体を湛えたビーカー。普通科高校でいう理科室あたりで見るそれに苦笑しながら、ミノリは爽やかな酸味と香ばしいアロマに舌鼓を打った。
「おっ、分かる口かい?ヒフミさん達は紅茶党でね、しかも割ときっちりしているからさ。ヒビキ達もあまり理解してくれないし、子ども舌なモモイ達は言わずもがなでね。こういう浪漫を共有できるのは素直に嬉しいよ」
自身の出来栄えを確かめつつ、思いがけないところで自分の趣向を理解してくれる者をみつけたウタハも機嫌良さそうにマグカップに口をつけた。 - 1421じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/29(火) 22:40:57
トリニティ育ちのヒフミ達は当然のように日に四度は紅茶を口にするし、そうでない時は最近導入したコールドプレスドリンクのような健康に良さそうな物ばかり。セイバーは大食漢な割に食の好みという物は薄く出された物を喜んで食べる人種だし、ああ見えてキャスターは英国紳士でヒフミ達と同じ紅茶党。ヒビキ達は飲みはするが、わざわざ薬学部からちょろまかした使用済み(洗浄済み)のビーカーを使用するのを嫌がり、モモイ達はジュースの方が好き。チヒロはともかく時々訪れるヴェリタスも大抵はエナジードリンクを好むというようにあまりウタハの淹れた珈琲を喜ぶ面々というのがこれまでいなかったのだ。コハル?あの子はカッコつけて飲んで涙目になった。可愛い。
「それで、本題を進めていこうか。今日の会議、どう思う?」
しばらく二人で香気を楽しんでから、そう口にしたのはウタハから。わざわざ、会議終わりに『話がしたい』と声をかけてきた理由に、そして『自分に話しかけた』理由にも、彼女はある程度の察しがついていた。
「『悪くはない』。まとまった結論を出すには時間が足りなかったが、少なくとも明日以降の動きにメリハリは出る……だけど、あまり良くはないな」
「やはり、か……いや、私もこれでそれなりの人数を抱える部活の部長だ。人を見る目もあるしプロジェクトの主導をした経験もある。本当は来たばかりの、それも君にこんな話をさせるというのは申し訳ないんだが……」
「構わないよ。私も立場が立場だ。同じ三年生の誼、上手く使ってくれ」
学年、そして部内での立場。少なくとも同盟内で見てみると、ウタハとミノリはよく似ている。それでいて、マスターとその協力者という違う角度で俯瞰的に見ている視点。ミノリが話をしたかった理由は、ウタハが一歩引きつつ同盟を見ている事に気づいたからだった。
「ありがとう、ミノリ。なら率直に───古関ウイはどうすべきだ?」
「保留にしよう。何を隠しているか分からないが、随分と繊細な娘のようだ。あまり追い立てても仕方ないだろう。それに抱えている悩み自体、相応に脆いとみた」
「良い見解だ、私もそう思うよ。個人的には『怪しんでください』とミスリードを敷かれている気がする」
「……例の魔術師というやつか。私も気に食わないな」 - 1431じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/29(火) 23:06:21
ふんと鼻を鳴らしたミノリにウタハは苦笑しつつ、内心で同じように歯噛みする。マーリン、そう呼ばれる阿慈谷ヒフミの夢の中に現れては意味ありげなメッセージを残していった女魔術師。その存在の話を聞いて、ウタハの胸の内に残ったのはただ一つでたり一言に尽きた。
「安全圏から見ている『魔術師』。普通に見れば、そいつこそがこの聖杯戦争の黒幕だ。疑ってかかりたいところだが……それも計算尽くしだろうな」
ずばり『不信感』。キヴォトスの人間でもなければ、サーヴァントですらない、完全な『部外者』であり『観測者』。一体全体、何のために阿慈谷ヒフミに協力したのか。味方だと嘯くのか。はっきりとしないにも関わらず聖杯戦争に精通するその姿にウタハは勿論、ミノリも何とも言えない気味悪さを感じていた。
「マーリン個人について知っている人間やサーヴァントはなんとも思わず、私達のような外野でかつ彼女本人について何も知らない人間は聖杯戦争との関与を怪しむ構図。そうなる事を分かっていて接触している節があるね。抽象的なヒントは与えて、実際は観客気取りっていう面倒な愉快犯の類だね」
「それを考えると古関ウイ個人を指名して助力を受けろといった発言についても気になるな……ミレニアムは情報系にも強かったと聞くが」
「『お互い様』と言いたいところだけど、聞くに君達は中央と仲が悪いという話だったかな?」
にやりと唇の端を上げるミノリの言いたい事が分かってかウタハもまた冗談半分に返す。それにミノリもまた、降参だと両手と笑い声をあげた。
「言ってくれるな。私個人の依頼でうちの髭チビを動かすのは骨なんだよ……頼めるかい?」
「ヴェリタスに古関ウイの調査を依頼しておこう。過去数年遡れば何かしら見つかるだろうさ」 - 1441じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/29(火) 23:24:31
唐突に少しだけ冷えた室内で白い湯気を踊らせながら、笑みをこぼしたウタハにミノリは訝しむように彼女を見た。
「いやしかし、案外心配しなくてもいいかもしれない。ミノリの言う通り、古関さんの抱えている秘密は存外そう大きな物じゃないだろう。どうにも隠し事は苦手なようで会議中も随分ボロを出していたわけだし」
その視線に気づきウタハは悪戯っ子のように笑みを深めた。
「それになんだい、彼女はどうしてだかうちの会長様のお気に入りだ。きっと隠し事だって、モモイ達を傷つけるような物じゃない筈さ」
「ふむ……趣味か?」
「まさか!……実際ちょっと外れている気がするんだよな。どちらかというと……っといやいや本人がいないところで下世話な話は止しておこう」
「全くだ。本人がいないんじゃ、面白みに欠けるな」
二人揃って似たような顔をしながらくつくつと湯気と共に笑い声を燻らせる。片や聖杯戦争のマスター。片やその協力者。お互い、生徒の命が掛かった状況の中で毅然と立つ姿がヒフミ達の目には映っていた。
「いいね。次は会長と古関さんも呼ぼうか。暇ならチヒロも呼んでおこう」
「それはいいな。折角だ、三年生組で交流といこう。ああ、惜しいな、一人帰してしまった」
「なに、次の話さ。あの様子じゃ随分ヒフミさんの事を心配しているようだったからね、きっとすぐ会えるよ」
だというのに、今はただ、年頃の少女の通り華やかに笑うのだった。
「話を戻すが」
「あくまで個人的にだけど、アズサも気になるな」「あれは『良くない』ぞ」
三年生二人。
密談は終わらない。 - 1451じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/29(火) 23:29:25
- 146二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 23:36:27
お疲れ様です
アズサが良くないか
なんでなんだろう
もう一組については誰がいいんだろうな - 147二次元好きの匿名さん24/10/29(火) 23:45:00
おつかれさまです
ウタハとミノリの三年生二人の会話良き - 1481じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/30(水) 01:30:36
白洲アズサ。トリニティ総合学園補習授業部の一員であり、あの列車事故でヒフミを庇って大怪我を負ったという少女。現同盟内でも愛らしい容姿とは裏腹に、保安部どころかC&Cメンバー内でも上層、それこそキヴォトスでも上澄みと評すべき数字持ちの少女達を思わせるほど戦闘に長けている。ヒフミ達からの信頼も厚く、生徒達の中で総合的に見れば間違いなく同盟内最高戦力と言える。そんな彼女に対してハッキリ『良くない』とミノリが言った事にウタハが覚えたの諦めに似た納得だった。
「齟齬があってはいけないね……確認しておきたい。理由を聞いても?」
「大方、セイバーかキャスター。少なくともどちらかは気づいているだろうが、『焦りが酷い』。表情にこそ出てないが、妙に発言が勇足だ。それも他のメンバーに比べてかなり……一応聞いておくがヒフミかモモイ、どちらかとの関係は?」
「ヒフミさんに命を救われた、そういう話を嬉しそうに教えてくれたよ。勿論、他の補習授業部の二人やさっきまでいたアビドスの彼女、それに先生にもね」
無言、後に口を開いたウタハは頭を抑えるように片目に手を当てた。せめて見たくない現実から目を逸らしたい、そういう細やかな抵抗すら感じるその所作にミノリもまた気まずそうに目線を逸らす。
「最悪なパターン、というわけだ。言いたくはないが、私がチームのリーダーならあの子は『外す』ぞ。ああいう子は必ず事故を起こす、起きてしまう……正直な話、モモイじゃなくてあの子がマスターだったと言われた方がまだ納得できる」
その言葉にウタハは今度こそ眉間に深く皺を寄せながら溜息を溢すようにして吐き出した。
「君から見てもモモイはそう見えるか……」
「あぁ、あれは飛び切りだな。あれが演技なら髭のところのトモエとも良い勝負が出来るよ」 - 1491じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/30(水) 01:31:58
焦りを抱くアズサに対するモモイ。後輩の様子に、今日来たばかりの少女が気づいている。否、今日来たばかりで、同じ立場で、そしてよく人を見ているミノリだからこそだろうとウタハは考えを改めながら、項垂れるようにしていた顔を上げた。
「……どう見る」
「頼りにしてもらって悪いが『分からない』……どちらであってもよろしくないな」
「やはりね……いやはや、どうしたものか」
空になったマグカップにもう一度珈琲を注ぐと、今度は香りを楽しむ事なくウタハは煽るようにして内臓へと黒い液体を流し込んだ。食道にじわりと突き刺さる熱さが、乱れる思考に喝を入れてくれる事を期待していた。
「キャスターは?」
「……気づいているよ。気づかない筈がない。既にこちらでバイタル診断機をこっそりつけておいた……少なくとも体調面は問題なかった」
「その口振りなら別の問題はあったわけだ」
ミノリもまた労しく思いながらも、話を止めることはない。いずれにせよ、今のうちに話しておかなくてはいけないという気持ちがあった。聞いておかなくては最悪の事態に対応できないという予想があった。
「分かったのは一つ。魔力量というより反応が確認できない物があった」
「───令呪が一画足りないんだ」
そしてそれは、思ったよりも苦い形でミノリの耳に届く形となった。 - 1501じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/30(水) 01:34:43
「……使用済み。私のところで使ったのは当然別で、か。なら問題どのタイミングで切ったか『だけ』だな」
「察しがいいね。そう、内容は大方予想できる。そして使ったタイミングは、恐らくはあの夜だね。私達が不在でかつモモイとアリス、あの二人と教授だけだったのはあの晩だけだ」
目の前に座る沈痛な面持ちの少女に確かめる事は憚れた。だがそれでもミノリは重々しい空気の中を櫂を漕ぎ出す。そうでもしなくては、『いけない』。僅か一日、たった数度関わっただけ。それでも安守ミノリにはその『責任』を果たすべきだと己に課していた。
───安守ミノリは阿慈谷ヒフミと才羽モモイを守らなくてはいけないのだから。
「気づいているのは?」
「私と教授。アリスはまぁ、『知っている』んだろうね……やるせない話だ。後は反応を見る限り、会長、それから『ハナコ』と古関さん辺りもかな。あの三人も薄々察していそうだよ」
疲れ切ったように背もたれに身体を預けて天井を仰ぐウタハ。そんな彼女の空になったマグカップにビーカーから珈琲を注いでやりながら、ミノリは顔を顰めて言う。
「私達も合わせれば半数、あまり『良くない』な」
「私の推測で良いなら、動く場合は明日にでも。動かないなら……恐らく墓場までというやつだ」
「縁起でもない、と言い切れないあたりが苦しいな。とはいえ、ヒフミと彼女の身内が気づいてないなら、まだ救いがある」 - 1511じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/30(水) 01:48:22
暫し沈黙。互いの呼吸と小さく唸る機械音だけが耳に触れる時間。
「さて、最後にだが……どう見る?」
それを破ったのはミノリからのあまりにも唐突な一言。だが、僅かに肩を震わしたウタハにはその意味がしっかりと伝わっている。だからこそ、彼女はこの場で議論すべき『相手』についてを口にした。
「考えたくはないな……『内通者』というのは」
先の会議。あまりにも可笑しな話が紛れ込んでいた。こと聖杯戦争という緊急事態において起きてはいけない事が発生していた。それを理解していたからこそ、ミノリはこの場に訪れて、ウタハもまた話し合いの場を設けた。少なくともこの陣営内に関しては問題ない、そう判断した上でもっとも冷静かつ建設的に話し合えると踏んでの決断だった。
それこそが今ウタハが口にした『内通者』という存在の有無について。
「だが彼女が言った言葉は致命的だ。重要案件の書類が届かなかった?出すべき書類が代表者の目が届かないところで書き換えられて提出された?通るわけないだろう、そんな話」
「だが現実ではそれが起きた」
「だからこそ問題だ。それも致命的な」
そう、小鳥遊ホシノの話は可笑しかった。アビドス、ミレニアム、そしてトリニティで秘密裏に交わされた協力関係。その一環であり、シャーレからの依頼もあって先週から行われてきた正義実現委員会のアビドス自治区への派遣と警邏活動。その報告内容が正確に伝わっていない。
そしてホシノが伝えたいと思っていた内容をこの場で話さず『勘違い』で済ませた。
明らかな違和感。ミノリもウタハも疑ったのは一つ。現在のアビドス自治区には無視できない『聖杯戦争に関わる問題が発生していて』『その情報を握りつぶしている何者かがいる』。 - 152二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 02:06:58
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- 153二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 02:17:40
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- 154二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 02:30:26
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- 155二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 09:34:26
保守
- 156二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 12:48:33
個人的には残り1組をアリスとアズサで見たい
それぞれここではモモイとヒフミに近い位置にいる気がするから、何かしら話せないかなって - 157二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 14:30:57
リオとハナコやハナコとセイバーとかも良さそうな気はする
- 158二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 17:02:32
有益な情報を得るって意味じゃなければハナコとスパルタクスも面白いと思う
圧政者側になれる才能を持ちながら反逆を選んだともいえるハナコにスパルタクスが何を話すのかは興味がある - 159二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 17:49:10
お疲れ様です
内通者探しという人狼ゲームが始まったじゃんね?
そして、ホシおじも何か裏がありそうですね…… - 160二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 20:26:41
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- 161二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 21:06:53
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- 162二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 21:16:00
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- 163二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 21:18:37
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- 164二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 21:26:16
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- 165二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 21:37:30
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- 166二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 22:07:38
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- 167二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 22:23:48
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- 168二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 22:25:17
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- 169二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 22:47:13
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- 170二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 22:56:23
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- 171二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 22:59:11
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- 172二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 23:10:20
このレスは削除されています
- 173二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 23:35:01
乙!
急激に空中分解の様相を呈してきてビビったのだわ!
ハッピーエンドはまだまだ遠そうだね…
1もどうかゆっくり休んで下さいな - 174二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 23:51:26
おつかれさまです
- 175二次元好きの匿名さん24/10/30(水) 23:55:51
これどうなるんだろうな
もし一気に大半の人達が離脱したら流石にきびしいだろうし
最善が無理なら次善を選べるようにはしておいた方が良さそう
大戦ルートやそれ以外のルートも探ってみた方がいいのかな - 176二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 01:20:22
とはいえ最善のハッピーエンドを諦めたらそれこそブルアカ的には負けを認めた感じになってしまって気が進まないという…
- 177二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 01:56:37
ただ最善の結末が無理だってなった時のことは考えておかなきゃまずいからな
サーヴァント含めて誰も死なないハッピーエンドを目指すってことは失敗してしまった場合全陣営のマスターとサーヴァント全滅のリスクもあるわけだし
サーヴァントを自害させた場合次のサーヴァントが召喚されるだけだから
仮に最終日の夜までになんとか出来る手段が見つからなかった場合
全員で戦って勝者を決めれる状況ならまだマシだけど
物理的な距離が離れてるとかで戦えない陣営がいる場合は死人が出ることは避けられない
サーヴァントが自害したって再召喚されるだけだから
もちろんハッピーエンドを目指すのは諦めたくないけど
保険として次善策を用意はしておきたいのはある - 178二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 03:50:58
ただぶっちゃけ、時にはリスクを承知で全掛けしなきゃいけない時もありはするからなぁ
次善策を用意する事にリソースを費やした結果、ハッピーエンド√への手数が足りなくなったなんてなったら目も当てられないし - 179二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 09:49:56
各キャラの見解がどれだけ当たってるかによるけどお労しいなぁ
とはいえ最善目指すのに変わりはないけど - 180二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 11:18:28
もしかしてスカサハが召喚された段階では聖杯戦争は始まってなかったのか?
①フランシスが聖杯(本物)の模倣をする
②なぜか座に接続してしまいスカサハが召喚される(この段階では聖杯戦争ではなくサーヴァントがキヴォトスに呼び出されただけ)
③とりあえず目撃者は口封じするよう言って自由にさせる
④口封じされそうになったヒフミがアーサーを召喚する
⑤サーヴァントが二騎召喚されたことで二騎を参加者に聖杯戦争が開始
って流れなんだろうか
ただそれで空中分解するかっていうと微妙だけど - 181二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 11:25:47
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- 182二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 11:28:13
同盟が空中分解したらまずいことになるだろうな
仮にヒフミアズサセイバーだけってなったらそこからハッピーエンドを目指すのはほぼ無理だろうし
戦力不足で他陣営に負けかねない
そうならないといいけど
安価に関してはガチ情報獲得枠がいいかな
まだ何かしら内通者の存在と空中分解の可能性とは別に何かある可能性もあるし - 183二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 12:22:50
正直、分裂って言葉が出ただけで焦り過ぎな気がする
リオとキャスターの話の感じを見るに、分裂が起こるのはおそらく最後の局面だろうし、それが防がなきゃならない事なのか、それともハッピーエンドを目指す過程において必然的に起こる事なのかも不明だし
少なくともリオとキャスターは、
”「えぇ。あと四日。私に残された時間は少ないわ。その間で最善尽くしましょう……可能なら、誰も犠牲にしない為にも」
「うむ。我らで片付けねばならん事が、我らで対策せねばならん事が多い。たとえ泥を被ろうとも、我らは彼奴らの命と尊厳を、そしてその夢を守らねばならんのだ」”
とまで言ってるんだから、現状においては目指してる道は同じだろうし
ただ、知ってる情報が故に、何かそうなる理由が見えてるとかじゃないのかな?
”「……いずれ気づく事になるわ。最悪、明日にでも」
「監督役との話し合いでか。出来るならば先延ばしに……いや、それよりもだ。他の者はどうだ?」”
ってやり取りを見るに、知る事で何かがある情報、もしくは知る事で分裂に繋がる情報って気がする
と推測した場合、√選びの際のヒントとも言えるかも?この会話と戦闘終わった後、
”明日の話し合いでアサシン、ライダー、ランサー、アーチャーの四つから、どの陣営を優先して攻略してくか決める感じじゃんね☆”
ともミカ主が言ってるし、それの為のヒントというか、明日黒服に会いに行く√を選んだ場合はこういう事が起こる可能性があるっていう感じの示唆というか - 184二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 13:21:45
- 185二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 14:04:55
- 1861じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/31(木) 15:02:48
コメントにお返事するじゃんね☆
ついでにお昼ご飯たべるじゃんね☆
ありがとじゃんね☆予定調和?というか当初からするつもりだったじゃんね☆
ありがとじゃんね☆ミノリちゃん達とはまた違う感じでキャスターやリオちゃんは聖杯戦争についてお喋りするからちょっと難しかったじゃんね☆
最善ED、次善EDについてはいつもの子に説明してもらうけどまだ先になりそう(あとヒフミちゃんとモモイちゃんの話やってもう一組お喋りやってずっと書きたかった夜のあれやそれやしてからになるじゃんね……)だから先に説明するじゃんね☆
最善EDはハッピーエンド、サーヴァント含めた全員が聖杯戦争期間を生き残るED。
次善EDはノーマルエンド、聖杯戦争中にサーヴァント達が脱落してしまった場合にそれでも頑張ってマスター全員が生還するED。
リオちゃんとキャスター、それからこっそりセイバーも後者の方を選択する可能性を視野に入れてはいるじゃんね☆キャスターの思ってる通り、犠牲なしで切り抜けられるとは思ってない……って感じじゃんね☆
行く道を一本に絞る、というのも1は全然大歓迎じゃんね☆少なくとも本編中のヒフミちゃんの考えはそうじゃんね☆
どの子も苦労してる感じになってるじゃんね☆気楽なのはアサシンの師匠ぐらいじゃんね☆
あの人は黒服いじりつつ、スケバンの子とかと遊びながらのんびりキヴォトスライフ満喫中じゃんね☆
- 1871じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/31(木) 15:03:54
今日は八時から安価するじゃんね☆どんなペアでも大歓迎じゃんね☆
空中分解に関しては当初からお話の流れに組み込んでたじゃんね☆なるかどうかは……その時次第って感じじゃんね☆
ただ1はハッピーエンドとか、頑張ったら報われる「0からプラスになる物語」が好きだからそこは安心してもらえたら嬉しいじゃんね☆
でもちゃんとその時の解決策も1は提示してるつもりじゃんね☆
内通者『は』いるじゃんね☆
答えも置いておいたじゃんね☆
……ノーコメントで別のことに触れようかと思ったけど一応お伝えするじゃんね☆
正解じゃんね☆
1の想定ではヒフミちゃん達が空中分裂するのは最終局面一歩手前になるじゃんね☆最悪明日って話はミノリちゃんが気づいたり、ユズちゃんやモモイちゃんが勘づいたりって話じゃんね☆それも🎲次第にするつもりじゃんね☆
ハナコちゃん?TUF🎲次第じゃんね☆
大戦√の話は黒服から聞けるじゃんね☆
上にも書いたけどあくまで🎲結果で……だし黒服のとこで話聞いてもすぐには空中分解はしないじゃんね☆それは約束するじゃんね☆
- 188二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 15:16:22
お疲れ様です
これからは、更に慎重に選択肢を選ばないとだなぁ
個人的に、剣・弓・槍・狂で謝肉祭のアイドルフェスに参加して欲しさがあるw - 189二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 19:10:52
多分、スカサハ師匠は楽しんだ者勝ちって思考でキヴォトスをエンジョイしてるんだろうな
問題があるとすれば、黒服の胃が終わるかもしれないって所か
本当に事故だったのかは疑問が残るな
黒服達から見たら事故に見えるけど実は…ってのもあり得そう - 1901じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/31(木) 20:00:01
はい、安価いくじゃんね☆
もう一組分、お喋りするペアを決めてほしいじゃんね☆組み合わせは以下の生徒とサーヴァントから決めて欲しいじゃんね☆
【対象生徒】
ヒフミ、アズサ、コハル、ハナコ、モモイ、アリス、ミドリ、ユズ、ミノリ、ウタハ、コトリ、ヒビキ、リオ(アバンギャルド君)、ヘルタースケルター
【対象サーヴァント】
セイバー、キャスター、バーサーカー
書き方は下の例みたいな感じじゃんね☆別にそれじゃなくてもいいじゃんね☆
例:ヒフミとコハル
どんな組み合わせでもおっけーじゃんね☆ネタ枠、ガチ情報獲得枠、百合枠、なんでも大歓迎!お好きなチョイスで選んでほしいじゃんね☆
どのキャラになっても(分かりやすいかは別として)情報出すし、なんにも出せない場合は別の形で出すから本当に好きな感じで選んでもらって大丈夫じゃんね☆
基本的にこのお喋りタイムは普段ヒフミちゃん以外に焦点当たらなかったり、ヒフミちゃん自身も他の子との関わりが情報収集とかで薄くなりがちな本編のフォロー目的&絆関係のテコ入れじゃんね☆
お喋りした子達がどのペアであっても絆関係もフォローするから大丈夫じゃんね☆
一個注意じゃんね☆以下のペアはもう書いた(これから書く予定)からなしでお願いしますじゃんね☆
・ヒフミとモモイ(予定)
・ミノリとウタハ(済)
・リオとキャスター(済)
安価先は>>198じゃんね☆
それじゃあよろしくお願いじます……じゃんね☆
ありがとじゃんね☆なんだかんだで1の想定より遥かにハッピーエンドに進んでるところあるからこのままみんなが楽しんで選択してもらえたら……1はとっても嬉しいじゃんね☆
それはそれとして謝肉祭……楽しそうにしているマスター陣を温かく見守るサーヴァント達……素敵じゃんね☆
概ね合ってるじゃんね☆師匠はもう折角呼ばれたやけだし、勇気振り絞る子達多いし、ご飯も美味しいしでウッキウキで遊んでるじゃんね☆
被害者?大体黒服とか……あとはまぁ内緒じゃんね☆そのうち書くじゃんね☆
- 191二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 20:13:01
セイバーとハナコ
- 192二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 20:24:48
アリスとアズサ
- 193二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 20:29:18
アリスとハナコ
- 194二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 20:36:40
ksk
- 195二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 20:45:19
ヒフミ側の情報かモモイ側の情報か
- 196二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 21:01:52
アリスとアズサ
- 197二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 21:03:18
ハナコとセイバー
- 198二次元好きの匿名さん24/10/31(木) 21:03:39
アリスとアズサ
- 1991じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/31(木) 21:20:38
- 2001じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/10/31(木) 21:58:22
- 201二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 00:32:35
おつです
- 2021じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/01(金) 01:10:59
- 2031じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/01(金) 01:13:35
【9日目夜・交流イベント】
【Recommend BGM……〈Midnight Trip〉】
【コミュ:ヒフミとモモイ】
第二フロアの踊り場で、二人段差に腰掛けて。
食堂に備え付けたドリンクバーから持ってきたグラスを彼女とぶつけ合う。
硝子のように透き通ったそれが鳴らす音は見た目に反して、樹脂で出来てるから鈍い音が鳴りました。
「つっかれたー!」
「あはは……お疲れ様です」
会議の後からミドリちゃん達と手分けした明日の朝御飯の仕込みは終わり、パン生地も用意しておきました。明日はセイバーさんから教えてもらったスパルタクスさんのご出身に近い地域の名物料理、鯖を使ったサンドイッチです。それから天気も良くありません。夏のこういう夜雨は明け方にぐっと冷え込みます。空調も使ってますから身体を変に冷やさないようにレッドウィンターのウハーなんて料理にもチャレンジです。本当は良いチーズがあればシルニキも用意したかったですが、それは明日また買いに行かなきゃですね。
「考えることが多すぎるぅぅ」
「モモイちゃんはシナリオも進めなきゃですねもんね」
「あー!またー!そうやっていじめるぅっ!」
「あはは……」
モモイちゃんが項垂れるのを見ながらドリンクバーから拝借したグラスに口をつける。試しにと入れてみた炭酸はグレープフルーツとレモンの爽やかな酸っぱさを口いっぱいに広げてくれながら、後を追いかけるようにリンゴの甘さがそれを淡く宥めて、最後に生姜の辛味が余韻を残して香る。
「そういえばモモイちゃん。聞いても良いですか?」
「えー!?なになにー?何知りたいー?」
「ふふっ。何だったら教えてくれます?」
「んーどうしよっかなー?どれなら教えちゃおっかなー?……でん!スリーサイズ!」
「あはは……結構です」
「なんだとー!……んで、なに聞きたいの?」
唇を甘酸っぱいピンク色で濡らしながら、悪戯っぽく目を細めた彼女に私も期待と、少しばかりの茶目っ気を乗せて口ずさんでみる。
「モモイちゃんのシナリオ。どんなお話作ってるのかなって?」 - 2041じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/01(金) 01:15:03
「うわーそれかー。それなー……」
「あはは……やっぱりまだ内緒ですか?」
「ううん。ぜーんぜん!ライターなんて自分のお話聞いて欲しくて書くんだよ?そりゃ言えない事はあるけど……でも本当は全部話したいんだ。だから質問とかそういうのは、オールオッケーってやつ!」
足をパタつかせながら笑うモモイちゃんの表情は本当に嬉しそうでした。いつも難しそうな顔をしてメモパッドやモニターに向かっていますけど、それもきっと大好きなゲーム開発の為だから。普段の様子とは打って変わって知恵熱が出るんじゃないかってぐらい一生懸命だったり、今みたいに晴々しくゲームや自分の書くシナリオを語る姿は、『好き』を大切にする彼女らしかったんです。
とはいえやはりその進み自体はミドリちゃん達から聞いていた通り緩やかなようで、モモイちゃんは困ったように頭を掻きました。
「ただあんまり進んでないんだよね。いやーまいった、まいった!」
「……お互い、このところずっと忙しいですもんね」
「そうだよねー」
普段だったら授業に出ている時間。モモイちゃんならゲーム開発部の活動を、私なら補習授業部のみなさんとお茶をしたり遊びに出掛けたりする時間。そんな自由時間なんてもう暫くありません。あの夜から常に何かを探したり、誰かと戦ったり。そんな風にして過ごしてきました。
「いやさー、正直バタバタして走り回って、気づいたら同盟組んで何日だっけ?」
「もうあとちょっと6日ですね」
「あり?まだそれぐらいだっけ?おっかしいなー、もっと経ってるかと思ったよ」
「本当ですね。私も、なんだか随分長い時間、モモイちゃんとご一緒してる気がします」
まだ一週間も経っていない、というのに。けれど随分長い時間を一緒に過ごしてきた、そんな気分になるほど彼女の側は『楽』でした。居心地が良くて、温かくて、ホッとする。忙しかった、辛かった、確かにそういう事はありました。けれどそれ以上に楽しくて、どんどん新しいお友達が増えて、そして今隣にいる彼女と過ごす陽だまりのような日々。いつもの日常が、まだ8日前の話だというのに気づけば『いつかの日常』になっている。それでも、私は、いいえ。私達は『今』が愛しかった。 - 2051じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/01(金) 01:21:18
言葉にはしません。言わなくては分からない事が世界には沢山あります。でも今この瞬間は言う必要なんか、確かめる必要なんかどこにもなくて。
だからお互いにグラスを傾けながら、少し蒸し暑い踊り場で黙って時間が刻まれていくのを見守る。
なにかするでもない、何もしない時間。そんな静けさが暫く流れてから。
「あー……餡蜜食べたーい!」
唐突に、モモイちゃんは私の方を向かずにそう言いました。
「ど、どうしたんですか?急に……明日のお昼かお夕飯のデザートで良かったら用意出来ますけど」
「えっ!?ほんと?ってそうじゃなーい!ほら、私達会ったのってさ、百夜堂でしょ?私あの時抹茶パフェ食べてたけどさ、実は気になってたのあったんだよね!」
力一杯手を伸ばすように伸びをしてからごそごそと取り出したのはスマートフォン。慣れた手つき何度かタップして彼女が見せてくれた画面には美味しそうな餡蜜と和風なフォントが踊るまとめ記事でした。
「ほら!これ!」
「えぇっと、この夏おすすめ?一日限定二十食、百夜堂特製季節の水菓と三種の白玉全部載せクリーム餡蜜……ですか?」
「ねっ!美味しそうでしょ?」
「あはは……はい、とっても」
全部載せの文言はその通りで、画面には百夜堂らしく贅沢に旬のフルーツを沢山使った大盛りの餡蜜が映っていました。そういえばあの時メニュー表で見たかもしれないと思い返してみますが、どうにもその前後のインパクトが強すぎてかあまり思い出せません。そんな私にモモイちゃんは目を輝かせて教えてくれました。
「あの時はさ、もう売り切れだったんだ。だから別の選んだんだけど、今更食べたくなってきちゃったんだ」
「限定食だと、早めに行かないと売り切れちゃいますもんね」
「そう!いやさぁ、私もこんな美味しそうなのあるって知らなかったから売り切れの文字も気にしてなかったんだけど……なんとなく気になって帰ってきてから調べたらこんなすごいやつ!もうほんと、くやしーって感じなの!」
スマートフォンごと腕を回すモモイちゃんの姿に危ないですよと声をかけながら私も想像する。両手一杯でも足りないぐらい大きな器に入った餡蜜。それを目に前にしたら、きっと彼女はどれだけ目を輝かせるだろうかと。そう思った時には私は誘いを口にしていました。 - 2061じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/01(金) 01:23:18
「ふふっ、なら今度食べに行きましょうか?」
「おおっ!いいねー!行こ行こー!」
箒星のように彼女の髪が揺れて私の方を見る。燦々とした笑顔に私もこれ以上溢れたりしないのに口元が緩んでいく。互いに口遊むのは『いつかの明日』。
「百夜堂行って餡蜜食べて、それから持ち帰りでゼリーとか買ってさ!」
「ならそのゼリーは展望台の所で食べましょうか?あそこは見晴らしが良いと以前シャーレの当番で一緒になった方から伺ったんです」
「いいじゃん!ならさ、ならさ!ついでにお弁当も持ってこうよ!サンドイッチとさ、唐揚げとさ、あとはそれから……よしっステーキだ!」
「あはは……食材用意するのはユウカちゃんですよ?」
「ぐぇー。絶対無駄遣いするなってユウカ怒るじゃん!大っきいお肉とかお外で食べたいのに!」
「それはもうバーベキューになっちゃいますね」
前回はどこからかアズサちゃんが引っ張り出してきてくれた夜行炭がありましたけど、今回は買わなきゃと皮算用を楽しんでいれば、モモイちゃんがわざとらしく声を顰める。それがおかしくてつい私は掌で自分の口を押さえてしまいました。
「あー!バーベキュー!私、バーベキューもしたい!……ねぇ、ヒフミ。知ってる?」
「……何でしょう?こっそり教えて頂けますか?」
「あのね、実はね……」
何を言うかなんてわからないけれど、あぁきっと、楽しい話になるのなんてわかりきっていて。
「キャスターの鎧でお肉焼けるらしいよ!」
そのあんまりなお話に私は堪えきれなくて肩を震わせて目に涙を溜めてしまいました。
「あはは!もうっ!またそんな事言って、キャスターさんに怒られちゃいますよ!」
「だいじょーぶ!なんとー!今!この場に!キャスターいませーん!」
「知ってまーす!」
馬鹿みたいにはしゃいでしまう。はしたないぐらい口を開けてしまう。でもそんな風にお友達とお喋りできる今が楽しくて仕方ない。 - 2071じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/01(金) 01:24:52
「あっ、どうせバーベキューするなら自然たっぷりなとこがいいなー」
「ミレニアムも都市部を離れるとあるんでしたっけ?」
「そう!東アルプス!いいとこだよー!多分。麓のキャンプ場は予約一杯で登山もできるし!きっと。まいなすいおん?とかいうのも盛りだくさんだよ!めいびー」
「あはは……適当すぎますよ」
仕方ないじゃん山なんて滅多に行かないしさと胸の前で両手を握って怒ったふりをする彼女はそのまま良いことを思いついたと手を打つ。ころころと表情を変えるモモイちゃんの話に耳を傾けながら私はのんびりと少し炭酸の抜けたジュースで唇を湿らせた。
「あっ!あと川!山もいいけどバーベキューするなら川辺とかどう?」
「ふふっ。とっても素敵です。川魚を塩焼きで、なんていうのもやってみたいですね」
「あれ?ヒフミ、釣りとかできるの?」
「あはは……勿論そこはセイバーさんにお任せです!」
「あとは水着も持ってきて、それからスイカも用意して……」
「スイカ用意するなら海にも行きたい!」
「もー……行きたい所ばかりじゃないですか」
そう言う私に何故だかハッとした顔をしてから、モモイちゃんはくしゃりと笑った。
「ほんっと、行きたいとこばっかりだ」
さっきまでとは打って変わったその呟きに私は首を傾げた。だってその言葉は、気怠い暑さを感じさせる此処にはあまりにも似合わない。まるで儚げな硝子細工のようだったから。 - 2081じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/01(金) 01:36:44
「……私ね、それが書きたいんだ」
けれど彼女はその余韻を振り切るように、呆気に取られて何も言えないでいる私に怒って言う。
「なんだよもー!ヒフミが聞いたんじゃん!私のシナリオのこと!」
モモイちゃんは胸の前で両の掌を重ねて、指を組む。たったそれだけの所作、なにげない動作。なのにどこか、神聖なぐらい清廉な感じがする。それがきっと『祈り』のようだと思ったのは『直感』のおかげでしょうか。
「あのね。私、百夜堂にまた行きたいし、今度は餡蜜食べたい。それから次は百鬼夜行でみんなとピクニックもしたい」
紡ぐ言の葉は、蒸気が巡り機械音が唸る拠点の中ではあまりに小さかった。
「バーベキューだってしたいしまともな遊園地にも行きたいし、それから川にも海にも遊びに行きたい!」
語気は朗らかで、春めいた萌黄に染まっている。麗らかな日差し。優しい陽気。
「やりたい事、行きたい場所。うんとたくさんあるんだ!……それを、みんなで。キャスター達も一緒に」
溢れるような期待を一つひとつ大切にラッピングした言葉。モモイちゃんが話すのはそんな『これから』の話でした。
「私はそんなお話を書きたいの。全部ぜんぶ終わらせて、真っさらになって、それからみんなで遊びに行く」
いつかそうなったらいいな、なんて小さい頃に夢見た物を唱えるように彼女は明日を口にする。それはきっと晴々とした話なのに、私にはどこか遠く、寒く、寂しく聞こえました。
そんな私の表情に戸惑い以外が混ざったのに気づいたのでしょうか。モモイちゃんは自分の書いているシナリオの内容を打ち明けてくれました。 - 2091じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/01(金) 01:45:19
「私が今書いてるシナリオさ、実は実体験?エッセー?よく分かんないけど……聖杯戦争のことをテーマにしてるんだ。突然異世界の英雄同士の戦いに巻き込まれた主人公!数々の困難を乗り越えて掴み取ったのはハッピーエンド!……ならさ」
「ちゃんとご褒美、欲しいなって。ううん、あげたいなって思ってるんだ」
立ち上がって彼女はくるりと踊る。ラウンドトゥが軽やかに円を描くけれどそれは最後まで繋がらないで、途中で私の方を向いてしまう。
「だからまだ私の書いてるシナリオは途中なの。この聖杯戦争を最後まで走り抜けて、それからやりたい事ぜーんぶやって!……それでやっと書き上げられると思うんだ」
眩しいばかりに輝く彼女が描く物語。それはきっと苦難に満ちても必ず最後には笑ってエンディングを迎えられるお話に決まってます。そしてそれがまだ書き終わってない、これからなんだとモモイちゃんは照れくさそうにしてから。
「……それはきっと私一人じゃ、きっと無理だったんだよ」
寂しげに、不安げに、私を見た。
「ねぇ、ヒフミ?覚えてる……?」
瞳の奥で細波が微かな息を立てている。桃色のそれがゆっくりと開いて閉じてを繰り返しては小さな子が隠れん坊でもするように見え隠れする。
「初めて会って、お喋りして、関係ない事たくさん話して……その中でヒフミは自分がマスターだってちゃんと言ってくれた」
私は、息を、呑んで待った。
決して忘れる事はない想い出。私と彼女との初めての出会い。頭が真っ白になるぐらい考えて、嫌な未来を否定するように必死にもがいて虚勢を張って言い切った言葉。そしてそれを嬉しそうに受け入れてくれた彼女の顔は。
「ありがとう」
あの時と同じようにほころんでいた。 - 2101じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/01(金) 01:56:15
「私さ、前の日にアサシンと戦ったりして結構落ち込んでたんだよね。今までとは全然違う、本当に自分の願いを掛けて殺し合う戦い。私はそれを聞いた時、止めなきゃって思ったけど、実際はもっと怖い物だった」
その話を聞いて最初に心に訪れたのはやっぱり驚きでした。モモイちゃんは強い人です。どんな時でも前向きで天真爛漫で、挫けないで顔を上げて立ち向かっている。隣にいてホッと安心できるお友達。そんな彼女が見せた弱みは立場を置き換えれば想像できても、私の知っている普段の彼女の姿から結びつかない物でした。
「自信がなかった。自分を信じれなかった。でも、ヒフミがいた」
辛かった。苦しかった。心が折れかけた。そう言うモモイちゃんの目は、けれど決して翳ることのない光が瞬いている。その光が今、私を真っ直ぐに見つめている。
「敵が味方かも分からない筈の私にちゃんと聖杯戦争のマスターだって自分から明かして、聖杯戦争を止めたいって言ってくれた。私はね、ヒフミ。その時、救われたと思ったんだ」
「辛いし暗いし苦しいし、もう投げ出したくなっちゃってた。でもヒフミがいた。聖杯戦争なんて間違ってるって真っ直ぐに言ってくれたマスターが、アリスの友達が、他にもいてくれた」
「何度だって言うよ。何度だって言えるよ。あのね、その時からね───ヒフミは私の『希望』なんだよ」
「だから、ありがとう。私に希望を見せてくれて。私に諦めないでいられる時間をくれて。私に頑張る力をくれて。ヒフミがいてくれて、ヒフミがマスターになってくれて、ヒフミと友達になれて。私、すっごく幸せ!」
「わっ……私だって!」
思わず、立ち上がってしまう。目頭が熱くなるのなんて気にならない。目の前の友達が言ってくれた言葉で胸に火が灯る。
「私だってモモイちゃんと会えて!一緒に戦おうって言ってもらえて!そばにいてくれるのが嬉しくて!」
「……えへへ。じゃあ……おあいこだ!」
「……もうっ。なんですか、それ?……ふふっ、はい、おあいこです!」
溢れる気持ちが同じだとそう言ってくれて。ただただ嬉しくて、彼女と手を握り合う。
「約束だよ、ヒフミ。私にハッピーエンドを書かせてね」
「勿論です!必ず、必ず!私達で!」
「……うんっ!」
握った手から伝わる温度が私達の約束を確かに証明してくれている。そんな風に、私は思ったんです。 - 2111じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/01(金) 02:01:06
- 212二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 03:05:49
おつかれさまです
光と光 - 213二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 09:07:58
ヒフモモか…「あり」だな
- 2141じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/01(金) 13:49:02
- 215二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 15:16:06
大戦ルートは難しいこと考えずに敵をぶっ倒せばいいって言われてるけどこの状況からどうやったらそうなるんだろう
ハッピーエンドなんて無理としか思えないほど酷いルールに立ち向かってだいぶアレな手を取ってる便利屋でさえ話し合いで解決しようとしてるヒフミたちが「新しく増えた7人+7騎は話し合いせずに殴っていい」ってなるのよっぽどだと思うけど - 2161じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/01(金) 17:01:18
- 217二次元好きの匿名さん24/11/01(金) 17:09:06
悪い奴らか
サーヴァントの場合ヴィラン系の性格した面子とか何かしら理由があってキヴォトスを潰しにかかる感じかな - 2181じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/01(金) 21:09:27
【9日目夜・交流イベント】
【Recommend BGM……〈Usagi Flap〉】
【コミュ:アズサとアリス】
主は、善をも悪をも一切の業を、隠れたこともすべて裁きの座に引き出されるであろう(Ecclesiastes12:14)
食堂の一画。それぞれが布団の中へと向かったそんな時間。賑やかな食事時を思えば嘘のように静けさに包まれた中で小さく金属が擦れる音。そして二人分の息遣い。
いつもの集中タイム、銃のメンテナンス。どんなに忙しくても疲れていても欠かした事はないアズサの日課。それを眺めているのは一人。
「……見てて楽しい?」
防火タオルケットを机の上に広げて洗い矢を使って銃身を丁寧に擦っては汚れを浮かし、落としていく。慣れた手つきでそれを繰り返しつつ、真向かいに座りながらも何も言わずにじっと自分の作業を見ている少女にアズサが声をかけたのは、妙にその視線がくすぐったからだった。
「はい!とっても面白いです!」
「うん。ならいい」
キヴォトスの生徒にとって銃のメンテナンスというのはごく当たり前の光景だ。幼い頃には習っているし、大掛かりなオーバーホールは専門店でしてもらっても基本的には自分の銃は自分で手入れをする。とはいえアズサほど集中して、そしてほぼ毎日欠かさず行うという生徒も珍しい。大抵は週に一度、弾丸を使う頻度が少なければ半月や一ヶ月に一回。中には物臭なのか季節の変わり目に大掃除なんて怠け者もいる。当然モモイは後者だ。
何よりアリスの愛銃はキヴォトス全土を見渡しても珍しい、というより唯一というべき艦載電磁砲『光の剣:スーパーノヴァ』。通常の銃器のようなガスや銅の汚れが付着せず、その構造は極めて難解。当然、メンテナンスは製作者達が定期的に行なっている形を取るため、アリスからすると一見地味なアズサの手入れ作業は興味深い物だった。 - 2191じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/01(金) 21:34:11
洗い矢と使い古した歯ブラシ(スカルマンシール付き)を並べてからウエスを手に取り、防錆潤滑剤を吹き出し口に近づけてから吹き掛けてやる。そうして湿らせたそれを片手に、幼い頃から変わらず共に戦い続けた真っ白な戦友を磨き始める。黙々と熟す姿に澱みはなく、いっそ機械を思わせる手つきだったが、頬についた煤汚れと銃身が白く艶めく度に無表情とは裏腹に僅かに翼がはためいている。
「ヒフミは一緒じゃないんですか?」
そんなアズサの姿を何するわけでもなく惚と眺めていたアリスは、ふいにそう尋ねた。その言葉にちらりと視線を寄越してから、またすぐに手元へと戻しつつアズサは答える。
「ヒフミならちょっと前に少し出ると言って、外に行った。会いたいなら連絡するけど……必要?」
「いえ!アリスは大丈夫です!」
「そっか」
喋りながらの作業というわけではない。元よりアズサにとって銃のメンテナンスは毎日行う日課であり、自分の時間に没頭するという意味でも大切な作業。それが分かっているから、アリスもあまり喋らず、話というのも二、三交わせばぽとりと落ちていくような淡々とした物だった。時間にすれば三十分もないほど。夕飯はどれが美味しかったかだとか、この前拠点の近くで猫の親子を見かけただとか、明日はいい天気になるらしいだとか。どれも素朴な会話をポツリとポツリと途切れては数分置いてから繰り返す時間。それはアリスという少女の自我が生まれてからは珍しい物だったかも知れない。
天童アリスは多くの人から愛されている。その出生がどうあれ、モモイに、ミドリに、ユズに、そして先生に。多くのミレニアム生達に受け入れられ、冒険をする日々を重ねてきた。その天衣無縫な可憐さは学内外を問わず多くの人の眦を和らげた。アリスは多くの人の笑顔に囲まれてきた。それは彼女自身が真っ直ぐに正面から多くの人と関わってきたからこそだろう。だからこんな風に投げては止まって、また投げる、騒がしぐらいに賑やかな中で暮らすアリスからするとこういう会話をするというのは珍しくて。けれど決してアズサが邪険にしているわけでも分かったから。
「アズサ」
「なに?」
「アズサにアリスは質問があります!」
「うん。いいよ」
「はい!アズサはどうして戦うのでしょうか?」
アリスはアズサに思い切って尋ねる事にした。 - 2201じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/01(金) 22:06:08
【 ̶R̶e̶c̶o̶m̶m̶e̶n̶d̶ ̶B̶G̶M̶……〈 ̶U̶s̶a̶g̶i̶ ̶F̶l̶a̶p̶〉】
【Recommend BGM……〈静かなる声〉】
アズサは思わず手を止めた。粗方拭き終わり、後は組み立てるだけ。別に作業を終わらせてからでも、さっきまでのように作業をしながらでも良かった。唐突な質問だった。それ自体はさっきまでの会話と大差ない。
「……変かな?」
「はい!変です!……アズサは聖杯戦争で大きな怪我を負ったと聞きました」
けれど、なんとなく。アズサは目の前の少女の声を聞いた時に思ったのだ。答えなくてはいけないと。
片手間にではなく、きちんと向き合わなくてはいけないと。
だからアズサはウエスを置いて向き直る。アリスの澄んだアイオライトはアズサだけを見つめている。アズサの答えを待っている。
「うん。私は一度、アサシンに負けてその時に怪我をした。それにライダーにも負けている」
「……とても、大きな怪我だったとヒフミが言っていました。それを見てすごく苦しかったとも」
「そうだね。ヒフミは優しいから」
アリスがなぜ今になってこんな質問を始めたのか気になりはしても、それに対する明朗な答えをアズサは持ち合わせなかった。だが彼女の素朴な疑問に答える用意に対してはきちんとアズサの中に用意されている。だからさっきまでとは打って変わって流れるように言葉は紡がれる。
「私達は生徒です。サーヴァントじゃありません。アズサは強いです。トラップマスターです。でも『サーヴァントほどじゃありません』」
アリスは優しいし真面目だ。好意には隠す事なく好意で返すし、だからこそそんな彼女に安らぎすら覚えて多くのミレニアム生は笑みを浮かべる。そう、アリスは直球で物を伝える。人の悪意、人間が生きていく中でどうしても抱えてしまうそういう物にほとほと縁のない娘だ。そしてその自我が生まれてからの時間も年若い十代の生徒達に比べてもなお『若い』。だからその言葉は直球で不必要に飾り立てる事もなくて、思った事を口にする、つまりはアリスにとっての事実だ。お前は弱いと歯に衣着せぬその言葉は人によっては衝突の原因にもなるだろう。
ただ今回の相手は白洲アズサ。自分とサーヴァントの戦力差をしっかり現実的に見て伝えてきた年下の少女に、むしろ関心しながらアズサもさらりと返す。
「そうかもしれない」 - 2211じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/01(金) 22:17:41
胸の内にあるのは『後悔』。白洲アズサは決して弱くない。アリウス自治区。エデン条約で明るみとなったトリニティ創立まで遡る古き因縁が現代まで残り続けた地で少年兵として生きてきた過去。飛び抜けて卓越した戦闘能力という点で言えば確かに上はいるだろう。異邦の地と言えど一つの知的生命体が数千年かけて築き上げた人理の轍に刻まれた英霊の写し身を相手にするにはまだ足りない点はあるだろう。だが、それでもアズサは客観的に見ても『強い』生徒なのだ。ゲリラ戦、そして数多くのトラップを運用する技術、果ては経験と知識の両方に裏打ちされた戦術眼。何よりもその精神性。
そう、アズサは強い───阿慈谷ヒフミよりも。
「ならどうして?」
強いからこそあの晩、ヒフミを庇って前に出た。
強いからこそアサシンを相手に一人で粘り抜いた。
強いからこそセイバー達にも純粋な戦力という意味でも頼りにされている。
強いからこそ……『後悔』した。
阿慈谷ヒフミを泣かせた事を。アサシンに勝てなかった事を。ライダーの前で倒れた事を。マリーの逃走を阻止できずハナコに倒れるほどの苦悩を長い時間与えてしまった事を。それを自分は何もしてやれないでコハルに任せきりになった事を。
なにより───。
「どうしてアズサは前に出るのですか?戦闘ログを確認しました。アズサは戦いの時、必ず誰よりも前に出ます。サーヴァント達と肩を並べます」
白洲アズサは『後悔』という形で自分の弱さを背負っている。弱いと自覚してもヒフミ達より強い事も理解している。だから必然、前に立ってきた。それはきっとこれからも変わらない。
「それはいけない事、なのかな」
アズサは静かに尋ねた。本人も意識はしていないだろうが、その声色は常よりも柔らかかった。それはきっとアズサにとってこのやり取りが嬉しかったからだろう。年下である以上に幼い目の前の少女が全力でぶつかってくる。考えた末に答えの出なかった事を『教えて』と助けを求めてきてくれている。それがアズサは嬉しくて、優しく問いかけた。
「いいえ。でも一度大きな怪我をアズサはしました。反省すべきです」
「うん。敗北して、でも生きている。なら反省して次に活かす。正しい考え方だと思う」 - 2221じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/01(金) 22:23:21
アリスの言葉は『誰かを想う』物だった。アズサに向けられた疑問であり贈り物。だから不快さの欠片もない。澄んだ、でも揺らいでいる湖面のような言葉。だからアズサは嬉しかった。
たとえそれが単純に自分へと向けられた物でないとしても。
「はいっ、アリスは学びました。どんなに小さな怪我でも油断してはいけないとスミレから教えてもらいました。怪我をしたならその行動を振り返って原因を回避すべきだと風気委員長から教えてもらいました……誰かが怪我をするのは苦しい事だと、怖い事だとアリスは覚えました。アズサは怪我をしました。それで心配もさせました。だからアズサは戦わなくてもいいはずです」
そして同時にと彼女はようやくこの子の質問にきちんと向き合わなくてはいけないと思った理由を察した気がした。
「誰かが傷つく事はいけないことです。誰かが苦しいのは見ている仲間も辛いことです。また怪我負ってしまったらと考えたら怖いはずです」
綴られるのは『恐怖』だった。淡々と声を押し殺して話すアリスの目に浮かんでいるのは『疑問』だった。怪我をしたら痛い事。怪我をさせたらいけない事。怪我をした友達を見るのは辛い事。失う事は……恐ろしい事。アリスはそれを生まれから今日まででしっかりと学んでいる。その上で疑問を抱いて、それに恐怖しているのだとアズサは理解する。
「それにアズサは、アズサ達は人間です。怪我をして、血を流して……最後には死んでしまうかもしれません」
「そうだね。戦争だ、そういうことも、もしかしたらあるかもしれない」
「ではどうしてでしょうか?どうして、アズサは戦うのですか?サーヴァントの武器は生徒の命に届きます。戦っても勝てないかもしれません。戦う中でまた大きな怪我を負うかもしれません。夢を描いて走っても、届かないかもしれません。なりたい自分を追いかけても、そんな未来はやってこないで死んでしまうかもしれません」
分からない、そう言うアリスの顔に浮かぶのは困惑だけでなかった。焦燥と不安と疑心。悩んで困って、どうしたらいいのかぐるぐると一人迷子になっている少女の顔だった。
「それでもアズサは戦うなら、それは一体どうしてですか?」
だからアズサは。
「ヒフミが戦っているから」
まず結論から入る事にした。 - 2231じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/01(金) 22:48:00
「ヒフミが、コハルが、ハナコが。私の友達が戦っている。なら私は一緒に戦いたい。ヒフミが苦しんでる。ハナコが傷ついてる。コハルが困っている。だったら私は隣にいたい。だって友達だから」
「友達だから戦う。はい、アリスはそれを理解できます。でもアズサ達の命は一度限りです。死んだら……死んでしまったらコンティニューできません」
「確かにアリスの言う通りだ。私達に命は一つしかない」
そう、命は一つきりだ。人生は一回だけだ。死んでしまったらもう二度と大切な人には会えず、愛する日々を繰り返していく事は出来ない。過酷な地を文字通り生き抜いてきたアズサにとって『生きる』という事は小さな奇跡の連続で成り立っている。戦場に、その前線に自ら立って銃を手に取るという事はそんな奇跡を手放すような話だとも思っている。
「だったらおかしいです!……聖杯戦争はサーヴァント同士の戦いです。生徒が……マスターは……戦いの場に出ないでサーヴァントに戦いを任せる。生徒は戦場に出ず後方から支援する。バッファーだってデバッファーだってヒーラーだって大切なジョブです。直接インファイトするだけが攻略手段じゃありません!」
押し殺そうと穏やかに話そうと、そうでもしないと溜まったナニカが爆発してしまうから。だから努めて静かに話していたアリスの声に激しい勢いが籠る。それはアズサにではなく誰かに向けられた、或いは自分に向けた、がむしゃらに塗りたくった激情。その感情にアズサは。
───“そんなに真剣に悩む必要はないんじゃないかな?”
───“今日は……そうだ。ねぇ、アズサ”
───“試しに最善でない選択をする練習をしてみようか”
ある日の昼下がりを思い出してくすりと笑ってから、ゆっくりと話し始めた。
「私は一度、姉のように思っている人を殺そうとした。それしか道がないと思った。誰も彼も遠ざけて、一人で戦おうとした。私はヒフミが伸ばしてくれた手を掴まなかった」
それはアズサの中の冷たい記憶。どうしようもなく藻搔いて苦しんで、辿々しくてもその中で必死に歩いていた時の記憶。曇り切った鈍色の空に押し潰されながら足掻いた時間。
「そんな私にヒフミ達はもう一度手を差し伸べてくれた。一緒に戦ってくれた。ううん、それだけじゃない」 - 2241じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/01(金) 23:16:51
そして澄み切った青空とそれを指差して自分に新しい選択肢を見せてくれた『右手』が今も眩しく自分の道を照らす温かな青い春の記憶。
忘れない。忘れはしない。だからこそ。
「ヒフミ達は私に思い出をくれた。虚しい現実を前にして、その背中を支えて進んでいける拠り所をくれた───なら今度は私の番」
アズサは向き合って伝える。自分の気持ち、自分の理由をしっかりと悩んでいる後輩に届くように。
「私を助けてくれた友達が今困っている。だから助けたい。少しでも力になりたい。みんなと一緒にいたから。だから私は戦うんだ。今度は、私がヒフミを助ける番だから」
それがアズサの戦う理由。けれどそれをアリスは受け入れるわけにはいかなかった。
「……でもそれは前線で戦う理由になりません。傷つく理由になりません。傷ついても死んでしまいそうになっても、苦しくても戦う理由になんかなりません!」
弱いのに、死んでしまうのに。なのに果敢に戦おうとする。そんな事をしてしまえば死んでしまう。なのに、なぜ。そうアリスは問うて。
「私はセイバーに比べたら弱い。膂力ではキャスターにもバーサーカーにだって勝てない。ツルギほどの力があればまた違っただろうけど、でもあんなに強くはまだなれない」
「……なら」
『戦いを止めさせる理屈』に追い縋ろうとしたアリスの瞳をアメシストが真っ直ぐに射抜き、微笑んだ。
「だけどそれは、私が私の出来る事をしない理由には───ヒフミが戦っている今この瞬間に最善を尽くさない理由にはならない」
アリスは思わずと息を呑んだ。あまりにも鮮烈な輝きだった。手を伸ばしても擦り抜けていく彗星の軌跡を思わせるほど、アズサの瞳には、表情には決して退かない『決意』の灯火が宿っている。
「私が前に出るのはそれが一番効率的で効果的だからなんだ。サーヴァントは確かに強い。でも私はやっぱり前に出て戦うのが一番上手くやれるから、それが一番ヒフミの為になるって私は思うから。私はハナコやコハルのように物知りじゃない。だから戦う事ぐらいには全力を尽くしたい」 - 2251じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/01(金) 23:50:57
「……アズサの言う事が分かりません。理屈は理解出来ます。でも理由が、アリスのデータベースに該当する単語が一つも出てきません。何故ですか、どうしてですか?どうしてみんな自分の体を傷つけても誰かの為に戦うのを選ぶんですか?……義務、なんでしょうか?助けてもらったから、恩があるから。だから戦うんですか?」
怯むように一度口を噤んだアリスはそれでもと反論を返す。アズサが前に出る理屈は理解できた。確かにアズサは陣営内で頭抜けて『強い』生徒だ。セイバー達と共に戦っても十分に傍で連携やサポートを行えるほど熟練された技術を持っている。だけどそれでもアリスには分からない。
アリスには『死ぬかもしれないのに戦う理由』が分からない。だから必死にログを遡ってそれらしい単語を参照する。『私の番』、『助けてもらった』ならばそれは義務感からなのか、と。
それにアズサは小さい子へと諭すように、ゆっくりと言葉を尽くした。
「違う。違うよ、アリス。義務だとか、義理だとか、恩返しだとかそういう話じゃない。私がやりたいんだ。助けてもらった、沢山の思い出をもらった。してもらった事が沢山あるんだ。返せないぐらい両手に一杯の温かい時間をもらった。だから私はヒフミにそれを返したい。返して、また貰って。そうやってずっと続けていきたい。だって」
【Recommend BGM……〈Luminous Memory〉】
「私とヒフミは友達だから」
Diliges proximum tuum sicut te ipsum.
アズサが言った言葉、その真髄、その本質。それは奇しくもトリニティに伝わる経典に刻まれた一節。アズサはそれをアリウス自治区にいた頃に学んだ訳ではない。ただそう思ったのだ。これまで生きてきた時間の中で、そしてヒフミ達と過ごした温かい日々の中で。アズサが出した一つの考え方。
大好きだから、大切だから。誰かに寄りかかるだけでなく、寄り抱えられることだけを良しとするでもなく、共に手を取り合って支え合う。人は一人では生きていけないから、必ず誰かと助け合っているから。だから自分も誰かに支えられて、そんな自分も誰かに支えられている。 - 2261じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/01(金) 23:54:47
手を取れないまま一人で背負おうとして、それでもその手を掴んでくれた誰かがいてくれたから見つけたアズサの気持ち。
そしてそれが、たとえ最善でなくとも『今』アズサがしたい事。
自分のしたい事をすればいい───そういう教えを受けた彼女が選んだ結果が今なのだ。
「……アリスは、分かりません」
「だって……間に合うかわからない」
「死んで、しまうかもしれません……」
「喪ってしまうかも、しれません……!」
「ハッピーエンドなんて、そんなご都合主義は……本当は……画面の向こうだけなんじゃないかって……!」
だがそれでも分からない。悩んでしまう。天童アリスには理解出来ない、『したくない』。死んでしまうかもしれない、喪ってしまうかもしれない。
それはなにもアズサだけじゃない。ヒフミも、ハナコも、コハルも。ミドリも、ユズも。そしてモモイも。誰もが戦場に立とうとする。
一つしかない命を、本当に奪われてしまうかもしれない相手を前にして『彼』に頼らない中で、ハッピーエンドという見えもしない結果を求めて走っている。
アリスだってそれは同じだ。
だけど、それでも。
アリスは───。
「いいんだ。それで」
「……えっ?」
それでもいいと、そんな事はもう気にしていられないんだと。そう発したアズサの顔は言葉に込められた決意とは裏腹に穏やかだった。 - 2271じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/01(金) 23:56:11
「Vanitas Vanitatum et omnia Vanitas───たとえすべてが虚しくても。凡ゆるすべてが徒労であろうと。決してそれが諦める理由になりはしないんだよ、アリス」
「……諦める、理由にならない」
「うん。どんな事があっても、どんな辛い現実が待っていても。誰かにその先は地獄に続いていると言われても。だからといって私やアリスが諦める理由にしなくていい。そんな言葉も現実も、私達の足を止める枷にはならない」
アズサには本当のところでアリスが抱えている『問題』には触れられない。最後の最後、一番深い『きっかけ』に、亀裂が走った記憶に触れられない。それが出来る少女は『一人だけ』。
けれど今この瞬間だけは、確かに届いているのだ。
「やりたい事、やらなきゃいけないと信じた事、信じたい事。大切な友達、大好きな人達。たとえ私の周りにある世界がどんなに私を嫌ったとしても、それを理由に負けてなんてやれない」
世界も環境も境遇も状況も事実すらも、関係ないと言い切る『先輩』の輝きは確かに一人膝を抱えて悩み続ける少女の背中を摩っていた。
それは問題を解決する明瞭なマスターキーではないけれど、でも確かに傷ついた誰かに寄り添える優しさで。
聖杯戦争が始まって生まれた『苦悩』を抱え続けた少女の冷えた心に勇気を灯す言葉。
「たとえ虚しくても私は最後まで足掻く。ヒフミ達の力になる。だってそれが私のやりたい事だから。だって私は」
「───ヒフミが好きだから」
大好きな誰かの為だから頑張る。
そのシンプルなその答えは、桜色に淡く色づいて笑顔は、確かにアリスの中で鳴り渡る鐘のように波紋を立てる余韻を残していったのだ。 - 2281じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 00:07:43
というところで今日はおしまいじゃんね☆
な、なんとか軟着陸したじゃんね……本当にめちゃくちゃ難産だったじゃんね☆
ひとまずアズサちゃんとアリスちゃんのお話はこんな感じでひとまず!ひとまずおしまいにしとくじゃんね☆
そしてついに6スレ目にしてばにばに言ったじゃんね☆
ばにたすとか他のラテン語探してたら「あくたえすとふぁーぶら」が出てきてちょっと笑ったじゃんね☆1は普通に好きじゃんね☆
この後は1レス分!1レス分だけ明日の予告するだけじゃんね☆多分もっと遅い時間になるから気にしないでね……じゃんね☆
あとちょっと相談じゃんね……明日の午後からと明後日、一応(呼び出しなければ)お休みになったじゃんね☆
それでゆっくり安価とか結構したいけどみんなは何時ごろがいいじゃんね?
1は相変わらず慣れてないから一番安価しやすい時間とかもわかってないじゃんね……よかったら教えてもらえると嬉しいです!じゃんね☆
○○時ぐらいから安価してもらえると人多めだよーとか教えてもらえたらありがたいじゃんね☆
特になかったらまた好きなスイーツ教えてじゃんね☆
ではではみなさん、おやすみなさい……じゃんね☆
明日は9時か10時には何時から安価するかアナウンスするじゃんね☆
敵はまとめて全員ぶっ飛ばすじゃんね☆
泣き叫んでもいやだって言っても駄目じゃんね☆
『敵を倒す』のが大戦√じゃんね☆
- 229二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 00:40:55
お疲れ様です、会話良かった
泣いても、ねぇ…どうなるかわからんけど最善目指す方向かな多分 - 2301じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 02:00:34
【9日目夜・特殊イベント】
ああ。空に照っている、満ちた月。この机の傍で、己が眠らずに真夜中を過したのは幾度だろう。
この己の苦くるしみをお前の照すのが、今宵を終おわりであれば好いに。悲しげな友よ。そう云う晩にお前は色々の書物や紙の上に照っていた。
ああ。お前のその可哀らしい光の下に、高い山の背せを歩くことは出来まいか。(『ファウスト』より)
軽く眉間を揉んでいた桐藤ナギサの耳に政務室の扉を叩く音が聞こえたのは酷く遅い時間になってだった。
「……どなたでしょう?」
沈黙の後、彼女は一人きりの政務室から向こう側へと声を掛けた。あまりにも遅い時間、同僚や部下は皆、揃って夜食の買い出しや仮眠取りに外出していた。ティーパーティの主宰たる生徒会長である百合園セイアは体調の面から早々と床に就かせられ、もう一人、今なお後任が決まらない宙ぶらりんのまま茶会を囲ませてしまっている聖園ミカは夜間パトロールに出向いていた。
彼女は。桐藤ナギサは今、一人きりだった。
───それは突然の来訪だった。
叩く音は四度。夜更けだからか、それとも普段からか。丁寧に叩かれて数秒間を開けてから、扉の方を見たナギサの耳に控えめな呼び声が届く。
『軽食をお持ちしました。扉を開けてもよろしいでしょうか?』
分厚い扉の先からくぐもった声が聞こえる。
聞き慣れた部下の声。休めと伝えたというのに気を利かせて何か用意してくれたのだろうと察したナギサは一言返事をすると、重たい音と共に扉は開き、見慣れた少女がそこにいた。
「お疲れ様です。ナギサ様」
「えぇ、貴女も……冷えますね」
「……失礼しました」
「いいえ、貴女の不手際について言っているわけではありません。下がって構いませんから、その後は温かいミルクでも飲んでご自分を労わって上げてください」
そっと微笑むナギサに、ティーパーティの行政官を勤める少女は唇を噛む。 - 2311じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 02:05:40
「ナギサ様……お言葉ですが、忠言を」
「……構いませんよ、どうぞ」
「連日の騒ぎにさぞ気を揉んでおられる事かと思います。ですがどうか、ナギサ様もお休み下さい」
少女は知っている。あの列車事件から一週間以上。まともな睡眠を桐藤ナギサが取っていない事を。その化粧の下に薄くない隈が出来ているい事を。無理をしてでも、ティーパーティの盟主『三名』がその業務を務め上げている事を。少女は、否。少女だけでない。ティーパーティに所属する生徒の誰もが知っている。
「夜番を連日勤められて、昼もセイア様と共に政務に励んでおられるのは誰もが知っております。セイア様はいまだお身体が万全のご様子ではなく……それにミカ様の後任も候補すら決まっておりません。ナギサ様、ティーパーティの柱は貴女です。その貴女が今倒れられては───」
「問題ありません」
ぴしゃりと遮ったナギサは、すぐに少女の反応を見て言葉を和らげた。
「セイアさんも本調子でないのに関わらずその身体を押してホストの務めを果たしてくださっています。ミカさんも自粛期間でありながら奉仕という建前で私達への助力を惜しまず……まぁ多少は私心があるようですがシャーレにも私達の代理として協力姿勢を他校に示してくれています。そして当然貴方達も」
ですが、とナギサは続ける。それはたった一言。
「───25名」
だがその一言に吐き出す言葉には髪を掻きむしりたくなるような苦悩が怒りが満ちていた。
「未曾有の事態です。既に25名。我が校だけでも25名の生徒が『犠牲』となりました。それは職務中の正義実現委員会の生徒を除いた数です」
それはミレニアムにも知らせた情報。聖杯戦争に尽力するヒフミ達には余計な心労を増やさない為に伏せた情報。既に25名の生徒が『原因不明で意識を失い』、内密に病院へと送られていた。
その事実にナギサは忸怩たる思いを隠せずにいるのは固く握り締められた拳の震えを見れば誰であれ分かるだろう。 - 2321じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 02:11:54
「……幸いにもミレニアムではまだ確認されてないようですが、昏睡状態となった生徒がトリニティ、ゲヘナの両自治区で発見されている。事実確認すら遅々として進んでいません。先生も動いてくれていますが……」
「シャーレの御仁ですか」
「えぇ。先生はこの件については今夜が山場だと仰っていました。ですがどうなさるおつもりか……」
シャーレをして原因の特定が困難。その事実がナギサの心を曇らせる。何よりナギサの言う通り事実確認がどういうわけか進みが悪い。何を調べようとしてふわりふわりと雲を掴む思い。25人という犠牲者の数すら、本当にその数が正しいのか。病欠している生徒の中にもいるのではないか。休学や停学している別の学校の生徒の中にはそういう生徒はいないのか。その確認すら何故か『ない』の一言で片付けられていく。それなら構わない、それなら確かに問題はない。
だが、ナギサの中で沸々と湧き上がるのは『不安』。本当に?本当に25人だけなのか、と。
だがそんなナギサの不安に、そして何より一人言にいつまでも付き合わせてはいけないとナギサは切り替えて少女を見る。
「ふふっ。いけませんね、休みなさいと言った手前だというのに上司の長話に付き合わせてしまって」
「そんなっ!ナギサ様、私共は……私共のことなぞお気になさらないで下さい。それよりも御身のことが一番です」
「ありがとう。ティーパーティを、こんな私を、そしてトリニティの事を考えてくれて。私たちの世代は果報者です……では、『パテルの皆さん』にもよろしくお伝え下さい」
「承りました。必ずや」
「よしなに」
その言葉を皮切りに少女は政務室から退室した。
そうしてまた部屋は静寂に包まれる。 - 2331じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 02:23:05
時計の針が動く。動く。動く。
ちく、たく、ちく、たく。
秒針が忙しなく時を刻み、短針がそれを追いかけ、長針は微睡む。
ちくたく、ちくたく。
動く、動く、動く。
ナギサは一人、その音を聞きながらペンを走らせ続ける。一人で、一人で、一人ぼっちで。
───それは突然の来訪だった。
叩く音は七度。どこか調子外れて疎に揃わず。少し乱暴に叩かれた扉の先からは何も聞こえない。
「……?どうかしましたか?」
返事はないまま重たい音と共に扉は開き、見慣れた少女がそこにいた。
【Recommend BGM……〈some sweet candies〉】
柔らかな髪はミルクティーのよう。華やかな瞳は瑞々しさを隠す事のないシトリン。真っ赤な唇に湛えるのは困ったような微笑み。急いでいたのか少しばかり息を切らせて、けれどその吐息すら愛らしい。
「あはは……遊びに来ちゃいました」
そこにあったのは他でもない阿慈谷ヒフミの姿。ナギサにとって夕方に会ったばかりの大切な人の姿が扉の向こうにあった。
「……ぁ、え?」
思わず、目を見開いて息をするのも忘れてしまう。こんな夜更けに会うとは思わなかった相手に、ナギサの頭は白く染まる。けれど少女はそんな事は気にせずに。
「───ナギサ様!」
大輪の笑みを浮かべた。 - 2341じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 02:31:32
今度こそおしまいじゃんね☆
これで次はヒフミちゃんとナギちゃんのお話突入じゃんね☆
ヒフナギは大好きじゃんね☆
1スレ目の頃みたいに安価でヒフミちゃんの動きを決めてく感じのやつやるじゃんね☆
今回なばっちり情報もらえるイベントじゃんね☆
よかったらぜひ、遊んでやって下さいな!……じゃんね☆
今週は不穏な話だったり人狼ゲームみたいになりそうだったりみんなに心配させちゃったじゃんね……
というわけで二夜?三夜?続けてほっこりじゃんね☆いいことじゃんね
あ、安価の時間へのご意見もまだまだ募集中!じゃんね☆よかったらお話聞かせてくださいな……じゃんね☆
ではでは今度こそ、おやすみなさい……じゃんね☆
ありがとじゃんね☆結構不安だったからそう言って頂けてホッとしたじゃんね☆
ありがとうございます……じゃんね☆
大戦√を選んでも1は必ずみんなの味方になるじゃんね☆
強制移行の場合?……1に呆れずに1に付き合ってもらえたらとっっっっても嬉しいです!じゃんね☆
- 235二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 02:59:01
おつかれさまです
安価の時間、自分は夜型の人間故に14時頃辺りから参加しやすいかも?
それはそれとして他のスレとか見た感じだと割と朝方というか8時以降辺りとかにもスレによっては人は結構居るっぽいかも?ですね
チーズケーキ、エッグタルト - 2361じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 09:34:13
- 237二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 10:29:15
お疲れ様でした
夜にナギサ様とヒフミちゃんが二人だけで何もないはずがないな…
実際、此処に襲撃とかあったらかなりヤバそう(汗)
セイバーさんはちゃんとヒフミちゃんに付いてきているんだろうか? - 238二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 14:19:49
仮に襲撃があったら戦力的にも政治的にもやばそうだな
ティーパーティーのホスト代行が襲撃くらうとか大問題になりそう - 2391じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 14:29:15
- 2401じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 14:37:50
改めて今回の安価について説明じゃんね☆
今回はナギサちゃんとコミュニケーションしてほしいじゃんね☆
ヒフミちゃんの行動を①〜⑦の選択肢から選んでもらって物語は進んでいく感じじゃんね☆
最大で安価は4回!
ただし選択肢によってはその瞬間安価が終了しちゃうものもあるから、罠に嵌まらないように気をつけて4回達成して欲しいじゃんね☆
今回のイベントでは情報もかなり出すし聞きたいこともたくさん聞けるじゃんね☆
ただ自由記入はない……ので選択肢を選ぶ時にもし補足して聞きたいこと、お願いしたいことあったら書いてくださいじゃんね☆
あと自由記入なかったりかなり変則的な安価な分、安価に成功した数×10の絆ボーナスじゃんね☆
同盟組んでるサーヴァント全員にプレゼントするじゃんね☆
ではではよろしくお願いします……じゃんね☆ - 2411じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 14:40:14
【9日目深夜・特殊イべント】
【Recommend BGM……〈some sweet candies〉】
「い、一体いつこちらへ?いえ、そんな事よりどうして……?確かミレニアムに戻られたはずでは?」
夜もとっぷり暮れた深夜の来訪。ナギサ様は私が突然訪ねてきたことに驚いていて、椅子を何度も立ったり、かと思えば座ったり。慌ただしい姿を見せていました。
「あはは……実はちょっとこちらに遊びに来ちゃったっていうのもあるんですけど、急用が出来まして」
嘘。本当はナギサ様に会いたくてつい抜け出して来てしまっただけ。けれどトリニティに用事がないわけではありません。
「……急用ですか?」
「はいっ!実は……って、あはは……こんな所で話すの、変ですね」
ナギサ様から入室の許可を貰ってないのでまだティーパーティの部屋には入れません。これでも私、ちゃんと淑女な教育、礼儀作法だってしっかり覚えているんです。ナギサ様も気づいてくれたのか、相変わらず戸惑った様子をしながらも私に声をかけてきました。
「ごめんなさい。あまりにも予定していなかった物ですから……夜というのもあってなんだか緊張してしまいますね。どうぞ、お入り下さい」
「あはは……ありがとうございます!ナギサ様!」
「ふふっ。お気になさらず。ティーパーティは茶席を囲む素敵な会。いつだってお客様への門戸を開けていますから」
冗談めかした言葉につられるように私は高級そうなカーペットが張られた部屋へと一歩踏み入れる。そんな私へとナギサ様は。
「それで今夜はどういったご用件でしょうか?」
ふわりと上品に微笑まれた。
【行動安価です】
【以下の選択肢から今晩ナギサニ会いに来た理由を一つ選んで下さい】
1.ただナギサに会いに来ただけ、2.ナギサと話がしたかった、3.ナギサに会いたかった、4.物資の供給依頼(欲しい物資、記入)、5.心当たりのある戦力への紹介、6.サクラコに会いに来た、7.改めてハッピーエンドを目指す事を決めた話をしに来た
【安価先>>447】
- 242二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 14:41:09
安価めちゃくちゃ遠くないですか?
- 243二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 14:45:13
>>247の間違いかな?
とりあえず3で
- 244二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 14:46:51
たぶん247指定するつもりのミスかかな?
とりあえずは2か3で良いかな - 245二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 14:49:15
3かな
- 246二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 14:51:11
かそく
- 247二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 14:51:31
- 248二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 14:51:45
3で
- 2491じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 14:56:07
- 2501じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 15:10:12
ぺろりと唇を舐めてしまう。緊張すると人間は喉が乾くというけれど、どうやら舌も乾くのかもしれない。胸が熱くなるような、焦げるような感覚に浮かされる私の心は確かに形容するなら『緊張』が正しいのかもしれません。
「今日来た理由ですね。実は……」
一度言葉を区切ります。胸の前で指を絡めて、しっかりと握りしめる。愛らしく、可愛らしく、艶然と。桐藤ナギサという美しい人に魅てもらえるように。私は告白する。
「なんと!会いたかったからでした!───ナギサ様に!」
【3.ナギサに会いたかったから】
【9日冃深夜・特殊イべント】
【Recommend BGM……〈some sweet candies〉】
反応は一拍遅れて、顔を背けて目線だって合わせてくれない。いじらしい彼女はぎゅっと縮こまるように手のひらを机の下へと伸ばす。
照れているのか身体に奔っている緊張をナギサ様は隠したまま、そっけなく答えられた。
「まぁ、私にですか?こんな時間に……お忙しいでしょうに」
もっと照れるか喜んで欲しかったと思った私は一歩踏み込んでいく。言葉も身体も同じように、前に進む。柔らかな彼女へと近づいていく。
「あはは……だって、我慢できなかったですから」
「もうっ……仕方のない方なんですから。でも少し恥ずかしいですね。実はまだその……」
「どうしましたか?」
紅茶の芳香に合わせて部屋に染みついたインクの残り香が鼻をくすぐる。こんな遅い時間まで一人残って作業をしていたナギサ様。だから彼女が言うのはある意味当然で。
「いえその……今日はヒフミさんとお会いした後もバタバタしてしまって……」
私にとってはもしかすると僥倖だったかもしれません。 - 2511じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 15:13:33
「その……まだなんです……」
「あはは……何がですか?」
「……ですから」
「シャワー、浴びてないんです」
だからあまり近寄られるのは、そういう彼女に私は……。
【行動安価です】
【以下の選択しから一つ選んで下さい】
1.じゃあ一緒にシャワー浴びましょう
2.でも一緒にお茶会したいです
3.ナギサ様の香りが嗅ぎたいです
し.そばにいたいです
5.サクラコと今から会いたい
6.内通者について何か知らないか
7.トリニティで意識不明になった犠牲者が出たのは本当か?
【安価先>>257】
- 252二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 15:18:20
- 253二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 15:21:38
4か2かな
- 254二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 15:24:07
4
- 255二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 15:24:14
- 256二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 15:25:12
- 257二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 15:25:29
- 258二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 15:42:26
このレスは削除されています
- 259二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 15:48:02
このレスは削除されています
- 260二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 15:51:58
これ、成功させて大丈夫なのかな
明らかにおかしいというか
いちとかひらがな表記が混ざってるあたりなんか変というか
一回誤字でとかならともかく二度もあると流石にうっかりミスとかではない気がする - 261二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 16:02:09
ふむ、まあ2かな
- 262二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 16:12:24
とりあえず2で様子見てみるかな
成功してもあと1回安価はあるし - 263二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 16:15:53
2が無難かな
- 264二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 16:19:33
やっぱ不穏だな!?
とりあえず2 - 265二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 16:24:42
2で
- 266二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 16:25:07
2
- 267二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 16:51:26
このレスは削除されています
- 268二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 16:56:20
このレスは削除されています
- 269二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 16:58:26
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- 270二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 16:59:31
このレスは削除されています
- 271二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 17:07:55
無難な選択肢を選ぶかあえて失敗しそうな選択肢を選ぶか
これ成功させて大丈夫なのかな
なんか違和感がすごいあるんだけど
あえて7選んでみるか? - 272二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 17:28:22
この中で失敗しそうな選択肢と上手くいきそうな選択肢はなんだろうな
成功させていいのか失敗させるべきなのか - 273二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 17:58:46
無難なのは1かな
- 274二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 18:02:20
1か2か7かな
- 275二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 18:12:28
ナギサに情報が行くという面では6もありかも?
ヒフミの異様さに気づいた場合でも、それがアビドスも狙ってるかもしれないと勘付けるかもだし
でも逆に成功させた方がいいなら、1かな?とも思うし。成功させるべきなのか失敗させるというかナギサにこのヒフミの異様さに気づかせるべきなのか悩むな - 276二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 18:26:36
んー、1で良いかな
- 2771じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 18:36:00
はいはーい!1じゃんね☆
安価へのご協力ありがとうございますじゃんね☆
安価の結果は>>276さんの1.になったじゃんね☆
とりあえず1.なら……対抗ロール!いくじゃんね☆
ナギサちゃんとヒフミちゃん。言葉が先か、駆け出したのが先か!どっちが早いか勝負じゃんね☆数字が大きい方が勝ちじゃんね☆
ナギサ:dice1d100=60 (60) +dice1d100=14 (14) (前スレ>586の☆ボーナス)
:dice1d100=63 (63)
ちなみに↑の結果はどうあれ、今回の四回分の安価は全部成功扱いじゃんね☆
お疲れ様でした&付き合ってくださって嬉しかったです!ありがとうございました……じゃんね☆
- 2781じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 18:38:21
- 2791じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 18:43:18
【1.ナギサの元に駆け寄る】【9日目深夜・特殊イべント】【Recommend BGM……〈my stomach
is rumbling!〉】「ナギサ様……っ!」
決して、はしたない走りは見せたくないんです。艶やかに挑発的に、それでいて可愛らしく。まるで小鳥が爪先を蹴るように。心なしか足早に見えるように。貴女を抱きしめたくて、貴女に触れたくて私は駆け寄る。
「───駄目ですよ」
けれど、ナギサ様はそっけなかったんです。
「……どうしてですか?」
あと少し。あと一歩踏み込めばこの爪が届く距離。なのにこの掌は空を切るばかり。寂しいです。こんなに一生懸命に聖杯戦争のマスターをしているのに。私はこんなに頑張っているのに。夕暮れ時には私に会ってくれたのに。ナギサ様は意地悪を言う。
「まだお話の続きでしたから。それにもう少し貴女の顔立ちをゆっくり眺めていたい……そんな私の我が儘を聞いては頂けませんか?」
そんな風に言われたら我慢しなきゃいけません!
「あはは……仕方ないですね!良いですよ!いっぱい見てください、ナギサ様!」
「えぇ。それはもう。それで?彼女や早瀬さんから伺った話はそれで全てですか?」
「あぇえ!?え、えぇっと……あはは……」
まだまだお話がしたりないナギサ様。あとちょっとで届く距離。ナギサ様の心音まで聞こえてくるぐらいの距離まであと一歩分足りません。けれどナギサ様は両手を組んだ上に顎を乗せてゆったり待っておられます。彼女の期待に応えなくてはいけないと、逸る気持ちを抑えて私は考えます。
「えぇっと、そうですね……たとえば!」
私はどんな形で期待に応えましょうか? - 280二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 18:47:31
これ、本当にヒフミか?
- 2811じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 18:48:22
- 2821じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 18:51:28
- 283二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 18:55:20
6か7じゃないか
☆ボーナスがナギサ側にあるのは明らかに変だし
近づいた方が利益があるならヒフミ側にあるはず
ここは失敗させた方がいい気はする - 284二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 18:58:12
“必ず桐藤ナギサに触れましょう”ってのが怪しすぎる
安価は⑦で - 285二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 18:59:03
めちゃくちゃ怪しいし成功させたらまずいな多分
7で - 286二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 18:59:47
7かな
- 287二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 19:00:00
- 2881じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 19:28:28
【7、内通者の存在について話す】
【九日目豺ア夜・特殊イベント】
【Recommend BGM……〈and another dinner〉】
沈黙。目の前の阿慈谷ヒフミが黙っている姿に、ナギサは最大限の警戒をしながら、次の会話の為にそっとペンを取る。
「……どうかしましたか?」
「いいえ。別に問題ありません。ただちょっと、『酷いなぁ』って」
「酷い……?」
何を話すつもりかとナギサは訝しむ。酷い対応は一つも取っていない。誰であれ、来客ならば相応の歓待をティーパーティのホスト、その代理たる自分は心掛けなくてはいけないとナギサは誓っている。目の前の相手にもそれは当然そうなのだから。
故に不可解、ではない。たった一滴、ナギサの背に冷たい汗が背を伝う。
ただ阿慈谷ヒフミの口から語られたのは『予想から外れた』、得体の知れない言葉だった。
「はいっ!折角こうして夜遅くにみんなの目を盗んで遊びに来ただけなのに、みぃんな意地悪するんです!……私、悲しくなっちゃいます」
「……そう、ですか。でしたらお茶なんて如何です?温かい物を飲めば少しは落ち着くというもの」
どうやら自分に非があるわけではないようだと判断してナギサは話を当初予定していた路線へと流して行く。
「ですが、ごめんなさい。どうして明け方までに仕上げなくてはいけない書類があって手が離せません。よければ、お茶を淹れてきてはくださいませんか?」
「あはは……お安いご用です!でもナギサ様」
一歩を、踏み出される前に静かにナギサは告げた。
「ありがとうございます、ではそうですね、セイロンを。すぐに飲みたいですからね」
「……はいっ!お任せ下さい!」
まただとナギサの中で膨れ上がる感情があった。たった今飲みたいと言った人間がセイロンを注文する。それにトリニティ生が、気づかない筈がない。 - 2891じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 19:29:57
違和感。故にナギサ様は決してナギサ様はお忙しいみたいです!
「あっ!ナギサ様!そうです!知っておられますか?」
「……何をでしょう?」
でも私はナギサ様と話がしたいです。今、したいです。今、させて下さい。
「……実は私達の陣営に内通者がいるみたいなんです」
「……それは一体?」
やりました!ナギサ様もまだ知らなかった情報を教えられました。困惑一杯という顔です。梯子を外されて困っています。お助けしなきゃ!
「はいっ!」
「才羽モモイと天童アリスは内通者です!」
「いま、なんと……?」
「はい!何度でも!ミレニアムサイエンススクールの才羽モモイは初めから同盟を組むつもりはありませんでした!」
「才羽モモイの目的は全マスターへの勝利です!」
「だから才羽モモイは最初から全て」
「拒絶反応も他のマスターについての情報も知っていた筈です!」
「ね!ナギサ様!お役に立てましたか?」 - 2901じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 19:32:13
- 2911じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 19:33:51
【行動安価です】
【以下の選択肢から一つ選んで】
【安価を成功させてください】
1、病院での検査結果について話す
2、ナギサの書類仕事を手伝う。
3、ナギサのそばにいく。
4.、桐藤ナギサの首を折る
5、内緒話があると耳元で話をしにいく
6、アビドスの小鳥遊ホシノは危険だと伝える
7、内通者の存在について話す
【安価を成功させて無事にナギサの元まで辿り着きましょう】【触りましょう】【触れましょう】【今度こそ】【かならず】
【やくそく、ですよ?】
【安価先>>298】
- 292二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 19:41:01
もうこれヒフミではないのは間違いないけど誰なんだ?
明らかにやばい選択肢まで混じってるし
この状況で最善の選択肢はどれだろう - 293二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 19:44:59
んー、6で
このヒフミに疑念を持ってくれてる今なら、ナギサがこれを聞いて逆にホシノというかアビドスも何らかの狙われてる状態にある可能性があると思いついてくれる事を信じて - 294二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 19:47:42
分からないことが多すぎるなこれ
とりあえず6で - 295二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 19:50:13
かそく
- 296二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 19:51:56
6
- 297二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 19:52:13
これ結果次第で今後の聖杯戦争に重大な影響が出そうだな
安価は6 - 298二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 19:52:23
- 2991じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 19:54:27
- 300二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 20:11:41
これひょっとして今日ウイに同行頼まなかったらウイがこのイベントの対象になっていたのかな
- 3011じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 20:14:35
ひどいではないか。あんまりではないか。余はお前達に縛られているというのに。余は余であるというのに。余は……泣くぞ?
自ら産めて埋めて、そうして忘れるか?
余から産まれて、母の袖を払うのか?
忘れるな。我らはここにある。我らはここにいる。
故に我が銘は───。
【Recommend B 【6、アビドスの小鳥遊ホシノは危険だと伝える】】】 M……〈and another dinner〉】【9譌・逶ョ繧キ繝ウ繝、・繝医け繧キ繝・繧、繝吶Φ 縺ィ】
「ナギサ様!ナギサ様!次は何をお話ししてあげましょうか!何が聞きたいでしょうか!なんでも教えてあげますよ!どんな事で聞かせてあげますよ!」
女は嗤った。
「アビドス高校の小鳥遊ホシノ?えぇ勿論!よろこんで!小鳥遊ホシノ、嗚呼可哀想に!おぉ、可哀想に!客席にいればよかったのに!馬鹿な真似をして顔を突っ込んだばかりに翼を手折られ墜落する!」
「あんなに必死に顔を真っ赤にして!頑張って頑張って!ひふみちゃーん!ひふみちゃーん!あはははははははははははははははははははは!」
唇を耳まで裂いてガリガリと頭を掻きむしってはベージュの髪とカーペットを血色に染めていく。
「お前が呪う相手も助けようなんて!そんなこと!だぁれも教えてくれない!」
狂乱の空気で政務室を汚しながら、吐き続ける言葉は呪詛。聞く物の神秘が弱ければただの一音で臓腑の腐敗が始まりかねない致死性の神秘。
「聞きたいですか!シャーレの先生!彼なら今頃死んでますよ!あははははははは!馬鹿な男!無策のままにあのライダーに喧嘩を売りに行ったら返り討ち!生徒を信じるぅ?大人の責ぃ任?馬鹿か!何のための権力か!何のための地位か!なんと無様!なんと愚か!あんな男が崇高に至るぅ?片腹痛いわ!余を笑わせるその様はもしや道化か、ベアトリーチェ!」
嗤う、嗤う、嗤う。くるくる、くるくる、ひとしきり踊って。ひとしきり嗤って、女はぴたりとそれをやめて。
「さぁさぁナギサ様?」
「他には何が知りたいですか?私は何をしたら喜んでくれますか?」
煉獄に焼かれたように燻んだエメラルドグリーンがナギサをひたと見た。 - 302二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 20:15:37
このレスは削除されています
- 3031じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 20:19:24
- 304二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 20:20:43
666か。一人称的にもこれはドラコーかな?
- 305二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 20:24:20
獣案件じゃないですか、ヤダー
- 3061じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 20:26:01
はい、というところで一回休憩するじゃんね☆
かなり駆け足になったからあとほんの少しだけど、残りはちょっと頑張って書いてくるじゃんね☆
続きは今日の22時からになるじゃんね☆
正解じゃんね☆ウイちゃんがこの役目でここで退場させる気まんまんだったじゃんね☆なんでナギちゃんになったか?
ウイちゃん連れ出したのと、前スレの🎲でhfmdskが当たったからじゃんね☆
……半分正解じゃんね☆なんでヒフミちゃんの姿をしてるか?FGOやってると忘れがちだけど元々チートスキル持ちじゃんね☆
ヒフミちゃんじゃなかったじゃんね☆なんならナギちゃんは初っ端から誰だこいつ状態で疑ってたじゃんね☆
1はちゃんとセファールとか蜘蛛クラス『は』やらないって言ったじゃんね☆
獣案件しないとは言ってないじゃんね☆
- 307二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 20:29:42
この聖杯戦争やばいな
ビーストまで出てくるとは
ここでナギサ退場するのかな
仮にナギサが失踪ってなったらトリニティは大混乱に陥りそうだが - 3081じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 20:32:29
休憩する前にみんなにお詫びとお礼をさせてください。今回はどうしても『信用ならない語り手』を安価という形で試してみたくてこんな形式を取りました。必ず大きな情報と絆ボーナス(6回ぐらい安価したから60pt?)って形でみんな側が有利になるようにするつもりですが、事前説明もなくこういった形式を取って巻き込む形になってごめんなさい。
次の投下からは一人称はヒフミちゃん、三人称はそれ以外の生徒さんって形で書いてくので、今後はもうないと思ってください!
でもずっとやりたかったから出来てとっっっても嬉しかったです!ごめんなさい、でもお付き合いくださってありがとうございました!……じゃんね☆
ナギちゃんだけで終わらせるつもりはないし、その上でハッピーエンドまで頑張るじゃんね☆
- 309二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 20:37:31
そもそもプロトアーサーいる時点で警戒すべきだったか、ビースト
- 310二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 20:38:09
聖杯大戦、獣が追加で喚び出すサーヴァントとか絶対に碌なのがいないぞ
- 311二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 20:46:26
"余はお前達に縛られているというのに。"って言葉からしても、このビースト、現状だと若干安価で行動が制御されてるっぽいのも気になるな
- 312二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 21:06:30
若干喋り方がシュロっぽいんだよな
- 313二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 21:20:48
これティーパーティーやばいだろうな
ナギサが失踪したら
聖杯戦争で対応に追われてるときにホスト代行失踪とか
機能不全に陥りかねない - 314二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 21:29:25
ナギサ誘拐の犯人が誰なのかでヒフミたち疑心暗鬼になりそうだな
ビーストの存在にはまだ気が付いてないだろうし - 315二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 21:50:40
これ聖杯大戦にほぼ強制的に突入するパターンはビーストが原因なやつかな
- 3161じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 21:58:18
- 3171じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 21:59:36
息を呑む。呼吸を忘れそうになる。引き攣るようして空気を吸い込んで、ナギサは立ち上がった。
その手に構えるは愛銃『ロイヤルブレンド』。茶会の品位を損なう招かざる客を追い払う為に用意されたそれが、正しく『敵』へと向けられていた。
「───何者ですか?」
ぐるりと眼球が彷徨い廻り、またナギサは捉えてはにたりと女は嗤う。
「酷いじゃないですか、ナギサ様。私ですよ、私。阿慈谷ヒフミです───ってバレてますよね」
可愛らしさの欠片もなくだらりと下が唇から沸き出る。それは嫌なぐらいに室内の光を浴びて滑りを見せつけてくる。口を開く度にナギサの鼻腔に突き刺さる痛みを幻視させる不快感。物が腐った臭いではない。ただ純然と、血を煮詰めたらそうなるだろう鉄臭さ。
「えぇ。『最初から』」
「わぁ……素敵。じゃあ教えて下さい。どうして?」
「ヒフミさんは貴女のように下卑た態度は取りません」
毅然と机を挟んでナギサは告げる。お前のその腐った性根で阿慈谷ヒフミを、自分が愛する友を一分たりでも真似ができるかと。
「ヒフミさんは誰であっても敬意を抱く人。人の良いところを見つけられる人。それが彼女の美徳。野に佇む小さな花のような素朴な自然の美しさ。貴女が欠片も持ち合わせていないそれがヒフミさんの良さです」
だから最初から桐藤ナギサは分かっていた。違和感を覚えた。夜更けにヒフミがアポもなしに来訪する。ぶりっ子のように態とらしい可愛らしさを演出する。嫌だと言っても一言も謝らない。セイロンという茶葉の蒸らし時間はとてもじゃないがすぐに用意できる物である事を知らない、気づかない。何より鼻の曲がる腐った腑が透けて見える傲慢な態度。そんな雑な演技に桐藤ナギサが気づかない筈がない。
だからナギサは『女』に対して、阿慈谷ヒフミの顔や体の形状が一致していることは認識しても、ただの一度だって『ヒフミさん』とその名前では呼ばなかった。
そうして自分の演技を見透かされた女。
「けひっ」
耳まで裂いた唇より更に深く、内部の赤までよく見えるように釣り上げた。 - 3181じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 22:15:24
「なぁんだ、なんだ!そうだったか!余はとんだ道化を演じてしまったという事か!」
「拙い演技はお仕舞いですか?」
「うむ。余は」
女はずるりと、皮を剥いだ。
【九日目豺ア夜・特殊イベント】
【9譌・逶ョ繧キ繝ウ繝、・繝医け繧キ繝・繧、繝吶Φ 縺ィ】
【9日目深夜・特殊イベント】
【Recommend BGM……〈the butterfly emerge〉】
肉体を突き破るのは無数の腕。それらが共喰いでもするように肉を引きちぎり、骨を奪い合い、皮を互いに奪い合う。
内臓を一つずつ掲げながら、心臓を粘土細工のように丸めていきながら、奪い取った骨で脳に皺を刻み直しながら。
そうして長い変態を終えた肉塊は。
「───満足した」
静かに血に染まったドレスを翻して艶然と其処に立っている。
小柄な体格に見合わない色香は退廃を誘う。
自身の血に濡れた金の髪はいやらしく光り輝いている。
真紅のドレスからは未だ止まらない雫がこぼれてはカーペットを濡らす。
あどけない顔立ちには絶対の自信、そして美しい唇には蠱惑的な微笑み。
絶世の美女が其処にいた。
それを静かに、ひっくり返りそうになる胃を必死に抑えつけたナギサは。
「ならば名乗りなさい、下郎。土足でトリニティに、ティーパーティに踏み込んだのです。せめて手土産の一つぐらいは準備したら如何ですか?」
ティーパーティの長として問うた。 - 3191じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 22:25:25
それは正しくトリニティの頂点に立つ少女として余りにも完璧な態度、完全な対応。だがナギサは知らない。知るはずもない。
「手土産……手土産か。そうさな」
底知れない邪悪とは。奈落の奥底で人々が抱える悪意とは。脳髄を蝕む恐怖とは。目の前の女を指すのだと。
「こういうのはどうだ?」
一言、そう呟いて、『女』は自身の頬を貫いて『かき混ぜた』。
「……っ」
何を、しているとは今更問わない。先ほどまでの変態を見届けている。それに戸惑うことはあれど、どんな物を見せられようが問題ない。そう信じて疑わなかった、その次の瞬間に。
「……うそ」
それは容易に想像できても良かった。
ナギサの目の前で、つい先刻前に仮眠室へと戻った行政官の少女。言ったではないか、『すれ違った』と。ならばそう、そういう事はあり得るのだ。
「どうだ?先ほどの阿慈谷ヒフミのそれはスキルであった故な。どうしてもネロ・クラウディウスの演技に左右されるが……こちらは違うぞ!」
少女がいた。つい先ほどまで見たその顔が前にいる。絶世の美女を顔面を掻き混ぜるという不可解な現象の後に、また姿を変えていた。
「まさか……あの時から……!」
そう言ってナギサが踏鞴を踏むのは仕方ないだろう。またもや競り上がりそうになる気配を胃から感じるのは、他でもない。目の前の顔と同じ少女が用意した夜食を食べてしまっていたから。ならば、毒かと頭の中で幾つもの『最悪』が通り過ぎて。
「いいや違う」
「言ったであろう?先ほどはスキルだったと。これはな───余が喰った女の顔だ」 - 320二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 22:36:43
喰った女の顔ってことは喰われた犠牲者が出たってことかな?
それが本当ならやばいな - 3211じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 22:45:13
すぐにその最悪を塗り潰す最低な現実を脳に叩きつけられた。
「ぅ……ぁ……ぇ?」
「うぅむ。なに、少しばかり歩いておったらな、挨拶もせずに通り過ぎていったのだ!無礼であろう!失礼であろう!まぁ、余はその時気配遮断のスキルを『獲得』しておったがな」
笑い声は驚くほど美しい。その音は甘く、耳を溶かしてしまうのではと思うほどに。けれどその音は、人間という生物ではとても理解しきれない悪意だけが乗せられている。
「故、仕置きをした」
「しお、き……?」
「うむ。実に愉快だった!部屋に入ったと思ったら其処はこの皇帝!余の『胃袋』と部屋の入口を繋げておいてな!何せ余は『暴食』!我が黄金に不可能はなしだ!」
鸚鵡返しをする他ないナギサに自らを暴食と呼んだ女は嬉々として語り続ける。
「後はそのまま消化した。最初は理解できんかったようでな、惚けておった物だからまず膝から下を喰ってやったのだ。そうしたらどうしたと思う?そうだ!泣いても叫んでも誰も助けに来んというのに必死に喚き続けるのだ!あれは傑作だったぞ!」
どうやって吸収されていったのかを事細かに、少しずつ、丁寧に。ナギサの心を削り取っては味を確かめるように。女は喋る事をやめはしない。
「ナギササマー!ナギササマー!タスケテー!」
「くっくっ……ゲハハハハハハハハハハハハハハッ!!!!」
「無様だったぞ、嗚呼本当に!この上なく醜く泣き喚きおった!ナギササマー!ナギササマー!誰にも聞こえんというのによくもまあ吠えた物よ!」
止まらない。止まるはずがない。一人の生徒をこのキヴォトスから消した女は。ナギサを気遣い、そして今日までティーパーティを支えてきてくれた部下は。大した理由もないまま悪意に呑まれて死んだのだと、他ならないその少女の顔と声で聞かされて。
「……て」
「それでな!それでだな!足が消えて、腕が消えて!ない、ない、ないぃぃぃぃぃ!!くくっ……あはははは!堪らんではないか!時々幻肢痛を見せてやったり痒みを出してやったりな!そうするとないと言うのに其処を庇うのだ!」
「……めて」
「あぁ、あれも良かったぞ!時間だ!時間を刻んでな、毎回同じ時間になると少しずつ奪ってやるのだ!一分たつごとに自分の指が消えていくのに気づいた時には身体を埋めて怯えてな!」
「……やめて」 - 322二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 22:51:32
ナギサ様が超ヤバいけど、ヒフミの直感が働いてて助けに来てくれると良いなぁ…(願望)
- 3231じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 22:56:04
「それから……うむ。これはとっておきだ。実はな、余、別にこれが初めてではなかったのだ。それでな残しておいたのだ───他の者の心臓!それをだなぁ、どうしたと思う?くくっ……ははははははっ!傑作だっだぞ!あの顔は思い出す度絶頂しそうになる!それ、当ててみろ。桐藤ナギサ」
「やめて……!」
にやにやと自分を慕ってくれた少女の顔で問われても怯えたように後退る事しか出来ない。何も考えたくない。そんな拷問を受けて、少女がどうなったかだなんて───。
「目の前でその者の心臓を入れ替えてやったのだ!」
「やめろぉぉぉぉッッ!!」
ナギサからの答えは引き鉄を引く事だけだった。
放たれるのは九発の狂気。耳を塞ぐ事すら忘れて目の前の女の口を塞ぐ事しか考えられなくなって。
そうやって放たれた弾丸は正しく女の身体にめり込んだ。
鈍い音がする。人が床に倒れる音ではない。
「ひ……っ!」
血の滴る肉を掻き分ける音だ。
「やれやれ、人がまだ話しているというのに。なんだ桐藤ナギサ。お前の皮と面は美しいからそれに免じて話してやったというのに」
頭蓋骨に中指と親指を突き刺し、ほじくり返しながら女は目当ての物を見つけるとそれを器用に摘んで取り出す。摘み出した9mmの殺意をしげしげと眺めてから女はつまらなそうに言った。
「お前にも仕置きが必要だな」 - 3241じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 23:15:58
女はその手に握った剣を振るう。キャスター、そしてバーサーカーと同じ世界の者であれば知るやも分からぬその銘は『隕鉄の火『原初の鞴』』。常であれば担い手にして作り手である主人の霊基に併せて色を変質させる剣、その贋作は。
「……や、やだ……やだ」
なんの罪もない少女を狩りたてる処刑刀の役目を嬉々として受け入れて常のそれよりずっと深く、赤く、血色に染まる。
「なに、実を言うとだな。それが仕事なのだ」
気丈なナギサの口から漏れ出した幼いまでに情けない小さな悲鳴に、喉を鳴らしながら女は言う。
「余は随分と人使いが荒い。他の余には楽しげな仕事を任せているというのに余には桐藤ナギサの様子を見てこいというのだ!理解はできるが納得できるかは別!味見の一つも許さずに阿慈谷ヒフミへの手土産とする……なんともはや、暴食の名を与えておいて酷い扱いではないか!」
徐々にヒートアップするように女の語り口は熱を帯びていく。びしゃびしゃと下品に足元に出来た水溜りを鳴らしながら地団駄をする様は幼い少女のよう。その水溜りの正体が真っ赤血と溢れて落ちた脳漿でなければ、きっとそう見えた事だろう。
「おまけになんだ!何処のどいつとも知れん小鳥が耳元で囀り出すはすこぉし摘み食いした程度で余は怒られる始末!挙げ句の果てになんだその態度は!余が折角喋りたかったのを邪魔するとは!余は全て!全てなのだ!全ての余の物なのだ!この世は全て余の食饌に過ぎんというのに!───それをなんだ、お前は邪魔したのだぞ?桐藤ナギサ」
足を鳴らす。床を踏み抜かんばかりの勢いで。それは校舎を揺らし、ナギサの恐怖を煽っていく。脳髄に突き刺さる本能的なそれは被捕食者となったが故。そう、人は。
「であれば良いだろう?であれば良いであろう?仕方がない、これは仕方がないのだ。だって」
誰も彼も。
「くぅくぅおなかがなってしかたがないのだから」
本能には勝てないのだから。 - 325二次元好きの匿名さん24/11/02(土) 23:29:16
犠牲者出た状況からどうやってハッピーエンド行けばいいんだろう
ハッピーエンドどころかキヴォトス滅亡すらあり得そうなんだけど
ビーストならキヴォトスを滅ぼしかねないし - 3261じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 23:31:27
腰が引けてしまう。立ち上がっていた筈なのに、いつの間にか床に這いつくばっている。今から自分は殺される。その事実をはっきりと理解した上で、なのにナギサの体は動きはしない。
「い、痛みはな!痛みはないぞ!そうだ!快楽に変えてやろう!あまり物でちょうど良いのがあるのだ!まずは脳をな!削り取ってそこに」
女がまるで泣く赤子でもあやすように甘い声をかけながら近づいていく。けれど必死に自分の背にある隠し扉へと行こうとするナギサは女の顔を見ていない。見ればきっと分かるだろう。女が吃るのは何もあやそうとして甘い声を出しているのではない。堪えきれない食欲と、これから味わう美食を想像して途方もない快楽を味わっている事は、女の顔を見れば分かる筈だった。
「(にげ、なきゃ。にげないと……にげないと……!)」
だった1メートル。万一に備えて用意された隠し扉だ。執務机からの距離なんて数歩分もない。だというのに。
「(なんで、なんで!なんで……!)」
動かない。まるで夢の中にでもいるように足が全く動かない。それでも必死に身体を動かす。芋虫のように這ってでも前へ進む。たかだか5分にすら満たない時間。冷静に考えれば既にナギサは女の胃袋に収まってもおかしくないというのに。
「……嗚呼、やはりいいなぁ、お前は。良いぞ、その醜態、その意地汚なさ。実に美しい。実によく実る。嗚呼、余はお前がこのキヴォトスでとびきり好きだぞ」
当たり前だ。ヒフミに化けていたその時から二人の距離は後一歩分まで近づいていた。だというのに、まだほしょくされていないのは、女にとって今この瞬間こそが。
「(あと……ちょっと……!)」
汗でドアノブが滑りながらやっとの思いで扉に手がかかって。
「……ぁ」
目の前に広がる肉の壁に。
ナギサは理解する。 - 3271じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 23:43:33
「おぉ!なんと健気な主人だろうか!『部下』と同じ形で喰って欲しいとは……うむうむ、良い良い!余はそういうの大好きだ!」
非常扉の向こうに広がる光景が、自分の部下が見た物と同じだと気づいて、そこでようやく自分が詰んだ事をナギサは理解して。
俯いて逸らした視線の先、床に出来た二人分の影に甲高い悲鳴をあげた。
「どれ!折角ならな、実は臓器は全て残してあるのだ!どれが合うか分からないが、現代の娘というのは着せ替え人形で遊ぶと聞く!好きなだけ入れ替えてみるとしよう!なに、きっと合うのがある。それからだ、それからゆっくりと、余と一つになろうぞ!」
「ぁ……や……や、だ……」
「恐れるでない。逃げるでない!世界は全て、余の食饌。であれば馳走は黙して待つが良い。そうすれば余の腹は満たされて、余は笑顔になる!おお素晴らしきかな!これぞ、うぃんうぃんだ!」
誰もその間違いは正せない。たとえ誰がいたとしても止められない。最早ナギサにこの窮地を脱す術はその須くが間に合わない。今ナギサに出来るのは。
「やだ……や、やだぁ……じに、おぇっ……!」
ただ嗚咽を漏らすだけ。そしてそれすら女にとっては甘露にしかならない。明らかに人の口腔内に収まりきるはずのない長さの舌をだらりとぶら下げて、その先端を徐々に徐々にとナギサの瞳へと近づけていく。
「おお、泣くな、泣くな。余が拭ってやろう。喰ってやろう……目玉ごと抉ってしまったのなら、その時はなんだ。うむ!一等大きな悲鳴を聞かせてくれたのならば、幻肢痛を与えるのは5分に1度にしてやろう!」
「やだやだやだ……!じぬの……やだぁ!やべでおぉ……!」
そう、間違いなく。ナギサにとってここが終わりだった。
「さぁ、余が喰ってやろう。一つにしてやろう。そうして───」
たった一言。
「お前の皮と顔と声で、阿慈谷ヒフミの絶望を焚べてやろう!」
女が自分の目的を声高に叫ぶのを我慢さえしていれば。 - 3281じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 23:51:53
気づいた時には弾丸が女の肉を抉っていた。
「───は?」
物も言わせぬ9連射。へたり込んでいた筈のナギサはいつの間にか顔をあげ、その手に愛銃を構えている。そのままなんの澱みもなく滑らかに立ち上がると共にマガジンを交換し、狙いを定めるまでもなく、撃つ。
けたたましく放たれる激昂。それは。
「……させるわけないでしょう」
あり得ない姿。恐怖していた。立ち上がれる筈がなかった。神秘に対する究極のカウンターである『⬛︎⬛︎』にして『⬛︎⬛︎』たる自身の『権能』がなんの効力も発揮していない。両手に掴んだ感触のあった絶望が物の見事に消えている。女には。何も。
「……私の顔で、声で」
立ち上がり、自分を睨みつける桐藤ナギサから溢れんばかりの輝きが理解できない。そんなご都合主義はあり得ない。そんなコデックスは通用する筈がない。
「ヒフミさんを苦しめる?そんな事……そんな事をこれ以上、あの子に……!」
そう、それは間違っていない。だからこれはルール通り。女が言った言葉が、本能に刻まれた恐怖すら呼び起こす『友情』という名の逆鱗に触れた。
「させるわけがないでしょうが───!」
ただそれだけ。故に。
「うーん。余はそういうの」
「好きじゃないな」
結果は覆されない。 - 3291じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/02(土) 23:58:42
肺の中にあった空気が全て吐き出されたのがナギサには分かった。女が呟いた次瞬間にはナギサは壁に叩きつけられていた。
「そういうのは駄目だぞ!余は余の言う通りにならん物語は気に食わん!そうだ、余が食べたいと言ったのだ!餌であるならきちんと母の元に変えるのが道理であろう?」
「……か……は……っ」
「こら!余が喋っておるのだ!きちんと話すがよい!」
息も吸えないようにしておいてその物草にナギサは場違いにも絶望より呆れが来てしまうを
喉輪を絞められ、窒息をしかけられ。挙げ句の果てにこの後消化される。その結末はナギサには結局変えようがなかった。
「良いか!余は喋れと言ったのだ!しゃーべーれー!」
「ぁ……か……ぁ……ぐゔ……っ」
ほんの一分。たったそれだけ。それだけしか変わらなかった。こうして桐藤ナギサはこの重なってしまった交差点の物語から退場する事になる。
どうあろうとその結末は変わらない。ハッピーエンドが用意されなかった物語としてはきっとそれは間違いなく正しいのだから。 - 3301じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 00:04:18
- 3311じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 00:12:55
衝撃は一瞬だった。女の体が宙に浮く。ボディブロー。だというのにナギサの首を掴んでいた腕を置き去りにして体だけ宙を舞って、室内の壁を突き破ってテラスへと叩き込まれる。
「……遅いですよ」
「もーっ!これでもゲヘナから走ってきたの!ちゃんと間に合ったんだから文句言わないでよ!」
何度も咳き込みながらそれでも吐き出したのはミカへの悪態。それにまたミカも陽気に返す。
「何があったとかは後でこっちは説明するし、そっちも後ででいいよね?あ☆かっすかすの声で聞こえないから、ナギちゃん返事しなくていいよ!」
「……もう、ほんとに貴女って人は」
ナギサは掠れる目で自分の窮地を救った幼馴染の姿を見る。全身に傷を作り、その制服も所々破けている。明らかにベストコンディションではない。そしてそれは当然、ナギサも同じ。そんな彼女達にテラス越しに声は投げかけられる。
「ふむ。シャーレの聖人とライダー攻略のメンバーに宛てがわれたと思っておったが……何故此処に?」
「ぷっ!あははっ!なにそれー!ばっかみたーい!……呼ばれたからに決まってるでしょ、間抜け」
問うた事へ小馬鹿にしながらミカは言う。呼ばれたのだ、ナギサに。ヒフミに化けた女が現れた瞬間、その違和感を感じた瞬間。ナギサはミカへと救援の要請を行った。そしてそれは果たして間に合った。
「おいで、オバサン。今日の私はお姫様じゃなくて」
───“行ってあげて、ミカ”
───“私は大丈夫だから。信じて”
───“ナギサを。私の生徒を”
【トリニティ自治区・ティーパーティ政務室】
【聖杯のセイバーの出現を確認】
「白馬の王子様ってところかな☆だから」
───“君が守ってあげて” - 3321じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 00:14:32
- 3331じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 00:17:18
- 3341じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 00:18:20
- 3351じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 00:19:49
- 3361じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 00:24:07
- 337二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 00:25:45
このために準備してたから手が回んなかったのか、熱い。さすがっす先生
- 338二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 00:30:17
- 3391じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 00:32:13
やぁ。
というわけでミカが出るから暫く私だ。
1スレ越しに回収した安価の『特殊イベント時の☆ボーナス』の結果を書けて良かったと思うよ、本当に。
さて明日の予定だが、15時頃からゆっくり投下はじめて18時頃から戦闘イベントする形にしようと考えている。
上記のの5つの戦場から好きなとこ1つ選んでもらう形になるね。
詳しい事はまた明日。
とにかく私は少し休憩だ。
それじゃあ、おやすみなさい……だね。
それから……今日はたくさんお付き合い下さってありがとうございました!じゃんね☆
ちなみにこれは余談だが、私はこの上で確実に最初に約束した『キヴォトス側に悪影響が残る後遺症を残さない』こと、『両作品をリスペクトする』ことを守れると思っている。
そしてこれだけ暴れ散らかした推定ネロがいるが、このままだとリスペクトに欠けるとは思わないかい?
つまりは『そういうこと』さ
……セイアちゃんえみゅはずいじゃんね…… - 340二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 00:33:40
- 341二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 00:41:46
- 342二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 00:43:11
お疲れ様です
5つの戦場から好きなところを一つ選ぶのか
どこにするか悩むな - 343二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 00:47:24
おつかれさまです
ナギサの窮地に間に合うミカ良き - 3441じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 00:53:36
そうだね。先生は今晩の対ライダー陣営との交渉への準備とシャドウサーヴァント対策で毎晩忙しかったよ。先生はこの物語では主役にならない。なった瞬間、それはこの物語唯一のバッドエンドだ。
理由は今言った通りだよ。
……ノーコメント、と言いたいところだが少し開示だ。アーチャーがわざわざ何もアビドスに用事がないのに来たのには唯一夜間にアルバイトしてるセリカと接触する為だ。側から見たらそれをどう捉えられるか、までは予想してなかったけれどね。土地の違いさ。
ホシノが戦ったのは間違いなくアーラシュだよ。
……正直その案を今見てすごく魅力的な発言だったからかなり採用しようか迷ったけどね。
気づいた人がいるから答えるよ。キャスターは対策が間に合ったから出現しないよ
正直迷ったけどね。ちょうどいい配役がいたから丸投げしたよ
どこでも構わないよ。キヴォトスの選りすぐりのメンバーを揃えた。好きなところで思う存分、戦って欲しい。
ちなみにネルのところはモモイもいるよ。
ヒフミとミノリは拠点とD.U.だね
ここら辺は戦闘イベントにするかそのままSSにするかで悩み中かな
- 3451じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 00:54:23
- 346二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 01:01:23
- 347二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 01:10:52
- 348二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 01:18:30
- 3491じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 01:21:22
ありがとう。けれど間に合ったのは他でもない、安価の結果だ。正直な話、私はここでナギサは終盤まで退場させようと思っていた。
それを覆したのは安価で☆ボーナスを選んだみんなの選択だ。それにこれがなかったから、翌朝『多くのネームド生徒と先生が行方不明になった』という話から始めるつもりだったよ。
もう風呂敷を仕舞いはじめなきゃだからね
ありがとう。私も、安価含め説明のない展開についてきてもらえてありがたかった。読んでくれて本当にありがとう。
『信用ならない視点主』、私も好きだよ。大事にしたいエッセンスだね。
それから推定ネロだが、私は実はああいう描写は苦手な部類だ。心が痛むからね。でも物語を書く上でどうしても必要だったから書いたよ。
『倒すべき巨悪』は気持ちよく倒せた方がいいじゃないか。だからノリノリで書いたよ。
そこらへん、大戦√はまた別口だね
けれど私はとても楽しみにしているのは本当だよ。
私が考えた最高のメンバーを君達にぶっ潰してもらえると思うとゾクゾクするね。
ちなみにだけど、ミカ達が勝つかは🎲次第さ
明確な犠牲者だね。こうならないために先生は駆けずり回ってたよ
ミカが来たね。安価の結果だよ
いいや。ハッピーエンドにするのがむしろ簡単になったよ。
それに私はハッピーエンドにする方法はもう本人達の口で言わせてるよ
- 3501じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 01:28:02
- 3511じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 01:53:14
スレの消費をしてしまって申し訳ないが、やはり言葉足らずだったから補足しておくよ。
私は貴方の性癖をとても理解できるよ。ああいうエグい描写はニーズがあるしね。ちょっとそうだね、セイアちゃん的にはえっち判定しちゃうところもある。分かるよ、ただその上で心苦しくなっちゃうのは苦手だなって意味だったんだ。
決して貴方の性癖を否定する意図はなかったよ。好き嫌いでもない、単純に私のメンタルの話さ。
だからもし、私が上で書いたコメントで折角性癖開示したのに否定されたと思って傷ついてたら謝ろうと思ったんだ。
言い方、書き方、伝え方を誤ってしまって否定してしまったと少しでも感じさせたならごめんなさい。間違いなく私に落ち度がある。貴方の性癖は素敵だ、私も共感できるよ。
性癖開示してしかも嬉しくなるコメントまでくれてありがとう。
ちなみに私の性癖は普段気丈だったり大人っぽい子だったり『誰にでも優しくて穏やかな普通の子』が年相応に泣きじゃくりながら絶望してるところだよ。晴らし甲斐があるからね。
あとランサー陣営も私の性癖だよ。心優しい脳筋マッチョと清楚なシスターのペアはCPとかそういうの関係なく素敵だと思うんだ。
ライダー陣営に並んで最速でマスターが決まったぐらいだからね。
ちなみに1番早かったのはコメント付きのレスだったミノリちゃんだ。
- 352二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 02:26:12
そういや、
”「余は随分と人使いが荒い。他の余には楽しげな仕事を任せているというのに余には桐藤ナギサの様子を見てこいというのだ!理解はできるが納得できるかは別!味見の一つも許さずに阿慈谷ヒフミへの手土産とする……なんともはや、暴食の名を与えておいて酷い扱いではないか!」”
ってセリフから察するに、聖杯のサーヴァントは七つの大罪を司ってる感じかな? - 353二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 06:40:35
お疲れ様です
おぉぉぉぉ、激アツ展開キタコレ!!
しかし、ビースト案件となるともう普通に聖杯戦争してる場合ではなさそうですね
対ビースト時にどれだけ味方を増やせているのか……そこが鍵になりそう
そして、この後ヒフミちゃん達にビーストの情報が入ればどんなビーストなのかArcadeで相対した事のあるセイバーさんなら気付きそう - 354二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 09:12:03
- 355二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 11:15:59
というかこの聖杯鯖全員ネロちゃまwithドラコーってところかな
クラス適正どうしたって話だがまあそこは皇帝特権でごり押しか - 356二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 12:05:02
そういえば最初の召喚候補にネロいたんだよね
- 357二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 12:28:14
全員ネロというか聖杯の〜はドラコーの端末の魔獣赫っぽい
んでミカと相対してるのは暴食ってことから第四模倣特異点で出てきたグラかな - 358二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 13:33:22
思えばお詫びボーナスで取り消した時計台の時のハナコの熱烈歓迎って、もしかして聖杯のサーヴァントとの遭遇だったのかな?
- 359二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 14:01:52
……あー、とても恥ずかしいんだが。
二度寝したら今起きてね、さっぱり書き溜めも準備も0なんだ。本当に私の過失でも申し訳ないんだが時間を頂戴したい。かなり先だが夜19時からの投下に予定変更させてほしい。本当にすまない……
そうだね、そんなテイストにしているつもりだよ。安直だが、ここまでかなり難解な物語になってしまったんだ。たまには変にひねらず、だよ。
ありがとう。私は昔から援軍が間に合ったりするシーンが好きでね。
少しゆったりした状況を動かすためには必要なテコ入れだったけど、それでも聖杯のサーヴァント自体はそこまでじゃないから安心してほしい。
貴方が読み手として私の拙い文章の中から私の意図を読み取ってくれるぐらい、優れてかつ気を遣ってくださる方でありがたいよ。……ありがとう
そうだね、半分正解だ
当初の第一候補は紅閻魔だったけど、当然ネロも候補にしてたよ。EXTRAの相棒サーヴァントだしね。スキル含めて非常に優秀なサーヴァントだから
うん、ほぼ正解だ。
取り消さなかった場合、あの場に来ていた聖杯関係者に直接会う事になるのが私が当初予定していた流れだよ。
- 360二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 14:43:08
- 361二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 14:47:24
- 362二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 15:19:07
実はアプリの方だと超巨大属性ないんだよなドラコー…
アーケードの方であれば確実に乗るとは思うけど - 363二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 17:48:07
- 3641じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 17:54:34
やぁ。全然準備が終わらなくて焦ってる1だよ。果たして19時に安価開始できるのだろうか。あとセイアの実装はまだかな?
とりあえず本編開始前に新しくなった戦闘イベントのシステムについての説明をしておこう。リニューアル、というやつだね。
まずリニューアルする理由を話そうか。
一つ目はみんなも分かっていると思うけど、同盟陣営が強すぎる。勿論敵サーヴァント、特にライダーとランサーに関してはある程度拮抗できるがぶっちゃけキャスターというかヘルタースケルターがとんでもない。強すぎる。だからそこらへんを数字は弄らず、微調整だ。
二つ目は戦闘イベントを面白くするため。上と似た理由だけど、勝てて当然の試合を『毎回』するならスキップしてしまえば良くなってしまう。みんなの時間をもらうんだ。既知ではなく未知の結末を見に行きたい、私はそう思うよ。あくたえすとふぁーぶら、だよ。
さて。基本的な流れは変わらない。
戦闘は3ターン。
筋力他5種のステータスから1つ選択、スキル、宝具、そして聖杯戦争期間中に3度しか使用できない令呪の使用を選択する。
相手は🎲でステータス・スキルを選択。宝具は1d100を毎ターン開始前に振って合計100pt以上になったらそのターンに使うよ(ただし防御系の宝具それ以外にも味方サーヴァントの宝具使用に合わせて使用してくる)
変更したのは以下の点だ。
①各ターン開始前に先手後手を決める。
各ターン開始前に双方の🎲を振って大きい目が出た方が先手か後手を決められるよ。後手は相手のステータス・スキル選択を見てから行動選択できるメリットがあるね。先手に関しては以下の変更点にメリットというか導入した理由があるよ。
②各種ステータスにプラスボーナスを導入
先手を取った時だけ反映されるボーナスだよ。先行というのは強いからね。
各種ステータスのボーナスは次の通りだよ。
筋力:クリティカル補正(1.5倍)
耐久:勝利時にそのターンのダメージ完全無効
敏捷:次のターン、連続攻撃可能
魔力:魔力選択後も宝具使用時にコスト運用できる
幸運:↑四つの効果からランダムで1つ発動 - 3651じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 18:01:49
③連続攻撃と回避/防御処理について
ステータス敏捷と耐久についてだね。
先手で敏捷を選んだターンに判定で勝利したら次のターンも先手になるよ。
ただし一度の戦闘イベントで連続して同じステータスは選べないから毎ターン敏捷を選択して連続攻撃……なんて事は出来ないよ。
回避/防御についてはサーヴァント同士で戦う時または味方生徒がサーヴァントの攻撃を受ける時の2パターン、そのターンの行動を放棄する代わりに回避できるよ。そうだよ、判定はサーヴァント同士で必ず行うけど、ダメージだけは生徒に向かう時があるのさ。そこら辺は🎲監督次第だけどね。
SS的には戦闘の余波だったり、味方サーヴァントの攻撃をいなしつつ生徒に攻撃した、みたいな感じになるかな。誰を狙うかは敵サーヴァントの行動決定時に判定するよ。
さて、話を戻そう。
回避は相手の行動の判定値と自分の敏捷か耐久の判定値を比較して判定だ。
相手より自分の判定値が上回れば成功、そのターンは全てのダメージを受けない。
下回ったらそのままダメージを受けるよ。
ただし自分の敏捷/耐久ステータス分のダメージを軽減できるよ。
勿論、スキルも反映されるし敏捷と耐久どっちも使う、なんて事もありだよ。
そして最大の特徴は回避/防御はその特性上、『後手』を選択した場合のみ使用できる。後手も有利にしないとね。
ただし、一度使った敏捷/耐久はその戦闘イベント中には再選択できないから注意が必要だね。
それから連続して回避/防御は選べないよ。ポケモンの「まもる」とかと同じ仕様だね。 - 3661じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 18:05:11
④敵陣営の動きについて
今までランダム性が強かった敵陣営だが、こちらもテコ入れだ。具体的に言うと次の通りだよ。
1.先手の場合は宝具発動に+10ptボーナス
2.後手の場合は選べるステータスから自動的に確定で敗北するステータスを1つ減らす。例えばセイバーが耐久:A+を選んだら、それに判定負ける数値のステータスを1つ減らして4つのステータスから🎲で選ぶ感じだね。
理不尽感なく強くするとこういう塩梅になるかな。
たまに悲しみに燃える敵陣営の魔力増大ぐらいとかいうFGOの小ネタはするかもしれないけど……まぁ盛り上げ要素だよ。
⑤使い魔の仕様変更について
固定値30は強すぎるよ。という1の見通しの甘さは今は置いておこう。まず1回の戦闘イベントで使用できるヘルタースケルターやオートマタのような使い魔の数を減らしたよ。
まず相手の使い魔と数を比較してその差分だけ使用できるよ。相手が7機、こちらが4機だった場合は相手側が3機使ってくる、そういう話だね(拠点の数じゃないよ、その時にいる数だよ)。
ただし戦闘に参加するのは敵のサーヴァントの数までだよ。なにせ固定値30は強すぎるからね。
数の強みは減ったけど、作っておかないと相手側だけ常に使い魔を使用できる状況だから、これまで通りヘルタースケルターやオートマタを用意しても現状『も』無駄にならないようにしてみたよ。
⑥前衛後衛の導入
戦闘イベントで運用できる、より正確に言えば行動の指示ができるキャラクターを3人/騎まで絞る事にしたよ。ヘルタースケルターAがオートマタBに攻撃してああだこうだ指揮してもらうのは正直申し訳なかったし、私も処理が煩雑になるからね。
前衛メンバーは戦闘開始前に選ぶよ。動きは前と変わらない。サーヴァントはステータスを、生徒達は攻撃か妨害を選べる。
後衛メンバーは戦闘イベント開始時にその場にいる前衛に選ばれなかった生徒やサーヴァントだ。
彼らは直接戦闘には関われないけれどスキルで毎ターンランダムでスキルで応援してくれるよ。
SSだとメイン描写だと戦ってるけど支援に徹してるって感じになるね。
イメージはストライカーとスペシャルみたいな感じだよ。前衛が3人/騎までなのは言わずもがなだ。 - 3671じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 18:12:14
⑦ダメージ処理について
ぶっちゃけHPが減らなすぎるからテコ入れだよ。緊張感に欠けるし各種アイテムが無駄になるしSSにしてて矛盾するからね。
先手の耐久を戦闘した場合を除いてお互いの攻撃で必ずダメージが発生するようになったよ。
判定に勝利したら判定値分のダメージを相手に与えられるよ。判定に敗北した側も自分の判定値と相手の判定値の差分だけダメージを与えられるよ。
例えば味方の筋力:A(50)と敵の筋力:B(40)がぶつかったら味方は相手に50ダメージ与えられるけど、相手からも差分の10ダメージを受けるよ。
要するに私が処理する事は増えたけど、みんなは今まで通りサーヴァントや生徒の行動を選択してくれたら構わないって事だよ。
色々書いてて疑問点やここ変じゃないかなというのがあればまた教えてやってほしい。色々手直しして、少しでも楽しかった、参加して良かった。ほんの僅かでも砂粒ほどでも思ってもらえるよう1も尽力したいと思ってるよ。
他の方も言っているようにアケ版なら特攻が乗るし、FGO版のドラコーは乗らないよ。1は1臨の童話みたいな霊基が好きだよ。スリットもかわいいしね。
ありがとう。そういうサイトがあるのか、それとも画像編集アプリとかなのかとか、そういうのに疎くて1は分からないんだ。
でも貴方が自分の時間を使ってそれを用意してくれた。それが私はとても、本当に嬉しいよ。
ありがとう、素敵な人。
- 368二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 18:36:18
ダメージ処理についてですが、その処理だと相手にステータスで大きく勝った時の方がダメージ受けてしまう様な?
- 3691じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 18:48:14
- 370二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 18:49:17
一応、改善案として考えたのだと、
相手の判定値×(相手の判定値/こちらの判定値) みたいなのも考えはしました
例の様に接戦の場合(こちらの判定値50、相手の判定値40の場合) 40*(40/50)=32
こちらが大きく勝ってる場合(こちらの判定値100、相手の判定値40の場合) 40*(40/100)=16
みたいな感じになるので。
元のだと
例の様に接戦の場合(こちらの判定値50、相手の判定値40の場合) 50-40=10
こちらが大きく勝ってる場合(こちらの判定値100、相手の判定値40の場合) 100-40=60
みたいに、大きく勝った場合、逆に受けるダメージが増えてしまうので - 3711じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 18:56:57
- 3721じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 19:02:04
さて、安価をしていこう。
まず今回の安価内容は『以下の①〜⑤戦場から1つを選ぶ』だよ。
トリニティ(ティーパーティ/市街地郊外)、ミレニアム、アビドス、ゲヘナから1つ選んでほしい。安価先は10レス先にしてあるよ、理由はまぁ諸々さ。
それから前提だ。今夜の戦闘は秘密裏に行われた物だよ。ゲヘナに関しては今とんでもないお祭り騒ぎなのもあるしね。
では下に各戦場の状況を書いていこうか。生徒のステータスはまだ内緒だよ。ただ敵のHPについては書こうか。敵のHPは共通して666だよ。
それから生徒の後ろに書かれている( )は前衛後衛どちらに固定されているかの表記だよ
①ティーパーティ政務室
戦闘目標:敵サーヴァントのHPを半分以上削る
戦闘ターン:通常/3ターン
味方陣営:聖園ミカ(前衛)、桐藤ナギサ(後衛)
敵対陣営:聖杯のセイバー
メリット:思う存分ぶん殴れる
デメリット:これ以上の情報はそんなにない
②アビドス
戦闘目標:敵サーヴァントのHPを半分以上削る
戦闘ターン:通常/3ターン
味方陣営:アビドス廃校対策委員会
敵対陣営:聖杯のアーチャー
メリット:ホシノちゃんのストレス発散
デメリット:特にない
③ ミレニアム
戦闘目標:2ターン以内にHPを1/5削って撃退
戦闘ターン:通常/3ターン
味方陣営:美甘ネル(前衛)、???(前衛)、???
敵対陣営:聖杯のランサー、聖杯のアサシン
メリット:次の戦闘イベントが楽
デメリット:目標がシビア - 3731じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 19:03:10
④ゲヘナ
戦闘目標:3ターン、シャーレの先生を守り切る
戦闘ターン:通常/3ターン
味方陣営:空崎ヒナ(前衛)、シャーレの先生(後衛)
敵対陣営:聖杯のライダー
メリット:最強
デメリット:先生がいるから情報の入手が……
⑤トリニティ市街地郊外
戦闘目標:味方陣営生徒が気絶しない
戦闘ターン:通常/3ターン
味方陣営:剣先ツルギ
敵対陣営:聖杯のバーサーカー
メリット:ちょこっとセイアが出てくる
デメリット:最強
生徒の戦力に対して大きな優劣をつけるつもりはないよ。それでも敢えてゲヘナが最強なのは『そういう』ことだよ。
それじゃあ安価だ。
安価先は>>383だよ。
①ティーパーティ、②アビドス、③ミレニアム、④ゲヘナ、⑤トリニティの5つから1つ選んで欲しい。
安価先が長めだね、つまりはそうなんだよ。すまないね。
ちなみに戦闘目標は3ターン後に集計するダメージレースで勝ったかどうかとは別の所謂ボーナスだよ。3ターン以内に達成したらその時点で戦闘終了も選択できるし、達成自体したらなにかボーナスするよ。
- 374二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 19:08:21
これ、選ばなかった戦場は負けたとかにはならないですよね?
安価は①で - 375二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 19:11:25
①かな
単純に好みと、あと折角だから前回の流れからの戦闘見たい故 - 3761だよ◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 19:14:04
- 377二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 19:25:19
前回の続きの①も気になるし、次の戦闘イベントが楽になるらしい③も気になるし、セクシーフォックスがちょこっと出てくる⑤も気になる……悩ましい……
- 378二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 19:51:22
①で
- 379二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 19:51:33
kskst
- 380二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 19:54:41
戦闘イベントが楽になるなら3を選んでおきたいが…
- 381二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 20:06:16
個人的には3が気になるけど、1をやりたい気持ちもある。悩ましい…
- 382二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 20:08:52
①
- 383二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 20:09:01
- 3841だよ◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 20:22:04
すまない、メモ帳をいじっていたら遅くなったよ。
安価への協力、ありがとう。
結果は>>383さんの『①ティーパーティ政務室前』での戦いになったよ。
話の流れ的にもそうなるのかな。というわけで『他の聖杯のサーヴァント』の詳細についてはひとまず伏せる感じになったよ。ゲヘナ以外は翌朝には各生徒会から情報が来るから安心してほしい。
ゲヘナ?それはまぁ……うまいこと言いくるめてほしいね。
とりあえず書いてくるよ。テンプレートを用意し直さないとだからね。ミカ戦はほぼ導入なしだけど。21時から戦闘イベントを開始するよ。
それから戦闘イベントが終わってから各地の戦況がどうなったかはお知らせというか🎲を振るよ。
- 3851だよ◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 20:24:46
- 3861だよ◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 21:02:21
- 3871だよ◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 21:03:17
- 3881だよ◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 21:04:06
- 3891だよ◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 21:09:31
【続いて】
敵サーヴァントの霊基データを表示します】
クラス:聖杯のセイバー
最大HP/現在HP:666/570
筋力:B(40+dice1d9=5 (5) )
耐久:B+(40+dice1d9=9 (9) )
敏捷:A(50+dice1d9=6 (6) )
魔力:A(50+dice1d9=3 (3) )
幸運:D(20+dice1d9=1 (1) )
【クラス別スキル】
スキル名:対魔力
ランク:C
効果:敵のステータス「魔力」によってダメージ受ける場合、1d30のダメージカット。
スキル名:暴食の権能
ランク:A
効果:不明
【保有スキル】
スキル名:不明
ランク:A
効果:ステータス魔力選択時に判定値に30ボーナス。魔力を30追加。水辺・都市にいる場合、ステータス敏捷・魔力・幸運選択時に判定値に20ボーナス。
スキル名:不明
ランク:EX
効果:判定値に1d44ボーナス(1d100で判定。成功値60以上)。判定時に劣勢だった場合、ダメージを1d44軽減(1d100で判定。成功値60以上)。HPを1d340回復。
スキル名:頭痛持ち
ランク:B
効果:⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎(⬛︎)を発動する場合、成功値に10追加。
【宝具】詳細不明
- 3901だよ◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 21:13:08
- 3911だよ◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 21:20:27
【先手は聖杯のセイバーからとなりました】
【聖杯のセイバーの動きを観測しました】
【ご確認ください】
【聖杯のセイバーの攻撃対象選択】
(ダメージを受ける相手となります。戦闘の判定自体は前衛のミカとになります)
dice1d2=2 (2)
1.聖園ミカ
2.桐藤ナギサ
【聖杯のセイバーのステータス選択】
①筋力
②耐久
③敏捷
④魔力
⑤幸運
dice1d5=4 (4)
【聖杯のセイバーの戦意pt】
100以上で宝具発動(現在累計0pt)
dice1d100=86 (86)
【敵サーヴァントのスキル使用】
セイバーはスキル使用をdice1d3=1 (1)
1.選択した(使用スキル第dice1d3=2 (2) )
2.選択しなかった
3.選択した
- 3921だよ◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 21:23:34
【これより】
【安価を行います】
【1ターン目、聖園ミカの行動を選択して下さい】
【後衛の桐藤ナギサのスキルはターン開始時にランダムで発動します】
【聖園ミカのアクティブスキルのみ宣言があれば自由に発動します】
【また基本的には攻撃か回避となりますが、より詳しく○○しながら殴る等があっても問題ありません】
【安価先>>397】
【それでは皆様】
【よい行動を】
【なお】
【敵対陣営が先手の為、宝具発動ptに10ボーナスされます】
【ご注意ください】
【また】
【現在の桐藤ナギサのHPは】
【dice1d411=5 (5) (残りHPが102以下の場合自動気絶)です】
- 393二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 21:31:28
これって、気絶してる場合ってダメージ受ける対象どうなるんだろう?
ナギサが受けるって場合HP0以下になったら不味い感じかな?それなら回避だけど、
そうじゃないなら、普通に攻撃かな
それはそうとナギサのHP……
気絶しちゃってるからナギサのパッシブはかからないですよね? - 394二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 21:32:36
ナギサ様、瀕タヒやないかい!?
- 395二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 21:34:14
ほぼ100%次のターンに宝具が飛んでくるから回避は取っておきたい
問題はキリエエレイソンを取っておくか初手からぶちかますか
耐久が出たら打てないし今回高めの数値だから越えられるか不安だしでここで切っちゃうのもあり - 396二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 21:38:06
- 397二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 21:41:33
- 3981だよ◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 21:47:49
- 3991だよ◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 21:52:37
- 4001だよ◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 21:58:24
- 401二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 21:59:16
- 402二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 22:00:56
- 4031だよ◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 22:11:44
【9日目深夜・特殊戦闘イベント】
【Recommend BGM……〈Blood Stained Fatith〉】
【1ターン目】
目障りな羽虫だ。お前はいらんぞ?聖園ミカ
【敵サーヴァント:聖杯のセイバー】
【行動選択:魔力(判定値:53)】
ッ!……あはは☆
───気持ち悪い目でナギちゃんを見るな
【味方陣営:聖園ミカ】
【行動選択:攻撃+ Gloria Patri+Benedictio(判定値:38×1.5=57】
「(ナギちゃんは気絶してる。今はいいけど相手が範囲とかカバーしてくるとマズイかな。『下手な』回避はできない……やるなら思い切ってか、それとも大技かな)」
【戦闘結果】
「(余の動きについてくるか。やはり、聖園ミカ……厄介な娘よ)
【味方陣営の優勢!】
【聖杯のセイバー:HP570−57=残りHP513】
【聖園ミカ:HP957−50=残りHP907】 - 4041だよ◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 22:12:42
- 4051だよ◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 22:15:12
【先手は聖杯のセイバーからとなりました】
【聖杯のセイバーの動きを観測しました】
【ご確認ください】
【聖杯のセイバーの攻撃対象選択】
(ダメージを受ける相手となります。戦闘の判定自体は前衛のミカとになります)
dice1d2=2 (2)
1.聖園ミカ
2.桐藤ナギサ
【聖杯のセイバーのステータス選択】
①筋力
②耐久
③敏捷
④幸運
dice1d5=3 (3)
【聖杯のセイバーの戦意pt】
100以上で宝具発動(現在累計96pt)
dice1d100=29 (29)
【敵サーヴァントのスキル使用】
セイバーはスキル使用をdice1d3=2 (2)
1.選択した(使用スキル第dice1d3=1 (1) )
2.選択しなかった
3.選択した
- 4061だよ◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 22:15:59
- 4071だよ◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 22:21:02
- 408二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 22:22:49
ミカが言ってた”『下手な』回避はできない……やるなら思い切って”に関してですが、今回は違いますがミカ狙いの場合はナギサが範囲を外れる様に大きく回避するべきって感じかな?、もしくはナギサを抱えて?
- 4091だよ◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 22:28:43
【>>408】
Q.─── ミカ狙いの場合はナギサが範囲を外れる様に大きく回避するべきって感じかな?、もしくはナギサを抱えて?
A.「(私を狙ってきてくれたらいくらでもやりようはあるのに……この女……!)」
「(徹底してナギちゃん狙ってるッ。……駄目、落ち着こう。回避するなら後方のナギちゃん掴んで思いっきり後ろに下がるなりしないと……)」
「(でも……)」
「(コイツ、まだ隠し球がある気がする……下手な距離稼ぐぐらいならいっそ思い切って遠くまでか、それとも一気に撃ち切るぐらい必要かも)」
- 4101だよ◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 22:30:24
【それでは】
【安価を行います】
【1ターン目、聖園ミカの行動を選択して下さい】
【聖園ミカのアクティブスキルのみ宣言があれば自由に発動します】
【また基本的には攻撃か回避となりますが、より詳しく○○しながら殴る、どこをどんな風に殴る等があっても問題ありません】
【前回で言えば『ナギサを庇いながら殴る』を選択した為、相手はスキルの発動タイミングを見失った……という処理になりました】
【安価先>>418】
【それでは皆様】
【よい行動を】
- 411二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 22:34:49
ナギサ様を庇う為にナギサ様の前に立って宝具ブッパで相手の宝具を相殺するしかないか?
- 412二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 22:41:27
- 413二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 23:01:09
ksk
- 414二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 23:11:31
- 415二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 23:20:51
- 416二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 23:30:06
- 417二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 23:37:10
- 418二次元好きの匿名さん24/11/03(日) 23:38:44
- 4191だよ◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 23:45:12
【安価が達成されました】
【生徒の行動は以下の通りです】
ミカ:セイバーへ『攻撃』dice1d94=49 (49)
【今回の安価で】
【>攻撃を向けてくる軌道は絞られてそうだし、それに合わせてより狙いを定めて相殺を狙う感じで】
【とその補足で】
【> ネロは固有結界とは似て非なる大魔術の宝具の筈】
【の二点の発言があった為、ボーナスを追加】
【桐藤ナギサを狙ってくるという相手の動きに合わせて庇いながらも相手の動きを潰す形でスキル発動が出来たことから】
【スキル「Benedictio」で発生するクリティカル威力が1.5倍から上昇します】
【なお、前回観測した聖杯のセイバーの残りHPに誤りがあった為、訂正します】
【スキル『星の呼び声』の分のダメージが加算される為、以下の通りとなります】
【ご確認下さい】
聖杯のセイバー:HP570−57-59=残りHP454
【また】
【聖園ミカのスキル「Benedictio」の効果に誤りがありましたので訂正いたします】
【ご確認下さい】
スキル名:Benedictio
分類:パッシブ
効果 :全ての判定値にクリティカル補正(1.5倍)
- 4201だよ◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 23:54:47
【9日目深夜・特殊戦闘イベント】
【2ターン目】
間女が……いいだろう。
貴様諸共───丸呑みだ。
ッ!……そういう感じ。
いいよ───返り討ちにしてあげる。
「ヒトが抱える欲望を見せてやろう……」
【敵サーヴァント:聖杯のセイバー】
「託された、任された。だから……」
【味方陣営:聖園ミカ】
「開宴だ。欲望は裡より溢るる。悦ぶがいい。これこそがお前達の生まれた意味。知り、学び、蓄え、実る。その果てを……さぁ、噛み締めるのだ。我が、招き融す黄金劇場(ガステール・ドムス・アウレア)の裡でなァッ!」
【行動選択:宝具(判定値:500)】
「お前なんかに私は負けないッ……!」
【行動選択:Kyrie Eleison + Gloria Patri+Benedictio(判定値:403.76×2.0=807.52→808】 - 4211だよ◆cbItSHG.3g24/11/03(日) 23:55:59
- 4221だよ◆cbItSHG.3g24/11/04(月) 00:05:43
- 423二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 00:08:31
やったぜ
- 4241だよ◆cbItSHG.3g24/11/04(月) 00:10:38
- 4251だよ◆cbItSHG.3g24/11/04(月) 00:12:51
- 426二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 00:22:51
生徒達が戦ってる場にもサーヴァントが助太刀に来てくれたりするシチュ好き(ゲマトリアのアサシンVSシスターフッドのランサーみたいに)だから他の場でもそうなってほしいぜ……
- 427二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 00:23:01
おつかれさまです
ネロとドラコーの宝具の名前が半々になってる感じか
開幕ナギサ瀕死で怖かったから、何とか勝てて良かった - 428二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 00:24:41
ミカつよーい!
いやまじで初手で撃っても勝利条件達成できる威力なんじゃが - 4291だよ◆cbItSHG.3g24/11/04(月) 00:35:42
忘れてたよ、各戦場がどうなったかだけど……うん、とりあえず🎲振ろうか
1.勝った、2.撤退/痛み分け、3.完全勝利
①アビドス:dice1d3=3 (3)
②トリニティ:dice1d3=2 (2)
③ミレニアム:dice1d3=2 (2)
④ゲヘナ:dice1d3=3 (3)
ありがとう。そういう描写、私も好きだからまた書きたいところだね。予定もちゃんとしてるからよかったら安心してほしい。
ただ今回のミカ戦は私のわがままだよ。
窮地のミカを助かる役は……そういう事だね。
……正解だよ。
実はいい感じのルビにもなって1は満足だよ。
ナギサ瀕死は頭抱えたよ。ここから先の展開はナギサありきだし、首しか絞められてない筈……だったんだけどね。まあうまいことやるよ。
ミカの強さはなるべく原作準拠にしたかったからね。だからミカは判定値に最低保証がないよ、強いけどムラがある。
彼女の精神的な部分をちょこっとだけ再現してみたんだ。
それでもフルパワーなら『単独で』A++に迫るからね。やっぱりミカは強いよ
- 4301だよ◆cbItSHG.3g24/11/04(月) 00:38:28
- 431二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 00:41:53
ミレニアム相手鯖二人から痛み分けに持ち込んだの?ちょっと強すぎんよー
- 432二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 00:47:24
完全勝利に関しては流石ホシノとヒナだなって感じだ
あ、そういえばナギサのHPだけど、残ってるHP自体をダイスで決めるんじゃなくて、今までの描写からそれに合った感じでダイスの範囲を決めて受けたダメージをダイスで振ったら良かったのでは?と思ったりはしたかも? - 4331だよ◆cbItSHG.3g24/11/04(月) 09:04:49
やぁ。1だよ。おはよう。
というわけで今日は15時から戦闘描写のSS投下、その後はちょっと悩んでるね。安価して他の戦場の様子をどこか一箇所だけSS書くか、もしくはヒフミ達の描写をちょろっとして安価かで悩んでるよ。また何かいい案等があったら教えてほしい。
あぁ、特に書く事なかったら好きな朝御飯か昼ご飯でも書いてくれるとありがたいな。本編のどこかで使うネタにしたいんだ
そうだね、正直ミレニアムは少し……うーん、まぁ少しかな、難易度高いからね。ネルは間違いなく強いよ。
少なくともアビドスとゲヘナが完全勝利、トリニティとミレニアムが痛み分けは1としてもある程度想定した結果に近いからありがたいね。
素晴らしい案だ。1の1d411ならそうそう酷い結果にならないだろうという見通しの甘さが招いた事態だからね。今本当に頭を抱えているよ。
というわけで次回から432さんの案をありがたく採用させてもらうよ。ありがとう
- 434二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 10:41:02
お疲れ様です
サンキュー、セクシーフォックス!!
早くセイアに声帯が付くことを祈りまする……
ミカが勝った、完!!
しかし、これで終わりではないだろうしヒフミ含む関係者達は早朝から臨時会議になるのかな?
なんというか……お疲れ様ですとしか言えねぇ……
そして、気になる戦場は……やはりミレニアムの戦場かな?
いや、しかし……推しのシロコちゃんもいるであろうアビドスも気になる…… - 4351だよ◆cbItSHG.3g24/11/04(月) 15:52:43
ちょっとまだ時間かかりそうじゃんね……
また19時に進捗報告するじゃんね……
お待たせしてごめんじゃんね…… - 4361だよ◆cbItSHG.3g24/11/04(月) 18:55:56
- 437二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 19:00:58
ナギサに関してはダメージは置いといて、気絶に関してはミカが助けに来たことで張り詰めてたのが解けてそのまま気を失ったって解釈したりする、とかはどうだろう?
- 438二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 19:09:01
ナギサのHP5ですからね
どれぐらいナギサの回復に時間かかるんだろう
トリニティとミレニアムに出現したサーヴァントはどうなったんだろう
他二つの戦場と違ってやられずに逃げたのかな - 4391だよ◆cbItSHG.3g24/11/04(月) 19:36:48
【9日目深夜・特殊戦闘イベント】
【Recommend BGM……〈Agnus Dei〉】
「おばさん……ふむ」
降り注ぐ雨を気にせずテラスへと躍り出たミカを待っていたのは、これから起こる惨劇に月すら顔を背けたのか曇る夜空と一人小首を傾げている『女』。
「あれ?もしかして自覚ない感じ?」
「いいや、考えていただけだ。余の肉体はこの地上における至極の芸術。それを如何にして貴様の矮小な脳は理解できるか、とな」
「んー、よく分かんないけど。でもさ、見たまんまオバサンじゃん☆」
けらけらとミカは雨に濡れながら嗤う。目の前の若作りした『老婆』を心から嘲りながらミカは続ける。
「もしかしてお外寒かった?ごめんね!年寄りに無理させちゃって!あっ、でも更年期なら涼しいぐらいでむしろちょうどいいかな☆」
聖園ミカ、という少女へのトリニティ新入生からの第一印象。綺麗、可憐、可愛い、美しい。その外見を形容し讃える物が多い事は予想するに難しくないがその詳しい内容を聞いてみれば意外と一致するのだと言う。
曰く、『夢見がちなお姫様』。
曰く、『とっても優しそうで意地悪なことなんて何も知らなさそう』。
甘いパステルカラーに身を包む幼い頃に夢見たお姫様を今も見ているよう。そして誰しも口を揃えるのだ。
「なんと。余の玉体、その美貌を理解できんとは愚かな娘よ。おまけに言う事欠いてオバサンとは」
「あれ?なんだか思ったより気にしてる感じ?だったらごめんね☆もう全然十代に見えないからさ!」
「良い。間違いは赦してやろう。この玉体はやつの全盛期、即ち十六歳のソレに遠くはない」
「えっ!?それで私より年下?あ、ごめーん☆今の気にしないで!」
そんな風に語られる少女は、その本質を知らない者達からの前評判をそっちのけにして愉しげに嘲笑う。
そう、聖園ミカを知る者に彼女のイメージを聞けば分かること。ナギサも、ここにはいないもう一人のティーパーティの長も、そして古書館の女主人もこういうのだ。
『聖園ミカは結構、イイ性格してる』と。 - 4401だよ◆cbItSHG.3g24/11/04(月) 19:38:41
海千山千、腹の底なぞ見えない政治を自治区の内外に亘って行う必要がある各学園の生徒会メンバー。それも巨大な学園と自治区を支えるトリニティのティーパーティ。その頂点の一つ、生徒会長の席に座る少女が単なる世間知らずのお姫様なわけがない。
トリニティ仕込みのトラッシュトークなぞ。
「……随分と口が回るではないか。うむ、良いぞ。所詮は只人、所詮は子供。見当違いも甚だしい言葉で必死に取り繕うその姿、寛大な余は聞いてやろう」
「わーお。すっごーい。若作りなおばあちゃんに感謝だね☆」
手慣れた物なのだ。
時に諸君。女性に対して絶対に話すべきではない話題を知っているだろうか。多種多様ある上に人によってウィークポイントは様々。だがこと年齢と外見に関しては。それは勿論、話題に出す事すら。
「……愚かな。事実として余の外観は老婆にあらず。挑発が苦手だと言うならやめておけ。貴様の足らない知性をこれ以上晒す事はあるまいて」
やめておいた方がいいだろう。何せミカの目の前にいる人間と称す事すら烏滸がましい『女』ですら青筋を立てるタブーなわけなのだから。
「余を見よ!正に美の極地!ヴィーナスすら平伏するローマの至宝!これこ「だって肌死んでるじゃん、お前」……は?」
「なにそれ粘土?それとも厚化粧?どっちにしても私達みたいな十代の肌じゃないよね。あ、あと普通に口臭い☆喋るな」
故に地雷。故に踏み抜く。聖園ミカは止まることなく、適当に思った事を言っただけの単語に思ったよりもずっと過敏に反応した馬鹿な女を嘲弄する。
自分の土俵に間抜けに入っている女を憐れみすら抱かずに馬鹿にする。
『時間』を重ねる。
「肌ケアもしてない、腐敗臭するから食事にも気を遣ってない、髪を汚してもへっちゃら、おまけに歯も汚ければ爪も血で汚してる。顔の作りとスタイルはいいけど後はそれだけ、手入れの一つもしてない人形なんてゴミ同然でしょ?ほんっと、すっごい小汚いから老けて見えるよ。だからごめんね、ちょっと十代には見えないかな☆いいとこ……やめとこっか。真実って残酷だもんね」
そう、ミカは『測っている』。自らが最も手慣れたその一撃を。幼少期から使ってきた、規格外の神秘の結晶を。 - 4411だよ◆cbItSHG.3g24/11/04(月) 19:40:14
- 4421だよ◆cbItSHG.3g24/11/04(月) 19:50:13
『室内』に響く轟音。拳大の隕石がその質量を乗せた速度のままに全部でdice1d10=3 (3) 発、セイバーへと降り注いでいた。
「あは☆耳も遠いんだね?オバサン」
そう、室内。半屋外とも言い換えられるかもしれないがあくまで此処はティーパーティ政務室のテラス。そんな場所にまともに隕石が降るわけがない。
ミカ自身、よく分かっていないのだ。
なにせ理屈や理論、果ては道理まで通り越して、聖園ミカが命ずるだけで『隕石』は落ちてくる。
たとえそこが室内であっても。最早ミカにとって、隕石という物は『そういう物』なのだ。
「降ってくる瞬間まで反応できないんじゃ、私にオバサン呼びされても仕方ないんじゃないかな?ねぇどう思う?ナギちゃん」
「……いつも言ってますが、ソレをあまり建物の中で乱用しないで下さい。修繕に幾らかかると思っているのですか?」
「もー!大丈夫だよ!今回はちゃぁんと微調整してるから!ほら、テラスに穴も開けないようにしたし!」
背中越しにかけられた文句にひらひらと手を振りながらも隕石の直撃を受けて蹲る女の様子を、ミカは注意深く観察し続ける。
「(演技っぽくはないかな。じゃあ単純にフィジカルが弱い。でもまだ粘っこい殺気消えてない。うーん、よく分かんないや。何考えてるんだろ)」
手持ち無沙汰にくるりと手元の愛銃を回す。目の前の女は倒れたまま沈黙を続けている。あれで意識を飛ばしてしまった、そういう話なら簡単だった。だが、未だ伏せられている筈の視線が滑りを帯びて注がれているのをミカは感じ取っていた。
「……ミカさん。今、救援を連絡し終わりました。すぐに正義実現委員会が駆けつける筈です」
「んー……ツルギちゃん?」
「いいえ。ハスミ副委員長と二個小隊」
「わーお、大人数。じゃあまあ、それまでコイツは私が身とけばいいかな」
意識があるのは分かりきっている。なのに起き上がらないのはこちらの隙を狙っているかそれとも援軍でも来るのかとミカは考え油断なく銃を構え続ける。
「えぇ……よろしくお願いします、ミカさん……」
「……ナギちゃん、大丈夫?やっぱりまだ調子悪いの?」
「いえ……ミカさんが来て少し緊張が解けたと言いますか……力が……」
- 4431だよ◆cbItSHG.3g24/11/04(月) 20:14:41
だが、『不可解』。意識がある事を悟らせる。隠そうともしていない。隙を狙うにせよ違うにせよ、それは敵に対して警戒して下さいと言っているような物。本当にど素人なのでは、なんて考えがミカの思考に浮上する中。ナギサとの会話で後詰の確認も取っていよいよと思っていた。
「もーっ!無理しちゃダメだってば!大丈夫。私がしっかりコイツ見とくから!……ナギちゃんは座って見てて」
「……ありがとう、ミカ」
「えへへ。どういたしましてっ」
その時だった。
「……けひっ」
女が、地の底から這い出すような下卑た笑いを上げた。
「……ッ。やっと起きる気?いいよ。何考えてるんだか分かんないけど、今度は不意打ちなしで「……ゔ……ぉぇ……」……は?」
これが訓練された兵士であればそうはならなかった。少なくとも得体の知れない状況、相手を前にして視線どころか身体まで反転させて背を向ける。そんな事はしないだろう。だが聖園ミカはあくまでもティーパーティの生徒。けっして特別な訓練を受けた治安維持組織の人間ではない。
だから咄嗟に後ろを。
「なぎ、ちゃん……?」
振り向いて見てしまう。心から大切な親友が、家族のように育った幼馴染が。今目の前で、目鼻から血液を流して崩れ落ちようとしたのを。自分自身何が起こっているのか理解しきれない顔をしながら呆然として、そのまま目の光を失っていく様を。 - 4441だよ◆cbItSHG.3g24/11/04(月) 20:54:19
「ナギちゃッ……ッ!?」
当然、その身体はナギサの元へと駆け寄ろうとして、止まる。ミカは己の身体へとぴたりと触れた殺気に気づく。顔のすぐ下、肩の上。冷えた感触、さながらそれは処刑刀か。
ミカの首には背後から伸びた刃が。
女が剣という形で悪意を向け、その刃が今ミカの首へと添えられていた。
「……お前。ナギちゃんに何したの?」
「何も」
振り向く事は出来なかった。必要もなかった。いつの間に立ったのか、そしていつ近づいたのか。
ミカが振り返ったその瞬間、確かなその『隙』に背後を取った女がした行動は明白。
ミカの首筋へと当てられた幅広の刀身こそがその結果。血に濡れたように赤いその刃はミカが身じろぎ一つでもすればすぐにでも白い肌を食い千切り頸動脈を断つだろう。ヨナカンがそうであったように、このままいけば、ミカのその美しい首は銀盆に置かれてしまうだろう。
「何もしていないとも。桐藤ナギサは勝手に倒れた。ただそれだけであろう?」
「……良いから早く言いなよ、聞いてあげるから」
「くっくっ……なんだどうした?先ほどまで随分愚弄しておった口が重いではないか?なぁ?小娘」
ミカは、動けない。下手に動けば背後の女に首を断たれる。かといって目の前で倒れ伏すナギサも放っておくなど不可能。事ここに至って、ミカは焦る。ナギサの救出に成功し、安定していた精神にぐらつきが生まれる。
「応とも!余は何もしておらんよ!ただなぁ……すこぉしばかり、自分で無理したのだろうよ」
「……訳わかんない」
「良いか無知蒙昧たる娘よ。寛大な余が教えてやろう。余は皇帝。余の黄金、余の金言、余の行動。これ即ち神意、それ故に権能!……であれば、だ」
それは、あちらの世界の魔術師であれば。或いはこの地であればゲマトリアか明星ヒマリ、そして古関ウイならば理解できる話。
「余が与えんとした恐怖、余が定めた終幕、余が愉しみにしていた晩餐。それに抵抗するのは神意に、権能に反すると言える」 - 4451だよ◆cbItSHG.3g24/11/04(月) 20:56:58
───『権能』。
ごく一部の例外を除き、神霊に分類される超常存在のみに許された『理』にして『法則』。ライターで火が付くのは可燃性のアルコールに浸した紐へと火花を飛ばすから。それは正しく物理現象というルールに従った結果。そして権能とはそのルールその物だ。ある種、ミカの神秘もまたこれに似ているのかもしれないだろう。
だが、規模が違う。現行世界をどんな形であれ侵食する権能は時に念じただけで国や島すら作り上げる。因果関係すら破綻させる。物理法則を捩じ伏せる。
そしてそれこそが桐藤ナギサに今起きている現状の原因。起こして『しまった』奇跡に対するあまりにも大き過ぎた代価。
「つまりはほれ、この通り。嗚呼なんと健気か。我らが阿慈谷ヒフミを哀しませんが為に立ち上がって叛骨、誠に見事。だが余は余の夕餉となるよう伝えたのだ、それに歯向かうというのは理に反するという事。如何にお前達が神秘で守られようと、『権能で定義された概念』を力技で打ち破らんとすれば……死に瀕するなぞ道理に他ならん」
時に罠に嵌められた野の獣が、毛皮も肉も突き破って食い込む枷を引きちぎらんとして命をすり減らすように。半矢を受けた鹿が必死に逃げた先で、そのせいで命を落とすように。
女の『小権能』によって贄の仔羊という『概念』が定められたナギサが、奮起して心持ち一つでその権能を打ち破って抵抗したという事実は、本人の自覚すら置き去りにする莫大な負担を身体に掛けた。その結果が臓器からの少なくない出血とそれによるショック。 - 4461だよ◆cbItSHG.3g24/11/04(月) 20:58:36
「可哀想な桐藤ナギサ。美しい羽を血に濡らして倒れ伏した姿は野鳥の死骸によく似ている。だが余は赦そう。なに、血抜きは必要だ。些か香水の匂いもあったからな、臭み抜き、というやつだな」
女は気持ちよさそうに、けれど剣先は微動だにせず口を動かす。さながらそれは舞台女優。誰も彼もが自分を見ている、自分こそが世界の中心、自分だけに全ての視線は集まるのだと。
肥大化していく『自己愛』を抱いて女は嗤い続ける。
「さて。戦いを知らぬ、そう言ったな。褒めてやる。正解だ、聖園ミカ。故、余もお前に贈ろう」
一頻り嗤い、語り、そしてナギサが刻一刻と死に近づいていくという現状を明かして女は満足したように息をついて、ミカの背中へと微笑んだ。
数瞬後に泣き別れるその身体を見つめてから、艶然と唇を吊り上げ、目を細め。
「包丁で首を斬られるのは初めてか?」
一言、そう締めくくってから腕を振り抜いた。
「……は?」 - 4471だよ◆cbItSHG.3g24/11/04(月) 21:26:18
『ミカさんの強さ、ですか?』
───ああ。幼少から一緒にいるのだろう?よく知っていると思ってね。
『また急なお話ですけど……そうですね。昔からミカさんは元気な子でしたよ』
───そうだろうとも。見なくとも想像するに容易いよ。彼女の隣はさぞ賑やかだろうさ
『そんな風に言って、ミカさんに聞かれたらまた怒られますよ?』
───構わないさ。こうして揶揄ってやらないとそれはそれで拗ねるぐらい、君も知ってるだろう?
『もうっ、セイアさんったら』
───すまないね。それでナギサ、実際のところはどうなんだい?我らが秘密兵器の実力というのは
『……難しいですね。私は戦事には不慣れです、特に白兵戦については』
───仕方ないさ。私達は野生児じゃないからね。
『まったく……ですからどう評価すべきか悩みますが。そうですね』
───ああ、教えてくれ。
『少なくとも、仮にこの学園のどの戦力がティーパーティに反旗を翻したとしても』
『私はミカさんが隣にいればそれら全ての問題を完膚なきまでに制圧できる───そう、信じていますよ』 - 4481だよ◆cbItSHG.3g24/11/04(月) 21:28:18
【Recommend BGM……〈Point Zero〉】
女は、その現実を理解できなかった。
「(衝撃ッ、爆破かッ!?あり得んっ、なんだ、何が起きたッ!?)」
宙へと投げ出され、格別に広い本校舎のテラスの床を転がる中で思考は疑問で埋め尽くされていく。
女は確かに首筋に添えた刃を滑らせた。腰をしっかりと入れ、振り抜いた。サーヴァントの膂力、女のそれはステータスで言えば上位に数えられる『B』。剣の風圧だけでも通常の人類であれば肉片に変える暴力。それを放った筈なのに。
当然の結末の筈だった。聖園ミカは死ぬ筈だった。目の前で命の灯火を失っていく光景を前にして何も出来ない無力感を抱えたまま、その光景を目に焼き付けて生意気な小娘の首は断たれる。そうなる確信が、女にはあった。それに愉悦を抱いて、期待に下腹部を濡らして。そうして剣を振るった。
その結果、女が何故か顔面に走る痛みを感じながら、地面に這いつくばっている。
「……ちょっと待っててね、ナギちゃん。すぐ救護騎士団の子も来るから」
聖園ミカの首から上と胴体は今も繋がっている。あまつさえ、スマホを片手に救護騎士団へと連絡しながら、回復姿勢を取らせて自分のボレロを横たわるナギサへとかけている。
そう、ミカは生き延びた。背後を取られた致命的な状況、それを脱した手法は言葉にすれば単純。
ネロ・クラウディウス。剣を、人を、世界を愛するあの皇帝が見ていたのであれば喝采と花束と抱擁を贈ることは間違いない絶技。
ミカがしたのは単純。
自身の首へ押し当てられそのまま振り抜かれた刃と寸分違わない『等速』で、体を後方へと下げた、それだけだ。
剣は、刃物は『引かなくては斬れない』。切断とは刃筋が物体の分子同士の結合を解く現象だ。分子間の結合は圧力、摩擦によって変質し、触れた物体に引き摺られる事で引き裂かれる。それが切断という現象だ。
刃を当てただけでは、早々に切れはしない。刃物は引かなくては斬れない。
だからミカは、背後にいる女が振り抜く動作、太刀筋を完全にトレースした上で同じよう速さ、方向で身体を動かして『刃を引かせなかった』。 - 4491だよ◆cbItSHG.3g24/11/04(月) 21:29:21
そうして女が剣を完全に振り切った瞬間に、隙間なく添わせた刃から身を離し、振り向きざまに顔面へと裏拳を叩き込んだ。
ただ、それだけの事。言葉にすれば実に簡単だ。
刃が身体に触れている、太刀筋が分かりきっている、そして身体能力に大きな差がない。
あの窮地にあって、この三点の条件が揃っていたが故に。聖園ミカは完璧に危機を脱してみせたのだ。
そしてそれを女は知る由もない。
当たり前だ。全身を動かすより腕を振った方が先端速度は明らかに速い。あり得ないのだ、ミカの挙動は。そもそも後ろにいて見えてもいない人間の動きを、幾ら想定される太刀筋が一つしかないとはいえ、それを完全に当てて動いてみせるなど。
最早絶技以外の何物でもない。
そんな常識破りの手段で危機を脱したミカは振り返り。
「……もう、いいや」
一言呟いて、女を見た。
「ぐぅ……ぶッ……ッ!?」
姿がぶれたのは、次ではなく正しくその瞬間だった。なんとか立ちあがろうとしていた女は反応出来なかった。一瞬で距離を詰められそのまま女の身体がくの字に折れる。
正拳突き。
打撃が文字通り突き刺さる。辛うじて親指を拳の中に入れない、その程度の知識しかない素人からの一撃。だがそれは耐久にしてB+、サーヴァントという極大の神秘に匹敵する女の強固な身体に確かなダメージを与える。 - 4501だよ◆cbItSHG.3g24/11/04(月) 21:38:14
「色々聞こうとかさ、思ってた。ほら、私これでもまだ一応ティーパーティの一員だからさ」
女は返事をしない、出来ない。殴られた衝撃で再度、地面に付く膝。そうして体勢を崩して苦悶の声をあげる喉へとミカの履くパンプス、そのアーモンドトゥの先端が深々と突き刺さり、そのまま蹴り抜く。
「先生と一緒にさっきまでやり合って『アイツ』の仲間かどうかとかさ、なんでナギちゃん狙ったかとうか、そのペラペラ口の回る小物具合ならどうせ黒幕いるんでしょとか。聞きたい事は山ほどあるよ」
硬質な音がタイルを伝わり夜のトリニティに響く。
一歩、また、一歩。ミカは女へと歩いていく。
「……貴様ァァァッッ!!」
女は剣を頼りに今度こそ立ち上がり、それを発条としてミカへと駆ける。速い、間違いなく。僅か一秒もかからずに間合いを詰めて横薙ぎ。
大振りで稚拙な一撃。だがその速さも相まって常人では反応すらゆるせれない。
「で?」
金属音は場違いに華やかだった。
「言わなかったっけ?───口臭いから黙れって」
ミカの愛銃。夜空で染め上げたような美しいそれが剣を確かに止めきっていた。 - 4511だよ◆cbItSHG.3g24/11/04(月) 21:48:42
当然である。女が持つ剣の元となった『隕鉄の鞴「原初の火」』、それはそもそも宝具ではない。星の涙と称される貴重な隕鉄を使用して皇帝自ら打った正しく宝剣と呼ばれるそれは今はただの汚れた人斬り包丁でしかないのだ。ただのトリニティ製サブマシンガン、だがミカが心から愛情を込めて飾りつけたそれに込められた『祈り』と『神秘』如き、錆びついた剣で折れる筈もなし。
「げ……ァッ!」
「ふぅん。心が不細工だと悲鳴も下品なんだね」
そしてそのまま横蹴り。毎日丁寧に手入れされた質の良いパンプスは常ならば地面を蹴るが今日は主人の命に恭しく従い敵を撃つ。まさに一蹴。またも互いの距離は離れる。
だが女も負けじと剣を床へと突き立て蹴り飛ばされた衝撃を殺してそのまままた駆け出す。
「あー、そうそう。なんだっけ?聞きたいことはあったんだ。でももうなんか、面倒くさいや。ナギちゃん早く安全なところ連れて行きたいしこれから救護騎士団の子が来るし」
「二度も……余を、皇帝を……ッ!」
「だから目障りなの。分かる?……早く消えちゃってよ、私達の前からさ」
背にいるナギサを庇うように佇んで真っ直ぐにその動きを見つめながら静かに引き金を引く。荒々しく縦横無尽に駆けては剣閃を繰り返していく女の初動を潰していく。
対する女もその意図を読んで、急所以外に当たる弾は無視して幾度も剣を振るう。その度に一歩、また一歩と下がり、進み、避け、銃身で捌く。
「二度も余を足蹴にするかッ!?この下郎がァッ!」
「……貴女がね」
激昂してか大振りな太刀筋。それでもその威力は最早人間大の旋風。暴力的な殺意の焔。触れれば即座にぶつ切りに、そして何時しか刀身に宿った赤黒い炎がミカの身を灰とするだろう。 - 4521だよ◆cbItSHG.3g24/11/04(月) 22:06:16
【Recommend BGM……〈Blood Stained Fatith〉】
「馬鹿な……」
「あは★そっちの頭の出来が?それならご愁傷様」
だが、当たらない。一度も掠りもしない。もしナギサが起きていればこの一連の戦闘を眺めながら、はっきりとこういった事だろう。
───当然の結果、だと。
「(あり得ん……そんな事は起きる筈がないッ!たかが英霊でもない生徒が、子供が……ましてや一介の政治屋気取りに過ぎない小娘がッ!小鳥遊ホシノや空先ヒナ達でもあるまいに!こんな……こんな動きをッ!?)」
サブマシンガンの連射、それに匹敵するのではと見ている物に恐怖を抱かせる超高速の剣戟、その応酬。柱に、床に、銃撃と剣戟の傷痕を深々と残しながら攻防は続けられる。
「(あんまり良くないかな。流石にこれだけドンパチしてたら救護騎士団の子も入ってこれないだろうから巻き込んじゃう心配はないけど……それじゃあナギちゃんが……)」
一見して劣勢なのはミカだろう。背後にいるナギサを庇う形での戦闘。相手の懐に潜り込んでのインファイトが出来ず、かといって銃撃だけでは決め手に欠ける現状。
だが一方で女もまた攻めあぐねていた。
「(……ッ。スキルを使う隙を潰される。剣術かそれに類するスキルでも取得すればと思ったが……かくなる上は仕方あるまいか)」
元より女の身体、その知識、その技量はヒフミと契約したセイバーのような歴戦の剣士のそれではない。自称するようにどこまでいってもその肉体は『皇帝』。
勿論、それを補い得る手段はある。
スキル『皇帝特権(⬛︎)』。自身が持っていない能力を持っていると主張することで本当に手に入れるスキル。彼の帝国にあって皇帝とは神そのもの。ならば『あると言えばあるのだ』。もちろん、その規格外のスキルランクから基本的なスキルから肉体面に依存した物すら獲得が可能。だが、それをさせてくれる暇なぞ、ミカの猛攻には何処にもない。
剣戟での決着が、終止符を打つ事が出来ない。
それは女にとって、今この場で最も困る事。
「……つくづく目障りな羽虫だ」 - 4531だよ◆cbItSHG.3g24/11/04(月) 23:09:49
神とはある種、その権能に、性質に縛られる。本質的な変性は基本的に信仰によってのみ起こる。気まぐれに見えるそれには人とは違うより強固なルールがある。つまり、ある種不自由なのだ。
そう、この場で女が困るのはただ一つ。
「どうも。で、いい加減諦めてくれた?ほら、ぶんぶん、五月蝿いでしょ?」
「何度も言ったであろう?余は、皇帝だ」
それは増援が来る事ではない。たとえこの場に他の生徒が来たとしても女はその性質上、間違いなく敗北しない。時間がかかる事か、それも違う。他の自治区にも同じように派遣されているのだ。ここでどれだけ時間がかかろうと何処か一箇所でも。
ライダー戦後で疲弊したシャーレの先生、神聖の萌芽でありイレギュラーである砂狼シロコ、セイバー陣営の協力者である早瀬ユウカ、預言の大天使たる百合園セイア。このうち一人でも暗殺しておけば次の動きが格段にスムーズになる。ただ、それだけ。
女にしても道中、道案内した『少女』を摘み食いした程度には気楽な仕事。だからどれだけ時間がかかろうが、四人のうち誰か一人でも殺せておけばいい。
「余はな、決めたのだ。今宵の晩餐、そのメインディッシュは桐藤ナギサにすると」
そう、問題は。時間がかかって桐藤ナギサが死んでしまう事。
女は皇帝を自称する。女は己を神のように考える。だからこそ自身の『食事』として定義した桐藤ナギサが死んでしまう自体を避けようとしていた。融通を利かせて、別の手段に切り替える。そんな事は、そんなまるで自分が口にした事を現実の前に妥協するなどという敗北は。
「そうだ。欲しいのは桐藤ナギサである。分かるか?つまりだな」
死んではいけない。甘く蕩ける恐怖と絶望を舌に乗せられない。それは避けなくてはいけない。
だからこそ、女が選んだ手段はより苛烈となる。
「───お前はいらんぞ、聖園ミカ」
一層に『魔力』が渦巻き、毒々しい焔が轟々と気炎を吐く。その魔力たるや最早セイバークラスが扱うそれにはとても見えない。 - 4541だよ◆cbItSHG.3g24/11/04(月) 23:11:21
ネロ・クラウディウス。ミカは知らない事だが、汎人類史におけるローマ帝国五代皇帝であったその『彼女』は魔術師としての才覚すら持ち合わせていた。そう、万能の人。それが世界でも絶大な知名度を誇るローマの皇帝ネロ。その魔力が、聖杯による増強もあってかバルコニー全体を炎の檻のようにする。
「ッ!……あはは☆」
だがミカの目に、極端な焦りはない。その精神はブレない、揺れない。確かにナギサの命が危機に瀕するこの状況だ、普段より火力は目に見えて安定はしていないだろう。それでも。
「(わーお、嫌なカンジ。流石にあれあったら大怪我かな?)」
確実に女と渡り合い、今も強大な力を見せつけられてなお、平静に状況を見据え、目の前の汚い焔より遥かに熱い純白の怒りを心に灯す。
そして、一歩。果敢にも爆炎を宿した刀身を構えその背に劫火を背負った女へと吶喊する。
この場に水はない。防火服なんて物もない。火傷のリスクは間違いなかった。だが、ミカには最早関係はない。
「(あーあ、ここで実は私狙い……とかだったりしたら楽なのになぁ……気持ち悪いなぁ。本当にナギちゃんの事しか見てないや、コイツ)」
迫り来る熱波。避ける事は不可能。躱してしまえば後ろのナギサに当たるだろう。ならばどうするか、決まっている。
「ナギちゃんッ、セイアちゃんッ……ごめんッ!」
走りながら即座に跳躍。そのまま女を見据えたままバルコニーの屋根部分へと弾丸を叩き込む。吸い込まれた弾丸は目的通り、長い間トリニティの生徒達を見守ってきた校舎の一部を破壊して瓦礫の山をバルコニー広げる。
「こういうの……どうっ!?」
「……チッ。小癪な」
バルコニーの天井を吹き抜けにしたところで再度隕石を叩き込む。今度は女もそれを躱していくが最早関係ない。降り積もるそれは先ほどよりも多く大小様々なその数は合計dice3d10=2 9 8 (19) 発。瓦礫と隕石、それらによってミカは即席のバリケードを用意する。炎の熱だけでもナギサの身体から遮断する、そういう判断。
- 4551だよ◆cbItSHG.3g24/11/04(月) 23:24:53
それでもなお女の視線が変わらないのを見て、ぎりりと奥歯を鳴らしながらミカは今度こそ吶喊する。
「(ナギちゃんは気絶してる。とりあえずバリケードは用意したから今はいいけど)」
爆炎を纏った剣戟を躱しながらの状況分析。女の炎はただ剣閃に沿って直線的に、若しくは女を中心に放射線状に噴き出すというのを視界全てが炎に包まれるという極限状態で理解する。
通常、生物は火に恐怖する。それは人間とて同じ。周囲全てを炎で囲まれれば恐れだけでなく酸欠、そして喉を焼く恐れすらある。
それを理解し、今度はミカが縦横無尽に駆け回りながら銃撃を重ねていく。
「そぉ……っ、れッ!」
無論、ただ駆け回るにしても行く先を炎で塞がれる。だからこそ、備え付けられた机で身を守る。天井の穴を広げてわざと瓦礫を落として動きを邪魔する。その落ちてきた瓦礫に飛び乗って三次元的な動きでより鋭角に素早く別の場所へと移動する。
「はっずれ!私はこっちだよー?」
トリニティ総合学園3年生、ティーパーティ所属聖園ミカ。政治は得意じゃないと嘯く彼女は事実、パテル派の首長でありながら政治闘争という物に本腰を入れたのはこれまで一度限り。どちらかと言えばゲヘナに対して以外は穏健派な人間だ。だからこそ、彼女に対して流行りに敏感でお化粧やショッピング、SNSが好きな可憐なお嬢様という人物像で認識している生徒は多い。それも間違っていない。それも確かに聖園ミカだ。
「じゃ、これはどうかな?」
「……ぐ、ぅぅッ!」
だが、今、炎を影にして姿を隠したかと思えば突然女の前に振ってきては剣戟を捌きながら拳打と銃撃、果ては銃床を眼窩目掛けてフルスイングで叩き込むミカを見て同じ感想を抱けるだろうか。 - 4561だよ◆cbItSHG.3g24/11/04(月) 23:27:14
そう、聖園ミカは間違いなくキヴォトス内でも有数の、そして『天性』の実力者だ。治安維持組織に所属したり特殊な訓練をしたわけではない。それでありながら恵まれた身体能力、先ほど首を絶たれそうになった時に見せた曲芸染みたボディコントロール能力、浮き沈みの激しさはあれどクレバーな思考、そして他者と隔絶した神秘。
鍛えたわけではない、誰かから学んだわけではない。本人も自覚がある、『力が足りないと思った事はない』と。
生まれながらの強者。純粋に生物としてステージが遥か高みにいる生徒。その身と魂に秘められた神聖が意味するままに『凄まじき力』を体現する少女。
それもまた、聖園ミカに間違いないのだ。
「こういうカンジ……どうっ!」
三角跳び。速さで炎の舞台に風穴を開けていく。フィジカルで魔術というオカルトを突破する。冒涜的な赤がバルコニーを包み延焼する戦場。巨人が腕のように掴みかからんと襲いかかる焔の軍勢。炎で刀身を包みながらその下に氷のような凍てる殺意を隠す剣。その波状攻撃を燻んだ血色よりなお鮮烈な純白の翼を翻して躱し、さらにはその翼で『撃つ』。天使の羽根、それを支える腰の筋肉は飾りではない。鳥類の発達した胸筋が秘める筋量が凄まじく、翼で打つという行為が時に天敵を迎え打つ武器となるように。 - 4571だよ◆cbItSHG.3g24/11/04(月) 23:28:00
「しつこい小蝿が……ァッ!」
ストレッチとヨガ、それから先生の奥さんを目指しての日課のスクワットだけ。だか天賦の肉体を有したミカの広背筋、大臀筋、そして腸腰筋から放たれる翼によう殴打もまた、拳に匹敵するほどの威力を弾きだす。そしてその動きは止まる事なく滑らかにまた空中へ。女が振るう返す刀をバク転をしつつ羽根で弾きながら、その勢いを殺す事なく落ちてくる瓦礫へと飛び乗ってまた鋭い機動を見せる。
「猿か、貴様は……ッ!」
「私は可愛いお姫様!それから今はッ!」
気炎は周囲の焔よりなお激しく。
再度、女の前に立ったミカは。
「……ガッ!?」
「ナギちゃんを守る王子様だよ。だから」
鎧袖一触。
否、一蹴。
女の放った横一線をしゃがみ込んで躱し、そのまま両手と左足を軸にパンプスを放った。
「───気持ち悪い目でナギちゃんを見るな」
エスコルピオン。蠍と呼ばれる一撃は女の顎を打ち砕きながら女の身体をバルコニーの柵へと叩き込んだ。 - 4581だよ◆cbItSHG.3g24/11/04(月) 23:30:43
- 4591だよ◆cbItSHG.3g24/11/04(月) 23:39:43
ちなみにミカの履いてる靴がアーモンドトゥかどうかは諸説あるよ。1は原作絵と某いい笑顔な会社のフィギュアを見て、そういう風に書いてるよ。制服姿だけど足元で少し大人な感じを出そうとしてるミカも素敵だと1は思うんだ。
さて、休憩するからやっとコメント返すね。遅くなってすまない。
助かったよ、良い意見をありがとう。今回はナギサもそうだし、またステータスが『魔術』だったりでかなり苦戦する部分が多かったからね。貴方の意見をお借りしてこういう感じになったよ。本当に助かりました!ありがとうございます!……だよ。
HP5!?……5!?ってリアルでなって頭抱えた1だよ。最初は毒でも注入したか、首絞められた時に魔力を注がれた結果とかにしようかと思ったけど、結局また急遽いらん設定を生やしたよ。困った物だよ、まったく。
トリニティとミレニアムに関しては正直、まぁ結果としては納得するんだ、1としては。
というかなにやったら痛み分けに持っていけたのか1も分からないよ。せめて勝利とかにしてくれたら、まだ書き用があったんだけどね。
まぁ、そこら辺はおいおいだね
- 460二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 23:43:12
お疲れ様です
これ今までで一番の危機だったのかな
HP5の時点で相当やばいのにもしナギサが攻撃喰らっていたらロストしていたわけだし - 461二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 23:55:07
これナギサ死にかけてるし
流石にすぐに復帰は無理そうだな
ある程度療養が必要そう - 462二次元好きの匿名さん24/11/04(月) 23:59:16
ほんま、ミカ来てくれなかったらナギちゃん危なかった。
これは個人的な予見だけど、多分ここまでミカが優勢なのはサーヴァントの相性的にミカが持つ『大天使』の神秘がドラコーモドキに有利だからと思う。
老いたる蛇(ネロorドラコー=サタン)は件の天使に対峙された、ってどっかの黙示録にも書かれているし。
まあ、このあとの展開は安価とダイス次第だが・・・ - 4631だよ◆cbItSHG.3g24/11/04(月) 23:59:20
ありがとう。
それから遅い時間、なにより1の遅筆がそれを招いているというのに読んで、コメントまでくれてとても嬉しいよ。ありがとう。
1番の危機かどうかだけど、初回のアサシンと同じで敵側が完全に殺しにかかってるからね。そういう意味ではこれまでの中では飛び抜けて危機的状況だよ。勿論これはあくまでも1が物語を作った中で必要なイベント、セイアやユウカの暗殺に関しては起こるべくしてさ。むしろユウカに関しては……うん、正直ベストなタイミングのいい安価結果だと思うよ。もうかなり前になるけどね。
あとナギサ死にかけてるのは1の見通しの甘さだからね。
だからみんなの選択が云々は関係ないよ。そこは安心して欲しい。
そこら辺はまた🎲で決めようかな。ただまぁ、うまいことやるつもりさ。
その為に魔力とか毒みたいな排出しないと身体を蝕む物ではなく、あくまで無理した結果という形にしたんだからね。
- 464二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 00:06:29
- 465二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 00:10:48
前スレでの☆ボーナスは相当大きかったんだな
このボーナスなかったら色々まずい事態になっていたわけだし - 466二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 00:10:59
おつかれさまです
”ライダー戦後で疲弊したシャーレの先生、神聖の萌芽でありイレギュラーである砂狼シロコ、セイバー陣営の協力者である早瀬ユウカ、預言の大天使たる百合園セイア。このうち一人でも暗殺しておけば次の動きが格段にスムーズになる。ただ、それだけ。”
って記述的に聖杯のサーヴァント側はこの襲撃の先にも何か目論んではいそうだな
あと、コメントで蛇って記述見て思い出したけど、【9日目午後・特殊イベント】でナツが邂逅してたのも聖杯側の何かもしくは聖杯自体の可能性ありそうで、なおかつ捕食者みたいに書かれてはいたし、ナツの無事も心配ではあるな - 467二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 00:18:01
- 468二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 01:54:02
黒服はこの聖杯のサーヴァントについてどれぐらい知っているんだろうな
ある程度は知ってそうだけど - 4691だよ◆cbItSHG.3g24/11/05(火) 02:18:58
くるりと、マガジンを装填し直してからミカは銃身を回転させる。愛銃は心地よい金属音を鳴らして自身の健在を知らせてくれたことに満足しつつ、すぐに顔を顰めた。
「けほっ……あー、いったいなー……」
煙を吸い込んでは少しずつ調子を落としていく喉を確かめつつ、ミカは全身に走る切り傷や火傷を見る。
先ほどの戦い。間違いなく優勢だったのはミカだ。刃物を持った相手との初めての戦闘ではあったが、女の剣振りは間違いなく大した物ではなかった。膂力は目を引く物がある。ミカの攻撃をまともに何度も喰らって吠えるだけのタフネスも凄まじい。速度だって平地でかなりの物。身体能力は上出来だろう。それでもそんな相手とミカが優勢と言い切れるほどに渡り合えたの剣技の稚拙さが節々にあったから。
だがそれでも。
「(羽根も肌も、お手入れ大変なのになぁ……これじゃあ明日は先生のところ行くの……どうしよう)」
毎日欠かさずケアを丹念にして磨いてきたきめ細やかなシルクの滑らかさと色を魅せるミカの肌。それは今、痛々しい赤色で化粧されている。
そう、女の剣はミカに届いていた。動き回り、誤魔化し、何度も会心の一撃を叩き込み続けてもなお、その度に掠めた剣撃や熱波はミカに小さくない傷を蓄積させ続けていた。
「(まぁ、千切れたりしなかったし。折角だし奮発してエステとか行ってしっかりケアすればいっか!)」
幸いキヴォトスの住民の回復能力は勿論、医療技術も高い。どう見ても縫う必要がありそうなそれも、この後正しく治療すれば痕になることはない。とはいえ、幾ら治ると言っても、痛い物は痛いのだ。
「(これ、思ったより調子上がんないかも。あっちもなんか変な感じするし……なんだろアレ?こんな言い方したら失礼かもだけど、戦い方がなんか似てる……)」
痛みを自覚すれば、自然と思考が鈍る。戦闘による高揚、そして背にいる幼馴染を守るという理由。それによって騙し騙しで動かしてきた身体に、切り傷と火傷による焼けるような鋭い痛みと服の下に残る『打撲』による鈍痛。ゲヘナでの撤退戦からここまで文字通り全力で駆け抜け、そのままの連戦より蓄積された疲労。何よりも。
「(ナギちゃん……もうちょっと待ってて。必ず仕留めるから)」 - 4701だよ◆cbItSHG.3g24/11/05(火) 02:20:49
その姿勢に一分の隙もなく。
油断の欠片も見当たらない厳しい視線を未だ燻る炎のカーテン、その奥へと向けながらミカは親友を想う。片手で銃を構えながら、もう片方の手で密かに視線を送る事なく救護騎士団と正義実現委員会への指示を出す。瓦礫の向こうで今にきっとナギサの救出が行われている。そう信じて、戦う。
それは奇しくも、あの日の光景によく似ていた。自ら砕いた瓦礫で『彼女』と『彼』を分断した戦い。幾年も積もり続けた哀しみと絶望に、そして何よりも自身の苦しみにも終止符を打った戦い。それとは真逆であり、その結末と同じ物。誰かを傷つけるのではなく。
「……思ったよりも回復に手間取る物だな」
「うっわー、元気まんまんってカンジ?」
「当然。余は巨大にして偉大なる皇帝」
守る為の戦いなのだから。それを自覚した上で、揺らめく熱に焦げる床を踏みしめながら悠然と現れた女を睨みつける。敵は、万全の姿だった。
「巨木の前で蝿が羽ばたいて何になる。燃ゆる松明に向かって蛾が飛んで何が出来る。分かるか、聖園ミカ。お前がしている事はそういう事よ」
「うっざーい☆」
満身創痍、今のミカを見て百人が百人そう言うだろう。対する女は違う。怪我の後なぞ何処にも見当たらない。血に汚れていた髪も爪もまるで生まれたてのような輝きを炎を反射して瞬かせている。
「さて、第二ラウンドだ。余も、というよりも桐藤ナギサも時間がないだろう。今この場を退くというのなら、そうさな。お前を喰らうのは明朝まで待ってやるぞ。ん?どうだ?」
「あはは★お断りだよ、おばさん」
「ふむ、そうか……やはりお前は駄目だな。この場での最善を理解しておらん」
澱んだ翡翠の瞳は泥沼にでも浸けたように鈍く光る。それは輝きではなく、爛々とした嗜虐の悦。
それにミカもまた、最大限の警戒を敷きつつ次の動きに備える。 - 4711だよ◆cbItSHG.3g24/11/05(火) 02:35:56
「惚けた面だ。実に間抜けな顔よ。いいぞ、余の理を理解しておらん無様な小娘に相応しい顔だ。良い、赦そう。無知な臣民に手本を示すのもまた皇帝たる余の勤め。余が手ずから教えてやろう」
敢えて、緊張を高める。冷えた思考はそのままに、心拍数が跳ね上がっていくのを抑えたりせず、身を任せる。これからまだ戦う、まだ頑張るんだと脳に言い聞かせていく。
「それはな、余の晩餐を」
銃身を握りしめる。相手が一歩ずつ近づく。それに合わせてミカの右手に力が籠る。一歩、また一歩。焦れるように互いの間合いは詰まっていく。相手の意図を理解したミカはそれに乗るか、それとも別の形を取るかを、『先生』ならどうするかを考えて。
そうして決断したその次の瞬間に。
「余の、この『暴食』の権能たるギフトを与えられしセイバーたる余の為に其処を退く事だ」
開戦は───今。
暴食のセイバーの意図、そしてそれに敢えて乗ることを選んだミカ。二人の戦闘は先ほどとは打って変わってのインファイトから始まった。
だが、結果は先ほどまでとは少し変わっていた。
「こんのっ……!」
「(それでもやはり、ネロ・クラウディウスの動きについてくるか。聖園ミカ……厄介な娘よ)
自身の剣技に確実に対処しながらごく至近距離で銃声を掻き鳴らす少女に、暴食のセイバーは苦く思う。ミカが判断したように、ミカの身体能力は暴食のセイバーをしても驚愕するほどの物。それは女にとって予定していた物を遥かに凌駕する。
だからこそ仕切り直した際に使用した。生身のたかが子供に使う、その屈辱を受け入れて。先ほどまでは悉く発動の隙を潰された『皇帝特権(⬛︎)』の使用にする剣術の獲得。それは確かに小さく、だが確実に事を女にとって都合の良い流れへと持っていく。 - 4721だよ◆cbItSHG.3g24/11/05(火) 02:38:00
「(シャーレの聖人さえいなければ生徒なぞ如何とでもなる、そう思っておったが。これはゲヘナに向かった余もまずいか?いや)」
炎を翻す剣の一閃を、畳み掛けるような乱撃を、隙を縫う刺突を。
それらを銃床で搗ち上げる、銃撃で弾幕を作り応戦する、羽根を散らしながら翼の表面で去なす。
一進一退、だが僅かに。
「いっ……痛ぅ……っ!」
軍配は確かに暴食のセイバーへと上がる。
攻撃の交差が積み重なる度に、ミカの肉体にダメージと疲労が蓄積されていく。果たして万全の状態であれば如何だったか。もしもなぞ、語るべくもないが、それでもおそらく結果は変わらないだろう。
そもそも暴食のセイバーにとってその『残量』の回復は時間はかかれど、体力、そして怪我といったダメージは大した問題になりはしないのだから。どうしても、戦闘が長引けば長引くほどにミカ側はジリ貧となる。
「(問題あるまい。そうさせない為にライダーを、『憤怒』を送ったのだ)」
そうして明らかに均衡に傾きが、ミカの動きに翳りが生まれれば、女の思考にも余裕が出来る。
挑発や『星の呼び声』による不意打ち、魔力を使っての戦闘に想定以上の戦力との激突、桐藤ナギサを食せない可能性。先ほどまでは焦る要因に踊らされ、序盤からペースを崩された。間違いなくミカが戦況を握っていた。それを仕切り直した事で、女は己の優位性を取り戻し。
「どうしたのだ!軽口が聞こえぬではないか!」
「……うるっさい、なぁッ!」
蹴撃。当然、荒いその一撃は容易に躱される。
「知ってるッ……ってのぉッ!」
無論、ミカもそれは承知。躱され隙をつくるならば二の矢は備えているという物だ。蹴りに合わせてさらに銃撃。けたたましい咆哮はマガジンを撃ち切る覚悟。だがそれすらも大剣の刀身で弾かれ、斬り飛ばされる。周囲に炎が燃え広がり薄くなる酸素に混ざる煙ごと肩で息をしながら、スタミナが切れ出した自身の身体に喝を入れつつ、ミカの口元が苦々しげに歪む。
「(私を狙ってきてくれたらいくらでもやりようはあるのに……この女……!)」 - 4731だよ◆cbItSHG.3g24/11/05(火) 02:57:24
そう、先ほどまでの魔力に暴力的な面制圧から一点。白兵戦を中心にした戦い方に組み替えてきた女にミカは頭を悩ませる。ミカという存在を、それこそ小蝿でも払うように乱暴に攻撃してきた先ほどまでと違い、確実にミカの動きを、体力と気力を嫌らしく削る戦い方。それはなにも剣技だけではない。
「(徹底してナギちゃん狙ってるッ。……駄目、落ち着こう。回避するなら後方のナギちゃん掴んで思いっきり後ろに下がるなりしないと……)」
常にナギサの方へと向かおうとする。時にはミカを置いてまでそちらへの移動を優先する、そんな意図が透ける行動に出る。そうなればミカもそれを防ぎに回らなくてはいけなくなる。
それは戦闘での駆け引き。常であれば先生の指揮によるフォローがあり、また圧倒的なその天賦の才でゴリ押しできるミカからすればやり難く、そして経験が薄い部分でもある。
ミカは『後手』に回され続ける事で戦闘のペース、流れが掴めないでいた。
そんな中でも考える事をやめずにいるミカが思うのは回避、否。
この場からの撤退。瓦礫の向こう、その優れた聴覚で感じ取るナギサの浅い呼吸音。時間はもうあまりないことに足先から冷えた絶望が押し寄せてくるのをぐっと我慢してミカは秤に乗せる。このままナギサを連れて距離を取り再度仕切り直すか。それとも戦い続けて確実にここで『生徒に害を為す大人』を叩き潰して安全を確保するか。
「(でも……)」
銃撃を繰り返し、矢継ぎ早に残り少なくなり始めた予備のマガジンへと交換をしながらも、ミカの秤は不安と共に揺れる。親友の命が掛かっている。その事実がまた重く肩に伸し掛かる。そして不安だけではない。直感。嫌な予感をひしひしと感じていた。それは正しく戦闘における第六感。セイアが有する勘ともまた違う物。その第六感、感ずる気配が、嫌な予想が脳内で囁く。
「(コイツ、まだ隠し球がある気がする……下手な距離稼ぐぐらいならいっそ思い切って遠くまでか、それとも一気に撃ち切るぐらい必要かも)」
そう思案した、その一瞬の事だった。 - 4741だよ◆cbItSHG.3g24/11/05(火) 03:15:51
僅かにミカの身体が蹌踉めく。疲労の蓄積、それは限界を迎えつつある。桐藤ナギサが倒れてから既に30分近くが経過しつつある。瀕死に近づいていくナギサ同様、ミカもまた、限界が近くなっている。それ故に軸足としていた左足が僅かに緩み。
「ぁっ……痛ぅぅ……!」
燃え盛る炎の壁。暴食のセイバーの魔力と隕鉄の鞴が噴き出し、そこから延焼した備品から立ち昇る火に身体をぶつけてしまう。
その姿に、女は喉を鳴らした。
「けひひ……駄目であろう、聖園ミカ。動きの精彩に欠けるではないか。どれ、余が指導してやろう」
「……お生憎様。そういうの、私は間に合ってるから。それとも私が年相応のメイク、教えてあげよっか★」
「くっ……くはっ……強がりを言うなぁ、聖園ミカァッ」
にたりにたりと美しいその造形に似合わぬ気色悪い笑みを浮かべる女へと吐き捨てる。戦闘中のアクシデント。自ら炎に触れた事による動揺と痛み。瞬時に切り替えてもなお、ミカの集中の糸が細く引き延ばされる。
「(……いいや。退こう。これ以上やっても多分上手い事いかない。ナギちゃん連れて思い切って……)」
これ以上はコンディションが整わない。ミカは自身の秤を傾けた。そう判断を下し、この場を離脱しようとして。
「なに、遠慮するでない。余が手本を見せてやろう。戦場で人間を壊すというのは」
一瞬、目の前の戦場から意識が外れてしまった。それが間違いだった。
「こうするのだぞ」
その『敏捷』性、その素早さ。それをどんな風に喩えるべき。少なくとも刹那の隙を生んでしまったミカにその動きは見切れず。
「……く、か……ッ!」
疾走。後に轟音。暴食のセイバーは火の粉を散らしたかと思えば、ミカの意識は痛みと驚愕で溢れる。
一瞬で詰められた間合いをそのままに、ミカの顔面をセイバーは左手で掴むと押し倒すようにしてそのままミカの後頭部をバルコニーの床に叩き込んだ。 - 4751だよ◆cbItSHG.3g24/11/05(火) 03:24:31
「ごァ……痛ッ……ぎぃッ……!」
急激な加速で肺から空気が押し出される。後頭部に発する痛みで視界に星が散らばる。その全身に走る激痛がミカに教えるのは逆転されたという事実だった。
「くひ、くひひっ……」
嗤う、嗤う、嗤う。目の前の生意気な少女が黙りこくったその事実に。あれだけ自分を甚振ってきたというのに結局は敗北した哀れな姿に。
「げぇっははははははははは───ッッッ!!」
破顔一笑。堪らないと甘い声に怒声を混ぜた金切り声で狂ったように暴食のセイバーは嗤う。勝った。勝った。勝ったのだと。女は瓦礫の奥で徐々に衰弱しているだろう意識を失った桐藤ナギサにも届くようにと勝鬨をあげる。その姿はまさしく『獣』。人の姿をした化け物に違いなく。
「くひ、ひひひッ。ほれ、どうだ?分かったか?余は優しいからな。分からぬのであれば」
そうして『獣』は未だ意識を失わず、けれど言葉も発せずにいるミカの顔面を鷲掴みにすると。
「余がなぁんどでも、教えてやろう」
壊音。
「ぎぃッ……!」
また床に叩きつける。
「……が、ぁっ……!」
一度、二度、三度。
「……い、……ぁ……ッ!」 - 4761だよ◆cbItSHG.3g24/11/05(火) 03:36:37
その度に轟音が鳴る。その度に桜色の髪が赤く染まる。その度に大理石の破片が背中に突き刺さる。その度に聖園ミカの肉体に無視できない痛みが走る。小さな子が熊のぬいぐるみでも振り回すように。何度も、何度も。ミカの顔を掴んでは床へと叩きつけるを繰り返す。
「……」
何度繰り返しただろうか。いつしかミカの口から上がる悲鳴は聞こえなくなっていた。そうなるまでに恐らくはdice5d8=3 2 7 1 5 (18) 発。
最早、暴食のセイバーは数える事もミカの息が絶えてしまったかどうかも気にしないままただただ、振り下ろす作業を繰り返して。何も言わなくなったミカの顔を掴み。
「うむ!余は飽きたぞ!」
そう言って嗤う。静かに髪を染めながら伝う赤い雫、愛銃を掴んだまま生気なくだらりと下がった腕。幾度も繰り返された攻撃によってボロ切れのようになったティーパーティの制服。それは最早、辛うじて人の形を保っているだけの壊れた人形のよう。
「どれ、メインディッシュの前にはなんでも口直しをするのだとか。そういえばあの娘を食った後にそれをしていなかったな……うむ!よし!余は決めたぞ!」
そんなミカへと上機嫌に暴食のセイバーは唇を吊り上げながら話しかける。言葉の一つも返って来はしない。当たり前の話だ。だからこれは会話ではなく、宣言でしかない。
- 4771だよ◆cbItSHG.3g24/11/05(火) 03:43:39
「おお!そうであった!肉は叩けば柔らかくなるのだというぞ!うむ!この余が!手ずから叩いてやったのだぞ?きっと少しは貴様の肉も食えんほどではなくなっておるに違いない!」
誰もその凶行を止める者はいない。誰も聖園ミカは助ける者はいない。かつて限界を迎え、敗北を受け入れたミカを助けに来た先生は、今この場に来る事は出来ない。たとえ、他の生徒が間に入ったとしても、並大抵の生徒であればミカを助けるどころか、暴食のセイバーにとって食材が増えるに等しく過ぎない。
「血も抜けておるし丁度いい。桐藤ナギサの前に貴様を頂くとしよう、嗚呼、安心するが良い!余をしかと追い詰めた愚かで醜い頑張り屋さんなお前には褒美もやるぞ!よし、そうだな……うむ!決めたぞ!お前は一つずつ腑分けをしながら食ってやろう!どれ、褒美だからどこから喰って欲しいか余に申してみよ!」
最早セイバーの勝利は誰の目から見ても動かない。あれほど優勢であった聖園ミカは敗北した。もしも、体調が万全であれば。もしも、桐藤ナギサが支援できていれば。もしも、聖園ミカと同じ実力者がこの場にいれば。もしもがあればの話は尽きることはない。何故なら聖園ミカは敗北したのだから。そうして末期の言葉すら自分の欲望で捻じ曲げんとするセイバーは。
嬉々としてミカの言う言葉を待って。
「……か、じゃ……ね」
弾けては燃える音に混ざって聞こえた微かな声に、その美貌を冒涜するように醜く歪めた。
「ん?なんだ?余が命じてるのだはっきりと申すが良い」
轟音。手持ち無沙汰とでも言うのか。再度、喋れと命じながらミカをぐちゃぐちゃに砕け散った大理石の床へと叩き込んでから、暴食のセイバーはミカの顔を掴んで吊り上げる。
そうして早くしろと苛立ちを隠し切れない顔で耳をそば立てたセイバーは。
「……じゃんね」
確かにそれを見て聞いたのだ。
「───銃を取り上げないとか馬鹿じゃんね」
ニヤリと嗤う聖園ミカの顔と自らの腹部へと突き立てられた銃口から溢れ出す硝煙と炸裂する嘶きを。 - 4781だよ◆cbItSHG.3g24/11/05(火) 04:15:51
「……は、ぁ……はぁ……ん、ぁ……」
全身に走る痛みにミカは思わず膝をつきながら肩で息をし、無理矢理にでも呼吸を整える。戦いの決着は着いていないのだから。
「んっ……くぅ、ぅ……ぁ、つぅ……んっ、ぁ……」
唾を飲み込み、脂汗を無視して、ミカは立ち上がる。その姿は悲壮、正しくその一言に尽きる。だがミカは気にしない、気にならない。大事な幼馴染を、桐藤ナギサを守る。大好きな彼からの信用を、先生から託された言葉を守る。そう、聖園ミカは。
───“君が守ってあげて”
─── ……ありがとう、ミカ
誰かを守るための戦いにおいて。真に信頼を向けられた相手に応える為ならば。
「は、はは……あの……程度、で……わた、しが……負けるとか、そんなのさ……あり得ない、んっ、だから……ッ!」
後頭部から髪を伝って血が滴る。
だからどうした、どうせ治る。
丁寧に手入れして来た爪が剥げて割れた。
だからどうした、またネイルサロンに行くだけ。
額から溢れる血で視界が赤い。
だからどうした、顔を後で洗えば良い。
全身を蝕む切り刻まれた後と火傷の痛みが酷い。
だからどうした、ナギちゃんの方が辛いんだ。
何度も叩きつけられて全身が悲鳴を上げている。
───だから、それが、どうしたのだと言うのだ。
桐藤ナギサが待っている。桐藤ナギサを守りたい。
一度は自分が壊した関係。それが今やっとまた、強く結ばれたばかりなのだ。こんな所で終わるわけにも、終わらせるわけにもいかない。これから先もナギサとセイアの三人で青春をする。その為に、誰か一人欠けるなんて、家族のような親友を喪う事になるなんて。その絶望に比べれば。
「こんな痛み、ぜーんぜん、大した事ない……☆」 - 4791だよ◆cbItSHG.3g24/11/05(火) 04:17:11
強がりの一つ、言って見せる。既に呼吸は整えた。先ほど応えてくれた物言わぬ筈の愛銃は、唸りをあげて神秘の輝きを静かに湛える。全身の痛みは既に溢れんばかりの神秘と気力で無視される。
聖園ミカ、満身創痍にあってなお、今宵最高のコンディションへと至る。
対する女は腹部に開いた大穴を再生させながら現れる。肉が蠢き互いを貪り合うように、醜く修復していく姿。そうして口にするのは特大にして、あまりにも浅ましい恨み言。
「間女が……よくもあれだけ余が寛大な心を見せたというのに無碍にしおって……ッ!……いいだろう。もういい、もういい……!」
爛々と輝きながら何故か底なしに沈んでいくように黒く染まる瞳。それと同じくして漂う神秘とは異なる世界の呼吸を奪ってしまうような生々しい血肉の気配。その力の圧力でバルコニーで燃え盛っていた炎は消え、静かに降っていた雨が思い出したように床を濡らし始める。
「もう、やめだ。桐藤ナギサ。出来るなら行儀良く喰ろうてやりたかったが……余はもう面倒だ。分かるか?聖園ミカ。お前だ……お前だ、お前お前お前お前お前お前お前お前お前お前お前お前お前がァッ!余のォッ!皇帝の邪魔を、するからァッ!」
「知らないよ、ばーか」
「嗚呼あぁぁぁぁあああッッッ!!!……だからそうだ、ぜんぶ、ぜんぶだ。まとめて全て。貴様の所為だ。故に、臓腑の底で余と桐藤ナギサに詫びるがよい。だからそう」
尋常ならざる気配。ミカは確信を抱く。これこそが女の隠し球。ずっと手の内に残していた切り札であると。だからこそ。
「はッ!……そういう感じね」
ミカもまた、己が神秘を滾らせる。「Quis ut Deus」、彼女の愛銃もその銘の如く。神秘の受け皿となって主人の敵を撃滅する事に歓喜の讃美歌を歌い上げる。ぶつかり合う『神秘』と『魔力』に世界が悲鳴をあげるがそれすら今はミカにとって囁きでしかない。
ただ集中して。
「貴様諸共───丸呑みだ」
「いいよ───返り討ちにしてあげる」
己の敵を撃つ。それだけなのだ。 - 4801だよ◆cbItSHG.3g24/11/05(火) 04:30:58
「ヒトが抱える欲望を見せてやろう……」
口にするのは背徳の呪詛。
暴食のセイバーに開いた腹部の大穴。その修復が止まると共に世界に新たな魔術が構築される。それは異なる世界において魔術の秘奥たる技術の亜種、似て否なる大魔術と定義される奇跡。
それを冒涜的なまでに汚し尽くした『小権能』、その全貌。
「託された、任された。だから……」
口するのは敬虔なる祈り。
ミカは左の拳を硬く握りしめる。先生に託された。ナギサに任された。そこにあるのは純真無垢で清らかな祈りだけ。誰かを守る、そう強く自分自身に課す美しく直向きな祈り。それに神秘は応え輝きを増す。分厚い雲に覆われた夜空の下で、希望の光は正しい祈りに導かれて今、灯る。
「開宴だ。欲望は裡より溢るる。悦ぶがいい。これこそがお前達の生まれた意味。知り、学び、蓄え、実る。その果てを……さぁ、噛み締めるのだ。我が、招き融す黄金劇場(ガステール・ドムス・アウレア)の裡でなァァァァッ!」
宝具の真名解放。悪性情報によって変質したそれは豪奢な筈の劇場は良く見ればその調度品は全て肉塊で出来ている。
それこそが暴食のセイバーの宝具、『招き融す黄金劇場』。自身の臓器へと置換変質した劇場を作り上げ、その中に取り込む事で敵を溶かし吸収する悪食の宝具。醜悪な腑その物となってしまった黄金劇場は、空間を侵食しながらこの校舎ごとミカも、ナギサも飲み込もうと迫る。
「お前なんかに私は負けないッ……!」
だが、それを聖園ミカが許す筈もなし。清廉な輝きは今、宝具という極大の神秘に対して正しき怒りをぶつける。
「Ab ovo usque───」
「Kyrie───」
───極光、衝突。
果たして、勝者は。
「ad mala citaret───ォォォッ!」
「─── Eleison」 - 4811だよ◆cbItSHG.3g24/11/05(火) 04:37:25
- 4821だよ◆cbItSHG.3g24/11/05(火) 04:41:34
- 483二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 04:58:40
おつかれさまです
良い熱い死闘だった
個人的には別の戦場も見れるなら見たいかも?
牛カツ - 4841だよ◆cbItSHG.3g24/11/05(火) 05:02:52
コメント返すよ。いつもみんなありがとう。すごい感想も推理もアドバイスも応援も全部全部励みだよ、ありがとう
のーこめんと、だよ。
ただそうだね、全部わかるのだいぶ先になるし一応伝えておくね。気づいてもらえて嬉しかったよ
不安にさせて申し訳ない。創作界隈だとたまにあるからね。急な路線変更。
だから明言するね。
1は絶対に両作品のリスペクトも両作品のキャラクターも1が出来る限り最大限に大切に扱うの約束するよ。悪役やってる子も含めてね、悪役をやりきってその上でにはなるけどね。
それともう一つ。ハッピーエンドになるかどうかは安価の結果次第だ。絶対に今回みたいな突発的なイベントで犠牲者を出した事でその道が閉じてしまうなんて事はしない事も約束するね。
じゃないと何の意味の安価だよって話だからね。みんなの時間をもらってるからそこは安心してもらえたら、1は嬉しいな
でも不安にさせてごめんよ。
正直☆ボーナスなしならここで退場させてたよ
目論んでるよ。その為に出したからね。全力で悪役するよ。
あとそれから、覚えててくれてありがとう
1の書き方で不安にさせてしまっているからね。
申し訳ないばかりだ。
ただ、そんな駄目だめな1をフォローしてくれてありがとう。
うーん……の、ノーコメントにしようか。
よければ聞いてやってみてほしい。きっとぜつみょーにピースの足りない話が返ってくるよ
遅くまで付き合ってくれてありがとう
見てくれる人がいた、それが活力になってなんとか書けたよ。
それに激闘と言ってもらえて……嬉しいな。1なりに互いにベストコンディションじゃないけど、本気の生徒とサーヴァントのタイマンが書けて満足だよ
牛カツね。いいね、確かに揚げ物やってないね。
どこかで出したいところだ。
- 485二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 07:39:02
おつでした
ミカの想いも戦いも力強い、熱いバトルだった
こうなると他の戦闘も見てみたくなりますね
ついでに朝はスムージー、昼はたらこスパゲティが食べたいです - 486二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 10:11:01
お疲れ様です
悩むところではあるな
他の戦場も見たいところではあるけど
どこを見るかで悩むし
ヒフミたちの話にスキップするのもアリではある - 487二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 14:04:18
−−−−どうして君たちは、そう在られるのか
神世を囲いし方舟、其処は硝煙と青春が共存する異邦の楽園
禁忌の交わりは凄惨に願いの引金を空に引く
血塗れの結末を前にして、少女は大団円への剣を取る
Fate/blue archive
青天楽園都市 キヴォトス
−−−−行こう、マスター
お疲れ様です。ミカのかっこよさが溢れて良かった〜。他のも気になる。
あと上のは興が乗ってcm風に作ってみました。その場で即興で作った物故お目汚し失礼します - 4881だよ◆cbItSHG.3g24/11/05(火) 16:53:53
やぁ、1だよ。今日はぴったり7時上がりで下校さ、なんとか半からは軽く投下してそれから安価かな。
スキップするか、他の戦場(1つだよ、全部書いたら1の脳がヒートアップだ)のどれを見るかを選んでもらえたら嬉しい。結果についてはまぁ大体ヒフミ達は知ることが出来ると思ってもらえたら嬉しいな。
ありがとう。熱いバトル、そう言ってもらえたなら物書き冥利に尽きるよ。泥臭いけどクレバーな戦い方するけどとにかくかっこいいミカ、とにかく気持ちよく倒せる敵という感じで書いたつもりだからね。
スムージーはいいね。作中でもドリンクバー出来たからヒフミ達もよく愛飲するよ。たらこスパはまたお昼に出したいな。パスタはチョイスしやすいからいいね。
ありがとう。どの戦場も似たような感じだからね。どこを選んでもらっても大丈夫だよ。前に書いたメリット・デメリットと🎲結果を見て、好きなところを選んでもらったら嬉しいな。戦った生徒はちゃんと全員生還してるしね。
ありがとう。ミカは☆ボーナスを選んでもらった結果だからね。ナギサのその後も含めて良き形にしたかったんだ。安価は最大限、尊重する。良い選択だと思えば全力で。
たとえその選択が時にその場では誤りになったとしたら明確に失敗感をその場はしっかり出しつつ、でも、長い目で見れば良かったと思えるようにしたいね。
何を選んでも最後は遊んでよかった、そう思ってもらえるようにさ。
CM風もとても素敵だ。禁忌の交わりが特に良いね。マーリンやフランシスが言った話を覚えててくれて嬉しいよ。それにとてもわくわくする、ありがとう。
- 489二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 19:00:45
笛で読み返しててふと思った
補習授業部のセイバー
ゲーム開発部のキャスター
という法則になるのならばアーチャーはC&Cのアーチャーになるのか、はたまた特異現象捜査部のアーチャーになるのか… - 4901だよ◆cbItSHG.3g24/11/05(火) 19:32:32
やぁ。1だよ。困った話をしようか。さっき帰って来て軽くセイバー戦の後始末書いてたんだよ。
終わらないんだよ、困ったね。
7:30から軽い投下とはなんだろうね。正直サクッと書いて、ヒフミ達の話も書いておきたかったよ。また見通しが甘かったね。
とりあえず投下していくよ。
それが終わったら安価だよ、良かったら参加してほしいな。
あっちも読み返してくれたんだね、そんな報告が聞けて嬉しいよ。こっち忙しいというか1が遅筆過ぎて全然投稿できてないけど……頑張るよ。とりあえずストックは1つ出来たからね。
あと、アーチャーがどこのアーチャーかはトキ戦以降に名乗る感じにしようかな。
ちなみにライダーは便利屋のライダーだしバーサーカーは工務部のバーサーカーを名乗ってるよ。
アサシン?彼女は多分勝手にスケバンのアサシンとか名乗ってるよ。
- 4911だよ◆cbItSHG.3g24/11/05(火) 19:33:29
【9日目深夜・特殊イベント】
【Recommend BGM……〈Moment〉】
淑やかな雨に濡れた火は惜しむように別れを告げる。戦闘は終わりを迎えた。その意思と祈りをもって勝利を得たのは聖園ミカ。敗者は、ただ倒れ伏している。
「……馬鹿な。あり得ん。お前如きに。余が……余は……」
周囲に立ち込める焼け焦げた肉の匂い。ぐずりと腐り落ちていく全身の皮膚は泥のように大理石の床へと落ちては粒子となって消えていく。最早立つ事すら出来ないでいる暴食のセイバー。誰が見ても決着は着いていた。
「……結局さ。貴女、『誰』だったの?」
そんな姿を憐れむわけでもなく淡々とミカは問いただす。肉体が徐々に崩壊し、腐り落ちた肉は粒子となって消えていく。その不可思議な死相を前にしてもミカの中に油断も動揺もない。自ら手を下した。だがそれを罪と数える事はない。
聖園ミカは天性の実力者だ。キヴォトス内でも強い生徒は幾人もいるだろう。誰も彼もが元から生まれ持った才覚は大なり小なり持っているしそれを努力で養って来た。だが、ミカのセンスはその中でも飛び抜けていた。戦士としての才覚なのではない。純粋に生物としての強さ。
ゴリラが何故人類より強いかなど、見れば分かるように。ステージが違うのだ。それこそハイレベルなサーヴァントとも単独で十分に渡り合えるほど。
そう、聖園ミカは気づいていた。ある種それは野生の本能、第六感。
「その身体さ。『借り物』でしょ?」
目の前の敵がサーヴァント云々など関係なく、命を持っていないその事に気づいていた。聖園ミカはこれまで幾度も戦場を潜り抜けてきた。その中には目の前の女と似て非なる存在もいた。
第六感、直感とは本来超能力などではない。
阿慈谷ヒフミの契約継承が齎した恩恵で獲得したスキル『直感』や百合園セイアが嘗て有した未来視の残滓たる『勘』。それらとは人間本来が持つ直感はそもそもが異なる。
「余は……余は皇帝……余こそが至高……この世すべては……」
曰く、経験の集合知。
それこそが本来の意味での直感だ。
これまでの経験から近似値を弾き出してその後を反射的に計算する、それが勘であり直感。
その精度とはこれまで生きてきた中で重ねた経験と、それをどれだけ参照できるかどうかで変わる。そして戦いの最中、ミカは確かに直感したのだ。
この女は違う。この女は。 - 4921だよ◆cbItSHG.3g24/11/05(火) 19:36:39
「誰かの皮を被って、誰かがこれまで培った物を我が物が振るってる。中身がない……そんな気がするの」
絶望的に空っぽだと気づいていた。
ミカはお喋りが好きだ。アクセサリー集めが好きだ。化粧をするのが好きだ。美容にだって気を遣っている。何故なら飾るのも綺麗になるのも可愛くなるのも好きだから。そういうある種、十代らしい感性の持ち主だった。『美しい』事を好む少女だからだ。だからこその違和感だった。
顔の作りはいい。ドレスのセンスだって自分の好みとは異なるが確かに美しく、そして自分では選べないセンスだからこそそれを着こなす姿は羨ましいとさえ思わせる。容姿も抜群で、その体格も愛らしさを増すほどだ。
なのに絶望的に肌が死んでいた。呻いてしまうほど、美容に気を遣っていないのが初見で見て取れた。可笑しいのだ、あり得ないのだ。ミカであれば、自分ならばあんな立ち振る舞いも見てくれでいるのも我慢ならないと思えるほど。まるで誰かが大切にしていた服を奪ったから、保管の仕方や手入れの仕方も分からない。そんな風にさえ思わせたから。
だから、気づいたのだ。
この女の身体は、この女本人の物ではないと。
「余は……それをお前如きが……許さぬぞ……間女……よくも余の晩餐を、馳走を……」
「……ま、いっか。どうせ答えなんてこの様子じゃ返ってこないだろうし。それにその顔のそんな風な表情なんて、私もう見たくないや」
地に伏せた女が這うようにじりじりと迫り来る。足の分解も始まっている。ドレスの裾が解けるように宙に舞って、泡のように弾けて消える。そんな死に体へとミカは銃口を合わせる。
「余の、余の……桐藤、ナギサ……余の愛しい……余の、私の……ナギサ……様……食べようと思ったのに……食べて、あげようと……」
そう言って進む女の意図を理解する。女はミカを見ていない。這って進む先は瓦礫に閉ざされた向こう側。ナギサが横たわる其処へと手を伸ばそうとしているのを見て、ミカは溜息をこぼしてから。
「……お前のじゃないよ。貴女の顔も身体も、それにナギちゃんもね」
そう言って引き金を引いたのだった。 - 4931だよ◆cbItSHG.3g24/11/05(火) 19:45:31
「は、ぁ……はぁ……」
暴食のセイバーの頭蓋を吹き飛ばして、残心。その後、その身体が粒子となって完全に消滅したのを確認したミカは膝を地面に着いた。
「……っそ。きっ、ついなぁ……」
ゲヘナでの決戦からの連戦してのセイバーとの死闘。移動も加味すれば凡そ五時間近く、ミカは戦い続けた。相手はどちらもサーヴァント、片や限りなく源流にあった古き女神、片や悍ましき怪物と化した古代の皇帝。いずれも難敵、ましてや後者に至っては一対一での決闘となった。
疲労の色は濃い。全霊で燃やした闘志によって立ち続け酷使した肉体の限界は近い。血を流し過ぎた。燃え盛る戦場、薄い酸素の中で煙を吸い込み過ぎた。目の焦点すらぼやけている。
だが、それでも。
「……よし。休憩、おっわり……☆」
ミカは悲鳴を上げる全身に喝を入れて立ち上がる。震える膝を叩いて、羽が抜け落ちた翼で地面を押し返すようにして支えて、なんとか立ち上がり瓦礫へと向かってゆっくりと歩いていく。ふらつくその姿に、傍の愛銃がかちゃりと小さく金属音を鳴らして抗議するがミカには何も聞こえない。
「……救護騎士団と話さ、なきゃ。セイアちゃんに明日からの話も……見回り……先生に……」
支離滅裂に、それでもこれからの事を口に出してなんとか途切れそうになる思考を押し留めようとする。聖園ミカは嘗て役職を追われた。既にその立場はあくまでも次の人員が決まるまでの繋ぎでしかない。実権なぞありもしない。それでもミカはティーパーティの一員で、それでもまだパテル派の首長。務めを果たさんと考えを回す。なにより、今ここで意識を失うわけにも、立ち止まる事もできない。
「ナギちゃん……今、行くから、ね……」
肩で息をし、重たい膝を歯を食いしばってあげて、ミカは歩く。救護騎士団への要請は済んだ。とはいえあの戦いは外からも詳細までは分からなくても、危険な事態なのは分かりきった話。他のティーパーティ所属の生徒も避難誘導を済ませておいた今、戦いが終わったのを知らせ、少しでも早くナギサを引き渡す為にはミカがこの場から連れ出す方が早かった。
だから歩く。無心で、痛みも疲労も見て見ぬ振りをして。
ゆっくりとした足取りで。歩いては止まりそうになるのを引きずってでも前に出して、瓦礫を避けて、とうとう最後。バリケード代わりにした瓦礫まで辿り着いた。 - 4941だよ◆cbItSHG.3g24/11/05(火) 19:45:54
- 4951だよ◆cbItSHG.3g24/11/05(火) 19:59:42
「生徒の身で余を一度殺したのだ、さぞ満足したであろう?」
硬質な音がタイルを叩く。消えかけていた炎が命を吹き返す。ミカはそれに、背中に投げ捨てられた言葉に、消えたはずの敵に、反応しようとして。
「よぉっし!それでは死ぬが良いぞ!」
それでも身体はその殺気に応えられるほどの余力は残らず。
「(あー……ダメっぽいな……じゃあ仕方ない、か……)」
見えはしていない。だが間違いなくアレがいる。粘りついた気持ちの悪い、さっきまで相対していた物が背後にいるのが分かった。
「(でも、負けられない。少しでも……ちょっとでも……)」
振り返っても無駄だった。これからどう動こうが、人外染みた聴力が捉えた風切り音で自分のこれからが容易に想像出来た。それでも翼を犠牲にして、なんとか防げるかもしれないかと考える。この肉体をまだ酷使すれば時間を稼げる。もう形振り構っていられない。震える指で背中を向けたまま急いで救護騎士団に突入の指示だけ出して、ポケットに入れる気力すらなくそれを地面に転がす。
「(セイアちゃん……あと、よろしくね……せんせい……ごめんね……ナギちゃん……)」
処刑刀の一撃、その初太刀をなんとかする。その後は全身を投げ打って少しでも相手の動きを妨害し、邪魔してやろうと。
「(バイバイ……)」
この命を賭けてでもナギサの元へはいかせない、必ず差し違えてでもと誓って。振り向こうとして。
目の前には赤い、赤い、血の色をした刃が───。
「……あ?」 - 4961だよ◆cbItSHG.3g24/11/05(火) 20:21:58
炎が悲鳴を上げた。当然だ、たかが見当違いな怨嗟の怪火如きが、その男の魂を燃やす本物の焔を前にして舞台を開け渡さない筈もなし。
「……遅参、失礼。主人の命を受け、そして私自身の願いから、貴女の戦いに、その覚悟に」
ミカは見た。その背中を、その赤い外套を翻す戦士の威容を。青銅の兜、緋色の衣、手には黄金の槍。
【Recommend BGM……〈スパルタの戦士〉】
その出立ちこそ、嘗て少女が願った祈りその物。トリニティを、⬛︎⬛︎⬛︎⬛︎で⬛︎⬛︎⬛︎人を⬛︎⬛︎るように。その祈りに応えんとして呼ばれた英雄。
「横槍を入れさせて頂く」
槍兵と少女は一度別れを告げた土地で、再び槍を手に取った。
「……遅くなって申し訳ありません。ミカ様」
瓦礫が崩れる音がして、はっとミカが顔を上げる。其処には見慣れたシスター服でもトリニティの制服でもない、喪服に身を包んだ少女がいた。
「もう、大丈夫です。ナギサ様でしたらこちらで治療を済ませました。私達の戦いに巻き込んでしまい申し訳ありません。あとは私達が引き受けます───ランサー」
「ぁ……待っ……ぅ……」
そう言って治癒の結界を張った少女は、盾によって弾き飛ばされた敵を見据えながら、自身の従者に呼びかける。
「此処に」
ミカは意識を薄れさせていく中で、その言葉を、その姿を見た。
「遠慮は不要です。格の違いを私に見せて下さい」
硬く、けれど凄まじいまでに冷たい覚悟。張り詰めた怒り。そして灼熱の炎が如き信頼。そして本物の聖杯戦争のマスターとサーヴァントを - 4971じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/05(火) 20:26:24
- 4981じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/05(火) 20:46:13
というわけで45分になったから安価いくじゃんね☆下から1つ選んでね、じゃんね☆
選んでくださったお話を書くじゃんね☆
①アビドス廃校対策委員会vs聖杯のアーチャー
②美甘ネルvs聖杯のランサー&アサシン
③空崎ヒナ&シャーレの先生vs聖杯のライダー
④剣先ツルギvs聖杯のバーサーカー
⑤ヒフミ達の話までスキップ
安価先は>>506じゃんね☆
それじゃあよろしくお願いします……じゃんね☆
- 499二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 20:55:39
情報的には②が気になるかな。
”───やめてユウカちゃん!駄目!逃げて!
───モモイ!なにしてるんですか!?モモイ!!”
の状況は気になる。
あとは単純にホシノの戦闘見たさで①か
悩む - 500二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 21:10:46
それぞれのメリットデメリットが採用されるなら②かな
個人的には④が見たい - 501二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 21:15:25
1で
- 502二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 21:36:12
悩むけど②かな
- 503二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 21:37:59
加速
- 504二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 21:41:54
情報的にもだが単純にネルの奮闘が見たいので②
- 505二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 22:05:38
1かなー
- 506二次元好きの匿名さん24/11/05(火) 22:17:26
- 5071じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/05(火) 22:24:38
- 5081じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/05(火) 23:49:27
- 509二次元好きの匿名さん24/11/06(水) 00:48:11
乙じゃんね 安価だとどうしてもラグあるから仕方がないじゃんね
- 5101じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/06(水) 01:13:58
【9日目深夜・特殊イベント】
息を、吐く。吸って、吸って、吸おうとして。けれど恐怖に引き攣る喉は上手く空気を掴む事ができない。喉の奥から迫る鉄の味、痛みを訴える脇腹。それでも黒崎コユキは暗闇に包まれたミレニアムを走っていた。
ヒフミやモモイ達との話し合いが終わったあと、拠点からセミナーの部室があるミレニアムビルへと戻ってきたユウカは事務処理を残っているメンバーと済ませた後に、アポ取りを済ませておいた筈のトリニティ総合学園生徒会「ティーパーティ」とゲヘナ学園生徒会「万魔殿」への連絡を取っていた。後者は決してスムーズとは『言い難かった』がなんとか明日以降の面会を受け入れられた。
だが、後者に関しては別であった。『予測していた』通りティーパーティとの連絡ができない。何度連絡してもたらい回しにされる。勿論、モモトーク経由での連絡は行った。だが、それも遅かったからか返事はない。ティーパーティの三名に関しては信用できると踏んでいるが、小鳥遊ホシノの反応からほぼ確実に何者かが自分達の行動や連携を阻害している。それをユウカは察していた。
───問題は一体『誰』が『なんの為に』か。
ユウカから見て、阿慈谷ヒフミ、才羽モモイ、そして今日新たに仲間に加わった安守ミノリが結んだ同盟の目的はキヴォトスに住まう者として歓迎できる。
つまり、その邪魔をするのなら反対勢力である残る三つの陣営と中立を謳う監督役になる。
だが、トリニティ、アビドス、そしてミレニアム。それぞれの連絡に介入できる人材を派遣するとなればそれこそ生徒会クラスの権限でそれなり以上の人材や部隊の派遣が必要となる。
果たして自分達以外でそれをしている生徒会や自治区があるかと言われればはっきり言ってユウカ達には疑問がある。なにせ、『デメリット』しかないのだから。
だからこそ頭を悩ませて、事情を共有していてかつ信頼が置ける三名でのみ話し合いをしていた。
その中でだった。
───ミレニアムビルが爆破されたのは。 - 5111じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/06(水) 01:17:45
突如、大規模な停電がミレニアム全体を襲ったのと同時にミレニアムビルが爆破された。
幸い、倒壊するほどの大きな爆発とはならなかったがそれでもセミナー始め、多くの部活が滞在するビルが爆破されたのだ。深夜とはいえ、寮代わりに宿泊する学生だっている。
停電、その直後の爆破。間違いなくミレニアムへの、否。恐らくは同盟陣営かアーチャー陣営への攻撃だと判断したユウカとノアはモモイ達に連絡を取ろうとして。
───モモイ!なにしてるんですか!?モモイ!!
「……ぅぅ」
思い出して、漏れそうになる嗚咽を堪えながらコユキは夜の街を走る。走らなくてはいけない。何故なら。
───逃げなさい、コユキ。
───大丈夫ですよ、コユキちゃん。
そうしなくては死んでしまうのだ。ユウカが、ノアが。怖いけど大好きな自分の先輩達が。
───ここは私達に任せて貴女は行くの。
───本物のモモイちゃん達のところへ、ね?
自分を庇って殿を引き受けてくれた先輩達が、『偽物のモモイ』によって殺されてしまうのだ。
だからこそ、コユキは走る。使い物にならないスマートフォンなぞポケットから出す事はなく、自動運転化されたバスは全て横転し軒並み事故を引き起こしている道路をすり抜けて。
「待ってて、待ってて下さいッ!ユウカ先輩ッ、ノア先輩ッ……!」
そう、今現在、ミレニアムは。
全ての通信網が麻痺していた。 - 5121じゃんね☆◆cbItSHG.3g24/11/06(水) 01:23:18
- 513二次元好きの匿名さん24/11/06(水) 02:07:15
おつかれさまです
- 514二次元好きの匿名さん24/11/06(水) 08:34:18
お疲れ様です
これ、もしかしてプーサーがセイバーとして召喚された理由ってこのキヴォトス世界のせめてもの抑止力が働いたからじゃ……?
そして、3大高の内の2つの生徒会が襲撃されるとかヤベェな
(ゲヘナは襲撃はあったんだろうか)
今後、キヴォトスはどうなってしまうんだろうか?
さて、聖杯のランサー&アサシンはどんなサーヴァントの姿をしてるのだろうか?