【オリキャラ注意】「ドジって前世を思い出しちまったぜ」その19

  • 1122/11/01(火) 03:06:31
  • 2122/11/01(火) 03:07:56

    シン・コラさん
    身長166㎝
    治安悪めのスラムみたいなとこ生まれだけど特別な血統とか病気とかはないまま育った
    アフロシー・ハートという名前をアフロミンゴに付けられたけど認めてない。自称ロシー

    オリジナルキャラ枠

    クオル
    医者
    なんでおれが

    アフロミンゴ
    決 着

    上司枠
    コザー
    観戦終了

    ザコニ・フラム(&ハナちゃん)
    ペンギンのSMILE能力者。かわいいのでスレ主のお気に入り。露骨に贔屓気味。
    アフロミンゴ一派は歌が上手い。わかりますね。アイドル化計画です。

    ボコ・デコ
    ミラーボール役。描写はないけど辺りをカラフルに照らしてます。

  • 3二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 03:12:16

    立て乙~~~

  • 4二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 03:14:34

    立て乙ですアフロミンゴは愛の男
    ローはアフロミンゴお墨付きの愛の男

  • 5二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 03:18:17

    とりあえず10まで埋めてくぞ~
    クオル君がとても好き 能力も好き かっこいい

  • 6二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 03:30:40

    深夜に立てたスレは10まで埋めなくても即落ちしない仕様だから平気なはず

  • 7二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 03:32:25

    あにまん優しい仕様だった

  • 8二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 06:37:58

    立て乙!
    三船長マジかっこいい

  • 9二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 06:50:10

    たておつ&戦犯の変遷

    1スレ目
    アフロミンゴ爆誕によりスレの歯車が踊り狂いだした。
    だいたい65のせい

    2スレ目
    14が余計なことをいったばかりに便乗した24により
    アフロシーとかいう名前をつけられてしまったシン・コラさんに悲しき過去

    3スレ目
    ダイス神が露骨にアフロミンゴをひいきし始め流れが一気に不穏に
    78~80が解決策としてものまね案を出したせいでアフロミンゴ暴走、やべーやつがとんでもなくやべーやつに進化した

    4スレ目
    アフロミンゴがやべーこと以外はいたって平和
    スレ主の推し、みんな大好き除湿器フラムちゃん&はなちゃんが登場
    このころからひそかに上がり始めていた、コラさんとスレ民からのギザ男くんの株

    5スレ目
    123と126とかいう不穏すぎるフラグが立ったがこの時点では執行猶予だった。なお126=スレ主

    6スレ目
    謎解き回、またはコラさんとギザ男のふれあい回
    嵐の前の平和だがこの頃からジメジメし始めていたクオル君周り

    7スレ目
    5スレ目の執行猶予組が実刑に重罪化
    アフロミンゴまじでやべーやつ
    ギザ男くんの株が天元突破

  • 10二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 06:50:26

    8スレ目
    アフロミンゴまじでやべーやつ継続中
    ルフィさん主人公の安心感ぱねェっす
    あとフラムちゃんまじ可愛い可愛いは正義

    9スレ目
    アフロミンゴはやべーやつにランクダウンした
    フラムちゃんマジ天使。いや女神
    ルフィさんの主人公力が輝くウルトラソウル!

    10スレ目
    コラさんマジコラさん
    クオルくんの しつどが あがった!

    11スレ目
    ずっとシリアス
    熱い展開に目から汗をかき部屋を換気するものまで出たぜ!
    コラさんマジコラさんすぎてそらそうよというスレ民総出の突っ込み

    12スレ目
    ひと段落したと思っていた時間が私にもありました
    アフロ「ダンスタイムの時間だゴラァ!!」他「 」
    コザー攻略中

  • 11二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 06:52:50

    13スレ目
    熱いバトル展開中。まるでジャ〇プ漫画のようだ
    こんなんでクオル戦との温度差に耐えられるのか(スレ民が)

    14スレ目
    アフロミンゴ戦、爽やかに完ッ!
    そして案の定始まるしっけしけのクオル戦!露点はとっくに超えている!風邪ひいちゃうよ助けて死の外科医!
    クオル君の地雷の上で踊り狂うアフロミンゴ

    15スレ目
    相変わらず高湿度…ッ!結露で部屋がびちょびちょだ!
    時々本誌の展開がスレ主の脳をインジェクション・ショットしていったが
    それでもアフロミンゴの踊りは止まらない

    16スレ目
    しん
    どい

    17スレ目
    おれらのキャプテンによってようやくクオル君に除湿のめどが立つ
    アフロ「ラストダンスの時間だゴラァ!」おれら「ヒュー!!」
    ローに忖度し始めたのでおれら疑惑が浮上したダイス神

    18スレ目
    続々現れる神絵師たち
    ダイス神による熱いローへの忖度
    愛の男たちの闘い、今度こそ完ッ!!

  • 12二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 06:56:28

    執行猶予中
    ダイス神
    (アフロミンゴ贔屓だったが話の進行には人の心をみせておりラストダンスではしっかりローに付いてくれたので執行猶予どまりでおわる…はず)
    スレ主
    (5スレ目で不穏なフラグを回収するも11スレ目の展開より減刑。ただ7スレ目と8スレ目でとある人にアフロミンゴを2体も授けるということをしているため、3体いったらスリーアウトで実刑。最後まで油断しない)
    オダセン聖
    (週明けの本誌の展開が驚愕&不穏すぎてスレ主とスレ民の脳をばぐらせていく)
    5スレ目123
    (軽くつぶやいたことにより進行がとんでもないことになったが、18スレ目のアフロvsローのタイマンのおぜん立てをしたので減刑)



    調停中
    1スレ目65 アフロミンゴ2体持ち スレ主 14スレ目57
    (これ以上親候補は増えないよな…?アフロミンゴの親権は誰に行くのか、こうご期待)

  • 13二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 08:17:20

    スレ立て乙あり!!
    勝利ーー!!

  • 14二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 17:19:41

    スレ主学園ワンピ時空だったらPになってフラムちゃん育成しそう(偏見)

  • 15二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 19:16:57

    前スレのはげろコール草生えた

  • 16122/11/01(火) 19:20:30

    ご飯食べ終わってきたら前スレはげろ勢で埋まってた こわい


    書く前に埋まっちゃったので前スレ191のをここで答えます。

    >クオルがしてたのは応急処置的なものですか?

    応急処置です。嫌々だけど処置は丁寧にしています。ただそのあとの対応(頭を叩く)は雑。

    原作絵みたいに想像出来たのなら嬉しいです。それっぽくなったらいいな~と思ってたので。

  • 17二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 19:21:25

    更新来てるぞと思って見に行ったら質問の回答とスレ主の小ネタじゃなくてアフロはげろ連投で泣いてしまった

  • 18二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 19:24:10

    前スレで聞こうと思ってたこと聞いていい?
    7スレ目のロシーいたいいたい展開って当初の構想通りだったの?
    それとも5スレ目123に触発されて?

  • 19122/11/01(火) 19:26:53

    >>18

    今だから言っちゃお

    『展開とダイス次第では取っ捕まるのもありかな~、まあでもなくてもいいか。

    あ、なんか結構需要ありそう。

    反応してみよ。

    滅茶苦茶反応きた。

    なるほど^^』

    ……って感じですね。

    みんなが面白い反応するから筆が乗っちゃった……。

  • 20二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 19:28:06

    >>19

    1の鬼!悪魔!オダセン聖!

  • 21二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 19:29:25

    >>19

    やはりスレ主は愉悦部

    動機が判明しましたが、編集者に裁定をお願いする


    それはそれとして、ロシーがコラさんだってローに打ち明けるのは決めてました?

  • 22122/11/01(火) 19:32:55

    >>21

    決めてなかった。どうしようかな~、と途中まで書いていて、いやローなら気付くなこれ、と方向性を変えた。

    ちなみにロシー自体はこの事態が終わったらローに打ち明けるぞ!とは思っていた模様。


    いつ頃からコラさんだって気付いた、とかは決めてはないけど、多分最初に会った時から何か感じ取ってはいたかなあって漠然と思ってる。

    明確にぱっと気付いた、とかそういう瞬間はなくて、ああ、コラさんだなあ、と着実に詰みあがって、それを認めた、という感じ。

  • 23二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 19:36:43

    >>19

    需要見抜かれてるの笑っちゃった

    これは特定のレスのせいじゃないじゃん 時代のうねり(?)のせい


    ダイス振りながら色々決めてく予定って最初の方にあったけどこんなに色々即興で組み立てられるのすごいな…エンターテイナー…

  • 24二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 19:45:03

    いやあの展開はスレ主がダチョウ俱楽部のノリと解釈したせいだろ
    少なくとも俺は捕まるのは望んでなかったと声を大にして言うぞ
    それはそれとして救出に来た三船長にはペンライト振りました

  • 25二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 19:52:16

    戦犯探しとか実刑とかはもうそろそろ…いいじゃないですか…
    アフロは見事打ち倒されて3船長ははちゃめちゃにかっこよかったのですから…いや3人とも本当にかっこよかった

  • 26122/11/01(火) 21:10:16

    もし嫌な気持ちにさせちゃってたらごめんね。
    そろそろ続き書いていきます。

  • 27122/11/01(火) 21:21:35

    「っ、はぁ、はぁ、はぁ……」

    アフロミンゴは落ちた。瓦礫と共に、今度こそ浮上してくる様子はない。
    ここまで来るのにかなり無理をした自覚がある。黒卑病の影響はまだ完全にはローの身体から抜けきってはいないのだ。
    辺りを見渡して――キッドの姿も、ルフィの姿も確認する。それぞれ無事な様子で、人知れず一息ついた。

    朝日が昇り始め、紺碧の海が姿を現し、世界を朝に染め上げていく。夜明けの様子など今までいくらでも見たことはあるが――、今はまた、違った意味で美しいと感じられる。
    ようやくすべてが終わったのだと、実感できるからだ。

    「……夢、理想、愛、情熱……、知るか。んなもん」

    わざわざ口に出して、宣言するようなことでもない。大声で幾度となく叫ばれた言葉の数々は、繰り返し唱えられたせいで耳にタコが出来そうだ。
    ローは、そう疲れたように吐き捨てる。
    ――確かに、アフロミンゴのように声を大きくしてローはそれらを語らない。そうだと主張しない。
    自身の内で燃え上がるそれを、他人に知らしめたりしない。

    結局は人それぞれなのだろう。それに尽きる話であるが。なんにせよ、自分とはかなり違う表し方をするアフロミンゴをずっと目の当たりにし続けるのは、なかなかに疲れるものがあった。

    さて。
    大きく息を吐きだして、それから僅かに口元に笑みを浮かべる。疲れが少し回復する。
    あの人を、迎えに行かなくてはいけない。

  • 28二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 21:25:06

    お迎えーー!!

  • 29二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 21:33:30

    ダイスによる即興でここまで書けるのはオダセン聖レベルのエンターテイナーなのでは疑惑
    俺はあなたが書くSSだから読みに来てるし、合わないと思った人はブラバしてるだろ
    スレ主の好きなように書いてくれ

    エピローグキターーーーー!!!

  • 30二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 21:35:51

    スレ主の作品今作も前作もだいすきでーーーーーす!!!
    ここまで追いかけられたことがとても嬉しいです

  • 31122/11/01(火) 21:36:11

    思えば。
    ―――13年、忘れたことなどなかった。
    手を伸ばし、胸元に飾られた自身の誓いに手を伸ばす。

    モンスターでしかなかった自分を、人間だと扱って、涙を流して境遇を悲しんでくれた。
    ローが苦しんでいる時、まるで自身のことのように涙を流して、代わってやれたら、と呟いていたことを覚えている。
    大きかった背中。暖かかったコートの中のぬくもり。
    こんなにも大事にされて、慈しまれて、愛されて。感染症だと迫害されていた自分を、こんなにも宝物のように扱って、
    ――自分の命と引き換えに、オペオペの実を食べさせて、逃がしてくれた。

    自分を縛るものなんてない。鉄の国境だって存在しない。短いはずだった寿命が自分を制限することはない。
    命と、心と、自由をもらった。
    そうやって生きようと思える、意思をもらった。

    「なぁコラさん。おれはあんたにどんな恩を返せばいいんだよ」

    なんて言っても、きっとおれが生きているだけで、あんたは笑うんだろうな。
    いつも予想もつかない挙動をする人だけれど、そんな風に言うだろう確信はある。
    だから厄介でもあるのだけれど。
    そう思いながら、ローは塔の頂上へと向かう。
    その背中はどこまでも自由だ。


  • 32122/11/01(火) 21:36:42

    >>29

    >>30

    好きといってもらえて嬉しい。スレ主ハッピー。

  • 33122/11/01(火) 21:44:06

    「コラさん!」
    「ロォォォォォォ――――――!!!!!!!!!!」
    「うわどんだけ泣いてるんだ」

    再び窓から戻ってきたローにおれは飛びつく。軽く受け止めてくれたけれど、悪い、服に鼻水ついちまった!
    ローは仕方なさそうに笑っていて、それがまたおれの涙腺を刺激する。
    本当に、本当にとんでもなく強くなったなあ! ロー!
    おれの中には未だに小さなクソガキのローが残っている。いるものだから、こんなにも強くて立派になったローを見ると、涙腺が際限なく緩む。まあ海賊だけど! 海賊だけどさ!

    「アフロ男のやつなんか、なんかすげェ強いし! 武装色ってあんなにでっかい範囲で広げられるもんだっけ!?」
    「落ち着けコラさん。あいつの称賛はやめろ。もし聞いてたらどうする。喜ぶぞ」
    「うぐ」
    「……凄まじい嫌われ具合だな、ダニエルのやつ」

    哀れだな、とコザーがぼそっと言っているが、おれは被害者なんだけども!
    まあアフロ男にも色々何かしらあるかもしれないが、こちらはまだいたいけな子どもなんだ、どれだけトラウマを背負わされたと思っている。まだ悪夢見る自信があるんだぞ!

    「あ!! ロー、怪我はねェか!?」
    「無い」
    「嘘付け! さっきクオルと戦ってた時とかメス刺さってたし、結構血もついてるし、ほら、コラさんが包帯を巻いてやろうか!?」
    「それは本当にいい」
    「しっかり拒絶しやがる」

  • 34二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 21:45:49

    そういえばドフラミンゴとの戦いで右腕切断の重傷報告してませんでしたね

  • 35二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 21:48:01

    ルフィがうっかりバラしてしまえばいいと思う

  • 36二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 21:49:10

    うっかりバレちゃったら「まずは自分の身の安全を優先しなさい」って断る口実になっちゃうじゃん

  • 37122/11/01(火) 21:56:58

    おれがぎゃんぎゃん騒ぐので、ローは結局大人しく自分の怪我の処置をしていた。わかればいいんだわかれば。
    だいたいの治療が終わったあと、おれはルフィやギザ男くんの姿を探すために窓から呼ぶ。
    そうしたらルフィはゴムを伸ばしてここまで来てくれた……けども、ギザ男くんはおれの声を無視してそのまま海岸の方まで言ってしまった。アレェ!?
    ロー曰くユースタス屋はそういうやつだ、と言っていたけど……。でも悲しいぜ!

    「ロシー、お前は大丈夫なのか? あいつになんか病気にさせられてただろ?」
    「もう治ったから大丈夫だぜ!」
    「そうか、よかったな!」

    ルフィの太陽の笑顔におれも元気が出る。ローは何故かおれたちを半目で見てきたけれど、もう戦いは終わったのだから遺恨は残さないのだ。
    端でじっとしているクオルにルフィが絡みに行っている。長い腕を伸ばして肩を組んでいるが、クオルは滅茶苦茶迷惑そうである。一応怪我を治してくれたことは感謝しているようなことを言っているけれど、止めてやった方がいいのかな……。

    けどまずおれは。コザーの前に立つ。

    「これからどうするんだ?」
    「やりたかったことを台無しにしたお前が言うかね」

    ……そりゃそうだけども!

  • 38二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 22:04:58

    コザーさん頑張れ!!コラさんもといロシーくんはそういう子だよ!!

  • 39122/11/01(火) 22:29:21

    「まあ、何十年もかけた計画がここでパーになるとは思わなかったさ。というか億越えの海賊がここに流れついてくるとか普通わからねェだろ。ダニエルもそうだが、キャラ濃いやつはこの島に漂着すんのか?」
    「いや、知らねえけど」
    「そもそもお前だお前。お前が最初に来なかったらおれの計画もこんなご破算になるこたァなかったんだ。とんだ疫病神だな」
    「結構ガンガン罵倒してくるな」
    「そんくらいさせろ。悲願だったんだ」

    ……そう言われて、おれは口を噤む。
    いや、納得は出来ねえよ? だってやろうとしていることはおれからしたらたまったもんじゃねェし、人が人の意識を操作するなんてことあっちゃならないと思う。
    だけれども、それでも平和を願っていた心は同じだ。
    ――こいつの経歴を知ってしまえばそれ以上に他人事じゃいられなくなる。
    思想は反しているけれど、理解は出来るのだ。自分がやらなければいけないと――ただ、すべきことに手を伸ばし続ける感覚を知っているから。

    「でも、まあ、負けは負けだ。誰に負けたかって、そりゃこれから先の未来を歩く子どもに負けた。なら、くたびれた大人はその敗北を認めるしかないさ」
    「コザー……」
    「お前には、全てをぶちまける権利がある。何せ、子どもは宝、だからな」

    それは、きっとこの塔を使って天竜人まで唄を届かせようとしていたことと、――彼自身が天竜人だったことも含まれるんだろう。
    けれどおれは、それに首を振る。

    「おれは、言わねェよ。……まあ、そうだな。言わねェでおいてやるから、ちゃんと海兵のコート着ろよ。これは脅しだ」
    「脅しってわざわざ宣言するのか? にしても海兵のコートって」
    「着ろよ! んで、ちゃんと後ろめたくない生き方をしろ。絶対、絶対だ。海兵なら、胸張ってコート着て、センゴクさんに誇れる生き方をしろ!」

  • 40二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 22:31:22

    センゴクさんが理想の海兵なコラさんいいね…
    その本人はいま大目付の自由人だけど

  • 41二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 22:34:33

    コザーは優しいから海兵に向いてると思うよ
    天竜人のお守りするのはキツいだろうけど

  • 42122/11/01(火) 22:51:31

    「センゴクさんって、大目付のことをなんでお前が」

    目を丸くしておれを見る。……ちょっとうかつなこと言っちまったかな!と思ったけれど、とりあえず今は乗り切る!
    おれにとって一番の海兵は、たった一人、センゴクさんだ。
    かつて独りぼっちで彷徨っていたおれに手を差し出してくれた。天竜人なんて厄介な経歴であるおれを息子のように思ってくれていた。感謝してもしきれない。おれが海兵を目指したのは偏にセンゴクさんが、どこまでも立派な海兵だったからだ。
    だから、おれは。海兵のコートを脱いでいることが許容できない。それは正義の証だ。脅威から人々を守る、人々を安心させる衣。
    海兵であるお前が――それを脱いで、後ろめたく思ってしまう行為を及ぶのは、絶対にダメだ。

    「……………」

    コザーはぽかんとした顔でおれを見る。
    それから、深々とため息を吐いた。

    「……気になることは、あるが。なんでそこで大目付の名前が出て来るのか、とか」

    ……大目付? 今はセンゴクさんは大将ではなくなったのだろうか。

    「まあ、いいさ。その名前を出されると、海兵はみな弱いものだからな」
    「弱い?」
    「あの人を尊敬しねェようなやつは早々いねェよ」

    ……。
    ふーんなるほど、そっか、尊敬か~~~~~~~。ふー---ん。

    「なんで急にご機嫌になってるんだお前」

  • 43二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 22:57:46

    お養父さん褒められて嬉しい子どもなコラさん可愛いね

  • 44二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 23:07:21

    ふふふ……実はお父さんだもんね

  • 45二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 23:11:00

    なんだこの前世海兵さん可愛いな

  • 46122/11/01(火) 23:14:04

    「……コラさん、話すことが終わったらさっさとこの塔を出るぞ。一応下の海兵たちを一通りぶっ飛ばしたんだから、おれらは前科者ではあるわけだし」
    「前科者ォ!? まじ、まじか、センゴクさんすみません……」
    「……コラさんは海賊じゃないし、被害者でもあるから情状酌量の余地がある。落ち込んでないで降りるぞ」
    「おあ、あ、ああ! ルフィ呼んで来ようぜ!」

    ローに言われておれは納得し、ルフィを呼びに行く。ルフィは嫌そうなクオルに依然絡み続けている。本当に、すっごく、心底クオルが迷惑そうな顔をしている。よく絡んで居られるな。クオルが両手でルフィを押し返しているのにマジでぐいぐい言ってる。あ、おれこれ知ってる。猫とかがよく嫌な時に手を突っ張るあれだ。

    「ルフィ! そろそろ降りるぞ、だって!」
    「わかった! じゃあなクオル! でもちゃんとロシーには謝っておけよ!」
    「………………………」
    「ええと、友達になったのか?」
    「ん、おお、そだな」
    「勘弁してくれ」
    「おれのこと治してくれたもんな~、じゃあ友達だな!」
    「マジで勘弁してくれ」

    必死に首を振っている。まあ、クオルからしたらルフィみたいにぐいぐい来るタイプは苦手そうな感じではある、なあ。
    割と目が本気で必死そうだ。
    おれはルフィに友達って言ってもらえて嬉しかったけどな~。

  • 47二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 23:24:51

    コラさんローに海兵バレしてるの気付くかな

  • 48二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 23:25:07

    落ち込むコラさんのフォローしてあげるロー優しいな

  • 49二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 23:28:10

    この島に残れないのか
    コラさんこれからどうするんだろ……

  • 50二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 23:30:02

    >>49

    やっぱセンゴクさんのとこに預けるのが一番じゃね?

  • 51二次元好きの匿名さん22/11/01(火) 23:33:16

    >「まあ、いいさ。その名前を出されると、海兵はみな弱いものだからな」

    「弱い?」

    「あの人を尊敬しねェようなやつは早々いねェよ」

    センゴクさんもコザーも好きなのでここでロシーと一緒にアゲアゲになってしまった

    後処理とか色々大変そうだけどコザーはまた正義コート着て海兵を続けられそうでよかった…

  • 52122/11/01(火) 23:53:27

    「なあ、クオル」
    「―――」

    おれが近づくと、何故か少しだけ身体が強張る。おれがルフィみたいなことするって思ってんのかな。いや、なんかもう、おれも友達みたいな気がしているけど。
    ……もう、先ほどまでのような危うそうな表情は見えない。
    ただただ死にたいと願うような、縋るような青白さは消えて、通常通り、何をしてても面倒くさそうな顔だ。それもどうかと思うけど。
    きっとまだ、悲しみは身の内にあるだろうし、辛い過去があった記憶は消せない。そういうのって、すぐに解消できるようなものじゃなくて、ふとしたときにフラッシュバックして、苦しんだりすること、おれだってある。

    「クオル、おれ、お前が黒卑病を治せるようになるって信じてるよ」

    ――目を大きく見開き、口をぽかんと開ける。

    「なんの根拠もないし、何も知らねェおれが言うってのも、お前にはあんまりよく思えないかもしんないけど、でも、何事もさ、動いた人間が成し遂げられるもんなんだよ、どんな無理難題だって」
    「………」
    「だから、おれ、信じてる! お前には複雑かも知れねェけど、でもなんか、おれお前には出来る気がするんだ」
    「……なんでだ」
    「だから根拠はないって、……えーと、そうだなあ」

    ただ、漠然と感じたのは、

    「生きて欲しいって言われたから、生きるの頑張ったんだろ。裏切れないって思ったんだろ。そんな風に、辛くても歯を食いしばって歩こうと思う、律儀で真面目なお前だから、いつかやり遂げられるって思うんだよ、おれは」

  • 53二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 00:06:35

    クオルくんは律儀で真面目だから大事な人の言葉が素直に呪いにも祝福にもなるんだよな
    ローと戦った後のクオルくんならこの言葉が(重くもあるかもしれないけど)ちゃんといい方に作用すると思いたいし思えるな…

  • 54二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 00:09:47

    >>52

    この言葉でクオルが「呪い」と思っていたかもしれないものが「祈り」だと感じられるようになったらいいな

    「痛みで眠れないまま 彷徨い歩」いていた子どもが「精々生きていこうとしたいんだ」と願って「血まみれのまま 泥沼の中 また歩いて行こうとする」青年となるの綺麗すぎるでしょ

  • 55122/11/02(水) 01:36:42

    クオルは目を丸くして、驚いた猫のような顔をして、それからくしゃりと泣きだす直前のような顔で笑った。

    「……おかしなやつだな。言うに事欠いておれを律儀で真面目とか抜かすんだから」
    「ええ、そっか? まぁ確かに面倒くさがり屋だろうけど、一度やろうと決めたことは真面目に取り組むだろ。おれのこと見逃してはくれたけど、普通にぼこぼこにしてきたし」

    ……そう言えばぼっこぼこにされたなこいつに。忘れていたわけじゃないけれど、散々髪の毛引っ張られたし蹴られた覚えがある。もうおれの中では友達って感覚だが、これはいただけない。

    「……よし、ちゃんと謝ってもらおうか! そしたら許してやるぜ!」
    「謝るだけで許そうとするなんて馬鹿か?」
    「なんでおれ罵倒された!? こう、遺恨ないようにだなあ!」
    「……、遺恨ないように、って。なんだ、それ」
    「なんだってなあ、そりゃこう、すっきりした方がいいもんだと」
    「は、はは、ははっ」
    「!?」

    今度はおれがぽかんとする番だった。
    クオルが普通に、声を出して笑っている。常に無表情か面倒くさそうな顔をしていたクオルが。常に死んだ目をしているクオルが!

    「普通、遺恨無いように、とか。第三者が言う事であって被害者が言うようなことじゃねェだろ」

    そう言いながら、息を吐く。――数秒経った後に、ぽん、と頭に手が乗せられる。

    「……ごめん」

    ――どこか、幼げな声が一瞬聞こえた気がした。
    でもクオルはどこからどうみても大人で、少し困ったように眉を下げながら謝ってきたから、おれは、

    「いいよ、ゆるしてやる」

    この言葉を言ってやるべきだと、そう笑いながら口を開いたのだ。

  • 56122/11/02(水) 01:57:13

    「コラさん、行くぞ」
    「お、おう!」

    おれとクオルの話が終わるのを待っていてくれたのか、ローが急かしてくる。
    慌ててローの傍に向かおうとする、その前に。顔だけクオルの方へと向いて、口を開いた。

    「じゃ、また後でな!」
    「は?」
    「おいコラさん」
    「え、どうした?」

    なんでみんな変な顔をするな。
    だって、電伝虫見つかって無いし、塔降りたら降りたでまたコザーとかに話を聞きに来ないといけないじゃねェか。
    当初の目的それだろお前ら。
    おれとローが見つめ合って、数秒。

    「……まあいいか」

    ツッコミを諦めたような顔をした。なんだなんだ、言いたいことあるなら言えよロー!
    と、ちょっと調子に乗っていたのが悪かったのだろうか。

    「とりあえず飛び降りるぞ」
    「え? は? えちょっと待て、なんで飛び降り」
    「階段を降りていくの面倒だからだ。麦わら屋は先に行った」
    「おまっっっ階段の降り方知らねえのかいやちょっと待アアアアアアアアアアアア」

  • 57二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 02:03:44

    能力者すーぐ横着する~(実際早いんだけど)

  • 58二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 02:06:59

    空の旅へ一名様ご案内~

  • 59二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 02:09:13

    クオルくんが今日まで生き延びてる事自体がもう律儀さの証明なんだよなってしみじみする
    声を上げて笑った時自分の病気が治まって心底嬉しそうにしてたロシェさんを見たときみたいな顔したんだろうな…クオルくんよりずっと年上みたいに「ゆるしてやる」って笑うロシーにも泣いちゃうな…
    そして突然の除湿

  • 60122/11/02(水) 02:22:29



    「謝ったら、ゆるされるもんなのか」

    塔から飛び降りて、小さくなっていく二人を見つめる。
    ――先生のことは、よくわかっているつもりだったけれど、おれは一つだけしていなかったことがあったのを思い出したのだ。
    あいつらとは違い、階段を一歩降りる。
    そんなおれに声がかけられた。

    「行くのか?」
    「まあ、この塔の中にいてもやることないからな」
    「これからどうするかは?」
    「さあ。でもまあ、お前が真っ当な海兵になるなら、傭兵がこんなところにいるもんじゃないだろ」
    「海兵になってもいいんだぜ」
    「……なる気はねェよ」
    「そうだな、お前は医者だからな」
    「………」

    医者扱いされて、眉間に皺が寄った。やはり人からそう言われでもまだ受け入れがたい。
    けれども柔らかく微笑むコザーを見て、何か言うのもおかしいだろうと思って諦めた。
    ただ、一つだけ。

    「燃え尽き症候群」
    「あ?」
    「……まあ、お前次第だがな」

    それだけ言い残して、おれは階段を降りていく。今度はもう声をかけられなかった。

  • 61122/11/02(水) 02:36:35

    階段を降りている際中、ふと、階段と階段を繋ぐ平たい床の途中、壁に掘られた文字に気が付く。
    随分昔に掘ったのだろう、かなり風化してきているが、読み取ることが出来た。

    「……memento mori」

    近くによって、その掘られた文字を手で撫で――そして気付く。
    その言葉の下にも、消えかけの文章が一つ、ある。

    「Carpe diem」

    消え去りそうになるほどの年月。
    何を思ってこの塔は音を鳴らし続けたのか。
    ……なんて感傷に浸るほどでもない。ただ、そこに、この塔を作りあげた想いがあるだけだ。

    「――死を想え、故に、今を、生きろ」

    意味をあらわすのならば、きっとこうだろう。
    おれはその壁に掘られた文字を後にする。ゆっくりと階段を降りて行って、そのまま塔を出た。
    塔の外には伸びている海兵が何人もいる。そこそこ怪我を負っているものは、気絶しているうちに軽く処置をして、それから島へと歩いて行く。

    途中、海鳥が鳴く声を聞いた。
    空を見上げる。
    太陽が、明るく世界を照らしている。

  • 62二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 02:42:14

    同じ場所でじっとしてないルフィとそもそもここにいないキッドと騒がしく飛び降りてくローとロシーに対して落ち着いてるコザーとゆっくり階段降りてくクオルの対比がいいな これからどうするんだろう
    塔に彫られた文字みたいにゆっくり一歩ずつ進むことで見つけられるものもあるのかもしれない

  • 63122/11/02(水) 02:47:57

    「―――――先生」

    ぽつり、と呟く。

    「……ごめん、なさい」

    それは、コラさん、と呼ばれた子どもに言った言葉と同じだ。
    延々とただただ歩き続ける中で、自分の行いを後悔し、何度も何度も自分の生を責める中で――それなのにおれは今まで、先生に赦しを求めたことはなかったと、おれは自分の甘ったれさに、薄く笑った。
    知っているのだ。

    「ごめんなさい」
    (いいよ)
    「ごめんなさい、先生)
    (うん、いいよ、クオル)
    「ごめん……なさい」
    (ああ、ゆるしてやるよ! なーんて、)

    (最初から、怒ってないけどな!)

    ―――目を開ける。
    一粒だけ涙がこぼれ出て、おれは笑った。

    まるで、その声があの人のままで響くかのようだった。
    美しい響きは、ずっとおれの中にあった。

  • 64122/11/02(水) 02:57:44

    あれだけ愛情を尽くされてきた。
    全てをかけても、おれのことを大切に、大切にしてくれていた。
    だからおれは知っているのだ。
    こと先生に関してだけは、わかっている。その言葉でさえ、想像できてしまうのだ。

    (――――最初から、ゆるされている)

    ああ、と思う。
    先生が、おれのことを、ゆるさないわけがない。
    そんなひどく傲慢なことなのに、それなのに、おれは当たり前のように知っていた。

    「先生、」

    おれがおれを許すことは、この先一生ないけれど。
    胸を押さえる。鼓動の音が響く。心臓は、脈動している。
    ――あの人がくれた、いのちと、こころ。
    そこに、自分の生きている意味を、見つけられた。

    遠い、遠い、空に。海鳥が飛んでいく。
    どこまでも、どこまでも。果てしない空の先へと。
    ああ―――届けば、いいのに。

    「……先生、愛しているよ」

    あなたの言葉が、おれの中で脈打つ。
    ずっと、ずっと、心臓を鳴らしている。

  • 65二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 02:57:45

    一文一文が染み渡る…ロシェさんの太陽みたいな笑顔が目に浮かぶなぁ…
    謝ったらゆるしてくれることも最初から怒ってなんかないこともおちゃめなところもクオルは全部知ってて全部覚えてるんだ…

  • 66122/11/02(水) 03:01:01

    人は忘れられた時に死ぬんだってヒルルクも言ってた。
    つまりは自分を生かしてくれた人のことを覚えている限り、生きる理由が出来るんだ。
    というわけで今日はここまで。終わりへと近づいてる~~~。
    また明日も保守の方をよろしくお願いします。

  • 67二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 03:06:37

    届けばいいのに、の切実さと切実さだけじゃないあたたかさに泣けてしまうな…届けばいいのになぁ
    もうイメソンを貼るのも無粋になるかもしれないけど有心論が流れる…

  • 68二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 07:02:36

    おつー

  • 69二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 08:17:02

    素晴らしい…終焉が近づいている

  • 70二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 09:12:06

    夜明けを待ち望んでいたはずなのになんだかな……このままみんなでわちゃわちゃしてほしい感が拭えない……。

  • 71二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 09:26:33

    ロシェ先生えええええええええええ(号泣)
    涙で画面が見えねえ、、、

  • 72二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 13:10:28

    そういえばしなぎの塔は誰かを赦す凪の調べを奏でる塔だと描写があったな…
    今ここにいない人へ届いてほしいっていう祈りがコザーやクオルやロシェさんとか色んなキャラにリンクしてるようで感慨深い

  • 73イメソンの人22/11/02(水) 13:26:58

    歩いていこう/いきものがかり
    公式の動画は予告動画が主だったのでリンクは省略

  • 74122/11/02(水) 15:59:52

    保守ありがとう。早めに帰れたので少しだけ書いていきます。

  • 75122/11/02(水) 16:22:12

    おれはローに抱えられたまま一気に塔から飛び降りた。ローは平然とした顔をしていたけれど、今のおれはただの一般男児。普通に怖かったんだけど!
    けれどもローは何が悪かったんだ?というような面で、根底のクソガキ感は変わらないままなんだな……と少しじんわりした。いや、塔をいきなり飛び降りたことはまだ怒ってるけど!

    「ロー! お前悪いやつになったなあ!」
    「最悪の世代なもんでね」
    「それちょっと聞いたけどなんなの?? どういう世代!?」

    最悪って、つもり最悪ってことじゃねェか!?とちょっと頭の悪い感想を抱きつつ、ローに担がれたままあっという間に橋を渡り島の方へと向かう。
    降ろせ、という暇もなく、ローの能力によって瞬く間におじいさんの家に到着していたのだから、まったくもってトンデモ能力である。
    家の中にはルフィと、先にどこか行っていたはずのギザ男くんがいる。二人共おじいさん特性のパンを山盛り食べていて元気そうだ。

    「二人とも~~~!! 怪我してたけど大丈夫か?」
    「治った」
    「治った!」
    「はあ? そんなわけ、……治ってる……?」
    「こいつらを人間基準に考えたら駄目だ、コラさん」

    腹いっぱいになると大概の傷は治るらしい。そうだっけ?
    おれの知らない間に人間って進化したんだろうか。すげェな……。

  • 76二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 16:24:28

    わーい更新あざます!!
    そうだねそこのバカ2人は回復力もバカになってるもんね

  • 77二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 16:25:40

    この空気でまた後で…ってことは、とつい考えてしまうな。もしかして…いや、やっぱやめとこう
    熱い愛の男たちのバトルの後にしっとりとした良いエピローグだぁ…変わらずにセンゴクさんを尊敬してるロシーが好き、クオルもほんとは分かってたんだね受け入れられなかっただけで…
    ほんとにラストが近付いてきてるなぁ…寂しいけれど見届けます

  • 78122/11/02(水) 16:45:57

    「じゃあローも……!?」
    「いやおれは」
    「(心なしかきらきらした目)」
    「……追々は」
    「す、すげェ~~~~~~~!!」

    やっぱりローもすげェんだよな!と嬉しくなって背中をばしばし叩く。
    だからおれはローにおじいさん特性のパンを山ほど食べさせようとしたけれど、それはやっぱり拒否された。なんだよおじいさんの手作りパンだぞ!! おれもパン好きじゃないけど、ありがたく食うべきところだろここは!!

    「……んで、結局。電伝虫はどこにあんだよ」

    おじいさんが新たなパンを焼きに行っている間、ギザ男くんが眉間にすっげえ深い皺を作りながらそう切り出す。
    確かにお前らの元々の目的それだったもんなあ。

    「そこはほら。コザーに頼もうぜ。あいつらはもう変な企みとかないだろうし」
    「正直に受け渡してくれんのかよ」
    「ここまで来たらあいつも観念してるだろ! あー、いや、ちょっと心配なところあるけどさ」
    「なんだ、やっぱり海兵だから海賊の言う事は聞かねェって?」
    「いや、そうじゃないけども」

    なんかさあ、あいつさあ。
    落ち着き払ったように見えて、全部納得したように見えて。

    「……ちょっと、危うそうなところ、あったから」

    だって、ものわかりよすぎるだろ。

  • 79122/11/02(水) 17:11:13



    「はー……」

    窓辺に肘を置きながら、煙草を燻らす。
    紫煙が宙へと浮かび、空気に溶けて消えていく様を見ていた。

    「終わっちまったなあ」

    ――海は、時折不規則な感覚でノックアップストリームを繰り返している、いつも通りの光景。
    ただ一つ問題があるのならば、ダニエルが海中の岩場を巨大な人形で荒らしたせいで、僅かに海流が乱れ、計算とは違う打ちあがり方になっていること。
    それこそ何十年も計算し続けた。そのおかげでいつどこでどのタイミングで水流が浮かぶか、ある程度自分の中で予測できることが出来ていた。まあ、90%くらいの正確さで。
    無論確実な法則性があったわけじゃないが、それでもなんとか掴み上げていた感覚も、全ておじゃん。
    最悪。これに尽きる。

    「おれの人生、なかなかにままならねェ」

    虚しいもんだなあ、なんて口に出してみるけれど、やけにその言葉は乾いている。
    絶望しているのだろうか、実感が湧かない。
    それでも敗北は敗北。たった一人のガキの時間稼ぎで、おれの人生を賭けた全てが台無しになったことを、受け入れなければならない。

    ダニエルはなんつーガキを拾ったのか。そんで最悪の世代の海賊共が、どうして来ちまったのか。本当に間の悪い人生だ。

    「あー……確かに、燃え尽きたわな」

    短くなった煙草の火を潰して消す。
    次の煙草を取り出すことはせずに、懐から拳銃を取り出して、そのまま自然な動作でこめかみに押し当てた。

    ぱぁん、と破裂した火薬の音が鳴り響いた。

  • 80二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 17:13:16

    !!!??????

  • 81二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 17:15:03

    え…?コザーさん…?

  • 82二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 17:17:13

    おい...うせやろ

  • 83二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 17:18:12

    自殺しちゃったか……?
    それにしても銃で自殺とか、兄に銃で撃ち殺されて父を失ったコラさんが知ったら悲しみそう

  • 84二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 17:19:20

    ローお前それでいいのか…?ローはびっくり人間じゃないもんなロシーの夢は壊せないよな、うん(笑)
    なんて言ってる空気じゃなくなった、んだが…
    え、クオルとロシーの言葉はフラグだったんです?

  • 85二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 17:22:20

    コザー、海兵に戻るってロシーと約束したじゃん……
    でもコザーなりのけじめのつけ方だったのかもな

  • 86二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 17:26:13

    ちょ
    救いはないのか

  • 87122/11/02(水) 17:28:12

    拳銃の先から、火薬の煙が僅かに漏れる。
    はあ、とため息を吐いて、海に向かって撃った弾丸の先を見つめた。まあ、自分がいくら目を凝らしても、あいつらみたいなびっくり人間のように撃った弾を知覚できるようにはならないんだが。

    「……センゴクさんの名前を出されるのは、反則だよな」

    もう一度ため息を吐いて、拳銃を懐にしまった。
    ぽっかりと開いてしまった胸の空虚は、早々取り戻せるものでもないだろう。
    報いるためにそうするべきだと、ひたすら信じ生きてきた数十年だった。目の前の課題を一つ一つこなしていって、ただただ、この世界をよりよくするために、他でもない自分がそうしなければならないと、息を切らしながら走ってきた。
    それが粉々に砕かれるのは、ああ、そうさ。辛いわ。

    「……自由、か」

    ――我々は、自由であるべきではない。欲望は際限がない。大海賊時代が始まってロマンを求めたものが増え、けれどそれで割りを食って泣いている人がいる。
    天竜人は常に増長し、自分たち以外の生物を見下し、どうにでも扱っていいと信じ込み、人を笑って嬲る。
    こんな世界、自由のままでのさばらせていいものか。
    その問いは―――きっと、まだ答えを出せそうにない。

    「……海兵のコート、クリーニングにかけるか」

    自分が報いるために、何が出来るか。また考える必要が出来た。
    そのために、もう少し海兵でいるしかない。
    なんとも、……人生、ままならないものである。

  • 88二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 17:29:44

    はあ〜〜〜〜〜〜〜〜〜ビビったじゃねえかこの野郎〜〜〜〜〜〜〜(泣)

  • 89二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 17:31:29

    良かった~~~~~!!!!!
    コラさんのフォローとクオルの診断結果貰っておいて(押し付けられて)よかったね!!!!!!!

  • 90二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 17:31:38

    テメーコノヤロー!!!!!!!!
    心配したじゃねえかよコンチクショー!!!!!!!!!
    責任とっていい海兵さんになりやがれコラァ!!!!!!!!!!!!

  • 91二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 17:36:22

    神の手にいいように振り回されてる快感…スレ主は活字のDJだな…こうなったらとことん踊らされてやるぅー!!

  • 92二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 17:40:44

    えっっ!?と思ったけどよかったびっくりした…お辛い気持ちは仕方ねェばかりじゃなくてああそうさ辛いわってするのも大事だよね
    眩しい海を眺めるコザーはあまりにも文脈があるけどクリーニング出された海兵コートはきっと喜ぶで…

  • 93二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 17:47:39

    コザーは子供に優しい嘘をつかないでロシーとの約束をちゃんと守る海兵だったね……
    ローに優しい嘘をついて死んでしまったコラさんとの対比を感じる…

  • 94二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 18:10:13

    そういえばロシーくんが倉庫から持ってったコスメってまだ持ってるんだっけ?

  • 95二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 18:44:05

    よかったーー!!コザーさんよかったーー!!
    ビックリしましたよコンチクショウ!!
    アンタはこれからまた一歩ずつ歩んでくだせぇ。

  • 96122/11/02(水) 22:04:49

    「そうそう、しなぎの塔の話じゃが、思い出したぞ」
    「おお?」

    追加のパンを沢山持ってきてくれたおじいさんがそんな話題を出す。そういえば塔の話を聞いてたんだっけ、と思いながらおれはお代わりをする気満々の二人のところにパンを分けて置いてやってから、ローの隣に座る。

    「そんでおじいさん、しなぎの塔ってのはなんなんですか?」
    「ところでしなぎの塔以外の塔が無くなっていたんじゃけど」
    「ふ、不思議だなあ!」

    急にそんな話の転換する!? おじいさん観光のこととか色々気にしてたから、おれらが壊したこと知ったらどう思うか。怖いので沈黙を守るぜ!

    「……おいじいさん。とりあえず塔の話を聞かせろ」
    「ああ、そうじゃったな」

    ローの後押しもあって今は壊れた塔のことの追及はしないらしい。
    よかった、とほっとしつつ、おじいさんの声に耳を傾ける。

    「元々な、しなぎの塔、じゃなくて死泣きの塔という名前だったんじゃよ。死ぬ、に泣く、って文字」
    「……物騒な名前だな!?」

    当て字がお世辞にも縁起がいいとも思えずおれは驚く。あの塔の音自体は、人を穏やかにさせるという効果だけだったし、もっとこう……何かしらいいもんだと思っていたんだけど……。

    「物騒ではないよ。名前こそ一見驚くような名前じゃがの。元々は赦しのための塔だったんじゃ」
    「……赦し?」
    「そう。人の死を、悲しんでいいと、泣いていいと、そう願い、祈り、届けるためのな」

  • 97二次元好きの匿名さん22/11/02(水) 23:48:20

    製作者さんもそういえば最初はめちゃくちゃ泣いてたな…何があったのかは分からないけど
    死別の悲しみをなかったことにするんじゃなくて悼むことや泣くことを肯定して赦す唄か…まさしく祈りだなぁ

  • 98二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 00:25:17

    ナギナギは感情表現が率直で共感能力が高い人に食べられたがる実なのかもしれないななどと…
    というかおじいちゃんノックアップストリームバンバンなこの島に観光客なんてそんなに来る?激バズパン屋さんになりたいのか

  • 99二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 00:31:37

    パンといえば以前に描いたもぐもぐロシーくん

  • 100二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 00:36:10

    流行りのパン屋さんになりたい夢溢れるセンゴクさん似おじいちゃん想像したら和んじゃったな
    色々と変質していった今でもしなぎの塔の最初のお話がちゃんと残って伝わってることにはじんわりする

  • 101二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 00:48:48

    >>99

    えっかわ、、、え、、、かわ、、、、

  • 102二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 00:54:45

    >>97

    コラさんやロシェ先生とは逆に、子どもや弟子的な存在を亡くしたのかなぁと思ってた

  • 103122/11/03(木) 03:02:12

    >>99

    神絵師ありがとう。おにぎりは嬉しそうに食べてるのに、パンは好きじゃないからもそもそとちょっと嫌そうな顔で食べてる顔が可愛いです。

    苦手だけど作ってもらったものだからね、律儀に全部食べます。

  • 104122/11/03(木) 03:17:59

    「まあわしも聞いたのがじいさんだかばあさんからの話じゃからのう。詳しいことは覚えておらなんだが、」

    そこまで喋った瞬間、―――カモメの声のような、高い笛の音が辺り一帯に響く。
    どうやらノックアップストリームがあの塔の真下から噴出したらしい。

    「おお、最近聞こえとらんかったが、やはり綺麗な音じゃのう」
    「……そうだな」

    コザーがトーンダイアル等を使用して出していた音の、根幹なる男。
    聞いてみれば不思議と心穏やかになる。美しく、透き通った、祈りの音。

    「かつて、この塔を作った男はな、故郷で沢山の人が死んだらしい」
    「沢山の人が……?」
    「なんでかは知らん。病気かもしれんし、悪人に襲われたかもしれん。はたまた災害か、戦争が起こったのかも。だが、何かしらの悲劇が起こった男は、何かがあってこの島に流れついた。もう戻れない故郷のことを思って三日三晩泣き続けたそうじゃ」
    「………」
    「そんな男が、何故塔を作る、という手段を作ったかはわからん。けれども、伝え聞く限り、男は、遠くにいる誰かに届いてほしい、という願いを込めたそうじゃ。死を想い、泣くことは決して罪ではない、ということを」
    「……死んだ人を、想う」
    「死んだ者を想うことは何も悪い事ではない。まあ、それに縛られておったら浮かばれんものもあるかもしれんが、それでも泣くという行為は大切なものじゃ。だからそんな、誰かの死に泣いて悲しむ、そんな誰かのために、死泣きの塔は作られた」

    そんな風に爺さん婆さんから聞いた気がするのう、とおじいさんは語ってくれた。

    「死んだもののためではなく、死んだものを想う者のための塔。それが死泣きの塔で、今現在しなぎの塔、と呼ばれる由来じゃ。観光名所になりそうか?」
    「……由来はわかったよ。まあ、観光名所にするのは……どうだろうなあ」

  • 105122/11/03(木) 03:37:06

    死を泣くものたちのための塔。死泣きの塔。しなぎの塔。
    あの場所に立っている大きくてどこまでも高い塔――それを、かつてのナギナギの実の能力者は、どうして心血注いでまで作りあげたのか。
    心穏やかにする凪の音――それで、遠くで泣く誰かの心が穏やかになればいいと、そんな夢のために、どうしてそんなに必死になれたのか。
    わからないけれど、それでも、そう願って作りあげられ、悠然と今も海の上に立っている塔は、きっとどこまでも優しい祈りが込められている。

    「……うん、おじいさん、思い出してくれてありがとう」
    「ほっほっほ、別に構わんよ。ほれ、パンならいくらでもあるからの」
    「……うん! ありがとうな!」

    おじいさんはパンに心血注いでんなァ! 何がそんなにパンを作らせるのか。ちなみにローは最初から最後までパンを拒否していたのでおにぎりをもすもす食べている。そんなところまで自由なのかロー。いや確かに自由なのはいいことだけど、自由気ままってのはまた違うぜ?? 満足そうな顔してるからいいけどさあ!

    ちなみにルフィとギザ男くんは腹いっぱい食べてうとうとしている。
    まあ……夜からずっと戦いっぱなしだったもんなあ。眠いよなあ。

    隣でローも欠伸をしている。かくいうおれもだいぶ眠い。
    このまま昼寝ならぬ朝寝でもしちまおうかな。

  • 106122/11/03(木) 03:37:28

    というところで今日はここまで。
    明日は休みなので昼から来れると思います。

  • 107二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 08:02:58

    もしかして先代のナギナギ食べたひともローやクオルみたいな子供を一人にしてしまったのか…?

  • 108122/11/03(木) 15:35:57

    少しずつ書いていきます。
    ちなみに最後ここ書いておいてほしい描写あったらあげてくれれば、なんとか入れることが出来そうだったら書いてみます。

  • 109122/11/03(木) 15:46:37

    というわけでおれはローをぐいぐいと引っ張って寝かせてからおれも隣で寝た。
    しばらく寝たら昼過ぎだったし、ローは既に起きておれの隣で刀の手入れをしていた。
    ギザ男くんととルフィはいなくなっていたし、おじいさんはやっぱりパンを焼いてくれた。

    「それで、コラさんはこれからどうするんだ?」
    「どうするって?」
    「……おれの船には乗ってくれねェんだろ。だったらセンゴクのところに行くのか? それとも、この島に残るのか」
    「あー……決めてねェんだよなあ。でも、センゴクさんのところには行かねェぜ。流石に、あんな別れ方しちまったから、顔を合わせづらい」

    そう困ったように笑うとローはなんだか怒ったような、難しそうな顔をしておれの頬をつねった。
    いたいいたい、とばたばた暴れると離してくれたが、その代わりはー、という大きいため息と共に話をしてくれる。

    「センゴクは、今でもあんたのことを愛しているよ」
    「!!」
    「……海軍のやつのことについて話したくないが、ことセンゴクに関しては、変わらずあんたを息子みたいに思っている。それだけはちゃんと知っとけよ」
    「せ、センゴクさんが……?」

    ていうかお前センゴクさんと話したのかよ!! と驚くしかない。
    手をわたわたにぎにぎと意味のない動きをさせながらローを恐る恐る見る。その怒ったような、難しそうな顔は、――気にくわないって顔だと気付いて、なんかちょっとだけ笑えてしまった。

    「センゴクさんか、会いたいなあ」

    だって、おれの一番尊敬する、大好きな養父だ。

  • 110二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 15:57:48

    ローとコラさんの関係性が本当に良い

  • 111122/11/03(木) 16:01:21

    「でも、今は行かねェ」

    会いに行きたいけど、すっごく行きたいけど、おれにはやりたいこと、出来たしなあ。

    「……なあ、ローの海賊団って、市民に悪い事してねェよな?」
    「なんだ急に。……しねェよ、そういうことは。同じ海賊相手だとか相手に手を出された時にだけだ」
    「だよなあ。だってロー、なんか通りすがりに怪我人とかいて助け求められたら助けそうなとこあるし」
    「……別にそんな善人みたいなことはしないがな」

    そうかあ? でもローって素直じゃないからな。そう言いながら結果的に治療してそうだと思うんだけど。だっておれが悪魔の実の能力者のことを、恩があるからって言わなかったガキだ。
    もし目の前に怪我人がいる、そういう場面に立ち会ったら、自分の中の医者としての誇りとかがローを動かすんじゃないかって。そう思うんだ。

    「というか、いきなりなんなんだ、コラさん。急にそんなこと言いだして」
    「うーん、今のおれはさ、弱いし、ガキだし。こんな状態で新世界に出たら、まぁすぐに死んじまいそうだなって自覚はある」
    「………」
    「だから、おれが大きくなって強くなったら乗せてもらおうかなって」

    だめかな?と笑ったら、ローはこれでもかってくらい目を大きく見開いて、口をぽかんと開けていた。
    ……だ、だめかな!?

  • 112二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 16:02:17

    うおおおおおお!!!!

  • 113二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 16:02:30

    センゴクさんが教えてくれたもんねコラさんの愛を…、今度は教えてもらったローからロシーに、か…
    あんな最期だったもんなぁ、そりゃ気に病むよねロシーは…

  • 114二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 16:07:35

    全然駄目じゃないぞたぶん!
    キャパオーバーしてるだけだと思うぞ!

  • 115二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 16:08:07

    やったあああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!

  • 116二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 16:10:27

    良かったなぁ!ロー!!!!!!!!!!!!
    お前飛び上がるほど喜んでいいんだぞ!!!!!

  • 117二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 16:14:12

    まさか海兵だったコラさんがまた海賊になった自分を選んでくれると思わなかったんだろうな~
    フフ、今どんな気持ちですかローさんや

  • 118二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 16:16:57

    そういや海兵だったってまだ言ってなかったっけ?
    (ローは知ってるからいまさら過ぎるけども)

  • 119二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 16:20:18

    >>118

    コラさんが死ぬ間際に箱に隠したローの前で「おれは海兵だ」って名乗ってたから、コラさんもローもそこは知ってると思うけど

  • 120二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 16:32:13

    悪いことしてないだろうな?と確認する保護者感よ。この決断も死んで悔いを残したコラさんを引き継いだある意味人生2周目のロシーだから出来たって感じがするな…感慨深い…、クオルの件で残された側の気持ちを知ったからこそ一緒にいるという選択が選ぶ選択肢の中で上位にきた感じがする

  • 121二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 16:52:41

    コラさんが大人になる頃には大海賊時代終わってそうだし
    少しは安全な航路になってそう
    割と良い選択肢では?

  • 122122/11/03(木) 16:57:08

    おれがちょっと不安になっていたら、急におれの両肩をがしっと掴んで、ぐいっと顔を寄せてきたからおれはちょっと仰け反って離れる。

    「ろ、ロー?」
    「嘘じゃないだろうな」
    「え? あ、ああ、今度は嘘のつもり、ないけど……」
    「本当だろうな」
    「……信用ない自覚はあるけど、本心からの言葉だぜ!!」

    ピースしながらちょっとおどけて言ってみれば、ローはじっとおれを見つめてから、唇をちょっと噛み締める。
    ……泣きそうな顔だ、と思ったけれど、ローは泣かなかった。
    ただ、おれの肩にそっと自分の額を置く。

    「……今度嘘ついたら承知しねェからな」
    「――おう。今度は嘘つかねえよ」

    そっとローの背中に手をおく。ぽん、ぽん、と叩くけれど、こいつの背中大きくなったよなあ、としみじみした。
    昔は、おれの片手でこいつの背中をほとんど覆えたのに。

    「でも、まあ、もう数年は待ってもらうことになるだろうけど。でもおれ強くなるからな! 海兵式だけど鍛錬の仕方も覚えてるし」
    「……13年もあんたのこと待ってたんだ。あと数年、わけもねェよ」
    「っ!」

    13年。
    そういえば、そうだ。あの小さかったガキが、こんなでっかい背中になるまで。

    「……ごめんなあ、ロー。待たせてごめん。いや、待っててくれてありがとうな」

    だから、もうちょっと待っててくれ。追いつくから。

  • 123二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 17:09:35

    待つことが出来るというのはそれだけでも幸せなことで生きてる者だけの特権だよぁ…、死んじゃうとそれすら叶わない…

  • 124122/11/03(木) 17:32:05

    「……コラさん、あんたと旅がしたかった。どこまでも、一緒に行きたかったんだ」
    「ロー……」
    「あんたの生まれがどこでも、誰の弟でも、海兵でも、関係ない。おれはコラさんと一緒に居たかった」
    「―――――」
    「あんたが、大好きだったんだ……!」

    それは、子どもの声色にも似ていた。
    ただただ愛しさが湧きおこる。
    嗚咽は出ないのに、目から大粒の涙がボロっと出た。胸がひたすら熱くってたまらなくて、口が自然と笑ってしまった。
    可愛いクソガキがいつの間にかかっこいい大人になったと思ったら、やっぱり可愛いクソガキだった。

    おれがこうして、ローに出会えたことは本当に奇跡みたいなことだ。
    ナギナギの実を食ったからか、頭を打ったからか理由はわからないけど、それでもドンキホーテ・ロシナンテの記憶がこうして今につながったのは本当だ。
    それを噛み締める。――小さい頃に置き去りにしてしまった子どもを、この手に抱きしめることが出来た。
    本当に、本当に、よかった。

    クオルの慟哭を思い出す。残された人間に、共感していたローを思い出す。
    おれが死んでローは、すごく、すごく、悲しんだ。それを実感して強く実感する。
    ……こりゃ簡単に死 ねなくなったな。別に死ぬ気は一切ないんだけど。

  • 125二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 17:38:09

    ローはローでようやく13年前の返事を言えたんだな……

  • 126122/11/03(木) 17:44:21

    >それを実感して強く実感する。

    この誤字脱字マン、重複してるやろがい。

  • 127二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 17:48:32

    分かる…分かるぞ…
    書いてるとどういう表現がいいかなって何回か書き直して消し忘れるんだ…

  • 128122/11/03(木) 17:49:23

    しばらく泣いたあと、これまでの話をたくさんした。
    あれからローが何をしていたか。どうやって海賊団を立ち上げたか。それからどんな旅をしてきたか。ルフィたちと出会った話。なんと七武海になっちまったこと。――ドレスローザでの出来事。
    波乱万丈で、いくらでもひっくり返った。特にドレスローザではドフィとの激闘があったらしい。
    最初から最後まで無傷だって言ってたけど、嘘じゃねェかなって思ってる。素知らぬ顔してるけどドフィ滅茶苦茶強いだろうし。あとでルフィにこっそり聞いてみようかな。

    ちなみにそんなルフィとギザ男くんは何故か魚を大量に釣り上げて持ってきていた。
    なんか勝負になったらしいけど、魚釣り勝負だなんて仲がいいなあ!
    おじいさんはサバサンドを作ってくれた。
    ……うん、サバは美味いし、おじいさんの優しさの味がするぜ!

    「ちなみに電伝虫について聞きに言ってたのか?」
    「勝負してたら忘れた」

    お前らなー!!


    けれど、色々休息を取りつつ過ごしていたその夜、コザーがおじいさんの家を訪ねてきた。

  • 129122/11/03(木) 17:50:30

    >>127

    分かってくれてありがとう。ライブ感は楽しいけれどこれは遠慮したいな……。

  • 130二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 17:52:43

    >>127

    分かる……

    SSもレスも言いたいことまとめようとして書いたり消したりしてあげるけど

    あげた後に「あっ」って気づくやつ……

  • 131二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 17:53:26

    ローはやっぱり愛してるより大好きという表現がしっくりくるな…今はもう格好いい大人なんだけどコラさんに対してはいつまでもおとななこどもって感じ
    ロシーくん、本人に死ぬ気はないけどいつか死にかねない生き方だよね…見ててハラハラする

  • 132122/11/03(木) 18:01:03

    「あ、コザー! お前もパン食うか!」
    「仮にも敵だったやつにパン進めるなよ」

    ていうかじいさんまた大量にパン焼いてるのか。食堂に置くのにたまに買わせてもらってるけどどこからそんな活力湧いてくるんだ、と勝手知ったる様子でおじいさんからパンを貰っている。普通に気安そうっていうか、おじいさん海軍にパン渡してたのか……!

    「お前何しにきたんだ?」
    「電伝虫よこせ」
    「病理屋は何してる」
    「アフロ男はいねェよな……?」
    「コザーくんパンおかわりするかのう」
    「一気に話さないでもらえるか」

    うんざりした様子でコザーが言う。

    「お前らが電伝虫を欲しがってる様子だったから来た。クオルは知らねェ。ダニエルも知らん。パンは持ち帰らせてもらう」
    「何だかんだ全部答えるんだな」
    「って電伝虫! よかった~~~!! これでナミに連絡取れる!! ……サニー号の番号ってなんだったっけ。トラ男!」
    「なんでおれに聞く! 覚えてるが!」
    「さっさとよこせ。どこにあんだ海兵野郎」
    「賑やかだな……」

  • 133二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 18:02:18

    他船のナンバー知ってるのはさすがに草生える
    麦わらの一味ローに気を許し過ぎだろ

  • 134二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 18:03:20

    ルフィは流石に覚えとけよ…船長だろ…

  • 135二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 18:04:05

    いいか?次会ったら敵だ…
    ほんとか?

  • 136122/11/03(木) 19:40:24

    とりあえずコザーが電伝虫を渡してくれるならそれ以上のことはない。
    これでローたちも仲間を呼べるな!と思っていたけれど、どうにもコザーのやつ、手ぶらにしか見えないんだけど、どこに隠し持ってるんだよ。

    「おい、じいさん」
    「なんじゃ?」
    「電伝虫置いてあるだろ。出してくれ」
    「ええぞ~」

    うん?
    ………うん!?!?!!

    おじいさんは慣れた様子で奥から電伝虫を出して渡してくる。それをコザーはおれたちに渡してくる……どういうこと!?
    他三人もぽかんとした顔でコザーとおじいさんを見ている。
    おれたちが拠点にしていた家に……電伝虫があった……!?

    「おい、おい! なんでジジイの家に電伝虫があるんだよ!」
    「もしお前らみたいなのが来たとして、海軍に置いておいて下手に外部と連絡を取らせるわけにもいかねェからな。灯台下暗しってことで」
    「に、にしても度胸がすげェなあ……!? ていうかなんでおじいさんの家に!?」
    「なんでって、」

    コザーは、少しだけ躊躇してから、半笑いで言う。

    「……センゴクさんに、似ていたから?」

    ……………お、お前さ~~~~~~~~~!!!!
    もしかしておれが想像していた以上にセンゴクさんのこと尊敬していんじゃねェの!??!?!?!?!!?

  • 137二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 19:41:12

    灯台下暗しすぎる…マジかよ

  • 138二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 19:41:18

    あれ?なんかコザーがあざとい……

  • 139122/11/03(木) 20:35:36

    ともかく、電伝虫を手に入れた三人は、それぞれお互いの船と連絡を取り合うことが出来た。
    ローの船員たちは繋がった瞬間、自分たちの船長の無事を喜び電話の向こうで泣いていたし、ギザ男くんの船は心底安心したような副船長?みたいな男と、冷静に居所を話していた。ルフィくんは電伝虫に出たのだろう女の子から滅茶苦茶叱られていて、『ハイ、スミマセン』と正座をしながら頭を下げていた。力関係………。

    何にせよ、やがてこの島にそれぞれの船がやってきて、みんなこの島から出ていくのだろう。
    ……潜水艦って言ってたよなロー。ちょっと見学くらいさせてくれるかな。潜水したら中から海中を見ることが出来るのかな。それはちょっと気になるぜ……!

    「にしても、億越え海賊がこの島に来るとはやばいな。これまでとことん平和だったし、これを機に人員増やすか」
    「お前はローたちを捕まえようとか思わないのか?」
    「は? 無理だろ。おれァ六式も覇気も出来ない雑魚だっての。トーンダイアルがあれば大概の海賊は無力化出来るがね、自力じゃ一撃で負ける」
    「……いっそ清々しいな」

    でも、確かにトーンダイアルの音は厄介だった。何が厄介って、あれを対処する方法は現時点でないってところだ。
    ナギナギの力を使えばそりゃ無効化出来るけれど、使うタイミングをことごとく外していたおれは結果ぶっ倒れてばかりだった。
    何度も聞いていたら耐性が付くのかもしれないが、その頃には海楼石付けられて牢の中。能力者じゃなくても、無力化されている内ならどうとでもなるだろうし……。

    怖いのが、強い海賊であればあるほど、その音に対して弱いだろう、という点だ。
    だってそうだろ。強い海賊程、野望も欲望も、――ロマンも、持っている。

  • 140二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 20:50:59

    コザーさん自覚あるザコだった…アフロさんの目は正しかった(笑)
    幹部クラスだけど戦闘力はなくナギナギが天敵で出自と経歴が似ていると正にロシーにお誂えな敵キャラだったんだな、と改めて。よく考えられてて凄い…、というか敵キャラたちがみんな魅力的だったなぁ

  • 141122/11/03(木) 21:38:01

    「りょ……量産化とかしないよな」
    「しねェよ。おれだってこれがどんな代物かはわかっている。あまりに広め過ぎたら寝覚めが悪いことになるっていうこともな」
    「コザー……!」
    「それに、センゴクさんがいた頃はともかく、今の海軍あまり好きではないんでね」

    そう言って、コザーは立ち上がる。

    「それじゃおれは行く。じいさん、電伝虫はまたしまっておいてくれ。こいつらには使わせておいていいから」
    「わかった。コザーくん、ほら。パン持ってってええぞ」
    「こらまた大量に……はあ、今度野菜とか持ってきてやるよ」

    あきれ顔で受け取るコザー。なんだか少し微笑ましいな、と思いながら見送る。
    コザーは出ていくときに、軽くこちらを振り返った。

    「んじゃあな、海のクズ共。せいぜい他人様に迷惑をかけない程度に世に憚ってけ。誠に気分が悪いことだがな」

    そう何を考えているかわからないまま、今度は振り返らずに去っていく。
    ……読めねえなあ、と苦笑した。
    まあ、海兵である限りローたちのこと好きになれるわけじゃないもんな。
    それでも最後の言葉は、『まあ精々自由であれよ』という皮肉であると受け取って置こう。

  • 142122/11/03(木) 21:58:24



    「……ビンクスーの、さーけをー……、とーどけーに、いくよ……」

    口遊む、誰かの歌声。広場のベンチに座って、月を見ながら掠れた小さな声で、歌っている。

    「今日か、明日かと、宵の、夢ー……」

    冷えた月はあたりを照らしている。眩しいように思えて、包帯が巻かれた掌をかざした。
    手のひら越しの青い光は、どこか寒くて、寂しい。

    「手を振る影に、……もう、会えないよ、」

    「なーにを、くよくよ……明日も、月夜……」

    唇を閉じる。あの人の唄は、こんなにも悲壮感があったわけじゃないのにな、と苦く笑った。
    クオルはぼんやりと、月を眺める。
    自分を見つけた青い月。あの人を見つけた憎い月。明るすぎる月の光は、今だ嫌いだ。

    「よう、クオル。なんだ海賊になるのか?」

    かけられた声にちらりを目線を向ける。どこから来たのか、コザーがそこに立っていた。無視するかと考えたけれど、別にいいか、と口を開く。

    「……さあ。医者になるんじゃねェの」

    そうぽつりと言われた言葉に、コザーは目を丸くして静かに笑った。

    「そりゃ不愛想な医者なんだろうな」

  • 143二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 22:02:18

    あ~最高なんじゃあ~~

  • 144二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 22:21:47

    敵キャラ全員救われて新しい人生歩み始めるのいいな……
    ………アフロミンゴ?しらないしらない

  • 145二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 23:13:23

    本当に好きな空気だ……ずっと読んでたいなぁ…

  • 146122/11/03(木) 23:24:23

    本当にもうすぐ終わっちゃいそうだあ……。


    ロシーがこの島を出るか否か、安価&ダイスで決める。


    どちらかが多ければそっちの確率が増えるという感じで

    >>147>>150

  • 147二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 23:24:50

    出る!!

  • 148二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 23:25:38

    出る

  • 149二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 23:25:51

    あえて出ない

  • 150二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 23:26:05

    センゴクさん行き

  • 151二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 23:26:21

    出る

  • 152122/11/03(木) 23:30:03

    >>150

    ごめんだけど、話の中でそれはしないって明言しちゃってるんだ。

    これでセンゴクさんのところに行ったらローとの話を裏切っちゃうので……。いやセンゴクさんに会いたいのはやまやまなんだけど……。

    なので安価してくれてありがとうなんだけど、次のを入れます。

    書き込んでくれてありがとう。

  • 153二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 23:30:39

    コザーがクオルが医者になることを当たり前のように思ってるのがいいなぁ、いい関係だ…

  • 154122/11/03(木) 23:31:14

    ロシーがこの島を出るか。


    1.出る

    2.出る

    3.出ない

    4.出る


    dice1d4=2 (2)

  • 155二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 23:36:26

    出るか~!どこへどうやって行くのかハラハラとドキドキが…

  • 156122/11/03(木) 23:43:08

    今日もおじいさんのところで雑魚寝だ。流石にすぐに船が到着するのは無理そうで、夜中にノックアップストリームが多発するこの海域に入るのも厳しいらしい。
    もうちょっとの辛抱だぜ!と三人に言えば、ようやく肩の荷が下りた、とでも言いたげな様子だった。
    ルフィはしきりに『サンジの飯が食いて~……』と言っていた。3時の飯? ルフィはおやつ代わりにご飯を食べるのだろうか。

    ルフィとギザ男くんはそのまますぐに寝てしまったけれど、おれとローは最後だからと少しだけこの島を散歩していた。
    夜の街は静かだ。小さな島だからだろうか、酒場とかあるけど、港町のように賑わっていたりしない。

    「なんか本当、すごい濃い数日間だったな~」
    「……コラさんは大丈夫なのか? あのアフロ野郎に拷問みたいなの、受けてただろ」
    「うん、トラウマ」
    「素直だなおい」
    「おれあいつ本当やだ……マジでドフィなんて怪物生み出してんだよってすっげェ思う……」

    今やインペルダウンにいる兄上、お前のカリスマはとんでもねェな……とちょっと恨みの念を放つ。
    まぁそんな兄上はアフロ男のことを拒絶したんだろうけれど、その結果がこれだ!
    ……本当アフロ男、どうなったんだろう。多分死んではないと思うんだよな……。死んでたらそれはそれで寝覚め悪い気がするし……。

    「……あのアフロ野郎の配下が回収しに行ったから、別に死んじゃいねェと思うけど」
    「えっ!? なんで考えてることがわかったんだ!? エスパーか!?」
    「アンタはわかりやすいんだよ。嘘をつくことに本当向いてねェ」
    「そうか? おれ結構嘘つくの上手だと思ってたんだけど……」
    「海兵だってこともずっと気付いてた」
    「そうか……エッ!?!?!」

    マジで?! おれが告白した時よりも以前に!?

  • 157二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 23:44:54

    ローの目の前でセンゴクさんと電話してたのにバレてないと思ってたのかコラさん

  • 158二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 23:45:54

    まぁ、抜けてるのがコラさんだからな…

  • 159二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 23:46:05

    子どもが大人の嘘を知ってたって言うのが好きでござる

  • 160122/11/03(木) 23:50:02

    「一応言っておこう。アンタは自分が思ってるより、大分アホだ」
    「……辛辣じゃねェ!? ロー、お前もっと優しくだなあ」
    「だから、今はおれの船に乗らないにしても、正直あんたをどこかで一人残すのはかなり不安だ」
    「………」
    「この島に残るのか?」

    そう言いながらおれを見下ろすローの顔は、確かに心配そうな色に染まっている。
    アホっていうのは聞き捨てならねェけど、でもそこにはローの中の不安とか、気遣いとか、親愛の気持ちとかあるから、しょうがないので飲み込んでやる。
    クソガキだけど、優しいんだ、お前は。
    そんで、おれもまぁ、心配させちまう前科があるからなァ……。

    「うーん、この島には残らねェ」
    「なんでだ」
    「まぁ、この島で待つのもいいけど、じっとしてらんねェのよ、おれは」

    それに強くなるためには、多分閉じこもるより、色んな場所を見に行った方がいいんだ。
    ……もちろん、安全なところを! 今のおれはいたいけな子どもだから、そこは気を付ける。

    「コラさんのことは信頼してる。でも目を離してたらアフロ野郎に拷問されてたり、塔から落ちてたアンタを信用できると思うか?」
    「ごもっともすぎる!」

    でもおれもしたくてしたわけじゃなくてさー! ……だからダメなのか!!

  • 161二次元好きの匿名さん22/11/03(木) 23:53:52

    まぁちゃんと実力のある保護者に預けたいよな

  • 162122/11/04(金) 00:00:19

    「ならさ、ロー。こうするか」

    おれは思い付いたことをそのまま言ってみる。

    「電伝虫を用意してさ、お前にいつでも連絡できるようにして、もしなんか危険なことがありそうだったら助けを呼ぶ……ってのは流石に迷惑か」
    「それでいい」
    「あれっ」
    「あとビブルカードも用意してくれ。……アンタは感情的に動くから、それでも心配なところはあるけど。でも、いつでも助けに行く」

    アンタがおれにしてくれたように。
    ……そう語るローに、おれはまた泣きそうになる。

    「ほんと、本当お前、かっこいい男になったな~~~!!」
    「当たり前だ。誰に命をもらったと思ってる」
    「……ロー~~~~!!」

    背中をバシバシと叩く。おれが感極まってる姿が面白かったのか、ローも子どものような表情で笑ってて、おれも嬉しくなった。

    「……コラさん。一応、少しここから離れているけど、港町がある。少し無人島を経由するだろう計算だが」
    「そうなのか! おれ、漂着したからここら辺のことわかんねェんだよな~」
    「はー……本当、アンタが生きててよかったよ。んで、その港町まで行く方法、まだ決まってないだろ」
    「え?」

    ローの言葉に目を瞬かせて、ローが言いたいことを理解して、おれは嬉しくなって満面の笑みを向けた。

    「……ロー! 次の港町まで、おれをお前の船に乗せてくれ!」

    そう言えば、ローは仕方ねえな、なんて言って、おれの頭を撫でつけてきた。

  • 163二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 00:02:37

    コラさんもローのビブルカード要求してもいいと思うぞ(ちょっとはローの無茶も収まるかも)

  • 164二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 00:03:36

    おおおコラサンシマヲデル…!!
    コザーはこの島で海兵を続けてアフロミンゴはまた海賊として海に出る?クオルはどこで医者をやるのかな どこであってもいい医者になるんだろうな

  • 165二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 00:07:43

    ああ~~はしゃぐコラさんと一緒に子供のように笑うロー…!二人ともキラキラしている……

  • 166二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 00:10:10

    ロシーの口から言わせたかったんだなと思わず笑った
    しかしずっと大人なムーブを保つローを見てると格好いいんだけどどこかムズムズする(笑)

  • 167122/11/04(金) 00:12:24

    散歩をし終わった後、おじいさんの家に戻って寝ることにした。
    横になって布団を被って、となった段階で、ローがぽつりと言う。

    「コラさん。安眠させてくれよ。あいつらのいびきがうるせェ」
    「ん? お……おお! お~~~! コラさんがやってやるよ!!!」
    「コラさんもうるせェ」

    いやァ、ローがそんなことを言ってくれるだなんてなァ!
    嬉しくなってにやけながら、おれはぱちり、と指を鳴らす。

    「“サイレント”」

    そうするとルフィとギザ男くんのいびきの音は聞こえなくなる。聞こえるのはおれとローの声だけだ。
    懐かしいなあ、とにやける。
    ローが小さい頃、コートの中に入れてやって洞窟の中とかで寝た時、吹雪の音があまりにも響くからサイレントをかけてやった時のこととか思い出した。小さいロー可愛かったな~。今はでけェな~。

    「ロー! おやすみ」
    「……おやすみ」

    おれたち以外の音が聞こえないから、ローの呼吸の音がよく聞こえた。

    ……珀鉛病を治したローが、生きて、大人になって、海賊になっちまって、そんですげェ強くなって、おれの隣で寝てる。
    本当、すごい話だよなあ。
    かつておれが死ぬ前に描いた祈りが、おれの隣で生きている。

    やっぱり、ちょっとだけ泣けてしまって、目尻に涙を浮かべたままその日はすぐに眠った。
    明日は晴れるといいなあ、と思いながら。

  • 168二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 00:22:25

    ローも心身ともにだいぶ疲れてるだろうしぐっすり眠れそうだけどやっぱりかけて欲しいよね13年振りのサイレント…
    コラさんが眠ったあとも勿体なくて眠れないんじゃないかなとか想像してしまうな…

  • 169二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 00:29:19

    この数日のことや昔のことや今のローのこととか色んなこと思いを馳せてちょっと感傷的になりながらも最後に明日のこと考えるコラさんめちゃくちゃコラさんだなって思いました大好き

  • 170二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 00:29:34

    うん、すごい話だったな…記憶が戻ったり遭難したり牢に入ったり拷問されり病気で死にかけたり再会出来たり…(え、違う?)
    まだ終わりじゃないのに一つの島でいろんなことがあったなぁとつい振り返ってしまう…

  • 171122/11/04(金) 00:37:39
  • 172122/11/04(金) 00:37:54

    いつも通り埋めつつ質問あったら答えます。

  • 173二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 00:42:10

    たて乙です次スレの人物紹介全体的に涙腺にじわっときてしまうとても最終回っぽい…

    またスレ主の小ネタあったら何でも聞きたいです 塔の製作者さん周りのイメージとか

  • 174二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 00:43:41

    塔の制作者の方の話、私も聞きたい!

  • 175122/11/04(金) 00:46:54

    >>173

    >>174

    彼に関しては皆さんのご想像にお任せする、という形にしておきます。

    言えることに関しては、

    ・ナギナギの実の能力者だった。

    ・かつて彼がいた場所でとんでもない悲劇が起こった。

    ・多分見た目もコラさんにちょっと似ている。

    という感じですかね。とにかく優しい人物でした。

  • 176122/11/04(金) 00:48:39

    小ネタをひとつ。
    しなぎの塔は実質シャンドラの灯です。というか空島のシャンドラの灯のくだり読んで思い付いた。
    シャンドラの灯は『おれたちはここにいる』だけど、しなぎの塔は『どこかにいる悲しんでいるあなたに届け』というちょっと反対の性質ですが。

  • 177二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 00:49:24

    しなぎの塔は実質黄金の鐘だったのか…そっか

  • 178122/11/04(金) 00:54:21

    小ネタ
    あと確かコザー想定ではラスボス予定でした。
    というか元ネタ道力9000のスパンダくんからインスパイア受けたというか。だから見た目がスパンダくん似でした。
    おふざけキャラで、尚且つ弱そうと見せかけてめちゃくちゃ強いラスボス……にしようと思ったらなんかラスボスにアフロミンゴが湧いてでた。なので本当バグ。
    もしかしたらコザーも能力者になるかも知れなかった。
    でも結果今は普通に戦闘能力雑魚です。銃の腕はいいかもしれないけど。

  • 179二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 00:54:55

    海はめちゃくちゃ広いからな……誰かに届いてほしいという祈りも切実なものになるよね
    しなぎの塔が生きている人達のためのものだったって設定すごく好き 全然押し付けがましくないのに生きろという力を感じる

  • 180二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 00:55:35

    センゴクさん似のおじいさんがあそこまでパン推しなのは何か理由があったりする?

  • 181二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 00:56:56

    定期的に出されるアフロミンゴバグに笑ってしまう。デバッグしないからバグみたいな動きするんやで(ダイス目を見ながら)

  • 182二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 00:58:39

    そういやコラさん的には名前はロシーでいいの?

  • 183二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 01:01:05

    みんなアフロに脳を焼かれたりクオルに脳を焼かれたりで大変だな…熱かったもんな…
    とか思ってたら自分もじわじわコザーがクセになってきてコラさんとの対比構造や過去やら徐々に明かされるプロフィールやンピ学時空とか絵師さんのイメージイラストとかでいつの間にか大好きになってしまったので小ネタ助かる
    このような経緯でスパンダくんにも興味を持ってしまったのでスレも後で読みます嬉しい

  • 184122/11/04(金) 01:01:07

    >>180

    ない。嫌いなもの食べさせるか……という意図。


    >>181

    まさかファンブル出るとは思わんて。


    >>182

    コラさん「アフロシーは嫌だ」

    なので、ロシナンテに近いロシーでいいか、という所存。

  • 185122/11/04(金) 01:02:27

    >>183

    スパンダくんに興味を持ってもらえて嬉しい。9000道力スパンダくんも折れないスパンダくんも好きだけどスパンダくんはクズだよ。

  • 186二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 01:02:33

    おじいさんにセンゴクさんとの血縁関係とかはないんだっけ?

  • 187122/11/04(金) 01:03:06

    >>186

    ないです。本当にただ似てるだけ。似てるだけからコザーも気楽に接してる。

  • 188二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 01:04:37

    そういや今日来週のチョイ見せだっけ?

  • 189122/11/04(金) 01:07:02

    小ネタ
    クオルの幼少期はもっと可愛げのない子どもになる予定だった
    ネコチャンクオルのイラストを見て狂った
    いやあれは……可愛すぎるじゃん……

  • 190二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 01:09:23

    スレ主の小ネタ聞けるの嬉しいなもう終わりが近いから余計にいっぱい聞きたい…
    ネコチャンクオルくんイラスト本当に可愛かった
    あと戦いのあとルフィに絡まれて手を突っ張る猫仕草想像できすぎて笑いました 顔がちょっと仰け反ってる…

  • 191二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 01:11:35

    シン・コラさんのなかで3船長の強さの順位どうなってるんだろう

  • 192二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 01:12:51

    そういやフラムちゃんスマイルの能力者だから泳げないんだっけ
    消去法でボコデコがアフロミンゴ探しに行ったのか
    出番的には少ないけどおいしい役だったのでは

  • 193122/11/04(金) 01:15:17

    >>191

    ロー:すっげェ強い!

    ルフィ:ゴムだけど強いんだな~~~~

    ギザ男くん:機械の腕かっけ~~~~~~!!! ロケットパンチかっけ~~~~~!!!! 機械の鎧かっけ~~~~~~~~~!!!!!!!!!


    >>192

    デコくんも能力者なんすよ

  • 194二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 01:17:37

    デコくんはお腹が光るチカチカの実のミラーボール人間なのだ!アフロミンゴに能力をかわれてからずっと彼が大好きなのだ!(記憶力ポンコツなので間違ってるかもしれない)

  • 195二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 01:17:52

    さすがギザ男くん、子どもに対してのハートキャッチが強すぎる

  • 19619222/11/04(金) 01:18:07

    あっ、そういやバチバチにミラーボール回してましたね
    失礼しました

  • 197二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 01:18:26

    最後まで言うぞ!
    アフロミンゴはげろ!!

  • 198二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 01:19:05

    じゃあ一緒に
    アフロミンゴはげろ

  • 199二次元好きの匿名さん22/11/04(金) 01:19:38

    コラさんの評価聞いたらローさん拗ねそう

  • 200122/11/04(金) 01:19:38

    あんまりはげないでほしいかな……

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