【オリウマ】サクラグローリアを語るスレ46【延長戦】

  • 1二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 20:58:35
  • 2二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 21:00:25

    【オリウマ】サクラグローリアを語るスレ とは

    夢の中で、トレセン学園中等部に通う尾花栗毛のウマ娘「サクラグローリア」になっていた元スレ主。
    トレーナーと二人三脚で、ライバルであるシンボリレクイエムやパストラルらと鎬を削り、無敗のトリプルティアラを達成する。
    ジャパンカップでは海外から来た凱旋門賞ウマ娘ら強敵を破って一着、有馬記念ではゴールした後に雨の中に倒れて……
    そこで元スレ主は目が覚めた。

  • 3二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 21:01:05

    最初のスレ(【愚痴?スレ】夢の中でウマ娘になってたのに)を読んだスレ住民が同じ世界の夢へ接続を試み、多数の成功者が現れている。
    夢への接続の挑戦は今も続いている。
    桜が再び咲く日を信じて。

  • 4二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 21:01:26

    このスレでは「夢で見てきたサクラグローリア世界の情報」を元に概念や考察が語られ、時にはSSやイラストも投稿される。
    他のオリウマスレとは異なり、夢で見た情報が何よりも優先される。
    ※夢への接続成功例、各キャラクターの詳細や戦績はwikiや過去スレをお読みください。

  • 5二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 21:01:55

    ※注意
    夢報告の際はコテハン(使い捨て可)をつけてください
    保守の際は一言妄想を語ってください

  • 6二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 21:02:20

    スレ27、28に騎手の紹介をしてくださった方のレスがあります。もし、スレ内で名前が挙がっていて、どなたか存じ上げない場合はそちらの方を参考にしていただくといいかもしれません


    講義一回目(レス94-115)

    https://bbs.animanch.com/board/862030/?res=94


    講義二回目(レス140-158)

    https://bbs.animanch.com/board/862030/?res=140


    講義三回目(レス24-34)

    https://bbs.animanch.com/board/870864/?res=24


    講義四回目(レス116-123)

    https://bbs.animanch.com/board/870864/?res=116


    講義最終回(レス168-175)

    https://bbs.animanch.com/board/870864/?res=168

  • 7二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 21:02:53

    有志が作ってくれた戦績


    トロイメライ戦績


    ベリザーナ戦績

  • 8二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 21:03:31

    神イラスト達


  • 9二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 21:04:10

    神イラスト達その2

  • 10二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 21:04:44

    これでよし…だよね

  • 11二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 21:17:25

    たて乙!

  • 12二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 21:17:45

    まさか延長までもつれ込むとはな…
    感謝しかない

  • 13二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 21:19:32

    たまにちらっと見て10スレくらいから見てなかったけど‥随分と長い夢だったみたいだね。

  • 14二次元好きの匿名さん22/10/24(月) 21:26:10

    >>13

    それから結構続いたね

    めっちゃいい夢だったからもし時間があったら見返してみて

    幸せになれる…かも?

  • 15夜更かしの民◆f6Xoa3AjCBh922/10/24(月) 23:59:33

    延長戦スレ立てありがとー
    振り返りSS『神聖讃歌』
    第二章、サクラグローリアシニア1年目に上がる少し前のあたりから、続けさせていただきます。

  • 16夜更かしの民◆f6Xoa3AjCBh922/10/25(火) 00:01:39

    『夢をみる。栄光の桜が再び咲く日を』

    静寂から一転、阿鼻叫喚となった雨の中山競馬場。

    ばたん!!!と左側に倒れ込んだウマソウルのサクラグローリアは暫くじっとしていたが、やがてのっそりと起き上がった。

    ウマソウルの世界において、四つ脚の草食動物である『馬』が倒れることは、死を意味する。
    キリンやヤギを思い浮かべるとわかるが、足が折れたりして立てなくなった草食動物は、野生においてはそのまま肉食獣の餌となる。運良く生き延びたとしても、残った三本足に負担がかかり、心不全や幹部の壊死等を起こす場合が多い。
    苦しんで生き延びるくらいなら……、大切に育てられた馬が倒れた場合は、ウマソウル世界においては安楽死させられるのだ。

    そんな場面を想像した観衆たちは、起き上がってとことこ馬運車まで歩くサクラグローリアを見て祈ったことだろう。どうか無事で。重大な怪我ではありませんように。

    検査の結果、股関節に脱臼があった跡があること、そして外れかかった骨がなぜか嵌まっていることがわかった。
    獣医たちの見立てでは、倒れた衝撃で緩んだ骨が元通りになったのでは? そんな奇跡があるのだろうか?

    走り終えた『馬』は次代に命を繋ぎ、より速い『馬』を産むために繁殖に回ることとなるが…

    「サクラグローリアはまだ走りたがっている。お母さんになるのはまだ早い」

    多くのファンの声に後押しされ、陣営はサクラグローリアの現役続行を決意。(45-188)
    137日もの療養に励んだサクラスターオー、一年ぶりにレースに復帰したサクラローレル、近年では一年近い長期療養ののち好走した三冠牝馬デアリングタクトといった前例もある。

    サクラグローリアはゆっくりと復帰を目指すことになった。
    一年後の中山競馬場、雪の季節に桜を満開にすることを夢みて。

  • 17夜更かしの民◆f6Xoa3AjCBh922/10/25(火) 00:08:38

    『代償は重く、それでもまた栄光を目指す』

    ウマ娘のサクラグローリアは病室で目を覚ました。(18-162)

    病室ではグローリアの担当トレーナーさんがずっと手を握っていたという。
それの時のことを、「いつもこ綺麗な格好してるのに無精髭が生えてるの。ギャップが凄いなーって場違いなこと考えてた」とグローリアは後に語る。
    現実逃避気味にそんなことを考えていたが、足は「もげると思った」というくらい痛かったようだ。

    怪我の程度について詳細は伏せるが、脱臼や剥離骨折等で、そこまで重いものではなかったようだ。退院すること自体は結構早かった。

    そこから大変だった。
    
グローリアはなぜか走れなかった。理由はよくわからない。左足に力が入らず、踏ん張りが効かない。

    足の怪我は治ったはずなのに思うように走れない。
    ここままじゃ自分が自分じゃ居られなくなる。そんな絶望的な気持ちになって、沢山泣いたという。
    ずっと走るために生きてきたから、走れなくなったら誰の期待にも応えられないという不安があったのだろう。

    誰にも見られない場所でリハビリをしたいというのは、グローリアの強い希望だった。トレーナーとトレセン学園はその願いを叶えた。
    サクラグローリアは休学し、とある場所でリハビリに励むことになった。

    サクラグローリアのプライバシーを守るため、そしてメンタルケアのため、一般のファンに対して療養場所や怪我の程度、復帰時期は秘匿された。
    少しでも情報が漏れると、そこにファンが期待してしまうだろう、期待されたらぐっちゃんは無理をして頑張ってしまう。
    JCの疲労が残る中でも有馬記念を走ったのも多くのファンによる投票があったからだった。

    ティアラ路線での功績を讃えられ、多くのファンの期待通りにサクラグローリアは年度代表ウマ娘の一人に選ばれた。
    年度代表ウマ娘は新たな勝負服を作ることができる。ぐっちゃんが復帰する時にはどんな勝負服になるだろうか?
    グローリアのファンたちは妄想に励みながらも桜が再び咲くことを黙って待った。今はじっと耐える時期だ。ぐっちゃんがどこかで頑張っているのだから。

  • 18夜更かしの民◆f6Xoa3AjCBh922/10/25(火) 00:16:38

    >>17

    そして情報が秘匿されたのは一般トレセン生に対しても同じ。サクラグローリアの情報は完全に非公開とされた。

    リハビリに集中するためにウマスタの更新もなく、LANE等のメッセージアプリの既読もつかないという徹底ぶりだった。サクラグローリアの覚悟の決まり具合がよくわかる。


    それでも、寂しいことには違いない。

    一時的に一人部屋になってしまったシンボリレクイエムもまた、孤独に耐えることとなった。


    やっとの思いで入手したぱかプチのサクラグローリアに話しかけてももちろん返事はない。

    (制服ver. 勝負服verはみんなに取られてしまったのか品切れになっていた)(33-30)


    生徒会長のルドルフさんであればグローリアの居場所を知っているだろうか?

    だとしてもそれを訊きにいくのはグローリアの覚悟を裏切ることになるだろう。


    静かになってしまった部屋で、レクイエムは誓う。

    グローリアが復帰するまでもう誰にも負けない。理想を叶えようとし続けたグローリアの姿が、それが倒れたところが目に浮かぶ。

    次にグローリアと走る時には、ティアラグローリア世代の女王として迎え撃つ。そして、グローリアに勝つんだ。


    シンボリレクイエムにとっても長い試練の日々が始まった。

  • 19夜更かしの民◆f6Xoa3AjCBh922/10/25(火) 00:29:18

    >>18

    年が明け、サクラグローリアが不在のまま、ティアラグローリア世代はシニア1年目となった。


    ダート路線ではトロイメライが川崎記念を、続けてフェブラリーステークスを圧勝。

    絶対王政とでもいえばいいのだろうか。レースに絶対はないのはわかっているが、着順の予想は2着以下のことばかり話題になる。

    レース場に足を運ぶファンも、一緒に走ったウマ娘たちも、トロイメライが弾丸のように逃げていくのに魅了された。言葉も出ないほどに。



    マイルスプリント路線に向かったパストラルは、高松宮記念に出走して大きく出遅れたものの一着入線、しかし斜行により降着。シニアになってもレース中に気が散ってしまう癖は治っていなかった。


    パストラルは飄々としていて精神的には大人っぽいところがあるが、実はこの時点で本格化していなかった。

    本格化しないまま、シニアに混じってのクラシック期の構想は目を見張るものがある。もちろん年度代表スプリント路線ウマ娘をとり、新たな勝負服が作られることとなった。


    なんという高い素質。サクラグローリアがいなければ桜花賞はこの子だっただろうし…それどころか、この世代の芝路線のウマ娘といえば?で1番最初に名前が上がったことだろう。

    ……そんなふうに言われるたびに、パストラルの担当トレーナー『ボス』は(いつもクールだからわかりにくいが)苦い顔をしていたらしい。


    自分がパストラルをしっかり導くことができていたら…本格化が来る時期を見極めていたら…

    グローリアに勝てた可能性は十分にあったし、一年世代が違えばきっとパストラルが世代の顔として扱われていただろう。事実、阪神JFも桜花賞もわずかな差での二着だった。


    高松宮では降着により星の世代の先輩に勝利を譲ってしまったが、次こそ。

    パストラルの次走はヴィクトリアマイルを目指すこととなった。


    (続く)

  • 20二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 10:08:53

    この頃の同期みんな辛かったろうな…特にくーちゃんはあんなことになっちゃうし…

  • 21◆f6Xoa3AjCBh922/10/25(火) 10:49:37

    『死神は勝利の女神の唇を奪い去る』

    桜が満開になるころ、大阪杯では先行策を使ったシンボリレクイエムが圧勝。
    アネモネステークス以来の勝利、そして念願のG1初勝利だ。

    昨年よりも引き締まった体。鍛えられた足から繰り出される走りにも鋭さを増した。
    何よりも変わったのはそのオーラだ。
    サクラグローリアとも、凱旋門賞リヴァイアサン・メルビレイとも違う、あのシンボリルドルフと走っているような…腹の底が冷えるような、近づき難い走り。ローズステークスで6着に沈んだ半年前とは別人のようだった。

    印象的だったのは、ウイニングライブで彼女がニコリともしなかったこと。
    いや、表面上は笑顔の形を作っている。伸びる歌声、キレのあるダンス、お手本のようなパフォーマンスは健在。
    しかし感情がこもっていない。心ここにあらずという様子で、その目には何も写していなかった。

    取り巻きのウマ娘たちはレクイエムを心配していた。その中の一人(といっても、シンボリレクイエム自身は仲のいい後輩として接している) カランドローネが抹茶スイーツを持っていっても反応は芳しくない。
    そういえば、レクイエムの創作和菓子が載るウマスタの更新はしばらく途絶えていた。



    勝った。もっと勝ち続けなければ。
    勝った。…それになんの意味がある? グローリアがいないのに?

    死神が命を刈り取るような恐ろしさから、いつしか彼女の走りは『絶望の黒』と呼ばれるようになった。

    (続く)

  • 22二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 20:29:08

    ふと思った、絶望の黒って『周囲に絶望を撒き散らす黒』だと思ってたけど『絶望してしまった黒』でもあるのかな…

  • 23二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 20:30:33

    完結したんだ…おめでとう

  • 24二次元好きの匿名さん22/10/25(火) 22:48:08

    >>22

    その解釈大好き……!

  • 25◆f6Xoa3AjCBh922/10/26(水) 01:36:12

    >>22

    いい解釈…!

    絶望が1番深かったのはくーちゃんだったんだろうなって思うよ


    ごめんね今日は更新なしです

    このあとの話が好きなんだよね

    ウマソウルではレースが被っただけなのかもしれないけどウマ娘になったときに熱い展開になるのが良い


    このくらいの時期の、全然勝てなかった時期のネット先輩はどこに出走していたんだろう?って書いてて思った


    おやすみなさい、良い夢を

  • 26二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 08:41:32

    センシティブな夢を見ましたがタオルではないので秘匿します許してください

  • 27二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 08:43:59

    >>26

    すっかりセンシティブ扱いのタオルで笑う、それはそれとして話せる範囲で話して

  • 28二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 09:15:36

    >>26

    いつの時期で登場人物は誰だったの?

  • 29二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 18:39:04

    すごいな
    夢に繋がる人今もいるんだ

  • 30二次元好きの匿名さん22/10/26(水) 23:34:11

    夢に繋がりたい…おやすみ

  • 31◆f6Xoa3AjCBh922/10/27(木) 03:30:53

    『闇は星の輝きをかき消すように広がる』

    トロイメライ、パストラル、そしてシンボリレクイエム。
    トゥインクルシリーズの主役といえば彼女たちの名前が真っ先に上がる。

    それに焦りを感じていたのは星の世代の先輩方である。

    始めは強い後輩たちが育ってきたことを喜んでいた彼女らも、世代交代の波を感じたのだろう。
    前にも増してトレーニングに熱が入っていた。オーバーワークといってもよかった。
    しかし、そこまでしてもティアラ・グローリア世代に勝つことは難しかった。

    闇は、静かに広がっていく。

    星の世代久々の勝ちといえば高松宮記念だが、それも1着で入線したパストラルが斜行により降着したからで、いわばおこぼれの勝利だという声もあがった。
    星の世代のスプリンターといえば、栃栗毛の子と白毛の子が有力だ。高松宮で勝った彼女は悔しかったことだろう。しかし、1番悔しいのはパストラルだろうから、と先輩の意地で耐えた。パストラルが次に出走するヴィクトリアマイル、そして安田記念で雪辱を果たそうと誓った。
     
    絶望の黒い闇は、トレセン学園全体にじわりと広がっていく。


    そんな中でもプラネットセブンは表面上は落ち着いているように見えた。以前と変わらず、慕ってくる後輩がいれば併走にもダンスレッスンにも付き合った。

    お手本として、立ち位置ゼロ番のセンターで踊るネットは完璧だ。ネットはセンターが似合う。観客の目を一身に集めるポジションが似合うのだ。
    しかしそれが本番で披露されることはなかった。
    シニア一年目春の時点でG1を4つ獲り、現役世代最強候補となっていたプラネットセブンがそれ以降勝ち星から遠のいているとは、一年前には予測できなかっただろう。


    本来は、闇の中でこそ星の輝きは目立つはずなのに。

  • 32◆f6Xoa3AjCBh922/10/27(木) 03:32:18

    >>31

    星の世代の二枚看板。ベリザーナはというと


    「我は史上最強ステイヤー〜♪どんな距離でも走り切る〜♪ 」

     

    相変わらずだった。なにやら機嫌良く歌っている。


    「…っわぁ!」…と思ったら、コケた。


    「リザ、足元に気をつけて」苦笑しながら手を貸すネット。

    「疲れているのではないですか?昨日も制服のまま寝ていたでしょう?」

    「すまぬ。深淵より手招く夢魔の誘いには抗い難く…」


    昨夜、ネットがトレーニングから自室へ戻ると、同室のベリザーナは床に落ちていた。危うく踏むところだった。突っついても揺さぶっても起きないので、ベッドへ運んであげたのだ。


    「頑張りすぎて、万一天皇賞春に出られなくなっては、元も子もないでしょう?」


    ところで、あまり知られてはいないが、プラネットセブンの趣味は占星術だ。

    ベリザーナが早寝なことをいいことに、近頃は深夜にこっそり星読みに励んでいた。(昼間はやらないのかって?揶揄われるかもしれないし……それとリザの反応が気になるので、普段は内緒にしているそうだ)


    最近の星回はあまり良くない。特に、天皇賞があるあたりの時期には凶兆が重なっている。

    惑星王の名前の通りに、星を動かすことができたらよかったのに……とは考えない。

    人事を尽くして天命を待つ、という言葉がある。

    星だけをみて現実を疎かにする、なんてことはしない。

    ただただ、走りを磨くだけ。


    それでも…生き急ぐようにトレーニングに励むリザのことは、心配だった。

    命を縮めたとしても勝ちたいという気持ちはよくわかる。だから止められなかった。


    (続く)

  • 33二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 07:54:02

    >>27

    >>28

    登場人物はGGで場所は海岸とだけ…

  • 34二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 09:46:51

    ベリザーナちゃんの歌ってなんでこう脳内再生余裕なんだろ

  • 35二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 12:34:13

    GGと海…?誰と…?
    しーちゃんなら露出高めな服にも慣れてそうだがGGは意外だな

  • 36二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 20:11:00

    氷帝GGが海岸に行くシチュエーションが思いつかない

    >>34

    わかる

  • 37二次元好きの匿名さん22/10/27(木) 23:17:20

    >>34

    わかりみしかない

  • 38二次元好きの匿名さん22/10/28(金) 08:46:30

    >>33

    しーちゃんに誘われたのかな…GGちゃんどんな水着なのか気になる


    >>34

    テンション高いとくるくる回りながら歌いそうだよね

  • 39◆f6Xoa3AjCBh922/10/28(金) 10:07:28

    ベリザーナがでてくるとコメディになる
    ネット先輩がでてくるとシリアスになる

    リザは絶望の黒(シュヴァルツ デア フェアツヴァイフルング)
    って二つ名をかっけぇと思ってると思う

  • 40二次元好きの匿名さん22/10/28(金) 10:17:30

    >>39

    間違いなくカッケーって思ってるしその二つ名持ってるくーちゃんにぐぬぬって視線送ってると思われる

  • 41二次元好きの匿名さん22/10/28(金) 20:15:06

    >>40

    「我もそのような二つ名が欲しいぞ…」

  • 42◆f6Xoa3AjCBh922/10/28(金) 21:03:15

    『Requiem für den Sommer』

    絶望の黒(シュヴァルツ デア フェアツヴァイフルング)
    ……というシンボリレクイエムの二つ名が知れ渡るようになったある日。

    「かっこいい!我もカッコいい二つ名がほしい!!」

    ベリザーナはきっとそう言うだろうと思ったので筆者はベリザーナの二つ名を考えようと試みた。ちなみに絶望の黒をドイツ語読みしてるのはリザだけだと思う。

    小惑星ベリザーナの名前の由来を調べると、火や工芸品を扱うケルトの女神、ベリサマとでてきた。
    赤い勝負服を着て、金細工師(Orfevre)の意味をもつウマ娘の血を引く彼女のことをピッタリと表している。
    もうそのままベリザーナと名乗るのが1番かっこいいのではないか、という結論に至った。ごめん……。

    名前が全てわかって夢に出てくるウマ娘は珍しい。サクラグローリアもシンボリレクイエムもスレ住民の頭の中からでてきたし、パストラルも、パッちゃんとかラルとかいうニックネームからスレ住民がつけたもので。
    ベリザーナはそのままの名前で夢に出てきた。その単語の意味を知らない接続者のもとに。
    ベリザーナの自己主張の強さはこう言うところにも現れているのかもしれない。

    ベリザーナといえばその厨二病的な言動が特徴的だ。
    このキャラクターは、彼女自身がかっこいいと思ってやっていることなのだろう。同時に、目立つキャラ付けは作戦なのではないかとも思う。彼女はレースになると存外冷静で、非常に頭が良かったと観測されている。

  • 43◆f6Xoa3AjCBh922/10/28(金) 21:04:16

    >>42

    二つ年下の妹、レッドベレヌスとは似ているけれど違うタイプだなと感じる。ベレヌスも姉の影響を受けたのか、広い意味では厨二病的な趣味だ。ベリザーナがファンタジック路線とすると、ベレヌスはパンクロック路線。エアシャカールとも仲がよかったとすると、彼女も頭がいいのだろう。


    ファッションは内面を表す大きな手がかりだと思う。ところが、ベレヌスは素直ないい子なのである。パンクファッションを着ているからといって反抗的な感じではない。(同世代にいるライバルの方がよっぽどイケナイ子な雰囲気がある)

    ならばベレヌスも、世間的にはメジャーな趣味ではないが、かっこいいと思う服を自分で選んで着ているということだろう。

    そして姉のベリザーナとは仲が良いんだろうなと想像する。「クラシック路線ではネット先輩みたいになれたら良いな」と語るときにベリザーナの名前は出さなかったけれど。



    ベリザーナに話を戻そう。前めのレースが得意ということで、彼女がペースを決めることもあっただろう。自信満々かつ変わった言動で、ベリザーナはとにかく目立つ。その場の空気をあっという間に握ってしまう。その陰で走りにおいては冷静にペースを作る。緻密な計算と膨大な練習量に裏打ちされた自信があるのだ。短い距離ならともかく、長い距離で彼女のペースに乗せられると最後まで持たない。

    同じくらい意志が強いか、強烈にマイペースなウマ娘でないと、走り切るのは難しいだろうと思う。


    天皇賞・春 において、史上最強のステイヤー『ベリザーナ』の対抗バとなるのは……

    やや天然なお嬢様であり、去ってしまった友人を思うあまりに勝利への執着をこれまでになく強くした、『絶望の黒』シンボリレクイエムただ一人だった。

  • 44◆f6Xoa3AjCBh922/10/28(金) 21:06:50

    >>43

    レクイエムが京都のレース場に登場すると、あたりは闇に包まれたかのようだった。日蝕でも起きているのではないかと思うほどに。息苦しいほどのプレッシャー。


    輝く夏にはまだ遠いが、ベリザーナは死神の歌を止められるのか。注目が集まった。




    「くっ……」

    すごいプレッシャーに負けそうになる。ハナをとったのはレクイエムだ。ベリザーナは追走する。

    有馬記念のときとは全然違う。あの時のサクラグローリアのプレッシャーはものすごかったが、レクイエムはこんなにも、こんなにも怖い走りをしていたか?

    トゥインクルシリーズは、もっとキラキラして、わくわくするものじゃなかったか?

    もう足が動かなくなりそうだ。

    斜め前を走るレクイエムは、冷たく、感情など全て置いてきたかのように、鋭利な刃物のように、走る。



    絶望の黒い闇に囚われし死神よ。深い深い闇は、汝を飲み込まんとしておる。

    汝が走る先に、汝が求める”Gloria”は在るのか?

    ちっぽけな星屑であっても、闇を祓ってみせよう。

    我は星の世代が一人。

    星は、それを目指すものがいる限り、天の頂で輝くのだ。

    我は星を繋ぐ。未来へ。



    いよいよ最後、必死に追い上げるベリザーナ。観客席からは歓声が上がる。もはやたった二人だけの勝負になっていた。 


    いや、独りぼっちで走る死神を、夏の女神は必死で追いかけていま。

    あなたは独りではないんだよ。それは観客席で、トレーナー控室で、あるいはもっと遠くで、くーちゃんを見ている者たちが思っていたことだ。


    しかし、孤独な死神は振り返ることはなく……気づくことはない。ただ独りで歌い続ける。誰かに捧げる鎮魂歌を。

  • 45◆f6Xoa3AjCBh922/10/28(金) 21:11:40

    >>44

    1着で走り抜けたシンボリレクイエムは、勝ったのにどこか痛々しく、傷ついているように見えた。

    最後の直線で爆発的な輝きを見せたものの、ベリザーナは2着。

    3着とは7バ身も離れていた。



    大きく輝いた星は、夏には届かずに燃え落ちた。

    このあと故障が見つかってベリザーナは引退となる。

    年末頃からの無理が祟ったようだ。

    それでも彼女らしく最後まで走れたのだから後悔はないだろう。

    彼女に心残りがあったとすれば、ケルト神話におけるベリサマの夫でありギリシャ神話のアポロンと同一視される、赤い太陽のような輝きをもった妹『レッドベレヌス』との対決ができなかったことだろうか。


    星の世代が少しずつ欠けていくのを、惑星王プラネットセブンは見守るしかない。



    光が見えなくなるほどに、絶望の黒い闇は深い。そこに最も深く囚われているのは、シンボリレクイエム自身だった。

  • 46◆f6Xoa3AjCBh922/10/28(金) 21:27:07

    >>45

    季節は少し移り変わり…

    パストラルはヴィクトリアマイルを圧勝。

    安田記念では一転、調子を崩してしまう。


    優勝したのは星の世代の一人。

    彼女は勝利を喜んだだろうか、それとも……万全でない状態でレースに出たパストラルを見て、複雑な思いを抱いただろうか?


    パストラルのトレーナー、通称ボスは、勝っても負けても同僚の女子トレーナーを飲みに誘ったであろう。勝ったときにはその強さ、美しさ、担当できた誇らしさを語っただろうし、負けたときにはこんなふうに嘆いただほう。

    「パストラルが本格化を迎えていたら、安田記念はきっと勝っていたのに」


    ぐずぐずとオレンジカルピス片手に嘆いていたボスは

    次の日の記者会見で、涼しい顔で言い放つ。

    パストラルの次走は中距離・宝塚記念と。


    パストラルがグランプリレースに出走!!これは大ニュースだ。もちろん人気は申し分ない。しかし彼女はマイルスプリント路線専門であり、こんなに長い距離を走ったことはないのだ。

    パストラルが走るなら絶対応援する!というファンは大勢いたが、宝塚記念には春から負けなしのシンボリレクイエムも出走する。

    あの絶望の黒と走ってから引退したウマ娘は何人もいる。星の世代のベリザーナも天皇賞のあとに故障してしまった。


    レクイエムに対抗できるであろう目ぼしい出走者が今はいないのだ。レクイエムの春シニア3冠はほぼ確定だろうというところにこの報せだ。

    ここでラル様がマイル路線で見せたような走りをしたら或いは…?

  • 47◆f6Xoa3AjCBh922/10/28(金) 21:29:27

    >>46


    そして、ティアラ・グローリア世代の仲の良さを知っているファンにとっては、最近のくーちゃんの走りは見ていて危なっかしかった。

    有馬散花の記憶もまだ新しい。ぐっちゃんはどうしているんだろう?リハビリをしているようだが、情報は完全に非公開となっている。


    ファンたちは願っていた。

    どんな結果になっても、みんな安全に走ってきますように。

    どうかラル様がくーちゃんの闇を吹き飛ばしてくれますように。


    (続く)





    クレキン先生ごめんね。宝塚記念に出走するのに名前を出さなかったのはわざとです。

  • 48二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 08:16:41

    接続失敗

  • 49二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 08:26:20

    ラル様…くーちゃんを助けて…

  • 50二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 12:01:16

    ベレヌスがベリザーナの名前を出さなかったのは
    憧れではなくて超えるべきライバルだと思っているからかもしれない…なんて妄想を投げてみる

  • 51二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 22:05:17

    この時期のくーちゃんのトレーナーはどうしてたんだろうな…

  • 52◆f6Xoa3AjCBh922/10/29(土) 22:12:44

    ラル様の宝塚は誰かが書いてたボスに決意表明するSSの解釈が好きなんだよね

    >>50

    その解釈すき

  • 53◆f6Xoa3AjCBh922/10/30(日) 04:23:12

    >>51

    それなー、どうしてたんだろう。

    くーちゃんに対してはお菓子についてお互いに教え合う、ムキムキでっかいってことと

    ルーティンはつくらない、みたいにきちんと指導することはわかってるけど、この時期は…?


    くーちゃん、案外オーバーワーク等はしてなくて、普段のトレーニングをものすごく密度濃く丁寧にやってたんじゃないだろうか?オーバーワークならトレーナーも止めたりできるけど、メンタルが不安なこと以外はトレーナーからみて指摘することがなかったとか…


    でもトレーナーに隠れて空気椅子したりランニングに出かけたのを散歩と言い張ったりするくーちゃんもイメージできる…

  • 54二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 09:25:27

    >>52

    宝塚記念のやつwikiにあるかな?

    たしかふたつ投稿されてたよね?

    めっちゃ読み返したいけどどこにあったか忘れて…わかる?

  • 55二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 09:36:57
  • 56二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 11:36:35

    >>55

    これだよこれ…これぞラル様って感じがすっごいする

    この…なんだろね

    伊達男っぽい美学とかいい意味でのクサさとか、友達思いな一面とかの表現とか語り口とかすっごい好き

    ボスがラル様いじっててちゃんとボスしてるのもいい…

    色んな人が描いたラル様がいるけど自分はこのラル様が一番ラル様してると思うし大好き

    あ、もち他の人が書いてるラル様もめっちゃ好きだけどね!

  • 57◆f6Xoa3AjCBh922/10/30(日) 12:00:38

    >>55

    そうそうこれ、好き!


    >>56

    わかる…これ読んでめっちゃラル様推せる…!ってなったのよ。


    シニア1の天皇賞から宝塚は好きで自分でも書いたんだけど(星夜の回顧録/栄光の代償-ジェット-/栄光の代償-春が来ないこの世界で-/舞台裏-蛹の決心-/舞台裏-羽化- /戴冠-銀の風- このあたり)


    一応完結した今から振り返って、ラル様とくーちゃんとぐっちゃんはどうなったのか、、新事実はないか、時期的に他の子との絡みはどうか?読み返したりしてたら筆が進まないですのでみんな 55読んで待ってておくれ

  • 58謎薬22/10/30(日) 21:00:14

    他の人のラル様読んで改めて思う、自分のラル様だいぶ迷走してるよなぁ…

  • 59◆f6Xoa3AjCBh922/10/31(月) 08:03:04

    『幕間』

    クラシック三冠路線では、レッドベレヌスが皐月賞、ダービーで勝利。ベレヌスの名前の由来はケルトの女神ベリサマの夫であり、光、炎、治癒を司る神。アポロとも同一視される、「輝くもの」の意味。
    姉のベリザーナと合わせて姉妹で三冠となった。


    ダート路線では、トロイメライがかしわ記念、続く帝王賞を圧勝。
    もはや国内ではダート路線に敵はいない、キングオブダートの絶対王政だった。


    トロイメライのトレーナーの元には小さな赤ちゃんがにこにこ笑うビデオメッセージが届いていた。

    「息子は君のライブ映像がお気に入りみたいだ
    君は息子の推しなんだよ」

    天使の様なファンの笑顔に、幸せで溶けてしまいそうでした、とトロイメライはのちに語る。


    トロイメライはヲタクである。あのアグネスデジタル様とも話が合い、一緒にライブに参戦するほとだ。
    自信家というわけではないけれど、ヲタクだからこそ、自分を推してくれるファンや後輩がいるのもわかっている。

    トロイメライはもっとダート路線が盛り上がるといいなと思っていた。埋もれるには惜しい、魅力的なウマ娘が沢山いるのに、正直にいうと芝のレースよりは注目度が低いんじゃないか?そのためには……

    それだけじゃない。これは聖地巡礼なのだ。
    ダートの未来と、推しへの愛のために、トロイメライは次走の希望を伝えた。
    トレーナーは驚いたが、いい考えだ、と快諾した。

  • 60◆f6Xoa3AjCBh922/10/31(月) 17:33:08

    誤字からナダルがトロイメライのトレーナーに就任したの思い出して草。夢っぽい。

  • 61二次元好きの匿名さん22/10/31(月) 18:26:22

    >>60

    一時10まで埋める画像の中にナダルの画像もあったよね

  • 62二次元好きの匿名さん22/10/31(月) 22:20:34

    >>60

    ナダルのインパクトすごかったな

    それはそうとしてコロチキのナダルじゃなくて心の底からよかった…

  • 63◆f6Xoa3AjCBh922/11/01(火) 08:25:06

    『絶望の黒い闇を銀の風が切り裂いて』

    控室には、白いドレスのウマ娘。
    後ろは長く前は短い、フィッシュテールになった裾は朱色。
    新しい勝負服のパストラルだ。


    「ボス。誰かのために走るって、どう思う?」

    オレはそんなのは綺麗事だと思っていた。
    走るってことはもっと自由なんだ。なににも縛られずに自分の心のままに走ること、それは時に孤独なことだ。

    最初から「誰かの理想のウマ娘になりたい」なんて思いを掲げて走るグローリア嬢のことは、理想主義の、世間知らずな、微笑ましい目標だと思っていた。いくら強くて速くておまけに美少女でも、どうせもっと高い壁に阻まれる。

    パストラルは器用な少女だった。バンドでも、絵でも、走りでも、上手にできることは沢山あり……どの分野でも上には上がいた。
    だからそんな純粋な女の子は現実を知って潰れるだろうし、擦れてきたら慰めてやろうと思っていたんだ。

    でもな、グローリア嬢は本物だった。天下の中央トレセンにあって、周りの奴らとは2段も3段も覚悟の決まり方が違ってた。狂ってたんじゃないかってくらい。
    短距離の最強サクラバクシンオーと併走トレーニングをした時も、どの模擬レースでも、もちろん本番も、手を抜かない。いつだって目に焼き付いて離れない、鮮烈な走りだった。
    ナメてたのはオレの方だ。悪かったよ。

    そんな強い光が、今はどこで何をしているんだか。
    いや、リハビリ中だとは存じてるがな、全く情報がないんだ。最初の病院を退院して、そのあとは。
    トレーナー陣にも知らされていないんだろ?


    グローリア嬢がなっちまった理想ってのはあまりにも美しく、鮮烈で、儚くて、残酷だった。
    シンボリの、いや、敢えて呼ぼう。シンボリレクイエムを黒い死神に変えちまった(18-41)

    『絶望の黒』

  • 64◆f6Xoa3AjCBh922/11/01(火) 08:28:01

    >>63

    グローリア嬢の夢を引き継いで、背負っているあいつは、トゥインクルシリーズにおいて多くの絶望を振りまいている。

    あの有馬記念以降、絶対に負けられないと思っちまったみたいだ。いつか戻ってくる奴と胸を張って戦うためには、誰にも負けずに待っていたかった、ってことなんだろうな。勝ち続けることだけが、どこかにいるグローリア嬢と繋がり続ける唯一の方法だと。


    はぁ、なんだよそれ。

    走るのは孤独だ。誰が何のために走ったってどうでもいい。

    でも、グローリア嬢みたいに走ろうとしたって奴が戻ってくるわけじゃない。奴になれるわけでも、勝てるわけでもない。

    あいつだって賢いんだから薄々わかってるだろうさ。でも引っ込みつかなくなってるんだろ?



    だから一発、ぶん殴ってくる。レースで。


    偉そうなクセにビビりで泣き虫でどっか抜けてるアホ。やたらスイーツに凝ってて食い意地の張った大切なオレのダチ公、シンボリの嬢ちゃんに戻す(18-41)


    虚な目をして勝つことしか考えられなくなったあいつを殴ってでも止めなきゃいけない。そんな孤独はあいつららしくかい。

    でも勝たなきゃ、オレの声なんか届かない。


    大体なんだよグローリアグローリアって、妬けるわーこの世代グローリアしかいないってか?オレ様もいるだろうがこのパストラル様が!!一人でなんもかんも背負おうとすんじゃねぇ潰れっぞ!!!

    そんなことも、勝たなきゃ伝わらない。

    潰れたって理想を叶えようとするお前に勝つには。

    そのためなら、熱苦しいとか得意な距離じゃないとか言ってる場合じゃねーんだよ。(19-42)


    ったく、少しくらいオレにも背負わせろよ。


    今日はな、オレがオレのために、あいつらのために走りたいと思ったんだ。



    …はは、らしくないよな。

    まぁ見ててくれよ、ボス。今日は不甲斐ないところは見せねーよ。

    誰にも負けない、最高の走りを魅せるから。

  • 65◆f6Xoa3AjCBh922/11/01(火) 08:31:59

    >>64

    ボスはそんなパストラルを見て、綺麗になったな、とため息をついた。前から美人だったけど。大人と子供の、少年と少女の間のアンバランスさは大きな魅力だったが、それらがもっと研ぎ澄まされて、一段と澄み切って一つにまとまったように思う。


    「決意表明」をするパストラルは随分と落ち着いている。深い森のように、澄んだ湖のように、静かで、しかし内側にははっきりとした闘志。


    そんな彼女の目尻をグラデーションに染めてやる。


    うん、よく似合う。落ち着いた様子の本人の顔にも、新しい勝負服にも。

    
両目の泣きぼくろを見ていると、今更ながら、私から見えないところで何度も泣いたんだろうな、という気がしてくる。


    ついでに髪も整えてあげる。雨上がりの森にいるような瑞々しい香りに、ふわりと高級な花の香りが加わる。

    
紅は魔除けだ。きっと闇をも打ち払うだろう。(27-21)


    このタイミングで間に合うかは賭けだった。

    ボスは賭けに勝ったことを知った。


    揺らめく炎のように波打つ裾を翻し、確かな足取りで控室を出たパストラルを見送る。




    今時、友情物語なんてね。


    そう思うけれど、メインキャストの一人が私の愛バであるなら話は別。

    

目を覚まさせてやれ。

    
頑張り方を間違えているライバルを、黒い絶望の中から引っ張り出してこい。


    そして、どこかで見ている金色の眠り姫にも、君の居場所はターフだと思い出させてやるんだ。



    ここから先は、パストラル、君の物語だ。


    ついに本格化を迎えて、距離もスタミナも保つようになった。

    今なら中長距離最強の死神とも戦える。行ってこい。見てるから。


    (続く)

  • 66◆f6Xoa3AjCBh922/11/01(火) 18:02:39

    (絶望の黒は
    うまゆるのクリスエスの雰囲気をちょっとだけ参考にしています)

  • 67二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 18:38:17

    アツいよ…めっちゃアツい…最高

  • 68二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 21:39:09

    ラル様素敵…

  • 69◆f6Xoa3AjCBh922/11/02(水) 07:08:37

    (ここはわくわくするのでゆっくり書いてます、なかなか書き溜められなくてごめんね)

  • 70二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 15:25:05

    ラル様の夢女したい

  • 71二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 17:42:32

    >>69

    ゆっくりで大丈夫ですぜぇ

  • 72◆f6Xoa3AjCBh922/11/03(木) 01:45:21

    >>71

    >>71

    ありがとねぇ

    実はリアルがクソ多忙なんだ

    何日か溜めたところでクオリティ上がるわけじゃないんだけど、書くのに集中する時間が寝る前か起きた時しかなくてな…

  • 73◆f6Xoa3AjCBh922/11/03(木) 10:11:51

    ラル様がオグリのサインに喜んでるのかわいいよね

  • 74二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 11:22:35

    >>73

    組み合わせがまたいいよね……意外性というか……

  • 75◆f6Xoa3AjCBh922/11/03(木) 21:25:19

    競争ウマ娘を引退してからはダンスに明け暮れて、レースからはずっと離れていたけれど、久しぶりに観戦することにした。
    最近の子はよくわかんないや。黒い子が人気らしいけど。

    ファンファーレが鳴り響き、スタート。
    目を引かれたのは白い勝負服のウマ娘。綺麗なスタートを切って先行集団のなかについた。足元から長く伸びる朱色の裾がひらひらと炎のように伸びる。

    第三コーナー入った辺りで白い子は先行集団のど真ん中に近く、あれだとバ群に閉じ込められたまま。

    「……がんばれっ」

    気がつけば声を出して応援していた。
    現役の時は、こんなに大きなレースではなかったけど、こんな気持ちで走ったこともあったなぁ…キングヘイロー先輩に目をかけてもらったこと、G1レースではゲートに入って緊張とわくわくでいっぱいになったこと、ノーマークだったあの子がすごくいい走りをしたこと……

    白い勝負服のウマ娘…パストラルは、ものすごいスタミナとパワーでバ郡を割って一番手に躍り出る。
    もう、この子のことしか目に入らない。

    見てるだけで心が熱くなる。もう速くは走れないのに、また走りたくなってきた、そんなレースとダンスバトルに明け暮れたウマ娘はのちに語った。

  • 76◆f6Xoa3AjCBh922/11/03(木) 21:26:12

    >>74

    いいよね…芦毛同士だもんね

    ラル様のミーハーさがそんなところに現れてるとは、なんか年相応で微笑ましいと思ったんだ

  • 77二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 22:03:51

    今日リアルのお馬さんで、脱臼で予後不良になった馬がいたんだけど、

    それはとてもすごく悲しいのですが、

    確かウマソウルグローリアは自分で脱臼直してましたよね?予後不良レベルの大怪我を自分で直すとか、改めて規格外だなと感じた次第です。

  • 78◆f6Xoa3AjCBh922/11/04(金) 07:48:36

    >>77

    悲しいな……他のスレでちらっと見たよ


    ぐっちゃんは夢だからってこともあるけど、規格外だよね

  • 79◆f6Xoa3AjCBh922/11/04(金) 07:49:29

    『暗中模索』

    夢を見る。グローリアが雨の中山に倒れる悪夢を。

    いつだって誰かの理想になろうとしていた
    いつだって強い輝きで追い越していった
    全てを焼き尽くす天使のように……
    光彩奪目、唯一無二の彼女がいなくなったら、私はいったいどうしたらいい?


    怪我の具合はどうか、いつ戻ってこれるのか。ファンの期待に応えたいからこそ、少しでも情報が漏れたら期待させてしまう、そうしたらグローリアは頑張りすぎてしまう。無理をしたらもう2度走れないかもしれない。リハビリに集中して治したいからウマスタもLANEも休止してしまった。
    だから情報は非公開。誰にも。金蘭之交の私にも。
    ルドルフさんはご存知かもしれないけれど、グローリアの覚悟を思うと訊けなかった。

    グローリアは戻ってくるのだろうか。
    一人になってしまった部屋で、私は迷子になった幼子のように途方に暮れる。


    「私が理想を引き継ごう」

    千思万考の中で出した結論だ。
    グローリアが戻ってきた時、胸を張って走るために。もう誰にも負けない。理想の、最強の女王として迎え撃つ、そして今度こそ勝つ。

    そう決めたら、余計なことは全てつまらなくなった。
    あれだけ好きだった菓子作りはやめた。いつも一緒にいる友達や後輩と遊ぶのもやめた。くだらないことに時間を費やしている暇はない。ライブよりも走る練習がしたい。
    確かにタイムは良くなった。日進月歩、走りは鋭さを増していった。
    天皇賞では、死神が鎌を掲げるような走りだと、そんな風に言われた。なんだって言えばいい。勝てるならなんでもいい。死神にだってなってやる。

  • 80◆f6Xoa3AjCBh922/11/04(金) 07:51:48

    >>79

    走る時にルーティンは作らない。トレーナーからの指導でそう決めていた。もしもルーティンができなくなったときに逆に焦ってしまうから……どんな状況でも対応できるように冷静沈着であること。

    だから宝塚記念に、その時には短距離の女王となっていたパストラルが出走しても驚かなかった。


    「勝負だ。勝ったらオレの言うこときけよ」

    「……あぁ」

    どうでもいい。勝つのは私だから。



    「皇帝シンボリルドルフを思わせる圧倒時な走りでこれまで春二冠を勝ち取りました。春シニア三冠が期待されています。シンボリレクイエム」


    「マイルスプリント路線から距離を伸ばして参戦、春のグランプリを華やかに彩ります。 パストラル」


    「……今、一斉にスタートしました!」




    好スタート、先頭集団につく。

    大阪杯、天皇賞春とも展開は似ていた。先行策をとり、プレッシャーをかけて周りのスタミナをすり潰す。

    誰のことも気にしないし、春シニア三冠という括りに興味はない。無敗のグローリアのように、出たレースに全て勝てばいい。


    一人きりで走る。闇の中でも、孤独でも。この身体がちぎれても、喉が破れそうでも、一着になる。

    祈りを捧げるように、走る。

    それだけがグローリアと繋がっている気がして。



    もうすぐゴールだ、というところで突然、風穴があいた。

  • 81◆f6Xoa3AjCBh922/11/04(金) 07:53:15

    >>80

    あっという間に誰かに追い抜かれて、真っ白な背中が目に入る。パストラルだ。


    差されて差し返して、また差されて。

    あぁ。楽しい。ずっと走っていたい。

    こんな気持ちは久しぶりで、グローリアが居なくなってから感じたことはなかった。

    さっきまでと何も変わらないはずなのに、空が青くて遠くて、世界が果てしなく広がったように思える。


    グローリアが理想のウマ娘になりたかったのはなんでだっけ? トレーナーや、ファンや、これまで育ててくれた家族やクラブや、みんなに感謝の気持ちを伝えるため。笑顔にするため。そんな話を聞いたことがある。

    そんなことを忘れて、私はグローリアに会いたくて、ただそれだけで走っていた。

    無理して走るばかりで、見ているみんなの表情が喜びよりも心配が大きいことには気づかないふりをして。



    パストラルが一バ身先でゴールするのをみて、悔しいけれど、それと同じくらい、なんだか…

    眩しい光が目に沁みた。


    ***


    このあと、シンボリレクイエムはパストラルに詫びだのではないかと考えている。


    無理をして心配をかけたことも、真っ向から勝負してくれたことも。

    レースの楽しさを思い出させてくれたことも。

    ゴールした後、なぜか子供みたいにぼろぼろ泣けてきてしまって、折角の彼女の勝負服の胸元をべしゃべしゃに濡らしてしまったことも。

    鋭い目つきでまじめくさっているけれど、驚いた時には結構幼い表情になる、とパストラルに揶揄われたことも。

    あったのではないかと筆者は想像する。

  • 82◆f6Xoa3AjCBh922/11/04(金) 07:54:53

    >>81

    「グローリア嬢もそのうち戻ってくるさ。それまでは女王の座を温めておいてやるよ。ま、そう簡単には譲らねーけどな」

    「……そのことだけれど、パストラル。私も女王の座が恋しくなってしまったよ」

    「お?やるか? ……そういえば、オレら三人が戴冠していないティアラがあとひとつ」


    以心伝心、ニヤリとお互いに笑った。秋が楽しみだ。


    グローリア、私たちは待ってるから。

    簡単に追いつけないくらい強くなって待ってるから。

    早く元気になって、またレース場で会おう。


    ***


    いい勝負だったな。パストラルとシンボリレクイエム。そして僕は全然勝負にならなかった。

    やっぱり僕は、あのダービーで頂点に立って、それで満足しちゃったのかも。


    クレストキングダムは宝塚記念出走後、年末の有馬記念での引退を宣言。有馬記念、サクラグローリアが復帰を目指すレースだ。


    ***



    どこかの部屋。宝塚記念をか観戦していたサクラグローリアはテレビを消す。

    口元には微笑みを浮かべて。

    二人の走りに勇気を貰った。戻りたいな、絶対に。(18_162)


    「くーちゃん、ラル、待っててね。絶対追いつくから」



    季節は夏へと移り変わる。

    (続く)

  • 83二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 11:05:28

    やっぱりこの宝塚記念は個人的に特別なんだなって思った
    みんなの作品のクオリティが高いのは間違いなくあるんだろうけど宝塚記念ならもうなんでも泣けてくるのよね

  • 84◆f6Xoa3AjCBh922/11/04(金) 19:19:31

    >>83

    元ネタが良いんだよ。良すぎるんだよ…。





    デジるぜ!


    これあくまでも夜更かしの民のイメージなんだけどね、天皇賞から宝塚はくーちゃんの孤独を癒す物語で、いろんな対比があると思う。


    まずはパストラルと。白と黒のイメージ。

    勝負服の差し色の赤とくーちゃんの勝負服の緑も反対色だよね。

    名前の語源のイメージから、田園詩と鎮魂歌、農民と死神、人間と神の対比のイメージ。



    登場人物の中でオーラがすごいは何人も出てくるけど、リヴィ様とぐっちゃんとGGすごい。すごくすごい。

    オーラが怖いのではカイチョーとくーちゃんだと思う。

    この人たちは多分みんな無自覚な、天然のオーラなんだと思う。出そうとして出せるもんじゃない。

    GGとカイチョーは天然にプラスしてオーラを出すように訓練したかもしれないけど。もしかしたらリヴィ様も。ぐっちゃんくーちゃんは無自覚だろうなーって思う。



    ベリザーナとくーちゃんの対比もある。

    リヴィ様に無視された同士なんだけど……

    ベリザーナは夏の女神だけど、ここでは工芸品の意味とかオルフェーブルの傑作の一人、と考えたら人工の、人間の領域の存在。だと死神との対比になる。生み出すものと悼むもの。


    ベリザーナは尊大厨二病で、そういうのも計算というか、考えて演じているものだと思う。先行策でくーちゃんと似たこともできそうだけどあくまでも人工物。


    くーちゃんのオーラは無自覚天然物だと思う。少なくとも大阪杯天皇賞はまわりを怖がらせようと意図してプレッシャーをかけたわけではないと思う。

    くーちゃんの足は天性の才能を丁寧に磨いたものって観測結果があったけど、オーラについても同じなんじゃないかなと解釈してる。

  • 85◆f6Xoa3AjCBh922/11/04(金) 19:21:13

    >>84

    ベリザーナとくーちゃんは、人間が作る傑作でも神には敵わないんだよな…っていう絶望。


    そしてそれを農民イメージのパストラルが打ち破る爽快感よ。競馬の神よくやった。




    「絶望の黒」というのは周りを大いに絶望させたことから名付けられだと思う。

    実際はくーちゃんが絶望していた状態でもあるという解釈すき。




    そして書いてから思ったんだけど。

    孤独、これはくーちゃんとクレキン先生の対比なのでは?


    心に孤独を飼ってるからいろんな人の気持ちがわかるのかもって言ってたクレキン先生。

    孤独ゆえに優しいし、人を助ける。孤独と寄り添っている

    くーちゃんは周りが見えなくなって孤独になった(周りにずっと人がいたのに気付けなくなってた)


    くーちゃんが孤独から救われたところを見届けて、クレキン先生は引退宣言をしたんだなっていうのが(こじつけだけど)エモいなーって思ったりしました。


    続きはまたゆっくり書こうと思うよー

  • 86◆f6Xoa3AjCBh922/11/05(土) 03:38:17

    そろそろ
    金柑とメフィラス南蛮を登場させたいところだ

  • 87二次元好きの匿名さん22/11/05(土) 03:58:33

    ここでくーちゃんが救われて良かったし、クレキン先生が去ること決めちゃうのは寂しいわ…

  • 88◆f6Xoa3AjCBh922/11/05(土) 14:26:44

    >>87

    クレキン先生の株がどんどん上がっていったよね

    大人になってもぐっちゃんと交流あるようでなにより

  • 89二次元好きの匿名さん22/11/05(土) 15:41:40

    >>79

    投下感謝……

    一人の夢がきっかけでこんな名勝負が生まれたのだと考えると本当にすごいって改めて思いました

  • 90二次元好きの匿名さん22/11/05(土) 23:34:03

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  • 91二次元好きの匿名さん22/11/06(日) 00:51:46

    正直な感想だけども夜更かしの民の振り返りSSもデジるのもめっちゃ楽しみで好き
    夢の軌跡がすごくわかりやすく纏められてるしデジってるのは共感しかないっていうか自分らが言語化できてない部分を言語化してくれている気がして感謝しかない
    マジで感謝!

  • 92◆f6Xoa3AjCBh922/11/06(日) 09:12:51

    >>89

    読んでくれてありがとう!スレ民たちの解釈がいいよね…スレ立ててくれた元スレ主さんには感謝だわ



    >>91

    うわめっちゃ嬉しいありがとう!!

    いろんな解釈があるとおもうんだがそう言ってもらえてよかった…書いてよかった

    時系列の続きもまっててくれると嬉しい


    でも元々はスレ民たちの解釈や呟きがあったからなんだ。自分でも膨らませてるけど、夢報告やコメントにあることをタネにしているよ。スレ民たちがすごいんよ。


    (今日は夜まで来れなそうだよ なかなか来れなくてごめんね)

  • 93二次元好きの匿名さん22/11/06(日) 11:57:39

    最近は見る専になっちゃって申し訳ないなぁと思いつつ、夜更かしの民には凄く感謝してるよ

  • 94二次元好きの匿名さん22/11/06(日) 20:06:47

    もしかしてAIお絵描きでまだイラストがない子も具現化できるのでは?と思ったけど自分の妄想と呪文練度が低すぎてダメだった

  • 95二次元好きの匿名さん22/11/07(月) 02:18:19

    >>94

    頑張ってくれ…もしかしたら新たな供給になるかもしれないのだから

  • 96二次元好きの匿名さん22/11/07(月) 11:50:23

    >>94

    無理のない範囲で頑張ってみてほしい

  • 97◆f6Xoa3AjCBh922/11/07(月) 13:16:01

    >>94

    できたらすごいなそれ!

    94でも他の人でも無理のない範囲で気長に待ってる(他力本願)

  • 98二次元好きの匿名さん22/11/07(月) 23:08:20

    そろそろ夢を見たいなぁ…おやすみ

  • 99◆f6Xoa3AjCBh922/11/08(火) 02:32:41

    忙しいのがちょっとおさまった…(まだ続きは書いていない)

    忙しくてしんどかった時、ぐっちゃんならこんな時に絶対に弱音吐かないよな、疲れたからやめるみたいな選択肢はそもそも頭に浮かばないんだろうなって考えてた。ぐっちゃんに置き換えたら…トレーニングのメニューや練習する曲が溜まってても、待ってる人がいるなら足を止めたくないなって思って、結局目標通りに仕上げるだろうなって。

    おーばちゃんは「んい〝〜!!むーりいーづがれだーーー」って言いながらも頑張りそう

    ラル様は人前で苦しそうな顔はしなそう、さらっとサボってリフレッシュして戻ってきそう

    くーちゃんは休憩込みで計画を立ててそうなので耐えられないような無理はそもそもしなそう
    (そのストッパーが外れたのが絶望の黒だとしたら……)

    辛かったらやすむ、って選択肢を選びそうなのはメラちんかなー?器用そうだから臨機応変にメニューを変えて帳尻合わせると思う

    みたいなイメージが湧いてた。

  • 100二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 12:02:48

    >>99

    そう考えると知らず知らずに追い込むぐっちゃんもだけどくーちゃんも危なっかしいよ…

  • 101夜更かしの民◆f6Xoa3AjCBh922/11/08(火) 12:08:43

    「98…99…100。よし、一旦休憩しよう。」
    「わかりました、私のトレーナーさん。」



    サクラグローリアは年末の有馬記念への出走を目指している。
    今の状態でも「出走」はできるだろう。
    しかし、優勝はできるかと言われると…今のままでは厳しい。

    グローリアの怪我は思いの外早く治った。股関節や太ももにトラブルがあったが、選手生命を絶たれるほど重い怪我ではなかったようだ。もう走れる、はずだった。
    なぜか走れない。加速しようとするとぐにゃんと力が抜けてしまう。
    フィジカル面が治っても怪我がメンタルに影響し、最大限のパフォーマンスができなくなる、というのは他のスポーツでもよくあることだ。

    グローリアは有馬記念で1着になり、ここまで全戦無敗、もはや日本全国からの注目を集め、彼らの期待に応え続けてきた。
    一時的に走れなくなった時、もう2度と走れないかもしれないと感じたそうだ。次は期待を裏切ってしまうかもしれない、そんな恐怖が彼女の足を今も縛り続けているのかもしれない。 一度でも公式レースで負けたことがあれば、一度や二度の敗北など気にせずに思い切れたかもしれないが、無敗であることが逆にプレッシャーを強くしているのかもしれないというのは皮肉なことだ。

    そんなグローリアに対して、復帰して走るだけで立派なのだ、というようなことは言えない。
    グローリア陣営にとって、出走すなわち優勝を目指すことであった。
    あの日中止になってしまったウイニングライブを今度こそ完璧な形で披露するのだ。そのために、グローリアは少しずつ、少しずつトレーニングをしている。

    ここにきてから、無理をしないことを最優先にしている。休むことに対して焦りは減ってきたようだ。
    人目がほとんどないのがよかったのだろう。
    ここには一部の関係者しかおらず、それらの人々はグローリアに好奇の目を向けることはなかった。

  • 102夜更かしの民◆f6Xoa3AjCBh922/11/08(火) 12:16:43

    >>101

    サクラグローリアがトレーニングを再開したとなれば大騒ぎになるはずだ。他のウマ娘だって、マスコミだって放っておかないはず。


    しかしここには部外者は立ち入れない。


    公式レースができそうなほどに広大な芝のコース。ダートや坂路もある。充実した医療施設に温泉。もちろん最新機器を集めたトレーニングルームもある。


    ここは、日本有数のレース業界の名家の私有地。

    トレーナーさんのご実家なのであった。




    まさか、トレーナーの実家にいるなんて。

    そして日本最高峰のトレーニングを受けているなんて。観測結果に筆者は驚いたものだ。

    恐らくグローリアの実家側のサクラ冠関係者…サクラローレルやサクラスターオーを治療した医療関係者がある可能性も高いとみている。


    しかし、一つだけ懸念がある。


    最高の設備があったとしても、最高の併走相手はいるのだろうか?


    現役の競争ウマ娘といえば中央トレセンにいる。

    もしも中央トレセンの誰かがグローリアと併走トレーニングをしたのなら、それを黙っていられるだろうか? 人目を避けたいグローリアのために、併走した本人が秘密を守ろうとしても、グローリアには執念深いファンが沢山いる、そもそも中央トレセンにおいても、最高峰の実力であるグローリアの相手ができるウマ娘はそう多くない。大抵は有名な、それこそ歩けばファンがついてくるような娘ばかり。

    現役ウマ娘でいったらシンボリレクイエムやプラネットセブン等。


    しかしレクイエムがグローリアの動向を知っている様子はない。(知っていたら、あんなに思い悩まないだろう)


    ならば中央トレセン以外に所属するが併走トレーニングをしたのだろうが、

    果たして、グローリアの相手ができるほどの、最高の走りができるウマ娘がいるのだろうか。


    (続く)

  • 103夜更かしの民◆f6Xoa3AjCBh922/11/08(火) 12:31:37

    >>100

    これはあくまでも夜更かしの民の解釈なんだけど、春のくーちゃんは危なかったと思っています。


    84に書いた解釈で、農民パストラルが、死神レクイエムに勝ったと書いたけど、農民が勝ったからくーちゃんは人間界に留まることができたと思っているんだ(人間というかウマ娘だけど)

    死神が勝っていたら、くーちゃんは神の世界に連れて行かれたんじゃないかと思います(のちのカランドローネみたいに…)


    起きてないことだからわかんないけどねー…

  • 104二次元好きの匿名さん22/11/08(火) 23:47:22

    農民と死神って共通点というかある種モチーフとして複雑に絡み合ってるよね
    もしかしたらそういう暗喩もあるのかもしれない(ガバガバ考察)

  • 105夜更かしの民◆f6Xoa3AjCBh922/11/08(火) 23:51:04

    「グローリア、我が愛!ターフに舞い戻らんと励む君に、この私は会いにきた!!」

    芝居がかった仕草で颯爽と登場したのは、あのイギリス三冠ウマ娘であり凱旋門賞ウマ娘。
    麗しの花形最強生物、リヴァイアサン・メルビレイだ。

    え?リヴィ様なんでいるの?
    え?え?ぐっちゃんに負けたJCで引退したよね?
    なんで日本に、日本のレース業界の名家のお屋敷に、サクラグローリアのところにいるの!?!?!
    と思ったのは筆者だけではないだろう。

    「メルビレイさん、恐れ入りますがいらっしゃるときは事前に声をかけていただけますと…」

    「すまない、グローリアのトレーナー。これがとっても美味しかったからグローリアに早くあげたくて。許しておくれ」

    手元には、つやつやしたオレンジ色。
    「金柑たまたまエクセレント」宮崎県産の大粒の高級金柑である。

    「わぁ、メルビレイさんありがとう。トレーニングが終わったらいただきます」

    ぽけっとしたところのあるぐっちゃんのこと、突然の世界的スターウマ娘の登場にびっくりして目をぱちぱちさせたあとには、にっこり笑ってお礼を言う。これにはリヴィ様もにっこり。

    「せっかくだ、グローリアのトレーニングを見よう。構わないだろう?」
    言うが早いがグローリアのトレーナーのノートを奪い、メニューを確認する。
    こんなやりとりももう何回めか。メルビレイは何故だかグローリアを気に入ったらしく、もはや溺愛している。トレーナーも慣れてしまった。負荷をかけすぎないようにとだけ注意して二人のトレーニングを見守る。

  • 106夜更かしの民◆f6Xoa3AjCBh922/11/08(火) 23:55:01

    >>105

    メルビレイは好きなものはどこまでも追いかける性格のようで、よく美味しいものを食べに全国をまわっている。

    最近では、お気に入りのチキン南蛮を全世界どこでも食べれるようにと、老舗の名店を買収して世界的チェーン店にしようとしているらしい。

    行動のスケールが世界レベルだ。というかこの子経営もできるんか?


    そんなリヴァイアサンメルビレイはグローリアにご執心だ。グローリアがほぼ無敗のメルビレイをJCで実力で負かしたことがきっかけだった。


    ほぼ無敗…?じつはこのわがままカリスマ海獣も負けたことがある。大幅に出遅れたせいで2着。完全に自分のせいである……が、メルビレイの中ではそれはなかったことになっているらしい。実力では負けてないもん。

    そんなことを言うたびにメルビレイのトレーナー(メルビレイの実兄でもある)に反省しろと叱られている。

    そうか、リヴィ様の愛されわがままっぷりは妹属性だったのか、と筆者は納得した。


    そういえば、シンボリレクイエムもメルビレイに先着したが、そっちもノーカンらしい。……というか、この二人はぐっちゃんを取り合うライバルのような関係になっている。


    シンボリレクイエムは身長156cm 女子の平均を考えると決してちびでは無いのだが、

    サクラグローリア(169) パストラル(167) リヴァイアサンメルビレイ(180近く)と比べると一際小さく見える。

    いつも畏れや尊敬の眼差しによって遠巻きにされる。或いはサファイアの瞳で微笑み、親しみやすい言動でで会う人会う人がファンになってしまう。


    そんなメルビレイにとって、ちっちゃい黒いのがガツガツくるのは密かに面白いらしく、JCのあとにレクイエムと顔を合わせるたびに、なんだかんだ仲良く喧嘩していた(らいいなぁ、と筆者は妄想した。)


    この暴食の海獣は、全国お忍びB級グルメツアーの合間にトレセン学園を訪れたりしてそうじゃない?と想像する。



    そんな光景ももう半年も前か、懐かしさすら感じると、トレーナーはしみじみと思い出す。

    そこに、グローリアも戻るんだ。どんなに時間がかかっても。そのための今なんだ。

  • 107夜更かしの民◆f6Xoa3AjCBh922/11/08(火) 23:59:06

    >>106

    それにしても、メルビレイがグローリアの様子を見て組み直したメニューはなかなか理にかなっている。

    普段の本人をみると、明らかに感覚派の天才に見えるが、説明が論理的だしわかりやすい。本人が世界トップレベルのレース教育を受けて育ち、大舞台で実力を発揮したウマ娘なので、綺麗なお手本を見せられる。フォームや重心、目線の違いにすぐに気がついて修正する。

    観察眼も理論も、それを伝えるのも、ピカイチ。

    これは、もしかして。

    メルビレイはトレーナーに向いているんじゃないか??

    これはグローリア自身が高いレベルにいるから指導に応えられるということも、もちろんあるだろう。



    「じゃあこのあとは、メルビレイさん、グローリアと並走をお願いします」

    「もちろん。さぁ行こう、我が天使」

    「? よろしくお願いします」


    二人は走り出す。最初はゆっくり、だんだん速く、踊るように、風のように、それは最後には良く晴れた日の海の上を渡る大風のようになった。


    あんなに速く走ることはできないトレーナーはそれを見守る。


    これでも……グローリアの全盛期には届いていないのは一目でわかる。メルビレイが余力を残している。


    「全盛期に戻す」では有馬記念では勝つどころか、勝ち負けの土俵にすら上がれないのはわかりきったことだ。

    グローリアのライバルたちは、もっともっと強く速くなっているんだ。春のレースを見たか? 天皇賞のシンボリレクイエムを。宝塚記念のパストラルを。ふたりともクラシック期とは別人だ。

    恐ろしい速度で進化する彼女たちの成長速度を追いこさなければ、グローリアは1番になれない。



    「……オレが焦っちゃだめだろ」

    浅くなる呼吸に、ちょっと頭を掻く。冷静になれ。焦らなくていい。

    グローリアの様子を見るに、おそらく本格化時期は長く続く。

    ゆっくりと磨いていくんだ。


    金と銀の髪を靡かせて走ってくる二人を出迎え、クールダウンをしてその日のトレーニングを終えた。

  • 108夜更かしの民◆f6Xoa3AjCBh922/11/09(水) 00:03:17

    >>107

    次の日、グローリアはトレセン学園に差し入れをしたいと言い出した。


    ライバルたちに少し、近況報告をしたいらしい。

    春のレースを見て刺激を受けたこと、トレーニングを頑張っていること。有馬記念で復帰を目指しているが、まずは体を大事に、万全の状態になることを優先するつもりであること。トレセンのみんなを応援していること。いつか再戦を望むこと。

    半年以上も話していない彼女たちに、そんなことを伝えるつもりだという。


    いい傾向だ。メルビレイさんと走って、内側に籠るだけではなく外に目が向くようになったのだろうか。




    後日。夏合宿に励むシンボリレクイエムや、パストラルや、他にもグローリアと仲が良かったウマ娘たちに、金柑たまたまエクセレントが沢山届いたという。


    驚き、喜び、もったいなくて食べられないが腐らせる方がもっともったいないと、金柑を使った創作お菓子を作ったくーちゃんのアカウントがバズっていたらいいなと想像する。




    夏が終わると、秋。


    グローリアたちの一つ下の世代のティアラ路線では有力な子が3人。

    桜花賞ウマ娘リンデンビバーナム、オークスウマ娘トゥリーピオニー、そして秋華賞を獲ったのはテンジクアオイ。

    花の名前がついた可愛い子たち。三人は公私ともに仲が良く、花の三人娘と呼ばれた。

    この世代の自体も、星の世代、歌の世代に続いて「花の世代」と言われるようになった。

  • 109夜更かしの民◆f6Xoa3AjCBh922/11/09(水) 00:06:55

    >>108

    「花の三人娘、ねぇ」

    そんな世間の評価に対し、不満そうに呟くウマ娘がいた。

    豊かな尾花栗毛の髪に真っ赤な目の目立つ容姿、何よりお山と評される、でっかい、もうでっかすぎて尊いものをお持ちの、パイライト。グローリアたちの2つ上、3年前のダービーウマ娘だ。 


    「妹のことも忘れないでほしいなぁ」


    愚者の金属の名前のお姉ちゃんの期待に花の名前を持つ妹が答えるのは、もっと未来のことになる。




    クラシック路線、菊花賞にはレッドベレヌスが出走。三冠ウマ娘誕生かと世間は見守った。

    客席ではベレヌスの姉、ベリザーナと、ベリザーナの親友でもはやベレヌスにとってはもう一人の姉のような存在である、惑星王プラネットセブン


    結果は惜しくもアタマ差2着。負けてなお強しのレースだった。

    勝ったのはトライスターアロー。

    ベレヌスはアポロンと同一視されているが、トライスターアロー、三つ星の矢といえば、狩人オリオン。

    神話ではアポロンの策略によりオリオンは倒れたが、この夢では一矢報いることとなった。


    このアローちゃん、狩人の異名の通りになかなか癖が強いウマ娘なのだが…おいおい紹介しよう。




    歌の世代、あるいはティアラ・グローリア世代の面々は、秋のレースの出走記録はほとんど残っていない。


    シンボリレクイエムとパストラルはエリザベス女王杯に出走表明。芝2200メートル。これはきっと、宝塚記念のリベンジだ。

    正確にはわかっていないが、ティアラは全部3着のオーヴァチュアはこの時のエリ女に出走したのか、どうか。

    こちらのレースは着順がわかっているのみ。また後ほど語らせていただこう。

  • 110夜更かしの民◆f6Xoa3AjCBh922/11/09(水) 00:14:35

    >>109

    この時期の目玉レースはもう一つ。秋の天皇賞にはプラネットセブンが出走表明。


    ネットは人気の高いウマ娘の一人だ。強いししっとり落ち着いているし、ファンに対しても優しい。差し入れやプレゼントの化粧品や他にも沢山もらっているそうだが、ひとつひとつ丁寧に使って、トレーニングに支障がない範囲でお礼を伝えているらしい。

    差し入れのお菓子も、贈ってくれたファンを思って、全て一口は食べるらしい。おかげで日々ダイエットに励む日々であり、全体的にすらぁっとしたベリザーナのことを密かに羨ましく思っているらしい。そんなことベリザーナも、ファンも、誰も知らないが。


    (じゃあ誰がそんなこと知ったんだよ、っていうのが夢の不思議なところですよね。情報通のウマ娘もいるし)

    (ネットのコンプレックスについては制服に取り憑いた接続者が報告した。なんだよ制服になるって)


    ついでに、ネットの秘密は星占いが得意だということがある。名前の由来の7惑星の伝説から調べたのだろうか。深夜にこっそり占っているらしく、同室で早寝早起きの厨二病・ベリザーナは多分これも知らない。知っていたらもっと騒ぐ気がする。


    もしかしたら、制服しか知らないような年相応なところもあるかもしれないが、ファンが知るプラネットセブンは、強くて大人っぽくて静かでかっこいいウマ娘だった。


    本当に強いウマ娘だ。ただ、去年は相手が悪かった。

    天皇賞ではシンボリレクイエムもパストラルも出走しない。ファンたちは思った。こんなことを思うのは各方面に申し訳ないと思いつつも、一年ほど前には星の世代どころか現役最強のウマ娘と言われていたプラネットセブンが、久しぶりにG1を勝つチャンスが来た!!とファンたちは盛り上がった。





    そして、ダートの王者トロイメライ。

    彼女は意を決して。トレーナーの元を訪れる。

    (続く)

  • 111二次元好きの匿名さん22/11/09(水) 00:25:47

    >>94

    一応作ったけどやっぱり詰まるので途中経過で

    顔・髪型・耳飾り・胸は置いておいてひとまず服を考えてる


    ”トロイメライ”

    【毛色・髪型】鹿毛(茶髪), うなじの近く(顎)での2つ結び

    【耳飾り】右耳飾り(詳細不明なのでスルー)

    【顔立ち】イケメン

    【目の色】暗い紫

    【勝負服】白と紫の組み合わせ。袖の長い白い上着、紫のラインが入った白いミニスカート。お腹が結構出ている。ギリシャっぽい靴は紫(全身じゃないのでスルー)。肩章は金色。紫のマント。


    【課題】

    2つ結びが何を言いたいのかなんとなくわかるが、髪型の名前がわからない(現状は仮にツインおさげ)

    イケメン顔の方向がわからない。(現状は王子様系と仮定して入れているが成功率低)

    上着の方向性がわからない。肩章あるしミニ軍服?

  • 112二次元好きの匿名さん22/11/09(水) 00:30:19

    >>111

    わーー!!!かわいい!!!

  • 113二次元好きの匿名さん22/11/09(水) 00:34:14

    "シルバリーリミット"

    【毛色・髪型】鹿毛(茶髪)、髪はセミロング
    【耳飾り】右耳(スルー)
    【目の色】黄色
    【勝負服】黄色ベース。姫騎士。ズボンでカッコいい系なんだけどガーリーさを失ってない。ドレスと西洋甲冑の折衷。

    【課題】
    姫騎士+ズボン+カッコイイ&ガーリー+ドレス+西洋甲冑の着地点が私の妄想力を越えている
    顔がわからない。近寄りがたい・冷たい・無機質という雰囲気みたいだけど。

  • 114二次元好きの匿名さん22/11/09(水) 00:39:15

    ”ベリザーナ”

    【毛色・髪型】栗毛(ダイワスカーレット並に真っ赤)を真っ直ぐ垂らしたロングヘア
    【耳飾り】左耳側に黒っぽい金?銀?の王冠っぽい?ティアラっぽいアクセサリ、左耳の付け根に同じ色同じ素材の耳環、右側にも同じ耳環。
    【目の色】青
    【勝負服】大人っぽくて独特な雰囲気のある赤いドレスのような服。ジャラジャラ色んなアクセサリーがついている。走りにくそう。

    【課題】
    顔がわからないの画像のは仮置き
    おそらくこのドレスにアクセサリーを後付けで盛りまくれば正解……だと思っている

  • 115二次元好きの匿名さん22/11/09(水) 00:44:34

    ということでwikiを上から見て画像はないけど勝負服の詳細情報があった3人をとりあえずやってみました
    ベリザーナは今度もっとちゃんと練ればもっと近づくと思う(ティアラは左耳につけろとか)
    これnovelAIじゃないのでやってる人がいたらそっちの方が上手くいくかも?

  • 116二次元好きの匿名さん22/11/09(水) 00:52:16

    イラストいい……

  • 117二次元好きの匿名さん22/11/09(水) 07:54:50

    きゃわわ…

  • 118二次元好きの匿名さん22/11/09(水) 08:12:22

    >>110

    ついにきたな、キングオブダートとか呼ばれてるくせに芝でもアホほどつよいトロイメライ

    というか夜更かしの民さんなんかこう上から目線で失礼だけど、はじめの頃より文章えげつないくらい上手くなってない?

    ぶっちゃけ感動した

  • 119◆f6Xoa3AjCBh922/11/09(水) 12:39:48

    >>111

    >>113

    >>114

    かわいい!!!AIすげぇ!!!

    ちょうどこれからメラちん書こう…みたいな空気なときにイラストで出してもらえて嬉しい!



    >>118

    読んでくれてありがとうねー!グローリアスレからSS書き始めたから、少しは進化してるといいなー。それにしても元ネタが素晴らしいのだよ!感動したなら元ネタのおかげ!でも自分も嬉しいです、ありがとう!!!

    (あと誤字やてにをはが変なのや。と、間違えるのやめたい…頑張って気をつけるけど雰囲気で読んでいただけると幸いです)

  • 120◆f6Xoa3AjCBh922/11/09(水) 22:53:31

    秋天もなかなかドラマがあるよね

  • 121二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 10:02:18

    自分もイラストがかけたらよかったのにって思ってたから
    AI使うのすごいわ

  • 122二次元好きの匿名さん22/11/10(木) 15:45:49

    くーちゃんのSS何作か書いたけど、ずっと気になってるのがトレーナーとの関係なのよね。ガタイが良くて強面、菓子談議が出来るって事以外ほとんど情報がないし…くーちゃんの旦那さんはトレーナーなのか違うのかも分からん、個人的には違うような気がしてるけど

  • 123◆f6Xoa3AjCBh922/11/10(木) 23:58:49

    秋の天皇賞。
    シンボリレクイエム不在のこのレース、筆者の予想では1番人気は前年度勝者であるプラネットセブン。
    しかし、注目度が最も高かったのは……

    一際小柄な鹿毛の低めツインテール。
    ターフに降り立った、砂の王国の絶対王者。

    トロイメライの天皇賞・秋、芝のレースへの挑戦は驚きをもって迎えられた。


    その中には、もしかしたら好意的とは言えない声もあったかもしれない。

    トロイメライ出走することによって、人気順で漏れて出走できなかったウマ娘もいただろう。
    この日のために仕上げてきた彼女は、出走できなくなった事実に涙したかもしれない。
    自分のファンの数が足りずに出走順から漏れてしまったのは……ファンは悪くない、トレーナーだって悪くないし、自分がもう少しだけ頑張ってファンを増やせたらよかったのだ。自分がもっと速ければ、もっとレースに出て、もっと実績があれば。
    それをわかっているし、八つ当たりだとわかってても、思ってしまう。

    多感で闘争心溢れる少女がその気持ちを胸に留めたのは立派なことだと思う。それでも、彼女のトレーナーにだけはこっそりと打ち明けられた。

    レースに出走する実力はあるこの子を出走させられなかったこと、トレーナーも不甲斐なさに拳を握ったことだろう。
    彼女にだってもちろんファンはいる。推しがG1という晴れ舞台を逃したことに、自分達の力が及ばなかったことに、ファンたちは歯噛みしただろう。


    彼らの思いはひとつだった。
    トロイメライ、わざわざターフにやってきて、ボロ負けしたら許さない。
    (続く)

  • 124◆f6Xoa3AjCBh922/11/11(金) 00:00:00

    >>122

    なぞだよねぇ

    なんとなく結婚相手ではない気がする

    トレーナーは絶望の黒のときに何をしていたんだろう?

  • 125◆f6Xoa3AjCBh922/11/11(金) 00:54:08

    >>123

    そしてまた、話題の中心をトロイメライに攫われてたプラネットセブンのファンや、ここ一年くらい注目の的がグローリア世代に奪われている星の世代ファンはちょっと面白くない。


    賑やかし?思い出作り? 最初は芝で走ってたんだっけ。そうそう、クラシックも出てたし、芝で走れなくてダートにいったらものすごかったんだよ。キングオブダートがなんだ、こっちは7つの星を統べる惑星王だぞスケールが違うからな!!この時期もダートレースにしとけばよかったのに、武蔵野Sとかあるんだし。そもそもダートって短めの距離が多いだろ?芝2000はどうなんだ? メラちんは逃げ戦法だよな、G1でも大差つけてた。うわ……砂の王者やば。いつもみたいな逃げで最後までスタミナが持つわけないだろ。ダレてきたところでネットが差すよ。そうに決まってる。


    新聞にもニュースにも週刊誌にも、あのトロイメライが芝のレースに参戦!!という文字が踊る。

    世間は、ダートの時のような圧倒的な逃げが見られるかもしれない、そうしたら優勝するのでは?アグネスデジタルの再来、二刀流の勇者だ!

    いいや芝だと流石に厳しいのでは、小さな体でバ群に沈んでしまうだろうし距離が長すぎるだろう、などなどとトロイメライを中心にレース展開を予想する声が広がる。


    プラネットセブンの名前は端の方に追いやられていた。

    名前が載るだけマシだろう、という声さえあった。

  • 126◆f6Xoa3AjCBh922/11/11(金) 00:55:51

    >>125

    プラネットセブンの耳にもそんな世間の騒めきは届いている。

    気にしてはいけない。誰が相手でも、私は私の走りをしたらいい。

    そう自分に言い聞かせたが、前日はなんとなく寝付けなくて、星読みをした。

    どんな結果がでても、自分の受け取り方次第、行動次第だということは、ネットにもわかっていた。



    プラネットセブンに対して、筆者は、真面目で清廉潔白、そして深い慈愛の心をもつイメージを抱いている。現役の時もレースもダンスもよく指導していたそうだ。自分のトレーニングもあるだろうに。


    のちにグローリアを占った時の言葉、

    「どうか忘れないで。あなたの幸せは訪れるものではなくて掴んできたもの。あなたが、頑張ったから幸せなんです。」(43スレ)


    これは、愛が溢れているとともに、占いをよく理解している言葉だと思う。

    占いとは結果を示して終わりではない。悪い結果が出たならその分気をつけたり別の方法を選べばいい。占いは行動へのアドバイスであり、勇気を与え、背中を押すもの。

    避けられない大きな運命というのは、一般人にとっては多くない。幸せになれるか、求める結果を得られるかは、占いの結果ではなくその人の行動次第である。


    (とはいえ、中央トレセンのトップウマ娘が一般人かというと……、彼女らは大きな運命が関わる星の生まれかもしれない)



    もちろんネットにも年相応の少女らしい無邪気さやだらしなさ、未熟なところはあったかもしれない。

    しかし彼女はそういう面をファンに見せようとしなかったしファンも見ようとしなかった。

    ネットはネットで、星の世代の王として、理想を貫こうとしていたのだと思う。


    これだけの優しさや責任感ゆえに、ネットは自分の不安や弱さを外に出せなかったのではないかと考える。

    トップが揺らいだら、周りにその揺らぎは伝染する。ネットは走りだけでなく佇まいそのもので、周りを安心させる必要があった。 


    だから、下の世代がどんどん活躍していくなかで、世代ごと否定されるかのような悔しさも、湧き上がる不安も、盟友ベリザーナをはじめ、同期が次々とオーバーワークで故障引退していくことにも。激しく取り乱したりはせず、淡々と、彼女は彼女の走りを磨いてきたのだと思う。


    多くの民草を守り、慕われる彼女は……たった一人で砂の国からの攻めてきた勇者を、前年度覇者として迎え撃つ。

    (続く)

  • 127◆f6Xoa3AjCBh922/11/11(金) 02:36:27

    >>126

    「一年ぶりのG1レースの勝利なるか、これまでG1 4勝、星の世代といえばこの子、惑星王プラネットセブン。


    キングオブダートが芝のレースに参戦、会場中の注目を集めています。砂の王者の意地を芝でも見せるか、トロイメライ。


    星の王と砂の王、勝利の女神はどちらに微笑むのか、あるいは他のウマ娘にチュゥするのか、注目の一戦です。」


    「今、スタート!

    おっとトロイメライ、ダートのようにいいスタートを切ることができません。」


    トロイメライは身長142cm 、観測された中では随分小柄なウマ娘だ。これも筆者の予測に過ぎないが、バ群はあまり得意ではなく、巻き込まれないように逃げているのではないだろうか。

    今回は逃げることはなく後方につける。緊張してスタートに失敗したか?


    プラネットセブンは差しが得意だ。広く周りを見られるように中段につける。安定感のある彼女らしいいい位置取り。

    トロイメライの注目度が高いとはいえ、優勝候補と目されているのはプラネットセブンである。


    トロイメライが挑戦した皐月賞、その時の1着から3着のCCCは、一人は故障で長期離脱、一人は引退を発表、一人は海外遠征だがいい評判は聴こえず、ティアラ・グローリア世代と言われることからもわかる通り、右耳飾りのウマ娘の活躍はパッとしない。

    唯一大活躍している右耳飾りウマ娘がトロイメライだが、芝のレースはそれこそ皐月賞以来。


    なんだかんだ実績のあるプラネットセブンの勝利が堅いだろう、トロイメライは大逃げをしなかったし…と観客たちは考えていた。

  • 128◆f6Xoa3AjCBh922/11/11(金) 02:38:43

    >>127

    レースファンの予想はある意味では合っていた。

    「トロイメライは芝の2000mを逃げるのはスタミナが持たない」は本当。(だと思う)


    トロイメライも、ナダルトレーナーも、その時を待っていた。第四コーナーを回って……いまだ。

    「メラ、客席に向かって、走れ!!!」


    ナダルトレーナーの声に応えて、しっかり温存していたスタミナを爆発させる。後方にいたのは作戦だ。

    大外、観客席のぎりぎりを、かつての大差をつけたダートのレースのロケットスタートのように駆けていく。


    驚きがどよめきに、大歓声に変わる。


    トロイメライは走りながら、夢を見るような心地だった。言葉にできない尊さ。だってこれは、聖地巡礼。


    「これが…デジ様が、私の永遠の推し、アグネスデジタルが見た景色!うおおおおおおお!!!」


    一般的には距離が長くなって不利だと言われる大外の、それも観客のすぐ近くを、弾丸のように吹っ飛んでいく小さな鹿毛。

    紫と白の背中に二つ結びが弾んだと思ったら、白昼夢の幻のように、あっという間に残像になる。


    ほぼ同時に、中団からプラネットセブンが切れ味鋭い末脚、鮮やかな走りでぐんぐん前へ出て先頭を狙う。

    砂の王者は偉大なる惑星王の背中を撃ち落とさんと駆ける!

  • 129二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 02:40:44

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  • 130◆f6Xoa3AjCBh922/11/11(金) 02:41:43

    >>128

    「青い勝負服を閃かせ、プラネットセブン期待に応えるか!

    プラネットセブンが上がって来る!そしてトロイメライ!外から一気に上がって来た!

    しかしプラネット!プラネット!大丈夫か!外からトロイメライ!

    外からトロイメライが最後は変わった~!


    トロイメライです!

    G1、8勝目は芝2000M!

    キングオブダートはターフでも王冠を戴きました!!」


    ***


    天皇賞秋の敗北。偉大なる星の輝きは地に落ちた。


    どうして。負けてはいけないレースだったのに。

    誰のことも侮ってはいなかった。これ以上ない仕上がりでゲートに入った。体調も良好、展開も良かった。いい位置について、トレーニングした通りに末脚を発揮できた。前に誰もいなくなったとき、勝利を確信した。


    それは白昼夢のようで、勝利は瞬きの間に手から零れ落ちていった。


    今度こそは自分が、自分が勝たなければいけなかった。星の世代の威光を取り戻す、これ以上ない機会だった。もしかしたらこれは最後の……

    それが、ダートの子に負けた。どうして。


     

    胸の奥からドロリとした感情が湧き上がる。

    悲痛、恐怖、焦燥、孤独、絶望…

    こんな気持ちを抱いてはいけない、抑えなくては、私が揺らいではいけない、それなのに。

    心臓が冷えてきて、喉がカラカラに乾いて、思わずプラネットセブンは自分を抱きしめる。


    早く目覚めてしまいたい。こんな悪夢から。

  • 131◆f6Xoa3AjCBh922/11/11(金) 02:50:17

    >>130

    『砂の王は世界を目指して』


    天皇賞のずっと前のこと。トレーナーとのミーティングで、トロイメライのマシンガントークが炸裂した。


    「芝にもダートにも素晴らしい、もう絶対応援してしてほしい推せるウマ娘ちゃんたちが沢山います。

    でも日本では正直ダートはあんまり…目立ってないというか…芝の方がぐっちゃんやパッちゃんがいて盛り上がるのはわかるんですけどね。


    トレーナーさんのご指導のおかげで沢山勝って、メラちんは人気も注目も高くなったと思います。

    でもダートが盛り上がるにはあたしだけ強いんじゃだめなんです。

    もっとレベルが高いレースをして、強い子が出走して、それにはアメリカとか?海外のダートが強いところの走りを学んで、日本のウマ娘に還元させたいですし、なんかもっとこう、ダートを応援するお客さんも増やしたくないですか?


    適正ってあるじゃないですか、あたしの場合はジュニアやクラシックでトレーナーが指導してくれて、色々たっくさん、試行錯誤して、芝よりダートの方が向いてるってわかりました。


    でもやっぱりダービーは全てのウマ娘ちゃんの憧れで…試行錯誤する途中で諦めてしまう子も多いんです。短距離や長距離、メジャーじゃない距離が得意な子もいるし、必ずしもクラシックディスタンスのダービーだけじゃない、せっかく走るために中央トレセンに来たんだから、ダートも活躍の選択肢だよって伝えたいんです。


    そんな感じで、自分で言うのは恥ずかしいんですけど、メラちんは憧れの砂の絶対王者?的な?あっすみませんごめんなさい調子乗りました、雑誌で言ってたんですって! 

    だからあたしがダートの未来のためにっていうと大袈裟ですけど、せっかく注目を浴びているならそれを利用したらいいんじゃないかなって

    芝だけじゃなくてダートを応援しようかなってレースファンに思わせるくらいに影響力を持つには、次はダートに出走するんじゃなくて……」


    トレーナーも慣れたもので、早い早い早い落ち着け、等とは言わずに黙って話を聞いている。


    トロイメライは、秋の天皇賞、そして香港のレースに出たいと言う。

  • 132◆f6Xoa3AjCBh922/11/11(金) 03:01:14

    >>131

    「あー……立派なことを言いましたけど、聖地巡礼したいんです、ずっと憧れていたので。

    ……そして多分、これが最後のチャンスなので」


    「本格化時期の終わりだな」

    「はい、そうです」


    トレーナーは思案する。世界で活躍するスポーツ選手のひとりとして。

    トロイメライがこれを口にするのは勇気がいっただろう。今の実力なら日本国内ダートは敵なし。そろそろウマ娘としてのピーク、本格化の時期が終わる。

    積み上げてきたものが大きいほどに、このまま慣れた場所に居たいと、そう思う者は多いだろう。

    今から芝の挑戦しようというのは、批判すら浴びるかもしれない。それでも、彼女は世界を見渡し、砂の王国を自分一代で終わらせず、次世代につなげようとしている。それでこそキングオブダート、実力だけでなく考えも、王の器に育っていた。


    引退後にもダートに注目してもらえるようにとなると、冷静に考えてもかなり良い順位で、理想を言えば優勝する必要がある。


    天皇賞にはプラネットセブン、最近は勝利から離れているが中央トレセン最強の実力を持ったウマ娘の一人。

    香港にはプラネットセブンレベル、いやそれ以上の世界最高峰のウマ娘が揃う。


    この小さな勇者の挑戦を、何も知らない人々は無謀だと笑うだろうか?


    知恵を授けよう、世界で戦う先駆者として。

    日本のレースファンに、そして世界に見せてやろう。

    これ以上ない心踊る夢を見せて、日本そして世界から推してもらえるようになって、……最後までダートの王者として君臨して、引退する。


    トロイメライとトレーナーはそのための作戦を練る。


    ***


    そして年末。香港のレースにおいても、トロイメライは世界の強豪相手にも5バ身以上の圧勝。

    世界中のファンに惜しまれつつの幕となった。

  • 133◆f6Xoa3AjCBh922/11/11(金) 12:13:14

    メラちん回おわってしまった……


    メラちんがこんなことを考えていたかはわからないけれど、考えていたなら王者だし勇者だなって思う。

    指導とかはするけど自分の代のことを考えているネットと世界と次世代を見据えたメラちんの対比。王たらんとした二人の、王の器の差……といっても、将来はネットも次世代のウマ娘を育てるし、本当は視野広いタイプなんだけど、さすがにね、この時期は、引退が決まって覚悟ガン決まったメラちんが上回ったと思うけど、ネットは焦るし辛いよな…

    夜更かしの民はネット先輩がすごく好きなんだけど、
    ネット先輩はこのあとどうやって立て直したの??ちゃんと救われるの??(救われる)
    本来の素質はマジで人々を守り導く王者だから、ちゃんと凱旋するから待ってろ、あと誰か勝負服かいて

    あとアグネスデジタルはこのレースを絶対に最前列で観てるし、感動の涙で顔中ぐっちゃぐちゃにしながら花束渡しにいくしメラちんは真っ白に尊死する
    と思う

  • 134二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 13:16:12

    >>124

    ただ結婚してないにしろ、交流は続いてそう


    絶望の黒のころは…トレーナーも色々悩んでたのかもね、くーちゃんと話そうにも取り付く島もない状態だったりして

  • 135二次元好きの匿名さん22/11/11(金) 15:51:22

    キングオブダート編ありがとう…ありがとう…
    王の器レベルでいうとセブン先輩もベリザーナも基準満たしてるはずなんだけどね…
    シンボリとかいう生まれた時から王の器標準装備族とイカれた強さのキングオブダート…相手が悪かったんだ…
    ここからセブン先輩はさらに強くなるのホントすごいよね…

  • 136◆f6Xoa3AjCBh922/11/12(土) 02:26:56

    >>135

    読んでくれてありがとう!そうなんだよ…ネットもリザも普通にすごいんだけど、ティアラグローリア世代は規格外の子がね、いっぱいいるからね…



    >>134

    トレーナーも悩むだろうな

    ボスが若手、ぐっちゃんトレが若い男性、オーバちゃんトレは複数担当いる、ナダルはトレーナーの経験値はわからないけど本人が世界代表だから度外視して、ってことはわかってるけどくーちゃんトレは経験値はどうなんだろう?

    シンボリの子をを担当できるってことは優秀には違いない…のか

    でもケーキ屋で意気投合したならそういうのは関係ないのか

    騎手ソウル考えたらめっちゃ若手の可能性ある(他のトレーナーはそこまで騎手ソウル反映されてない気はするが)


    絶望の黒してたくーちゃんは、「本日のトレーニング、ありがとうございました、自主練してきます。いえ、トレーナーはここで。自分の限界は自分が1番わかってますから。口出しは無用です。何か問題でも?…では、失礼します。」

    みたいなことしてたイメージあるけどどうだろう、ここまで冷たくないかな?

  • 137二次元好きの匿名さん22/11/12(土) 13:30:11

    >>136

    騎手ソウルの反映は自分も思ってたのよね、若手だからレースの指導は出来てもメンタルケアは不十分だった、とかは有り得そう


    そこまで冷たくはなさそうな気もするけどなぁ…でもどうなんだろ

  • 138◆f6Xoa3AjCBh922/11/12(土) 13:38:14

    『戴冠』

    エリザベス女王杯。宝塚記念で激闘を繰り広げたシンボリレクイエムとパストラルの再戦だと世間は盛り上がった。
    この世代、ティアラグローリア世代はもはやサクラグローリア一強ではない。

    彼女がパドックに現れたとき、出走ウマ娘からたちは、ぞくり、と全身が粟立つのを感じたそうだ。喉元に鋭い鎌を突きつけられたような、鋭いプレッシャー。発しているのはシンボリレクイエム。
    春のレースのように恐ろしいオーラで、立っているだけで他を圧倒する。

    今の彼女をみると、鋭くありつつも凪いだ目だ。
    力任せな、勝つこと以外を全て…近づく全てを刈り取り、自分の運命すらも犠牲にしてしまうような、虚な目ではない。
    恐ろしいプレッシャーと強さはそのままに、いつものように生真面目に、冷静な様子で、胸の内側には激しく闘志を燃やしている。

    シンボリレクイエムは死神を飼い慣らしていた。


    宝塚みたいに勝たせてはくんねぇか。
    …おもしれぇ。ライバルはこうでなくちゃな。
    そう密かに呟いたパストラルの目が一段と輝いた。


    そういうパストラルは新しいドレス姿の勝負服。前が短く後ろが長いフィッシュテールスカートから長い脚が伸びる。髪型を少し変えて、艶が増した。無邪気で自由で気まぐれで、それゆえにみんな目が離せない。そんな彼女の魅力が増している。
    それに……地に足がついている。

    パストラルは大人びて見えるが、以前は集中力が長く続かないことがあった。気まぐれさがレースで出て、優勝候補に関わらず大敗したことも何度かある。

    本格化を迎えて、彼女はその弱点を克服してきた。


    隙がない。中距離ならば私に分があるとはいえないな。それでこそライバル。
    シンボリレクイエムの口元に笑みが浮かんだ。

  • 139◆f6Xoa3AjCBh922/11/12(土) 13:43:22

    >>138

    こうして二人が揃って出走すると、桜花賞を思い出すな。

    「パストラルが最後にグローリアに抜かされたとき は喫驚仰天の様子は傑作だった。

    「そういうシンボリのくーちゃんは、グローリア嬢に負けて泣いてたっけ」

    そんな軽口を叩く二人。



    数日前、サクラグローリアが年末の有馬記念の出走を見送るというニュースが届いた。相変わらず連絡が取れないし、二人も他の友人たちも残念には思ったが、無理しがちなぐっちゃんが自分の体を優先したことに安堵した。


    復帰を待っていたファンたちも思っていたよりは荒れていないように思える。落ち着いて、全快してレースに戻ってきてね、待ってるからね、というのが大半のファンの声だった。


    去年を思うと、サクラグローリア不在のトゥインクルシリーズはひどくつまらないだろうと世間は思っていたのだが、そんなことはない。ぐっちゃんに続け、追い越せ、と芝もダートも大盛り上がりだ。

    (これにはURAも安堵したことだろう)




    グローリアは見ているだろうか? ライバルと本気でぶつかる楽しさを、高揚感を、思い出しているだろうか。


    この走りは、歌は、祈りは、電波に乗ってきっと届く。待ってるからな、グローリア嬢が玉座を奪いに挑戦してくるのを。


    ここから最後の直線。


    「「このレース、ティアラを戴く女王は私/オレだ!!」」


    宿命のライバルが繰り広げる、胸が躍る名勝負を制し、女王となったのはシンボリレクイエム。

    2着のパストラルとは、去年のティアラ三冠レースのように、ほんのハナ差の勝利だった。

  • 140◆f6Xoa3AjCBh922/11/12(土) 22:42:46

    自分で書いてて思ったんだけど、エリ女でトリプルティアラのときと同じくハナ差なのエモくない???

  • 141◆f6Xoa3AjCBh922/11/13(日) 08:16:34

    『秋色花模様』

    ここで、グローリアたちの一つ下、花の世代のひとこまを紹介しよう。
    トゥインクルシリーズに出るウマ娘はアスリート兼アイドルのようなことをやっているが、学生であるため、芸能活動のマネジメントの窓口はトレセン学園が請け負っているのではないかなと筆者は推測している。

    皐月賞・ダービーと2冠を獲ったレッドベレヌスと、彼女の三冠を阻止したトライスターアロー。この二人に、商店街のお祭りの出演依頼が舞い込んだ。
    (以前サクラグローリアが化粧品のCMに出たように)企業のCM出演ほどギャラは高くないものの、商店街の行事はお客さんとの距離が近く、ファンの反応を直に感じられる。予算の都合で呼べるのは二人だけだが、折角なら菊花賞での活躍が記憶に新しい二人に来てほしいと声がかかった。学園代表とも言えるベレヌスもアローも楽しみにしていた。
    (このイベントがあった時期かはわからないが、今回は秋と推察して書いた。)

    打ち合わせでは、アローはネイビーのジャケットに白いワンピースでお清楚なコーディネート。鹿毛でキツめの顔立ちの美人であるが、綺麗めの装いで大人ウケもばっちり。(28-184)
    出会って3秒でイベント主催のおばさんの信頼を得た。

    並ぶベレヌスは赤と銀と黒のパンクロックファッション。爪も真っ黒。そんないでたちだが受け答えははきはきしていて正しい敬語を使う。最初はびっくりしていたおばさんも、話しているうちに好印象を抱いたようだ。
    まずは人を選ぶ派手なファッションに目が行きがちなベレヌスも、よくみたら可愛らしい顔立ちをしていて、友人たちからは、ベレヌスとアローが私服を交換しても似合いそうだという声が上がっている。

    もちろんライブイベントは大成功。
    いい子たちがきてくれたと商店街のじっちゃんは泣いていた。拝んでいたかもしれない。
    小さな子供もじっちゃんばっちゃんも主婦の方もサラリーマンも学生も、商店街にいるみんなが楽しんだ日になったことだろう。
    もうすぐ年末のグランプリ、有馬記念も応援してねと二人は手を振って、商店街のお祭りは幕を下ろした。

  • 142◆f6Xoa3AjCBh922/11/13(日) 13:11:03

    >>141

    ベレヌスとアローが出かけたある日。走るほどではないけれど、門限までもう少しの時間になっていた。

    「こうしてみると、普通に清楚なお姉さんなんだけどなー」とベレヌスは隣を歩くアローを盗み見る。

    何度もクラシックで一緒に走り、気心がしれた友人となっている二人。 

    「やだぁ、私はいつもお清楚なお姉さんよ?」

    くすくすと笑うアローにはちょっと悪戯好きというか、悪い癖があった。



    ふと、道の先に見慣れた制服が目に入る。うっすら金色の栗毛をハーフアップにした小柄なウマ娘。清楚といえばああいう感じじゃないかな?と思っていたら、真ん中にダイヤモンドのような形の流星が見える。(32-63)

    あと、でっかい。なにかとは言わないがすごくでっかい。身長とのバランスどうなってんだ。


    この子は確か同期の……。男の人たちと話しているけどそろそろ帰らなくて大丈夫かな?とベレヌスが思っていると

    「わたし、そろそろかえらなきゃ……門限があって……」

    とか細い声が聞こえてきた。よく見ると淡い赤色の瞳が潤んでいる。

    いいじゃん俺らと遊ぼうよ、夜はこれからだせ?なんて軽薄な言葉やゲスい笑い声も聞こえて、一人が強引に手を引っ張ろうとした。


    気がつくとアローは栗毛の彼女の後ろに回り込み、ぎゅっ♡と抱きついて、

    「こんなところで何してるの?コランバインちゃん♡」

    甘ったるい吐息をたっぷり含ませて、耳元で囁く。


    そのまま目の前の男性たちに対して上目遣いに…なんて可愛らしいものではなく、鋭く睨みつけて言う。

    「この子は私がお持ち帰りするので、邪魔しないでくださいねぇ」

    「えええ?お持ち帰り!?」

    涙が引っ込んだ代わりに真っ赤になってぷるぷる震えるコランバインから声が上がる。

    「すみません、自分ら門限あるんで、これで失礼します」

    そこに、言葉は丁寧だか殺気を纏ったベレヌスが加勢する。


    少女とはいえ中央トレセンのウマ娘。G1戦線で何度も鎬を削った彼女たちのオーラは恐ろしく、軽薄な男性たちはなにやらモゴモゴと言いながら立ち去っていった。

    (こいつらみたいなのは、レース中のメルビレイやくーちゃんに会ったらチビるだろうし、ルドルフやGG相手なら漏らすだろうな…と思う)

  • 143◆f6Xoa3AjCBh922/11/13(日) 13:21:56

    >>142

    「道を訊かれて、困ってるって言われて…でも、なかなか帰してもらえなくて……」

    「あんなの下心見え見えじゃない。無視していいのよ」

    「うぅ…ごめんなさい…わたしって、バカだなぁ」


    眉を下げた彼女、コランバインは庇護欲をそそる容姿をしている。駆けるよりも野の花を愛でるのが似合う、小動物を思わせる雰囲気の大人しめな少女だ。

    実は彼女の姉はダービーウマ娘パイライト。姉と同じく立派な、でっかいお山をお持ちである。


    パイライトは尾花栗毛に真っ赤な目、172cmの高身長という目立つ容姿でいつも堂々と胸を張り、クラシック路線で活躍した。姉妹仲は良好なものの、そんな姉の活躍の陰に隠れていたからか、どうにも自信がなさげだ。

    「わたしって、バカだなぁ……」はコランバインの口癖になっている。主な勝ち鞍はチューリップ賞。重賞を勝つ実力者には違いないのだが。


    「コランの親切心につけこんだあいつらが悪いのよ。気にしないで、一緒に帰りましょう?」

    優しく言うと、ありがとうアローちゃん、とやっと少しだけ笑顔を見せた。


    「そうと決まれば……今夜は寝かせないから、たっぷり楽しみましょうね♡お持ち帰りしちゃうわ♡」

    「えぇ!?ほんとに…?」

    「だめだよアロー、一緒にコランの部屋まで送るからね!?」


    このトライスターアローちゃん、可愛い子を見かけると抱きついたり誘惑したりふにふに触って愛でたりする悪い癖がある。頼むから学園外でやらないでくれ、とベレヌスは心底思う。学園内では諦めている。

    その上アローの言葉遣いは全体的に意味深である。なんならもっと過激な言葉も言っていそうだが、本作ではプリティフィルターをかけた上で記載させていただく。


    最近はウマ娘たちも慣れてきて上手く逃げているが、コランみたいなおとなしくて抵抗できないタイプはターゲットにしやすいのだ。

    今回はベレヌスのおかげで、アローの毒牙にかかゆことなく無事に帰ることができたが……


    「わたしって、バカだなぁ……。もっとしっかりしなくちゃ、またお姉ちゃんに心配かけちゃう……」


    海外に活躍の場を移し、そのまま体調を崩してしまった姉を思う。お姉ちゃんが恋しい。お姉ちゃんや、同期のティアラの子たちみたいに華やかですごい速いウマ娘じゃないけど、いつかはもっと自信をつけて、立派な競争ウマ娘になりたいな。

    そう思ってコランは眠りについた。

  • 144◆f6Xoa3AjCBh922/11/13(日) 13:25:50

    (コランバインは出て来なすぎてエピソードは捏造だよ)
    (でもこういうことはあったと思う)

    ベレヌスが竹を割ったようないい子なのに対してアローが曲者、ってことだけど、書くのが楽しいけど難しい。

    いよいよ次は年末、有馬記念。
    その前の戦績が謎なのよね、ネット先輩はJCで勝ったらしいけど、全体的にネット先輩の出走歴はよくわかっていない。
    このスレで宝塚記念までいけるようにがんばる!(行くと思う)

  • 145二次元好きの匿名さん22/11/13(日) 17:53:56

    マジで夜更かしの民に助けられてる…申し訳ない…

    あの世界のファンたちほんと楽しく見れてるんだろうなぁ…ぐっちゃんの故障はともかく

  • 146二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 03:54:33

    上げた方と迷ったシルバー没
    直感ではこっちの方が正解に近いけど耳と下半身がほとんど写ってない

  • 147二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 11:41:03

    イラスト助かる…可愛い…

  • 148二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 23:35:14

    >>140

    めっちゃエモい

    控えめに言って神の仕業

  • 149二次元好きの匿名さん22/11/14(月) 23:40:48

    ネット先輩は何気に夢に頻出する割には情報が多くないウマ娘だよね
    というかぶっちゃけあの宝塚記念が好きすぎてそれ以外の記憶が消し飛んでるともいう

  • 150◆f6Xoa3AjCBh922/11/14(月) 23:57:19

    >>146

    かわいい、かわいいしちょっと人と心の距離空いてそうな、孤高の騎士感でてる!(でもいとことかトレーナーとか仲良い人にはしっかり心開きそう)


    >>148

    エモいよなー…こんなに待ってるんだからぐっちゃん早く復活してくれ(する)

  • 151◆f6Xoa3AjCBh922/11/15(火) 09:47:45

    >>149

    そうなんだよー結構謎が多いよね。

    宝塚は展開が最高だし資料が多いから色々書けそう!

  • 152◆f6Xoa3AjCBh922/11/15(火) 19:51:24

    『あの日の続きはまだ遠く』

    年末の祭典、有馬記念。
    昨年度ディフェンディングチャンピオンであるサクラグローリア。彼女の療養と入れ替わるようにして中長距離の覇者となったシンボリレクイエム。
    彼女に対するは三人のダービーウマ娘。花の世代レッドベレヌス、歌の世代クレストキングダム、そして星の世代プラネットセブン。

    春のグランプリ宝塚記念のの覇者パストラルや、年間G1勝利数最多を誇り、そのうちひとつに天皇賞秋も数えられる、キングオブダートトロイメライも不在。

    勝負は……クラシック三冠を惜しくも逃したものの好走し、シニア戦に初挑戦となったレッドベレヌスが世代交代の狼煙を上げるか、この一戦で引退するクレストキングダムが頂点を制覇し有終の美を飾るか、プラネットセブンが経験と戦略でもって2年ぶりに有馬記念優勝レイを戴くか。
    それら、世代の頂点に立ったダービーウマ娘たちを、絶望の黒と呼ばれるシンボリレクイエムが一人残らず刈り獲ってしまうのか。

    泣いても笑っても今年最後の一戦が始まった。

    (続く)

  • 153◆f6Xoa3AjCBh922/11/16(水) 02:25:18

    少し時を戻して。
    JCはプラネットセブンが優勝(18-127)なのではないかと言われている。
    秋の天皇賞以降、胸の内にどす黒い思いが渦巻いていた。羨望や嫉妬、焦燥感、走っても走っても規格外の天才たちには届かない、報われない絶望感。ネット自身も、グローリアたちが登場するまでは天才としてみられていただろうに。
    そんな気持ちでいる中で久々のG1の優勝で、嬉しいというよりもホッとした気持ちになったのではないかと想像する。
    有馬記念の数日前、このようなことがあったのではないかと想像した。



    深夜、星を読んでいると、珍しくリザが起きてきました。占いは中断です。なんとなく恥ずかしいので。
    勉強をしていたふりをしてやりすごそうかと思いましたが、……そろそろ私も休もうかと思い、あたたかいココアを二人分淹れました。
    目が冴えたのか、リザは机に向かってなにかを描きはじめました。

    静かな夜の時間に、ペンの音と、あったかい湯気が立ち上ります。

    「リザ。私には、競争ウマ女としてできることは、もうないのではないかと思います…
    曲がりなりにも後輩指導などもしてきましたが、後輩たちも育ってきて、私も久しぶりに勝って。
    そろそろ潮時かな…と。」

    普段はこんな弱音のようなことは言わないのですが、なんとなく口に出していました。
    本来ならば、ライバルに弱みは見せたくありません。今は走らなくても、ベリザーナは私のライバルですから。

    「星の王よ、深淵を覗き、その上での決め事であれば、我はなにも言うまい。
    ただしそれを告げるのは、ラグナロクを迎えてからにせよ。」

    リザは最近、絵を描いてばかりいます。
    個性的な言動から、アホっぽくみられがちですが、存外この子は頭がいい。なにか私が見落としているものに気がついているのか、深みがあるようなないようなことを言います。

  • 154◆f6Xoa3AjCBh922/11/16(水) 02:27:03

    >>153

    「星はいつでも空に輝き、人々の標となる。

    しかし運命を決めるのは星ではない。」


    リザは絵を描くのを止め、何か文字を書きました。


    「そんな遠くにあるものに、我の進む道を勝手に決められてたまるか。我は歩きたい道を歩むのだ。」


    そんな話をしながら壁に貼られた文字には、

    『我は至上最強のデザイナー』と書かれていました。 


    「星だって、輝いたり夜空を駆けたり、勝手にしたらよかろう。

    誰のためにと思うのであれば、その誰かの中に自分を取りこぼしてはならぬ」


    *****


    有馬記念当日。

    菊花賞から直行して有馬記念に出走したレッドベレヌス主は、ノリにノっていた。

    シニアの先輩方と一緒に走るのは初めてだが、目指すのはもち1着!!それ以外なんて嘘じゃん!!

    調子は良好、意気揚々と走り出す。

    いけるいける、なんて気分で途中まで走って、最後の直線に入ったら末脚勝負だ!と息巻いていた。

    コーナーの手前、そろそろギアを上げなきゃ、と思ったところで

    ……?なぜだろう、加速できない?


    このレース、先行したのはシンボリレクイエム。気がついた頃には、若武者は死神の術中に嵌っている。


    やばい、時がついた時には、ベレヌスだけでなくほとんどのウマ娘はスタミナをゴリゴリ削られていた。シンボリレクイエムは淡々と、悠々と先を行く。一人だけ翼が生えているようだ。


    得意の末脚で、絶対に差してやると思っていたのに!ここからいけるか?いや、あれに追いつくなんて、だれにもできないんじゃないか?

    そう考えてしまったところで、さぁっと視界の横を青い勝負服が抜き去っていく。栗毛のしっぽが見えた。プラネットセブンだ。

  • 155◆f6Xoa3AjCBh922/11/16(水) 08:46:39

    >>154

    いや、速っ!?

    てか、なんで上の世代のウマ娘たちコンスタントに強いの?
競バに絶対はないんだよ? 実力だけじゃなくて運も結構大事なんだよ? なんでコンスタントに実力勝ちしてくるの? 


    「あー!!!!!くそーー!!まけないぞー!!!」

    気合を入れ直し、その背中を追いかける。



    ***


    なんども星の世代を蹂躙してきたティアラ・グローリア世代に一矢報いたい思いはありました。応援してくれたファンにいいところを見せたい気持ちもありました。

    ベリザーナに話したように、これで引退してもいいだろうと思っていたのかもしれません。



    引退の話はまだしない方が、というのはなぜかリザに聞いてみたところ、なんだかバツの悪そうな顔をして彼女は言いました。


    「あー……そうだなぁ……うーん。あ、そうだ。

    ……憐れだと思わぬか? CCCが一人、これで華々しく引退しようという王国の紋章よ。一世一代の晴れ舞台が、星の王の退陣というセンセーションに隠れてしまっては……」


    あぁ、そうですね。客観的に考えるに、クレストキングダムさんの名前よりも自分の名前が大きく報道されるであろうことは想像に難くありません。


    一足早く大人になってしまったような、どこか寂しい雰囲気をしているウマ娘。俯瞰的にものを見ることに長けていて、虎視眈々と先頭を狙う。しかし話してみると慈悲深く、心に寄り添うような言葉をかけてくれる。

    ダービーウマ娘同士として何度か言葉を交わす中で、そこまで深い関わりはないものの、彼女に対して好印象を抱いていたので、リザの言うことはもっともだと思いました。


    そんなクレストキングダムのことも追い越して、残るは一人、シンボリレクイエム。

    あの皇帝シンボリルドルフに師事し、今年メキメキと力をつけて、春には我々の頭上に暗雲をもたらした死神。


    (続く)

  • 156◆f6Xoa3AjCBh922/11/16(水) 17:41:13

    シニアのだれと走るよりもグローリアと走るのが恐ろしいと言っていたくーちゃん。
    発言当時はG1取ってないしネット民たちは失笑だったけど、実際シニア1秋の時点で先輩に先着されたことがないんだよね。

  • 157二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 05:18:14

    >>156

    素直なだけだったっていう

  • 158二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 07:35:20

    >>156

    言われてみればたしかに…

    後からくーちゃんの発言の印象めっちゃ変わるヤツだ…

  • 159◆f6Xoa3AjCBh922/11/17(木) 18:16:34

    >>155

    このシンボリのお嬢様は、ジュニアだったかクラシックだったか、

    「シニアの誰と走るよりも、グローリアと走る方が恐ろしい」

    そんなことを言っていました。

    聞いた時には、シニア世代との対戦経験もないのに、随分勇ましいことを言うものだと……先輩として無礼られるような走りはできない、いずれシニア戦でお手合わせ願おうと思っていました。


    あれから2年ほど経って…彼女に先着できた先輩ウマ娘はいません。今年に至っては宝塚記念で同期のパストラルに2着で敗れたのみ。


    無礼ていたのは私たちだったかもしれません。

    あなたは紛れもなく強者です、シンボリレクイエムさん。サクラグローリアさんの影に隠れていたクラシック期とは、全然違う。


    だからこそ、面白い。

    先輩ではなく挑戦者として、全身全霊をもって、あなたに挑みます。

  • 160◆f6Xoa3AjCBh922/11/17(木) 18:17:28

    >>159

    あっという間だな。グローリアが勝った有馬記念から、もう一年だ。シンボリレクイエムは懐かしく思い出していた。


    グローリアと一緒にずっと走ってきたんだ。道中でどんなに差を広げても、セーフティリードなんてないとわかっている。

    現に、いまでもひたひたと迫ってくる。しっとりと、確かな重力を感じる足音が。一歩一歩に勝利への執念が。

    振り返る余裕はないが、誰だろう。プラネットセブン先輩?こんなに勝利に貪欲な、泥臭い足音だっただろうか。もっとスマートに、余裕すら感じさせて走っていると、過去のレースを見ていて観ていて思っていたんだが。優雅な水鳥も水中では懸命に足を動かすという。

    そうだよな。余裕な勝負なんてないんだ。


    最後まで気を抜けない、肌がヒリつくプレッシャーをお互いに発しながら二人は走っていた。


    プラネットセブンの足音がシンボリレクイエムのすぐそばまで迫る。

    でもそれは、懐かしい、儚げな見た目からは想像できないほどの、嵐を呼ぶような金色の轟音ではない。


    「私は負けない!」


    中長距離女王の矜持を胸に、シンボリレクイエムは1着でゴール板を通過する。2着にはプラネットセブン。

    3着とは5バ身以上も離れていた。


    (続く)

  • 161◆f6Xoa3AjCBh922/11/17(木) 19:07:43

    >>160


    「…っ、はぁ〜!!」


    全身の力を振り絞ってゴールに辿り着いたレッドベレヌスは、勢いそのまま暫く走って、やがてだらしなく芝に転がった。

    掲示板に自分の名前は、ない。


    「七着だよ……ははっ、末脚勝負にさえならなかった」


    皐月、ダービー、菊花賞2着ときて、ベレヌスは自分の実力を疑っていなかった。シニア戦だっていいとこいくだろうし、もちろん1着を狙っていた。

    それが、シンボリレクイエムとプラネットセブンははるか遠く、三着以下とじゃ5馬身差。自分は全然勝ち負けに絡めず凡退。


    シニアの壁、分厚っ!しっかり〆られた。


    いつまでも転がっていると応援席で観ているであろう姉に怒られる気がして、跳ね起きた勢いそのままに、みんなの元に向かう。


    現実は甘くない。浮き足立ってた自分にそれを突きつけた先輩方に、これは伝えなきゃいけない。


    「レースは一期一会!! 毎度楽しまねば損というもの!! 負けてしまいましたがとてもいいレースでした!! はい!!」


    一呼吸置いて、みんなの目を見てしっかりと言う。


    「でも次は負けません!!絶対成長してもっと強くなるので!!来年また勝負してください!!よろしくお願いします!!!」


    ***


    「僕はこれで引退なんだけどなぁ」


    苦笑しつつも、どこか晴れやかな顔でクレストキングダムは言う。春に発表したとおり、年内で引退する彼女には、これが最後のレースだった。

  • 162◆f6Xoa3AjCBh922/11/17(木) 19:09:20

    >>161

    「有終の美ってわけにはいかなかったけど。楽しかった。

    あの子との再戦はくーちゃんと……ネット先輩、よろしくお願いしますね」


    「…私は」


    もう引退しようと。

    突然名指しされたネットは二の句をつなげない。


    クレストキングダムは恐るべき恋愛強者であり、悩めるウマ娘たちの相談に乗ることも多く、心の機微に聡い少女だった。

    口篭るネットの気持ちも、その奥にある気持ちも、何もかと見通していたのだろう。


    「もう少し走るでしょう? レースが終わったばっかりなのに、ネット先輩、すぐにでも走りたそうな顔してる」

    悪戯っぽくそう言って微笑んでそう言った。


    (まだ、私はここにいても良いのでしょうか。)

    そんな迷いは、期待されなくても、敗れても、それでも自分は自分のために走りたいのだという心の前にはほんの小さなものであった。


    そして同時に、惰性で続けるのではなく、明確な終わりを決めて、ひとつひとつのレースを大事にしたいという思いもあった。


    プラネットセブンはトレーナーと相談の上、来年の春までの現役続行を決定。

    宝塚記念を引退レースとすると発表した。


    ***


    来年の宝塚記念。

    きっとパストラルは出走するだろう。もちろんシンボリレクイエムも。プラネットセブンも、レッドベレヌスもいるだろう。みんな、それぞれの夢に向かって走る。

    その中にサクラグローリアがいることを、私たちは待っている。


    (ティアラグローリア世代シニア1年目終わり)

  • 163二次元好きの匿名さん22/11/17(木) 23:34:33

    やっぱりベレヌスはカラッとしてていいよね!
    そしてクレキン先生よ、最後まで走り抜いてくれてありがとう! これからもよろしくな!

    次はいよいよ宝塚記念かな?! ボルテージあがるぅ!

  • 164◆f6Xoa3AjCBh922/11/18(金) 08:58:19

    >>163

    うむ!ついに復活!ここからも濃いよね。

    ゆるゆる書くから待っててね〜

  • 165謎薬22/11/18(金) 11:54:47

    なんか、もうSS書かずにいるつもりだったけどまた書きたくなってきたな…

  • 166夜更かしの民◆f6Xoa3AjCBh922/11/18(金) 23:15:17

    >>165

    なんか思いついたら自由に書いてね!



    すまん、土日くそ忙しい予定だからあんまり来れないと思う。スレ落ちたら落ちたで適当に立てるし、語りたい人は語っててね

  • 167二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 08:45:26

    夢接続何回試しても失敗するようになった
    やっぱりあれかね? 期間限定だったのかね? 繋がれるのは

  • 168謎薬22/11/19(土) 19:08:34

    >>166

    ありがとう、ネタは降りてきたから後は書き進めるだけだ


    >>167

    元スレ主が終わりの夢を見てから接続報告ぐっと減ったよね…

  • 169二次元好きの匿名さん22/11/19(土) 21:06:38

    夢接続失敗!!
    タオルメソッドでもダメか!

  • 170◆f6Xoa3AjCBh922/11/20(日) 07:11:55

    あの時期だけの奇跡だったのかもねぇ
    (勝手に振り返り書かせてくれてありがとね)

  • 171二次元好きの匿名さん22/11/20(日) 19:11:57

    夢接続うまくいかんねえ

  • 172夜更かしの民◆f6Xoa3AjCBh922/11/21(月) 06:46:48

    『春の記録』
    年が明けて、ティアラ・グローリア世代はシニア2年目となった。

    パストラルは高松宮記念、そして安田記念を勝利。
    昨年の忘れ物をきっちり取り返し、マイルスプリント路線ではもはや敵なし、安定した強さを見せた。

    シンボリレクイエムは天皇賞春を連覇。死神と言われるほどに恐れられる強さを発揮した。
    昨年度の成績から、彼女は年度代表ウマ娘に選ばれたと考えられる。新しい勝負服が披露されるのがファンの楽しみとなっていた。

    ここで喜ばしい報せがひとつ。
    皐月賞Cことカフェロワイヤルがトゥインクルシリーズへの復帰を果たした。あの有馬散花前のJC以来、長期離脱からの復帰はカフェロワイヤルファンのみならずレースファンたちに大きな希望をもたらした。
    おかえり、の声に応えて彼女は宝塚記念へ駒を進めた。

    希望、といえば。サクラグローリアはあれから音沙汰がない。ファンも、ライバルたちも。待つしかないのだ。ぐっちゃんが戻ってこられるように祈りながら……


    グローリアの復帰を待つシンボリレクイエムにとって、悲しい出来事が起きた。
    レクイエムの取り巻き、というより仲の良い後輩の一人に、カランドローネという子がいる。なかなか勝ち上がれなかったのだが、この年、ついにヴィクトリアマイルに出走。G1レースへの出走はこれが初めてだった。
    小柄な体躯にパステルグリーンの勝負服に初めて袖を通し、晴れの舞台で走った彼女は……
    道中で転倒、不幸にも後続のウマ娘に左足首を踏まれて骨が砕け、競走中止となった。

  • 173夜更かしの民◆f6Xoa3AjCBh922/11/21(月) 07:12:13

    数日後の病室にて。

    「どうして」
    掠れた声でシンボリレクイエムは問う。

    一般的には小柄なウマ娘は足の長さや体力の面から不利になりがちた。トロイメライのような規格外の子もいるし、大柄な子も体を持て余すこともあるし、一長一短ではあるのだが。
    レクイエムは慕ってくれる後輩の努力はよく知っていた。自分は世代の頂点として何度もG1に出ているが、そこに至るまでには努力も才能も並々ならぬものが必要で、出走するだけでも栄誉であると言えるとわかっていた。

    カランドローネは、ベッド左脇の椅子に座って項垂れるレクイエムさんを見て、すごい申し訳なかったですと語る。
    
「いっつも私は見てただけだ。」と泣くこともできないような引き攣った顔で笑っているシンボリレクイエム。怪我をした本人よりも酷い顔だった。カランドローネが、つい慰めてしまうくらいに。

    
「私と違ってグローリア先輩はまだわからないじゃないですか!」

    予後が悪すぎた。カランドローネの現役復帰は不可能であるという診断結果は、本人にも周りにも通知されていた。

    「……もう1年以上待ってるのに?」

    グローリアからは連絡がない。いつ復帰するのか、そもそも復帰できるのか。諦めてはいないと信じたいが、あの有馬散花での転倒以来会えていないのだ。カランドローネの転倒を思い出すと、グローリアのことも悪い方にばかり想像してしまう。

    後輩に慰められるなんて、これではどっちが怪我人なのかわからない。皆レクイエムのことを強いウマ娘だと言うが、慕ってくれる後輩一人救うこともできない無力さに打ちひしがれていた。



    「また来るよ、カラン」



    カランドローネはレクイエムがぼーっと窓の外を眺めていた。やっと掴んだ晴れの舞台で活躍できず、志半ばで道を絶たれた彼女は何を思っていたのだろう。

    カランドローネのその後の接続報告は無い。ウマ娘の世界においてはサポート課など他に活躍の場があることを願う。
    接続者は、レクイエムを見送ったあと急にベッドの底が抜ける感覚がして目が覚めましたという。

    (続く)

  • 174夜更かしの民◆f6Xoa3AjCBh922/11/21(月) 17:41:26

    わかんないけどカランちゃんは予後不良だったと解釈しています

  • 175二次元好きの匿名さん22/11/21(月) 20:02:10

    >>174

    レース中に転んで足を踏まれた、のがウマソウル世界のそのままならそうなっても不思議はないよね…

  • 176二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 06:44:39

    くーちゃんは自分の結婚式のときは教会なのか神前式なのか、どっちなんだろ

  • 177二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 07:54:44

    カランちゃんはなぁ、つらぁい…

  • 178夜更かしの民◆f6Xoa3AjCBh922/11/22(火) 08:05:18

    ここの続きがwikiでまとめてないところなのよね

    どうしようか……宝塚は次のスレからやろうかひ、


    みんな怪我や病気しても復活してるか元気なのがわかっているんだが、カランドローネちゃんは……

    たまたま名前がわかったモブなんだろうと思う…

    (カフェ→復帰、パイライト→復帰、ベリザーナ→ウマソウルで繁殖入りしたし史上最強のデザイナーになった)


    くーちゃんはつらいよな、ぐっちゃんにしてもカランにしても、見ているしかできない。



    >>176

    確か神前式って言ってた!くーちゃんは白無垢似合うよね絶対

  • 179二次元好きの匿名さん22/11/22(火) 17:51:06

    >>178

    情報ありがと!これで書き進められるわ

  • 180二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 05:11:54

    やっぱり夢葉見れないか…

  • 181二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 05:52:12

    AIの性能が上がったのでリベンジシリーズ

    ”ベリザーナ”
    髪飾りがどうやっても左耳に付かなかったこと以外は成功

  • 182二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 05:54:37

    ”シルバリーリミット”

    ちょっと鎧がイモっぽかったのを脱却して再現度あがったと思う
    右耳飾りが偶然ついた

  • 183二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 06:02:51

    ”トロイメライ”

    白の長袖を忘れるミスを修正……した代わりにお腹が隠れてしまった
    生成した中ではその点を除けば一番再現度が高かった

  • 184夜更かしの民◆f6Xoa3AjCBh922/11/23(水) 06:45:33

    >>181

    >>182

    >>183

    うおおおおおお!!めちゃよい!!!かわいいかっこいい!!



    余裕があればでいいんだけどリクエストしてもいい?

    パストラルも見たいです。絵師様の絵も素晴らしいんだが目の色とかわかる前だったから…



    そしてごめん

    多忙と疲労により情報まとめがはかどらねぇ!!ちょっと休載するかもしれない。ごめんね。夢報告された内容はできるだけ反映させたいんだ…

    書くのも遡るのも楽しいけどエネルギーが必要なんだ…

  • 185二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 16:34:51

    >>184

    いつもまとめ助かってる、ゆっくりやってくれて大丈夫だよ

  • 186二次元好きの匿名さん22/11/23(水) 23:14:31

    >>181

    >>182

    >>183

    実際にウマにありそうな勝負服に見えるので本当にすげぇ……

    >>184

    実際さかのぼるの大変やもんね……楽しいのはわかる

オススメ

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