SS ウタ『…………』カタクリ『…………』4スレ目

  • 1?????23/01/22(日) 20:49:19

    もうそろそろ終わる、絶対終わる。一応いくつかの補足というかおまけは用意してるけど見たい人いる?今のところ本編が終わった後に書き込む予定

  • 2?????23/01/22(日) 20:51:59
  • 3二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 20:52:24

    >一応いくつかの補足というかおまけは用意してるけど見たい人いる?

    もちろん見たいです!

  • 4二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 20:52:51

    ウタの想いがルフィに届くのか気になるな

    もちろん見たいです

  • 5二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 21:08:06

    10埋め

  • 6二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 21:10:10

    追いついた
    もちろん見たいです!

  • 7二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 21:11:42

    立て乙~!!!
    見たい、見た過ぎる

  • 8二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 21:36:04

    見たいです
    10埋め

  • 9二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 21:39:06

    見たいです!

  • 10二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 21:42:31

    続きもおまけも楽しみにしてます

  • 11123/01/22(日) 22:43:13

    時間は少し遡り、現実世界

    シャンクス『ホンゴウ……どうにかならねぇのか……⁉︎』

    ホンゴウ『………すまねぇ……お頭、ウタ……‼︎』

    ウタ『泣かないで………シャンクス……ホンゴウ……どのみち……助からない命何だから……だからさ、最後は………話そう?』
    ____________________

    黄猿『う〜ん……悲しいねぇ……仕事とは言え、あの中に割って入らないと行けないなんてねぇ………』

    藤虎『……野暮は承知の上、ですが…………こちらも引くわけにぁいかねぇ……』

    赤犬『………』

    大将組がそう話していると、赤犬は何も言わずにシャンクス達のいる所へ歩き始めた。するとその行く先を黄猿と藤虎が止めた

    赤犬『…………何じゃあ』

    黄猿『それは君のする事じゃないよねぇ……サカズキ』

    藤虎『えぇ………ここからは"大将の仕事"だ……』

    黄猿『君にはもっとやるべき事があるよねぇ……行ったかなよ、サカズキ………"彼"、もう言っちゃったよぅ……?』

    赤犬『………フン』

    赤犬はきりすを返して、どこかに走って行った

    黄猿『………さて』スッ

  • 12123/01/22(日) 23:12:57

    同時刻 海軍本隊

    海兵『モモンガ中将‼︎大将黄猿さんからの電伝虫です‼︎』

    モモンガ『黄猿さんが……?わかった』

    プルプルプルプルプル プルプルプルプルプル プルプルガチャ

    モモンガ『モモンガ中将です‼︎どうかなされましたか⁉︎』

    電伝虫(黄猿)『モモンガ中将……中隊を編成して、ストロベリー中将と一緒に、わっし達がいるところに来てくれないかぁい?』

    モモンガ『っ‼︎了解しました‼︎』ガチャ

    ストロベリー『黄猿さんは何と?』

    モモンガ『直ちに中隊を編成して、合流しろとの事だ』

    ストロベリー『…………戦いの意味……か…………』

    モモンガ『………あぁ…このまま引き下がっては、死んだ海兵達が浮かばれない……と言う事だろうな』

    ストロベリー『………なら急いd』

    見張り『報告‼︎上空に万国中央へ向かう集団を捕捉‼︎鳥ではありません‼︎』

  • 13123/01/23(月) 08:14:22

    モモンガ『集団だと⁉︎何者だ‼︎』

    見張り『わかりません‼︎ここからでは遠過ぎます………いや、お待ちを……っ⁉︎集団から2人が離脱‼︎急降下しています‼︎』

    モモンガ『急降下だと⁉︎まさか……大将達を狙う気か‼︎』

    ストロベリー『……急ぐぞ‼︎』

    モモンガ『あぁ‼︎』
    ____________________

    ウタ『皆………大丈夫……だった……?』

    ホンゴウ『あぁ……全員診てまわったが、特に異常は見られなかった』

    ウタ『……そっか……』

    シャンクス『心配するな………人間はそんなヤワじゃない……』

    ウタ『………ねぇ……シャンクス………これ』

  • 14二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 08:21:58

    このレスは削除されています

  • 15123/01/23(月) 08:26:03

    シャンクス『………帽子?』

    ウタ『……カタクリから………預かってるの………私が死んだら……カタクリに………返しておいて……くれない…………?』

    シャンクス『………あぁ……わかった』

    ウタ『………ありがとう……最後に………皆と会えて……よかった……赤髪海賊団が……家族で…………本当に良かった…………じゃあね……皆………』

    シャンクス『っ………あぁ……俺達も、お前が娘で本当に良かった………ゆっくり…おやすみ……』

    シャンクス達は、今にも泣きそうな顔を見せまいと、精一杯の笑顔を見せた。そんな赤髪海賊団に見守られながら、ウタはあまりにも短い生涯を終える……この場にいた誰もがそう思っていた。しかし、空から聞こえてきた声によって事態は一転した

    ???2『モーサーモーサー‼︎』ヒュウゥゥゥ‼︎

    突如上空から聞こえてきた声に全員が困惑していると、突然ウタの真下から大量の植物が異常な速度で成長し始めた。植物は一瞬で赤髪海賊団をウタから引き離した上で、ウタの体を水平に保ったまま上に持ち上げた

    シャンクス『なっ⁉︎何だこりゃ‼︎』

    ベックマン『一体何が……っ⁉︎あれは‼︎』

    ベックマンが咄嗟に上空に目をやると、そこには一定の高度を維持しつつ妙なダンスをしている大男と、黒いコートを羽織った青髪の女が両手に紫色の何かをつけて、持ち上げられたウタに向かって急降下している光景が広がっていた

    ???1『モドモド‼︎』ポキュンポキュン‼︎

  • 16二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 17:53:50

    ですよねー

  • 17123/01/23(月) 22:57:44

    青髪の女は、自身の両手にあった紫色の何かをウタに触ると、女の手にあった紫色のそれは瞬く間にウタの体を包み込んだ

    ???1『もう一度……‼︎』ポキュン‼︎

    女は更にもう一度、片手で同じ事をした。するとウタの体が僅かながらに細くなった

    ???1『……ハァ…………間に合ったようね』

    ???2『間一髪か』ストン

    ???1『えぇ、何とかね………来るわよ』カチャ‼︎

    ???2『任せる』バッ‼︎

    シャンクス『テメェーーー‼︎』バッ‼︎

    ベックマン『待てお頭‼︎ソイツの能力なら問題……‼︎』

    女の正体を気づいたベックマンは必死にシャンクスを止めようとしたが、娘に手を出されたと思い込んだシャンクスは武装色を乗せた愛刀を構える

    シャンクス『オラァァァァァ‼︎』ブン‼︎

    ???1『っ‼︎』ブン‼︎

    シャンクスの行動を目で追っていた女は冷静に2本の短刀を抜き、自らの武装色を乗せて構えた。その短刀は濃い富士色をしていた

  • 18123/01/24(火) 00:10:54

    カーン‼︎ バチバチバチバチ‼︎

    赤黒い稲妻を発しながら、両者の武装色が互いの武器越しに衝突した

    ???1『……クッ………‼︎伊達に四皇と呼ばれてないわけね……‼︎』

    シャンクス『テメェ‼︎俺の娘に手出して、生きて帰れると思うなよ………‼︎』

    ???1『……そんなに…娘思いなら………ちゃんと見なさい‼︎』

    シャンクス『何‼︎……っ‼︎何だ⁉︎』

    半ばヤケクソになっていたシャンクスは、ウタに目をやると驚くべき事に、先ほどまで生気が抜け落ちたような色をしていたウタの肌は、見違える程綺麗になっていた。あまりにも分かりやすく変化しているウタを見たシャンクスは、先ほどまでの殺気と覇気が嘘のようにウタに駆け寄った

    ???1『ハァ………やっと離れた……』

    ???2『あれが親バカと言うもの何だな』

    ???1『違いないわね……ハァ……』

    ベックマン『………なぁ、お前らは…』

    ???1『……わかってる。私は赤十字軍所属《赤十字遊撃隊》通称【ワルキューレ部隊】隊長"富士黒刀アイン"今は部隊そのものが賞金稼ぎとして活動中よ』

    ???2『同じく赤十字軍所属《赤十字科学部隊》通称【ネルガル部隊】隊長"ビンズ"今はアインと行動を共にしている』

  • 19二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 08:59:56

    保守

  • 20二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 16:51:46

    ほしゅ

  • 21123/01/24(火) 21:28:20

    ベックマン『赤十字軍……?富士黒刀は知ってるが、赤十字軍ってのは聞いた事ねぇな……』

    アイン『まだ組織として脆弱でね、公に活動するだけの力を得るまでは機密なの』

    ベックマン『そんな情報、俺に話して良かったのか?』

    ビンズ『ここで正直に話さなければ、後々不和が出来かねない。リスクも大きいが今は協力出来るはずだ、互いにな』

    ベックマン『………成る程な、だそうだお頭。ホンゴウ、ウタの様子は‼︎』

    ホンゴウ『………信じられねぇ、何処にも異常がない。全体的に細くなったように見えたんだが………』

    アイン『それは私の能力のせいね』

    ホンゴウ『能力……?』

    アイン『えぇ、私はモドモドの実を食べた…モドモド人間。私の能力はどんな物でも12年まで時間を戻せる』

  • 22123/01/24(火) 22:23:27

    ベックマン『12年まで?12年じゃねぇのか?』

    アイン『この能力は相手に接近する事が前提……だから私は、この能力を多用することはなかった。先生を失って、同志達と潜伏している間に能力を鍛えたの。自分を磨くために………その結果、1回の能力で遡る時間を最低1年まで狭める事が出来たの』

    ベックマン『より便利な能力になったって事か』

    ホンゴウ『なぁアイン、お前どうやってウタを救ったんだ?』

    アイン『……つい最近、能力が覚醒してね。触れた物に関する"実体を持たない物"も戻せるようになったの………分かりやすいのは記憶かしらね?それを使ったのよ。最初の2回で戻したのは"寿命"と"毒素"、この2つはどうなるかわからなかったから12年戻したわ。そして3回目で戻したのは"肉体"、毒素でかなりダメージが入ってたから、1年前の状態に戻したわ。体が細くなったのは………その間に鍛えてたんでしょうね』

    ホンゴウ『なんか………何でもありだな、その能力……』

    アイン『その分苦労してるのよ……』

    シャンクス『………その、アインさん』

    アイン『アインでいいわ、何?』

    シャンクス『………本当にすまなかった。そして、ありがとう……娘を救ってくれて』

    アイン『………最初から連れて行けばよかったのに』ボソ

    シャンクス『?何か言ったか……?』

    アイン『何でも無いわ』

  • 23二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 22:33:11

    アインさん……!!!!!

  • 24二次元好きの匿名さん23/01/25(水) 09:40:00

    良かった…!

  • 25123/01/25(水) 17:26:19

    シャンクス『それで……ウタはいつ起きるんだ?』

    アイン『さぁ?私の能力で寝てるわけじゃないし、正確にはわからないわ……まぁ、あれだけダメージを受けていたのだから、寝るのは仕方ない事よ。そこで寝てる連中よりは早くら起きると思うけど………っ⁉︎』

    アインは今だな眠ったままの麦わらの一味・元ビックマム海賊団を見ながら話していると、側で眠っていたゴードンに気づき驚いた

    シャンクス『そうか………どうした?』

    アイン『………いいえ、何も……』スタスタ

    アインはシャンクスからの疑問を誤魔化すと、ゴードンの元へ歩み寄った。そしてゴードンの体を調べ始める

    アイン『…………持って数ヶ月…か……どうやって4年も生きてきたのかしら………まぁ…延命を求めるとも思えないけど……』ボソ

    そんなアインの言葉を聞くものは誰もいなかった
    ____________________

    モモンガ『黄猿大将‼︎モモンガ及びストロベリー、中隊と共に到着しました‼︎』

    黄猿『モモンガ中将にストロベリー中将……忙しい中、ご苦労だったねぇ……』

    藤虎『到着して早々申し訳ねぇですが、麦わらの一味及び赤髪海賊団、旧ビックマム海賊団を包囲して下さい。出来るだけお急ぎを』

    モモンガ『ハッ‼︎中隊続け‼︎奴らを包囲する‼︎』

    黄猿『………うん?』チラ

    ササッ

    黄猿『……困ったねぇ、いつの間に包囲網を通過したんだろうねぇ………まぁ、今回ばかりは助かったねぇ……』

  • 26123/01/25(水) 22:28:47

    藤虎『……証人も揃いやしたか………では…行きやしょう………』


    モルガンズ(バレたか……‼︎だが諦めねぇ‼︎こんなビックニュース……逃したらジャーナリストの恥‼︎何としても決定的な瞬間を捉えてやる‼︎)

    アイン『………来たわね』


    ビンズ『妙だな………これだけ被害が出ていながら、赤髪と戦う気か……?』


    アイン『いえ……あっちも本気じゃないわ……おおよそ、撤退の為の口実作りと言ったところかしらね……?まぁ、この方法が互いの最善手……私達も合わせるわよ、ビンズ』


    ビンズ『……承知』


    アイン『はいはい‼︎娘が心配なのは分かったから、周りを見なさい‼︎』


    ベックマン『っと、すまねぇ……囲まれたか』


    赤髪海賊団がウタの無事を知り、安堵している間に海軍は彼らのいるサニー号を包囲していた


    黄猿『さぁて、そろそろウタを…世界を滅ぼそうとした"極悪人"を渡して貰おうかねぇ……うん?君達は……あぁ、ゼファー先生の………』


    アイン『……覚えてたのね、意外だったわ』


    黄猿『今は確か、賞金稼ぎなんだってねぇ……わっしらも手荒な事はしたくなんだよねぇ…そこにいる極悪人を引き渡してくれないかねぇ………』


    アイン『……何を言い出すかと思えば、私達は賞金稼ぎよ?賞金首でもない人間を捕まえたりはしないわ………それに、個人的にあの娘には用があるの。だから今連れて行かれては困るわ』バッ‼︎

  • 27123/01/26(木) 01:02:53

    ビンズ『……』チャキ‼︎

    ベックマン『……』カチャ‼︎

    ヤソップ『……』カチャ‼︎

    ミホーク『……』チャキ‼︎

    シャンクス『……』ガシ

    アインが短刀を抜き、戦闘体制に入った。そしてそれを合図と受け取った赤髪海賊団の面々も、各々の武器を構えた

    藤虎『ほぉ……お前さんがた……』

    黄猿『逆らうってことでいいのかねぇ………』

    それを見た黄猿と藤虎、モモンガとストロベリー以下中隊の全員も武器を構え始め、一触即発の状態になった

    ウタ『………う〜ん……(アレ………?私…生きてる………?)』

  • 28二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 10:42:01

    ほしゅ

  • 29二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 20:23:52

    ウタは生き残ってもゴードンさんは死んじゃうのか…?

  • 30二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 21:59:18

    ゴードンさん死んじゃったら寂しいな

  • 31保守だ23/01/26(木) 22:53:14

    そういえばゴードンどこ行った

  • 32123/01/26(木) 23:07:55

    辺り一体が緊張に包まれる中、その空気を感じ取ったのか、ウタはシャンクスの腕の中で目を覚ました


    ウタ(……本当に生きてる……何で…生きてるんだろう………死んだと思ったんだけど………体が重い……こんなに弱かったっけ……)


    ウタの体は1年前、つまりエレジアで過ごしていた頃に戻っている為、鍛えた体に慣れていたウタが違和感を感じていると、周辺から微かに話し声が聞こえてきた


    黄猿『わっしらとしても、今から赤髪と戦いたくは無いんでねぇ……立場上そこにいる"極悪人"をとっ捕まえねぇと、わしらの面目が立たないんだよねぇ……』


    ベックマン『……これは俺達、赤髪海賊団の問題だ。部外者は首を突っ込まないでもらおうか……‼︎』


    藤虎『そこまで啖呵切るなら、初めから手綱握っときなさいや………‼︎』


    黄猿『アンタらの小競り合いに付き合ってられるほど、わっしらも暇じゃないんでねぇ……大人しくしてくれないかねぇ……』


    ウタ(…………私の事…だよね………何でこうなったんだろう………ようやく……自分だけの意思で選んだのに………全部裏目に出て……生きれたのは良かったけど……いっその事………あのまま『コイツァ……』えっ……)


    大将達と赤髪海賊団の際限のない言い争いを聞きながら、ウタが自身の行動を悔いていると、突如シャンクスが喋り始めた


    シャンクス『俺の娘だ……‼︎』


    ウタ『っ‼︎……』


    それは、12年前のあの日から、ウタがずっと聞きたかった言葉だった


    シャンクス『俺達の大切な家族だ………‼︎』


    ウタ『……ヴゥ……‼︎』

    シャンクス『それを奪うつもりなら……死ぬ気で来い‼︎‼︎』

  • 33二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 23:10:49

    >そこまで啖呵切るなら、初めから手綱握っときなさいや………‼︎


    これはまぁ、本当にそう

  • 34123/01/26(木) 23:19:55

    その瞬間、辺り一帯を強力な覇気が覆った。それを浴びた海兵達は次々に気を失い、倒れていった。この場で意識を保っていたのは4人だけだった

    モモンガ『クッ……‼︎』ガク‼︎

    ストロベリー『……何て覇気だ……‼︎』ガク‼︎

    黄猿『……中将の一部まで持っていくとはねぇ……これが四皇…シャンクスの覇気か……‼︎』

    藤虎『………辞めやしょう……これ以上、何の関係もねぇ一般市民の方達に、迷惑をかける事はできねぇ……‼︎』

    黄猿『そうするしか無いねぇ………』

    黄猿は珍しく明確に笑って藤虎に返した。しかしその笑顔は、とてもひきつっており顳顬には一筋の汗が流れていた。そして気絶した海兵達を藤虎が浮かせた後、黄猿と藤虎、モモンガとストロベリーは本隊へ帰って行った

  • 35二次元好きの匿名さん23/01/27(金) 10:01:59

    ほしゅ

  • 36二次元好きの匿名さん23/01/27(金) 17:35:00

    ほしゅ

  • 37123/01/27(金) 21:02:38

    しかし、この光景を見ていたのはモルガンズだけではなかった

    ブルーノ『…………やられたな、そっちはどうだ?』プルプルプルプルプル

    カリファ『………駄目ね……エレジアからも応答がないわ……』プルプルプルプルプル

    ブルーノ『艦隊にいた200人に加えて、エレジアに派遣されていた30人全員が音信不通となると、やはり海軍が一枚噛んでいると見るべきだろう』

    カリファ『………そうね。そして政府は、事実を確認する術も失った事になるわね』

    ブルーノ『音符の騎士によって軍艦内で白兵戦が行われていた以上"騎士にやられた兵の中に偶然いただけ"と口裏を合わせられれば、こちらはどうしようもないだろうな』

    カリファ『この一連の戦いで、海軍に潜伏していたCPの殆どが一掃されたことになる……これで政府は、新世界における海軍の動きを把握できなくなってしまったわね……』

    ブルーノ『あぁ……撤退命令が出た、行くぞ』

    カリファ『……えぇ』

  • 38二次元好きの匿名さん23/01/28(土) 08:20:52

    ほしゅ

  • 39123/01/28(土) 15:17:10

    同時刻

    ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ(楽譜)『………負けちゃったなぁ…』ヒラヒラ

    本体を討ち取られたᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪは、楽譜の状態で移動していた

    ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『あそこまで力を取り戻せたんだし、勝てると思ったんだけどなぁ……体もズタズタだし、完治200年ってところかなぁ………治るまでは寝るかなぁ………』

    ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『………どこに行くつもりだ?』

    ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『……何だ、まだ成仏してなかったんだね。死に損ない……いや、消え損ないって所かな♪』

    ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『そんなことはどうでもいい。ゴードンの患った不治の病……お前の仕業だったんだな』

    ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『ゴードン?あぁ、あの子の近くにずっといたあの男?そうだよ、彼の病は私がやったんだよ♪……と言っても、正直予想外だったけどね。まさか彼がアンタの"子孫"だったなんて』

    ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『各言う私も、実際に見るまでは気づかなかった。で?あの呪いは解けないのか?』

    ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『別に呪いは解いてもいいけど、それで病が消える訳じゃないから意味ないと思うよ?治療を拒んでるのは当の本人だし』

    ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『…………お前が思うに、何故ゴードンは治療を拒んでいると思う?』

    ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『それ私に聞く事?まぁいいけど………そうだねぇ………と言っても、私が憑依してたのはウタであってゴードンじゃないからなぁ………案外、変革の犠牲にって考えてたりしてね♪』

    ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『……変革の犠牲………』

    ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『物事と変革に犠牲は付き物だからねぇ、私が国民を焼き払ったから考えが下向きになったとも言えるかもねぇ♪』

    ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『そうか………しかし、まさかお前が呪いを使ってまでして私達を殺す気だったとはな』

  • 40123/01/28(土) 15:29:41

    ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『まぁねぇ………あの時は良くも悪くも単純だったからね………"実体化した私に近く、長くいるほど対象者の免疫を下げる呪い"………我ながら、殺意の高い呪いを作ったもんだよ。まぁ私が実体化していない間にいくつも世代を重ねていくうちに、呪いの効力も弱まっていったんだけど』

    ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『………ゴードンは2度の復活を至近距離で喰らった……弱まった呪いでも十分と言うことか』

    ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『そういう事♪まさか巡り巡ってこうなるなんて……偶然なんて信用できたもんじゃないね………それで?それだけを聞きにきたわけじゃないよね?消えかけの遺物さん♪』

    ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『……私はまだ目的を果たしてない、消えるのはその後でいい』

    ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『気概でこの世にしがみついてるんだぁ。ホント変わったよねぇ、"あの時"のアンタはもっと生に無頓着だったんだけどね♪』

    ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『………そうだったか……?そうだ、確かに私は人の生死に関心を持たなかったな。"役職上"仕方がなかったが……』

    ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『それで?結局アンタはどうするの?後数分しかここにいられない存在が、私に勝てると思う?』

    ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『無理だな。文字通り消えかけの私にできることは少ない………だから、私からは何もしない』

    ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『へぇ〜、私に因縁があるんじゃなかったの?』

    ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『因縁はある。だが、それとこれとは話が別だ。それに……"あの人"は私の最後のわがままを守り通した。だから私は、私自身の筋を通す。そしてそれは……私の最後の仕事でもある』

    ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『………まぁいいや、どうせ貴方に何かできるわけじゃないんだし♪このまま逃げさせてもらうよ』

    クザン『…………"氷河時代"…‼︎』

    ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『なっ⁉︎』カチーン

    いつの間にか接近していたクザンによって、辺り一体が氷に包まれた

    ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『やっと来たか、時間を稼ぐ身にもなって欲しいものだ』

  • 41二次元好きの匿名さん23/01/29(日) 00:10:21

    ほしゅ

  • 42二次元好きの匿名さん23/01/29(日) 08:45:01

  • 43123/01/29(日) 11:04:29

    クザン『これでも急いできたつもりなんだがなぁ……お前さん、人使い荒い事自覚した方がいいよ?』

    ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『必要ない。もう私が人を使う事はないからな……さて、私も最後の仕事をするとしよう。最後の相手にお前がいるのは些か癪だが……相手を選べないのはあの時から変わらない……今更どうでもいい事だ』

    ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『アンタね……‼︎いくら消えかけだからってこれはないでしょ⁉︎あの時みたいに真正面から来なさいよ‼︎』

    ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『それが出来るなら12年前にやっている。出来なかったからこう周りくどい方法を取っているんだ』

    ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『クッ………‼︎でも凍らせるだけならどうとでも……』

    ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『?……お前を下すのは私でもなければ、そいつでもないぞ?』

    ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『は……?じゃあ一体誰が……』

    ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『汚物は焼却処分するのが基本だ……分かったか?』

    ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『焼却処分って………っ⁉︎まさか……‼︎『あぁ………うっとぉしいのぉ……』アンタは……‼︎』

    ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪが視線を向けた先には、溶岩を垂らしながらこちらに歩いてくる赤犬の姿があった

  • 44123/01/29(日) 11:58:20

    赤犬『ちょこまかと逃げまわりおって、じっとする事も出来んのかおどれは……‼︎』


    ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『マズイ‼︎早くここから……‼︎』


    状況を悟ったᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪはどうにかここから脱しようとするが、本体を破壊された楽譜でしかない現状では、自らを拘束している氷を壊すこともできず、逃げる事も叶わなかった。そうこうしてるうちに、赤犬は腕を巨大化させて構えた


    赤犬『なんべんも言わすなぁ‼︎ わしが"認めん"言うたら‼︎さっさと生きる事ぁ諦めんかいバカタレが‼︎"大噴火"‼︎‼︎』ドオォォォン!!

    ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『ア………アァ………クソオォォォ‼︎』


    ドオォォォォォォォン!!


    文字通り最大火力をぶつけた赤犬、クザンが凍らせた一帯が一瞬で解凍してしまうほどの高温でᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪを焼き払った


    クザン『相変わらず、強火が得意だなぁ……で?アイツは死んだのか?』


    ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『いや、死んではないだろうな』


    クザン『え?アレ避けたって事?』


    赤犬『手応えはあったんじゃがのぉ……』


    ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『君が破壊したのはあくまで楽譜だ。奴本体じゃない、だが楽譜が失われた今……アイツはこの世界に来る術を失ったと言える。自力で帰れないこともないが……遥か先の話だろう』


    クザン『あらら………最後まで面倒なやつだったって事か』


    ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『……さて、私も仕事に取り掛かろうとしよう』


    クザン『うん?アイツを倒すのが仕事じゃなかったのか?』

  • 45123/01/29(日) 12:02:02

    ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『アレはあくまでも、私個人の因縁だ。まだやるべき仕事が残っている』

    クザン『で?その仕事ってのは一体何なのよ?』

    ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『私の仕事は………うん?……あぁ………そう言う事か……あの違和感は……』

    クザン『どしたの?いきなり悩んで解決して……』

    ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『いや何、どうも私の名はᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗではなかったらしい』

    クザン『え?そんな事ある?』

    ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ???『現に私がそうだった様だからな。ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗは役職の名でしかなかった………まぁ、今から名を思い出す時間もないが……と、話が逸れたな。私の仕事は死者を歌で鎮める事………それが私の仕事であり、最後の仕事だ』

    するとᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ???がいると思われる箇所が光り始めた。そして同じタイミングでウタの体も発光し始めた
    ____________________

    シャンクス『どうしたウタ⁉︎体から光が……⁉︎』

    ウタ『……これは………』
    ____________________

    ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ???(そうか……同じ能力のせいで、連動してしまっているのか………最後の最後に面倒をかけてしまったな……さて、戦死者への鎮魂歌は確か………あれか。歌い切る時間もないな……最後だけ歌うとしよう)

  • 46二次元好きの匿名さん23/01/29(日) 20:54:30

    ほしほ

  • 47123/01/29(日) 23:24:06

    同時刻

    海兵『………ハァ……』

    海兵『……深く考えないほうがいいぞ、新兵……これも仕事の内だ………』

    海兵『………大尉殿は、いつ慣れましたか?これに……』

    海兵『…………慣れる訳ねぇよ……仲間の遺体処理なんて………』

    海兵『………そうですよね……』

    海兵『……………早くやるぞ。いつまでも野晒しじゃあ、コイツらも浮かばれねぇだろうからな……』

    全ての元凶であるᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪが討ち取られる中、ホールケーキアイランド全体では、音符の騎士の軍勢相手に激戦を繰り広げた海兵達が、莫大な数の死傷者の対応に追われていた。地上では倒れた死傷者の回収や手当てを、海上では沈んで軍艦の乗組員の救助活動が行われていた。元から曇り空だった事に加え、度重なる激闘によって頻発した爆発によって発生した大量の黒煙によって、青空が全く見えない状態だった

    海兵『………俺達、何のために来たんでしょうか…』

    海兵『………そうだな……肝心の歌姫はどこにもいねぇし……訳のわからねぇ連中と戦う羽目になるし……まぁ、死んだ連中も同じ事考えてただろうよ……』

    海兵『……彼らは、救われるんでしょうか……?』

    海兵『……さぁな…それを知ってんのは、それこそ神様ぐらいだろうよ……』

    海兵『………そうですよね……っ⁉︎何だこれ……⁉︎』

    愚痴や疑問、頭によぎった事をひたすら口にしながら作業していると、突然彼らが扱っていた遺体が光り始めた

  • 48123/01/30(月) 02:00:53

    ※すぐでは無いですが、近いうちに本編が終わる予定なので、質問とかあったら書いといてください。おまけ書く時に段階的に答えます

  • 49二次元好きの匿名さん23/01/30(月) 10:35:22

    保守

  • 50二次元好きの匿名さん23/01/30(月) 21:03:05

    ほしゅ

  • 51123/01/30(月) 22:22:17

    海兵『………遺体が……光って……‼︎』

    海兵『大尉‼︎アレを……‼︎』

    新兵の声を聞いた大尉は、新兵が指差した方角へ視線をやると、ホールケーキアイランド全体で同じ現象が起こっていた

    海兵『一体……何が………っ⁉︎』

    事態を飲み込めずにいたその時だった。彼らが"歌"を聞いたのは……

    ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ???『荒〜野に〜は〜やがて 花が〜芽吹き咲〜くけれど繰〜り〜返す運命〜を連〜れたまま〜……』

    ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ???が途中から歌を歌い始めると、ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ???と大量の遺体を包んでいた光がさらに強くなっていった

    ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ???『You’re feeling the calling out to you 痛み嘆きも 今はもう無〜に〜帰す〜』

    そしてᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ???がサビに入ると、ホールケーキアイランド上空の雲や黒煙が、ホールケーキ城跡地を中心に一気に吹き飛ばされ、分厚い雲の蓋に大穴が空いた。既に日は傾いていたらしく、空いた大穴からはオレンジ色に染まった大空が顔を見せた

    ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ???『It’s a soundless calling out to you 
微か漂う 悲〜し〜みの残り香〜』

    ホールケーキアイランドにいた皆が、突然空いた大穴を見上げていると、遺体を包んでいた光が一つの大きな粒になって空いた大穴へ上り始めた

    海兵『光が……上って………』

    海兵『………不思議な気分だな…あの光一つ一つ見てると……まるで…………死んだ連中が、天国に行ってるように感じちまう……』

    海兵『……お疲れ様でした……どうか、安らかに………』

  • 52123/01/30(月) 22:55:03

    海兵達が上っていく光に向かって、各々の言葉をかけていった。そしてしばらく経つと、一本の筋に見える程上がっていった光の粒は一つも上がらなくなっていった

    ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ???『Feel the calling out to you uh……… 
Soundless calling out to you uh………』

    クザン『………いい歌だな……』

    赤犬『……もう逝きおったわ』

    クザン『ハァ……相変わらず空気読めねぇなぁ、ったくもう………お疲れさん、顔も名前も知らねぇ……古来の英雄さん……』

    クザンは大穴へ上がっていく最後の光に向かってそう呟いた。海兵達の声はちゃんと彼らに届いたのか…… ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ???は本当に彼らを天国へ導いたのか………真実は誰にも分からない

    クザン『……じゃあ俺も行くわ、いつまでもここにいる訳にはいかねぇからな……』

    そう言うとクザンは気怠そうに立ち上がると、入江に置いておいた自転車に向かって斜面を降りようとした。すると……

    赤犬『………クザン』

    クザン『………』

    赤犬『……今後も気ぃつけぇい』

    クザン『………フッ、へいへい』ズザー

    互いに短く話し終えると、クザンはさっさと斜面を滑っていった

  • 53二次元好きの匿名さん23/01/31(火) 10:25:39

    保守

  • 54二次元好きの匿名さん23/01/31(火) 20:38:01

    保守

  • 55二次元好きの匿名さん23/02/01(水) 00:12:32

    保守!

  • 56二次元好きの匿名さん23/02/01(水) 07:06:13

    保守!

  • 57123/02/01(水) 11:07:15

    赤犬『………』

    センゴク『聞こえたぞ』

    自転車で帰るクザンを静かに見届ける赤犬の後ろには、満面の笑顔で視線を送るセンゴクの姿があった

    赤犬『フン……今回はお咎めなしじゃ』

    センゴク『そうしてくれると助かる。しかし、好き勝手やるのは良いものだな‼︎重圧も無くて自由で良い‼︎』

    赤犬『……黙っときんさんや……半隠居人が』

    センゴク『すまんすまん。しかし、これから忙しくなるぞ。損害の埋め合わせに加えて五老星からの追及も免れんからな』

    赤犬『………』

    センゴク『……大変だろう?"元帥"……』

    赤犬『………えぇ、重々承知しちょる』

  • 58123/02/01(水) 12:09:33

    数日後 ホールケーキ城跡地

    ウタ『…………//////』シュ〜〜〜

    スムージー『………ずっとあの調子なのか?』

    ホンゴウ『あぁ……正直医者としては、気が気じゃねぇから治ってほしいんだが………事情が事情だかなぁ……』

    カスタード『まぁ、良くも悪くも私達には分らない感情だからねぇ………ママがいた頃は好きな人とか考えた事もなかったし』

    シャンクス『なぁウタ、いい加減ルフィに会ってやったらどうだ?例の件で『合わせろ‼︎』って言う事聞かねぇってベックが嘆いてたぞ』

    ウタ『………だってしょうがないじゃん…本当に生きられるとは思わなくて、事実上の告白までしちゃったんだよぉ?………恥ずかしすぎて顔見れないよ……//////』シュ〜〜〜

    カタクリ『気持ちは分からない訳じゃ無いが……このまま会わずにいるのも嫌なんだろう?』

    ウタ『………うん……//////』

    シャンクス『なら会ってやれよ…………すまん、ちょっとトイレに行ってくる』

    ウタ『えっ?………うん………?』

    カタクリ『…………そこの道を右だ』

    シャンクス『おぅ、ありがとな』

    シャンクスがカタクリの案内に従って右に曲がり、皆の視界から外れたタイミングで、左から凄まじい勢いの足音が聞こえてきた

  • 59二次元好きの匿名さん23/02/01(水) 22:39:03

    保守

  • 60二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 00:38:29

    保守

  • 61二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 07:13:03

    保守!

  • 62二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 08:58:34

    ルフィ来たかな?

  • 63123/02/02(木) 12:03:52

    カタクリ(………やはり勘づいていたか)

    ウタ『……何この足音……まさか……』

    カタクリ『ウタ……腹を括れ』

    ルフィ『ウタァァァァ‼︎』スザァァァァァ‼︎

    ウタ『あああぁぁぁぁ⁉︎』

    ルフィ『ようやく見つけたぞウタァァァァ‼︎』ダキ‼︎

    ウタ『えっ⁉︎ちょっルフィ⁉︎気持ちはわかったから抱きつかないでえぇぇぇ‼︎』

    ルフィ『うるせぇ‼︎新時代の約束したくせによ‼︎あんな別れ方されて納得する訳ねぇだろ‼︎』ギュー

    ウタ『ゔっ……‼︎それは本当にごめん‼︎私も色々切羽詰まってたって言うか……って力強めないでルフィ⁉︎(心臓が持たないよぉ………‼︎)』

    カスタード『………痴話喧嘩ってやつ?』

    スムージー『言いたい事は分かるが………それにしては一方的だな……』

    アイン『隣、いいかしら?』

    スムージー『っあぁ………ビンズだったか、もう1人はどうした?』

    アイン『母艦で作業してるところよ。それで?麦わらが言っていた新時代の約束って何かしら?』

  • 64二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 22:23:33

    この後ウタはどうするんだろう
    カタクリがついていくって言ってたよな

  • 65123/02/02(木) 22:40:34

    カスタード『気になるの?』

    アイン『個人的にね。それに、あの娘とは長い付き合いになりそうだから、一応ね』

    カスタード『どう言う事?』

    アイン『……今は言わないでおくわ。どう転ぶかは…………彼女次第だしね。で?新時代の約束って何なの?』

    スムージー『……私達も大まかに聞いただけだから、詳しくは知らないが………確か』
    ____________________

    ルフィ『なぁウタ……頼むからあんな事しないでくれよ……』

    ウタ『アゥ………//////お願いだからそんな近くでそんな事言わないでぇ………//////(脳が……脳が溶けてる気がする………助けてホンゴウさん……//////)』

    ルフィ『…………』ジー

    ウタ『無言でも駄目だって……ちょっ………‼︎近いって……‼︎//////(うぅ……力が強すぎて振り解けない……でも………離れたくない……うぅ……//////)』

    ルフィ『………アハハハハハハ‼︎』

    ウタ『え?』

    ルフィ『わりぃわりぃ、ウタが何日も会ってくれなかったから、ちょっと仕返ししちまった‼︎』

    ウタ『……どうもルフィらしくないと思ったら………ルフィ‼︎』

    ルフィ『おぅ‼︎どうしたウタ‼︎勝負か⁉︎』

    ウタ『そう‼︎あの時みたいにボッコボコにしてあげるから‼︎』

  • 66123/02/03(金) 03:03:22

    ルフィ『いいぞ‼︎まっ‼︎今の俺に勝てる訳ねぇけどな‼︎』

    ウタ『何言ってんの‼︎アンタとの勝負は私の183連勝でしょう‼︎』

    ルフィ『違う‼︎俺が183連勝だ‼︎』

    ミュークル『言ってる事が見事に真逆だね』

    オーブン『似た者同士の喧嘩なんざ、大抵あんなもんだ。歳の割には内容が幼稚だが……』

    ウタ『そんなに言うなら、こっちには考えがあるよ。ルフィ‼︎』

    ルフィ『何だとぉ‼︎』

    ウタ『ルフィ、今までの勝負は全部なし‼︎今からする勝負で全部決めるよ‼︎』

    ルフィ『よし‼︎それでいいぞ‼︎それで、何で勝負するんだ‼︎』

    ウタ『勝負は………どっちが先に新時代を作るかの競争だよ‼︎』

    ルフィ『新時代の競争⁉︎』

    ウタ『カタクリ達から聞いたけど、アンタ凄い海賊になったらしいじゃない‼︎色んな人に勝って、色んな国を救って‼︎私だって世界中に沢山のファンがいるんだから‼︎いい⁉︎この勝負は、これ以上なくフェアな勝負なんだよルフィ‼︎』

    ルフィ『……わかった‼︎なら俺が先に……新時代を作ってやる‼︎』

    ウタ『……フフフ、それでこそ私が見込んだ男だよ……ルフィ‼︎』

  • 67二次元好きの匿名さん23/02/03(金) 15:01:37

    保守

  • 68123/02/03(金) 19:12:36

    スムージー『………という経緯らしい』

    アイン『成る程ね………12年も前の約束を、今だに捨ててないなんて……あの娘、相当一途なのね』

    スムージー『まぁ……それがウタの心の支えにもなっていたようだからな………私達が思う以上に、その約束に込められた意味は大きいんだろう』

    アイン『そうでしょうね……まぁいいわ。むしろ……都合がいいかもしれないわね』

    カスタード『都合……?』

    アイン『えぇ、私達がここに来たのは、あの娘と"取引"をするためだからね』
    ____________________

    ウタ『分かったねルフィ‼︎この勝負に負けた方は、勝った方の言う事を何でも1つ聞く事‼︎』

    ルフィ『おぅ‼︎』

    ミュークル『ねぇ、オーブン兄さん』ボソボソ

    オーブン『どうした?』ボソボソ

    ミュークル『ウタの言った事って……』ボソボソ

    オーブン『まぁ……十中八九、アイツなりの告白なんだろうな』ボソボソ

    ミュークル『自分が負けるとかは考えてないのかな?』ボソボソ

    オーブン『183連勝なんて叫んでる奴だ、負けることなんざ考えてねぇんだろ………』ボソボソ

  • 69123/02/03(金) 19:31:33

    クラッカー『なんだなんだ?騒がしいから来てみれば……』


    オーブン『クラッカーか、実はな……』


    ウタ(ルフィ、気づいてるかな……?出来れば気づいてて欲しいけど、やっぱり無理かなぁ……)


    ルフィ『よぉし‼︎久しぶりの勝負だ‼︎絶対勝つぞぉ‼︎』


    ウタ(………やっぱり無理か…………)


    ルフィ『ウタ‼︎自分で言った事忘れるんじゃねぇぞ‼︎俺欲しいもんあんだからよ‼︎』


    ウタ『(欲しいもの?)アンタじゃないんだし、忘れるかないでしょ‼︎ていうか、もう頼み事決めてるの?』


    ルフィ『あぁ‼︎肉以上に欲しい、絶対に欲しい奴だ‼︎新時代を作ったら、シャンクスのところにも行くからちょうどいいし‼︎』


    ウタ『(何でシャンクスが出てくるんだろ……?)へぇ、アンタがそこまで欲しがるなんて……よっぽど凄い物なんだね。それって何なの?』


    ルフィ『俺が欲しいのはウタだぞ?』


    ウタ『そっかそっか、ルフィが欲しいのはウタかぁ………』

    ルフィ『?どうしたウタ?急に固まって』


    ウタ『・・・・・・・』

  • 70保守だ23/02/03(金) 22:08:48

    これが青春か

  • 71123/02/04(土) 00:09:00

    カタクリ『………』

    ↑勝負には勝って欲しいが、負けて貰われる所も見たくてどちらを応援すべきか本気で悩むカタクリ


    スムージー『………フフフwwwwww』プルプル

    ↑ウタの顔がツボに入り机に顔を伏せながら静かに笑うスムージー


    クラッカー『ブウゥゥゥーーー‼︎wwwwwwwww』

    ↑全てがツボに入り吹き出したクラッカー


    カスタード『うわぁ……//////』

    ↑ウタ同様、突然の不意打ち告白にやられたカスタード


    ミュークル・オーブン『………』

    ↑反応が追いつかないミュークル・オーブン


    アイン『………』

    ↑何を見せられているのかと賢者タイムに入ったアイン


    ホンゴウ『ハァ………』

    ↑ウタの情緒が安定しない未来を感じて頭を抱えるホンゴウ


    と様々な反応が周りで起こっていたが、当事者であるウタは突然の出来事に処理落ちを起こしてしまい、それどころではなかった


    ウタ『・・・・・・・』

    ルフィ『おーい‼︎ウタァ‼︎ホントにどうしちまったんだ?ウタのやつ……?』


    ヤマト『やっと見つけた……ルフィ‼︎そろそろ出航するから戻ってこーい‼︎』


    そうこうしていると、ルフィが来た左の道から走ってきたヤマトが、ルフィに要件を伝えながら大きく手招きしていた

  • 72二次元好きの匿名さん23/02/04(土) 00:09:33

    いいじゃないか
    シャンクスにちゃんと挨拶に行くつもりなあたり、ルフィの本気を感じる

  • 73123/02/04(土) 01:45:28

    ルフィ『おぉ、今行く‼︎じゃあなウタ‼︎また会おうぜ‼︎』


    そう言うとルフィは、返事を聞こうともせずにヤマトと共に来た道を戻っていった


    ウタ『・・・・・・・』


    カタクリ『………しばらく掛かるな、これは……』


    スムージー『フフwww……そう……だな…www』


    アイン『落ち着いてから喋りなさいよ……』


    カスタード『………//////』


    アイン『あなたはあなたで、いつまで照れてるのよ……告白された訳じゃないでしょ……』


    クラッカー『しかしwww鳩が豆鉄砲くらったみてぇだなwwwwww』ハハハハハハ‼︎


    ミュークル『まぁでも……仕方ないでしょ、これは……』


    オーブン『まさか自分から仕掛けた勝負で、しっぺ返しが来るとは思わなかったんだろうな……内容がアレならなおさら……』


    ウタ『・・・ハッ‼︎……ちょっ‼︎ルフィ⁉︎』

    アイン『やっと戻ったのね……』


    ウタ『うぅ……‼︎絶対負けない‼︎ぶっちゃけ負けてもいいけど……でも負けない……‼︎カタクリ‼︎』

  • 74123/02/04(土) 01:52:34

    カタクリ『何だ』

    ウタ『約束守ってよね‼︎ルフィに負けるわけにはいかないんだから‼︎』

    カタクリ『当たり前だ』

    スムージー『約束?』

    カタクリ『言っていなかったな。ウタが生きて帰ってきたら、俺はウタに着いていくと約束していたんだ。だから俺はウタがここを去る時に俺も去る……お前達は』

    オーブン『水臭ぇぞカタクリ‼︎』

    スムージー『そうだぞ、まるで我々が嫌がってるようじゃないか?』

    カタクリ『……そう言うわけじゃ』

    スムージー『私も行くぞ。今更…ウタを放っておく気にはなれんからな……‼︎』

    オーブン『無論俺も行くぞ‼︎一度乗った船を降りる気はねぇ‼︎』

    ミュークル『まぁ………これも何かの縁だろうし、私も行くよ‼︎』

    カスタード『私も行く‼︎ウタちゃんはもう"家族"なんだし‼︎』

    クラッカー『俺も行くぜぇ‼︎その方が面白ぇ‼︎』

    ウタ『みんな……うん‼︎これなら勝てる……‼︎見てなさいルフィ‼︎絶対に負けないんだからぁぁぁぁ‼︎』

    そんなウタの決意はホールケーキアイランド全体に響き渡った。当然、すでに出航している麦わらの一味にも届いていた

  • 75二次元好きの匿名さん23/02/04(土) 11:21:28

    どっちが勝ってもお互いの願いが叶うの最高かよ

  • 76二次元好きの匿名さん23/02/04(土) 21:38:07

    アインはどんな取引するつもりなんだろう

  • 77123/02/04(土) 22:43:07

    ルフィ『…………』

    ルフィ『またな………ウタ‼︎…………野郎ども‼︎ワノ国に行って、ヤマトを送り届けるぞぉ‼︎』


    一味『おぉーーー‼︎』

    ____________________


    アイン『………話はまとまったようね』


    ウタ『?貴方は………?』


    アイン『紹介が遅れたわね。私はアイン……賞金稼ぎをしているわ』


    ウタ『どうも……私は』


    アイン『知ってるわ。ウタ………たった2年間で、世界中の人々を魅了した"世界の歌姫"。そして、赤髪海賊団音楽家……』


    ウタ『っ⁉︎』


    ホンゴウ『なっ⁉︎何でそこまで知ってる‼︎』


    カタクリ『…………』


    ついさっきまで盛り上がっていたウタ達だったが、アインの発した言葉によって一気に緊張感に包まれた。元ビックママ海賊団の面々は、アインを見ながら狙いを定めていた

  • 78123/02/04(土) 23:21:52

    アイン『ごめんなさいね。他意は無いわ………だから、そう殺気立たないで。その時がきたらちゃんと話すから』

    ウタ『………分かった』

    アイン『ありがとうね。じゃあ私は、ここに来た目的を果たすわ』

    カスタード『……"取引"ってやつ…………?』

    アイン『えぇ………ウタ、私達と"同盟"を組まないかしら?』

    ウタ『同盟………?』

    アイン『私達は賞金首を倒す事が主な仕事だけど、同時に非加盟国への支援も行っているわ。だけど、私達賞金稼ぎは印象が良くなくてね………支援を拒まれる事も少なくないわ。そんな中、そういった場所でよく耳にしたのが………貴方、ウタよ』

    ウタ『私………?』

    アイン『彼らは貴方を心酔しているわ。そのせいで外部からの接触をより不審に思っている………海賊による略奪を何度も経験しているから余計にね。だから……貴方と同盟を組めれば、そんな人々にも支援の手が届くはずなの………だからお願い、どうか同盟を結んでくれないかしら』

    そう言い終えると、アインは深々と頭を下げた

    ウタ『………ねぇ、アインさん』

    アイン『………何かしら』

    ウタ『アインさんって、私を助けてくれたんだよね……?』

    アイン『………えぇ、目的の為にね…』

    ウタ『………じゃあいいよ‼︎結ぼっか、同盟‼︎』

  • 79123/02/05(日) 00:35:06

    アイン『………え?』

    元ビックマム海賊団一同『………は?』

    ウタ『?………どうしたの?皆』

    カタクリ『ウタ………お前は少し疑う事を覚えた方がいいぞ………?』

    ウタ『え?でもアインさんとっても良い人じゃん。同盟結んでも良いと思うけど……』

    スムージー『海賊同士もそうだが、賞金稼ぎとの同盟は裏切りが付きもの。恩人とはいえ、そう安易に信用するものじゃないぞ………』

    ウタ『大丈夫だって‼︎これでも私、見る目はちゃんとあるし‼︎それに………』

    ミュークル『それに?』

    ウタ『同盟って面白そうじゃん‼︎それに、もしもの時は皆が居るんだし大丈夫だよ‼︎』

    オーブン『深くは考えちゃあいねぇってわけか……』

    クラッカー『まぁいいだろ。その方がウタらしいからな』

    ウタ『それどう言う事クラッカー⁉︎』

    カスタード『まっ、ウタちゃんが決めたなら良いんじゃない?私達はウタちゃんに着いて行くって決めたんだし』

    カタクリ『………それもそうだな』

  • 80二次元好きの匿名さん23/02/05(日) 11:07:18

    アインすげぇ拍子抜けしてそう

  • 81二次元好きの匿名さん23/02/05(日) 21:13:11

    保守

  • 82123/02/05(日) 22:25:20

    ウタ『いいの⁉︎』

    カタクリ『あぁ、俺達は構わない』

    ウタ『やったぁーー‼︎ありがとう皆‼︎』

    カタクリ『………そう言う事だ』

    そう言いながらカタクリはアインへ目をやると、あまりにも突拍子な快諾に思考が追いついていないのか、棒立ち状態で呆然としていた

    アイン『………』ポカン

    ウタ『?……おーい………アインさ〜ん?』

    アイン『……いいの?正直、断られると思っていたのだけど………』

    ウタ『私はアインさんの事信用できるし、断る理由がないから‼︎それにアインさんは色んな人を助けてきたんでしょ?なら尚更結びたいよ‼︎』

    アイン『……ありがとう』

    ウタ『じゃあこれで成立だね‼︎これからよろしくね、アインさん‼︎』

    アイン『アインでいいわ、こちらこそよろしくね』

    そうして2人は硬い握手を交わした。歌姫と賞金稼ぎという、世にも奇妙な同盟が誕生した瞬間だった

  • 83123/02/05(日) 23:09:25

    ウタ『同盟かぁ……‼︎これからすっごく面白くなりそうだよ‼︎』

    アイン『そんなに盛り上がるものなのかしら………』

    カタクリ『……アイン』ボソボソ

    アイン『…何かしら?』ボソボソ

    カタクリ『………お前が"本当の狙い"を隠しているのは何故だ?』ボソボソ

    アイン『………今は言えないわ。でも、いつかちゃんと話すわ……だから、その時まで待って……』ボソボソ

    カタクリ『………裏切りは許さんぞ』

    そう言い合えると、カタクリは盛り上がっているウタのいる方へ歩いていった

    アイン『………えぇ、約束するわ』

    と、アインは誰にも聞こえない独り言を呟いき、カタクリに続いて行った

  • 84123/02/05(日) 23:45:06

    アイン『じゃあウタ、早速やってもらいたい事があるのだけど』


    ウタ『何何⁉︎初めての共同作業⁉︎なんでも言って⁉︎』


    アイン『いいえ、共同作業よりもやる事があるでしょ……?』


    ウタ『やる事?何それ?』


    アイン『あなた…………事情が事情とはいえ、1ヶ月も配信してなかった事分かってる?』


    ウタ『………そうだったぁぁぁぁぁぁぁ‼︎』

    こうして、ウタの声は再びホールケーキアイランド全土に響く事になった。そして、それを嬉々として聞いていた者がいた


    モルガンズ『おい‼︎聞こえるか⁉︎』ボソボソ


    電伝虫(社員)『どうしましたか社長?電伝虫使うなんて珍しいですね?』


    モルガンズ『いいか‼︎今から写真をそっちに送るから、俺が言った通りに記事を書け‼︎』ボソボソ


    電伝虫(社員)『えっ⁉︎直接書かないんですか⁉︎』


    モルガンズ『こっちは1秒だって惜しいんだ‼︎本社に戻る時間すらな‼︎それだけのビッグニュースだ‼︎』


    電伝虫(社員)『わかりました‼︎では、見出しはどうします⁉︎』


    モルガンズ『そうだな……決めた‼︎今回の見出しは………‼︎』ボソボソ


    こうして、ウタを巡る一連の動乱は多少の火種が残ったものの、一時的に収束することになる…………

  • 85保守だ23/02/06(月) 07:56:05

    保守だ

  • 86二次元好きの匿名さん23/02/06(月) 17:29:31

    出たなモルガンズ...

  • 87二次元好きの匿名さん23/02/06(月) 23:14:58

    保守

  • 88二次元好きの匿名さん23/02/07(火) 00:52:42

    このレスは削除されています

  • 89二次元好きの匿名さん23/02/07(火) 03:06:29

    このレスは削除されています

  • 90123/02/07(火) 03:59:51

    1年後 エレジア


    12年もの間2人しかいなかったエレジアは、歴史上類を見ない数の住民で溢れかえっていた。そんなエレジアにある小さな教会にミュークルとウタがいた


    ミュークル『ウタ?準備の時間があるんだから、あんまり長居はダメよ?』


    ウタ『わかってる。でも、始まる前にここには来たかったからさ』

    ミュークル『まぁね………ほら、あんまり時間もないんだし、早く伝えてあげなよ』


    ウタ『うん…………』


    そう言うと、ウタは目の前に置かれてある献花台に目をやった。そこには大量の花が置かれており、当時の人々が残した楽譜や楽器類なども置かれていた。そして、最も手前にはウタの育ての親とも言える前国王ゴードンの写真が置かれていた。ウタは献花台の全体を軽く見渡すと、その場で手を合わせた。それに合わせる形で少し後ろにいたミュークルも同じく手を合わせた


    ウタ(………あれから私、すっごく頑張ったんだよ?私とカタクリ達の頑張りのお陰で、エレジアはとても賑やかになったんだから………。ねぇゴードン………私の初ライブ、しっかり見守っててね)

    ミュークル『言いたい事は言えたの?』


    ウタ『うん‼︎これでスッキリしたぁ‼︎じゃあ行きますか‼︎』


    ミュークル『あなたを待ってたんだけど………まぁいいや、早く行くわよ』


    ウタ『うん‼︎』

  • 91二次元好きの匿名さん23/02/07(火) 12:35:29

    保守

  • 92123/02/07(火) 13:33:59

    同時刻 会場前

    ウタの初めてのライブを聞きつけたファン達によって、会場前には長蛇の列が出来ていた。そんな中、一際忙しくするスムージーとカスタードの姿があった

    カスタード『バナナ3杯・りんご1杯・パイナップル2杯追加‼︎』

    スムージー『分かった‼︎』ジュボボ

    スムージー達は会場内の入り口付近で屋台をしていた。"搾りたてジュース"という看板を掲げる店だ。その味と喉越しの良さはすぐに観客達に広まり、今日開店したにもかかわらず屋台にも行列ができていた

    兵士『スムージーさん‼︎追加の果物持ってきました‼︎』

    スムージー『助かる‼︎後すまないが容器も追加で持ってきてくれ‼︎』ジュボボ

    兵士『了解‼︎』

    カスタード『スムージー‼︎追加でりんご4杯・梨2杯追加‼︎』

    スムージー『私の手は2本しかないぞ⁉︎少しは時間を空けてくれ‼︎』ジュボボ

    カスタード『仕方ないでしょ⁉︎今のスピード落としたら、並んでくれてるお客さん達がライブに間に合わないんだから‼︎ほら‼︎口より手を動かす‼︎』

    スムージー『うおぉぉぉ‼︎』ジュボボボボボボ‼︎

    ライブ会場はウタの初ライブという事もあり、まだ始まっていないのに観客達の声で溢れていた。そして、スムージー達の屋台もまた、主にスムージーの悲鳴とも取れる声が店内に響いていった

  • 93二次元好きの匿名さん23/02/07(火) 20:17:28

    ゴードンさん…

  • 94保守だ23/02/07(火) 22:03:46

    ああ...

  • 95二次元好きの匿名さん23/02/07(火) 23:58:40

    ゴードンさん、安らかに眠って下さい....。

  • 96123/02/08(水) 11:55:37

    同時刻 港


    兵士『アインさん、最後の観光船が到着しました』


    アイン『随分遅かったわね。まぁいいわ……出来るだけ急がせて』


    兵士『了解』


    アイン『ハァ……想定よりずっと来てるわね。間に合うかしら………』


    ヨルエカ『あっあの‼︎』


    アイン『?』


    自分の名前を呼ばれたアインが振り返ると、そこにはとても小さい子供が2人、アインを見上げるように見ていた

    アイン『どうしたの?』


    ヨルエカ『その……アインさんですよね‼︎』


    アイン『えっえぇ、そうだけど……』


    ヨルエカ『前配信で見ました‼︎僕たちを救ってくれてありがとうございます‼︎』


    アイン『………フフ、ありがとうね。それで?何か困ってるんじゃないの?』


    ロミィ『その……指定席に行きたいんです……でも、人が多くて……』


    アイン『……分かったわ、じゃあお姉さんと行こうか?』

  • 97二次元好きの匿名さん23/02/08(水) 21:55:34

    守守

  • 98123/02/08(水) 23:35:37

    ロミィ『え⁉︎いいの⁉︎』

    アイン『えぇ、大丈夫よ……しばらくここを頼むわ』

    兵士『ハッ』ビシッ

    アイン『じゃあ行きましょうか、おいで』

    そう言うとアインはロミィを左手に、ヨルエカを右手に抱えた。ロミィは抱っこされた事に喜んでいたが、このまま送ってもらう事に申し訳なさを覚えたヨルエカはアインに話しかけた

    ヨルエカ『あの……‼︎このまま歩いて送ってもらうのは……』

    アイン『大丈夫、歩かないから』

    ヨルエカはアインの返答に唖然とした。歩かないならどうやって送るのか……ヨルエカは頭の中で思考を巡らせるが、答えが決まる前にアインが2人に話しかけた

    アイン『ところで2人共……空を飛んだみたいって思ったことある?』

    ヨルエカ『え……?』

    ロミィ『空を飛ぶ……?』

    意味がわからない。2人の顔はそう訴えていたが、アインは続けた

    アイン『じゃあ行くわよ‼︎しっかり捕まっててね‼︎』

    次の瞬間、2人はアインと共に空へ舞った

  • 99123/02/09(木) 03:09:40

    同時刻 エレジア中央 城


    かつてエレジアの中枢を担っていた名も無き古城。13年前の事件以降、島にいたゴードンですら立ち寄る事もなく、無人状態が続いた。強いて言えば、自身の歌の作曲をしていたウタが事件によって崩れた一部屋を使っていただけ。そんな古城も、エレジアに人が戻り始めると再び中枢としての役割が与えられる事になった。損傷箇所の修復もなされ、今やエレジアの観光名所の一つにもなっている。因みにだが、ウタが作曲に使った部屋は、直接楽譜を書き込んでいた事もあり、修復されずに保存されている

    オーブン『………で?本当に良いのか?いくら国王の仕事があるからって、ウタの初めてのライブを見ねぇなんて』


    カタクリ『あぁ、確かにライブを見られないのは残念だが、俺にはやるべき事がある』


    オーブン『この新聞か?』


    そう言うとオーブンは、今朝手にした新聞を2人の間にある机に広げた


    オーブン『世界政府に2度目の宣戦布告か………随分派手な事をやるな、麦わらの……』


    カタクリ『あぁ……』


    オーブン『だが、確か麦わらは以前にも政府の旗を撃ち抜いたって話だったが………』


    カタクリ『麦わららしくはないが………ウタを意識しての事なら、納得できる』


    オーブン『麦わらなりの新時代を作るのに、政府は邪魔って訳か……』


    カタクリ『そう言う意味では、むしろウタの方が異端とも言える。既存の存在を壊さない限り、本来なら新時代は作れないからな』


    オーブン『そうりゃあ間違っちゃあいねぇけどよ…………犠牲が少ないに越した事もねぇだろ?』


    カタクリ『その通りだ。そして俺達はウタが新時代を作れるようにサポートする』


    オーブン『なら、さっさと仕事片付けてライブに行こうぜ』

  • 100二次元好きの匿名さん23/02/09(木) 13:29:41

    ほしゅ

  • 101123/02/09(木) 15:31:49

    同時刻 会場中央


    エレジアの会場は中央が海水で満たされているという、変わった形式をとった会場だった。そのため中央でライブに参加するには用意されたボートにのるか、所々に点在している小島に上陸するしかなかった。そんな中、中心にあるとりわけ大きな小島にシャンクス達がいた


    ルゥ『お頭‼︎そろそろ肉焼けるぞぉ‼︎』


    シャンクス『おぉ‼︎やっと焼けたか‼︎』


    ベックマン『あんまり羽目外すなよ?せっかくウタが招待してくれたんだからよ』


    シャンクス『分かってるよ。しかし……』


    ベックマン『どうした?』


    シャンクス『これだけ大勢の人がウタの為に集まってるのを見ると、どうもウタの成長を体感できてな……娘の成長は早いもんだな………』

    ベックマン『………そうだな。だからこそ、このライブはちゃんと見てやろうぜ。捨てちまった12年間を取り戻すためにもな』


    シャンクス『………あぁ』

  • 102123/02/09(木) 20:05:33

    一方 観客席では

    イスカ『もう少しで始まりますね‼︎たしぎさん‼︎』

    たしぎ『落ち着いて落ち着いて‼︎周りにも人がいるんだから……』

    イスカ『すみません……つい興奮しちゃって……』

    1年前の事件以降、すっかりウタに魅了されてしまった2人は、有給を使って来ていた

    たしぎ『まぁこの日を楽しみにしてましたから、気持ちはわかりますが………』

    イスカ『あの、たしぎさん………』

    たしぎ『どうしましたか?』

    イスカ『ずっと気になっていたんですが、何故ビックマムの子供達は捕まらないんでしょうか?』

    たしぎ『うーん………確かに、なんでなんでしょう………?』

  • 103123/02/09(木) 20:14:13

    センゴク『理由は難しくないぞ?』

    たしぎ『えっ………ちょっ⁉︎センg』モゴ‼︎

    センゴク『おっと、それ以上はよしてくれ。今はあくまで一般人として来ているからな、ハッハッハッハッ‼︎』

    たしぎ『うっ………モゴ………‼︎』バリバリバリバリ

    おつる『喋ってる最中におかきを突っ込んでんじゃないよ‼︎喉に詰まったらどうするんだい⁉︎』

    ガープ『なぁに、その程度でくたばる様じゃまだまだじゃよ‼︎』ハハハハ‼︎

    おつる『お黙り‼︎まったく………‼︎大丈夫かい?』

    たしぎ『何とか………』

    イスカ『あの……難しくないというのは?』

    センゴク『あそこを見てみろ、赤髪海賊団がいるだろう?今やアイツらは歌姫を起点とした巨大な組織の一員になっている。下手に突けばビックマムの子供達に加えて歌姫に赤髪、さらには富士黒刀達まで出てくる』

    おつる『それだけの戦力と影響力を持ちながら、何をしてるかと思えば、慈善活動ばかり………』

    センゴク『まぁ、ようは採算が取れんから事実上黙認されている訳だ』

    ガープ『全く、レイリーも少しは見習って欲しいのぉ‼︎』ハハハハ‼︎

  • 104123/02/09(木) 22:33:39

    センゴク『とは言え、黒い噂が全く無いわけじゃない。どうも大掛かりな計画があるようだ』


    おつる『だから今回のライブに、私達が見張りとして送られてきてるんだよ。分かったかい?』


    たしぎ『はっはい‼︎説明、ありがとうございます‼︎』


    センゴク『うん?あれは………すまん、ちょっと離れる』


    おつる『ハァ……全く………うん?随分懐かしい顔が来たね』


    皆がおつるさんの言葉の意味を考えていると、ロミィとヨルエカを抱えたアインが彼女達の前にあった誰もいない地点に降り立った


    アイン『どうだった?初めての空の旅は?』


    ロミィ『凄く楽しかった‼︎ありがとうお姉さん‼︎』


    ヨルエカ『運んで頂き、ありがとうございます‼︎』


    アイン『どういたしまして、楽しんでね』

    アインは2人を降ろすと、再び笑顔を向け2人と別れた。そして後ろにいた面々と顔を合わせる


    おつる『懐かしいねぇ、ゼファーと一緒ならどれだけ良かった事か………』


    アイン『………先生は、先生の正義に従っただけです。私達も……先生について行った事に、悔いはありません』


    おつる『………ゼファーは自分の信念を、死ぬ事で筋を通した。お前達がどうしようと勝手だけどね………待ってくれる人がいるなら、死ぬなんて馬鹿な真似はするんじゃないよ』


    アイン『…………はい』

  • 105二次元好きの匿名さん23/02/10(金) 08:26:35

  • 106二次元好きの匿名さん23/02/10(金) 19:48:23

    保守

  • 107123/02/10(金) 21:33:36

    同時刻 パンゲア城

    ルッチ『電伝虫を用いたライブ観戦は、現在も指数的に増加を続けています。現時点で確認が取れているだけでも、全人口の7割に相当します』


    『7割……⁉︎まだ始まってすらいないのにか……』


    『民衆から絶大な支持を得ている彼女だ。彼等にとっては、まさに夢のような時間だろう。我々にとっては悪夢そのものだがな』


    『問題は彼女に合流した勢力の大きさだ。もはや政府にとっても無視できないものになっているようだ』


    『1年前の事件以降、崩壊した旧ビックマム海賊団の残党を吸収されたのは想定外だったからな。とは言え、今となってはむしろそこで終わってくれた方が良かったが……』


    『不死鳥マルコを仲介に、元白ひげ海賊団の面々や元傘下の比較的穏健派の海賊達すら吸収した事がCPによって確認されている』


    『エッグヘッドから脱出したベガパンクの一行が、麦わらの一味を経由して合流したという噂すらある』


    『CPによる諜報活動も、旧ビックマム海賊団の情報力によって殆ど阻まれている。噂を確認する事すらままならない状態だ』


    『CPの損耗率など、もはや目も当てられん。送り込んでもこちらが失うばかりだ』


    『厄介なのは富士黒刀率いる集団だ。密約を放棄してから、奴らの動向が何一つ掴めていない。海軍や革命軍から離脱した過激派を吸収している事はなんとか掴めたようだが、目的は分からないままだ』

  • 108二次元好きの匿名さん23/02/11(土) 08:16:37

    守守

  • 109123/02/11(土) 13:15:27

    各々の人物達が、様々な考えで参加する中……遂にその時がやってきた。彼等がいる会場に設置された可動式の屋根が動き始め、会場をドームに変えた。そしてステージに設置されたライト類がステージ中央を照らし始めた。ざわついていた観客達も口を閉じ、その時を待った

    ベックマン『おっ?そうこうしてるうちに始まるみてぇだな』

    ルゥ『ウタの歌を直で聞くの、いつぶりだろうなぁ』

    シャンクス『13年ぶりか………さぁ、うちの音楽家のステージだ………‼︎』
    ____________________

    スムージー『ハァ……ハァ……間に合ったか……』

    カスタード『今回は……危なかったね……ハァ……ハァ……間に合って良かった……』

    スムージー『あぁ……ハァ……とりあえず、空いている場所に行こう……ハァ……ハァ……』

    同時刻 ステージ裏

    ミュークル『ウタ‼︎頑張ってね‼︎』

    ウタ『ありがとう‼︎私、頑張るから‼︎』

    スタッフ『音楽開始10秒前‼︎』

  • 110123/02/11(土) 13:20:59

    スタッフがそう叫び、カウントダウンを始めた頃、ウタは心の中で呟いていた


    ウタ(……カタクリから聞いたよルフィ?アンタ、巨大な相手に喧嘩あったんだってね………わざと見せるようにやるなんてアンタらしくも無い……私も負けないよ。どんな手段を使っても……絶対に私が新時代を作ってみせる‼︎)


    スタッフ『5秒前‼︎4……3……2……』


    ウタ『新時代はこの未来だ 世界中全部 変え〜て〜しまえ〜ば〜 変え〜て〜しまえ〜ば〜〜〜』


    次の瞬間、ステージに上がったウタをライトが一斉に照らし始め、観客達が見たくて仕方なかったその全容を映した。その姿を見た観客達は、その場で立ち上がり巨大な歓声を上げてウタを出迎えた。ここにいる皆、次の歌詞まで腰を振って踊っているウタに夢中だった


    ウタ(絶対に勝ちは譲らないよ………ルフィ‼︎)











            ハッピーエンド 『目前の新時代』

  • 111二次元好きの匿名さん23/02/11(土) 13:34:07

  • 112123/02/11(土) 20:58:51

    ※はい、と言うわけで"SS ウタ『…………』カタクリ『…………』"はこれにて終了です。4スレも使ったSSに付き合ってくださりありがとうございました。その上で確認したいんですが、このスレの最初に言及したおまけ何ですが、(今のところ)一応3つ程考えています。全部見たいですか?

  • 113二次元好きの匿名さん23/02/11(土) 21:32:23

    乙でした!楽しく読ませていただきました
    おまけも見せていただけるなら全部見たいです
    あと、ゴードンさんの戦闘訓練するかしないかの違いが何だったのかも知りたいです

  • 114保守だ23/02/11(土) 22:10:40

    お疲れ様ですおまけぜひ見せてください楽しみにしてます

  • 115123/02/12(日) 01:28:54

    ※先におまけの内容を言っておくと、登場人物のウタとの接点です。このSSでは本編では登場すらしなかったキャラ達が結構いましたが、その中で


    1アイン(ゼファー)

    2マルコ(白ひげ海賊団)

    3ミホーク


    の3名(+α)の接点をSS方式で行います。なお、>>113で指摘があった"ゴードンを鍛えてたらどうなったか"ですが、正直変更点が全体と比較するとかなり少ないので、申し訳ありませんがSS方式ではなく単なる解説として紹介します


    また気になってる人も多いであろうウタとルフィの勝負の結果ですが、ここは皆さんの判断に任せます。おまけを書き切れた後、スレが残ってて尚且つ私にやる気があったら、ライブから更に1年後の2人を書くかもしれません。ですがあまり期待はしないほうがいいです

  • 116保守だ23/02/12(日) 10:10:31

    保守

  • 117123/02/12(日) 14:21:02

    おまけ1 アイン(ゼファー)
    ____________________

    ウタの初ライブが無事に終わり、ウタが休憩していると、ふと近くを通りかかったアインに目が行った

    ウタ(……そういえば、何でアインって私を助けたんだろう?)

    アインとは接点がない。ウタはそう認識していた為、何故アインが自分を助けたのかを考えた。アインは目的の為と言っていたが、それだけであの場所に乗り込むものなのか?疑問が疑問を呼び、一向に答えが出ない時だった

    アイン『………どうしたの?何か聞きたい事でもあるの?』

    凝視しながら考えていた為か、はたまた見聞色で察知したのか、アインはウタからの視線に気付き声をかけてきた。予想だにしない出来事に一瞬驚いたウタだったが、ちょうどいいと直接聞く事にした

    ウタ『ねぇアイン?何でアインは私を助けたの?』

    アイン『1年前に言ったでしょ。世界中にファンがいる貴方と組めば、それだけ多くの人々に手が届くからって』

    ウタ『うん……覚えてるよ。でも、それだけであんな強い人達が集まった場所に来るのは……どうも………』

    アイン(………やっぱり覚えてないか……『……付いて来て』)

    ウタ『えっ⁉︎うっうん‼︎』

    突然の誘いに困惑しつつも、ウタは振り返らずに歩を進めるアインに慌ててついて行った

  • 118123/02/12(日) 20:15:18

    アイン『………ここでいいかしらね』

    ウタ『うわぁぁぁ……綺麗………』

    アインはウタをエレジア中央にある城に連れて行った。ライブ開始時はまだ太陽が真上あたりにあったはずが、今では海に一部隠れてるほど傾いていた。そしてオレンジ色に染まった空はエレジアを包み込み、国全体をオレンジ色に染めていた

    アイン『ここはいい場所よ。人も来ないし、とても静かで………何より景色がいい』

    ウタ『………うん』

    そう言いながらアインは城壁にもたれかかるようにその場で座った。ウタは景色を見ながらアインのすぐ近くで立っていた。しばらくの間、2人は会話する事なく景色を堪能していたが、突然アインが口を開く

    アイン『………理由、だったわね』

    ウタ『………うん』

    アイン『先に言っておくけど、1年前に言った事は本心よ。決して嘘では無いわ………でもね、貴方の疑問も間違っていないわ』

    ウタ『…………』

    アイン『理由は2つ、1つは私達の"スポンサー"から依頼されていた事よ』

    ウタ『スポンサー?』

    アイン『不本意だったけどね………貴方もよく知る人物よ』

    ウタ『……?』

  • 119123/02/12(日) 20:39:29

    アイン『まぁいいわ、いずれわかるでしょうし。そしてもう1つ………突然だけど、13年前の事覚えてるかしら?』

    ウタ『………ぼんやりだけど……うん』

    アイン『……ごめんなさいね。思い出させちゃって………あの時、私達は合っているの。覚えてないかしら?』

    ウタ『え………?』

    アイン『…………』
    ____________________

    13年前 エレジア近海

    それは、1本の通信から始まった

    プルプルプルプルプル プルプルプルプルプル

    海兵『うん?こんな夜中に……何処からだ?』

    海兵『さぁ……?定時連絡はさっきしたはずなんだが……』

    海兵『取り敢えず出てみるか……』プルプルプルガチャ

    海兵『こちら『助けてくれぇ‼︎』っ⁉︎』

    海兵『何だ⁉︎』

    電伝虫を手に取り、自身の所属を述べようとしたその瞬間、電伝虫が叫び始めた

  • 120123/02/12(日) 21:29:21

    海兵『どうした⁉︎何があった‼︎』

    電伝虫『うわぁぁぁぁ‼︎助けてくれぇ‼︎みんな死んじまう‼︎』

    海兵『何だコイツ……⁉︎海兵じゃねぇのか⁉︎』

    海兵『おい‼︎そこで何が起こってる⁉︎場所は……⁉︎』

    電伝虫『エレジア‼︎エレジアだ‼︎誰でもいいから早く』ブチッ‼︎

    海兵『⁉︎電伝虫が……⁉︎』

    本来、通話を終えた電伝虫は"ガチャ"という音を出して目を閉じる。しかし、今回は"ブチッ"という音をだして目を閉じてしまった。これは、相手側の電伝虫が何かしらの理由によって電伝虫同士の交信が出来なくなった為、通信自体が途絶えたことを表していた

    海兵『おい……‼︎これは‼︎』

    海兵『………少将に報告だ。急げ‼︎』

    タッタッタッタッタッタッ

    海兵『少将殿‼︎』ビシッ

    アイン『何かしら?』

    海兵『所属不明の通信を傍受しました‼︎』

    アイン『所属不明?内容は?』

    海兵『それが………助けを求める内容でして……詳細は……』

  • 121保守だ23/02/13(月) 07:51:12

    おはよう保守

  • 122123/02/13(月) 17:57:35

    アイン『……場所は?』

    海兵『エレジアとの事ですが……』

    アイン『エレジア………近いわね。現地の状況は?』

    海兵『……それが、電伝虫が突如途絶えてしまい……』

    アイン『………』

    ガチャ

    アインがどうすべきか考えていると、横にあった扉が開いた。そこには誰よりも大きな体格と右手につけたスマッシャーを何とか通そうとする紫髪の大男が歩いて来ていた

    アイン『お疲れ様です‼︎ゼファー先生‼︎』ビシッ

    ゼファー『何があった?』

    アイン『エレジアから、所属不明の救助要請を受信しました。通信が途絶えてしまい、状況は不明との事です』

    ゼファー『エレジア………?確か"赤髪のシャンクス"が停泊したとの情報が有ったが……』

    アイン『略奪でしょうか?』

    ゼファー『………かたぎには手を出さないと思っていたが……やはり海賊は海賊か……進路変更、エレジアへ進路を取れ‼︎僚艦にも連絡、急げ‼︎』

    アイン『ハッ‼︎』ビシッ

  • 123123/02/13(月) 18:25:43

    1時間後

    海兵『ゼファー先生、まもなくエレジアに到着します』

    アイン『周辺警戒を側となせ‼︎相手は"四皇"だ‼︎』

    見張り員『……っ⁉︎ゼファー先生‼︎エレジアを補足しました‼︎』

    ゼファー『エレジアの状況は‼︎』

    見張り員『……エレジア全土が炎上中‼︎地獄と化しています‼︎』

    ゼファー『港に赤髪の船は見えるか⁉︎』

    見張り員『はい‼︎まだ出航前と思われます‼︎』

    ゼファー『……発光信号を送れ‼︎相手からの返答を見落とすな‼︎僚艦には、そのままエレジアへ上陸、救助活動に当たらせろ‼︎我々は出航するであろう赤髪海賊団を追撃する‼︎戦闘用意‼︎』

    全海兵『ハッ‼︎』ビシッ

    更に30分後、ゼファー率いる海賊遊撃隊は出航したばかりの赤髪海賊団を射程に収めた

    見張り員『赤髪海賊団の出航を確認‼︎』

    ゼファー『砲撃開始‼︎』

    軍艦は砲撃を開始。しかし、互いに動きながらの砲撃はそう当たるものではなく、命中弾を出せずにいた

  • 124123/02/13(月) 19:53:07

    ゼファー『狙いが甘いぞ‼︎よく狙え‼︎』

    海兵『了解‼︎』ドォーン‼︎

    見張り員『……っ⁉︎ゼファー先生‼︎港に子供が‼︎』

    ゼファー『子供……?』

    ゼファーが港に目をやると、そこには特徴的な髪型をした子供が、国王であるゴードンに止められながらも、赤髪海賊団にむかって叫ぶ姿があった

    ゼファー『…………』

    アイン『このまま全速力で前進‼︎可能な限り近付けて‼︎』

    海兵『了解〜‼︎』

    アイン『行くわよ‼︎ビンズ‼︎』

    ビンズ『了解‼︎』

    ゼファー『総員戦闘辞め‼︎』

    全海兵『っ⁉︎』

    アイン『しかし先生……‼︎』

    ゼファー『進路を再びエレジアへ向けろ‼︎僚艦と共に救助を最優先とする‼︎』

    こうして、赤髪海賊団は誰にも止められることなくその場を離れた

  • 125123/02/13(月) 21:36:39

    エレジア

    アイン『………酷いわね……』

    海兵『少将、鼻がやられます。マスクを……』

    アイン『えぇ………』

    島は死体の焼ける匂いで満たされ、とても人が活動できる状況ではなかった

    アイン『可能な限り火の手を食い止めて‼︎1人でも生存者を探し出しなさい‼︎』

    海兵『ハッ‼︎』ビシッ

    アインの命令を聞いた海兵達は各々の作業に入った。海兵から渡されたマスクをつけ終わったアインは港にいるゴードンの元へ向かった

    アイン『………エレジア国王、ゴードンですね……?』

    ゴードン『……いかにも、私はエレジア国王のゴードンだ………』

    アイン『現在、我々の部隊が救助活動にあたっています。その間、2人の身柄を一時的に預からせてもらいます。構いませんね?』

    ゴードン『私は構わない……だが、どうかこの子には手荒な真似はしないでほしい』

    アイン『…………ご心配なく、我々はあなた方を疑っているわけではありませんから。どうぞこちらへ』

    ゴードン『………行こう、ウタ』

    ウタ『…………』

  • 126二次元好きの匿名さん23/02/14(火) 07:08:18

    期待

  • 127二次元好きの匿名さん23/02/14(火) 18:54:04

    保守

  • 128123/02/14(火) 19:05:28

    軍艦内

    ゼファー『俺は国王と話がある。アインは……その娘を慰めてやれ』

    アイン『ハッ』ビシッ

    ガチャ

    そういうとゼファーはゴードンを部屋に引き入れて扉を閉めた。そしてその場にはアインとウタだけが残された

    アイン(……とは言われたものの………子供をあやすなんてした事がない………どうしたものかしら……)

    ウタ『…………』

    アイン『………貴方、名前は……?』

    ウタ『…………』

    アイン(………………それどころじゃない…か…………)

  • 129123/02/14(火) 23:00:37

    アインがウタの対応で頭を抱える中、部屋の中ではゼファーとゴードンが話し合っていた

    ゼファー『さて、ゴードンさん。何があったか話してもらえませんか?』

    ゴードン『………赤髪海賊団が……財宝目当てに、襲って来たんです。それで………彼らは財宝だけでは飽き足らず、国民達を……その……………皆殺しに……』

    ゴードンは未だに整理のついていない頭を必死に使いながら、ゼファーに嘘を伝えた。大半の人間ならエレジアの惨状もあり彼の言い分に疑いを持たなかっただろう。しかし、今回ばかりは相手が悪かった

    ゼファー『………念の為言っておきますが、たとえ嘘をついても、調べればわかる事です………嘘偽りなく答えてもらいたい』

    ゴードン『………どういう意味だろうか……私は嘘など……』

    ゼファー『………貴方は、私の部下になんと言ったか覚えていますか?』

    ゴードン『………いや、覚えていない』

    ゼファー『……貴方は部下に"どうかこの子には手荒な真似はしないでほしい"と言ったそうですね……?』

    ゴードン『…………』

    ゼファー『そして貴方はつい先ほど赤髪海賊団によって国を滅ぼされたと話した。にも関わらず、貴方真っ先にあの娘を庇うような発言をした………どういう事です………?』

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