- 1二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 10:53:55
- 2二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 10:55:11
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- 3二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 10:57:49
あにまんなんてキモイ妄想垂れ流すとこだろうが!
- 4二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 11:05:51
まあニカねえがショタと絡むとしたらそっち側になるよな
- 5二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 11:08:00
この子はあのスペーシアン達とは違う…と頭では思っていてもスペーシアンを好きにできてる状況に内心震えるんだよ
- 6二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 11:59:12
アスティカシア高等専門学園の長期休暇──
地球寮を除く、殆どの寮生は、特に事情がない限り
たいていは「故郷」に帰省する。
(たとえば、ミオリネ・レンブランは居残り組みだ)
(家庭環境が如実に分かる季節なのである)
地球寮生は──あまり、積極的でない。
その経済的側面の意味に於いて。──
ニカ・ナナウラは、宇宙港を経由して
往還連絡船を乗り継いだ。
彼女は二等客席のチケットを持っていた。
メイン客層であるスペーシアンに紛れて。
チケットの代金は、学期中に他寮生から巻き上げた
上納金をコツコツと貯めたものである。
一等席も選択できたが、目立つ気には、ならなった。 - 7二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 12:12:18
- 8二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 12:13:41
「地球? あんな環境の悪いところに棲んでいるなんて!」
「しかしねぇ……彼らだって好きでへばりついているわけでないよ」
「んまぁ! それは怠慢じゃないくて?」
「しかしねぇ……第一宇宙速度の出るプレーンだけでも大層なものだよ」
隣の席で、品のよさそうな夫婦が、勝手な会話をしている。
ニカは、二○加煎餅柄のアイマスクをして静かにしていた。
(このアイマスクは、滑稽だが、愛嬌がある。タヌキのように)
ニカは声から逃れるように、身体を右に傾げた。
──彼らに、地球の、大地のことを説明する理由はない。
どうせ分かり合えないのだから。
組んだ足に、何かが引っかかって、
「いたっ」
誰かが転んだ。
鈍くさい奴……。 - 9二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 12:14:19
ニカは不機嫌にアイマスクを少しずらした。
少年がうつぶせに倒れたまま、身体を奮わせている。
(泣くかな?)
冷えた視線で見ていると、
「んまああ!!」
先の婦人が声を上げた。「ちょっと、パーサー! 子供が転んだわよ!」
スペーシアンは大袈裟だ。
あの程度で怪我をこしらえたとしても、せいぜい擦り傷。
──ニカ・ナナウラは、目立つつもりはさらさらなかった。
なのに、──
「大丈夫?」席を立ち、アイマスクを額にあげて、手を差し伸べていた。
少年は目に涙を浮かべて、しかし「大丈夫」気丈にも言った。
彼は学園の後輩、チュチュを想起させる顔立ちをしていた。
「そう」
ニカは彼の腕を取って、立たせてやり、
「船の中ではね。走り回ったちゃ、メッ、だぞ?」 - 10二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 12:16:43
あ、これ、念のため【閲覧注意】でオナシャス。
- 11二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 12:46:41
このシャトル保健衛生大臣ご夫妻が2等客席乗ってるぞ
- 12二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 12:49:55
カボチャはいつ出ますか?
- 13二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 14:58:51
ニカ姉のおねショタいいぞ〜
- 14二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 16:40:41
二等席の案内があったとき、少年を見た憶えがなかった。
席に着いて発進あとも、見た憶えはない。
少年は、身なりのよい服装をしていた。
そんな姿を、ニカが見落とす筈が無かった。
擦りむいたであろう膝小僧の色が少し変わっていて、
ニカはそっと触れた。
「痛い?」
「ううん」
少年は首を横に振った。
──いい子ね。
「どうかなさいました? お客様」
押っ取り刀でやってきたパーサーを邪険に払い、
「君、どこから来たの」
空いてる隣の席に座らせ訊ねた。
少年は、「あっち」と、人差し指を立てて見せた。
その「あっち」は、「上の階」とも、「1等客席」とも取れた。
──バルチョーナク……。 - 15二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 16:41:59
「……なに?」
少年の瞳に、少し陰りが見えたが、
「うん?」笑顔で応えれば、
彼の瞳は、子供のそれに戻った。
さて、この少年をどうしようか……。
ニカは思った。パーサーに引き渡して、
このまま航路を寝て過ごしてもいいのだが。──
改めて少年の服装を見れば、
茶のネル地の半ズボンに小振りなコッドピース、
皮のサスペンダー。金装飾の金具。
白いリネンのシャツには飾り襟。たっぷりと生地を贅沢に使い、
袖口の広がるカフスが、上流階級のそれである。
胸の紫のライラックの刺繍は、ひとの手によるものだろう。
──この一着よりも安い賃金で働く者の。
「君、ひとり?」
と、ニカは優しく訊ねた。 - 16二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 16:44:20
閃光のナナウェイ!?
- 17二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 18:07:29
再び少年は首を横に振った。
「父様と母様と、姉様と、──」
「そう」
少年を家族の元へ連れて行こう。
ニカは思った。
──食事くらい誘われてもいいな。
一等席での食事となれば、ドレスコードが面倒ではあるが。
客席の等級の違いは、専有容積よりも
食事に如実に現われる。
だから、──
いただきます、
と、ニカは胸の内でそっと手を合わせた。 - 18二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 18:31:46
(いただきます)
- 19二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 22:55:07
- 20二次元好きの匿名さん22/10/29(土) 23:04:24
──バルチョーナク…
じゃねえよ、山猫かよ - 21二次元好きの匿名さん22/10/30(日) 07:46:39
ニカねえはタチだけどね