- 1?????23/01/22(日) 20:49:19
- 2?????23/01/22(日) 20:51:59
- 3二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 20:52:24
>一応いくつかの補足というかおまけは用意してるけど見たい人いる?
もちろん見たいです!
- 4二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 20:52:51
ウタの想いがルフィに届くのか気になるな
もちろん見たいです - 5二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 21:08:06
10埋め
- 6二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 21:10:10
追いついた
もちろん見たいです! - 7二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 21:11:42
立て乙~!!!
見たい、見た過ぎる - 8二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 21:36:04
見たいです
10埋め - 9二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 21:39:06
見たいです!
- 10二次元好きの匿名さん23/01/22(日) 21:42:31
続きもおまけも楽しみにしてます
- 11123/01/22(日) 22:43:13
時間は少し遡り、現実世界
シャンクス『ホンゴウ……どうにかならねぇのか……⁉︎』
ホンゴウ『………すまねぇ……お頭、ウタ……‼︎』
ウタ『泣かないで………シャンクス……ホンゴウ……どのみち……助からない命何だから……だからさ、最後は………話そう?』
____________________
黄猿『う〜ん……悲しいねぇ……仕事とは言え、あの中に割って入らないと行けないなんてねぇ………』
藤虎『……野暮は承知の上、ですが…………こちらも引くわけにぁいかねぇ……』
赤犬『………』
大将組がそう話していると、赤犬は何も言わずにシャンクス達のいる所へ歩き始めた。するとその行く先を黄猿と藤虎が止めた
赤犬『…………何じゃあ』
黄猿『それは君のする事じゃないよねぇ……サカズキ』
藤虎『えぇ………ここからは"大将の仕事"だ……』
黄猿『君にはもっとやるべき事があるよねぇ……行ったかなよ、サカズキ………"彼"、もう言っちゃったよぅ……?』
赤犬『………フン』
赤犬はきりすを返して、どこかに走って行った
黄猿『………さて』スッ - 12123/01/22(日) 23:12:57
同時刻 海軍本隊
海兵『モモンガ中将‼︎大将黄猿さんからの電伝虫です‼︎』
モモンガ『黄猿さんが……?わかった』
プルプルプルプルプル プルプルプルプルプル プルプルガチャ
モモンガ『モモンガ中将です‼︎どうかなされましたか⁉︎』
電伝虫(黄猿)『モモンガ中将……中隊を編成して、ストロベリー中将と一緒に、わっし達がいるところに来てくれないかぁい?』
モモンガ『っ‼︎了解しました‼︎』ガチャ
ストロベリー『黄猿さんは何と?』
モモンガ『直ちに中隊を編成して、合流しろとの事だ』
ストロベリー『…………戦いの意味……か…………』
モモンガ『………あぁ…このまま引き下がっては、死んだ海兵達が浮かばれない……と言う事だろうな』
ストロベリー『………なら急いd』
見張り『報告‼︎上空に万国中央へ向かう集団を捕捉‼︎鳥ではありません‼︎』 - 13123/01/23(月) 08:14:22
モモンガ『集団だと⁉︎何者だ‼︎』
見張り『わかりません‼︎ここからでは遠過ぎます………いや、お待ちを……っ⁉︎集団から2人が離脱‼︎急降下しています‼︎』
モモンガ『急降下だと⁉︎まさか……大将達を狙う気か‼︎』
ストロベリー『……急ぐぞ‼︎』
モモンガ『あぁ‼︎』
____________________
ウタ『皆………大丈夫……だった……?』
ホンゴウ『あぁ……全員診てまわったが、特に異常は見られなかった』
ウタ『……そっか……』
シャンクス『心配するな………人間はそんなヤワじゃない……』
ウタ『………ねぇ……シャンクス………これ』 - 14二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 08:21:58
このレスは削除されています
- 15123/01/23(月) 08:26:03
シャンクス『………帽子?』
ウタ『……カタクリから………預かってるの………私が死んだら……カタクリに………返しておいて……くれない…………?』
シャンクス『………あぁ……わかった』
ウタ『………ありがとう……最後に………皆と会えて……よかった……赤髪海賊団が……家族で…………本当に良かった…………じゃあね……皆………』
シャンクス『っ………あぁ……俺達も、お前が娘で本当に良かった………ゆっくり…おやすみ……』
シャンクス達は、今にも泣きそうな顔を見せまいと、精一杯の笑顔を見せた。そんな赤髪海賊団に見守られながら、ウタはあまりにも短い生涯を終える……この場にいた誰もがそう思っていた。しかし、空から聞こえてきた声によって事態は一転した
???2『モーサーモーサー‼︎』ヒュウゥゥゥ‼︎
突如上空から聞こえてきた声に全員が困惑していると、突然ウタの真下から大量の植物が異常な速度で成長し始めた。植物は一瞬で赤髪海賊団をウタから引き離した上で、ウタの体を水平に保ったまま上に持ち上げた
シャンクス『なっ⁉︎何だこりゃ‼︎』
ベックマン『一体何が……っ⁉︎あれは‼︎』
ベックマンが咄嗟に上空に目をやると、そこには一定の高度を維持しつつ妙なダンスをしている大男と、黒いコートを羽織った青髪の女が両手に紫色の何かをつけて、持ち上げられたウタに向かって急降下している光景が広がっていた
???1『モドモド‼︎』ポキュンポキュン‼︎ - 16二次元好きの匿名さん23/01/23(月) 17:53:50
ですよねー
- 17123/01/23(月) 22:57:44
青髪の女は、自身の両手にあった紫色の何かをウタに触ると、女の手にあった紫色のそれは瞬く間にウタの体を包み込んだ
???1『もう一度……‼︎』ポキュン‼︎
女は更にもう一度、片手で同じ事をした。するとウタの体が僅かながらに細くなった
???1『……ハァ…………間に合ったようね』
???2『間一髪か』ストン
???1『えぇ、何とかね………来るわよ』カチャ‼︎
???2『任せる』バッ‼︎
シャンクス『テメェーーー‼︎』バッ‼︎
ベックマン『待てお頭‼︎ソイツの能力なら問題……‼︎』
女の正体を気づいたベックマンは必死にシャンクスを止めようとしたが、娘に手を出されたと思い込んだシャンクスは武装色を乗せた愛刀を構える
シャンクス『オラァァァァァ‼︎』ブン‼︎
???1『っ‼︎』ブン‼︎
シャンクスの行動を目で追っていた女は冷静に2本の短刀を抜き、自らの武装色を乗せて構えた。その短刀は濃い富士色をしていた - 18123/01/24(火) 00:10:54
カーン‼︎ バチバチバチバチ‼︎
赤黒い稲妻を発しながら、両者の武装色が互いの武器越しに衝突した
???1『……クッ………‼︎伊達に四皇と呼ばれてないわけね……‼︎』
シャンクス『テメェ‼︎俺の娘に手出して、生きて帰れると思うなよ………‼︎』
???1『……そんなに…娘思いなら………ちゃんと見なさい‼︎』
シャンクス『何‼︎……っ‼︎何だ⁉︎』
半ばヤケクソになっていたシャンクスは、ウタに目をやると驚くべき事に、先ほどまで生気が抜け落ちたような色をしていたウタの肌は、見違える程綺麗になっていた。あまりにも分かりやすく変化しているウタを見たシャンクスは、先ほどまでの殺気と覇気が嘘のようにウタに駆け寄った
???1『ハァ………やっと離れた……』
???2『あれが親バカと言うもの何だな』
???1『違いないわね……ハァ……』
ベックマン『………なぁ、お前らは…』
???1『……わかってる。私は赤十字軍所属《赤十字遊撃隊》通称【ワルキューレ部隊】隊長"富士黒刀アイン"今は部隊そのものが賞金稼ぎとして活動中よ』
???2『同じく赤十字軍所属《赤十字科学部隊》通称【ネルガル部隊】隊長"ビンズ"今はアインと行動を共にしている』 - 19二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 08:59:56
保守
- 20二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 16:51:46
ほしゅ
- 21123/01/24(火) 21:28:20
ベックマン『赤十字軍……?富士黒刀は知ってるが、赤十字軍ってのは聞いた事ねぇな……』
アイン『まだ組織として脆弱でね、公に活動するだけの力を得るまでは機密なの』
ベックマン『そんな情報、俺に話して良かったのか?』
ビンズ『ここで正直に話さなければ、後々不和が出来かねない。リスクも大きいが今は協力出来るはずだ、互いにな』
ベックマン『………成る程な、だそうだお頭。ホンゴウ、ウタの様子は‼︎』
ホンゴウ『………信じられねぇ、何処にも異常がない。全体的に細くなったように見えたんだが………』
アイン『それは私の能力のせいね』
ホンゴウ『能力……?』
アイン『えぇ、私はモドモドの実を食べた…モドモド人間。私の能力はどんな物でも12年まで時間を戻せる』 - 22123/01/24(火) 22:23:27
ベックマン『12年まで?12年じゃねぇのか?』
アイン『この能力は相手に接近する事が前提……だから私は、この能力を多用することはなかった。先生を失って、同志達と潜伏している間に能力を鍛えたの。自分を磨くために………その結果、1回の能力で遡る時間を最低1年まで狭める事が出来たの』
ベックマン『より便利な能力になったって事か』
ホンゴウ『なぁアイン、お前どうやってウタを救ったんだ?』
アイン『……つい最近、能力が覚醒してね。触れた物に関する"実体を持たない物"も戻せるようになったの………分かりやすいのは記憶かしらね?それを使ったのよ。最初の2回で戻したのは"寿命"と"毒素"、この2つはどうなるかわからなかったから12年戻したわ。そして3回目で戻したのは"肉体"、毒素でかなりダメージが入ってたから、1年前の状態に戻したわ。体が細くなったのは………その間に鍛えてたんでしょうね』
ホンゴウ『なんか………何でもありだな、その能力……』
アイン『その分苦労してるのよ……』
シャンクス『………その、アインさん』
アイン『アインでいいわ、何?』
シャンクス『………本当にすまなかった。そして、ありがとう……娘を救ってくれて』
アイン『………最初から連れて行けばよかったのに』ボソ
シャンクス『?何か言ったか……?』
アイン『何でも無いわ』 - 23二次元好きの匿名さん23/01/24(火) 22:33:11
アインさん……!!!!!
- 24二次元好きの匿名さん23/01/25(水) 09:40:00
良かった…!
- 25123/01/25(水) 17:26:19
シャンクス『それで……ウタはいつ起きるんだ?』
アイン『さぁ?私の能力で寝てるわけじゃないし、正確にはわからないわ……まぁ、あれだけダメージを受けていたのだから、寝るのは仕方ない事よ。そこで寝てる連中よりは早くら起きると思うけど………っ⁉︎』
アインは今だな眠ったままの麦わらの一味・元ビックマム海賊団を見ながら話していると、側で眠っていたゴードンに気づき驚いた
シャンクス『そうか………どうした?』
アイン『………いいえ、何も……』スタスタ
アインはシャンクスからの疑問を誤魔化すと、ゴードンの元へ歩み寄った。そしてゴードンの体を調べ始める
アイン『…………持って数ヶ月…か……どうやって4年も生きてきたのかしら………まぁ…延命を求めるとも思えないけど……』ボソ
そんなアインの言葉を聞くものは誰もいなかった
____________________
モモンガ『黄猿大将‼︎モモンガ及びストロベリー、中隊と共に到着しました‼︎』
黄猿『モモンガ中将にストロベリー中将……忙しい中、ご苦労だったねぇ……』
藤虎『到着して早々申し訳ねぇですが、麦わらの一味及び赤髪海賊団、旧ビックマム海賊団を包囲して下さい。出来るだけお急ぎを』
モモンガ『ハッ‼︎中隊続け‼︎奴らを包囲する‼︎』
黄猿『………うん?』チラ
ササッ
黄猿『……困ったねぇ、いつの間に包囲網を通過したんだろうねぇ………まぁ、今回ばかりは助かったねぇ……』 - 26123/01/25(水) 22:28:47
藤虎『……証人も揃いやしたか………では…行きやしょう………』
モルガンズ(バレたか……‼︎だが諦めねぇ‼︎こんなビックニュース……逃したらジャーナリストの恥‼︎何としても決定的な瞬間を捉えてやる‼︎)
アイン『………来たわね』
ビンズ『妙だな………これだけ被害が出ていながら、赤髪と戦う気か……?』
アイン『いえ……あっちも本気じゃないわ……おおよそ、撤退の為の口実作りと言ったところかしらね……?まぁ、この方法が互いの最善手……私達も合わせるわよ、ビンズ』
ビンズ『……承知』
アイン『はいはい‼︎娘が心配なのは分かったから、周りを見なさい‼︎』
ベックマン『っと、すまねぇ……囲まれたか』
赤髪海賊団がウタの無事を知り、安堵している間に海軍は彼らのいるサニー号を包囲していた
黄猿『さぁて、そろそろウタを…世界を滅ぼそうとした"極悪人"を渡して貰おうかねぇ……うん?君達は……あぁ、ゼファー先生の………』
アイン『……覚えてたのね、意外だったわ』
黄猿『今は確か、賞金稼ぎなんだってねぇ……わっしらも手荒な事はしたくなんだよねぇ…そこにいる極悪人を引き渡してくれないかねぇ………』
アイン『……何を言い出すかと思えば、私達は賞金稼ぎよ?賞金首でもない人間を捕まえたりはしないわ………それに、個人的にあの娘には用があるの。だから今連れて行かれては困るわ』バッ‼︎
- 27123/01/26(木) 01:02:53
ビンズ『……』チャキ‼︎
ベックマン『……』カチャ‼︎
ヤソップ『……』カチャ‼︎
ミホーク『……』チャキ‼︎
シャンクス『……』ガシ
アインが短刀を抜き、戦闘体制に入った。そしてそれを合図と受け取った赤髪海賊団の面々も、各々の武器を構えた
藤虎『ほぉ……お前さんがた……』
黄猿『逆らうってことでいいのかねぇ………』
それを見た黄猿と藤虎、モモンガとストロベリー以下中隊の全員も武器を構え始め、一触即発の状態になった
ウタ『………う〜ん……(アレ………?私…生きてる………?)』 - 28二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 10:42:01
ほしゅ
- 29二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 20:23:52
ウタは生き残ってもゴードンさんは死んじゃうのか…?
- 30二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 21:59:18
ゴードンさん死んじゃったら寂しいな
- 31保守だ23/01/26(木) 22:53:14
そういえばゴードンどこ行った
- 32123/01/26(木) 23:07:55
辺り一体が緊張に包まれる中、その空気を感じ取ったのか、ウタはシャンクスの腕の中で目を覚ました
ウタ(……本当に生きてる……何で…生きてるんだろう………死んだと思ったんだけど………体が重い……こんなに弱かったっけ……)
ウタの体は1年前、つまりエレジアで過ごしていた頃に戻っている為、鍛えた体に慣れていたウタが違和感を感じていると、周辺から微かに話し声が聞こえてきた
黄猿『わっしらとしても、今から赤髪と戦いたくは無いんでねぇ……立場上そこにいる"極悪人"をとっ捕まえねぇと、わしらの面目が立たないんだよねぇ……』
ベックマン『……これは俺達、赤髪海賊団の問題だ。部外者は首を突っ込まないでもらおうか……‼︎』
藤虎『そこまで啖呵切るなら、初めから手綱握っときなさいや………‼︎』
黄猿『アンタらの小競り合いに付き合ってられるほど、わっしらも暇じゃないんでねぇ……大人しくしてくれないかねぇ……』
ウタ(…………私の事…だよね………何でこうなったんだろう………ようやく……自分だけの意思で選んだのに………全部裏目に出て……生きれたのは良かったけど……いっその事………あのまま『コイツァ……』えっ……)
大将達と赤髪海賊団の際限のない言い争いを聞きながら、ウタが自身の行動を悔いていると、突如シャンクスが喋り始めた
シャンクス『俺の娘だ……‼︎』
ウタ『っ‼︎……』
それは、12年前のあの日から、ウタがずっと聞きたかった言葉だった
シャンクス『俺達の大切な家族だ………‼︎』
ウタ『……ヴゥ……‼︎』
シャンクス『それを奪うつもりなら……死ぬ気で来い‼︎‼︎』
- 33二次元好きの匿名さん23/01/26(木) 23:10:49
>そこまで啖呵切るなら、初めから手綱握っときなさいや………‼︎
これはまぁ、本当にそう
- 34123/01/26(木) 23:19:55
その瞬間、辺り一帯を強力な覇気が覆った。それを浴びた海兵達は次々に気を失い、倒れていった。この場で意識を保っていたのは4人だけだった
モモンガ『クッ……‼︎』ガク‼︎
ストロベリー『……何て覇気だ……‼︎』ガク‼︎
黄猿『……中将の一部まで持っていくとはねぇ……これが四皇…シャンクスの覇気か……‼︎』
藤虎『………辞めやしょう……これ以上、何の関係もねぇ一般市民の方達に、迷惑をかける事はできねぇ……‼︎』
黄猿『そうするしか無いねぇ………』
黄猿は珍しく明確に笑って藤虎に返した。しかしその笑顔は、とてもひきつっており顳顬には一筋の汗が流れていた。そして気絶した海兵達を藤虎が浮かせた後、黄猿と藤虎、モモンガとストロベリーは本隊へ帰って行った - 35二次元好きの匿名さん23/01/27(金) 10:01:59
ほしゅ
- 36二次元好きの匿名さん23/01/27(金) 17:35:00
ほしゅ
- 37123/01/27(金) 21:02:38
しかし、この光景を見ていたのはモルガンズだけではなかった
ブルーノ『…………やられたな、そっちはどうだ?』プルプルプルプルプル
カリファ『………駄目ね……エレジアからも応答がないわ……』プルプルプルプルプル
ブルーノ『艦隊にいた200人に加えて、エレジアに派遣されていた30人全員が音信不通となると、やはり海軍が一枚噛んでいると見るべきだろう』
カリファ『………そうね。そして政府は、事実を確認する術も失った事になるわね』
ブルーノ『音符の騎士によって軍艦内で白兵戦が行われていた以上"騎士にやられた兵の中に偶然いただけ"と口裏を合わせられれば、こちらはどうしようもないだろうな』
カリファ『この一連の戦いで、海軍に潜伏していたCPの殆どが一掃されたことになる……これで政府は、新世界における海軍の動きを把握できなくなってしまったわね……』
ブルーノ『あぁ……撤退命令が出た、行くぞ』
カリファ『……えぇ』 - 38二次元好きの匿名さん23/01/28(土) 08:20:52
ほしゅ
- 39123/01/28(土) 15:17:10
同時刻
ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ(楽譜)『………負けちゃったなぁ…』ヒラヒラ
本体を討ち取られたᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪは、楽譜の状態で移動していた
ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『あそこまで力を取り戻せたんだし、勝てると思ったんだけどなぁ……体もズタズタだし、完治200年ってところかなぁ………治るまでは寝るかなぁ………』
ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『………どこに行くつもりだ?』
ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『……何だ、まだ成仏してなかったんだね。死に損ない……いや、消え損ないって所かな♪』
ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『そんなことはどうでもいい。ゴードンの患った不治の病……お前の仕業だったんだな』
ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『ゴードン?あぁ、あの子の近くにずっといたあの男?そうだよ、彼の病は私がやったんだよ♪……と言っても、正直予想外だったけどね。まさか彼がアンタの"子孫"だったなんて』
ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『各言う私も、実際に見るまでは気づかなかった。で?あの呪いは解けないのか?』
ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『別に呪いは解いてもいいけど、それで病が消える訳じゃないから意味ないと思うよ?治療を拒んでるのは当の本人だし』
ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『…………お前が思うに、何故ゴードンは治療を拒んでいると思う?』
ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『それ私に聞く事?まぁいいけど………そうだねぇ………と言っても、私が憑依してたのはウタであってゴードンじゃないからなぁ………案外、変革の犠牲にって考えてたりしてね♪』
ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『……変革の犠牲………』
ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『物事と変革に犠牲は付き物だからねぇ、私が国民を焼き払ったから考えが下向きになったとも言えるかもねぇ♪』
ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『そうか………しかし、まさかお前が呪いを使ってまでして私達を殺す気だったとはな』 - 40123/01/28(土) 15:29:41
ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『まぁねぇ………あの時は良くも悪くも単純だったからね………"実体化した私に近く、長くいるほど対象者の免疫を下げる呪い"………我ながら、殺意の高い呪いを作ったもんだよ。まぁ私が実体化していない間にいくつも世代を重ねていくうちに、呪いの効力も弱まっていったんだけど』
ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『………ゴードンは2度の復活を至近距離で喰らった……弱まった呪いでも十分と言うことか』
ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『そういう事♪まさか巡り巡ってこうなるなんて……偶然なんて信用できたもんじゃないね………それで?それだけを聞きにきたわけじゃないよね?消えかけの遺物さん♪』
ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『……私はまだ目的を果たしてない、消えるのはその後でいい』
ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『気概でこの世にしがみついてるんだぁ。ホント変わったよねぇ、"あの時"のアンタはもっと生に無頓着だったんだけどね♪』
ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『………そうだったか……?そうだ、確かに私は人の生死に関心を持たなかったな。"役職上"仕方がなかったが……』
ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『それで?結局アンタはどうするの?後数分しかここにいられない存在が、私に勝てると思う?』
ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『無理だな。文字通り消えかけの私にできることは少ない………だから、私からは何もしない』
ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『へぇ〜、私に因縁があるんじゃなかったの?』
ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『因縁はある。だが、それとこれとは話が別だ。それに……"あの人"は私の最後のわがままを守り通した。だから私は、私自身の筋を通す。そしてそれは……私の最後の仕事でもある』
ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『………まぁいいや、どうせ貴方に何かできるわけじゃないんだし♪このまま逃げさせてもらうよ』
クザン『…………"氷河時代"…‼︎』
ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『なっ⁉︎』カチーン
いつの間にか接近していたクザンによって、辺り一体が氷に包まれた
ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『やっと来たか、時間を稼ぐ身にもなって欲しいものだ』 - 41二次元好きの匿名さん23/01/29(日) 00:10:21
ほしゅ
- 42二次元好きの匿名さん23/01/29(日) 08:45:01
ほ
- 43123/01/29(日) 11:04:29
クザン『これでも急いできたつもりなんだがなぁ……お前さん、人使い荒い事自覚した方がいいよ?』
ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『必要ない。もう私が人を使う事はないからな……さて、私も最後の仕事をするとしよう。最後の相手にお前がいるのは些か癪だが……相手を選べないのはあの時から変わらない……今更どうでもいい事だ』
ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『アンタね……‼︎いくら消えかけだからってこれはないでしょ⁉︎あの時みたいに真正面から来なさいよ‼︎』
ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『それが出来るなら12年前にやっている。出来なかったからこう周りくどい方法を取っているんだ』
ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『クッ………‼︎でも凍らせるだけならどうとでも……』
ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『?……お前を下すのは私でもなければ、そいつでもないぞ?』
ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『は……?じゃあ一体誰が……』
ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『汚物は焼却処分するのが基本だ……分かったか?』
ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『焼却処分って………っ⁉︎まさか……‼︎『あぁ………うっとぉしいのぉ……』アンタは……‼︎』
ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪが視線を向けた先には、溶岩を垂らしながらこちらに歩いてくる赤犬の姿があった - 44123/01/29(日) 11:58:20
赤犬『ちょこまかと逃げまわりおって、じっとする事も出来んのかおどれは……‼︎』
ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『マズイ‼︎早くここから……‼︎』
状況を悟ったᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪはどうにかここから脱しようとするが、本体を破壊された楽譜でしかない現状では、自らを拘束している氷を壊すこともできず、逃げる事も叶わなかった。そうこうしてるうちに、赤犬は腕を巨大化させて構えた
赤犬『なんべんも言わすなぁ‼︎ わしが"認めん"言うたら‼︎さっさと生きる事ぁ諦めんかいバカタレが‼︎"大噴火"‼︎‼︎』ドオォォォン!!
ᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪ『ア………アァ………クソオォォォ‼︎』
ドオォォォォォォォン!!
文字通り最大火力をぶつけた赤犬、クザンが凍らせた一帯が一瞬で解凍してしまうほどの高温でᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪを焼き払った
クザン『相変わらず、強火が得意だなぁ……で?アイツは死んだのか?』
ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『いや、死んではないだろうな』
クザン『え?アレ避けたって事?』
赤犬『手応えはあったんじゃがのぉ……』
ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『君が破壊したのはあくまで楽譜だ。奴本体じゃない、だが楽譜が失われた今……アイツはこの世界に来る術を失ったと言える。自力で帰れないこともないが……遥か先の話だろう』
クザン『あらら………最後まで面倒なやつだったって事か』
ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『……さて、私も仕事に取り掛かろうとしよう』
クザン『うん?アイツを倒すのが仕事じゃなかったのか?』
- 45123/01/29(日) 12:02:02
ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『アレはあくまでも、私個人の因縁だ。まだやるべき仕事が残っている』
クザン『で?その仕事ってのは一体何なのよ?』
ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『私の仕事は………うん?……あぁ………そう言う事か……あの違和感は……』
クザン『どしたの?いきなり悩んで解決して……』
ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ『いや何、どうも私の名はᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗではなかったらしい』
クザン『え?そんな事ある?』
ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ???『現に私がそうだった様だからな。ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗは役職の名でしかなかった………まぁ、今から名を思い出す時間もないが……と、話が逸れたな。私の仕事は死者を歌で鎮める事………それが私の仕事であり、最後の仕事だ』
するとᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ???がいると思われる箇所が光り始めた。そして同じタイミングでウタの体も発光し始めた
____________________
シャンクス『どうしたウタ⁉︎体から光が……⁉︎』
ウタ『……これは………』
____________________
ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ???(そうか……同じ能力のせいで、連動してしまっているのか………最後の最後に面倒をかけてしまったな……さて、戦死者への鎮魂歌は確か………あれか。歌い切る時間もないな……最後だけ歌うとしよう) - 46二次元好きの匿名さん23/01/29(日) 20:54:30
ほしほ
- 47123/01/29(日) 23:24:06
同時刻
海兵『………ハァ……』
海兵『……深く考えないほうがいいぞ、新兵……これも仕事の内だ………』
海兵『………大尉殿は、いつ慣れましたか?これに……』
海兵『…………慣れる訳ねぇよ……仲間の遺体処理なんて………』
海兵『………そうですよね……』
海兵『……………早くやるぞ。いつまでも野晒しじゃあ、コイツらも浮かばれねぇだろうからな……』
全ての元凶であるᛏᛟᛏ ᛗᚢᛋᛁᚳᚪが討ち取られる中、ホールケーキアイランド全体では、音符の騎士の軍勢相手に激戦を繰り広げた海兵達が、莫大な数の死傷者の対応に追われていた。地上では倒れた死傷者の回収や手当てを、海上では沈んで軍艦の乗組員の救助活動が行われていた。元から曇り空だった事に加え、度重なる激闘によって頻発した爆発によって発生した大量の黒煙によって、青空が全く見えない状態だった
海兵『………俺達、何のために来たんでしょうか…』
海兵『………そうだな……肝心の歌姫はどこにもいねぇし……訳のわからねぇ連中と戦う羽目になるし……まぁ、死んだ連中も同じ事考えてただろうよ……』
海兵『……彼らは、救われるんでしょうか……?』
海兵『……さぁな…それを知ってんのは、それこそ神様ぐらいだろうよ……』
海兵『………そうですよね……っ⁉︎何だこれ……⁉︎』
愚痴や疑問、頭によぎった事をひたすら口にしながら作業していると、突然彼らが扱っていた遺体が光り始めた - 48123/01/30(月) 02:00:53
※すぐでは無いですが、近いうちに本編が終わる予定なので、質問とかあったら書いといてください。おまけ書く時に段階的に答えます
- 49二次元好きの匿名さん23/01/30(月) 10:35:22
保守
- 50二次元好きの匿名さん23/01/30(月) 21:03:05
ほしゅ
- 51123/01/30(月) 22:22:17
海兵『………遺体が……光って……‼︎』
海兵『大尉‼︎アレを……‼︎』
新兵の声を聞いた大尉は、新兵が指差した方角へ視線をやると、ホールケーキアイランド全体で同じ現象が起こっていた
海兵『一体……何が………っ⁉︎』
事態を飲み込めずにいたその時だった。彼らが"歌"を聞いたのは……
ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ???『荒〜野に〜は〜やがて 花が〜芽吹き咲〜くけれど繰〜り〜返す運命〜を連〜れたまま〜……』
ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ???が途中から歌を歌い始めると、ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ???と大量の遺体を包んでいた光がさらに強くなっていった
ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ???『You’re feeling the calling out to you 痛み嘆きも 今はもう無〜に〜帰す〜』
そしてᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ???がサビに入ると、ホールケーキアイランド上空の雲や黒煙が、ホールケーキ城跡地を中心に一気に吹き飛ばされ、分厚い雲の蓋に大穴が空いた。既に日は傾いていたらしく、空いた大穴からはオレンジ色に染まった大空が顔を見せた
ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ???『It’s a soundless calling out to you 微か漂う 悲〜し〜みの残り香〜』
ホールケーキアイランドにいた皆が、突然空いた大穴を見上げていると、遺体を包んでいた光が一つの大きな粒になって空いた大穴へ上り始めた
海兵『光が……上って………』
海兵『………不思議な気分だな…あの光一つ一つ見てると……まるで…………死んだ連中が、天国に行ってるように感じちまう……』
海兵『……お疲れ様でした……どうか、安らかに………』 - 52123/01/30(月) 22:55:03
海兵達が上っていく光に向かって、各々の言葉をかけていった。そしてしばらく経つと、一本の筋に見える程上がっていった光の粒は一つも上がらなくなっていった
ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ???『Feel the calling out to you uh……… Soundless calling out to you uh………』
クザン『………いい歌だな……』
赤犬『……もう逝きおったわ』
クザン『ハァ……相変わらず空気読めねぇなぁ、ったくもう………お疲れさん、顔も名前も知らねぇ……古来の英雄さん……』
クザンは大穴へ上がっていく最後の光に向かってそう呟いた。海兵達の声はちゃんと彼らに届いたのか…… ᚱᛖᛩᚢᛁᛖᛗ???は本当に彼らを天国へ導いたのか………真実は誰にも分からない
クザン『……じゃあ俺も行くわ、いつまでもここにいる訳にはいかねぇからな……』
そう言うとクザンは気怠そうに立ち上がると、入江に置いておいた自転車に向かって斜面を降りようとした。すると……
赤犬『………クザン』
クザン『………』
赤犬『……今後も気ぃつけぇい』
クザン『………フッ、へいへい』ズザー
互いに短く話し終えると、クザンはさっさと斜面を滑っていった - 53二次元好きの匿名さん23/01/31(火) 10:25:39
保守
- 54二次元好きの匿名さん23/01/31(火) 20:38:01
保守
- 55二次元好きの匿名さん23/02/01(水) 00:12:32
保守!
- 56二次元好きの匿名さん23/02/01(水) 07:06:13
保守!
- 57123/02/01(水) 11:07:15
赤犬『………』
センゴク『聞こえたぞ』
自転車で帰るクザンを静かに見届ける赤犬の後ろには、満面の笑顔で視線を送るセンゴクの姿があった
赤犬『フン……今回はお咎めなしじゃ』
センゴク『そうしてくれると助かる。しかし、好き勝手やるのは良いものだな‼︎重圧も無くて自由で良い‼︎』
赤犬『……黙っときんさんや……半隠居人が』
センゴク『すまんすまん。しかし、これから忙しくなるぞ。損害の埋め合わせに加えて五老星からの追及も免れんからな』
赤犬『………』
センゴク『……大変だろう?"元帥"……』
赤犬『………えぇ、重々承知しちょる』 - 58123/02/01(水) 12:09:33
数日後 ホールケーキ城跡地
ウタ『…………//////』シュ〜〜〜
スムージー『………ずっとあの調子なのか?』
ホンゴウ『あぁ……正直医者としては、気が気じゃねぇから治ってほしいんだが………事情が事情だかなぁ……』
カスタード『まぁ、良くも悪くも私達には分らない感情だからねぇ………ママがいた頃は好きな人とか考えた事もなかったし』
シャンクス『なぁウタ、いい加減ルフィに会ってやったらどうだ?例の件で『合わせろ‼︎』って言う事聞かねぇってベックが嘆いてたぞ』
ウタ『………だってしょうがないじゃん…本当に生きられるとは思わなくて、事実上の告白までしちゃったんだよぉ?………恥ずかしすぎて顔見れないよ……//////』シュ〜〜〜
カタクリ『気持ちは分からない訳じゃ無いが……このまま会わずにいるのも嫌なんだろう?』
ウタ『………うん……//////』
シャンクス『なら会ってやれよ…………すまん、ちょっとトイレに行ってくる』
ウタ『えっ?………うん………?』
カタクリ『…………そこの道を右だ』
シャンクス『おぅ、ありがとな』
シャンクスがカタクリの案内に従って右に曲がり、皆の視界から外れたタイミングで、左から凄まじい勢いの足音が聞こえてきた - 59二次元好きの匿名さん23/02/01(水) 22:39:03
保守
- 60二次元好きの匿名さん23/02/02(木) 00:38:29
保守