愛しき日常｜あにまん掲示板

1二次元好きの匿名さん21/10/19(火) 00:28:34

｢ただいまー｣
誰も居ない部屋に声をかける。当然ながら帰ってくるのは静寂だけだ。
｢今日も冷えるな...夕飯は鍋にするか｣
こたつにあたりながらそう思案を巡らせていると...

｢邪魔するぞ｣
先日引退したばかりのナリタブライアンがやってきた。

｢ん、いらっしゃい｣
なぜ引退したブライアンが元トレーナーの部屋を訪れているのかというと

>>7

2二次元好きの匿名さん21/10/19(火) 00:29:44

─── ｢ブライアンが引退か...なんだかあっという間だったな...｣

｢そうだな｣

｢...寂しくなるな｣
引退となると、もうブライアンと会うことは無くなるだろう。おそらくこれが最後の会話になる。

｢？｣
｢まるで今生の別れかのように言うんだな｣

｢えっ？｣
｢だって、もうブライアンが俺に会う意味無くなるし、実際今生の別れじゃ...｣

｢...チッ。忘れたのか、あの有マ記念の前日に私はアンタに聞いたはずだぞ｣

『アンタがいて、私がいて、レースのことを共に考える。私にとってはこの日常が何よりも愛おしい』
『アンタにとって私は、日常の一部になれているか？』

｢でも、もうレースは...｣

｢...変わらないさ、レースがあっても無くても｣
｢明日からも私たちの日常を続けるとしよう。いいな？｣

｢夕飯食べてく？｣
｢今日は鍋作ろうと思ってるんだけど｣
これが俺とブライアンの日常。これまでもこれからも...変わることは無いだろう。

｢ああ、頂くとしよう｣
～完～