- 1123/01/21(土) 23:23:32
※注意※
・REDオマージュのSSです(FILM BLUE)
・サンジが東の海で逃げ出すことなく14年間監禁されたままという設定
・ウタポジションがサンジです
・海の戦士ソラが実在していた設定
・安価とダイスあり
・書き溜めてないので更新速度にばらつきがあります
最初のスレ
【RED】ここだけ牢屋に監禁され続けたサンジの世界|あにまん掲示板REDのウタポジションのサンジはジェルマの別の城の地下牢にずっと監禁されておりウタ同様世間知らずだが、料理の練習だけはしてきており海賊ではなく争い自体を嫌ってる、鉄仮面はしたまま悪魔の実は食べてないが…bbs.animanch.com前スレ
【SS】ここだけ牢屋に監禁され続けたサンジの世界 part2|あにまん掲示板注意・REDオマージュのSSです・サンジが東の海で逃げ出すことなく14年間監禁されたままという設定・海の戦士ソラが実在していた設定・安価とダイスあり・書き溜めてないので更新速度にばらつきがありますサン…bbs.animanch.com発想はこのスレの132から
ここだけゾロとウタが逆の世界|あにまん掲示板ルフィの幼馴染で赤髪海賊団の息子(見習い)で昔最強を誓い合ったけどとある事件で離れ離れになってしまい成長した後のFILM SWORDで世界滅亡の危機を引き起こしてしまう覚悟ガンギマリ剣士ゾロと世界一の…bbs.animanch.com - 2123/01/21(土) 23:24:08
このスレのサンジの設定
・身長165cm
・髪型はソラさんと同じ
・父親と兄弟への反発と母と同じ名前をした海の戦士ソラに憧れているため争いごとが嫌い
ロボット
・全身真っ黒
・頭の形は鉄仮面
・ルナーリア族みたいに背中に翼と炎がある
・黒い歯車が浮いてる - 3123/01/21(土) 23:25:27
- 4二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 23:31:16
スレ立て乙です〜‼︎
- 5二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 23:39:02
乙です!!
ウタちゃんが暴走し始めた展開に突入してきてこの先どうなってしまうのかドキドキします…… - 6二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 23:45:46
たておつ〜
- 7二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 23:46:31
たておつです
イメージ画像のサンジくん何回見てもかわいい - 8二次元好きの匿名さん23/01/21(土) 23:52:54
たておつ!
前スレで決まったロボットの見た目禍々しくてカッコいいな - 9二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 00:02:27
このイメージ画のサンジくん何度見ても幼くて可愛くてとても好きです
- 10123/01/22(日) 00:07:34
ジンベエたちの視線に促されるように男は海の底で見たというものの説明をし始めた。
「真っ黒なんです。あんなに黒いもの、俺見たことないですよ。見ていたら呑まれてしまいそうなほどで……。
多分頭だと思うんですが、甲冑を着た騎士のような頭をしてるんです。
それに、背中には鳥の翼のようなものがついてるんです。
近くには歯車のようなものも埋まっていて、これも真っ暗なんです。
なんだか、気味が悪くないですか…?」
言い終わるとその姿を鮮明に思い出したのか、男はぶるりと体を震わせた。
それほどまでに海底にあるものは恐ろしい見た目をしているのだろうか。説明だけではジンベエたちには想像ができない。
しかし、男の怯え方は尋常なものではなかった。 - 11123/01/22(日) 00:17:26
「大きさはどれくらいなのかしら?」
地面から咲かせた足で敵を蹂躙しながらロビンが男に聞いた。
「本当に大きいんです。胸より上しか見えないんですが、もしそれより下があるなら、この城と同じくらいの大きさなんじゃないかと……」
そう言うと男は、邪魔をしてしまってすみませんと頭を下げた。
「いや、教えてくれて助かったわい。何も用心するに越したことはないからのう!」
腕を組み、人懐こい笑顔で笑って見せたジンベエに男は安堵したように息を吐いた。
「あ、あと、俺はあまり詳しくないので合っているのか分からないんですけど、近くに石碑のようなものがあるんです。
そこに書かれている文字が、古代文字なんじゃないかと」
「古代文字?」
古代文字、という言葉にロビンは目を大きく見開いた。
古代文字が示すものは重要なものであることが多い。
ーーー私たちが知らないといけないことが書かれているのかもしれない。
「………親分さん」
「あぁ。……ルフィ!!!」
「どうしたー!ジンベエ!!」
「ロビンにしかできぬことが起こった!」
ジンベエの言葉を理解すると、ルフィは歯を見せて笑った。そして、襲いかかる敵を薙ぎ倒しながらロビンに声をかけた。
「分かった!!行ってこい、ロビン!!頼んだぞ!!」
「えぇ。ありがとう、ルフィ!」
ルフィの言葉に強く頷いたロビンは魚人の男と共にブルーホールへと駆けて行った。 - 12二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 03:02:50
ロボットの近く行って大丈夫なのかロビンちゃん……
- 13二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 09:05:57
海の底にある巨きなロボットか…
見た目イメージも相まってちょっと巨神兵っぽくもあるな - 14二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 10:22:36
盛り上がってきました(泣)
- 15123/01/22(日) 14:15:51
「おいおいおい!!どうなってんだァ、こりゃあ!?」
目に飛び込んできた光景にパティはあんぐりと口を開けた。
とてつもない速さで料理を仕上げていくサンジとゼフによって料理は滞りなく提供できてきた。
そのため、あらかた作り終えるとまだまだゼフに教えを請いたそうだったサンジを、まだ夜もあるんだからテメェも楽しんでこいとぶっきらぼうに送り出した。
しかし、最終日だから客は多いだろう、というゼフの言葉により、パティたちは調理場で談笑しながら料理を作っていた。
するとドン、というなにかが爆発するような轟音が外から聞こえてきた。海のコックであるならば、いやこの混迷の時代に生きるならば聞いたことがある音だ。パティは慌てて調理場の窓を開け、外の様子を窺った。
すると、目に飛び込んできたのは戦闘を繰り広げる人達の姿だった。
海賊と思しき者、黒い服を脱ぎ捨て海軍の制服を着ている者。そして城の警備にあたっていたはずの兵士たち、それも尋常じゃない数の。
「あの人たちあんなにいましたっけ…?」
お菓子作りが得意だと言っていたふわふわした髪の少女がのんびりとした動きで首を傾げる。
「いーや、明らかに増えてるぜ。どこかに隠れてたってことがない限りなァ」
慌ただしい足音が調理場へと近づいてくる。
カルネはニヤリと笑い煤竹色のサングラスを押し上げると、ぐいと袖を二の腕まで捲った。 - 16二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 14:34:53
このレスは削除されています
- 17123/01/22(日) 14:39:43
- 18二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 14:51:10
マリユス
- 19二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 14:54:59
サハリン
- 20二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 15:11:00
マロージュ
- 21二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 15:18:01
コンスタンス
- 22二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 15:19:58
マリイ
- 23二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 15:20:48
ナターシャ
- 24二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 15:24:15
ハヤテ
- 25二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 15:25:04
エドモン
- 26二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 15:26:52
ジャン
- 27二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 15:30:29
クレール
- 28二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 15:31:07
イライザ
- 29二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 15:35:37
サーラ
- 30123/01/22(日) 15:54:16
安価ミスって4人目コックだけ4つになってたのでここで止めます…!グダグダで申し訳ない………
コック1
1.マリユス
2.サハリン
3.マロージュ
dice1d3=3 (3)
コック2
1.コンスタンス
2.マリイ
3.ナターシャ
dice1d3=2 (2)
コック3
1.ハヤテ
2.エドモン
3.ジャン
dice1d3=3 (3)
コック4
1.クレール
2.イライザ
3.サーラ
dice1d3=2 (2)
- 31123/01/22(日) 16:19:24
「出来損ないが!!父親に楯突くなどと……!!!」
不機嫌そうに大股で城を歩くジャッジには、先程サンジに蹴り飛ばされたことでできた傷跡があった。
サンジの身体能力は確かに向上していた、ステルス能力も目覚めていた。しかし、完璧ではなかったのだ。
父親に逆らわないようにすることも、慈悲の感情を取り除くことにも失敗した。"彼女"の対抗はそれほどまでに強いものだった。
城内にはわずかに料理の匂いが漂っている。
サンジが誰ともわからぬ者たちに施しを与えていた証拠だ。
ネズミなどに餌を与えていた幼いサンジの姿を思い出し、ジャッジは苛立ちのままに拳を壁に叩きつけた。
「………調理場はどこにある」
「はっ、調理場はメインホールがある4階にあります。どうやら、レイジュ様のご命令のもと以前よりも拡張されているようです」
「…………調理場へ向かうぞ。北の海の王族どもはイチジたちに任せる。私の最愛の息子たちにな」
「はっ!」
ジャッジはギロリと前を睨み据えると、マントを翻し調理場へと歩きだした。 - 32二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 16:46:17
ひぇぇぇよりによってサンジくんの聖域である調理場にこの一連の問題の原因である男が向かってやがる…‼︎
これ以上サンジくんの大切なものに触れないでくれよ… - 33123/01/22(日) 20:42:56
パティとカルネは戦う気満々で包丁やら鍋の蓋やらを構え始めた。
「どうやらあの兵士共のお出ましらしいなァ!!」
「どうってことねェ。返り討ちにしてるよ」
ぷかぷかとタバコをふかしながら料理を作っていたイライザというコックも、待っていましたとばかりに腰から拳銃を取り出す。
「うええっ!?イライザさんそんな物騒なもの持ってたんですか!?」
どうしようどうしようと行ったり来たりしていたマロージュがイライザを見て青い顔をさらに真っ青にした。
「おめェは下がってな。……あのレイジュとかいうお姫様、なんか怪しいと思ってがどうやら当ってたようだな」
「でも、ここで戦うのは良くないですよねぇ。サンジくんきっと悲しむし、わたしサンジくんが悲しい思いをするのは嫌だなぁ」
大きな瞳を僅かに曇らせてマリイがイライザを見つめた。
「あたしだって嫌だぜ、あいつを悲しませるのはよ。それに、アンタがそんな顔するのも嫌だね」
イライザは困ったように笑うとマリイの頭を優しく撫でた。
「赫足、おれはおまえの判断に従おう。おまえの指示ならサンジも文句は言わねェはずだ」
ジャンが低い落ち着いた声でゼフに指示を仰いだ。ぴくりとも表情は変わらないが、ジャンの三白眼の瞳には怒りの色が浮かんでいる。
今にも飛び出しそうではあるが、パティとカルネたちもゼフの指示を待っている。 - 34二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 21:42:20
わーーーいゼフさんパティさんカルネさんとコックの皆さん来た‼︎
数個の台詞だけでイライザ姐さんがイケメンなのが分かるな……
サンジくんの大切な調理場を守ってくれ…でも誰も傷付かないでくれ… - 35123/01/22(日) 22:20:42
「………ここはチビナスのテリトリーだ。それに厨房は喧嘩するためにあるんじゃねェ、メシを作るためにあるんだ。ここには指一本触れさせねェよ」
静かに怒気を含んだ声でそう言うとゼフは、マロージュとマリイに体を向けた。
「マロージュ、マリイ!おまえらはチビナスのレシピノートを守れ、いざとなったらおまえらだけでも逃がす」
「は、はい!」
「うん。サンジくんの大切な宝物絶対に守るよ」
「ジャン、イライザ、てめェらは腕に覚えがあるんだろう。なら、厨房に残ってマロージュたちと、チビナスの城を守り抜け!!」
「オーケー、任しときな!」
「あぁ」
「……パティ!!カルネ!!おれたちは外に出て、行儀のなってねェお客様に行儀ってもんを教え込んでやるぞ!!」
ゼフの指示にコックたちは各々に任された仕事へと取り掛かった。
「おうおう!イカ野郎どもにおれの最高の技をお見舞いしてやるぜェ!!」
「存分に味合わせてやろうじゃねェか。戦うコックさんの底力をよォ!」
いくつかの包丁を腰に差し、やたらデカいフォークやナイフを手にしたパティとカルネがゼフの背後に立つ。
「おれの足を引っ張るんじゃねェぞ、クソコックども!」
ニヤリと笑ったゼフは調理場の扉を開け放った。 - 36二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 00:46:57
コックさんたちみんなかっこいい………
- 37二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 05:40:59
コックの皆様頑張って‼︎‼︎‼︎の気持ちと皆が傷付いたらサンジくんも傷ついちゃうから逃げてくれ……の相反する気持ちが戦っている…
頑張って欲しいけど無茶はしないでほしい…‼︎ - 38二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 11:54:15
マロージュくんとマリイちゃんかわいいしジャンさんとイライザさんはイケメンだしバラティエ組は安心感すごいしでコックさんたち最高
- 39二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 18:35:21
楽しみ
保守 - 40123/01/23(月) 19:38:03
ガチャンと鍵が閉まった音がした。
それを確認するとゼフは調理場の扉を背後に、足音のする方への向き直った。
後ろにはパティとカルネが武器を構えて立っている。
こちらへの向かってきている敵の数はざっと50人程度だ。
コック相手に、それも廊下で戦闘になることもあるだろうに無駄に数が多い。
ゼフの睨み据える先から、兵士たちを率いているであろう男が、肩で風を切りながら歩いてきた。
背の丈は高い、体格もがっしりとしている。
そして、その男の髪の色はサンジとよく似ていた。
あいつの父親なのだろう。
だが、"ここ"を狙うということは、サンジのことを理解していない父親であることに間違いない。
初めて会った時から感じていたサンジの違和感にゼフはようやく合点がいった。 - 41123/01/23(月) 20:10:13
やがて男はゼフの前で歩みを止め、こちらを侮蔑するように見下ろした。
「サンジはここで料理などと馬鹿げたものを作っていたのか」
男はゼフたちの後ろにある調理場の扉を忌々しそうに見つめた。
「………そこを退け、私は機嫌が悪いのだ。料理などを作り奉仕するような王族の風上にも置けぬ出来損ないの息子のせいでな」
「てめェ、そりゃサンジのこと言ってんのかァ!!!」
パティが手に持ったフォークを男へと突きつけた。
「アレは私が"作った"のだ。貴様らに口を出す資格はない。
役に立つ日が来るだろうと今回のこの馬鹿げた計画を見逃してやったのだ。
だが、これまで通り殺していた方が良かった。少しの役にも立たないのだからな!!」
「作っただと?ハッ、てめェの息子に対して言うことかよそりゃあよ!胸糞悪りィ奴だなァ!!」
カルネが吐き捨てるように叫ぶのと同時に空気が動き、ガキンと鉄と鉄がぶつかり合うような音がした。
「黙れ、クソ野郎」
ゼフが脚を蹴り上げる。それをジャッジは手にしていた槍で防いだ。
ギリギリと力がぶつかり合う音がする。
ジャッジが槍を振り、ゼフの蹴りを払う。ゼフは後ろに飛び退く。
縮まった距離が再び開いた。
「やれ」
ジャッジの号令と共に兵士たちが一斉に武器を構えた。 - 42123/01/23(月) 20:50:51
「仮面野郎が!海のコックさんナメんじゃねェぞ!!」
「赫足ィ!!てめェはそいつに行儀ってもんを叩き込んでやれ!!こいつらはおれたちが引き受けてやる!」
「カルネ!おれに一丁前に指示してんじゃねェ」
「そいつァすまねェ。………オーナーゼフ!」
「……ふん」
鼻を鳴らし口角を上げたゼフに、パティとカルネは互いの顔を見合わせるとニヤリと笑った。
こちらへと刀やら銃やらを構える兵士を見据えながら、カルネは腕を捲り直しパティに声をかける。
「赫足曰くサービスの基本はあいさつらしいぜ、パティ」
「おっとそうだったなァ!!ようし……」
「「いらっしゃいませイカ野郎ども!!!」」
今から戦うとは思えないほど朗らかに笑うと、パティとカルネはゼフの背後から飛び上がり勢いよく斬り込んで行った。 - 43二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 21:33:49
んァァァァァァァゼフさん対ジャッジ来た……
原作じゃあり得ない対戦カードだけどこの戦いめちゃくちゃ見たかったんだ……
ジャッジの言葉に激昂するパティさんカルネさんにしたいして短い返答の中にふつふつと怒りがこもってる感じのゼフさん良い…
挨拶しながら朗らかに戦闘に突入するパティさんカルネさんも良い
海のコックの皆様頑張って…‼︎‼︎‼︎ - 44123/01/23(月) 22:20:07
パティとカルネが兵士たちとぶつかり合う。2人の型も何もあったものではない動き方に兵士たちは翻弄される。
喧騒の中心でゼフとジャッジは互いに睨み合った。
「なぜ、関係もない貴様がサンジに肩入れする」
「………気に入っちまったんだよ、おれと同じ夢を持つあいつのことをな」
タンと同時に床を蹴る。
突き出したジャッジの槍をゼフは左脚で床に蹴り落とすと、右の脚でジャッジの顔に回し蹴りを叩き込む。
既の所で飛び退き蹴りを避けたジャッジは、再び両手で槍を構え直すと連続して突き出した。
ゼフは交互に繰り出される槍を避け、調理場へと向かわせないためにジャッジの肩を足場に反対方向へと飛び上がる。
ジャッジはゼフに蹴られた反動で体勢を崩し、槍で体を支えた。
「てめェ、おれより歳下だろう。バテたか?」
「黙れ!!海賊風情がいい気になるなよ」
「おれは長いこと海賊やってたが、おまえらみたいな奴らは見たことがねぇ。
ーー海遊国家、なんだろうてめェらは。ハッ、海賊と似たようなもんじゃねェか」
その言葉にギリと歯を噛み締めると、ジャッジは血走った目でゼフへと槍を袈裟懸けに振り下ろす。
「貴様らにジェルマが300年の長きに渡って受けてきた屈辱を理解できるわけがない!!私がどれほどまでにこの国に全てを捧げてきたのかッ!貴様に理解できるはずがないのだ!!」
ジャッジの振り下ろした槍先がゼフの服を切り裂き、じわりとシャツに血が滲む。
「ッ!………分かりゃしねェさ。おれは生憎王族なんて崇高な出じゃねェんでな!」
ゼフは地面を力強く蹴ると、ジャッジの槍を持つ手を蹴り上げた。
そして、ぐらりと揺れた体目掛けて強烈な蹴りを叩き込んだ。 - 45123/01/23(月) 22:23:54
今日はここまで
保守と感想ありがとうございます!
戦闘シーンをかっこよく書くのが難しすぎてこの先が不安になってきましたが頑張ります - 46二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 22:42:12
戦闘シーンの描写って難しいですよね…‼︎
でもスレ主様の描写、ゼフさんもジャッジもどんな動きをしてるのか分かりやすくて場面展開の想像がしやすかったです‼︎
こんな素敵な話を適宜投稿して頂けて幸せです!
お身体に気をつけて無理しないようにしてください‼︎ - 47二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 00:30:43
ゼフとジャッジの会話めっちゃ好き
戦闘シーンが簡潔で分かりやすいのに臨場感もあって読んでて楽しい - 48二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 01:46:54
ジャッジ対ゼフ。これは熱いな…。ゼフさん絶対勝ってチビナスの領域を守ってくれ…。
- 49二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 06:21:46
保守
- 50二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 13:45:15
ゼフさんがさりげなくサンジくんを「気に入った」って言ってるの好きです…
- 51二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 18:03:05
これ好きー!
絵もかわいいしストーリーもすごく凄いし
保守します! - 52123/01/24(火) 20:19:08
保守と感想ありがとうございます!
- 53123/01/24(火) 20:29:02
「ぐッ……!!ガハッ………!!」
ゼフに蹴り飛ばされジャッジは壁に勢いよく打ち付けられた。
槍は手から落ち、体内の奥深くで力が炸裂したことで口からは血が溢れる。
ーーあぁ。
その衝撃にジャッジは先程のサンジの蹴りに合点がいった。
「あいつの蹴りは貴様の影響か、赫足」
ゼフはジャッジの前に立つと、その問いには答えず透き通るような空色の瞳でジャッジを見下ろした。
「おれはてめェを説教できるような高尚な人生を送ってきたわけじゃねェ。奪えるもんは力づくで奪ってきた。
だがな、てめェが嘲笑った夢はおれの夢でもあるんだよ。おれはそれが気にくわねェ、それだけだ」
ジャッジはゼフの瞳を睨み返す。
しかし、暫くすると眉間に皺を寄せ視線を逸らした。
「ふん………あいつにもう用などない。我々は我々の夢を追うのみだ、ここで貴様と戦い続ける理由もない」
口内から溢れる血を拭い去ると、ジャッジはゆらりと立ち上がった。
「ここにはもう用がない。行くぞ」
そして、兵士たちに撤退の命を下した。
半分ほどまでに減った兵士を従えてジャッジは元来た道を引き上げていった。
「何が戦い続ける理由もないだ。てめェから仕掛けてきたんだろうが!!」
「………うるせぇぞパティ」
あちらこちらに傷を負ったパティとカルネは、ジャッジを追わないゼフに不満げな顔をした。
「おれ達の役目はここを守ることだけだ。あいつらは引き上げていった。役目はもう終わったんだよ、中に戻るぞ」
「まあ、それもそうか」
「にしても強ェなァ、赫足さんはよ」
ニヤニヤとゼフの顔を覗き込んだパティとカルネにゼフはふんと鼻を鳴らした。
「赫足じゃねェ。オーナーと呼べ、クソコックども」
「んだよ、ノリノリじゃねェか!!」
真顔で注文をつけたゼフに、カルネは今までの緊張をさっぱり忘れてツッコミを入れた。 - 54二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 22:00:52
よっしジャッジ撤退した‼︎
ゼフさんに大きな怪我が無くて良かったし赫足のゼフかっこ良すぎる…好きです… - 55123/01/24(火) 22:31:20
外から聞こえていた激しい音が止んだ。
訝しげにジャンとイライザが顔を見合わせると、少ししてどんどんと激しく扉が叩かれた。
もしや敵ではないかとイライザとジャンがマロージュとマリイを背に庇い、武器を構えた。
マリイはぎゅっとサンジのレシピノートを抱きしめ、マロージュはマリイの前に体を割り込ませる。
すると、扉の向こうから聞いたことのある大きな声が聞こえた。
「おーい!!おれだ!!パティだ!」
ドッと肩の力が抜けた。
「ゼ、ゼフさんたち敵を追い払ったんだ!!」
「さすが、赫足は強いねェ」
ほっと厨房の空気が緩むのが分かった。
ジャンとマロージュは扉の前を塞いでいた戸棚を退かすと、鍵を開けた。
「いやー!大したことなかったぜェ!!」
「いやボロボロじゃねェかよ、パティ」
「そりゃお前もだろ!カルネ!!」
中へと入ってきた3人は服が破れ、傷跡があちらこちらから見えているものの、どうやら軽度の傷ばかりらしい。
「3人とも、手当しますからこっちへ!」
「なんだ、マロージュてめェ手当てなんかできんのか」
「か、簡単なものなら一応」
「そりゃ助かるなァ!!じゃあそっちのオーナーから頼む」
「オーナー?」
「赫足はオーナーゼフという名前を気に入ったらしいぜ」
素っ頓狂な声を上げたイライザにカルネが肩をすくめてみせた。
すぐさまガコンという派手な音を立てて、ゼフの右脚がカルネの頭にクリーンヒットした。 - 56123/01/24(火) 22:34:00
魚人の男と共に地下通路を走り抜け、ロビンはブルーホールへと入った。
真ん中に空いた穴から魚人たちや人魚族の女性たちが次々と海に飛び込み脱出している。
避難の邪魔にならないように壁際に寄ると、魚人の男から手渡された映像電伝虫を外の景色を投影するブルーホール内でも映像が映せるようにと、あらかじめ魚人たちが探しておいてくれた白い紙に向けた。
くるりとした目が紙に映像を映し出す。
「見えてますか?」
海底の映像と共に高い声がした。巨大な"なにか"の近くで電伝虫を繋げてくれている人魚族の少年だ。
「えぇ、見えてるわ」
「デカいのを見ますか?それとも古代文字?」
「もし全体を見ることができるならば、先にそちらを見せて欲しいわ」
「分かりました!ちょっと待ってくださいね」
ロビンの言葉に元気よく答えると、少年は電伝虫を持って移動した。
そして、"なにか"に電伝虫を向ける。
「ーー!これは………」
電伝虫に映し出された姿は先ほどの魚人の男の説明通りの奇妙な姿だった。
海の中でも一際黒く、傾いた体には確かに翼のようなものが見える。
周りの海底には歯車が見え隠れしている。
あたりを泳ぐ魚たちはぐるりと円を描くように"なにか"を避けて泳いでいた。 - 57二次元好きの匿名さん23/01/25(水) 07:16:12
続き楽しみ過ぎる
- 58二次元好きの匿名さん23/01/25(水) 08:30:33
一般の市民達が協力してるの言葉にできない良さがある
- 59二次元好きの匿名さん23/01/25(水) 12:49:35
- 60123/01/25(水) 20:22:46
感想ありがとうございます!
- 61123/01/25(水) 20:30:39
「よく見えたわ、ありがとう。じゃあ、次は古代文字が書かれている石碑を映してくれるかしら?」
「はい!」
水をぐんぐんと切る音がして映像が"なにか"に寄り添うように立つ石碑へと近づいていく。
海の中であるため正確には分からないが、石碑はおそらく駱駝色に近い色をしている。
あの黒いなにかもやたらと大きかったが、石碑もアラバスタのポーネグリフほどあるかなりの大きさだ。
だが、そこに書かれている文字は一文字一文字が大きめで、かつ文章も短いように思われた。
ーー記録、というよりも詩に近いものなのかしら。
少年が全体を映そうとするものの、使っている映像電伝虫の精度では文字がぼけてしまう。
大きな石碑の上の部分には確かに古代文字が刻まれている。
しかし、下の部分は………
「黒い?」
「そうなんですよ。俺もしかして海藻でもついてるのかなと思って擦ったんですけど、全くとれなくて。どうやら石自体が黒くなっているみたいなんです」
魚人の男の言葉を聞いて人魚族の少年が石碑を手で擦る。しかし、やはり石碑に纏わり付いた黒は落ちない。
だが、よく見ると黒い部分にも薄らと文字が刻まれているのがわかる。
ーー確実にここにも何かが記されている。
「………分かったわ。上の、読める部分だけでも読み解きたい。映してくれるかしら?」
「分かりました」
少年が映し出した文字をロビンは一文字たりとも逃さぬように、覚え込むように読み解いていった。
ーーあれは普通のものではなかった。
もしかしたら、いずれ災いを引き起こすものかもしれない。 - 62123/01/25(水) 21:37:35
我は悪魔の化身
我は海を宿す者
我はそらの闇に愛された者
我はすべてを滅ぼし、すべてを与えんとするなり
汝 我にすべてを捧げるならば 我は力を得るであろう
我 汝の望みを叶える者なり
我が名は________
「ーーーニスロク」
解読できるのはそこまでだった。 - 63二次元好きの匿名さん23/01/25(水) 21:42:52
ロビンちゃんによる文字の解読ターンだ‼︎
これでまた情報が増えるんだろうか
そして改めて前スレのロボットの見た目読み返して来たんだけど真っ黒=ブラック要素とか鉄仮面とかで原作の「ヴィンスモークサンジは海で死んだ」を思い出した
死んだヴィンスモークサンジの魂の具現化みたいなロボットくん…
あとこのサンジくんも原作同様監禁時に死んだことにされて葬式開かれてるんだろうなって思ったら改めてしんどくなってきた - 64123/01/25(水) 22:13:36
ぐらりと画面の端が揺れた。
「うお!?な、なんだ!?揺れたぞ!!」
「うわぁあ!?う、動いた!!!動きました!!」
電伝虫から少年の怯えた声と共に地鳴りのような音が聞こえる。
「すぐにそこを離れて!!急いで!!!」
「は、はい!」
今までよりも速いスピードで水を切って泳ぐ音が聞こえ、映像がぶれた。
少年が全速力で逃げている証拠だ。
「お、おい!無事なのか!?」
男の声に心配の色が滲む。その声に電伝虫から返答がある。
「ぼくは無事です。で、でも……」
少年は小さく震えた声でそう言うと、そろりと電伝虫を持ち上げた。
「う、動いてますよね……こいつ」
映し出されたのは、斜めに肩まで海底に埋もれていた先ほどまでの姿とは違い、水底から這い出ようとしているかのように左手を地面についた姿だった。
「ーーッ!!!今すぐに避難する人たちをあれに近づけないようにして!!泳いで逃げる人たちも、船もよ!!」
ロビンはすぐさま側にいた魚人の男に指示を出す。
「分かりました。おい!おまえ達!」
男は大声で声をかけながら、避難誘導をする仲間の方へと駆けて行った。
ロビンは電伝虫を手に置き直し、電伝虫の向こう側にいる少年に声をかける。
「ありがとう。助かったわ、あなたもすぐにここから離れて」
「はい、分かりました!!へへ、お役に立てて良かったです!」
その声を最後にぷつりと通信が途絶えた。
取り敢えずは騒ぎが収まり、ふ、と小さく息が漏れる。
まだ普段よりも速く音を立てる鼓動を抑えるために閉じた瞳を開くと、ロビンは何も映さなくなった紙を暫くの間見つめていた。 - 65123/01/25(水) 22:40:27
広場のざわめきは止まることを知らなかった。
いつしか恐怖と疑心暗鬼に陥った民衆達は、ルフィ達にも懐疑の目を向けるようになっている。
「こんな特殊な状況で仕方ないとはいえ、守るために戦ってんのに野次られるとは……流石に気が滅入るぜェ……」
げんなりとした顔でウソップが火薬星を撃ち続ける。
「全く避難が進んでおらんからな。焦りも生まれとるのじゃろう」
ジンベエの言う通り、避難する人たちが並ぶ列は先ほどからぴたりとも動いていなかった。
全く動く気配のない列に人々の焦りも苛立ちも不安も増していく。
「裏門にも敵がいるらしい。まぁ、うちのクルーがいるから敵がいることは問題じゃねェ。ただ、数が多い。チッ、埒があかねェな」
電伝虫でハートのクルーと連絡を取ったらしいローが忌々しげに舌打ちをした。
そっくりな見た目をした同じような強さの兵士たちは広場に溢れかえっており、それに加えてあちこちで海賊と海軍が衝突するものだから広場は混沌としていた。
「おい!あの金髪の男とピンクの髪の女はどこに行ったんだよ!!アイツらジェルマなんだろう!?誰かアイツらをやっつけろよ!!」
とんでもない言葉が避難する列の中から聞こえた。
「だからぁ!!サンジくんたちは敵じゃないって何度言ったら分かるのよ!!」
「私、レイジュさんとサンジさんを探してきます。城から出ないようにもう一度言っておかないと」
ブルックが駆け出そうとした時、城の正面の扉からキラキラと光る金髪がこちらへと駆け寄ってくるのが見えた。
「いた!ルフィ!!!」
「……!!ダメだサンジッ!!こっちへ来るんじゃねェ!!!」
ルフィの叫びを掻き消し、人々の声が槍のようにサンジに降りかかった。 - 66123/01/25(水) 22:45:38
今日はここまで
一旦幕間を挟みたいと思います
明日安価をするのでご協力よろしくお願いします - 67二次元好きの匿名さん23/01/25(水) 22:58:47
更新お疲れ様です‼︎
いつも素敵な展開をありがとうございます
ひぇぇぇ遂にサンジくんにこころない言葉がぶつけられる瞬間が来てしまった…サンジくん…
幕間と安価楽しみにしてます‼︎
スレ主様もお身体に気をつけてお過ごしください - 68二次元好きの匿名さん23/01/25(水) 23:15:50
- 69二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 09:25:02
民衆の心理に説得力がある……確かにウタワールドじゃなくても何も分からないままこの状況に置かれるとそうなるよな……北の海の王族たちはまさに殺されようとしてるし
サンジくんおつらい……… - 70123/01/26(木) 16:43:45
感想ありがとうございます!
1、2週間程度書く時間を確保するのが難しくなりそうなので更新が亀からナマケマノぐらいのスピードまで落ちそうです
すみません…!!
温かいお言葉ありがとうございます!糧になります…!
- 71123/01/26(木) 16:46:01
- 72二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 17:45:23
スレ主さんおつです
幕間書いてくれるのありがたい前スレでも出したやつだけど
チョッパーにお姉ちゃんと呼んでもらおうとするレイジュ - 73二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 18:35:53
サンジがナミさんとロビンちゃんに貝殻と花をプレゼントする話
- 74二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 19:24:29
レイジュがサンジが子供の頃のアルバムを一味に見せる
- 75二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 21:15:43
ゼフさんの料理を食べて隠し味まで当てるサンジくん
- 76二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 21:32:30
写真を一緒に撮る一味とサンジとロー
- 77二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 21:35:58
ゾロを初めて見た時ヨンジが頭に浮かんだレイジュ
- 78二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 21:37:46
チョッパーとローの医者コンビと会話するサンジ
- 79二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 21:53:03
フランキーに肩車してもらうサンジ
- 80123/01/26(木) 22:15:13
ありがとうございました!
幕間④⑤
1.チョッパーにお姉ちゃんと呼んでもらおうとするレイジュ
2.サンジがナミとロビンに貝殻と花をプレゼント
3.レイジュが一味にサンジの子供の頃をアルバムで見せる
4.ゼフの料理を食べて隠し味まで当てるサンジ
5.一味とローと写真を撮るサンジ
6.ゾロを初めて見た時ヨンジが頭に浮かんだレイジュ
7.チョッパーとローと会話をするサンジ
8.サンジがフランキーに肩車をしてもらう
dice2d8=3 8 (11)
- 81二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 22:19:43
どっちも楽しみです!!
無理せずお身体には気をつけてくださいね! - 82123/01/26(木) 23:13:38
幕間④-1
「ねぇ、いいもの見ない?」
妖艶な笑みではなく、にっこりと笑ったレイジュは手に本を抱えていた。
「ん?なんだァ、お宝か?」
海獣の肉にかぶりつきながらルフィはレイジュの手元を覗き込んだ。
「ふふ、私にとってはお宝よ。これはね、サンジの子どもの頃のアルバムなの」
「へー!サンジの小さい時の写真か!!」
「え!?ちょ、ちょっと待ってよレイジュ!!なんでそんなもの持ってきてるんだよ!!」
サンジはサッと顔を真っ赤にするとレイジュの手元からアルバムを奪い返そうと必死に飛び跳ねた。
しかし、ただでさえ身長差があるというのにレイジュはヒールのある靴を履いているものだから、懸命に伸ばしたサンジの手は悲しいかなアルバムに掠りさえもしなかった。
「私サンジ君の子どもの頃見たいな〜」
「え!?ナ、ナミさん見たいの……?」
「うん。ダメかしら?」
あざとく上目遣いでサンジを見上げたナミに、サンジはぐっと言葉を詰まらせる。
ぐるぐると悩んだ結果、サンジは人型になったチョッパーの背中に隠れることで妥協した。
「おー!!サンジかわいいなァ!まんまるじゃねぇかよ!」
ウソップがニコニコしながら指差した写真はサンジが生まれたばかりの頃の写真をだ。
黄色のフリルがついた服を着たサンジは、色合いも相まってレモンよのうにもタンポポのようにも見えた。
こちらへと満面の笑みを向けているものだから、見ているとこちらも自然と笑みが浮かぶ。
「サンジなんかうまそうだな」
「ルフィ!サンジは食べちゃダメだぞ!!
「いや〜、流石に食べねェけどな」
ルフィの呟きに鬼気迫った顔でツッコミを入れたチョッパーにルフィが軽快に笑った。 - 83123/01/26(木) 23:14:48
幕間④-2
「あら、このサンジはネズミと一緒ね」
「あ、それはおれがかわいがってたやつなんだ。おれの作ったご飯食べてくれて……」
そこまで言ってサンジはプツリと喋らなくなった。
「ヨホホ!ネズミさん、サンジさんのご飯を食べれただなんてとっても幸せものですね〜。いや〜羨ましい!!」
ブルックの明るい声にサンジはチョッパーの後ろから顔を覗かせると、ぐるぐると巻いた眉毛を下げて笑った。
「サンジは動物が好きなのかァ?」
フランキーの言葉にレイジュはくすくすと口元に手を当てて笑った。
「どうかしらね。子どもの頃は犬に追いかけられては泣いてたのよ、この子。確かに凶暴な犬だったけど、もう必死になって逃げるものだから……」
「でもおれ、アイツを振り切ってやったんだぞ!今度会ったらきっとアイツはおれにおそれをなして逃げていくぞ」
「どうかしらねぇ。もしかしたら、あの犬おっきくなってたりして……」
「えぇ!?」
レイジュの揶揄いに飛び上がって驚いたサンジに、ドッと笑いが起きた。
「ワハハハ!大丈夫じゃぞサンジ。もし犬が襲ってきてもわしらが追い払うからのう」
「犬が怖いってんなら、やっぱまだガキだな」
「みんなしておれを揶揄うなよ〜!!」
サンジは子どものように頬を膨らませると、ぷいとチョッパーの後ろに隠れた。
それを見て、ロビンがちょんと一枚の写真を指差した。
そこには3歳ぐらいのサンジが全く同じ顔をして写真に収まっていた。
ルフィたちとレイジュはお互いに目を見合わせると、ニッコリと笑った。 - 84二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 23:32:59
ンァァァァァまんまるサンジくんの写真を見てほっこりする一味もアルバムの中の思い出にニコニコレイジュさんもみんなにいじられて拗ねちゃうぷっくりサンジくんもみんな可愛い……
わちゃわちゃしてるの本当に好きです… - 85123/01/26(木) 23:36:41
幕間⑤
サンジ特製のクラフトコーラはスーパーにうめェ。
次々にグラスにコーラを注いでは空にしてを繰り返していると、後ろに気配を感じた。
「アウ!どうしたんだァ、サンジ?」
振り返ると、サンジが手を後ろで組んでモジモジとしながら立っていた。
モニョモニョと口を動かしているが、肝心な言葉はなかなか出てこない。
コーラを飲みながらサンジの言葉をのんびりと待っていると、意を決したようにサンジが口を開いた。
「あのさフランキー……その、か、肩車をしてほしいんだ」
「肩車?もちろん、良いに決まってんだろ!そうかァ、サンジも肩車好きかァ!」
「好きというかやってもらったことがなくて……って、他にも好きなやついるのか?」
「チョッパーがよく乗るぜ。まあ身長のせいもあるんだが」
チョッパーは小さいからなァと笑いながら、サンジに合わせて地面に膝をついた。
「おれが乗せるが良いか?」
「うん。へへ、また一つ夢が叶ったぞ」
細っこいサンジを慎重に抱えると、肩の上に座らせる。落っことさないように片手でサンジを支えつつ、立ち上がった。
「うわーー!!すごい!!高い!!」
「ハハハ!!スーパーにいい眺めだろォ?」
「うん!!あんな遠くまで見えるし、みんなが小さく見えるよ!」
声を弾ませてサンジがキョロキョロと周りを見渡す。肩にサンジを乗せたまましばらくあたりを散歩した。
どこへ行っても心の底から楽しそうにするものだから、スーパーに気分がいい。
「おし、じゃあこの辺でフランキー列車は運行終了だ!」
「ありがとうフランキー!本当に楽しかった」
肩から降りたサンジはとても晴れやかな顔で笑って、お礼に特製のハンバーガーを持ってくるよ!と言うと城の中へと駆けて行った。 - 86123/01/26(木) 23:37:46
今日はここまで
明日からはゆっくりになりますが本編を書いていきます!
感想と温かいコメントありがとうございます……!! - 87二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 23:42:15
- 88二次元好きの匿名さん23/01/27(金) 08:26:31
幕間最高でした!
楽しみにしています。 - 89二次元好きの匿名さん23/01/27(金) 18:49:06
フランキー列車かわいい……子ども時代ほぼ全て潰されてるから憧れるよな…
- 90123/01/27(金) 20:27:08
感想ありがとうございます!
少しですが今日は本編を進めていきます - 91123/01/27(金) 21:00:43
陽の光が差し込む扉を潜るとルフィの姿が見えた。
ルフィがなにかを叫んでいる。
その言葉を理解する前に耳をつんざくような怒鳴り声が聞こえた。
「人殺し!!!」
「ねぇ、早く家に帰らせて!」
「タダで料理が食えるからって来てみりゃ、おれたちは殺されるために集められたのかよ!!」
聞こえてきた言葉に頭が真っ白になる。
何を言われたのか理解できなかった。でも、繰り返し繰り返し同じような言葉がおれを小さな檻に閉じ込めるみたいに取り囲む。そうすると、何を言われているのか血が回らなくなったみたいな頭でも理解できた。
足元が無くなったような感覚がする。
手が震えて、息ができない。
ーー苦しい。 - 92123/01/27(金) 21:04:39
「麦わら帽子の奴らも仲間なんだろ、この人殺しめ!」
初めて自分じゃない、優しい大切な人たちを貶す言葉が聞こえた。
「ルフィたちのことを悪く言うな!!!」
どうしても許せなくて、咄嗟に叫ぶと息がさらに上がる。
その言葉をどう受け取ったのか、周りの声がどんどんと大きくなっていく。
頭がぐちゃぐちゃだ。なんで、みんな怒ってるんだろう。
いや、怒ってる理由は分かる。こんな争いに巻き込まれたからだ。
でも、おれはみんなを助けようとしているのに。
ーーー人殺しなんかじゃない!!
叫ぼうとしても首を絞められているみたいに声が出ない。
ルフィたちはみんなを守るために戦っているのに、おれのせいで怒られているんだ。
なぜ、ルフィたちは自分たちを守ってくれてるって理解できないんだろう。
ーー勝手だ、みんな勝手なんだ
どうしたら良いのか分からない。
ーーいや、違う。
初めからおれは戦いを止めに来たんだ。そうしたら良い。
全ての争いを終わらせてしまえばいい。
なんだ簡単なことじゃないか。
こんなに簡単なことに気づかなかった自分がやけに滑稽で、笑いが込み上げてくる。 - 93123/01/27(金) 21:15:50
こちらへと走り寄ってきたサンジ君に向かって心無い言葉が次から次へと投げかけられる。
サンジ君の優しさと純粋さを考えると、きっと彼はひどく傷ついているに違いない。
どうにかして止めさせないと。でも、まず先にサンジ君に早く城へと戻るようにと言わないといけない。
みんな冷静じゃなくなってるだけで、サンジ君のせいなんかじゃないって伝えないといけない。
ナミと、そしてブルックがこちらへと向かう途中で足を止め、俯いてしまったサンジへと駆け寄ろうとした。
その時、ナミの足元で土が跳ねた。
下を見ると芝生の上に石が落ちていた。石を投げられているのだ。
ハッとして顔を上げると、ゴツンという鈍い音共にサンジ君の頭に子どもの拳ほどの大きさの石が投げつけられた。
「サンジ君!!!」
「チョッパーさん!早くサンジさんを!!」
ブルックが声をかけるのと同時にチョッパーもサンジへと駆け出した。
キラキラと光る金髪の間から鮮血が滴り落ちる。
「落ち着いてくれよ!!!」
「こんなとこで石なんか投げたら、他のやつにも当たるだろ!!」
「お兄ちゃんに酷いことしないで!」
ハートのクルーを筆頭に列を守っている人たちやサンジを擁護する人々が必死に叫んでも、飛んでくる石の量はあまり変わらない。
ブルックとチョッパーが石を弾き返す中を必死に走って、ナミはサンジの元へと辿り着いた。
「サンジ君、大丈夫?とにかくここは私たちに任せて、サンジ君は中に………」
サンジの顔を覗き込んで声をかけたナミは、聞こえてきた笑い声に続けようとした言葉を飲み込んだ。 - 94123/01/27(金) 22:20:48
明るい声なのにどこか乾いたような声。
聞いていると悲しくなってくるような空虚を孕んだ笑い声だ。
「……サ、サンジ君?」
それは目の前のサンジから聞こえてきた声だった。
喉の奥から絞り出すような声は、次第に広場へと響き渡った。
その声に、何かがおかしいことを察して人々の動きも止まる。
兵士たちや海賊と海軍も振りかぶっていた武器を中途半端に止めたまま、城の正面へと目を向けた。
その場の視線を一点に集めたサンジは、大きく息を吐くと不機嫌そうな表情で正面を睨み据えた。
「大丈夫だよ、ナミさん」
ナミに語りかけているのに、サンジの瞳はナミを捉えない。
「おれ、強くなったんだ。だから、こんな馬鹿げた喧嘩なんてすぐに止められる。わがままばっかり言うやつらなんて、ルフィたちを悪く言うやつらなんておれがみんな倒すからさ!!」
声音には苛立ちが含まれている。怒っている、けれどそれは子どもが癇癪を起こしているかのような声だった。
「サ、サンジ……?」
一歩踏み出したチョッパーが不安げにサンジを見つめる。
ーーチョッパーは優しいね。
そう言って頭を撫でてくれたサンジの手は血が滲みそうなほど強く握りしめられていた。
サンジは小さく息を吸い瞳を閉じる。
息を吐き再び瞳を開く。
キラキラと陽の光を反射する海のような透き通った青色だった瞳は、嵐の海のように底なしの闇を湛えていた。 - 95123/01/27(金) 22:22:01
今日はここまでとします!
保守のご協力よろしくお願いします - 96二次元好きの匿名さん23/01/27(金) 22:36:31
今回もとても面白かったです!サンジくん闇堕ち(と言っていいのか)になってしまった。ここからロボットがなんか動くのか…?次の更新楽しみにしてます!
- 97二次元好きの匿名さん23/01/27(金) 22:39:42
自分に投げかけられた言葉よりルフィたちを悪くいう言葉に激昂するサンジくんが最早痛々しさすら感じる程に優しい人でほんとしんどい
そして大切にしてた掌を無意識のうちに握りしめる姿に気づくのがチョッパーなのもいい…今までいっぱいサンジくんに撫でてもらってたもんね…
そして昏い目の描写もとてもいい…まさに嵐の前の静けさ…
続き楽しみです! - 98二次元好きの匿名さん23/01/27(金) 23:39:42
チョッパーが心配していると必ず声をかけて頭を撫でてくれたサンジが見向きもしなくなってしまってる……本人の気付いていないところで強制的に変化させられてしまってるんだな
ずっと最高に面白い
終わり方が2通りあるとのことで今から楽しみで仕方ない(ウタちゃんルートもあるのかな……?) - 99二次元好きの匿名さん23/01/28(土) 05:45:02
サンジくん…
「わがまま」ってワードにWCI編が過ぎった
レッドの要素もありつつ原作の雰囲気もちゃんとある文章だ
スレ主様の細かな台詞や場面描写力がすごい… - 100二次元好きの匿名さん23/01/28(土) 13:46:54
超大作をありがとう
続きを楽しみにしてます保守 - 101二次元好きの匿名さん23/01/28(土) 14:44:01
流石にウタエンドはないと信じたい…。今までの人生でろくなことがほとんどなかったんだものサンジくんには最終的には一味入りして楽しく生活してほしい
- 102二次元好きの匿名さん23/01/28(土) 16:39:35
これから起こりそうな暴走サンジくんのイメソンを貼りつつ。
明るいのに乾いた笑いをあげるサンジくんしんどい。
だれかの心臓になれたなら /ユリイ・カノン feat.GUMI
エンドの構想がふたつあるってことだけどみんなわちゃわちゃな大団円エンドなのかレッド本編みたいな暴走したサンジくんは報われるけど周りはちょっと曇るビターエンドなのか…
- 103二次元好きの匿名さん23/01/28(土) 20:11:31
どんなエンディングでも受け止める準備は出来てる
今1から読み返してるけどこういうの書けるのほんと凄いわ - 104二次元好きの匿名さん23/01/28(土) 20:14:17
REDを取り入れつつの文章がすごい!
続き楽しみです! - 105123/01/28(土) 21:32:53
- 106123/01/28(土) 21:35:31
安価でイメージを考えていただいたロボットくんのイメージ画像ができました
ただスレ主の絵がド下手くそで……非常に申し訳ない出来に……
巨大ロボ ニスロクくんあまりの悲惨な出来に恥ずかしすぎたので、テレグラフにしました……。ニスロクはサンジの悪魔風脚と料理人から連想した悪魔です。
天使だった頃は『失楽園』のアダムとイヴで有名な禁断の樹になる実で料理してくれてたそうです。
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🤖telegra.ph - 107二次元好きの匿名さん23/01/28(土) 21:39:40
ロボットかっこいい!!!けど、どことなく寂しさも感じられて……すごいです
- 108123/01/28(土) 21:59:08
「大丈夫だよ、みんな。おれわかってるんだ。みんな、本当は戦いたくなんてないんだろう?」
"当たり前"のことを言っているはずなのに、こちらの心を覗き見られたようなような気がする。
背中をヒヤリとしたものがすり抜ける、そんな感覚がした。
ーーあいつ覇気を使えるのか。
感覚でゾロはそう思った。見聞色の覇気、サンジがそれを使ったのではないかと。
誰の考えを読んだわけでもない、おそらくは人々が心の底に持っている思いを読んだのではないか。
だが、城の中で暮らして続けていたサンジがこんな短期間で覇気を習得することなどあり得るのか。
ゾロも覇気を習得し、使いこなすのには苦労した。数多くの戦いを経た今だって完全に使いこなせているわけではない。覇気とはそれほどのものなのだ。
それに、ついさっき石をぶつけられ流血した頭の傷がすでに塞がっているように見える。
そしてもう一つ、頭に石をぶつけられた後も、いくつかの石がサンジに襲いかかり続けていた。
しかし、その石は全て鉄に弾かれたようにサンジに当たるとそのまま跳ね返っていた。
普通の人間の体ではあり得ない跳ね返り方だ。
「………どうなってやがる」
3本目の刀に手をかけ、ゾロはいつでも飛び出せるように腰を低く落とした。 - 109123/01/28(土) 22:26:02
そこで言葉を区切ると、再びサンジは俯いた。
長い前髪で表情を窺うことができない。
「ーーー神は食物を創り、悪魔が調味料を作る………」
呟くような声が聞こえた。
小さな子どもが駄々をこねるかのように、サンジが右脚を地面に擦り付ける。
トン、トンと2度地面に叩きつけられた足元は、3度目で赤い炎を纏った。
マッチに火をつけるみたいだ、と理解が追いつかない頭でチョッパーはぼんやりとそんなことを思った。
サンジの言葉、ルフィたちにはその言葉に聞き覚えがあった。サンジが今朝、ルフィたちに語った料理人を目指したきっかけの一つになった話だ。
その言葉には続きがあったはずだ。天使と人が力を合わせて料理を作り上げるという夢に溢れた続きが。
それをサンジは楽しそうに語っていたのだ。母との思い出を自分の夢を心の底から幸せそうに。
しかし、今のサンジの声には夢を見る少年のような響きはない。そして、その続きが語られることもない。
その変化にルフィたちはサンジの様子が普通ではないことを確信した。
「おれが終わらせる!この世界の争いの全てを!」
そう叫ぶと、サンジはぐっ、と小さく呻くと苦しそうに左手で胸元を掴み、右手で頭を掻き抱いた。
「サンジ君!!」
「おれ、は強くなったんだ。そうだよね、ナミさん」
そう言ったサンジの顔は泣くのを堪える子どものように苦しげに歪んでいた。
水の膜が張ってぐにゃりと歪んだ瞳は、まるで何かに赦しを乞うような空気を讃えていた。
そして、その言葉を最後に残して、サンジの瞳からフッと光が消えた。
「サンジ!!!」
「サンジさん!」
チョッパーとブルックが同時に叫ぶのと共に、ルフィたちの体を嵐に吹かれたような強い衝撃が襲った。 - 110123/01/28(土) 22:55:19
「聞こえるかイチジ、ニジ、ヨンジ。作戦を変更する。お前たちだけで北の海の王族どもを一人残らず始末しろ」
小型電伝虫から聞こえた命令にレイジュは目を見開いた。
「父上、レイジュはどうすれば?」
「レイジュ、お前はあの出来損ないを牢に入れろ。あいつがどうなろうと知ったことではないが、どうやら中途半端に力を得たようだからな。邪魔をされては面倒だ」
「………分かったわ、お父様」
「ハッ、やっぱりあいつは足手まといじゃねェか」
「レイジュ、サンジのやつをおかしいって言ってただろう。どういう意味なんだ」
ヨンジがそう問いかける。
「……それは、私がどうにかするわ。あんたたちは早く父上の命令通りに動きなさい」
「だが………」
食い下がろうとしたヨンジが言葉を紡ぐ前に、窓から強烈な爆風が4人を襲った。
窓ガラスが割れ、立っていられないほどの衝撃に思わずよろめく。
「おいおい、何が起きた!」
ニジが体に降りかかったガラス片を払い除けながら叫んだ。
ーーまさか!
レイジュは慌てて割れた窓から下を覗き込む。
そこには、先程姿を見失った弟の姿があった。
後ろ姿しか見えないが、レイジュには確かにサンジだと分かった。
だが、弟の蜂蜜のような色をした母や父と似た金髪は闇を溶かしたように真っ黒に染まっていた。
「………おい、どうなってる」
冷静に、しかし声音に少しばかり緊張の色を乗せてイチジが呟いた。
その言葉を遠くに聞きながら、レイジュは愕然とした表情でサンジを見つめた。 - 111123/01/28(土) 23:05:49
今日はここまで
保守のご協力よろしくお願いします - 112二次元好きの匿名さん23/01/28(土) 23:21:39
うわァァァァ悪魔風脚…⁉︎
足を叩きつける描写が最高すぎる…‼︎
自分が料理人を目指すきっかけのひとつになった筈の言葉を使って争いに身を投じるサンジくんしんどい…
そして何れ来るとは思ってたけどサンジくんとうとう黒髪化した…
これからの展開がしんどいけど気になりすぎます…
- 113二次元好きの匿名さん23/01/29(日) 07:41:46
すっごい続きを見たいはずなのに続きを見るのが怖い気持ちもある
- 114二次元好きの匿名さん23/01/29(日) 14:24:12
黒髪化サンジくんお労しいけど正直大好き………
- 115二次元好きの匿名さん23/01/29(日) 17:22:13
やゔぁい
- 116二次元好きの匿名さん23/01/29(日) 18:33:41
REDウタちゃんの、イライラして足を踏み鳴らすクセが悪魔風脚に改変されてるのお話がうめぇ…!って感心してる
すっごく続き楽しみです待ってます - 117二次元好きの匿名さん23/01/29(日) 20:51:09
不穏だけどわくわくがとまらない
- 118二次元好きの匿名さん23/01/29(日) 21:21:49
続きを待機しつつ…
前スレで三次創作許可されてたのでマロージュさん目線のお話をちょっと書いて見ました。
ー○印を境に2本あります。
1本目の「僕らの革命前夜」は宴が開かれる前までのマロージュさん視点。
2本目の「僕らが願う君の今日(いま)」はジャッジ襲撃中の厨房でのマロージュさん視点です。
お目汚し失礼します。
僕らの革命前夜/僕らが願う君の今日(いま)戦争国家、ジェルマ王国のお膝元。兵器を作る家業を継ぐのが嫌で、弟たちを置いて家を飛び出した。
そしてただなんとなく、家業と全く関係の無い仕事をしたいからと始めた料理が、僕の運命を変えた。
#僕らの革命前夜
料理人になり数年。
戦争帰りのレイジュ様に連れられ、分館303電伝虫の城内を歩く。
レイジュ様の案内の元、厨房へ向かう。
道中、 「余計な詮索はしないように」と釘を刺されたことに怯えつつその場で待機していれば、レイジュ様は僕の他に3人のコックを連れて来た。
その後「貴方達の料理長を連れてくるわ」とその場を離れたレイジュ様を待ちつつ、残りの3人に挨拶をする。
マリィちゃんはおっとりしているが芯のある女の子だしジャンさんは物静かだけど真っ直ぐな人だ。
そしてイライザさんは、なんというか、とても強い人だ。
どうやら全員悪い人ではないらしく、ホッと息を吐けば再び厨房の扉が開く。
「ほらサンジ。挨拶しなさい」
そう言って優しく笑んだレイジュ様の後ろで、星色がきらきらと揺れていた。
***
レイジュ様の背後から出て来た少年ーーーサンジと名乗った彼は、今回「大規模な宴が開きたい」という思いを持って厨房に足を踏み入れたらしい。…telegra.phコックの皆様、キャラがみんな素敵でとても好きなのですが、マロージュさん、自分の安価が当たったのもあってかなり愛着が湧いております。
- 119123/01/29(日) 21:22:52
感想ありがとうございます!!
初悪魔風脚のシーンは最初のスレの168で頂いた素敵すぎる案を取り入れました!改めてありがとうございました! - 120123/01/29(日) 21:28:03
- 121123/01/29(日) 21:43:39
ごうっと吹き荒れた風が止み、庇うように上げた腕を下ろす。
ナミの体はチョッパーが支えてくれていた。
「ありがとう、チョッパー」
「…………サンジが」
大きな体を見上げると、チョッパーは呆然とした顔でそう呟いた。
震えた声にサンジ君へと視線を移す。
「え………?」
サンジ君がいた場所、そこにはサンジ君と背丈の変わらない青年がいた。
背丈だけではない、見た目も服装も確かに彼はサンジ君だった。
しかし、金色だった髪は黒く染まり、瞳は彼が脚に纏う炎と同じように赤い。
「お、おい。サンジどうしちまったんだよ!!」
ウソップの悲痛な声がナミたちの耳へと響く。
その声にサンジの赤い瞳がゆらりと動いてウソップを捉える。
しかし、意思を感じさせないその瞳はウソップを認識しているのか怪しい。まるでロボットように今のサンジからは生が感じられない。
「ステルス」
サンジは抑揚のない声でそう呟くと、その姿を景色に溶かした。
「ステルスブラックの能力だ!自らに周囲の背景を投影し、姿を消し去る。気をつけろ!!」
ローがいつでも能力を使えるように構えながらそう叫ぶ。 - 122123/01/29(日) 22:03:57
気をつけろ、と言われてもサンジ君が何をしようとしているのかがナミには全く掴めない。
サンジ君の様子は普通じゃない。今の彼と朝までの彼を同じ人物だと考えない方がいいのだろう。
ーー冷静にならないと。
私たちを攻撃しようとしているようには思えなかった。
でも、まだ見慣れた容姿をしていた時のサンジ君の言葉とは違って、今のサンジ君が私たちを助けようとしているようにも思えない。
『ーー全ての争いを終わらせる。』
その言葉通りのことを実行するならば、サンジ君はどうするのだろうか。
争いを止めるには力を使うしかない。言葉だけで止まってくれるに越したことはないけれど、そう上手いこといかないのがこの世界だ。
ーーサンジ君がそれを理解しているなら、彼は……。
争いを止めることを突き詰めてしまえば、争い合う者がいなくなればこの世から争いは消えるだろう。
だが、それはこの世界の消滅を意味するのと同義だ。
もし今の彼が何かに呑まれてしまっているならば、彼の持つ優しさが暴走しているならば、彼は人を救うのではなく人を滅ぼす存在になりかねないのではないか。
サンジの姿を探してナミは後ろを振り向く。
その視線の先にある船の上で赤い火花が炸裂した。 - 123123/01/29(日) 22:14:45
目を焼かれるような光に皆思わず目を瞑った。
耳をつんざくような悲鳴があちこちから上がる。
「火花だと……!?スパーキングレッドの能力だぞ!どうなってやがる」
クマの浮いた目元に若干の戸惑いを乗せながら、ローは能力で船の近くにいた人たちを城側へと飛ばす。
「まさか………!!サンジか!」
見聞色の覇気で港を"見た"ジンベエがわずかに捉えた気配にそう叫んだ。
ジンベエは即座に港の近くまで走り、燃え上がる船目がけて水を放つ。攻撃する意思を伴わない水は的確に燃え盛る炎へと当たり火を消していく。
しかし、意識を集中させて気配を探っていたウソップはジンベエの放つ水の上にふわりと動く気配を見た。
その気配が纏うものにウソップは覚えがあった。
仲間の一人が得意とするものだ。
「ジンベエまずい!!水を止めろ!!」
先程の焼かれるような光とは違い、矢のようにこちらを貫く光が炸裂した。
「ーー電撃だ!!!」
海水を伝い電気が周囲に広がっていく。
ウソップの咄嗟の叫びでジンベエは後ろへと飛び退いた。
しかし、船の上に残っていた人々が電気を浴び、真っ逆さまに海中へと落ちる。
沈む前にルフィが腕を伸ばし、ブルックが水を駆けて人々を陸へと掬い上げた。
「息はあるよ!気絶してるだけだ。電撃が弱かったんだ!!」
チョッパーが安心させるように大きな声で叫ぶ。
その間にもサンジは、争い合っていた海賊と海軍の小型船をとてつもない力で破壊していく。
メキメキと音を立てて船が割れ、海よりも浅い港の水底へと沈んでいく。
「火、電撃、こりゃ怪力ってやつか。トラ男の言ってたジェルなんとかの能力のまんまだな」 - 124123/01/29(日) 22:21:24
溶け出すように姿を表したサンジが、沈みかかった船のマストにトンと軽やかな足音を立てて着地する。
その表情は氷のように冷たい。
だが、ルフィたちを見下ろす瞳には確かに苦しみが見てとれた。
サンジの放った電撃は弱いものだった。今のこの状況はきっとルフィたちが出会った時のサンジが望んでいたものではないはずだ。
ーーサンジは強い。
だからサンジは必死に抗っているのかもしれない、このおかしな状況に。
どうしてこうなっているかはルフィにはさっぱり理解できない。
でも、サンジが苦しんでいることだけは確信を持てる。
サンジはどうやらルフィたちのことをヒーローだと思っているようだった。だが、ルフィにとってはサンジの方がよっぽどヒーローだ。
そもそも、おれはヒーローになりたくない。サンジにはそれをきっちりと伝えておく必要がある。
それに、サンジには夢があると言っていた。叶えられそうもない夢が。
朝から気になっているのだ、サンジの夢が。サンジがずっと隠している本音が。
ーーそれを知るまでおれはこの城から動かねェ。
「………サンジ!!お前こんなことするために宴を開いたんじゃねェだろう!!」
まだ"サンジ"はそこにいる。その隙に入り込むように、ルフィは声を張り上げた。
「まだ、宴は終わってねェぞ!!おれは!!お前の料理が食べたりねェ!!!!!」 - 125123/01/29(日) 22:22:28
今日はここまで
保守よろしくお願いします!! - 126二次元好きの匿名さん23/01/29(日) 23:20:56
また明日
おやすみ
いよいよクライマックスまでいけそうやな
楽しみすぎる - 127二次元好きの匿名さん23/01/30(月) 00:18:15
どうにかみんなでサンジを元に戻してニスロクを倒してくれ……!!!
ジェルマの動向も気になるし石碑の黒い部分に書かれている内容も気になる……スレ主さんお体に十分気をつけてください!続き楽しみに待ってます! - 128二次元好きの匿名さん23/01/30(月) 07:32:57
ルフィの言葉サンジに届け!の気持ち
- 129二次元好きの匿名さん23/01/30(月) 08:17:40
- 130123/01/30(月) 08:21:08
感想ありがとうございます!
まだ続きそうなんですが最後までお付き合い頂けると嬉しいです
ちょっと書けたので更新します - 131123/01/30(月) 08:22:48
その声にマストの上のサンジがぴくりと肩を揺らした。
赤い瞳がわずかに見開かれる。
ーー届いた!!
ナミは思わず表情が緩むのを感じた。
これで………。
「おれたちの技まで使いやがるのは心底腹立たしいが、失敗作の割によくやったんじゃねェか?」
クツクツと喉を鳴らす声がして、ルフィたちの前に4人の人影が着地した。
「レイジュ……?に、え、誰だ!?」
「サンジさんに似てる…?」
「なんなのよ!アンタ達!」
赤と青と緑。派手な色をした髪の青年たちはどことなくサンジの面影が感じられる顔をしていた。
体格や身長はそれぞれバラバラだが、眉毛がぐるぐると巻いてる。
「そりゃ似てるだろうな。私達は四つ子なのだから!赤いのがイチジ、青いのがニジ、私はヨンジだ。で、あそこにいるアイツは出来損ないだが、今回ばかりは役に立った」
「ハァ!?今アンタ、サンジ君のことなんて言ったのよ!!」
思わず噛みついたナミに3人の青年はなぜか目をハートにした。
「えっ」
「ん"んッ。………そんなことはどうでもいい。お前達はどうやらおれたちの計画の邪魔になりそうだからな、早々に消えてもらう」
「計画だァ?」
「北の海の王族どもをこの場で殺すんだよ」
ニジの言葉にいくつかの悲鳴が漏れた。
「………そんなことおれがさせねェ」
「なんだ、海賊のくせしてヒーローごっこか?」
「違ェ、おれはサンジが嫌がることはしたくねェだけだ。お前らがやろうとしてることはサンジの思いを踏み躙ることだろうが」
「ふん。やはり戦うことは避けられないようだな。……いくぞ、ジェルマ66」
「「……は?」」 - 132123/01/30(月) 08:24:15
クールに決めたイチジが謎の缶を取り出したことに思わず皆がツッコミを入れる。
そんなことはお構いなしに、4人は手にした謎の缶を腰に装着した。
すると、どういう仕組みなのか勝手に服が脱げ新しい服が身を包んでいく。
謎の光に包まれた4人は、最後にポーズのようなものを決めると何事もなかったかのようにその場に降り立った。
やたらキラキラしているその光景にウソップやフランキーは場に似合わず心をくすぐられるものを覚えた。
「「うおーー!?かっけェ!!!」」
「いや、本当になんなのよ!!アンタ達は!!」
「ッ……!!ジェルマだ。ジェルマ66だ!!」
宝石でも鑑定するかのように険しい顔で、しかし声はその表情に似合わず興奮しているローをゾロは引き攣った顔で見やった。
「お前ソラが好きなんじゃなかったのかよ」
「………当たり前だろう。おれは、正当な読者だ」
「テンション上がりまくってたけどな、トラ男」 - 133二次元好きの匿名さん23/01/30(月) 08:43:21
変身したーー!!!
これからvsジェルマかな?楽しみです! - 134二次元好きの匿名さん23/01/30(月) 12:00:38
ジェルマのかっこいいのにちょっと笑ってしまう感じ本当に好きだ……
ローがめんどくさいオタク感あるのも最高です - 135二次元好きの匿名さん23/01/30(月) 17:37:15
ローが全体的に面白すぎる…
- 136二次元好きの匿名さん23/01/30(月) 21:31:41
流石正当な読者
- 137二次元好きの匿名さん23/01/30(月) 21:39:58
保守
- 138二次元好きの匿名さん23/01/30(月) 21:44:52
そっかサンジくんがメロリンしないからナミさんたちがハート目見るの初めてなのか…と思いつつ正当な読者さんに笑ってしまった
- 139123/01/30(月) 22:14:47
保守感想ありがとうございます!
- 140123/01/30(月) 22:18:01
「それじゃあ、私はサンジのところへ行くから」
「おい、助けるんじゃねェだろうな」
心底信じられないといった顔でレイジュを睨んだヨンジに、レイジュは掴みどころのない笑顔を向けた。
「助けるもなにも、お父様は牢に入れろとしか言ってないわよ。それ以外に私がなにをすればいいの?」
「……チッ」
バツが悪そうに舌打ちをした弟にニッコリと微笑むと、レイジュは蝶のようにふわりとサンジの元へと飛んでいった。
「レイジュ!!!」
チョッパーの声に振り向いたレイジュはやはり、同じように微笑むだけだった。
「レイジュのやつ、やっぱ敵なのか……?」
「……わしにはそうとは思えんな」
小さな声でつぶやいたウソップに同じようにボソリと、しかしとても力強い声でジンベエがそう答えた。
「どうしますか、ルフィさん」
「サンジのことは姉ちゃんに任せる。おれはこいつらを倒す」
杖に手をかけ、ルフィに指示を仰いだブルックにルフィはイチジを見据えたままそう言った。
「海賊風情が、我々の力を甘く見るなよ」
イチジはサングラスの奥の瞳を細め、口角を吊り上げた。
イチジの手から赤い閃光が炸裂する。
その光を避け、ルフィたちは広場に散らばった。 - 141123/01/30(月) 22:24:39
「こんな美人が相手じゃ、やりにくいな」
ニジの言葉に仕込み杖を僅かに開いたブルックが一歩前に出る。
「ヨホホ!ナミさんを舐めてかかると痛い目にあいますよ。サンジさんのご兄弟さん」
「えぇ、そうよ。私腹が立ってるのよアンタらに!!」
「おれもだ!!サンジのこと悪く言う奴は許さねェぞ!」
「なんだよ、モテモテだな。サンジのやつ。……悪いが、さっさと終わらせたいんだ。」
ニジは剣を手に取ると、地を蹴り空中に飛び上がった。
「起電光剣!!!」
激しい電撃がナミ達へと襲いかかる。
「蜃気楼=テンポ!!」
電撃を避けると、ナミは発生させた蜃気楼で姿を隠した。
「見えなくなるのはおれ達だけじゃ、ないってか」
「柔力強化!!」
形態を変化させるとチョッパーがニジへと突撃する。
攻撃を交わしたニジは起電ニードルを打ち込もうと体勢を低くする。
すると、背後から冷たい空気を感じた。
「グッ……!!」
その気配に振り向くと、体を強い衝撃が襲った。
「鼻唄三丁 矢筈斬り」
音もなく背後へ回ったブルックがニジに斬撃を入れる。
ブルックの技に倒れることはないものの、よろめいたニジにすかさずチョッパーが続けて蹴りと打撃を入れる。
「いくわよゼウス!!ゼウスブリーズ=テンポ!!!」
「ーーガハッ!!」
吹っ飛んだ先でナミが天候棒を振るい、雷撃を落とした。
衝撃にニジの体が跳ねる。
「……ハハっ、結構やるじゃねェか。お前ら」
地面に叩きつけられたニジは、そう言って口元を笑みの形に変えるとチョッパーの打撃で曲がった腕を叩いて元通りに治した。
「ど、どうなってるんだ!?」
「……おれ達は普通の人間とは体の作りが違うんだよ」
頭を打ちつけたせいでぐらりと揺れる視界に耐え、ニジは再び立ちあがろうと手をついた。 - 142123/01/30(月) 22:28:06
「てめぇ……ブルーホールにいた緑ゴリラか」
「ゴリ……!?私のことを言ってるのかそれは!!」
「お前しかいねぇだろ」
「お前の方がゴリラだろう!!この緑ゴリラめ!!」
「ア"ァ!?」
「おいおい、訳わかんねェ喧嘩すんじゃねぇよ、ゾロ」
「いやぁ、でも確かに髪の色そっくりだなァ」
うんうんと頷いたウソップに青筋を立てたヨンジが、伸ばした腕を叩きつける。
「うおっ!?あっぶねぇ」
「アウ!!手が伸びてんぞ、あいつ!」
「私を貴様らのような海賊風情と一緒にされては困るな…!!あの出来損ないとつるむような奴とは特に!!」
「さっきから、聞いてりゃ!!サンジのこと何にもわかってねェな!!くらえ、必殺緑星!!"竹ジャベ林"!!」
「なっ!?」
地面から勢いよく天を貫くように生えた竹にヨンジは体を跳ね飛ばされた。
「頼むフランキー!!」
「アウ!!任せろ!フランキーラディカルビ〜〜ム!!!」
フランキーの手から放たれたビームをヨンジは腕を伸ばし、身体を引きつけることで回避した。
微かに足を掠った光線にヨンジは舌打ちをした。
「おい、その技術……どこで手に入れやがった」
「てめェに教えてやる義理はねェよ!」 - 143123/01/30(月) 22:47:51
「おい」
それまでピクリとも動かず腕を組んで立っていたゾロが声を発した。
「お前あいつのメシ食ってただろう。なにも感じなかったのか」
ゾロの言葉にヨンジは一瞬言葉に詰まる。
しかし、ハッと嘲笑した笑い声を上げると、ゾロを睨みつけた。
「………あぁ、なにも。あれは、ただのネズミの餌だ」
「……そうかよ。……なら、話は終わりだ」
空気が変わる。
ゾロのこちらを射殺すような視線にヨンジは思わずたじろいだ。
タンとゾロが地面を蹴る。
ヨンジが構えをとる間も無く、ゾロは刀を抜刀した。
「三刀流……"煉獄鬼斬り"」
「!!!?」
ゾロの刀が眼前に迫ったと思ったときには既に斬られていた。
ガクリとヨンジが地面に膝をつく。
「「うおお!!さすがだぜゾロ〜〜!!!」」
ウソップとフランキーがゾロの背後で歓声をあげた。
「調子に……乗るなよ。この程度で、我々ジェルマが負けるとでも……!!」
斬られた傷から溢れる血を手で抑え、ヨンジは強い光を瞳に湛えたままよろりと立ち上がった。 - 144123/01/30(月) 22:58:06
今日はここまで、また明日書きます
保守よろしくお願いします! - 145二次元好きの匿名さん23/01/30(月) 23:36:34
緑ゴリラのやりとりからの真剣一閃のゾロさんがカッコ良すぎる…‼︎
VSジェルマ戦めちゃくちゃ最高です - 146二次元好きの匿名さん23/01/30(月) 23:55:20
ジェルマも一味もかっこいい〜〜!!!
スレ主さんの戦闘描写めちゃくちゃ好きです - 147二次元好きの匿名さん23/01/31(火) 00:04:00
- 148二次元好きの匿名さん23/01/31(火) 01:35:50
これ完結したら(できれば)支部とかに載っけてくれないかなそうしてくれたら何回も読み返せるし
自分が知ってるワンピの二次創作小説の中でトップレベルに面白いし好きなんだわ… - 149二次元好きの匿名さん23/01/31(火) 09:52:15
ゾロVSヨンジ絵面がちょっと面白くて好き
- 150二次元好きの匿名さん23/01/31(火) 17:44:05
ニジvsナミブルックチョッパーめっちゃ面白い
一味が圧倒するわけじゃなくジェルマにもジェルマの意地と信念があるのが分かって本当にスレ主さんの塩梅が上手いしワンピ愛が伝わる - 151二次元好きの匿名さん23/01/31(火) 17:52:23
保守
- 152123/01/31(火) 20:42:13
- 153123/01/31(火) 21:00:41
「なぜ、そこまでアイツにこだわる」
「サンジはおれにうめェメシを食わせてくれたからだ」
サングラスの奥、サンジと似たしかし灯す温度の違うイチジの瞳をルフィは真っ直ぐに見据えた。
「理解できんな」
ルフィの威圧するような視線にもイチジは全く臆する気配がない。
「やはり、ジェルマは悪の軍団か……!」
「否定はしないが、おれたちのことを言ってないだろうそれは」
少し芝居がかった調子で忌々しそうにそう吐き捨てたローにイチジは冷静に突っ込んだ。
「長々と話をしても何も得られそうもないな……火花!!」
イチジのサングラスの奥から閃光が放たれる。
目を焼くようなその光は視界を白く染めた。
視界を奪われる。
「な、目を瞑れ!!焼かれるぞ!!」
「ぐっ……!!お前、能力者だったのか!」
世界を白に塗り上げる光に腕で目元を覆ったままルフィがそう叫んだ。
「おれたちは能力者ではない。これは父上の科学によって我らのみが成せる技だ」
光が止む。
イチジは拳を握り締め、ルフィとローへと向かって駆け出した。
イチジの拳から眩い光が溢れる。
「"火花光拳"!!!!」
僅かに風が吹いた。
周囲を焼きながら流星のように火花が走る。
ローは構えを取ると、素早く能力を展開した。 - 154123/01/31(火) 21:48:07
「ROOM、"シャンブルズ"!!」
イチジの背後にある瓦礫とこちら側の位置を入れ替える。
背後に回り込むとローはすかさずルフィの前に踊り出る。
自らとイチジのみを巻き込み再び能力を展開した。
「ROOM、"切断"!!!!」
鬼哭でイチジの両脚を切断する。
「……!?」
驚愕に目を見開いたイチジにローは不敵に笑いかけた。
「脚がなければ動けないだろう、スパーキングレッド!ーーやれ、麦わら屋!!」
「貴様…!!」
ローの合図にルフィは力強く頷くと姿を変える。
大きな身体が影を落とす。
「任せろ!!……"ゴムゴム"のォ〜〜!!"猿王銃"!!!!」
武装色を纏った拳が炸裂した。
「ッ……ガハッ!!」
イチジの体が壁に吹き飛び、崩れた瓦礫が覆い被さる。
瓦礫の間から見える脚にローは能力で残りの脚を戻した。
それを霞む視界で捉え、イチジは舌打ちをした。
乱雑な動きで瓦礫を払いのける。
「……ゲホッ!!……サンジにも、お前らにも理解…などできないだろうが、おれたちにはおれたちの信念がある。王には、王たる条理があるのだ。……王族と庶民が仲睦まじく手を取り合うなどできるわけがない」
「…………」
その言葉にローはギリと奥歯を噛み締め視線を逸らした。
「ーーでもよ、おれの仲間にはいるぞ。そういうやつが」
晴れた空のように美しい髪の色をした少女の姿を思い浮かべ、ルフィは屈託なく笑った。
「……フン、随分と特異な国もあるものだな」
視線を上げたイチジは飛び込んできた光景に目を見張る。
視界が赤に染まった。 - 155123/01/31(火) 22:23:30
微かに景色が見える。
みんなの恐怖に歪んだ顔が、燃え盛る炎が、船を壊す自分の脚が、腕が。
違う、こんなことをしたかったわけじゃない。
望んでいた強さじゃない。
どうにか止めようとするけれど、自分の体が思うように動かない。
痛い。
苦しい。
でも、止めないと。
ルフィの声が聞こえる。迷惑をかけてしまった。
力になれるなんて幻想でしかなかった。
ー神さまがいるのなら、きっとおれは見捨てられたんだ。
なんで……こんなことになったんだろう。
ーーーー名を呼べ。
ーー我の名を呼べ。
頭の中に声が響いた。
低い、囁きが聞こえた。 - 156123/01/31(火) 22:26:03
ー我が名はニスロク。汝によって力を得る者。
ー我は"解放"を望む者
ー我は願いを叶える者
願い。願いを叶えてくれる。
本当に?
名を呼べば、願いを叶えてくれるのだろうか。
頭が痛い。
少しだけ見えていた視界が暗転していく。
このままだとおれは消えてしまうのかもしれない。
ずっと望んでいたことなのに、それが酷く恐ろしかった。
ーー誰にも迷惑をかけずに消えたかったのに。
きっとお母さんを悲しませてしまう。
おれのお弁当なんてもう食べてくれないだろう。
レイジュもルフィ達もゼフさん達もみんなおれを軽蔑するだろう。
こんなめちゃくちゃなことをしたおれを。
_____お父さん達みたいに。
「ーーニスロク」
暗闇の中で鉄仮面を被った幼い子供を見た。
からっぽの瞳に未練がましく涙を浮かべる子供を。 - 157123/01/31(火) 22:44:48
「サンジ!!」
マストの上に立つ弟の元へと近寄る。サンジは赤に変色した瞳を僅かに見開いたまま硬直していた。
「サンジ!!しっかりしなさい!!」
ガクガクと体を揺さぶると、瞳がゆっくりとこちらへと向く。
赤い瞳に溶けるように青が混ざる。
陽が沈む前の空のような葡萄染色をした瞳がふるりと揺れた。
「………あ、れ……レイジュ?」
頼りない声だった。
イチジ達に散々痛めつけられた後、私が手当をしようとして意識を戻した時の声に似ていた。
頼りない。けれど、よく聞き慣れた声だった。
私のことも理解している。
安堵に思わず息を吐く。
「……サンジ、あなたは今無理矢理力を与えられているの。わかる?今のままだと危険なのよ。今すぐに、城に戻って」
「し、ろ?」
「……地下牢に、戻るの」
地下牢、その言葉にサンジは眉を顰め、はくと喘ぐように口を動かした。
私はわがままだ。
弱い、あの時の自分を許すことができないだけだ。
自分の勝手にサンジを振り回して、挙句苦しめている。
ーー本当に最低の姉よね。 - 158123/01/31(火) 22:47:25
「ッ!!ぐ……ゲホッ!!」
「サンジ!?」
ぶらんと垂れていた手で掻きむしるように肺を抑えたサンジが、激しく咳き込みながらぎゅうと背を丸めた。
小さく水音がして、鉄の匂いが濃くなる。
少量だが、確かに弟は喀血していた。
血統因子を、細胞組織を無理矢理変えられたせいだ。
合っているのかはわからない、けれど弟に使われた薬は恐らく持続力のあるものではない。
だからこそ強い効果を発揮するのだ。
ーー早くサンジの体を休ませないと!
レイジュはサンジを抱え上げようと体を寄せた。
すると、小さく耳元で声がした。
「抑え、られない……!に、逃げて……レイジュ……!!」
「え?」
チリと薪が燃えるような音がした。
赤い炎が弟の体を包み込み、轟々と燃え盛る。
「レイジュ!!」
イチジの声が遠くから聞こえた。
炎の塊が隕石のように周囲へと降り注いだ。 - 159123/01/31(火) 22:48:00
本日はここまで
保守のご協力よろしくお願いします! - 160二次元好きの匿名さん23/01/31(火) 22:52:19
レイジュは薬に心当たりがあるんだな!!
サンジ限界状態だしニスロク出てきちゃったけど光が見えた……!!! - 161二次元好きの匿名さん23/01/31(火) 23:04:09
ひぇぇぇ情報量…‼︎
イチジ対ルフィ&ローはアツいしビビちゃんを思い出すルフィ好きだしみんな頑張れ‼︎って思ってたらニスロクの干渉とかサンジくんが一瞬正気に戻るとかレイジュさん大ピンチ展開とか…‼︎‼︎
めちゃくちゃいいとこで続きを待てされたので全力で保守します - 162二次元好きの匿名さん23/01/31(火) 23:51:42
- 163二次元好きの匿名さん23/01/31(火) 23:56:39
ヨンジ素直になれよ……美味しかったんだろ……?
- 164二次元好きの匿名さん23/02/01(水) 00:12:44
何も知らない民衆たちも含めてこの誰も憎めない感じスレ主さんの書き方が上手すぎるな……面白くてpart1から一気に読んでしまった
ビビ好きなのでちらりと出てきて嬉しい - 165二次元好きの匿名さん23/02/01(水) 06:51:42
良いところで区切るのが上手い〜!
- 166二次元好きの匿名さん23/02/01(水) 08:23:30
投稿してくれるの助かる…
- 167二次元好きの匿名さん23/02/01(水) 11:49:57
ニスロクってなんだっけと思ったら旧約聖書では鷲頭をしたアッシリアの神として登場してて、地獄の辞典では悪魔ベルゼブブに仕える料理人の悪魔・堕天使として登場し堕天前はエデンの園で禁断の果実を守衛してたらしい
これはサンジとの相性が良さそうですね… - 168二次元好きの匿名さん23/02/01(水) 15:04:03
暴走モードサンジくんの赤目と通常時サンジくんの青い目が混ざって紫色になる描写とても好き…
紫…ウタちゃんの目……ウッってなるけど好き
後昔どっかで見た創作botで
青色の目は博愛
赤色の目は激烈
紫色の目は独占
みたいなのがあった気がする
博愛は通常サンジくんだし激烈は暴走モードにピッタリだし独占は本人の意図しない形で周りの心を奪い英雄に祭り上げられちゃったウタちゃんだね… - 169123/02/01(水) 20:39:28
保守感想ありがとうございます!
- 170123/02/01(水) 21:03:45
「ルフィ!!」
チョッパーが切羽詰まった声でルフィを呼ぶ。
しかし、ルフィは降り注ぐ火の玉を睨んだままピクリとも動かない。
レイジュはイチジの声に弾かれるようにサンジから離れた。
しかし、炎が眼前に迫る。
どうやっても避けられない。
少しでもダメージを減らすために防御体制を取る。
マストの上、空の中で自らを抱き込み肩に爪を立てるサンジの姿が見えた。
必死に血統因子の暴走を押さえ込もうとしているのだ。
今も昔も、どれだけ強い体に作られてもサンジの苦しみ一つ取り除けない自分が悔しくて、レイジュは視界を滲ませた。
「魚人空手"槍波"!!!!「群雨」ェ!!!!!」
レイジュの眼前で炎が水に呑まれて消えた。
ジンベエが放った無数の水の塊が空へと打ち上がった。
火の雨に力強い水がぶつかり、せめぎ合う。
やがて、降り注ぐ火の勢いは止まった。
「ニシシ!さすがだな、ジンベエ!!」
腕を組んだままルフィが笑顔をジンベエに向けた。
「ありがとう、ジンベエさん」
振り返ったレイジュにジンベエは晴れやかな笑顔を返した。
しかし、最後のサンジの様子に再び表情を固くする。
その表情に、そして背後から感じた凄まじい気配にレイジュは息を呑むとサンジの方へと向き直った。
「なんだ、あれは…!!」 - 171123/02/01(水) 21:18:35
ローが凝視する先。
そこには、サンジの周りをぐるぐると周回しながら空中に浮かぶ、巨大な4つの塊があった。
「も、もしかしなくても、あれってさっきまでサンジが暴走させてた兄弟たちの力か…?」
ウソップが恐々とした声で呟く。
ごくりと唾を飲み込む音が静まり返った広場に大きく聞こえた。
ビリビリと音を立てる球体がサンジの頭の上で一際強く光った。
ーー来る…!!
ルフィが拳を握り締め、ゾロが愛刀を抜刀する。
各々が武器を手に取り迎撃体制に入った。
「ハッ!やっぱり、てめェがおれの力を使うのは気にくわねぇな!」
青い稲妻がルフィたちの間を駆け抜け、空へと駆け上がった。 - 172123/02/01(水) 21:48:42
「ニジ!?」
レイジュが叫ぶのと同時に電流を蓄えた球体が弾け、無数の電気の塊が降り注ぐ。
「"本物"を見せてやるよ、出来損ない!光速の剣……"起電光剣"!!!!!」
空中を自在に動くことができる靴で、ニジは縦横無尽に駆け巡り電撃をぶつけた。
同じ力がぶつかり合う。
「ーーッ!ニ、ニジ…!逃げて!!」
頭上から降ってきた声にニジは口角を吊り上げた。
「おれがお前なんかのエセ能力に負ける訳ねェだろ!」
再びニジが剣を振るう。
バチリと一際激しい音がして空で電気が爆ぜた。
続けざまに、空中で球体が炸裂する。
「ニジの言う通りだぜ、サンジ!おれたちの任務にお前は足手纏いなんだよ!せいぜい牢で"豆ご飯"でも作ってるんだな!!」
ダンと重い足音を残して空へと飛び上がったヨンジが、巻き上げられた瓦礫や木々を打ち砕く。
「……ふふっ。ヨンジ、あなたサンジの豆ご飯気に入ったの?」
レイジュは揶揄うように笑うと、禍々しい色をした毒を桃色毒矢で消し去る。
「違う!あれは、使われていたグリーンピースが高級品だったから食べられなくもないと思っただけだ!!」
「おいヨンジ、邪魔だぞ」
ヨンジの肩を足場にイチジが飛び上がる。
「少し力を得たぐらいで調子に乗られては困るからな。おれたちには階位があるんだ。………"光拳"!!!!」
閃光がぶつかり合う。
バチンと弾けた音と共に辺りが白く光った。
ぶつかり合い弾けた衝撃で突風が吹く。
光が止んだとき、すでに巨大な球体は消え去っていた。 - 173123/02/01(水) 21:53:23
- 174二次元好きの匿名さん23/02/01(水) 22:34:42
ひぇ…暴走サンジくん
綺麗だけどしんどい…
本編、各々の能力をそれぞれ自分の力で相殺するジェルマ66カッコいいな
コレには正当な読者さんもニッコリだわ - 175二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 06:50:45
めっちゃ格好いい…!
- 176二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 07:50:19
自分の能力に自信があってかつ強いジェルマもジンベエのことを信じてるルフィもかっこいい!!
そしてスレ主さん絵上手すぎる…!黒髪のサンジくんめっちゃ鬱々しいけど神秘的で素敵 - 177二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 11:35:29
ちゃっかり豆ご飯に言及してるヨンジさんすき
ゾロさんに問われた時は「ネズミの餌」呼びしてたのもらしくて分かりみが深いけどそもそも原作でなかったジェルマの誰かがサンジくんのご飯を食べるシチュが見れたことがまず最高なんだよな - 178二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 13:53:47
思うところはあるけれど仲が悪いわけじゃないイチジニジヨンジレイジュの関係性が良い……
- 179二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 17:19:30
サンジくんに酷いこと言うのは許せないけど兄弟のみなさんがカッコよくてぐぬぬ…となってしまう…
続き気になります…
あとfilm Blueサンジくんの個人的イメソン貼ります
まだあの月と溺れていたい / 初音ミク初っ端のワンフレーズはオールブルーという夢を語れないサンジくんだし1番サビはソラさんを思い出すサンジくんイメージです
この月の海からルフィさんがサンジくんを連れ出してくれるといいな…と毎回思いながら文章読みつつ聴いてる曲です
- 180二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 18:35:33
サンジに対して見守るところは見守る手を差し出すところは差し出すと的確な対応をしてるルフィマジ船長
- 181二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 19:49:49
- 182123/02/02(木) 20:41:46
感想ありがとうございます!
月に溺れる……綺麗でどこか寂しい表現で歌詞もとってもこのサンジにぴったりですね
このサンジは長い間牢にいたせいで大人になりきれていない大人という設定で書いているので「大人になれない僕」という歌詞がまた合ってるなと思いました!
ありがとうございます!
- 183二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 20:50:48
- 184123/02/02(木) 21:01:18
ありがとうございます!スレ主も好きな曲です
めちゃくちゃ良い曲ですよね…
このまま書くと微妙なところでスレが終わりそうなので新しいスレを立ててきます!
この後は前スレと同じく質問を受け付けたり書けそうもない小ネタを吐き出したりして埋めたいと思います
- 185二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 21:09:23
兄弟たちみんなかっこよくて暴走サンジくん美しい……
- 186123/02/02(木) 21:13:37
次スレ立てました
【SS】ここだけ牢屋に監禁され続けたサンジの世界 part4|あにまん掲示板※注意※・REDオマージュのSSです(FILM BLUE)・サンジが東の海で逃げ出すことなく14年間監禁されたままという設定・ウタポジションがサンジ・海の戦士ソラが実在していた設定・安価とダイスあり・…bbs.animanch.comということで小ネタ
このサンジはずっと暗い部屋で本を読んできたので裸眼でも問題ない程度ですが視力が原作より悪いです
- 187二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 21:17:03
ちょっと視力が悪いサンジくん…‼︎
若干眉間に皺を寄せる動作とかしてそうでかわいいですね! - 188二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 21:27:17
質問なんですが終わり方はもう確定したんでしょうか?
前スレで2種類あるとのことでしたが… - 189二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 21:28:40
- 190123/02/02(木) 21:38:33
- 191二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 21:42:18
- 192123/02/02(木) 21:52:32
- 193123/02/02(木) 22:06:19
小ネタ
サンジは牢で作った料理をレイジュや原作のネズミの子孫たちや兵士に食べてもらっていました
その中で美味しいと言ってくれた兵士と同じ顔をした兵士が自分のことを知らないという経験をします。そのため、クローンだとは知らないものの"同じ人"がたくさんいることを薄々察しています
国に対する知識は原作よりも多いです - 194二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 22:08:10
美味しいと褒めてくれた人と同じ顔をした人が自分のことを知らないって経験をするのキツイ………
- 195二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 22:12:29
クローン兵たち、見た目は全く同じでもちょっとずつ味の好みが分かれてたらお労しいな…
うす塩味を好んでた兵士さんが来なくなって代わりに醤油風味が好きな全く同じ顔の人が来るようになったことで自らの国が「戦争」を生業にしていることを思い出してはなんとなくあのうす塩味が好きな人とはもう二度と会えないんだろうと察しちゃうサンジくんは居るかもしれない - 196二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 22:25:42
- 197123/02/02(木) 22:32:57
時間がかかるかもしれませんが書け次第公開します…!!
- 198123/02/02(木) 22:44:31
小ネタ
牢にはベッドなど生活できるものが揃ってますが冷暖房は効いていないという設定なので冬は寒く夏は鉄仮面の影響もあり蒸されるように暑いです
原作のサンジは風邪を引いたことがありませんがBLUEのサンジは流石に風邪を引きました - 199二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 22:56:33
あぁ…確かに牢屋にいたら風邪だって引くよな…
そういえば原作サンジくんはソラさんのお墓の前で泣いてる描写があったけどこのサンジくんはソラさんのお墓参りには行けたんだろうか
なんとなく原作より気持ち早目で監禁されたイメージがあるからもしかしたらお墓には一度も行けてないのかな
少なくとも逃走用の電電虫にはソラさんのお墓はないだろうしあるとしてもジャッジさんたちが居る本艦だろうしな - 200二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 22:57:52