- 1二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 21:26:58
- 2二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 21:28:03
- 3二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 21:28:36
原作より身長低そう。160〜170とかじゃない?大丈夫?
- 4二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 21:30:34
このサンジはオービット号に乗る前の口調のサンジだな、ちょっと口が悪いcv平田広明か………
- 5二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 21:31:30
設定お借りしておいて詰められずガバガバで申し訳ないんだけど、設定やら展開やら語りたい
- 6二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 21:32:57
詰めれなくてもどんどん語っていけ
- 7二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 21:34:36
自己肯定感0自尊心0で今までの人生は
[自分だけ落ちこぼれだからいじめられて鉄仮面付けられて監禁されてずっとこのままだった]
なサンジくん、ちょっとでも場の雰囲気変わったらすぐ目瞑って胸の前で手握って口閉じて痛みに耐える体制に入りそう - 8二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 21:35:18
- 9二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 21:38:35
このサンジは海賊やめなよ、ではなくて城に集まった人たちが海賊だから海軍だから天竜人だからって理由で争ったり一緒にご飯を食べることができなくて争ってるうちに両立もめちゃくちゃになっていくことにショックを受けて、美味しいご飯さえあればみんな仲良くできるお母さんみたいに喜んでくれると単純に思ってたからウタに近い思想になる
- 10二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 21:42:45
この城ではみんな平等だよ!が世界規模になっていって、それを利用してジェルマ復権を画策したジャッジたちも乱入してくる、ラスボス効果もありサンジがジェルマだけじゃなく海の戦士ソラの力やロボットも従えてめっちゃ強い
トットムジカポジションは失われた100年に作られたロボットで、この世界ではソラが実在してた設定でたまたま城が泊まった海底に眠ってたのがソラの力に反応して起動した - 11二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 21:43:59
ラスボス戦がSFぽくもあり戦隊ものぽくもあってかっこいいな………
- 12二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 21:47:27
与えられた本に「海の戦士ソラ」はあったのかな
- 13二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 21:47:32
REDベースだけど、こういう設定のサンジというだけなのでウタと違いサンジはネズキノコみたいな毒性のあるものを食べてはないから死にはしない
- 14二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 21:49:04
と考えてるけど、13年間地下牢暮らしでジャッジによって強制的に覚醒させられての戦闘だから最悪のパターンで死亡ルートもありそう
- 15二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 21:50:35
一味とサンジはルフィがうまいうまいと心底美味しそうにペロリと料理を平らげていく様子に惹かれたサンジが声をかけて出会うみたいな
- 16二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 22:03:10
いつも通りのある日、ぱらりと頭上から紙が降ってくる
「なんだ?これ」
「あらウソップ、そんなところでどうしたの?」
「あァナミか。この紙、急に降ってきたんだ」
ぺら、と表面を2人で覗き込むと、どうやら大規模な食事会の告知用紙らしく、開催場所や開催期間などが記されている
「おい…これどうする?」
「どうするったって、私達だけじゃ決めれないでしょ。とりあえずみんなに見せるわよ」
みたいな感じの導入とか? - 17二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 22:10:03
「ルフィずっとコックが欲しいって言ってたしなぁ!もしかしたら良いコックが見つかるんじゃねぇか?」
「それはいいわね。ルフィの人並外れた食欲を満たしてくれるコックなら大歓迎よ」
「ナミから金とられる生活から解放されるかもしれねぇってことかー!!」
「へぇ、酒も飲み放題じゃねぇか」
「スイーツもあるのかー!!最高だ!!」
ってみんなノリノリで出発するな - 18二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 22:13:39
ソラみたいなヒーローにお母さんみたいな優しい人になりたいと思ってた、美味しいご飯を食べさせてくれたサンジがソラの力で人を傷付けたとなるとルフィたちのジャッジへの怒りゲージもMAXだな
結局WCIでサンジの境遇は奪還組にもぼかされたままだったからジャッジがしたことへの反応が見れるな、今までの経緯は一度退避した場所でレイジュから聞かされるわけだ
- 19二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 22:15:48
ルフィたちの攻撃を受けたあと、最後の最後はワノ国の時みたいにサンジ自身の精神力でジェルマの力を受け入れて抑え込んだらカッコいい
最後は暴れ続けるロボットが敵になってそこで共闘するとか - 20二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 22:16:42
この世界線のサンジくんは飢餓による恐怖はないけど代わりに「俺には料理しかない。俺が作る料理でみんなを満足させられないなら自分に存在価値はない」くらいは思ってそうだな……
- 21二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 22:17:53
どんな生活を送ってもどんな過去であっても自己犠牲の鬼になってしまうサンジ is なぜ
- 22二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 22:26:36
生まれつきほぼアンパンマンみたいな男だからな………
- 23二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 22:29:32
スレ画の圧が強い
この辺のシーンむごすぎてもはや変な笑い出る - 24二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 22:33:31
待遇のいいルイ17世みたいだ、日光が足りないのは同じだから体弱そう
- 25二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 22:44:43
- 26二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 22:48:01
- 27二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 22:49:44
確かにFILM BLUEだな、奇跡的にREDと対比になってて素敵
ルフィたちにどこかの場面でオールブルーを見つけに行こう!って言って欲しい - 28二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 22:51:37
大宴会にクック海賊団やカルネたちオービット号の船員おかも来ていて、サンジがオールブルーを夢見てると知ったゼフがサンジを助けるために脚を失う展開がありそう
- 29二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 22:53:22
平和なワンピース学園やアオハルでもサンジとゼフは漂流してたり片足失ったりしてるから、ゼフが片足を失うは確定事項だな
- 30二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 23:13:59
- 31二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 23:18:50
- 32二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 23:44:12
- 33二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 23:50:09
王道だけどめちゃくちゃ熱い展開だな、それまでが鬱々しくて悲惨すぎただけに盛り上がる
- 34二次元好きの匿名さん23/01/07(土) 23:51:43
レイジュに気づくのがゾロなのがいいね、サンジとは同い年だし原作での関係性や「お前がおれを殺せ」を考えるとこの世界線でキーパーソンになっても面白いかも
- 35二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 07:17:15
レイジュがここで逃げ出したら、もうお父さんの顔見なくて済むよね?にも私に言わないでよ!って言っちゃった世界線か………
- 36二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 07:19:34
ゴードンさんと違って本当の肉親で隠すべき事実も特にないのに自分の勇気がなかったばかりに閉じ込め続けてしまったってのはすごいこう……罪悪感があるだろうな
助けられるのも縋れるのもレイジュしかいなかったのに自分は見殺しにしたって思ってそう、レイジュも優しいから - 37二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 07:46:55
ずっと鉄仮面つけてたらヤベェ事案だとすぐ分かるから、ジェルマ乱入時にまたつけられるとかの方がいいなと思えてきた
この世界のサンジもジャッジに監禁されてる中で「お前の親が私だと言うな」と言われてる、レイジュもいくらジェルマが都市伝説に近い国でも死んだ王子がいると知っている人がいない可能性は0ではないからということでサンジは2年前の髪型でぐるぐる部分を髪の毛で隠してレイジュの知り合いを装ってる - 38二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 08:28:52
あらかた設定が詰まってきたからダイス神や安価にも頼りつつssを投下していこうと思うんだけど、注意事項諸々を書いて立て直した方がいいかな?
- 39二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 08:54:03
BLとかでもないんだし大丈夫なんじゃね?
- 40二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 09:01:54
最近はスレタイに注意事項書いても突撃してくる人もいるしなぁ、次スレ突入しそうだったらそこからでいいんじゃないか?
途中からss始まってるスレたくさんあるから大丈夫だよ - 41二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 10:20:34
ありがとう!では稚拙な文章ですが投下します、素敵なssを書いていただいたので一部割愛
「おれ、コックになりたいんだ」
光が差し込まない薄暗い地下牢で、重たい鉄仮面をつけられた弟が真っ直ぐに私を見据えて言った。
「ここで…!!東の海で逃げ出せば…!!もう2度とお父さんのかお…!!見なくてすむよね!!!!」
鉄仮面の下で泣いたら苦しいだろうに、大きな瞳からぼろぼろと涙を溢し続ける弟に、私は咄嗟に声をかけることができなかった。冷たい、私たちを人だと思っているのかすら分からない父の顔が浮かぶ。グラリと大きく城が揺れた。もう戦闘が始まっているのかもしれない。行かないと、きっと父は怒るだろう。弟たちにも私がこの子に味方していることを勘付かれる。
「ッ……だから!!私に言わないでよ!!」
悲痛な嗚咽を背に聞きながら、私は地上へと続く階段を駆け上った。
___お母さん、私は貴女みたいに強くなることができない。 - 42二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 11:10:44
広場の料理を食べ尽くしたというのにまだ食べ足りないというルフィを引きずりながら歩くナミを先頭に、一味は広場の正面に構える城の中へと入った。
「うおおお!!すっげぇ!」
城内の煌びやかな装飾に思わず声を漏らしたウソップの元へ、顔の半分を覆う覆面をつけた男がやってきた。
「ようこそ、城内でも料理の提供を行っております。ご来場くださったすべての方へと言うわけにはいきませんが、宿泊できる部屋も用意しています。どうぞ、ごゆっくりお楽しみください」
一礼すると、男は玄関ホールの脇へと戻っていく。
「ここの兵士さんたちはみんな兄弟なのかしら」
「どういうことだ?」
「確かに、不思議なんだよな」
ロビンの言葉に賛同したチョッパーを肩に乗せたままフランキーが体を傾けた。
「どう言うことだァ?」
「だって、なんだか同じ匂いの人ばかりなんだよ。んー、たくさん料理があるから鼻がおかしくなっちゃったのかな」
「お!肉!肉があるぞー!」
「酒もあるな」
話を聞いていたのだが分からない2人が奥へと進んでいく。
「いや、自由か!」 - 43二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 11:21:09
「こ、ここにある骨董品売るとどのくらいになるのかしら……ダイヤもあるわ!」
屋台のように店が並んでいた広場とは違い、ビュッフェ形式になっているらしい巨大なホールには玄関ホールよりもさらに豪華な装飾が施されていた。絢爛豪華なそれらはナミの心をくすぐるには十分で、料理そっちのけで周囲をきょろきょろと見回してはどうやってこのお宝を頂戴しようかと頭の中で算段を練っているようだ。
「ヨホホホ!それにしてもここの料理はどれもこれも美味いしいですね〜!ルフィさんも喜んでますし、どなたかコックになってくれると言うのなら大歓迎ですよ。カレーもほらこんなに美味しい」
口の周りどころかアフロまでカレーで汚したブルックの言葉に勢いよく麦わら帽子が上を向いた。 - 44二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 11:36:18
うおおお!SSきた!楽しみ!
カレーまみれのブルックではしゃぎようが伝わってきて良いな、ここからどう一味とサンジが出会うのかワクワクしてきた - 45二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 12:09:37
「そうだ!!コックだ!このうめぇメシ作ってるやつをおれのコックにしたい!」
皿に取ってきた料理を綺麗に皿から掬い取り、口いっぱいに頬張るルフィを酒とつまみを食べながらゾロが見やる。
「コックにしたいつっても、ここの料理は大勢で作ってるんじゃねぇか?」
「スーパーにうめぇがスーパーに量も多いからな、こりゃ一人じゃ作れねぇだろ」
「料理長は?レシピ考えたり、料理作るのを仕切ってるのも全部料理長なんじゃないか?」
「んじゃあ、その料理長ってやつを仲間にするぞ!」
「あんたはいっつもどんな奴かもわかんない奴をすぐ仲間にしようとするわね」
「でもこんなうめぇメシを作る奴が悪い奴なわけがねぇ!それに、お前らだってみんないい奴じゃねぇか」
そう言ってニシシと笑うルフィに仲間たちは互いの顔を見合わせると、口元を綻ばせた。
「違いないのう!ルフィの目は確かじゃ、いやこの場合は舌じゃな」 - 46二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 12:16:23
何だろう、凄い悲しくなる
ルフィ、そいつを絶対に海に連れ出してやってくれ - 47二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 13:51:46
「そうやって誰でも彼でも信用するのは褒められたことじゃねぇぞ、麦わら屋」
聞き慣れた低い声に振り向くと、そこには白い大きなクマ--ペボ--を連れたローが立っていた。
「なんだ、トラ男もメシ食いにきたのか!!」
「おれじゃねぇ、おれはペボの付き添いだ」
「え、キャプテンもうまいうまいって食べてたじゃモゴゴゴ」
ローがペボの口を慌てて塞ぐが、ローがいたであろう席には大量におにぎりが積まれている。
「うん。楽しんでるわね、トラ男も」
「確かにうまいな。ここの握り飯は、酒にもあう」
「ゾロは酒ばっかだな」
「チッ………いくぞペボ」
「アイアイ!って、あっ!」
帽子を押さえ踵を返したローに続こうとしたペボの体が机に当たり、ギリギリまで置かれていたルフィの皿に載っていた餃子がポトリと床に落ちた。
「す、すいません!!!!」
「いやいや、気にすんなってペボ」
ルフィはニカっと笑いかけると落ちた餃子をパクりと口に入れた。
「ん〜〜!!!!ウメェ!!最高だ!!」
「ふふ、ルフィを見てると私も食べたくなってくるわね。餃子も取ってこようかしら」
しゃがんで餃子を頬張るルフィに影が落ちる。
「餃子!…………た、食べてくれてありがとう」 - 48二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 15:47:49
生活環境を考えるとサンジの身長とかは原作と変わってる方が自然かな
- 49二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 15:58:21
成長期の子どもにとって日光と運動は大事だし、ストレスは厳禁だからな
- 50二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 16:33:12
このサンジくんの一人称はひらがなのおれでもぼくでも似合いそう
- 51二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 18:47:53
あんな重い鉄仮面被らされたまま生活してたら支障出そうだよな
- 52二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 18:56:25
このレスは削除されています
- 53二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 19:08:09
- 54二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 19:31:59
ウタちゃんヘア
- 55二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 19:32:08
原作通り
- 56二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 19:33:12
ソラさん意識して肩甲骨くらいまで伸ばしてる
- 57二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 19:34:37
アニワンのグラジパっぽい感じで後ろ髪少し縛ってる
- 58二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 19:39:20
おそばマスクヘア
- 59二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 19:43:25
死亡ルートならウタ以上にやるせないわ…
救いというか生きていていい事あったのかな?ってレベル - 60二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 19:43:42
安価の始まりズレてた、すみません
1.ウタちゃんヘア
2.原作通り
3.肩甲骨まで伸ばしてる
4.アニワンのグラジパヘア
5.おそばマスクヘア
dice1d5=3 (3)
- 61二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 19:46:01
ソラさん意識して髪伸ばしてる165cmのこのサンジくんお労しいポイント5億点じゃない?
- 62二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 19:49:40
- 63二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 19:50:03
身長が生々しいサイズ感だな………
- 64二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 19:51:48
ダイス神が不穏な雰囲気だぞ
- 65二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 20:24:36
- 66二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 20:24:49
このダイス神性格悪いな
- 67二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 20:28:19
身長デカい男が多いワンピ世界で165は不安になるな…骨というか身体全体も細いだろうし
そんなサンジくんが今後ルフィにどう関わるのか、SSの続きがめちゃくちゃ楽しみ - 68二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 21:11:13
麦わらの一味身長(2年前)→(2年後)
ルフィ:172cm→174cm
ゾロ:178cm→181cm
ウソップ:174cm→176cm
サンジ:177cm→180cm
ナミ:169cm→170cm
ロビン:188cm
フランキー:225cm→240cm
ブルック:266cm→277cm
チョッパー:90cm(人獣姿)
2年前ナミさんに身長負けるfilm Blueのサンジ… - 69二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 22:01:41
このサンジくんはジェルマと決別する際に髪切り落として「さよなら、お母さん」とか言い出しそうでしんどい…
麦わらの一味でぎゅうぎゅうに抱きしめてやってくれ…… - 70二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 23:09:16
「ん?」
振り向いた先には暖かい金糸を肩甲骨ほどまで伸ばした青年が立っていた。
長い前髪で右目を覆い隠している。背の丈はナミよりも低く、肌色は白く痩せていた。
しかし、着ている服は上等なもののようだ。襟元にフリルがあしらわれた白のシャツを着て首元には黒のタイをつけていた。
「もしかして、この料理あなたが作ったのかしら?」
「うん、おれが作ったんだ。へへ、たくさんレシピ考えて、今日のために準備したんだよ」
「そうなのね。とっても、美味しいわ!このジュレなんて、みかんを丸ごと閉じ込めたみたいに甘くて、それに宝石みたいにきれい!」
「わたあめもほっぺたが落ちるくらい美味しいぞ!おれ、わたあめが1番好きだけど、こんなに美味しいわたあめ食べたの初めてだ!」
「へへ、良かった。おれ、こんなにたくさんの人に料理を食べてもらうの初めてだからさ、緊張してたんだ。でも、みんな笑顔だし、楽しそうで……宴会、開催して良かったよ」
無邪気な少年のように微笑んだ青年はルフィに顔を向けると、垂れがちな瞳を大きく見開くと興奮したように手を取った。
「それに!おまえは床に落ちた餃子も食べてくれただろ?おれ、食べ物を大切にするやつが大好きなんだ!」
「あったりまえだろ!こんなうめぇメシ落ちたぐらいで捨てるなんて勿体ねぇ!」
ルフィの言葉に笑みを深めた青年の手をルフィは強く握り返した。
「おまえさ、おれの船の__」
「ちょっと!1人で動いたらダメだって言ったでしょう」
ルフィの言葉を遮るように、凛とした声が響いた。 - 71二次元好きの匿名さん23/01/08(日) 23:52:38
牢屋で少し口が悪くなったサンジだ………すごい……
- 72二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 00:06:20
これちゃんと声変わりしたサンジが喋ってると思うと可愛さとお労しさで脳みそ破壊されるな
- 73二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 00:11:39
ちょっと滑舌悪かったらどうしよう…牢屋にいれられていじめられてたらちゃんと声出す時なんて「ごめんなさい」って言うくらいだと思うんだ…
- 74二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 00:15:18
このサンジくんは「お父さんの顔、見なくて済むよね」という最後のSOSも姉に届かなかった子だからきっと自ら誰かに助けを求めるなんて発想は絶対に出ないし出来ない。尚且つ誰かに自発的に話しかけようなんて発想も出なそう。
だからこそ餃子を拾って食べるルフィに衝動的に話しかけちゃった感じがとてもいい……
これからの展開がめちゃくちゃ楽しみ - 75二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 00:32:36
レイジュが助けてくれなかったことに関して「おれを助けると傷つくんだ。レイジュが傷つかなくてよかった」とか思ってたら、助けようとしても拒否されそうで泣いてる
- 76二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 03:04:24
>>68 (ジンベエ:301cm)
- 77二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 04:52:51
ここのスレのSS好きだからサンジくんが幸せになるまで頑張って続いて欲しいし完結したら内容を支部あたりの別サイトにまとめて欲しい
何度でも読み返したい… - 78二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 08:43:42
「あ、レイジュ」
「あ、じゃないわよ……まったくもうあんたは、約束、もう忘れたの?」
「忘れてなんかないよ、ただみんな喜んでくれてるか見たかっただけでさ。いいだろ、それくらい」
ルフィの手を離して唇を尖らせた青年の頭をぺちんと叩くと、レイジュと呼ばれた女性はルフィたちに向き直った。
「ごめんなさいね、食事の邪魔をしてしまって」
「ヨホホ、いえいえ、邪魔だなんてとんでもない!美味しい料理を作ってくださったご本人に会えて、しかもこんなに美しい方にも会えるだなんて感動のあまり心が震えます……私震える心ないんですけど!」
「んで、てめぇらは誰だ?この宴会の主催者なんだろ」
ブルックのスカルジョークを華麗にスルーしたゾロに、桃色の髪をした女性はパチリとウインクをしてみせた。
「えぇ、そうよ。私はレイジュ、こっちは弟のサンジ。
サンジは料理をすることが好きなの。それで、どうしてもいろんな人にお腹いっぱい食べてほしいって言うものだから私があの招待状を送ったのよ」 - 79二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 10:39:17
「へぇー、サンジお前やっぱりいいやつだな!」
「そうかな、ありがとう。えっと、」
「おれはルフィ!海賊王になる男だ!」
「わたしはナミよ。できれば長い間よろしくねサンジくん」
「私はロビン。そして、フランキーに、ブルック、ゾロに、チョッパー、ウソップよ」
「ちょ、ちょ!ロビンさん!?おれたちにも自己紹介させてくれよ」
「ごめんなさい、なんだか長いような気がして……」
ボケたり突っ込んだりを繰り返している一味をぽかんと見つめていたサンジの口元が、次第に堪えきれないといったように緩みついには目尻に涙を浮かべながら笑い始めた。
「おまえたちおもしろいやつらだなー!ハハ、やっぱり頑張って声かけて正解だった!!」
サンジは笑いすぎて泣いたのなんていつぶりだろ、と呟くと、くいと涙を拭い立ち上がる。
あちこちから楽しそうな声が聞こえる会場をぐるりと見回すと、両手をいっぱいに広げてみせた。
「ここでは種族も身分も関係ない。だから、みんなで仲良く食卓を囲んで美味しいご飯でお腹をいっぱいにして欲しいんだ!それがおれの願い!!」
そうしてもう一度ルフィたちに向き直ると、今度はイタズラの成功した子どものように満足気に笑った。暖かい照明に照らされた金糸がサンジの動きに合わせてふわりと宙を舞い、キラキラと光が散った。 - 80二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 13:23:23
無邪気なのが辛い…………
- 81二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 13:23:48
この世界線のサンジ、レイジュより身長小さいのか…(レイジュは173cm)
ますますレイジュが姉としての負い目を感じてそうだな - 82二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 13:33:00
このサンジくんの料理の才能はまさに天賦の才レベルだろうしタバコも嗜んでないだろうから原作以上に繊細な味を作り出せる可能性もあるな…
個人的に原作サンジくんがホールケーキアイランドでウェディングケーキの材料を匂いだけで見抜いたの好きだからこのサンジくんも匂いだけで食材とか隠し味が分かるくらい繊細な感覚の持ち主だったりしたら沸るな…… - 83二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 16:28:22
「なぁ、サンジの姉ちゃん。あのマスクつけてるやつらは仲間なのか?」
口に入れるとほろほろと蕩け出す海獣の丸焼きを頬張りながら、ルフィが会場の隅に控えている男たちを指差した。
「そう、この城の兵士よ。警備を頼んでるの」
「あんなに少なくて大丈夫なの?こんなに人を集めたら何が起きるか分からないわよ」
「心配してくれてありがとう。でも大丈夫よ。彼らは強いし、それにね、この城は科学でできてるの。あなたたちが知らないような、そんな技術でできてるのよ」
__だから大丈夫、そう言ったレイジュの顔はひどく冷めていた。
なにかあるの?そう問いかけようとしたナミの耳にワハハ、とジンベエの明るい声が聞こえた。サンジとフランキーと共に料理を取り終えて戻ってきたらしい。 - 84二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 16:36:04
「船に招待状が落ちてきたときは、てっきり海賊を集めておるのかと思ったが。そうか、そうか、おぬしは優しいのじゃな。魚人たちも楽しそうじゃ」
「あの招待状はできるだけ多くの人に渡してくれってレイジュに頼んだんだ。そうだ、おれ陸じゃなくて水の中で暮らしてる人たちもいるって本で読んだから、城の外の海の中にも会場を作ったんだよ」
「うっひょー!まだメシあるのか!?」
「もちろん!明日料理を作り終わったらおれが案内するよ、海はおれの夢の場所だから一等きれいに飾りつけもしたんだ!」
「オイオイ、お前さんはなんて優しいやつなんだ!おらぁ感動したぜ!!こんなにうまいメシを作れるやつがいて、それにスーパーな技術力まである!ここは最高の城じゃねぇか!!」
海ならおれのサニーでいくらでも連れて行ってやるよとオイオイ泣くフランキーに、レイジュが優しく微笑んだ。
「そうよ、ここは最高の城。あなたたちも存分に楽しんでいってね。私の弟の夢の世界を」 - 85二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 16:42:03
ふ、ふおん…
- 86二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 18:06:38
面白いss発見
この世界のサンジはどうなるのかな?続きが楽しみだ - 87二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 18:07:39
マムが気に入りそうだな……
- 88二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 20:27:31
このサンジくんははしゃぎすぎると熱出しそうな儚さと無邪気さがある
肉体の成長に心が追いついてないちぐはぐさがお労しい - 89二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 20:36:14
「サンジ。あまり、はしゃぎすぎないでって言ってるでしょう。まだあと2日もあるのよ。料理長が倒れたらパーティーは即中止、分かってるでしょう?」
「分かってる、レイジュは心配しすぎなんだよ。おれ、言いつけ通り外には出てないぞ」
偉いだろうというように腰に手を当てて、ふふんと威張ってみせたサンジの額を膝を曲げて屈んだレイジュは下からピコンと弾いた。
「いて」
「サンジ外に出れないのか?」
2人のやり取りを聞いていたチョッパーが、たっぷりとクリームがのったラズベリーのカップケーキを握りしめてサンジを見上げる。心配そうに揺れるクリクリの愛らしい瞳を見下ろしたサンジは、にっこりと笑うと帽子に包まれた頭をゆっくりと撫でた。 - 90二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 21:52:52
「チョッパーはやさいしい子だな。だいじょぶ、レイジュが心配性なだけだよ」
「………えぇ、そうね。ほら、見ての通りこの子はあまり身体が強い方じゃないから」
「そっか………もし何かあったら、おれ力になるぞ!」
「おうおう、チョッパーは最高の医者だからな!ちなみにおれは勇敢な海の戦士になる男だ……サンジ、困ったらいつでも頼ってくれていいぞ」
ガシガシとウソップに撫でられ、チョッパーは褒めたって嬉しかねーぞと顔を崩して笑った。
「ありがとう小さな船医さん。私に医療の心得はないからとっても助かるわ。ふふ、解毒なら得意なんだけどね」
「解毒!?レイジュすげー!」
どうやるんだ!?とレイジュの足元でぴょんぴょんチョッパーが飛び跳ねる。
その隣ではサンジがウソップに尊敬の眼差しを向けていた。
「ウソップは強いんだな!なぁ、どうやったら強くなれるのかおれにも教えてくれよ!おれ、強くなりたいんだ」
「よしきた!ゴホン、まずは…そう、あれはおれが海獣の群れに襲われた時の話だ……」
それ、本で出てきた海王類だ!この宴の海獣だって兵士たちが苦労して獲ってきたのに、ウソップすごい!と相槌全てでウソップを褒めるサンジにウソップも話に熱が入る。周りにいた客たちもワイワイとガヤを入れるものだから、ウソップの話はいつも以上に盛り上がった。 - 91二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 22:22:46
かわいいのに不穏
- 92二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 22:27:48
レイジュが屈んで下からデコピンしたのって、もしかしてサンジを怖がらせないため………?
- 93二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 22:38:13
しばらく料理を楽しんでいると、パタパタと足音が近づいてきた。
緑色のコックコートを着た青年だ。
どうやらこの城の使用人のようだが、覆面をしていない人を見るのは初めてだとゾロは近づいてくる青年を右目で眺めた。
「申し訳ございませんサンジ様、その……」
「新しい料理を出す時間だな、ごめん長居しすぎた。すぐに戻るよ、おまえはここで休んでくれ。お腹減ってるだろ?」
ゾロにあれこれと城で出されている酒に合うつまみを紹介していたサンジは青年にそう言うと、ルフィ先輩の声が聞こえたのだと城に着くなり飛んできたバトルロメオと話をしていたルフィに近寄った。
「じゃあルフィ、またあとで!料理を作り終えたら、おれがみんなを部屋に案内するよ。みんなで並んで泊まれる部屋を用意しておくから!ゾロはお酒飲み過ぎたらダメだぞー!」
「おう!ありがとな、サンジ!転ぶなよー!」
両手をぶんぶんと振りながらぎこちない走り方で駆けていくサンジに、ルフィは力一杯手を振り返し、ゾロもひらりと手を上げた。 - 94二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 22:43:46
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- 95二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 22:48:47
- 96二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 23:09:01
儚い、手を掴んでないと消えそうな儚さだ
- 97二次元好きの匿名さん23/01/09(月) 23:09:29
一味とはしゃいでる時と料理人として他者に指示する時のギャップ最高だ……
柔らかい表情なのは変わらないんだろうけど一味との会話は限りなく無邪気な感じで料理人として行動する時は何処となく芯の強さを感じる
めちゃくちゃ良い文章…好き…続き楽しみにしてます - 98二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 04:42:31
- 99二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 10:57:53
この健気なサンジやレイジュが最終的にどうなってしまうのか考えると心が痛い…
- 100二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 12:24:23
「久しぶりに話した人がルフィたちで良かったよ。おれ、話し方変じゃなかったか?」
8時過ぎまで思う存分食べまくり、見知った顔と話に花を咲かせた一味は迎えにきたサンジと共に城内を歩いていた。
どうやら姉弟は北の海の出らしく、いつの間にか意気投合していたローも少し離れて着いてきていた。
ペボはハートの海賊団の他のクルーと船内で宴会の続きをするらしい。
動かせるだけの兵士とレイジュがこの宴の食材を集めてきたという。
一体どれだけ用意したのか、調理場はどうなっているのかと疑問を通り越して不気味にさえ思えてくるほど料理はいつまで経っても無くなることがなかった。
「全然変じゃないわよ。不思議なことを聞くのね、サンジくんって」
「よかったー!ナミさんみたいなきれない人が言うなら間違いないな!!」
「ヨホホホ、サンジさん、私と気が合いそうですね」
「え、ブルックも料理好きなのか!?」
「あ、いえ、そういうことではないんです。すみません、あぁ痛い、純粋な瞳が痛いです」
オウオウこりゃ無自覚の女好きだなと笑ったフランキーの言葉にサンジは首を傾げた。すると、ぽてぽてと集団の後ろを歩いていたチョッパーがサンジに近づき、くいくいと蹄で赤いマントを引っ張った。
「サンジ、体疲れてないか?ずっと料理してたんだろ?だるいなって感じたり、痛いところがあればすぐに言ってくれよ」
「ありがとうチョッパー。でもおれ、料理をするのは不思議と疲れないんだよ。なんでだろうな、料理だけは14年間毎日ずっと続けてきたからかな」
「ほぉ、まだ若いと言うのに14年もの間欠かさず料理をしておったのか。偉いのう」
「他にやることもなかったし、おれは料理しかできないから!……あ、そういえばおれ、ルフィたちが城の人たち以外で初めて話をした人かもしれない」
すごい!初めてだぞ!とやけに嬉しそうな声を出したサンジは勢いのままにジャンプをしようとして見事にずっこけた。 - 101二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 12:30:23
動き慣れてないのかな、これは守りたくなるチビナス(cv平田広明)だ…………
- 102二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 12:46:36
平田ヴォイスのチビナスって思うと破壊力がやばいな
- 103二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 13:16:28
幼い言葉遣いで声高めだとアリスインワンダーランドのマッドハッターとかジョーカーが頭に浮かぶな
あのぐらいの声音でこのサンジが喋ってると思うとかわいいけど心が痛い - 104二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 13:47:50
このサンジくんの年齢、未だ一味のみんなは知らないんだよな?
身長も相まってウソップくんナミさんあたりはこのサンジくんは自分より年下だと思ってる可能性ありそう
まぁ実年齢はともかくこの感じだと精神年齢は一味の中でもチョッパーに近いレベルで幼い感じだよなぁ - 105二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 17:39:00
分かる、ただアリスのマッドハッターもジョーカーも癖のあるキャラとしても演じてたから文字通り癖が強かったけど、このサンジは原作よりも癖がない箱入り息子ならぬ牢屋入り息子だからな………
ロビンを見失って空飛んでったのかな?と言ってたときとかのサンジぽかったりもするのかな〜と勝手に想像してる
- 106二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 18:08:14
すごいSSスレ見つけてしまった
続き楽しみにしてます - 107二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 18:16:02
このサンジくん下手したら15〜16歳くらいに見えてて14年って単語でロビンとかゾロとか鋭いメンバーは「ん?」ってなってそうだな…
- 108二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 20:26:36
「……………」
早々に船医からお叱りを受けたあと、チョッパーは優しいなぁと呟きながらニコニコと笑いながら歩くサンジの横顔をゾロはチラリと窺った。
背は低く、言葉遣いには幼さが滲んでいる。
レイジュが言っていた通り、透き通るような白い肌やナミやロビンよりも細いのではないかという腕や脚は病人そのもので、ずっこけて床に沈んだのを引っ張り上げた時などあまりに軽すぎて勢いのままぶん投げてしまうところだった。
転けたのも脚の筋力が落ちているからかもしれない、とチョッパーが診断をしていた。長い間床に臥していたのだろう。
変わっている点といえば、姉弟揃って奇妙にぐるぐると眉毛が巻いていることであるが、あまり眺めていると目が回りそうだと判断して、ゾロは早々に眉毛のことを考えるのはやめた。
しかし、14年間も料理しかすることがなかったとはどういう意味だろうか。
外に出れないほど体調が悪いのであれば、そもそも料理すらできないのではないか。料理ができるなば外で散歩ぐらいできるのでは。
先程からサンジとレイジュの会話がやけに引っかかる。理由は皆目導き出せそうもないが嫌な予感がする、獣の勘に近い何かがそう告げていた。
「…………こりゃ、また面倒ごとに巻き込まれたな」
これ以上考えると頭が痛くなる気がして、ゾロはサンジから視線を逸らした。 - 109二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 20:58:48
ゾロ合ってるぞ!その勘は合ってるぞ!
- 110二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 21:10:05
このサンジくん、なんか自室として牢屋を使っている可能性があるのではないかと思ってしまった
自分を牢屋に入れた父も外から暴力を振るう兄弟ももう城には居ないのに夜になると自発的に牢屋に入ってすみっこの方で丸くなって寝てそうなイメージ…
レイジュさんはサンジくんを牢屋から出そうとするんだけどサンジくんはにっこり笑って「ここが俺の居場所だから」なんて言うから、その度に13年前に「ここで逃げ出せば」と言っていた弟が「ここ(牢屋)を居場所だと決めつけて逃げだそうとする発想すら浮かばなくなっている」事実を突きつけられて外に出してやらなかったことを後悔するんだ… - 111二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 21:21:10
レイジュからしたら「レイジュに迷惑はかけたくないからおれはここにいる」とか言ってくれた方がまだ迷惑とは違うって子供なりに主張できるぶんマシな状況でおいたわしい…
- 112二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 21:26:31
すごいサラッと「おれは料理しかできない」って言ったな………つれぇ……
- 113二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 21:59:33
サンジが用意したという部屋は2人部屋が1部屋、3人部屋が3部屋だった。
ナミとロビンが2人部屋を有無を言わせることなく選んだため、男たちは3人ずつ分かれることになる。
「おいサンジ、これだと1部屋ベッドが余るんじゃねぇか?いいのかよ、使っちまっても」
「あー……それは、その、もしルフィたちがよかったらなんだけど」
サンジはウソップの言葉に胸の前で突き合わせた人差し指を擦り合わせながら、機嫌を窺うようにルフィたちの顔を見上げた。
「えっと……おれも一緒に寝てもいいかな?……で、でも、おれと寝るのが嫌なら良いんだ。変なこと言ってごめんよ」
眉を下げてそろりと距離をとったサンジに、それを許さないとでも言うようにグイとその肩を掴んだルフィはカラッとした笑顔を向けた。
「何言ってんだよ、嫌なわけねェだろ!なぁ、お前ら」
「アウ!もちろんだぜ」
「ヨホホ、大歓迎ですよ!サンジさんこそ私たちとでよろしいのですか?」
ブルックが優しい声で問いかけた。
「うん、ルフィたちがいいんだ。ずっと1人で寝たことしかなかったから憧れてたんだよ、他の人と同じ部屋で寝るの!」
「ワハハ、わしらはみな賑やかじゃぞ。寝れんかもしれん」
「そうよ、サンジくん。大歓迎だけど、うちの男共はみんなうるさいったらありゃしないから気をつけるのよ」
「ありがとう…へへ、おれ今日だけで一生分のいいことがあった気分だよ」
「よぉし、んじゃ部屋決めるぞー!ほら、トラ男もそんなとこ突っ立ってないでこっち来いって」
壁に凭れ掛かったままなかなか近づいて来ようとしないローに焦れたウソップの言葉に、ルフィはよし来たとばかりに腕を伸ばしぐるぐると巻き付いた。
「おい!わかった、わかったから!巻きつくな、麦わら屋!」
そうして、帽子を深く被り直したローが輪に加わるとウソップが即席で作ったくじを引いた。 - 114二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 22:09:56
お泊まり会じゃー!!!
- 115二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 22:11:17
クールに決めれないトラ男映画あるあるだな、本当に映画を観てるみたいだ
- 116二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 22:13:09
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- 117二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 22:14:51
ダイスミスして4部屋になってたのでもう一度……すみません……
部屋割りダイス、3人部屋なのでまずは3人ずつ
満室になった部屋に被ったら、振り直すか余った部屋に入ってもらいます
ルフィ dice1d3=3 (3)
ゾロ dice1d3=1 (1)
サンジ dice1d3=1 (1)
- 118二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 22:19:24
ここからは全員一気に振ります🎲
確実に被ると思うので振り直しもしくはスレ主が部屋分けします
ウソップ dice1d3=3 (3)
ブルック dice1d3=1 (1)
チョッパー dice1d3=1 (1)
フランキー dice1d3=1 (1)
ジンベエ dice1d3=2 (2)
ロー dice1d3=2 (2)
- 119二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 22:21:09
ブルックとチョッパーだけ振り直します、頑張れダイス
ブルック dice1d2=1 (1)
チョッパー dice1d2=1 (1)
- 120二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 22:22:27
ブルックとチョッパーが仲良しすぎる
ブルック dice1d2=1 (1)
チョッパー dice1d2=1 (1)
- 121二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 22:23:23
ダイス………!?wwwww
- 122二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 22:23:49
チョッパーブルックのアフロに埋まってない?大丈夫?
- 123二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 22:24:40
いいぞ!ローがシンプルに数に入ってんのいいぞ!
もうチョッパーとブルックが一緒のベッドに寝ることにしてレイジュも人数に加えたらいいんじゃねえかな!? - 124二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 22:26:28
チョッパーお腹いっぱい食べたからブルックのアフロで寝ちゃってるのかもしれない……
これで決まらなかったらあみだくじで決めます
ブルック dice1d2=1 (1)
チョッパー dice1d2=2 (2)
- 125二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 22:28:45
- 126二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 22:30:38
おー!!当たり前のようにいるローが面白い
ウソップとフランキーの会話………確かにこの2人は技術面に詳しいからな…… - 127二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 22:32:04
フランキー好きなので得意分野で活躍しそうなの嬉しい………ありがとうスレ主
- 128二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 22:36:01
- 129二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 22:36:22
- 130二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 22:54:05
「おー!ウソップとフランキーか、よろしくな!」
「まぁ、おれたちは毎日同じ部屋で寝てるんだけどな」
「アウ!明日もうめェコーラを頼んだぜ、サンジ!」
んじゃおやすみーとウソップと肩を組みながら部屋へ入っていくルフィを見届けると、サンジにそう言葉をかけてフランキーも部屋へと入った。
「ジンベエ、トラ男!おれたちも中入ろうぜ!見ろよー!すっげぇでっかいベッドだぞ!!」
「おぉ、これならわしも入りきるのう」
「久々によく寝れそうだ、ありがとな」
刺青の刻まれた手を挙げ、ローは部屋へと入っていった。
「サンジ、何かあったらゾロかブルックに言うんだぞ。小電伝虫渡しておくから、2人はこれでおれに連絡してくれ」
そう言ってジンベエ共に部屋へと消えたチョッパーに、やっぱりチョッパーは優しいなとまたサンジが呟いた。
「ヨホホホ、そうなんですよ。チョッパーさんはとっても優しい私たち自慢のお医者さんです」
「そっか」
「でも、おれなんかを心配しても何にも良いことないよ」
その言葉が3人しかいない来た道もその先も暗闇に包まれた廊下に響いた。ーー決してそんなことはない、そうブルックが言葉を紡ぐ前に、サンジはつまみの続き教えるぞ!と言いながらぐいぐいとゾロの腕を引っ張って部屋へと入っていった。
「……サンジさん…………。意外と腕力ありますね………」 - 131二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 23:20:55
「にしてもおかしいんだよなァ」
フランキーは己の体重を優しく受け止めるベットの上で太い腕を組み、うんうんと唸っていた。
横ではたくさん食べて満足したらしいルフィが大きな鼻提灯を作ってすでに夢の世界へと旅立っている。
「おかしいって何がだよ?」
「城を自由に見て回って良いって言うからよ、いろんなところを歩いてみたわけよ」
「途中でいねェと思ったらそんなことしてたのか。それでそれで?」
「アウ、そしたらよ、兵士の中に明らかに同じ顔で寸分違わず同じ体型のやつがいるんだよ。しかも複数人だ」
「…………ウェエエエ!?なんだそれッ!?ホラーじゃねェか!!!」
「いや、まだ三つ子とか四つ子って可能性もある。ただ、複数いるのがどうもおかしい。ロボットか何かなんじゃねェかとも思ったんだが、もしそうならスーパーに半端ねぇ技術だ。人間にしか見えねぇからな」
「サンジたちがロボット作ってるってのか?なんかしっくりこねぇなァ……。でもよ、おれもおかしいと思ったことはあるぞ、レイジュのことなんだが」
「レイジュ?」
あぁ、と頷いたウソップはおれの記憶違いかもしれねぇんだけど、と前置きをするとフランキーの方へずいと体を近づけた。
「レイジュが昼間食べてたアイス、サンジがレイジュだけに特別に作ってくれたやつだって言ってたんだよ。そのアイスに乗っかってた果物なんだが、あれは毒性のある果物のはずなんだ。しかも即効性のある」
「毒?毒食ってたのか、あの姉ちゃん!?スーパーにヤベェじゃねぇか!」
「でも、元気ピンピンだっだろ?おれはサンジがあんな無邪気な顔して姉ちゃん殺そうとしてるのかとびっくりしたんだが、聞いてみるとその果物はレイジュの好物だって言うんだ」
「そりゃあ、あの姉ちゃんは毒が食えるってことか?確かに妙だなァ」
「だろォ?」
再びルフィのいびきしか聞こえなくなった部屋の中で、ウソップとフランキーはうーんと唸り声をあげた。 - 132二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 23:25:28
謎解きしてるみたいで面白い
- 133二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 23:28:04
頭の中に動いてるサンジたちが浮かんでくる
めっちゃおもしろい…続き楽しみにしてます!! - 134二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 23:37:42
サンジ本人のことより先にクローン兵の不自然さのほうから切り込んでいくのいいね
- 135二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 23:51:28
「それにしても、あの料理ほとんどサンジくんが作ってるだなんてねぇ。すごいわ、まさに私たちが探していたコックにふさわしいわよ」
「えぇ、そうね。ルフィどころか何千人、いえ何万人とも分からない量を作ってしまうのだもの。サンジが仲間になってくれたらとっても助かるわ」
『自由に使ってね♡レイジュ』と書かれたメモと共に置いてあった超高級ブランドの美容品でケアをしながら、ナミとロビンは窓の側の椅子に座り庭を眺めた。
「それにしても不思議よね、このお城」
「あのでっかい電伝虫のこと?確かに不思議だけど、そういう種類の電伝虫もいるんじゃないの」
「確かに電伝虫も不思議だけど、このお城……いえ、この国にどれくらいの国民がいるかしらと思って」
「国民?あの覆面サングラスたちとあとは、あの青年と………」
「サンジは厨房にいるのは自分を含めて6人だと言ってたわ、兵士は私が"見た"のは50人程度。単純に考えるとサンジとレイジュを入れて100人もいないことになるわね」
「………サンジくんとレイジュはどこか違う国の王族でお忍びでこの大宴会を開いてるとか?」
「それにしては大々的に宣伝してるわ。それに、民間人も海賊も天竜人も、それに海軍まで呼ぶだなんてお忍びにしては規模が大きすぎる」
「え!?海軍も来てるの!?」
「えぇ、民間人に紛れ込んでね。おそらく海軍は私たちを一網打尽に捕まえようとこの城に来ているのだと思う。でも、民間人や天竜人がいる手前なかなか動けないでいる」
ロビンの言葉に驚いて立ち上がったナミは、きゅっと口を結ぶと机の上に置いていた招待状を手に取った。
そこには、『争いごとは厳禁』と赤字で書かれている。
「サンジくん、喧嘩が嫌いだって言ってた。もし、私たち海賊と海軍が衝突なんてしたらきっと悲しむわ。こんなに楽しい宴会を準備してくれたのに……」
「ふふ、ナミは優しいわね」
にこりと微笑んだロビンにナミはそんなことないわ、と頰を染めた。
「あと2日でこの宴は終わる。それまで何も起きなかったら良いけれど………」
フイと美しく飾られた庭から視線を逸らし、ロビンは血のように赤いワインを飲み干した。 - 136二次元好きの匿名さん23/01/10(火) 23:55:31
世間知らずサンジくんだ……優しいなぁ……
そりゃ海軍は黙ってないよな……
レイジュはどう思ってるんだろう - 137二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 00:21:27
ミステリー仕立てで続きが気になる展開だ
今後も楽しみにしてます - 138二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 00:25:24
REDはIMAXで音を体感するのが最高だったけど、このBLUEは4DXで料理の匂いを体感するのが良さそう
飯テロ映画だ - 139二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 00:29:17
「でもおれなんかを心配しても何にも良いことないよ」って言った瞬間にサンジくんの目からスッと音もなく光が消える感じが凄い…
そしてウソップくんフランキーさんの会話もロビンちゃんナミさんの会話もそれぞれちょっとずつ不穏で好き〜
この不穏な空気感が続く感じに愉しみを覚えている自分と未だ一味プラスサンジくんでほのぼのわちゃわちゃしていて欲しい自分が脳内で戦ってる…
続き楽しみにしてます
- 140二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 08:46:19
女子部屋と③の部屋の様子も見れたし残りも気になるな
チョッパーとローさんの医者コンビ+大人なジンベイさんの会話とか他人と寝るの初めてだからソワソワしちゃうサンジくんを気にかけるブルックさんとかが他の部屋には居るんだろうな - 141二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 10:46:08
「なぁ、トラ男」
「………なんだ」
愛刀を抱えたままベッドに寄りかかり目を閉じていたローは、チョッパーの声に目を開けた。
「トラ男はサンジのことどう思う?おれ、サンジとレイジュは何か隠してることがあるんじゃないかと思うんただ」
「同感だな。これはおれの推測だが、あいつはこの城から出られなかったんじゃねェ、おそらく城から出ることを許されなかった。つまり、この城で監禁同然の状態暮らしていたんじゃないかと考えている」
「えーーーー!?そうなのかッ!?」
チョッパーは丸い目を驚愕に見開いた。
「でも確かに、サンジ首に痕があった。何かを嵌めていたみたいな丸い痕」
「料理をしていた、というのならある程度の自由はあったと考えるが、少なくとも訳ありなのは間違いないだろう」
そう言うとローはジンベエに視線を移した。
「お前はどう考える?」
「わしが頭を撫でようとした時に、酷く怯えておった」
「え、それって」
「フラッシュバックか。頭を撫でる行為にトラウマがあるとは思えねェな。となると」
「サンジ、虐められてたってことか……もしかしてレイジュは悪いやつなのか?」
「いや、あのレイジュという女は、弟に触れる時に屈んだあとに目線に手が入るようにして触れていた。あれは弟のトラウマを引き起こさないように配慮してのことだろう」
よかった、レイジュはいいやつなんだなとチョッパーは胸を撫で下ろした。
「今のところは、だがな。それと、もう一つ気になることがある」 - 142二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 11:10:58
ローは北の海に詳しいからな………
- 143二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 11:15:54
部屋ごとに違う視点から斬り込んでるのすごい
- 144二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 12:48:02
そう言うとローはジンベエに声をかけた。
「おい、北の海でこんな城を持つ国を知っているか」
「わしが知っている国で北の海に巨大電伝虫の上に城を作っているような国はないのう」
「おれも知らない。だが、あいつは確実に北の海出身者だ。そうすると、この国はこの城しか領土を持たない国である可能性が高い」
「国土を持たない海上国家か……」
「ジンベエ、トラ男もしかしてサンジたち逃げてきたってことはないか?」
頭上のジンベエとローを見上げチョッパーが言った。
「もしレイジュとサンジしか王族がこの城にいないなら、監禁されてたって逃げ出せるはずだろう?レイジュはサンジの味方なんだから。でも、逃げられなかった」
「確かにそうじゃ。ならば、この城には他に住んでいた者がいた、もしくはこの城はサンジたちが逃げるための城じゃという可能性もあるのう」
「それなら、追ってくる可能性もある。よく呑気に大宴会なんて開いてられるもんだ」
「悪いやつらが追ってきたらまたサンジ捕まっちゃうぞ!!それはダメだ!!」
慌てて声を上げたチョッパーにジンベエが落ち着くんじゃと声をかけた。
「まだ推測の域でしかない。それに、たとえ追ってきたとしてもルフィが、わしらが容易には手は出させない。そうじゃろう?」
「海軍や天竜人もいるんだ、よっぽどの戦闘狂じゃねぇならこの宴会が終わるまで待つだろうな」
「えーーー!?海軍いるのか!!??」
ナミとそっくりな反応をしたチョッパーはそれは大変だとベッドの上をあちらこちらへと駆け回った。
「気付いてなかったのか。まあ、美味い料理のおかげで骨抜きになってたがな。………おいしさだけで人を陥すんだあいつの作る料理はとんでもねェ」 - 145二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 15:10:42
「へー!ブルックはヨミヨミの実の能力者なんだな」
「ヨホホ、そうですよ!私、一度死んでるんです。色々あってルフィさんに仲間に入れてもらったんですよ。ラブーンというとっても大きくて優しくてかわいいクジラを探しているので、もしサンジさんがラブーンと出会ったら私に教えてくださいね」
「ラブーンだな、わかった!レイジュに言っとくよ」
「おまえ、やけに悪魔の実に詳しいな」
「悪魔の実図鑑を何度も読み返したから、もうほとんど覚えたんだ。おれはスケスケの実を食べたい!」
そう拳を突き上げて宣言したサンジを酒を煽りながらゾロがカラカラと笑った。
「そりゃあ残念だったな。スケスケの実を食ったやつはもういるぞ」
「え、本当かそれ!?そんなぁ……おれも透明になれたら強くなれると思ったんだけどなぁ」
「透明になっただけじゃ強くはねぇだろ」
「ヨホホ!透明になれたらパンツを見ることができますね………」
「……それにしてもこの布団ふかふかだな、昔寝てたベッドみたいだ。おれのせいで使われてなかったのが勿体無い」
サンジは自分の座るベッドをぐいぐいと押したり、枕を抱きしめたりしながら感触を楽しんだ。
「いや、お前の城のベッドだろうが。いつもはどこで寝てんだお前は」
その言葉にふるりと空気が揺れた。隠れていない左目でゾロを捉えたサンジは狐につままれたような顔をしていた。
「冷たいところだよ。寒いんだ、とっても。でも、だんだんと慣れてくる。慣れたら良いところだよ、誰も傷つかないから」
そう語ったサンジの口元は笑っていた、笑える内容じゃないことは子どもにだって分かるだろうに。
しかし、瞳の青だけは夜の海のように深い暗さを湛えていた。 - 146二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 15:20:13
- 147二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 15:43:12
枕投げ
- 148二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 15:50:30
恋バナ
- 149二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 15:53:53
寝ぼけてサンジがゾロとヨンジを間違える
- 150二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 15:53:55
サンジのことについて根掘り葉掘り聞くとかありですか
- 151二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 15:57:58
航海の話
- 152二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 16:04:42
剣術について
- 153二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 16:17:07
サンジが寝言で弱く生まれてごめんなさいって言ってるのをゾロかブルックが聞いちゃう
- 154二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 17:46:36
境遇についてはREDと同じくあとでわかるようにするので、深掘りは今回はなしで!すみません!
幕間①
1.枕投げ
2.恋バナ
3.寝ぼけてサンジがゾロとヨンジを間違える
4.航海の話
5.剣術について
6.サンジが寝言で弱く生まれてごめんなさいって言ってるのをゾロかブルックが聞いちゃう
dice1d6=2 (2)
- 155二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 17:48:22
ダイスの優しさが発動
- 156二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 18:50:47
幕間①恋バナ
「ゾロってさ、ナミさんかロビンちゃんと付き合ってたりするのか?」
「はぁ?んなわけねぇよ!アイツらと付き合ってなんかみろ、痛い目見るぞ」
「そんなことないだろ?ナミさんもロビンちゃんもとっても優しいし、綺麗だし、ゾロもったいないことしてるな」
そりゃテメェがアイツらの本性を知らねぇからンなこと言えるんだよと、げんなりした顔で酒を口に運ぶゾロを見て、サンジが口を尖らせた。
「ヨホホホ!確かにナミさんもロビンさんもお美しいですからねぇ。サンジさんはお好きな方はおられないのですか?」
「おれぇ?おれ女の人あんまり知らないからなぁ……おかあさんと、レイジュ、あとおかあさんのメイドたちぐらい?おかあさんとレイジュは家族だし、メイドたちと最後に会ったのももう15年以上前のことだから」
「そうですか……大丈夫ですよ、きっといつの日か良い人と巡り会うことができます。それに恋人関係だけが素晴らしいことではありません、仲間、友達、家族、どれも素敵な縁です。私はルフィさんたちと出会えて仲間になれて心の底から救われたのです」
「そっか、友達は憧れるなぁ。みんなでピクニックしたりしたい。おれなんかが望んでいい夢なんかじゃなかったのに、たくさんの人と話をするのも一緒に寝るのも今日で一気に叶っちゃったから………ほんとうに、ゆめみたいだ……」
コクコクと船を漕ぎ始めたサンジを見て、ブルックは真っ黒な眼窩を柔らかく細めた。
「ヨホホ、夢じゃないですよ。明日もまたたくさんお話しましょうね」
「おら、もう子どもは寝る時間だぞコック。明日も料理するんだろうが、とっとと寝ろ」
「もうおれ、子どもじゃないぞゾロ!ねむくない」
「眠そうにしか見えねぇがな。お前がいなきゃ、つまみにもありつけねェだろ」
「ゾロ、楽しみにしてくれてるのか?……ありがとう、うん。じゃあ寝るよ。へへ、えっと、お、おやすみ」
「おう」
「えぇ、おやすみなさいサンジさん。良い夢を」
布団に包まるように眠りについたサンジを見て、ゾロとブルックは目線を交わすとパチリと部屋の灯りを落とした。 - 157二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 18:59:54
おぎゃあ…
かわいい… - 158二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 19:19:20
可愛い…
精神がチビナスのまま大人になったサンジくんお労しいけど可愛い… - 159二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 22:30:00
【2日目】
ゾロが目を覚ますと、隣のベッドにはすでにサンジの姿はなかった。
時計の針は7時30分を指している。
大きく一つ欠伸をすると、廊下から身支度を整えていたらしいブルックが現れた。
「ヨホホ、おはようございます、ゾロさん。サンジさんからの伝言です。『10時にメインホールに迎えに行くから待っててくれ』とのことです」
「あぁ、今日は海にある会場に行くんだったか」
「えぇ、そうですよ。もうみなさんメインホールに集まっているそうです」
ならすぐ行かねェとな、と返事を返すとブルックはヨホホ!ルフィさんに料理をすべて食べられちゃうかもしれませんしね!と笑うと再び廊下の奥へと消えていった。
ふと隣のベッドに視線を移す。ゾロとサンジのベッドの間に置かれた棚の上に一冊の本が置かれていた。
分厚い本で装丁はシンプルなものだ。
手に取ると本の中程だけやけに端がよれていた。
そのまま癖がついたページを開く。本なんぞに全くもって興味ないゾロにとってはほんの気まぐれだった。
「…………オールブルー?」
『すべての魚が集まる楽園』そう銘打たれたページには魚たちが楽しそうに海を泳ぐ姿が描かれていた。
「ゾロさん?どうされました?」
「………なんでもねェ、すぐ行く」
そんな海が存在するなど聞いたこともないが、もし存在するならばそれはきっと料理人にとっては夢のような世界なのだろう。
本を棚の上に戻すと、愛刀を腰に差しゾロはブルックの後を追った。 - 160二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 22:35:27
- 161二次元好きの匿名さん23/01/11(水) 22:51:38
サンジくん本人についての情報をゾロさん、彼の精神的幼さや身体状況をチョッパーとローさんの医者2人、城や宴会への疑問や違和感をロビンちゃんやフランキーウソップがじわじわ覚え始めてる感じがパズルのピースが集まる感じでとても好き
ナミさんやルフィはサンジくんの優しさに触れてるし一味が真実に近づいてる感じがすごいな - 162二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 07:32:17
精神年齢が幼い感じがすごくいい…
- 163二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 12:11:51
メインホールに入ると、昨日とは違った料理が所狭しと並べられていた。
ゾロは昨日の夜サンジが話していたことを思い出した。見たことがない食材でもサンジはすぐにどのような料理にすればいいのか思い浮かぶらしい。
体が弱い割に多くの食材を食べてきているのか舌も肥えているらしく、少し食べただけで少量の調味料まで細かに当てることもできるのだと言っていた。
捨てるのは勿体無いから食べられるならギリギリまで使いたいのだとも話していた。
レイジュが乗り合わせた客船の料理人がそう話していて、それを聞いたサンジは後に島に漂流する旅人を描いた本を読み、その言葉はもっともなことだと信念の一つとしたらしい。一本筋が通ってる奴は嫌いではない、酒を飲みながらそう思っていると、「飲み過ぎだ!」とサンジに怒られた。
ホールにはすでに昨日も見た海賊と思しき者たちや、魚人たち、煤けた服を着た子どもからギラギラと光る宝石を身につけた貴族まで、この城にこの星のすべての人が集まったのではないかと思えるほど多種多様な人々が集まっている。
昨日と変わらず誰も彼もが美味しそうにリスのように頬を膨らまして料理を頬張っていて、ホールの中は賑やかだが穏やかな空気が流れていた。
「ヨホホ!おはようございます、みなさん」
「おー、おはようブルック!」
「ちっと寝過ぎた」
「久しぶりにゆっくり休めたからなァ!おれは昨日早く寝たから、なんとか起きれたぜ」
「昨日はおれたち頭使ったからなァ」
「なんじゃ、謎解きでもしておったのか?」
「まァ、そんなもんかなー。このウソップさまの頭脳をもってしても手こずったぜ………って!おいルフィ!!それおれが取ってきた肉だぞ!!」
難敵だ、と腕組みをしたウソップの皿にあった肉がびよんと伸びてきた腕に掻っ攫われていった。
「ブルック、モーニングに昨日のディナーとは違うカレーがあるわよ。取ってきたら?」
「えーー!!本当ですか!なんという幸せ………では、ゾロさん私お先に失礼しますね」
ブルックはそう言うと鼻歌を歌いながら、ぴょんぴょんとスキップをして料理が並べられている方へと向かっていった。 - 164二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 12:44:51
オービット号だ…………
- 165二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 13:00:31
「はんじにほ!むぐもごもごごむぐ!もごもご…………だろうな!」
「いや、何言ってんのかまったく分からないわよ」
そうナミに言われて、口の中に残っていたものをごっくんと飲み干したルフィがもう一度口を開いた。
「サンジによ!すっげぇ似た眉毛のやつがいたんだよ!おれてっきりサンジかと思ったんだけど、よく見たら全然違ったんだよ、あいつ誰だったんだろうな!」
「サンジくんに似た人?」
「おう!眉毛がぐるぐるしてたぞ!!」
「麦わら屋、おまえあいつのこと眉毛で判断してんのか」
「んなことねェぞ!サンジは金髪で料理が上手くて最高に優しいやつだ!!」
「ワハハハ!その通りじゃ、流石はルフィじゃのう。的確にサンジのことを捉えとるわい」
「ヨホホ!ルフィさんのそういうところ私大好きです!」
いつのまにか戻ってきていたブルックが昨日よりもすごい食べ方でカレーを食べていた。黒かったはずのアフロがカレー色に染まっている。
カレー味のわたあめだ……とチョッパーは虹のような色をしたふわふわのわたあめを食べながらそう思った。
「サンジに似た人………彼、レイジュ以外にも兄弟がいるのかしら」
_____たとえば双子とか、そう呟いたロビンの言葉が周囲の喧騒を打ち消し、卓を囲んでいた一味とローの耳に響いた。 - 166二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 13:16:12
おわ…兄弟フラグきた…
ルフィが見たのは赤青緑のうち誰だろ……
あとこのスレのサンジくん、とても子サンジキャラソンのsea moon see youが似合うと常々思っているのでふとした瞬間に口遊んで欲しい - 167二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 13:20:45
カレー味のわたあめwブルックもチョッパーもかわいい
ずっと地下牢にいたのにとてつもない料理の才能を持ってるサンジすごい、原作で鉄仮面の隙間から一生懸命勉強して料理してたのを14年間続けたんだろうな…… - 168二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 17:55:20
ふと思ってしまったんだが身体が丈夫じゃないのにジャッジさん達介入で無理矢理覚醒させられたサンジくんにも悪魔風脚してほしい欲望がある……
アニメ版のサンジくんが初めて悪魔風脚を披露した時の「神は食物を創り、悪魔が調味料を造る……」の台詞が好きなのでそれ言いながら3回足を踏み鳴らして3回目で脚が燃えて欲しい
脚を地面に擦るように踏み鳴らすのはマッチを箱の側面に擦り付けるような着火動作を彷彿とさせるイメージであり、同時にフィルムレッドのウタちゃんがイラついた時に足を踏み鳴らす動作のオマージュであり、そして何より小さな子どもが地団駄を踏むような悲しさを孕んでいると尚良い - 169二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 18:58:56
- 170二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 20:17:49
このスレ発想が天才すぎる人が多すぎないか?
- 171二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 20:27:56
ルフィがちゃんとサンジのことわかってる描写が最高………原作でもバラティエで少し見てただけでサンジの本質を見抜いてたし、他の一味に対しても等しくそうだけどルフィのこういうところが本当に好き
- 172二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 20:59:52
おわァァァSS作者さま‼︎いつも楽しく読んでおります。
レッドのウタちゃんの足の踏み鳴らしが印象的だったのとサンジくんの悪魔風脚が大好きすぎた結果生まれた妄想だったのでSSのネタの一端になれそうなら幸いです‼︎
因みに、ジェルマ介入前のサンジくんが一味に対して
「『昔むかし、ある時神さまは食物を創り、悪魔さまは調味料を造った。そして天使さまと人は協力して食物と調味料で料理を作った。』って話がお母さんが唯一読んでくれた本に載ってたんだ。…それで、神さまと悪魔さまと天使さまと、俺たち人が協力してできた『料理』で、みんなを笑顔にできたら、すごく幸せだなって思って。
……だからおれ、料理人になりたいんだ。」
なんて語るシーンがあれば更にジェルマ介入後のサンジくんが「神は食物を創り、悪魔が調味料を造る……」と天使さまや人の笑顔の下りを言わなくなって曇る一味と心消失サンジくんへの絶望感が高まりそうだな、なんて妄想もしました……
- 173二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 21:14:58
- 174二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 21:24:41
- 175二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 21:48:38
保守
- 176二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 22:04:15
この大宴会のために改造した大きな調理場に近づくと、ジュージューとフライパンの上で食材が焼ける音やトントンという小気味いい音と共に、ふわりといい匂いが漂ってくる。
主菜からデザート、ドリンクまで様々な食材を使って料理をしているというのに、不思議とその匂いは混じり気のない誰もが美味しそうだと感じる匂いだ。
中からはサンジが少し躊躇いがちに指示を飛ばす声とそれに元気よく応える料理人たちの声がする。皆いきいきとした顔をしているのが扉を開かずとも分かった。
料理人たちは最近雇った者ばかりだが、慎重に選んだとはいえレイジュの思っていた以上に腕が立ち、そして優しい人ばかりであった。
初めはレイジュ以外と目を合わせることさえまともにできなかったサンジが、昔のように話せるようになり始めたのも彼らのおかげだ。
そう、そのおかげでサンジはあの麦わら帽子の海賊たちと出会うことができた。
彼らの噂はよく聞いている。きっと彼らならばと勝手に希望を見出していた。
だからこそ、レイジュにとって彼らとサンジの仲が深まったのは震えるほど嬉しいことだった。
ルフィたちと話をしていた時の弟の顔はあの忌々しい仮面をつけられる前に見た笑顔と、14年前と変わらなかった。母によく似た明るくて優しい笑顔だった。
わがままな願いであることは分かっている。けれど、どうか誰よりも優しいあの子をこの血から解放してあげてほしい。
扉の向こうのサンジの声を聞きながらレイジュは祈るように目を閉じた。 - 177二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 22:22:43
……………コツン、コツン、コツン。
革靴が赤いカーペットに彩られた石畳の廊下を踏み鳴らす。空気を震わせ此方へと近づいてくるその音にレイジュは体を硬直させた。
「……ずいぶんと賑やかだな、レイジュ」
「……………」
顔を上げた先にはサンジとそっくりな顔をした弟が立っていた。 - 178二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 22:25:00
レイジュの元へ来た弟は(3はヨンジ)
dice1d3=3 (3)
- 179二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 22:26:04
声がゴードンさんだ…………
- 180二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 22:35:51
四つ子で一番ガタイのいいヨンジが子供だと思ってるサンジの弟だと知ったら一味めっちゃ驚きそう
- 181二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 22:43:45
「あらヨンジ、どうしてここへ?お腹でも空いたのかしら」
「ハッ!分かってるんだろう、父上の命だよ」
「そう。お父様はなんて?」
サンジを牢屋へと戻せと言われているか、いや、最悪の場合殺せと命令されているのかもしれない。
そして、もしあの人がここへとやって来て私にそう言うのであれば私はそれに逆らうことができない。笑いながらサンジを殺めるであろう弟を止めることもできない。
あくまで平静を装ってレイジュはヨンジの言葉を待った。
「特に何も。ただ城へ向かえとさ」
「………どういうこと?」
「さあ、ただ"失敗作"も役に立つことがあるらしい。安心しろよレイジュ、おれはサンジの前には姿を見せない。父上からの命だ、あくまで他人のフリをしろとな」
___父の思惑が掴めない。一体あの人は何をしようとしているのだ。
「さて、サンジの作ったネズミの餌でも食べに行くとするか」
「…‥他人のフリをするのなら、その眉毛隠した方がいいんじゃない?」
「………確かに」 - 182二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 22:45:16
存在感を放ちすぎる眉毛
- 183二次元好きの匿名さん23/01/12(木) 22:53:14
ジャッジめ………
レイジュが遺伝子レベルで父親の命令に逆らえないようにできてるの本当におつらい……… - 184二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 06:35:05
「ようし!それじゃあ、ルフィたちをおれが1番おすすめするブルーホールへ案内するぞ!」
10時きっかりにメインホールへと現れたサンジは昨日とは違い、シャツの上に赤いマントを羽織っていた。
「よっしゃー!!新しいメシだーー!!」
「楽しみじゃのう」
「きっとみんなも気にいるぞ!本当は城から繋いでる通路を通って行くんだけど、レイジュがそんなに動いたらダメだって言うから今回は特別に猫車で行くよ。座ってるだけだから楽だぞ」
「猫車?」
聞き慣れない言葉にナミが首を傾げた。
「あれ、猫車知らないのか?おっきいねこだよ」
「見たことがないわ。もしかしたらサンジの国にしかいない生き物なのかも」
「そうなんだ、今度レイジュに聞いてみようかな。レイジュはいろんな国に行ってるから物知りなんだよ。………その国におれが行けることはもうないんだけどさ」
「大丈夫だぞ、サンジ!元気になったらどこへだって行けるよ!少しずつ外で運動をする練習をしたら良いんだ、ゆっくりね」
「お、さすがチョッパー!スーパーに頼りになるなァ!」
フランキーに褒められ、くねくねと照れながら踊り始めたチョッパーに笑いが溢れた。
「よし、じゃあ城の裏門に猫車を待たせてるから行こう。着いてきて」
そう言って歩き出したサンジに続いて一味たちも歩き始めた。
なぜか逆方向へと足を進めたゾロをおいて。
「………ゾロくん、ゾロくん、そっちじゃないぞ」
「なんで着いてくだけなのに逆方向に行くのよアンタは……」 - 185二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 08:42:04
実は猫車好きなので名前が出て嬉しい
猫車、サンジくんに懐いてそうだし勝手なイメージだけどもふもふ好きそうなローさんのテンションが地味に上がりそう - 186二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 14:04:05
やたら大きな裏門を開けた先には、愛くるしい顔をした大きな猫がいた。
背中に紐が取り付けられていて、馬や牛のように客車を引いて歩いてくれるようだ。
猫車もおめかしをしているのか、尻尾の付近まである黒の服を着ていた。首には青いバンダナが巻いてある。
「えー!かわいい!!おっきいけどかわいいわ!」
「えぇ……本当にかわいいわ」
「へへへ、ナミさんとロビンちゃんに喜んでもらえて良かった!」
「…………おい」
「ロー?」
「……こいつは、触ってもいいのか」
ローは帽子の鍔を下げ、気恥ずかしそうに視線を逸らした。
「もちろん!撫でてやると喜ぶよ」
そう言ってサンジが猫車の顎の下を優しくくすぐってやると、猫車は細い目を気持ちよさそうに垂らして、サンジに頭を擦り寄せた。
それを見てゆっくりとした動作で猫車に近づいたローはふわふわとした毛並みを撫でた。
ナミとロビンも猫車に近づくと同じように毛並みに触る。
「おとなしい子ね。とってもいい子だわ」
「とってもふわふわで気持ちいいわ!!かわいいー!」
4人に体を撫でられた猫車は上機嫌にゴロゴロと喉を鳴らした。 - 187二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 16:01:11
4人でクソデカネコチャン囲んでる姿可愛いな
- 188二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 16:26:15
ヨンジ、レイジュに「安心しろよ」って言ってるからレイジュの気持ちを兄弟達は知ってるのかな
- 189二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 17:08:34
サンジの前に姿を現す=いじめるだから騒ぎは起こさないから安心しろって意味かも
ただレイジュのことは原作から自分たちとは違うことは勘づいてるような気もする
ルフィ助けた時もまたやったよって言い方だったから戦地でジャッジの命令に逆らわない程度に敵を見逃したり人を助けたりしてるのかも - 190二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 21:13:23
猫車とわちゃつく4人めちゃくちゃかわいい…‼︎
そしてサンジくんおすすめのブルーホールがどんな場所なのかめちゃくちゃ楽しみ - 191二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 21:43:18
「なんだァ、このスーパーなデカさは」
「ヨホホ!とってもかわいらしいねこさんですけど、私、初めて見ましたこんなに大きなねこさん」
「電伝虫といい、なんでこんなに大きい生き物が多いんだ?」
ウソップの言葉にサンジが振り返る。
「小さいのもいるよ、たぶん。おれ、もうずっとねずみにしか会ったことないけど、昔は犬もいたぞ。すっごい凶暴で怖いやつ」
「犬が怖ェのか。ハハッ、子供だな」
「だから!ゾロ!おれは立派な大人だってば!!」
サンジをからってニヤリと笑うとゾロは猫車に乗ろうとサンジたちの方へと足を踏み出した。
すると、身振り手振りをして自分がどれだけ大人であるかを力説していたサンジの動きが、油のきれたブリキの人形のようにぎこちない動きでぴたりと止まった。
「……?どうした」
「え、いや…‥な、なんでもない。ごめん、ゾロは良い緑だもんな」
間違えた、と言ってサンジはくるりと巻いた眉毛を下げ困ったように笑った。
「おーい!サンジー!!どこに乗ればいいんだ?」
「どこでもいいぞ!ルフィが乗りたいところに乗ってよ」
「了解だ!うーん、やっぱおれは先頭だ!1番前!!おまえらも早く乗れよー!待ってろ、肉ゥー!!!」
「ルフィは本当に肉が好きなんだなぁ。期待してていいぞ、ブルーホールにもとびっきり美味しい肉料理があるから!」
ルフィの声に応えてサンジはそそくさと猫車に乗り込んだ。
「………良い緑って悪い緑もいるのかよ」
その後ろ姿をゾロは訝しげに見つめた。 - 192二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 21:55:11
このサンジくん結構露骨に感情が顔に出てそうだからローロビンゾロフランキーブルックあたりは結構早いうちにサンジくんが置かれてる状況の異常さの核心的な部分に気付きそうなんだけどサンジくんの見た目や振る舞いが青年っていうより少年って言った方がよさそうなくらい原作と違うのがいい感じに鋭い奴らを違和感程度で止めてるの上手いな
- 193二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 22:07:42
兄弟たちと戦う展開があったらゾロvsヨンジの緑対決がみてえ
普段のノリならジャッジvsルフィでイチジvsゾロとかになりそうだけど
サンジ&レイジュvsジャッジ(サンジは心、レイジュは支配との戦い)
ルフィvsイチジ(1番強いのはルフィが抑える必要がある)
ニジvsウソナミ(雷対決、原作でサンジと1番仲良さそうなウソップが現作でサンジの2大地雷行動やってしまったニジと戦う)
ゾロvsヨンジ(緑対決)
みたいなやつ - 194二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 22:22:54
ところで次スレたてる?
自分なんでかしょっちゅうIP変わってるっぽくて自分の書き込みが削除できなくなったりしててスレ管理できる自信ないから管理できる人お願いします - 195二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 22:36:16
スレ主です、スレのタイトルを
【SS】ここだけ牢屋に監禁され続けたサンジの世界
に変更して次スレを立ててきます
うまく立てれなかったらお願いします…… - 196二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 22:47:15
- 197二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 22:47:32
このレスは削除されています
- 198二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 22:47:43
ないす!たておつ
- 199二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 22:48:17
スレ立て&誘導ありがとう!
- 200二次元好きの匿名さん23/01/13(金) 22:48:17
スレ主さんおつです!
続き楽しみに待ってます!!