【閲覧注意】真島SSスレ part1-2

  • 1二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 21:41:24
  • 2二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 21:50:01

    保守代わりに年末の雰囲気のSSを置いておきます。
    何故か色々平和な世界にしておきます。

    「喫茶リコリコ! 歳末セール!」
    「……来ませんね。ほんとに」
    「そうだね……まあ年越しってカフェって感じじゃないしね」
    「あと、帰省シーズンですし、東京の人口が減っていますよ」
    「なるほどねぇ……」

     たきなは冷静にカップを磨いています。キュッキュッという音が響くぐらい静かだ。
    お店は夕暮れに包まれているけれど、誰一人お客さんはいない。
    ミズキも車が必要な買い出しで先生と出かけてる。クルミは……コミケに行っててその帰りに打ち上げだそうだ。
    何を打ち上げるのか? というのは謎だ。そもそも命の危険があるから匿われているはずなのに
    なんでそんなに外に出ていくのか? リスの癖に中々活発なこと。

    ……まあ知ってたけどね、毎年年末はがらんとしていることぐらい。

  • 3二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 21:57:28

    たて乙

  • 4二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 21:59:28

    >>2

    たきなと二人っきりだし……とは言ってもイチャイチャするわけにもいかないかな。

    まだ営業中だし。仮にもね。

    あーあ、眠い。欠伸をして、畳の小上がりに寝転ぶ。

    たきなは「キッ」とした目をして注意してくるけど……。

    なにか思うところがあるのか、洗い物をやめて私の所に来る。


    「まあ、暇なのは認めます」

     よっこいしょ、と私の隣に座る。

     拳二つ分ぐらいの距離が空けられてたきなの気配を感じる。

    というのは私はずっと天井を眺めていて、たきなのことを見ていなかったからだ。

    「誰でもいいから来ないかなあ」

    「そうですね。それとももう――」


     カランカランといつものベルの音が鳴る。

     私だって跳ねて起きるよ、お客さんだもの。

    「いらっしゃいま――……」

  • 5二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 22:18:20

    >>4

    「ま……まぁたてめえか」

    「名前呼ぼうとして途中キャンセルすんじゃねえよ」

     真島だよ……真島。ひょこひょこ私の家に出没したり、今日みたいにリコリコに顔出しているのも

    最早日常になってる。

    「……飲みますか?」

     意外だったのはたきながこの状況に結構慣れているところだ。

     よいせと立ち上がりカウンターに回って準備を始める。

    「おう、店員としてはお前の方が優秀だな」

    「どうも」

     むす、としているような顔だけど、ちょっと微笑んでるのわかる。

    「たきなー。そんなやつ構うなよー」

    「一応お金は払ってもらえるんですから、いいじゃないですか」

     ちぇー!

     確かにお金は払ってくれるけどさ……。

     そういうもんじゃなくない?

  • 6二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 22:36:26

    >>5

    「金払ってる間は銃撃無しか?」

    「……まあ、お金をもらって、かつ、あなたがわたしたちに危害を加えないことですけどね」

    「なるほどね、『コンチネンタルホテル』か」

    「そうですね、ここでは銃は無しです」

    「お、通じるんだな」

     真島はちょっと嬉しそうに声のトーンを上げた。

     カウンターに腰かけてたきなと向かい合ってる。

     その姿は普通に客と店員だ。

    「千束に見せてもらいました。主演は大概デタラメな動きをしてましたけど、千束の方がデタラメでした」

     デタラメってなんだよーと声を上げたかったけれど、このままの会話を聞いているのもいいかもしれないと思って黙って寝転んだままだ。

    「電波塔は一回も当たらねえからな」

    「そうです。あんなんあり得ないですよ」

    「お前は目指してみないのかよ」

    「わたしはむしろ遠くからの狙撃が向いているのでそっちを伸ばしていきたいんです」

    「いいね、前衛は電波塔、後ろに控えるのはお前か」

    「……そうです。いずれあなたを捕まえますからね」

    「上手くいくと良いな?」

  • 7二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 22:48:14

    >>6

    「しかし、あなたも意外と不用心ですよね、わたしが毒を入れないと思ってる」

    「入れるつもりか?」

    「リコリスは殺人が許可されています。それぐらいしても当然ではないですか?」

    「お前は慎重な性格。そうだろ?」

    「……ええ、まあ」

    「なのにお前は俺を目の前に呼んで、珈琲を淹れてる。俺がお前の手元を監視できる状況だ」

    「……」

    「そんな時に怪しい動きをしたら俺に気づかれると、お前が考えない訳がない」

    「……」

     たーきな、だまりこくっちゃうの、ほんと。

     駆け引きって必要なのに、あと一歩だなあ。

  • 8二次元好きの匿名さん22/12/31(土) 23:17:40

    >>7

    「珈琲だけでなくて他の物もいかがですか?」

     単価を上げる心算だな、たきな。犯罪者相手にも商売意識が高い。

     それだけのはずなのに。

    「なにがいい?」

    「みなさん、おはぎをよく頼まれますね、珈琲と合わないと思われますけど――」

     たきなの鉄板営業トークだ。お勧めを聞かれるとこれをよく答える。

    おはぎは作り置きが効くし、単価も高い。だから。

     冷蔵庫にぺたぺた作ったのも保存していてすぐに出せる。

    クリーム系はサーブ直前に出さないといけないからちょっと手間がかかるんだよね。

    「ふぅん……そうじゃなくて、お前は何が好きなんだ?」

    「わたし……?」

    「そう、お前」

     ぴしっと真島は指をさす。

    「店員の癖にまさか食べてないとかじゃねえよな?」

    「……ちょ、いや……」

     たきなはアレを口の端に上らせて、でも捨てた。

     私はその時に何かもやもやした気持ちがあって、言ってしまう。

    「ホットチョコパフェだよね! たきなの考えた新メニューだもんね!」

    「!っ、ちょっと千束」

    「へぇ……そういうのもあるんだな。じゃあそれで」

     戸惑っているたきなを見ないようにごろん、と私は横になる。

  • 9二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 00:00:07

    >>8

    「……わかりました。ホットチョコパフェですね」

    「メニューには載ってないみたいだな」

    「ええ、実はもうやってはないんですが……」

     ちらっと真島を見てる。注文を止めてくれないかと縋るような目。

    「特別に出してくれるってことか、いいね」

     真島は嬉しそう。ちぇ、こうなるなら言うんじゃなかった。


    「たきな、私も手伝うよ」

     私は起きてキッチンに回る。パンケーキを焼いたりチョコの用意が必要だから

    どうせ二人以上いたほうがいいんだ。

    「もう、手伝うとかじゃなくて、千束だって仕事中なんですからね」

     たきなに窘められる。そういうの嬉しいな。……さて。


    「珈琲とかは私がやるから、たきなはちょっと生地混ぜてきてくれる?」

    「あ、はい」

     合理的なたきななら分担だとわかってくれる。うん、わかってくれた。

    「お前の居れてくれた珈琲は美味いからな、まあいいか」

     ガリガリと豆を細かくしていく、こいつはあまり苦いのは得意じゃないから、

    出来るだけ細かく挽いて、ミルクや砂糖と合いやすくしてあげよう。


    「……どうぞ」

    「お、ありがとうな」

     こいつ、物を貰ったらありがとう、なにかしたらごめんって言ってくる。

     そういうところ、調子が狂う。悪い奴なら悪い感じでいてくれよ。

  • 10二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 00:32:44

    >>9

    「……たきなにあんま近づくなよ」

     たきなは奥にいるから聞こえないはずだ。代わりに私の目の前にいる真島には

    どんな小声でも届くだろう。

    「どうした? 心配か?」

    「そりゃね、私の相棒なんだし」

    「手なんか出さねえよ」

    「っ……! ったりめえだろ、出させねえよ!」

    「あ、お前エロい想像しただろ」

    「んなわけねえだろ」

    「しただろ、小学生」

     っ……! ほんとマジこいつムカつく。私だけ動揺しているのもムカつく。

    あいつだけが平然としているのもムカつく。

    「……まあ、お前らは小学生だったことすらねえんだよな、わるかった」

     だからそんな謝んじゃねえよ。

    「真島もないだろ?」

    「……さあな?」

     真島が小学生だったときとか、マジで普通の悪ガキだったのか、手の付けられない不良だったとか、

    それともまさかの優等生とか……どれなんだろう。

  • 11二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 08:59:20

  • 12二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 10:39:23

    >>10

    「……んだよ、黙りこくりやがって」

    「いや、お前とはあんまり話すことがないだけ」

     真島は何杯もお代わりするタイプだ。今のうちにまた挽いておかなきゃ。

     今のは強め。寒い外を歩いてきた最初の一杯。寒暖差でぼうっとした頭にはガツンと一発強いのを叩きこむ。

    そうやって意識をはっきりさせてから、自慢のスイーツを食べてもらいたい。

    「……そうか、まあ黒いののほうが話は面白いけどな」

    「たきなとそんなに喋ってんのかよ」

    「少なくとも接客対応はあっちの方が上だな」

     ふふ、と言いながら私が渡したカップを掲げてくる。

    「……私もちゃんとしたお客なら愛想は良いですけどねっ!」

     たきなを引き合いに出されて私はムカつく。そうだよ、たきなは何でもそつなくこなす。

    こうやって感情を丸出しにしない。

    「どうした、なんかあったんかよあいつとさ」

     一転、トーンが変わる。心配されているのかな?

    「なんもない。ただお前が大みそかに来てウザいだけ」

    「誰も来てねえんだからいいだろ」

    「私とたきなのイチャイチャタイムを邪魔した罪は重いぞ」

    「それはすまんな、もっと邪魔しに来た」

     ……そう。

  • 13二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 12:03:26

    立て直しお疲れ様

  • 14二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 14:32:46

    >>12

    「そうだ、土産なんだが」

     真島はがさっと紙袋をカウンターに置いた。

     音は大きく、何か重量があるようだ。

     へたっとしたそれは、何か形があるようなものではない。

     恐る恐る包みを解くと、ほらやっぱり白と言うか茶色っぽい粉が辞書ぐらいの大きさと厚さのビニール袋に入れられている。

    「……ま、まさかお前……」

    「砂糖だ、ボケ、ヤバイ粉だと思った? 思っただろ?」

     ニヤニヤしてて癪に障るっつーかなんつーか。

    「ちぇ、撃ち殺すところだったよ」

    「冗談ぐらい通じろ、それにお前は殺さないだろ」

    「……冗談ですぅ」

     そのあとは特に何もしゃべらないでつけっぱなしにしてあるテレビを二人してぼーっと、見るともなしに

    眺めていた。別に何か言うべきことがあるわけでもないしね。

    厨房の奥から漂ってくるチョコの良い香りがもうそろそろ完成を予告する。

    それは結構な精度で当たっていて、ホットチョコパフェの皿を持ってきたたきながひょこっと顔を出す。

    「できましたよ……っとあ、真島また砂糖持ってきたんですね、ありがとうございます」

    「え、たきな、なんで?」

     たきなが驚いていない。しかも「また」ってなに?

    「ん、ああ、前に渡したら好評でな」

    「私知らないんですけど?」

    「そうだったのか? ……んまあ、渡した時には居なかったからな確かに」

  • 15二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 18:08:56

    スレ落ちの時間12時間後で表示されてるのに、実際は2時間って事あるよね……10まで埋めるべきだった。

  • 16二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 19:31:15

    >>15

    わかる。今度は念のためもっと……と思って

    >>14

    「わたしが頼んだんです」

     しかももっと信じられないことがたきなの口から出た。なんで? 鉢合わせたら即発砲の間柄じゃないの?

    こうやって対峙している時だって背中の帯に拳銃を挿してたって不思議じゃないのに。

     はいどうぞ、とチョコパフェを真島に出す。

     うぉっ……という短い感嘆。しかし、すぐにスプーンですくって食べる。

    「俺が弁明するより信じてもらえそうで助かるよ」

     真島はこともなげに……さらっと言う。クルクルとスプーンを空中で回す。

    確かに真島が「黒いのが頼んだんだぜ」とか言っても

    信じなかっただろう。というより今だって信じられない。なにかたきなの弱みでも握ってそう言わせてるんじゃないか。

    「いえ……あの、千束?」

     私の無表情を不審に思ったのか、たきなが私の顔を覗き込む。

    「ふ、ふぅん、あんたたちいつからそんな関係になったわけ? ……お、お姉さんに教えなさいよ」

     空気を悪くしてはいけない。少なくともこの二人は敵対していないのだから。今は。

    「……最初は真島だったんです」

     たきなの話が始まる。

  • 17二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 21:05:23

    国賓真島はこれの完結後に書くよ~

  • 18二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 21:05:50

    このレスは削除されています

  • 19二次元好きの匿名さん23/01/01(日) 22:32:07

    >>16

    あれは、ちょっと間が悪くてわたし一人で店番してたことってあるじゃないですか。

    その時なんですよ、真島が来たのは。

    そりゃ最初真島がリコリコに顔を出してきたときは絶対殺す……いや、抵抗できないようにしたかったですよ。

    そのあとDAに送ってやろ……いやクリーナーですよね。はい。

    でも、他にお客さんの居る時間帯でしたし、なにか不審な動きをしていないうちなら……。

    と思って冷静に対応しました。


    ここまではいいですか?

    ……ええ、そうです。普通にお客として、日中に来たんです。

    普通に座っていて、珈琲を頼むもんですから……。

     わたしが無視し続けていると真島は普通にお金を出しました。

    懐に手を入れた時にはビクっとしてしまいましたが……自然に財布を出して

    千円札を一枚、わたしに出してきて……。

     確認しましたが偽札ではないので、お客さん扱いはすべきなのかもしれません。

    「これ飲んだらさっさと帰れ」

    「ぶっきらぼうな店員だな」

     ゴト、とわたしはカップを置きました。ええ、それだけです。

    「……お前に丁寧に接する謂れはない」

     そう言った記憶はあります。

    「そうかよ……他の客が聴いてるかもしれねえぜ」

     確かに、他のお客がいるときに真島にだけぶっきらぼうにしていたら店の印象が下がります……。

    「あいつはどこ行ったんだよ」

    「仕事です。日本語学校の」

    「はは、そんな仕事もしてんだな。ドンパチしてるだけじゃないんだ」

    「ええ、まあ」

    「あいつはやっぱり変な奴だ」

    「……それは同意します」


    え、どうしたんです千束。千束が変なのは合ってるじゃないですか

  • 20二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 01:27:02

    合ってるな

  • 21二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 11:12:07

    ジッサイ変ではある

  • 22二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 12:08:32

    国賓の為に早めに終わらせるね。

    >>19

    「まあ、それはいいんですよ」

     自明の理なので。ええっとどこまで話したっけ……な。ああ、そうだ。それで日本語学校の話になったんです。 

    「お前ら外国に行ったこともねえのに外国語詳しいんだな」

     ……とか言われてちょっと見くびられたような気がして、口が滑りました。

    「ええ、でも別にいかなくても知ることはできますよ」

    「へえ……そうだな」

     とか言って真島はあたりを見回して、何か思いついたようで。

    「パームシュガーって知ってるか?」

     ……恥ずかしながらなにかは知らなかった。シュガーと言うぐらいですから砂糖だということは分かります。

    パーム。……椰子? あれって砂糖になるんでしょうか?

    ささっとググって話を合わせてもいいですが、今は手が空きません。

    「存じ上げません」

     わたしの降参に真島は酷く嬉しそうな顔をして笑いました。

    「ま、知らないことを知らないと認められる姿勢は良いと思うぜ」

     ……褒められても嬉しくないんですけど?

    「みんながよく食べてる砂糖はサトウキビから作られるのは知ってるよな」

    「はい」

    「それと同じように、椰子の樹液を煮詰めて作るんだ。そうだな……黒砂糖に近い味わいかもしれない。主にタイで作られて使われてる。タイ料理はどうだ?」

    「……千束に前連れて行ってもらいましたが、少し辛かったですね」

    「その中に入れてあって、ただ辛いだけじゃなかったはずだ」

    「……確かに」

     口に入れた瞬間は辛いんですけど、そのあと口の中でコクが生まれてきていて気が付いたら一皿ぺろっと

    食べられて驚いた記憶があります。

    「リコリスはタイに行ったりしないのか?」

    「主に国内の業務なので……」

     そういう感じで時たま真島が……そうですね、マウントを取ってくるんですよ、そう! 

     知識だけペラペラしゃべるぐらいなら……と思ってですね。

    「いいですね、その砂糖食べてみたいです」って言ったんです。そしたらまた来た時に小さい袋一つ貰いました。

  • 23二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 13:23:42

    >>22

    「なんです? これ」

    ってわたしが訝しがっていると、真島は……砂糖だと答えました。

    それでもなお疑っていると、わたしの手から袋を取り戻すとスプーンを突っ込んで

    自分の珈琲に入れてそのまま飲みました。


    「ごめんなさい、疑って」

     その後何もないこという経過を見て、なんだが罪悪感のようなものが出てきて

    謝ってしまった。


    ……


     たきなはそれからちょくちょく砂糖とかお菓子とかなんか色々貰ってたみたいだけど、それはそれでいい。

    あいつからなんか貰うのはいや……だけど。まあそれはいいとして……。

    「なんで黙ってたんだよ」

    「……千束が心配すると思って」

    「しますよ。そりゃ」

     知らない人から物を貰っちゃいけませんよ、たきなちゃん。

    「でも一人で消費してたわけじゃないですよ、千束にもあげました……」

    「へっ?」

    「千束への料理に使ったんです。勿論わたしも事前に毒見して平気だったし、美味しかったので……」

    「うぁ……たきなの料理の腕が変わったと思ったの、そういうところか……」

     私も美味しく食べたけど、その出所がこいつだったとは……。腹立つ。

  • 24二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 14:25:57

    >>23

    「美味かったか?」

     真島が誇らしげに訊いてくる。ええ、美味しかったですもの。

    「でも、美味しいのはたきなの腕だから……」

    「そりゃあな」

     ホットチョコパフェのチョコの部分を崩しながら珈琲のお代わりを頼む。

    「ミルクと砂糖入れる?」

    「いや、こっちが甘すぎるからな、ブラックでいい」

     口の中のバランスをとるためか……。

     淹れたての珈琲を真島は飲む。ブラックを淹れるの、実は緊張する。

    焙煎の技量が分かりやすいし、エグみなんかも誤魔化せない。

    思わずあいつの反応を窺ってしまう。

    「ん……だよ」

    「いや、お客の反応は気になるじゃない?」

    「そんなことしなくても美味めぇよ」

     ……そう、なんだ。私は思わず熱くなった顔を真島から背けて奥に向かう。

    食器でも洗おう。

    たきな様お手柄の食器洗い機は動かせるけど、少数の洗い物は手でやったほうがやっぱり早い。

    「あ、千束。皿洗いならわたしがやってるので別にいいですよ」

     先にやり始めてたたきなが言ってくる。確かにそうではある。

     すると……わたしはここにいる必要性はなくなる。

    ……真島のところかぁ。

  • 25二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 15:37:55

    >>24

    なんて、つまらない話をしている間にもう辺りはすっかり宵闇。

    たきなが何度かこっちに来て対応を代ろうかと言ってくるのをいいから、と制する。

    そのたびに少ししゅん、とした顔をしたように見えた。

    なんなんだよ……。クソ。

    ……テレビでは何か人が逃げたり逃げなかったりという番組がやってる。

    逃げ足対決なら真島にかなう者はなかなかいないだろう。

    カウンターを挟んで向こう側に居るのに、私は真島を捕まえることはできない。

    「紅白は見ねえのかよ?」

    「あ、そっちのほうがよかった?」

    「ん、ああ……どっちでもいいや」

     まあせっかくだしということで、そっちに変える。

    「……最近の歌手はわかんねえな」

    「私もわからん」

     テレビの中のアイドルたちは、みんな揃って踊ったり歌ったりしていて楽しそう。

    勿論、裏では過酷な訓練は行われているのだろうけど、それでも生き生きしていていいなって思える。

    「千束、多分ダンスも得意でしょうね」

     いつのまにか私の隣に立っていたたきなも画面を一緒に眺めている。

    「んー。どうかな、多分やればできるかもしれないな」

     運動神経は結構いいはずだ、やってみようかな? 

     関節も柔らかい方だし、基本を教わればきっとできると思う。

    「まあ、やるならたきなとかな……」

     ちら、とたきなの方を見るとぶんぶんと手を左右に振っているので拒否されているのはわかる。

  • 26二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 15:44:15

    今更だけど年越ししてて草

  • 27二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 16:52:47

    >>26

    確かに……

    >>25

    「真島って年末とかって関係あるの?」

     私たちもそうだけど、こういう仕事――真島のは仕事とは断じて認めたくないけど

    そういうカレンダー通りのものって関係あるのかな、とはちょっと思った。

    年末に何やってるかとか知ってるぐらいだしね。

    「まあな、仕事相手が休みだと俺も休むしかなくなる」

    「そうか……」

    「クリスマス休戦みたいなものですかね」

     今日のたきなは実に饒舌だ。たきなが喋ってくれると嬉しいのに、少しもやもやするのは何故。

    「面白いことを言うなぁ、黒いの」

     そう、真島はこういう当意即妙のやり取りが好きなんだろう。私にはあまり得意じゃない。語彙もないし。

    「そういうこと。俺は別に好きで殺してるわけじゃねーしな」

    「ふーん」


     たきなはせっせと注文を受けては作り、受けては作っている。

     ……たきなの手料理を食わせてるみたいで嫌だし、かといって接客させるのもいやだなあ……ほんとどうしたんだろう私は。

  • 28二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 17:07:39

    >>27

    「……たきなのことどう思ってんの」

    「どうって……なんだよ急に」

     まだるっこしいのは嫌いだ。核心を撃つ。

     幸いたきなはホイップマシーンとかミキサー使ってるからわからないよね。

    「たきなは大分お前のことお気に入りみたいだけど?」

    「金使ってるからだろ」

    「違う、なんかそういうのだけじゃない。なんかもっと目がキラキラしてる」

    「ハッ、あいつが俺に惚れてるとか言い出すつもりか」

    「……わかんない。でもあんなたきな知らないし。たきなになに吹き込んだんだよ」

    「なんも。ただ、あいつの質問に答えてただけだ」

    「質問?」

    「いや……外国の話とか料理とか調味料とかそういう話」

     話題の三分の二が食料とかたきなも変わったよね……。真島に変えさせられたのかな。

     なんて固まっていると真島は呆れたように息を吐く。

    「お前、やっぱクソボケだわ」

    「な! なんだとこいつ!」

     私は抗議するが、真島は取り合わない。

  • 29二次元好きの匿名さん23/01/02(月) 17:21:29

    >>27

    >25から読んで頭に戻ったら31日から続いてた

  • 30二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 01:09:36

    >>28

    「お前、あいつの手料理を食うんだろ」

    「う……うん」

    「あいつはな、俺から仕入れた情報を基にお前にうまい飯を食わせたいと思ってんだよ」

    「……そりゃ、たきなの料理はおいしいけど……。でも」

     それって……。私は真島に喜ばされてたってことになる? わけ?

    「……そか」

     でもそれを言ったらすべてのことでもそうだ。たきなの中華料理を美味しく思ったら

    そのレシピの考案者の中国人を意識すべきだろうか? いや、そんなことないよね。

    だから今回のも違う。

    たきなが何かを貰ってるのもわたしに何かしてくれるためだ。たきなの脳内は私>>>>>真島だってことが

    わかったんだ。

    「なんだよ気持ち悪い。勝手に納得しやがって」

    「いーの!」

     なんとなく吹っ切れた気がした。たきなは別に真島を何とも思ってない。

     わたしの為に賢く利用してるだけ。


    「たーきな! そういえば年越しそばって用意してたっけ?」

     奥に引っ込んでたきなの肩を叩く。

    「ありますよ。生そば用意しておきました」

    「流石!」

    「……あの、3人分用意しますか? いえ、店長、ミズキさん、クルミの分も買っておいたんですけど……」

     3人分、私と、たきなと……。

     ちら、と時計を見る。もうそろそろ年が明ける頃合い。これで帰ってこないんだから……。そうだね。

    「あいつが、そば大ッッ嫌いだったら山盛りあげようぜ!」

     きっとこの声もよく聞こえているだろう。あいつのことだ。

  • 31二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 01:16:20

    サービスいいなオイw

  • 32二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 01:29:00

    >>30

    「ったく、いやがらせかよ」

     カウンターから座敷に移動して卓を囲んで、いい音を立ててそばを啜る私たち。

    そして文句を言う真島。味に対してではなく、さっきの私の台詞にだ。

    「出されたものなんだから文句言わないの」

     私の声がやっぱり届いてたんだと思うと気恥ずかしくなる。うっかり愚痴も零せない。

    「美味しいですか?」

    「うん! でも魚がまるまる一匹入ってるのは珍しいね」

     たきなはさかなー好きだからかな? 甘くてコクのあるタレとそばが良く絡んで美味しい。

    薬味の生姜ととろみのある汁とが身体を温めてくれるし、魚の身はお腹を満たしてくれる。

    ほんとにたきなは完璧。

    「ええ、わたしの故郷の味なんです、実は」

    「にしんそばだな、俺も好きだぜ。美味くできてる」

    「そ、そうですか……よかったです」

     たきなの動揺とか、私はもう気にしないことにする。あいつはテキトー言ってるだけだ。気にするだけ気力の無駄だ。

    「そういや、なんでそばを食うか知ってるか?」

     真島がクルクルと箸を空中で回しながら私たちに話題を振った。

    「細く、長く生きられるようにだよねー! それぐらい知ってるよ!」

     長生き、ってところで去年までの私はどこか冷めた目でこの温かい丼を眺めていた。

    そばで長生きできたらいいなとは思ってたけど、無理だからね。なんて……。

    「それもある」

     真島はニヤっと笑った。なんだよ……。合ってるなら満点でいいじゃないかよー。

  • 33二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 01:30:06

    >>32

    「俺の好きな解釈だと、末永くおそばに、ってのだな。この丼を囲んでいる人間とがずっとそばにいられるようにってな」

    「あんたとは絶対いやですぅーーっ!」

     むー! と私が口を窄めながらディスるとかそうすると、カハハハと哄笑して。

    「じゃあ黒いのとお前とがそういられればいいな」 

    「むむ! そんなん当たり前じゃんね! たきな!」

     ばしっとたきなの肩を抱く。ふわ、と香る出汁と珈琲の甘い跡。

    「ええ、わたしは絶対千束と離れたりはしません! ですが……」

     チラとたきなの紫色の瞳が私を捉える。

     あ、この流れはマズイ! これ以上この話はしてはいけないと千束さんセンサーが警告してる!

    「あ、たきな! ほら! 年明けたよ! おめでとう! めっちゃおめでとう! ほら! 真島も!」

    「はは、おめでとう。美味しかったぜ……」

     真島は丼と箸を丁寧に揃えて、席を立つ。後ろを無防備に向いて、ドアに手を掛ける。

    「あ、あの! 真島!」

     たきながすっと立ち上がって真島を呼び止める。

    「どうしたよ」

     振り向かずそのまま聞き返す。長い腕をコートのポケットに突っ込んで。

    「今年も、来てくださいね」

    ……。数秒間が空く。

    「ああ」

     それだけを残してあいつは今年初めてのベルをカランカランと鳴らして消えて行った。

    除夜の鐘かよ。バカめ。百八よりだいぶ少ないその音は、私たちの間に横たわる曖昧な感情を指し示しているような気がした。


    END


    「たきなーなんでまた呼んだの? まさか……」

    「知ってます? 真島の客単価」 伝票を見せる。

    「うわっすげえ……マジか……」

    「このお金をためて銃弾を買ってあいつに叩き込んだら面白くないですか?」

    「いや……それはやらないけどね」

  • 34二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 01:31:14

    諸説あるやつを出してきたわね

  • 35二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 05:51:55

    こういうやりとりはありえそうでいい

  • 36二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 10:01:27

    寿命の話だったら一本うどん食べるのもいいなw
    こんな話出されちゃ、ちさたき御うどん派からお蕎麦派に変わっちゃうじゃないか……

  • 37二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 14:02:06

    国賓続き書くか、ちょっと待ってね

  • 38二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 19:37:04

    さすがにこのスレの中で完結するやろ(慢心)

  • 39二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 19:48:19

    日常系は未完で復活でもいいと思うの(無茶振り)

  • 40二次元好きの匿名さん23/01/03(火) 22:37:11

    >>37

    おまたせ


    >>39

    未完で復活とは……


    前前前スレからのあらすじ

    ・国賓になってしまった真島が東京を訪れ、千束とたきなに警護を依頼する。

    ・水族館に行ったり、その帰りにお好み焼きを食べたりする

    ・しかし、たきなは、千束に真島と一緒に朝ごはんを食べていたことがバレて問い詰められる



    「豪勢だった?」

     千束は努めて和やかな雰囲気を出そうとしてくれているようですが……。

    そうですね……えっと、なんというか、強いですよね。怖いとかではなくて「覇気」みたいなのが違います。

    これがファーストの本気……。

    「えと……そうですね、普通のごはんでした……ええ」

     普通のご飯には違いないです。なんかとてつもなく豪勢とかそういう雰囲気はしませんでしたし、そもそも朝からそんなにたくさんは食べられませんしね。

    「気になるか?」

    「そうねぇ、たきながわたしに声掛けないで独り占めしたのは気になるよねえ」

     ギロっとわたしの方を見ます。真島は心底面白そうにして携帯を開いて写真を見せる。

     ぐぁっ! ダメです! これは!

     普通のご飯ですよ~と誤魔化したわたしの

    「へぇ……美味しそうだね。湯気の立つ味噌汁、艶めくご飯、脂ののった鮭、歯触りのよさそうなお浸し、柔らかそうな卵焼き。出汁の効いてそうな煮物。パリパリと軽快な音がしそうな海苔……ね、たきな」


    「……だって、千束は……前衛だったんだもん……」

     千束の表情と雰囲気に気圧されて……わたしはもう何も言うことはできない。

    気持ちはわかるだけに。千束は美味しいご飯に目がないし、わたしだって断ればよかったし……美味しかったのもそうだし、黙ってたのも後ろめたかったからだし……。といろんな感情がグルグルとまわってきてしまう。

  • 41二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 00:35:12

    あ、普通に復活した

  • 42二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 08:44:14

    待ち

  • 43二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 12:09:59

    ネタが多い

  • 44二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 21:33:09

    >>40

    「わっ! たきな……ご、ごめん。ちょっとからかっただけで……」

     なぜか千束はわたわたし始めてしまいました

     いえ、わたしは泣いていません。こんな仕方がないことで泣くような弱虫じゃありません。

    「あーあ、泣ぁーかした」

     真島までも千束を批難する。いや、これもまたからかってるのだろうか?

    「ごめん、マジで、いや、私も食べたかったのは本当だし真島となんか一緒に食べてたのは腹立つけど……」

     それは私も同じだし……と千束もグズりだす。

     そりゃわたしたちは今こうして食卓? 鉄板を囲んでいますし今更という話ではありますよね……。

    「そんなマジで怒ってるとかじゃなくて……その……」

     千束がモジモジしてきます。……くっ、可愛い。

     でも、わたしだって不可抗力に対してそこまで言われたら傷つきます。それを少しは分かってもらわないと……。

    「わ、わたしだってですよ? ちゃんと最初は断ったんですから……」

    「そうだな、俺が無理やり食わせたんだ。あんま相棒をいじめんなよ」

     思わぬ助勢。びっくりして真島の方に目が行く。さっきまで千束をからかっていた奴だとは思えない。

    「ちぇ、全部真島のせいだ」

     それは当たってます。銃がバラまかれたのも、千束が落ちてったのも全部こいつの所為です。

     ……わたしは自分の性格がたまによくわからなくなる。こうやって真島のしてきたことを枚挙していくとまったく許せる気がしません。

    でもすべての始まりがこいつにあるとしたら、こいつが銃取引をしていなければ、あの時わたしも機銃掃射をしなかったでしょう。そうすれば……千束とは――。

    「……千束。ごめんなさい。言い過ぎましたね。次は何を食べますか?」

     わたしは切り替えてかちゃんとへらを鳴らした

  • 45二次元好きの匿名さん23/01/04(水) 21:40:15

    このレスは削除されています

  • 46二次元好きの匿名さん23/01/05(木) 01:10:16

    最近ハリポタ久しぶりに見て思った。
    真島ってスリザリン寄りかと思いきや、案外グリフィンドールなのではなかろうか?

    一方たきなはスリザリンだと思う。

    千束は……どこだろう?

  • 47二次元好きの匿名さん23/01/05(木) 07:16:58

    >>46

    ほとんど負け無しイッヌ(千束)


    ハッフルパフあたりでみんなと仲良くしてそうな雰囲気。千束自身は社会正義とか大して重要視していない気がするんだよな。一方フキはグリフィンドールっぽい

  • 48二次元好きの匿名さん23/01/05(木) 12:16:37

    18のレスは一体何なんだ

  • 49二次元好きの匿名さん23/01/05(木) 21:36:37

    三人一緒だとバランスがいい

  • 50二次元好きの匿名さん23/01/06(金) 00:46:06

    >>48

    消えてるけど、多分18は荒らしだろうなぁ……

  • 51二次元好きの匿名さん23/01/06(金) 03:23:53

    このレスは削除されています

  • 52二次元好きの匿名さん23/01/06(金) 07:55:23

    狂犬スレで勝手にスレタイ変えてたのここの誰かだろうけどそういうただでさえマイナーカプで肩身が狭いのに波風立てるようなことしないでくれ
    こっちは前スレで相談して変えてるわけだし

  • 53二次元好きの匿名さん23/01/06(金) 12:48:37

    結構面白い組み合わせではあるよね

  • 54二次元好きの匿名さん23/01/06(金) 12:49:15

    保守っておく

  • 55二次元好きの匿名さん23/01/06(金) 20:40:14

    やっぱり真島ロス寂しい。
    グエルくんが秋で楽しませてくれたけど、アレがなかったら鬱病になってたわ。

  • 56二次元好きの匿名さん23/01/06(金) 20:42:37

    なんでどれもこれも18と51へのリンクついてるの?

  • 57二次元好きの匿名さん23/01/06(金) 21:25:05

    >>44

    「トマトのは最後に来ると思うから、次はたきなのベビースターが来るんじゃないかな?」

     千束は記憶力がこういうときだけ良い。千束のシーフードトマトお好み焼きは確かに気になりますね。

     なんて待機していたら案の定、ベビースターお好み焼きが来る。

     お好み焼きの素の入った丼に、別皿のベビースター。

     千束の好物だ。よく映画を観ながらザラザラと口に詰め込んでいる。なくなってくるとざーーっと口に袋の端を当てて流し込んでいるぐらいの好物。

    「ベビースターはどうする? 混ぜて焼くか、後で掛けるか」

     真島ってホント何人なんですかね? 名前は日本人ですけど、どうせ偽名でしょう。

     言葉もそんなに変ではないですし、片言でもないですし。

    「……半分は混ぜて、半分は後で掛けましょう」

     実を言うとこんな風に作って食べたことがないので、わたしとて悩みます。

     おそらくベビースターお好み焼きの本質は香ばしさと味わいにあるはずです。

    全部を浸してしまうとカリカリ感が減ってしまうし、かといってすべてを後に掛けると味がバラけてしまうでしょう。

    それならば半分ずっこのほうがいいはずです。

     そうすれば千束だって――。


    「お、たきなもバランスに目覚めたのかぁ?」

     ちっ、さっきの配慮は撤回です。千束が面白そうにこっちを見ています。なんだろう、こういう時の目やら口やらの動きというか曲がり具合が本当に真島に似てますよね。

    「違います、っていうか料理の時にバランス重視なのは別に変じゃないです。真島の場合はこの世の森羅万象に対しても自分勝手なバランス感覚を持ち込んでるのが悪いんです」

    「自分勝手は言いすぎだろ」

     真島が抗議してきますね、まあそれは想定内です。

    「……じゃあ一応聞いてみますか。どういう基準何ですか?」

     油を引きながら訊く。わたしも対応に慣れたものだ。

  • 58二次元好きの匿名さん23/01/06(金) 21:58:53

    ちょっと前のめりだけどたきなさんにシンクロ
    バランスとは?

  • 59二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 02:04:01

    >>58

    前のめりで読んでくれてありがとう!

    >>57

    「簡単な話だ。俺は過剰なのが嫌いなんだ」

    「過剰」

     真島はフンと鼻を鳴らして自慢するかのように言った。

     あ、えっとそれだけですか? 他にもっと補足すべきことはあるんじゃないですか?

    「……過剰に……なんですか、多いのが嫌いなんですか?」

    「少ないのも嫌いだな」

    「なるほど。日本は犯罪が少なすぎる……から気に入らなかったんですか」

     治安が維持された日本。犯罪の発生率は年々減少していき、日本人は平和で安全な環境を享受している。

    それが気に入らなかったんだろうか? 

    「ん……ちょっと待ってくれ」

     真島はいつになく真剣な顔をして顎を撫でる。

    「おい電波塔」

    「わ、なんだよ」

     油がパチパチと跳ねる鉄板をぼやーっと覗いていた千束はいきなり声を掛けられてびっくりしている。

    ……完璧に気を抜いてましたね? 苟も護衛だというのに。

    「生活上で例えば決めたことってあるだろ? 何時に起きようとか、洗濯は夜にしようとかな」

    「お、お前も生活感ある話をするんだな……。まあね、色々決めるよね」

     嘘。何も決めてない癖に。決めたのはわたしだけど? まあここは黙って聞きましょう。

    「人間だから、間違えたり、できなかったりすることがあるわけだろ」

    「そりゃあね! いくら私が伝説のリコリスでもできないことぐらいあるわけですよ」

     出来てないことの方が多い千束ちゃん? 焦ってますよ?

    「決めたことを決めた通りに完璧にずっと取りこぼさない奴って正直怖くないか?」

    「……うーん……確かに」

     千束も腕を組んで天を仰ぐ。煤がついた天井。雰囲気の出るようなオレンジ色の電灯。千束の髪が

    ふわりと明るく周囲を照らす。

    「みんながみんな法律を守る。逸脱者がいない。そんなのはおかしい。法律を作ったのも、運用するのも人間だ。完璧な法律なんか作れない。作ったときに決めてなかった事項だってたくさんあるだろう。そして人間もある時ふとしたことで決まりを破ってしまう――筈なんだよ。「いい奴」が過剰に居すぎる。それが俺が感じた違和感というか恐怖だ」

     ……。なるほど

  • 60二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 07:00:35

    このレスは削除されています

  • 61二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 12:51:21

    >>59

    理屈はわからないでもない。

    それでも承服しかねるのは、複雑ではない犯罪が少ないことについて、真島が疑問を抱いている点だ。

    例えば人を殺す、爆弾を仕掛ける、みたいなものはどの世界でも犯罪とされていることだろう。

    「そんなに難しい決まりでもないでしょう。銃器は禁止、薬物もダメ、人を殺すのも禁止です」

    「それはそうさ。簡単な話だ」

     真島があっさりと同意するのにも力が抜ける。わたしだけがムキになってるみたいじゃないですか。

    わたしだけが……ガキくさいというか。

     千束も千束で真島の話をぼーっとしていながらもちゃんと聴いているし、理解していると思う。

     大きなツボから紅しょうがを取り皿に分けてパリパリと食べていますけどね。


    「でもこの世にはそれが守れないような奴もいるってわけさ、人は不幸になるとそういうこともするだろう、恨みを抱いて殺してしまった、辛かったので薬物に頼った。そういう奴もいる筈なのに、この日本にはいないときた。おいおい、『市民、幸福ですか?』『はい、幸福です』かよ」

     しゅわ、とわたしはタネを鉄板に広げる。親しんだ香りが辺り一面に広がっていく。

     わたしたち三人はそれ以降少し静かになって、そのタネから登る煙が少し収まったころ、ようやく千束が口を開いた。

    「『1984』的な国だと思ってる? 日本を」

     千束から話を聞いたことのある映画。

    「まあ、そう思ったよ。誰がそうしてるんだと思ったら……お前らだったわけだが」

     ギロっと虚ろな目がこちらを覗く。


    「お前らにとっちゃ育ての親で、悪く言われたくないのかもしれないが――」

     真島のこういう前置きがムカつく。こう……悪者の癖に下手に気遣いがあるようなところも。

    「まあ、俺からしたら微妙だな。ただ、日本の国民もそれでいいって思ってるわけさ」

     大型画面に映ってこの国の秘密をぶちまけた真島、だけどこの日本はあれを映画だったとして隠蔽した。

    国民は特に何も起きてなかったかのようにまた平和な日常を送ってる。

    だから、国民はそれでいいってことにした、と真島は言ってるわけなんだ。

    「……まあ、俺はそうは思ってないけどな」

     どこまでもあいつは自分勝手だ。

  • 62二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 21:31:02

    保守っとく

  • 63二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 00:42:30

    >>62

    保守

  • 64二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 07:35:46

    真島良いやつ路線開拓されてるな
    たきな言うことの方が尤もだけど

  • 65二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 16:52:26

    たきなテロリスト堕ち概念もよかったよ

  • 66二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 23:12:49

    いいよね、たきなテロリスト堕ち概念

  • 67二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 23:57:42

    >>61

    二回目のひっくり返しは非常に上手くいった。

    千束は拍手してくれるし、真島もぐっと親指を立てた。


    「……じゃあ、そうですね、ここはこちらの流儀に従って」

     ピザのように切ることをわたしは覚えた。

     どう切るかなんて本当に些末な問題でしかない。どうせわたしたち三人で食べるんです。

    みんなのお腹に入るんですから一緒です。材料も均等に混ぜましたからどれをとっても同じでしょう。

    でも、そんなことでもこの二人が喜んでくれるなら、わたしもそれぐらいやってもいいかな? と思うんです。


    「たきなやっぱ上手いよな、ねえまた一緒に住まない?」

     もっしゃもっしゃと口いっぱいにお好み焼きを頬張る千束リスが出し抜けに頓狂なことを言いますね……。

    「散らかすから嫌です。たまに行ってるじゃないですか」

    「え~千束さん、人生の食事は全部たきな製がいい~」

    「任務中は無理でしょうに……」

     この人がこんなふうに無理を言ってくることには慣れている。けれど、今はちょっとやめてほしかった。

    わたしたちのやり取りを楽しそうに見つめて……いや、なんかそう……見ている奴がいるから。

    「そういや、お前らって共同生活してたんだよな。リコリスってみんなそうなのか?」

     器用に紅しょうがをお好み焼きに載せてぱくりと口に運んでいる真島が訊く。

    「そうだよ、共同生活する決まりなの! でもたきなは家を飛び出して行ってさぁ~」

    「千束、嘘は止めてくださいね?」

    「……あ、ハイ」


    「義務でもねえのに一緒にいたんだな」

    「あ、そうだよ、お前の所為だよお前!」

     ビシ! と千束は隣にいる真島を指さす。あ、そうでした。こいつの所為でした。

    ……あのじゃんけんに敗けまくった屈辱の大元はこいつでしたか。

  • 68二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 06:27:25

    最近はSSがたくさんあって嬉しいぜ

  • 69二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 13:01:29

    >>67

    「よし! 今度は千束さんが作っちゃるよ~!!」

    とはしゃぎながらわたしから丼と、シーフードが乗った皿を受け取る。

    少し疲れてきたところなので正直嬉しいです。

    ふう、とひと段落ついたところで、手持無沙汰になってしまい、すっと正面を見るとあいつがいる。


    「おつかれ」

    「……あ、ありがとうございます」

     真島は水差しを持ってわたしの空のコップに水を注いでくれる。なんてあざといというか、まあなんというか。

    「そういや、電波塔様は料理もできるんだっけか?」

     ちらっと横目で千束を揶揄う。あの、目の前に暇な状態のわたしがいるんですけど?

    「ったりめぇよ、こちとら独り暮らしどれだけしたとおもってんだよ」

    「お、いいねお手並み拝見としようか。後輩より下手だったらウケるよな?」

     な? とわたしに同意を求める。いや、こういうのは求めてはないけれど……。

    でもここで「はい」と答えたなら千束はどんな表情をするんでしょうか?

    「ええ、きっと千束は美味しく作ってくれると思っていますよ?」

    「ぬっ、たきなまで~私がプレッシャーに弱いの知ってるだろ~!」

     そうは言いながらもちゃんと混ぜていますね。感心感心。ああ、千束はやっぱりちょっと揶揄ってみると面白いかもしれない。……って、真島と同じようなことを考えてるわけじゃないですからね。

    千束が悪いんですよ。

    ね? と真島に同意を求める。それはきっと気づかれていない。

  • 70二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 22:23:55

    >>69

    千束は確かに自慢するだけあってざーっとタネを流し込むときに既に

    円形に流してくれています。ちゃっちゃとヘラで縁を整えて流出を防いでいますね。

    成型している間に、少しお好み焼きのタネを持ち上げて、隙間にソースをちょっと垂らして

    しゅわわ、と音を立てます。


    「ん、どうして下に入れたんですか?」

    「ああ、これね。ソースが蒸発して全体に染み渡るんだよ」

    「なる……ほど」

     上から掛ければいいかなとだけ思っていたわたしとはやはり「格」のようなものが違う。

     文字通り物事の裏の裏まで理解してしまうその洞察力……。

     まあそれを普段使わないからああいう風にズボラ人間になってしまうと……いや、本気出したらなんとかなってしまうからいつもああなんでしょうか? まったく、調子に乗ってるってのが正しい評価ですね。


    「あーその方法いいな、今度真似してやるわ」

     真島は意外とそれを面白がっていた。まあ、わたしみたいにグチグチ考えないでしょうけど。

    「お、いいね、千束スペシュァルだからちゃんと覚えておくよーに」

     何個あるんだ千束スペシャル。

     ……いや、小麦粉だから全部一緒と考えていいのか? んなわけあるかい。

  • 71二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 08:01:23

    保守

  • 72二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 12:50:43

  • 73二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 23:27:47

    >>70

    「そうだ、お前らの店ってあるだろ? 喫茶リコリコってやつだっけな?」

     千束は一旦へらを置いて、じっくりとお好み焼きを観察していた。

    少しばかり話す内容がなくなってきたときに、真島が口を開いた。

    なんというか、気を使ってくれていることは……わかる。

    こいつにそんな神経があるのか? あるんだな。意外と。

    「ん? リコリコがどうしたの?」

    「あそこでもやらねえの? お好み焼き」

    「えー? 喫茶店だよ? どうかなぁ~」

     うーむ……。と考え込んでいる割には即却下しない点で、中々魅力的な提案をしているわけですね。

    「匂いが……微妙ですね。珈琲の香りを掻き消してしまう」

     わたしは反対の立場をとる。千束はきっと賛成に傾いているでしょうから。

    わたしを説得できないのなら、店長だって説得できません。あ、いや……それはどうだろう。

    あれでいて店長は甘いからな。ランチタイムならいい、と言い出すかもしれません。

    そしたら、ミズキとクルミが「うぇっ?」っいう顔をして、でも隙あらばつまみ食いして……なんて。

    直ぐに考えが及んでしまう。ああ、わたしあの場所が好きなんだ。

    「確かに。先生の淹れてくれた珈琲の味わい、香りも大事なんだよね、あんまりカチ合うのもどうかなって」

    「なるほどな、そんなにいいのか」

    「いいよ、ってかこの前飲んだじゃんか」

    「ああ、実際あれは美味かったぜ?」

    「でしょ? あーでもあれは私が淹れたやつだから違うかもしれないけど……」

    「じゃあ、マスターがいるときに、また連れてってくれよ」


    「……! そ、そうだね」

     千束が一瞬固まる理由もわかる。店長は……この状況を受け容れるかどうか……ですね。

  • 74二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 07:52:11

    普通にたきなもいつの間にか受け入れてる

  • 75二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 12:39:12

    ミカはどんな反応をするのかな

  • 76二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 21:07:16

    >>73

    「どうするよたきな」

     ピロリン、とメッセージが携帯に来る。千束は真島と仲良く話しているが、テーブルの下で

    凄い速度で打ったんだろう。……タッチパネルのフリック入力は流石に聞こえないですよね?

    「まあ……店長は理性的な方ですから……」

     とわたしは返す。そりゃあ、店長だっていい顔はしないでしょう。娘にも等しい、というか娘の

    千束をぶっ殺しかけた人間です。千束を救うために……いえ、まあ、沢山のことをしてきた人ですから

    わたしなんかよりずっとこの状況は受け入れがたい筈です。

    でも、娘本人がそんなに気にしてなさそうなら、割と……いや、千束が持ってきた漫画に曰く、

    娘が連れて来た男というものは、父親からしたら憎き存在で、なんか殴るべきものだそうです。

    真島を連れて来た千束を見たらですよ……?


    まず、2,3発の実弾は覚悟すべきですよね。勿論真島に。

    で、千束が止めるわけです。「やめて! 先生!」って

    そこで「お前は誑かされているんだ、目を覚ませ!」って千束にも平手打ちを喰らわす……。


    ……わりとそういう風になりそうな気がしてきました。


    「一応、それとなく話題を出しましょう」

     とだけ返信する。

     一応真島も外国政府の要人なので、もしかして大口の契約が取れるかもしれません。

    千束には申し訳ないですが、金づるになりそうですので、千束が気にしてなければokです。

  • 77二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 00:02:39

    続いてるねぇ


    >>64

    まぁ、本編の真島も正義のために行動してただけだからな。もちろん犯罪だし、倫理的に肯定されてはいけない部分も多いけど。そこが魅力なのかね

  • 78二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 08:16:51

    >>77

    むしろこいつの方が「映画の中の悪役」に相応しいよな。ちさとは否定してたけど

  • 79二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 08:41:43

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  • 80二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 08:42:19

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  • 153二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 09:05:11

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  • 157二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 09:06:02

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  • 158二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 09:06:12

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  • 159二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 09:06:23

    ここにも狂犬スレ荒らしてるヤツが来ちゃったな

  • 160二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 09:07:25

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  • 161二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 09:07:39

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  • 162二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 09:07:56

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  • 163二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 09:08:08

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  • 165二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 09:08:34

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  • 170二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 09:09:48

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  • 177二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 09:11:37

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  • 178二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 09:11:49

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  • 179二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 09:12:04

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  • 180二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 09:12:17

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  • 182二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 09:12:55

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  • 184二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 09:13:19

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  • 185二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 09:13:32

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  • 186二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 09:13:42

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  • 187二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 12:34:51

    荒らしの執念こわ〜

  • 188二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 22:48:07

    作者は大丈夫かな

  • 189二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 23:06:20

オススメ

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