- 1スレ主22/12/25(日) 00:06:58
某スレでSSのアイデアをもらって書いてみるの続きです
もうすぐ完結しますのでよかったら前スレから読んでください
※注意→人物崩壊・特殊設定生やす・わりと見切り発車・時系列ちょっと自信ないなど
前スレ
【SS】ネタをもらってSS書いてみた 麦わらの一味 ロー|あにまん掲示板某スレでSSのアイデアをもらって書いてみる※注意→人物崩壊・特殊設定生やす・わりと見切り発車・時系列ちょっと自信ないなど良かったら読んでくださいbbs.animanch.com - 2スレ主22/12/25(日) 00:09:03
即死回避だけしていきます
- 3二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 00:15:09
たておつ
- 4スレ主22/12/25(日) 00:16:16
保守?
- 5スレ主22/12/25(日) 00:16:53
保守っていうんですかね?
- 6二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 00:27:16
- 7二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 00:32:02
ほしゅ?
続き気になる! - 8二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 00:32:33
ほーしゅ
- 9二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 00:33:01
たておつ
不穏で楽しみ - 10二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 01:12:39
ネタバレになってない?
- 11二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 11:51:17
ほっしゅ
- 12二次元好きの匿名さん22/12/25(日) 22:57:29
待機保守
- 13二次元好きの匿名さん22/12/26(月) 07:10:55
保守保守
- 14スレ主22/12/26(月) 13:04:03
保守ありがとうございます
明日くらい再開できるかな? - 15二次元好きの匿名さん22/12/26(月) 22:37:35
保守!
- 16二次元好きの匿名さん22/12/27(火) 07:03:21
待機保守
- 17二次元好きの匿名さん22/12/27(火) 16:09:15
ほし
- 18スレ主22/12/27(火) 19:15:39
- 19二次元好きの匿名さん22/12/27(火) 23:39:37
念のため保守
- 20二次元好きの匿名さん22/12/28(水) 08:26:17
保守
- 21二次元好きの匿名さん22/12/28(水) 17:16:38
ほーしゅ
- 22二次元好きの匿名さん22/12/28(水) 17:32:26
このレスは削除されています
- 23スレ主22/12/28(水) 17:36:11
- 24スレ主22/12/28(水) 17:36:49
揺れながらローを指していた剣の先が麦わらの一味の方へゆっくりと向けられた。
ナミの体を乗っ取ったものがぐっと剣を構え直した。
「コの白い病デ全てヲ滅ボす……そのタめニ我はコこニいる…!」
ナミは跳躍し一味の真ん中へ突っ込み剣を振る。
間一髪で交わした一味は悲鳴を上げて散り散りに走る。
「うわあああ」
「よせ!ナミ!」
「やめろォォ!!」 - 25スレ主22/12/28(水) 17:44:50
正確に討ち込まれる剣にいくつもの戦いをこなしてきた一味も押され気味になる。
「すべテ滅んでシまエ!!!何モかも無クしてシまうノがお前タチ人間の望ミなのダロう!?ああァ!?」
「やめろ、ナミ!やめるんだ!!」
突然チョッパーがナミに向き直り両手を広げた。
「とまれ!!ナミ!もう体がもたない!!」 - 26スレ主22/12/28(水) 17:48:11
「なにやってんだ馬鹿野郎!!」
泣きながらナミに向かって叫ぶチョッパーに体当たりしながらウソップも叫ぶ。
二人は地面に転がり、直後体の上を剣がかすめていった。
なんとか転がり続け距離をとる。
剣がゆらりと揺れ、這いつくばったままの二人を正確に狙う。
「サあ大人シク受け取れ……お前タちノ業をッ!」 - 27二次元好きの匿名さん22/12/28(水) 20:46:20
珀鉛の犠牲者の怨念(亡霊…?)のようだ
- 28二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 07:12:52
保
- 29二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 16:35:00
守
- 30スレ主22/12/29(木) 22:46:41
再開します
- 31スレ主22/12/29(木) 22:47:46
―危ない!
隙を突こうとナミを目で追っていたローは、今にも振り下ろされんとする剣を見て左手を掲げた。
「———!?」
目の前の二人を瞬間移動させようとしたローは言葉を飲みこむ。 - 32スレ主22/12/29(木) 22:48:23
剣がナミの頭上で止まったまま動かない。
ナミは剣を持つ左手首を右手でぎりぎりと締めつけるように握っている。
やがてぶるぶると剣ごと震え出した。
「ッぐッ……なんダ??コの女…??」
少しずつ、突き上げた剣を引き倒そうとするかのようにナミの体が傾いてゆく。
固く食いしばったナミの歯のすき間からしゅうしゅうと息が漏れる。
体がさらに前のめりになる。
「……なに…が、」 - 33スレ主22/12/29(木) 23:06:21
うつむいていたナミが顔を上げる。
その瞳には光が戻っていた。
「…なにが望みよ!!バカじゃないの!?…ッ!…自分に…都合の、いいこと…勝手に押しつけてんじゃないわよ!!」
なおも自らの白い腕を右手で渾身の力で握る。
ナミは爪を立てた皮膚から血がにじむのにも構わずに白い剣を睨みつける。
「私はね…まだまだこの先の海へ…みんなを連れて行かなきゃなんないの!!こんな所で…死にぞこないのあんたなんかにつき合ってる時間なんてないのよ!!」
ナミはさらに力を込め、力づくで目の前まで剣を引き下ろすと仲間たちを見て叫んだ。
「あんたたち!!早くこのバカ剣へし折って!!!」 - 34スレ主22/12/29(木) 23:17:39
今日はここまでです
年末ですががんばってあげます! - 35二次元好きの匿名さん22/12/29(木) 23:31:27
うおーナミさんかっこいいい
- 36スレ主22/12/30(金) 10:45:42
ナミはそう言うと自分からグリップを思いっきり掴んだ。
ウソップとチョッパーがナミに飛びつき、一緒にその体を支える。
「ぐ……ギっ…」
憑依体からの想像以上の抵抗を受け剣はたまらずに白蛇へと姿を変えた。
「…早くっ!!」
蛇は恐ろしく動きが速い。この手を放してしまえば逃げられてしまう。
3人は握った手に力を込めるが暴れ回る蛇の尾は強力で持ちそうにない。 - 37スレ主22/12/30(金) 19:37:57
蛇の尾が手の中を滑っていくのがわかる。
「ダメっ!!」
ついに白蛇は強い力でナミたちの手を跳ね飛ばした。
ナミが思わずそれを追って手を伸ばす。
その時、その手の上をすごいスピードで黒い何かが通過した。
そして空中で体をくねらせた白蛇を瞬時に捕まえる。
黒光りする手にがっちりと首と尾を掴まれ、白蛇は激しい威嚇音を立てながら睨みつける。
その視線の先にはルフィが腕に追いつくように全力疾走している姿があった。 - 38スレ主22/12/30(金) 20:01:49
「ルフィ!!!」
「ゾロ!やれ!!」
ルフィが腕をさらに伸ばしそう言い放つ。と同時に鋭い風が空気を切り裂いた。
その瞬間白蛇の体はルフィの両手の中で真っ二つに切り離された。
白蛇は咽から金属をひっかくような凄まじい音を発した。
だが、切り離されてもなお血をまき散らしながら暴れる。
そしてルフィの武装色を纏ったままの腕に牙を立てようと首を振り回す。
「くっそこいつ、どうすりゃ…」 - 39スレ主22/12/30(金) 20:25:07
するとフランキーの声がして何かが飛んできた。
「おいトラ男!そいつを使え!中は液体だ!!」
それは小脇に抱えられるほどの大きさの樽だった。
ローは飛んでくる方向に向かって左手を上げた。
「シャンブルズ」
ローの声と共に切断された白蛇の体が消え、バシャっという水音がしてルフィの体全体に茶色い液体がかかる。
ローはそのまま飛んできた樽を受け止めた。
「ぶわぁっぷ!何だこりゃぁ!?…ん?」
ルフィはぺろりと舌を出して口の周りを舐める。
「うん、甘ェ。コーラだ」
「オゥ、俺のクロサイFR-U4号の予備燃料よ」
フランキーが近づいてきて言った。
「悪魔の実は水がダメなんだろう?だったらコーラでもいけんだろ」 - 40スレ主22/12/30(金) 20:25:58
今日はここまで
- 41スレ主22/12/30(金) 21:00:09
明日でなんとか終わりたいんですがもしだめだったら
正月ちょっと来られないかも - 42二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 06:42:37
ほしゅ
- 43二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 16:38:33
ほしゅ
- 44二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 23:45:36
寝てる間に落ちないよう保守!
- 45二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 08:35:49
hosy
- 46二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 18:42:35
あけおめ保守
- 47二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 01:26:19
ほしゅー
- 48スレ主23/01/02(月) 11:10:15
あけましておめでとうございます
保守ありがとうございます
再開です - 49スレ主23/01/02(月) 11:12:45
ローは腕に抱えた樽を揺すった。するとゴトゴトと硬い音がする。
両断された白蛇を空間移動で封じ込めたが、中で剣の姿に変わったようだ。
「それ…やっぱまだ生きてんだよな?」
ウソップが力尽きてへたり込んでいるナミの背中を支えてやりながら言う。
「このままにしておくのは危険だな」
「そうだよ!珀鉛病まき散らす剣なんて…」
医者二人の危機感がことさらに強い様子だ。 - 50スレ主23/01/02(月) 11:17:49
「樽ごと海に沈めちまったらどうだ?」
「いや、万が一引き上げられでもしたら厄介だろ」
「あの、山……」
ナミが町のさらに上の方を指指しながら途切れ途切れに言う。
「あれ、活火山よ…。もし火口が見えてるなら…」
「わかった」
即答したのはローだった。
「多分これはおれの役目だ」 - 51スレ主23/01/02(月) 12:57:49
一行はひとまず町まで移動する。
目的は蛇毒の血清と治療用血液の確保だ。
「こいつ自分でノコギリヘビって言ってたな。特定できたなら大丈夫だ」
「ああ、ひとまず病気の進行を止めるのが先決だ」
「あとは病院探しゃいいんだな?わかった!任せろ」
「ルフィとゾロはここでナミ見てろ!」
動き出そうとするルフィに待ったをかけるようにウソップが言った。
わいわいとやり取りする一味を横に、ローは火山を見上げた。 - 52二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 15:51:22
保守
- 53二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 00:23:49
保守
- 54二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 10:13:56
保守
- 55スレ主23/01/03(火) 20:20:21
もう少し後で投稿します
- 56スレ主23/01/03(火) 23:18:14
火山に向かってフランキーのバイクが走る。
ローは少し背を丸めながら樽を抱え、後部座席に乗っている。
岩だらけの山道でバイクが揺れるたびに樽の中身が音を立てる。
フレバンスの白い剣。凶暴な力で全てを奪われた者の慟哭。
呼び戻された亡者が世界を呪っていた。
——すべて滅んでしまえ、と。
戦いのさなか、亡者が発したその言葉を聞いた時ローは動くことができなかった。
鮮明に蘇る、人々の悲鳴と銃声、炎に包まれた故郷の町の最後の姿。
そしてかつて世界の全てを壊したいと願った己の呪詛が、体から内臓を掴んで引きずり出されるがごとく、目の前に血を滴らせ立ち現れた。
ローが我に返るまでの間、恐らく秒にも満たないその隙に、麦わらの一味はその戦いに決着をつけていた。 - 57スレ主23/01/03(火) 23:43:15
徐々に進むスピードが落ち、一度大きく車体揺らしてバイクが停まった。
「うーん道がもうねェな。これ以上は無理か」
「ここでいい」
ローはバイクを降りて山頂を見上げた。
ここまで近づくと火口から絶え間なく煙が上がっているのがよく見える。
「じゃあおれはここで待ってるから」
「すぐ戻る」
「ゆっくりして来い」
背中越しにかけられたフランキーの言葉に、ローは一瞬動きを止めた。
そして片手を上げてそれに答える。
すぐに淡い光が大きく広がり、ローの姿が消えた。 - 58二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 08:37:15
ほーーしゅ
- 59二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 19:14:54
保守
- 60二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 19:36:13
保守
- 61スレ主23/01/04(水) 21:25:37
保守ありがとうございます
最終回投稿します - 62スレ主23/01/04(水) 21:27:39
ローが空中から降り立った場所は、ちょうど火山口を見下ろす崖の上だった。
着地の際ローのブーツに蹴られた岩の欠片が、真ん中に向かってすり鉢状になっている崖を転がり落ちていった。
薄く立ち昇る噴煙で煤けた空気と強い硫黄の匂い。
火山口の中心辺りはさらに落ち窪み、時折飛沫を上げながら灼熱の溶岩が激しくうねっているのが見えた。
ローは腕の中の樽に目を落とす。
白く輝く街から来た美しい剣は二つに折られ、この中に封じられている。
憎悪に満ちた亡者の声が耳に残っている。
それはローの中の消えることのない憤怒を呼び起こし、溶け入ろうとする。
あの日のことを思い出せば今でも体を中から焼かれるような耐えがたい苦痛に襲われる。 - 63スレ主23/01/04(水) 21:38:46
ローは抱えていた樽を目の前に持ち上げる。
「……全部壊す、じゃダメなんだよ。だからお前はここまでだ」
小さな声でそうつぶやくと、ローは手を離した。
樽はそのまま落ちてゆき、岩壁を転がっていく。
小石を撥ね飛ばしながらどんどんとスピードを上げ、やがて樽は大きな岩にぶつかると勢いよく壊れて木片とタガをあたりにまき散らした。
剣が空中に放り出さる。煙で日の光が遮られてもなお、白く光っている。
「…シャンブルズ」
溶岩の真上に移動した剣は驚いたようにぐにゃりと身をねじったが、一瞬にして火口へと消えていった。
ローは瞬きもせずじっと見ていた。
最後に立ち昇った黒い影は火山の煙だったのか、それとも。
ローは黙して亡者を送る。
この身に刻まれた悲劇を忘れることは永遠に無い。
ただ時代のうねりがおれをその先へと運ぶ。
生者が導くこの末路を、おれの中で見届けろ。
おわり。 - 64スレ主23/01/04(水) 21:50:11
無事書き終えました
タイトルにあるように、このSSは下記スレのレス26番さんのアイデアを頂きました
【閲覧注意・CPあり】SSのアイデアを投げて誰かに書いてもらうスレ|あにまん掲示板プロットやこんなシチュエーション読んでみたいっていうのを思いついたが到底自分ではSSが書けない人がアイデアを置いていくスレ書いてもらえるかどうかは運次第頭に浮かんだだけのものを書き捨てていくだけでもO…bbs.animanch.com予定よりだいぶ長くなった上に筆が遅くてすみませんでした…
ここまで読んでくれて、感想書いてくれて、保守してくれて、楽しみっていってくれて、本当に嬉しかったです
ありがとうございました
- 65スレ主23/01/04(水) 21:52:02
追記
スレ主は破壊的にネーミングセンスがないのでこのSSの題名がつけられないままになりそうです
何かいいのありますかね… - 66二次元好きの匿名さん23/01/05(木) 08:29:55
神SS見つけた!保守
- 67二次元好きの匿名さん23/01/05(木) 20:21:10
ほっしゅ
- 68二次元好きの匿名さん23/01/06(金) 08:17:41
保守します
- 69二次元好きの匿名さん23/01/06(金) 20:17:38
保守
- 70二次元好きの匿名さん23/01/06(金) 23:51:41
おつかれさまでした!
最初は謎だらけだったけどいろんなことがわかるにつれ面白さが加速していきました
特に最後の言葉がかっこいい
良いSSありがとうございました