- 1二次元好きの匿名さん22/12/05(月) 20:13:39
北風が吹くようになり、日中も冷え込むようになって、マフラーや手袋などの防寒具を身に着け始める冬の季節。
「キタちゃん、手伝ってくれて、ありがとう。私一人になった時はどうしようって困ったから」
「困った時はお互い様だよ。さぁさぁ、今日も寒いけど、トレーニング頑張るよ」
「寒いから、風邪引かないようね。また明日」
「うん、じゃあまたね」
日直の一人が風邪で休んだため、あたしがその子の代わりに放課後の雑用を手伝った後、クラスメイトと別れの挨拶をして、トレーニングに向かうため教室から出る。
教室を出ると、どこかで見たことあるようなトレーナーが困った顔をしながら、他の生徒に、何やら尋ねている様子だ。
「あの~、困りごとですか」
困った人は見捨てられない私のお助けセンサーが反応して、声をかけてみた。
「あぁ、キタサンブラック。ゼファーを探しているけど何処行ったか知らないか?」
「ゼファーさんですか……。いえ、何処にいるか知りません。どうかしたんですか?」
そうだ思い出した、ヤマニンゼファーさんのトレーナーさんだ。
「急遽、理事長に呼ばれてね。ゼファーにも用があるんだけど、見つからなくてな」
う~ん、なるほど、事情把握したあたしは、困っている人は放っておけないので、
「わかりました。お助けキタちゃんに任せて下さい。あたしがゼファーさん探してくるので、トレーナーさんは理事長さんに会いに行ってください」
「ありがとう、助かるよ。ゼファーは風を浴びに外にいると思うから、そこから探してくれ。ゼファー見つけたら、トレーナー室に連れて行ってくれ。お願いするね」
トレーナーさんは申し訳ない顔をしながら、あたしにゼファーさん探しを頼んで、理事長室の方に向かいました。 - 2二次元好きの匿名さん22/12/05(月) 20:16:34
あたしは他の生徒達に聴きながら、ゼファーさんがいる場所を探していきます。
ゼファーさんは私の憧れのテイオーさんやバクシンオーさんなどの友達で、あたし自身、ゼファーさんとはそんなにお話したことがない方だ。
テイオーさんから聞いた話だと、マイペースでふわふわしているけど、レース中は強くて烈しい自由な風みたいな人だと聞いてます。二人は距離の路線が違う中、ついぞ交わることは無かったけど、共に憧れの人の背中を超えるために駆け上がった事は、あたしも親近感を感じます。
そんな事を考えながら、ゼファーさんを探していたら、校舎の畑にいました。
「見つけました!ゼファーさん、探しましたよ!」
「まぁ、ずいぶんと青嵐のご様子。雄風の方、私に何かご用でしょうか」
私はゼファーさんに要件を言うと、彼女は理解してくれたようで、
「それは、わざわざ申し訳ございません。凱風の方の元に戻らないといけませんね」
「はい、一緒に行きましょう。所でゼファーさんは何でこちらにいたのですか?」
「木枯らしを浴びるのと一緒に、燃えるような紅葉が散りゆく様を眺めていました」
「なるほど!! 紅葉が散りゆく様は綺麗で雅ですね」
あたしはゼファーさんが外にいる理由に納得しました。でも、この寒い風が吹く中、長時間外にいたら冷えているかなと思い、
「ゼファーさん、木枯らしを浴びて、寒くないですか」
「ふふっ、この木枯らしが吹く中、指先が冷たくかじかむのも、春一番を迎えて、眠気を誘う暖かくなるように自然の愛おしいさ感じます」
えぇと、ようするに、やはり、指先が冷えてるようなので、
「ゼファーさん、手を借りますね」 - 3二次元好きの匿名さん22/12/05(月) 20:18:19
私は一言いれて、かじかんでいる彼女の手を私のぽかぽかしている手を握りました。ゼファーさんは驚いてるみたいで、
「えへへ、びっくりしましたか、あたし冬でも手がぽかぽかなんです。ゼファーさんの手が温かくなるまでをあたためてあげます」
「まぁ、ぽかぽかして温かく、黒南風から白南風が吹いてきました。」
難しい言葉ですが、喜んでるみたいなので良かったです。
ゼファーさんは手を握りながら、ゼファーさんを連れて行く形で一緒にトレーナー室に向かいながら、
時折、ゼファーさんは握ってる手を見て、手の温もりが戻る感触を確かめながら、何か懐かしさを感じているみたいで、愛らしい表情を浮かべてました。 - 4二次元好きの匿名さん22/12/05(月) 20:20:57
ホーム画面の会話を参考に書いてみました。オチは弱めです。
- 5二次元好きの匿名さん22/12/05(月) 20:56:42
キタゼファは盲点だった
素晴らしい